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エンパイアウォー㉓~絢爛たる舞いを

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー


●水晶屍人掃討戦
「今だ、射てーーーっ!」
 ずらりと並んだ奥羽の武士達が、一斉に矢を放つ。
 彼らが遠くから狙うのは、ゆるりとした歩みながらこちらへと近づいてきている『水晶屍人』の群れだ。
 指揮官のオブリビオンを撃破したことで、統制を失った『水晶屍人』達。
 それを、奥羽諸藩の武士達が掃討に当たっているのである。
 だが、武士が噛まれて『水晶屍人』になってしまうと、大惨事になってしまう。
 よって、どうしても時間はかかるし非効率的ではあるが、なるべく距離を開けて遠くから弓で駆除するしかないのだという。
「放て!」
 武士達はそれでも諦めず、粘り強く、『水晶屍人』達へ矢を放ち続けていた――。

●絢爛たる舞いを
「というわけでね、『水晶屍人』達をやっつけてきてほしいの!」
 グリモアベースの一角で、キトリ・フローエ(星導・f02354)はその場に集った猟兵達へ、フェアリーサイズの拡声器を用いて手短に説明する。
 奥羽より南下を続けていた、『水晶屍人』の群れ。それらを率いていた指揮官のオブリビオンを撃破したことで、『水晶屍人』は統制を失った。
 残る『水晶屍人』は、奥羽諸藩の武士達が掃討することになっていたのだが――。
「思っていたよりも早く指揮官のオブリビオンを撃破できたでしょう? 皆、すごく頑張ったわね! だから……と言っては何なのだけど、『水晶屍人』の掃討作戦を手伝ってあげてほしいの」
 戦う力や手段を無限に持ち、『水晶屍人』に噛まれても害のない猟兵ならば、遠くから弓矢で撃つよりも効率的に『水晶屍人』を掃討できる。
 この作戦により多くの『水晶屍人』を猟兵が掃討できれば、ゆくゆくは奥羽の武士が幕府軍に援軍として加わることもできるはずだ。
「『水晶屍人』そのものは全然! 皆の敵じゃないわ。だから、派手に暴れてきてちょうだい!」
 楽しみにしてるからと笑って説明を終え、キトリは手の中にグリモアの光を輝かせるのだった。


小鳥遊彩羽
 ご覧くださいましてありがとうございます、小鳥遊彩羽です。
 今回は『サムライエンパイア』での戦争シナリオをお届け致します。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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 皆様の相手となる『水晶屍人』は猟兵の敵ではありませんので、豪快に無双して全滅させてください。POW/SPD/WIZの行動例も気にせず、好きに戦って頂いて大丈夫です。
 このシナリオに成功する事で、1000名の奥羽武士が幕府軍に合流し、幕府軍の戦力が増加します。

 ご一緒される方がいらっしゃる場合は【お相手の名前(ニックネーム可)とID】もしくは【グループ名】をご記載下さい。グループは2~3名様まででお願いします。
 なお、敵相手に無双するだけのシナリオではありますが、技能プレを羅列しただけのプレイングは基本的に採用できかねます。技能をどのように使って戦うのか、心情共々プレイングに目一杯詰め込んで下さい。
 皆様がどのように戦うかを、プレイングを通してこちらに教えて頂けたらとても嬉しいです。
 それでは、どうぞ宜しくお願い致します。
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第1章 冒険 『水晶屍人掃討戦』

POW   :    多数の水晶屍人の群れに飛び込み、体力の続く限り暴れまくる

SPD   :    群れから逃げ出そうとする水晶屍人を発見し、逃がさないように掃討する

WIZ   :    策略を駆使して、多くの水晶屍人を逃がさずに殲滅できる状況を作り出す

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デリック・アディントン
武士の皆はお疲れ様だよ
噛まれたら自らも水晶屍人になるという
恐怖と戦いながらの戦闘は心身共に疲れるだろう
前は私たちに任せて、援護を頼むね
(鼓舞)

