引きこもりでもビーチでエンジョイ……したい訳ないだろ!
●は?夏?クソ暑いだけですが?
暑い。
「クッソあぢぃ……」
空は抜けるような青。雲ひとつない快晴は、まるで目の前の海の輝きを祝福しているようだった。
『クリアスカイ号』と呼ばれるその宇宙船は、スペースシップワールド有数のリゾート船の一つだ。
その砂浜のど真ん中で、四辻・鏡(ウツセミ・f15406)は呻いていた。
何でそんな場所にいるかというと、まぁつまり、夏だから。
先の先の戦いで平穏を取り戻したスペースシップワールドは、今が観光シーズンの真っ只中だった。
その中で、英雄とも呼べる猟兵達を全力で労いたい。そのための場所と機会を設けるから、是非人を集めてバカンスを楽しんで欲しい。と、リゾート船のオーナーから話を持ち掛けられたのが少し前の話。
無下に断る訳にはいかず、言われるがままに下見へと連れてこられたのが20分程前のことだった。
空に映された太陽はさんさんと、いやギラギラと光を放ち、青い海を煌めかせていて……それに飽き足らず、鏡の頭を照り焼きにするかという勢いで降り注いでいる。
無言で手に持っていた日傘を差した。
海はどこまでも青い。足元の星を粉にして、そのまま敷き詰めたかのような美しい砂浜は熱を十分に吸収し、素足で歩いたら焼けてしまいそうだ。
無言でその場にレジャーシートを敷く。シートの上に避難した。
それでも砂浜に、海に反射した光はじりじりと鏡の肌を焼く。
常夏に設定された海辺の温度は高い。海水浴に来たのなら丁度良いかもしれないが、普段冷房の効いた快適な部屋にいることの多い鏡にとってはとても適温とは言い難い。
そう、つまり四辻・鏡はとてつもなく、暑かった。
「……あっづいんだよクソがッ!」
なんで自分はこんなところにいるんだ。自分にはもっとやらねばならないことがあるというのに。
そう、ゲームとか周回とかハイスコア狙いとか縛りプレイとか。
それでもバカンスの日程はすでに組まれてしまっている。こうなっては今更断るわけにはいかない。
「上等じゃねぇか……旅は道連れってな……灼熱地獄まで案内してやらァ……」
ぶっちゃけて言おう。暑さにやられた鏡のテンションは変な方向に振り切れていた。
●アウトドア(日陰)
「と、言うわけで引き込もりなりのアウトドアをエンジョイするぞ」
山の様なビーチパラソルを背後に積んで、水着姿の鏡はどん、と宣言した。
「あんなあっちぃ中、海なんざ入ってられるか。私は引きこもる、何が何でも引きこもってやる」
日陰に。
背後にあるビーチパラソルはそのための道具らしい。
「お前さんたちも好きにやんな。読書でも仕事でもなんでも。たまには青空の下でするのも気分転換に良いだろ」
私はゲームしてるけど。大量の充電バッテリーと携帯ゲーム機を小脇に抱えた鏡は悪びれもなく宣言した。
ちなみに差し入れとして、来た者にはアイスクリームが振舞われるらしい。あまり高価なものは期待できないが、遊び道具がてら片手に、アイスを食べながら談笑するのもそれはそれで夏を楽しむ方法かもしれない。多分だけれど。
「えっ、海? 入らないけど」
答えた鏡の銀の瞳に迷いは無かった。背後の大きな看板には筆で大きくこう書いてある。
『遊泳禁止』、と。
「私は引きこもる、引きこもったら引きこもる。これはアウトドアな引きこもりだから。……つまりリア充的なモンはナシ! おk?」
やっぱり鏡のテンションはヤバい方向へと飛び立っていた。
まぁ、あれだ。
いずれにせよ、熱中症には気を付けて。
天雨酒
●注意
このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。
毎日暑いですね。暑さ故にお休みも引きこもって過ごしたくなる天雨酒です。
今回のシナリオはサマーはビーチでエンジョイしましょうというご案内です。
ただし引きこもりなりに。
今回のシナリオには四辻・鏡(ウツセミ・f15406)も同行させていただきます。
お声がかかった際のみに登場させていただく予定ですので、ご希望の際はプレイニングにその旨の記載をお願いします。
フラグメント関係なく、お楽しみの仕方は下記の中からお選び下さい。
あれもこれもというよりは、一つに絞って頂けた方がエンジョイできると思います。
①ゲームしようぜ!
ビーチに大量に置かれたパラソルの下でゲーム大会をしましょう。
トランプ、ボードゲーム、携帯ゲーム、なんでもOKです。ただし浜辺に電源はありません。
②バカンス?仕事だよ!(作業会話相手募集中)
猟兵の仕事はお休みといっても、全てのお仕事がお休みの訳じゃないですよね。
つまりビーチで缶詰しましょう。皆でやればはかどります、多分。
③砂浜で鬼ごっこ(仁義レス)
きゃっきゃうふふなものを想像してはいけません。某鬼ごっこゲーム的な勢いの真剣勝負です。なんで追いかけられることになったのか、プレイングにご記載ください。(ない場合はでっち上げます)
ちなみに鏡は無理に海で遊ぼうとすると阻止するべく追いかけますし、売られた喧嘩は須らく購入いたします。
自然破壊は流石に禁止です。
●補足
『クリアスカイ号』
遊泳禁止とか言っていますが、かってに鏡が言っているだけなので海はばりばりに泳げます。
オーナーの粋な計らいでビーチは貸し切り状態なので割と快適に遊べるでしょう。
『差し入れ』
鏡の差し入れでクーラーボックスいっぱいのアイスとスポドリがあります。どの選択肢でも受け取れますのでご利用下さい。熱中症予防は大切です。ちなみに高級なアイスはありません。
●受付期間について
👑5ということなので、さっくりご案内して終わらせようと画策しております。
複数人で行かれる方はお相手様のIDの記載と、お手数ですがプレイング送信日は合わせて頂けたらと思います。
今回は断章追加ナシです。公開され次第、随時プレイングの募集を致します。
それでは皆様、良き休暇を。
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
|
POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
|
黒河内・柊夜
煌めく天の光、導くは水晶の如き母なる海……
というのに何故我に仕事を残したのだ魂の同胞者ヒイラギよ!!
本来ならば海を揺蕩う海月のようにこの休暇を楽しもうと目論んでいたのだ……水着だって用意したのだ……なのに何故ビーチでクールビズでPC眼鏡装備なのだ……
真なる瞳を持たざる者達への標(企画書とプレゼン)、過去から導きし声を届け(過去のデータの解析)……口ではなく手を動かすべきだな、うむ……
操りしノートパソコンは熱暴走するし、ええい喧しい電話など母なる海へと帰るがよい!!
……いや流石に海への投棄はいかん!!拾いに行かねば!!
これは遊泳ではないぞ!流石にこれが無ければ我が同胞が泣く!!