とはいえ私も前衛に出て、というタイプではなくてね
affettuosoを吹いてこちらへ(おびき寄せ)よう
周りの武士に攻撃がいかないよう(存在感)を出して
UCで一掃といこうか (衝撃波)
さて、どれだけの数を倒せるかな (範囲攻撃)
ついグリップを握る手に力が入りそうだよ (全力魔法)

水晶に攻撃が当たるとどんな音が鳴るんだろうね?
少し興味があるよ
武器によっても音が変わるかな
たまにはrigorosoも使っておかないとね
射撃も得意な所を見せてあげよう (スナイパー)


ライラック・エアルオウルズ
諦めず射続けた彼らに賞賛を
そうして、遅ればせ乍ら
御疲れ様、僕も加勢させて頂くよ

然して、随分と数が多いな
派手に立ち回る方が良さそうだけど
そう云うの、僕はどうにも苦手でね
――ああ。貴方なら、得意かな?

魔導書を開き召喚する獅子に《騎乗》
彼方が愚直に向かって来るのなら、
牧羊犬の如く追い立てる必要もないし
戦場を駆けて、薙ぎ払い薙ぎ倒す様に
爪で抉り、牙で砕き、多くを葬る事に専念
勿論、向かわず逃げる姿も見たのなら
先へ先へと回り込み、殲滅を心掛けよう

敵の噛み付きは《見切り》で交わし、
《カウンター》で牙の御返しを

――いや本当に、派手にやったものだ
貴方の勇敢さには、焦がれてしまうな
けれど。此で彼等も報われる、かな



「射てーーーッ!!」
 幾度目か、号令と共に奥羽の武士達が放った矢が、水晶屍人達に降り注ぐ。
 その後に訪れる、束の間の静寂を縫うように、デリック・アディントン(静寂の調律師・f09225)は武士達の元にゆっくりと歩み寄った。
「武士の皆、お疲れ様だよ」
 噛まれたら自らも水晶屍人になるという、恐怖。それといつ終わるとも知れない戦いを続けてきた彼らは、既に心身共に疲弊しきっているのがわかる。
「――ああ、本当に御疲れ様だ。遅ればせ乍ら、僕も加勢させて頂くよ」
 決して諦めず射続けた彼らに、ライラック・エアルオウルズ(机上の友人・f01246)もまた心からの称賛を。
「ここからは私たちが引き受けよう。前は私たちに任せて、援護を頼むね。疲労した者は速やかに休息を」
 穏やかながらも確かな強さを秘めたライラックとデリック、二人の言葉に、安堵の息をつく者もいれば、慌てたように声を上げる者もいた。
「ですが、あなた達は……っ!」
「大丈夫、私たちは強いから」
「そう、僕達は猟兵だからね。此の手の事は、慣れっこなのさ」

 武士達を下がらせ、二人は水晶屍人達へと向き直る。
 犇めく水晶屍人達は時にもつれ合いながら這いずるように、今を生きる輝かしいいのちを、それを持つ生者達を求め蠢いていた。
「然して、随分と数が多いな。派手に立ち回る方が良さそうだけど……そう云うの、僕はどうにも苦手でね」
 ライラックが肩を竦めてみせれば、デリックも同じように。
「ああは言ったけれど、実は私も前衛に出て、というタイプではなくてね。という訳で、敢えてこちらにおびき寄せよう」
 デリックは一つ頷くと、ドッグタグ型のホイッスルペンダントに息を吹き込んだ。
 ピイーッ、ピュイーッ、と、高く澄んだ音が響き渡る。その音に水晶屍人達は反応を示したようで、ひとり、またひとりと、こちらへ近づいてこようとしているのがわかった。
「成程、敢えて此方へ向かわせる事で一纏めにしよう、という事だね。それなら僕も、――貴方なら得意だろう?」
 ライラックは微かに笑んで、革表紙の魔導書を紐解いた。
 ――煉瓦辿る旅の果て、探し物は胸中に。
 ライラックの言葉に従い現れたのは、彼の二倍の大きさの勇敢なる獅子だ。頼むよと声を掛け、よいしょと跨ったライラックは、獅子と共に屍人の群れの只中へ飛び込んでいく。
 水晶屍人達が愚直に向かってくるのであれば、牧羊犬の如く追い立てる必要もない。
 ゆえにライラックは戦場を駆け、その牙が向くよりも早く屍人達を次々に薙ぎ払い、薙ぎ倒していく。
 自らの手足のように唸る獅子が、鋭い爪で抉り、牙で砕き、仮初の生命を吹き込まれた屍人達を再び葬ってゆく。
 恐れをなして――そんな感情を持ち合わせているとも思えないけれど、まるで逃げようとするかのように背を向ける屍人を見れば獅子は逃さず猛追し、鋭い爪で豪快に斬り裂いた。
 だが、群れる屍人はおよそライラック一人では殲滅しきれる数ではなく、そしてデリックもそのことを確りと承知していた。
「ほら、こっちだ」
 ホイッスルを吹き続けることで自らの存在感を顕にし、デリックは屍人達を呼び寄せる。――否、デリックのもう一つの舞台に招く。
 そうして取り出したのはspiritosoの名を持つ指揮棒。己の力で一度にどれだけの敵を屠れるか、それを思えば琥珀色のグリップを握る手にいつもよりも力が入るのを感じながら、デリックは彼の指先たる指揮棒を水晶屍人の群れへ差し向けた。
「さて、どれだけの数を倒せるかな。――さぁ、グランドフィナーレだ」
 刹那、膨れ上がった衝撃波が大音響を伴って、屍人達を瞬時に呑み込んだ。
 まるで竜巻の如く、嵐の如く、過ぎ去れば呑まれた屍人達は跡形もなく。
 それでもまだ全滅には至らず、デリックは次に細やかな装飾が施されたリボルバー型の拳銃を取り出した。
「たまにはrigorosoも使ってあげないとね。さて、水晶に攻撃が当たるとどんな音が鳴るんだろうね?」
 ――射撃も得意な所を見せてあげよう。
 興味の赴くままにデリックは音を弾に変え、屍人達の身体に生える水晶柱へと狙いを定め引鉄を引いた。
 キィン、と、弾音と水晶が触れ合って星が瞬くように砕ける。ひとつ、ふたつ、みっつ、重なり、共鳴しながら響く音はまるでいのちが歌っているよう。それを屍人達へのレクイエムに変えて、デリックはライラックの獅子から逃れた個体を的確に銃で落としていく。
 やがて、デリックが拳銃を掲げていた手を下ろす。二人の周りに集まっていた水晶屍人達は、残らず殲滅されていた。
 まだ戦場には多くの水晶屍人達が残るが、同時に群れに飛び込んでいく同胞達の姿もそこかしこに見受けられて。
「――いや本当に、派手にやったものだ。貴方の勇敢さには、焦がれてしまうな」
 ライラックはふ、と息を吐き、獅子を労うように優しく撫でる。
「けれど。此で彼等も報われる、かな」
「ああ、きっとね。……本当に帰るべき場所へ、帰れるはずだよ」
 ライラックの呟きにデリックは頷いて応え、そうして静かに、青く晴れ渡った空を見上げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

終夜・嵐吾
大事な小さき友の頼みとあらばどこへでも行こう
傍らに大きな友のせーちゃん(f00502)もおるしの、怖いものなしじゃ
まぁそもそも、あれに負けるわけがないんじゃが

嘗ては人だったという
が、このように成り果ててはどうにもならんし助けてなどやれん
ならば、派手に弔ってやろうかの

せーちゃん、わしは狐火で行くのでな、あとは好きにせぇよ
少しばかり、こういうのをするのは久しぶりで加減を間違えてやりすぎたら……やりすぎてもええか
それをとがめる者はおらんから

さぁ、燃えよ燃えよ
火柱の如く狐火集わせ立ち上らせよう
派手にやればこちらに集うじゃろうし
なぁ、せーちゃん!