●眩き陽光が育みし安らぎの地は現の使者によって以下略
その日のクリアスカイ号は雲一つない晴天だった。澄み渡った空の色を映し、海も蒼く輝いているようだ。
まさしくオーシャンビュー。誰がどう見ても、バカンス日和である。
「煌めく天の光、導くは水晶の如き母なる海……と、いうのに」
そんな観光シーズン真っ只中のビーチで、正確には浜辺に設置されたビーチパラソルの下で黒河内・柊夜(中途半端にこじらせた・f16288)は呻いていた。
その膝の上には愛用のノートPCがある。そしてその恰好は水着ではなく半袖のワイシャツに薄手のパンツ。ネクタイは締めておらず、首元は緩めている。アクセサリーはサングラスではなく、ブルーレイカットレンズが嵌められたPC用眼鏡。
所謂一社会人の夏の仕事着。クールビズというやつだ。
そう、柊夜は浜辺で持ち込み仕事を片付けていた。
「何故我に仕事を残したのだ魂の同胞者ヒイラギよ!!」
連休前で仕事が多かったからです。そして柊夜の方が仕事が早いからです。
多分幻聴である。でもきっとだいたいあってると思います。
「本来ならば、海を揺蕩う海月のようにこの休暇を楽しもうと目論んでいたのだ……」
実はこの日の為に水着まで用意していた柊夜である。思う存分宇宙の海を楽しむ気満々であった。
しかし現実は無常かな。
地を這うような声で柊夜は呻き続ける。その間にもタイピングの手は止めず、資料をだかだかと入力していた。実は割といい感じのスピードだったりもする。
「真なる瞳を持たざる者達への導……過去から導きし声の届けん……うむ……」
ふ、と口を閉じた。口ではなく手を動かした方が効率的だとようやく気付いたからだ。ちなみに今のは前者が企画書とプレゼント、後者が過去のデータ解析のことである。
そうだ、終わっていないのなら自分のもてうる限りの速さで片付ければいい。そうすれば余った時間は遊べる筈だ。
自分の見立てでは集中すればあと二時間、いや、一時間もあればカタが付く――。
柊夜の奈落の底まで落ちたテンションに、まさしく一筋の光明が差し込んだ。
しかし嗚呼、現実は無常かな。
ぷつん。
柊夜のPC画面が暗転した。
「は……?」
精密機械は熱に弱い。少し機械が強い物なら常識である。
つまり、はい、熱暴走して落ちました。
「あ゛あ゛あぁああああああ!?」
響く声、まさしく断末魔の如し。
そしてやっぱり現実は無常かな(三回目)。
傍らに置いていたスマートフォンがけたたましい音を立てた。着信音的に、これは勤務先からだ。
休み中の、会社からの急な連絡。
社会人の誰もが恐怖するあれだ。
ぷちん。
柊夜の中で何かが切れた。
「ええい喧しい電話など母なる海へと還るがよい!」
叫びながら喚き続けるスマートフォンをがしっと掴む。そして大きく振りかぶって投げつけた。
ヤケクソ気味のサイコキネシスの力まで上乗せされたスマートフォンは青空にキレイな放物線を描いて飛んでいった。その落下地点は、同じくらい青い青い海の中。
ぽちゃん。
「……いや流石に海への投棄はいかん! 拾いに行かねば!」
数秒の空白後。我に返った柊夜は慌てて海へ向けて走り出した。
水着に着替える間も惜しいと、クールなビズの格好のままでばしゃばしゃと海へと入っていく。落下地点と思われる付近を探すが、目的の姿は見当たらない。
「さすがにこれが無ければ我が同胞が泣く!」
それから暫くの間柊夜の懸命な捜索は続くも、投げ捨てられた彼方からの声を届けし棺(スマホ)の行方は知れないままであった……。
成功
🔵🔵🔴
中村・裕美
「……どうせ海に入っても泳げないし……丁度いい」
日陰の下、電脳空間を展開してポチポチと作業をする。アイスや飲み物はUCに運んでもらう。
「……ワープドライブで船同士の交流が盛んな今……技術の交換が盛んになって……新しい電脳魔術が見つかったり生まれる可能性も」
そう言う技術のデータや論文等を漁って自分に使えそうなものを探しに来た様子
鏡には関係ないかもしれないが
「……これ……バトルゲーマーにも応用できそう?」
電脳魔術が使えなくてもデバイスに外付け強化できるアイテムとか見つかるかもしれない
飲み物は愛用のエナジードリンクも持参していたり
「……飲む?」
紫、橙、青の毒々しい蛍光色が用意されている。味はそれなり
千坂・折鶴
②仕事っていう仕事でもなく、趣味の方の作業ではあるけれど
できれば少し鏡さんと絡めたら
家の中にばかり居るとどうしても題材に詰まってしまう
その辺で何かをしている人をネタにして一冊分何か描こう
液晶タブレットは壊れたら俺の心のダメージがやばそうだからお絵描き用のタブレットを持ってきたぞ
これに描いてデータをPCに入れる。ネタさえあればサクサクだ。勝ったな
しかしこの子……海が嫌い…なのか…?あ、もしかして
「君、泳げなかったりする?」
まさかな、なんて思いつつも気になってつい聞いてしまうだろうな
そんなこんなしながら、さあ続きを…ってあれっ!?
あ、暑さでタブレットが壊れた…
頼むよ!折角ネタが浮かんだのに!
◎
●ロボット大戦も守備範囲です
携帯ゲーム機の充電と放熱の合間、鏡は切れたスポドリを補給すべくクーラーボックスへと足を運んでいた。その帰り際、ふと目をやった波打ち際に見慣れた物体があるのを見つける。
最新型のスマートフォンであった。
「誰のだこれ……」
どうやら波に攫われて此処まで流れ、打ち上げられたらしい。軽く操作してみたが、優秀な耐水機能に守られたようで問題なく作動した。然るべき処置をすれば、今度も普通に使えるだろう。
とりあえず預かっておくことにする。どうせ今日は猟兵の貸し切りだ。持ち主を見つけるのは容易いことだろう。
さて陣地へ戻るか、と鏡が返したところで今度は見慣れぬ物体がアイスとスポドリを運んでいることに気付いた。
それは黒い竜の様な姿をした機械兵器だった。それが何匹も列を為して、えっちらおっちらと運んでいる。
なにそれやばかっこかわいい。地味にメカ属性萌もあったりする鏡である。
ちょっとした好奇心に負けて、鏡は機械兵の後をついていくことにした。
時を同じくして、中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)はパラソルが作り出した日陰の下、電脳空間を展開して作業に没頭していた。
「どうせ海に入っても泳げないし……丁度いい」
飲み物は持参しているし、それ以外の水分とアイスは彼女の能力の一つであるウロボロスレギオンに持ってきてもらっている。
当たり前のことだが景色も良いし、暑さを除けば割と良い作業場の気がしてきた。ついでにここがスペースシップワールドの中、というのが良い。
祐美が現在調べている件は、まさにこの世界に記録されたデータであるのだ。どうせアクセスするなら近い方が速いだろう。回線的に。
「何やってんだ?」
と、そこに予期せぬ来訪者が訪れる。ウロボロスレギオンの後を追いかけてきた鏡だ。
「あ……技術データや論文の……検索」
「ここの世界のか?」
鏡は不思議そうに空間に映し出されたパネルを覗き込む。電脳空間を操る術を持たない彼女には、祐美の展開する画面の理解することはできない。それでも興味がある、といった様子に裕美は説明を付け加えた。
「……ワープドライブで船同士の交流が盛んな今……技術の交換が盛んになって……新しい電脳魔術が見つかったり生まれる可能性も……」
あるかなって。ネットを介さずに話すことに慣れない故に、最後の言葉は消え入りそうになってしまった。
もしかしてこれ、鏡にはあまり関係のない話なんじゃないか。そう不安に思って様子を見るも、彼女は隣に座り興味深そうに話を聞きながら画面を覗き込んでいる。ちょっと身を乗り出したりなんかもしていた。
忘れてはいけない。このヤドリガミ、オタクである。そしてハイテクメカにも割と興味津々だった。
ふと思いつき、鏡の見ていた画面を切り替えた。表示する項目はデバイスの強化関連。
「……これ……バトルゲーマーにも応用できそう?」
「マジか。だったらクリエイトの装備って形にして、あいやでもだったら」
オタク特有の早口で食いついてきた彼女と暫し議論を交わした。
慣れない会話で喉が渇いた。そう感じて裕美は持参していたドリンクを口に含む。
せっかくだ、未開封の分を鏡にも差し出す。
「飲む……?」
ドリンクの毒々しい蛍光ブルーの色に若干の引きながらも、鏡は受け取った。
「ん……」
味は案外イけていた。
●だって錆びるんだもん
そんな、たどたどしいながらも仲睦まじく話している女子二人を近くで観察しつつ、手を動かしている成人男性が一人。千坂・折鶴(〆切厳守・f05350)であった。
彼もまた、仕事を持ち込んでいた。と、いっても彼の場合は一般的な仕事ではなく、趣味の仕事である。
趣味の創作活動……あとはご察しして欲しい。
「家の中に居るとどうしても題材に詰まってしまうからって思って出てきたんだけど」
もとよりその辺で何かしている人をネタにして、一冊分のネームくらい切ろうと画策していた。そこに目の前でのこれである。天啓かよ。
「まぁ、たまにはこういうのも、かな?」
さらさらと持ち込んだタブレットに二人の姿をデッサンする。専門外ではあるが、たまにはこんなジャンルもいいかもしれない。
ちなみに普段折鶴が使っているのは液晶タブレットだが、今日の持参品はお絵かき用にしている通常のタブレットだ。
浜辺ということは海が近い。海が近いということは水が近い。電子機器に水は天敵である。
万が一液晶タブレットがお陀仏、ということになったら折鶴の心のダメージはやばいと危惧してのことだった。やらかしたら多分一撃必殺レベルである。
構図を決めて下書きへ。描いたものは後でPCへと入れて仕上げよう。
ネタさえあればサクサクだ、と折鶴はご機嫌に作業を進めていった。
一区切りついたところで、そういえば、と裕美との会話に花を咲かせている鏡をじっと見る。
何故彼女はここまで頑なに海に入りたがらないだろう。リア充云々、といっていた気がするが、暑くないのだろうか。海に入れば少しは涼しいのに。
もしかして、と一つの考えが頭に浮かぶ。
その時、視線を感じたらしい鏡とバッチリ目があった。
「もしかして君……泳げなかったりする?」
あ、やば。
つい、思ったことを口にしてしまった。
「はぁ!?」
「いや、あの、海、入ろうとしないから」
「べ、別に泳げるし! 川なら!」
「海は?」
「あー……まぁ、ちょっと、うん、はい」
綺麗に言葉を濁しまくる鏡。ごにょごにょと海水はちょっと……と聞こえたりした。
ああ、と折鶴は納得する。彼女はたしか匕首のヤドリガミだ。金属にとって海水は大敵である。
一応、そういう感覚は彼女にもあるらしい。やや顔を赤らめる鏡に折鶴は小さく笑った。
「戦いだったらまぁいっか、ってなるんだけどさ……」
うん、これも良いネタだ。この方向で行こう。ついでネタ使用の許可も今取っておくとして……。
止めていた手を再開させる。この調子ならどんどん描いていけそうだ。
――それは一種のフラグであるのだったりするのだが。
ぷすん。
折鶴の手にしていたタブレットが突然暗転した。
「あれっ!?」
精密機械は総じて熱に弱い。これはそちら界隈では割とよく知られる知識である。
つまり、はい、お約束の熱暴走です。
「頼むよ! せっかくネタが浮かんだのに!」
「何描いてたかしらんけど……まぁ冷めれば直るんじゃね?」
「だといいけど……データが……」
慰め代わりに差し出されたスポドリを受け取りながら折鶴は呻いた。
引きこもり達の愛用マシンの事情がなんのその、クリアスカイ号の天候はその日も快晴。
青い空に蒼い海。それはまさしくオーシャンビュー。
本日はまさしくバカンス日和。
引きこもり達は引きこもり達なりに、一時の余暇を楽しんだのだった。
後日、各々の愛用機はしっかりと直った、筈である。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