はは、桜と炎が舞いあって綺麗よの
良い弔いとなろうて


筧・清史郎
らんらん(f05366)と

嘗ては人でも今は動く屍
これ以上水晶の屍と成る者が出ぬよう、確りと殲滅しよう
それがこの者達への弔いにもなるのでは

今日のらんらんの炎は一段と派手だな
では俺も好きにする(微笑み
扇で桜吹雪舞わせ、友の炎をより美しく大きくするべく煽ろうか
苦しむ間もなく一瞬にして灰と化すがいい
そしてこの桜が手向けの花となれば

その様な行儀の悪い牙に噛まれる身は、生憎持ち合わせてはいない
残像で翻弄、粗雑な敵の動きを見切り躱し、
花振舞を大きく振り回し敵を多く巻込んで【空華乱墜】で一掃
ああ、らんらん
敵をひきつけるよう、共に派手に立ち回ろうか

俺達の炎と桜で、還るべき場所へ確りと送ろう
その魂が迷わぬようにな



 ――大事な小さき友の頼みとあらばどこへでも行こう。
 終夜・嵐吾(灰青・f05366)は自分達をここへ送り出した妖精の少女を想い知らず口元を僅かに綻ばせ、そして傍らに立つ大きな友――筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)へと振り返った。
「せーちゃんもおるしの、怖いものなしじゃ。まぁそもそも、あれに負けるわけがないんじゃが」
「ああ、らんらんが居れば負けることはないだろう。……嘗ては人でも今は動く屍。これ以上水晶の屍と成る者が出ぬよう、確りと殲滅しよう」
「このように成り果ててはどうにもならんし助けてなどやれん。ならば、派手に弔ってやろうかの」
 きっと、それこそが彼らへの、自分達が出来る精一杯の弔いになるはずだから。
「せーちゃん、わしは狐火で行くのでな、あとは好きにせぇよ」
 指先でなぞるは久しく触れていなかった狐火の炎。加減を間違えてやりすぎたらと案じたのは一瞬、
「……やりすぎてもええか」
 それを咎める者は、この場にはいない。ならばとあっさり頷いて、嵐吾は四十の狐火の炎を自らの周囲に踊らせると、それらの全てを水晶屍人達へ差し向けた。
 へらりと笑う嵐吾に清史郎も微笑みを返す。その間にも狐火は一つ二つと寄り添い重なり合って、火柱の如く立ち上った。
「さぁ、燃えよ燃えよ」
 どこまでも、どこまでも、――高く、天に届くまで燃え上がれと。
「今日のらんらんの炎は一段と派手だな。……では、俺も好きにする」
 微笑みひとつ、清史郎は蒼地に桜舞う扇をはらりと翻す。
 蒼天に降る雪の如く舞う桜の花弁が風に煽られ花吹雪となり、狐火の炎をより美しく彩りながら火柱の勢いを大きく広げてゆく。
「苦しむ間もなく一瞬にして灰と化すがいい」
 ――そして、この桜が手向けの花となればと、清史郎は吹雪く桜花に願いを添える。
 桜の花弁を舞い踊らせながら渦巻く巨大な炎の柱。呑み込まれた水晶屍人達は清史郎の言葉の通り断末魔を上げる間もなく塵と化し、その身を飾る水晶も、淡い桜色の煌めきを残し骸の海に溶けていく。
「派手にやればこちらに集うじゃろうし、――なぁ、せーちゃん!」
 見ればすぐに向こうから、新たな屍人達が向かって来ているのが見て取れた。
「ああ、らんらん。敵を惹きつけるよう、共に派手に立ち回ろうか」
 そうして次に清史郎は桜の意匠が凝らされた薙刀“花振舞”を構え、素早く水晶屍人達の元へ踏み込んだ。
 突如現れた“獲物”に、水晶屍人達が群がる。無数とも言える手が伸ばされ、清史郎は腕を、足を掴まれ、引き摺り下ろされそうになった――が。
 程なく、そこに全く手応えが感じられないことに、屍人達はすぐに気づいたようだった。
「どうした、こちらだ」
 背後から聞こえた声に、屍人達は一斉に振り向いた。屍人達が掴んだのは残像に過ぎず、粗雑な動きを難なく見切り躱した清史郎は、離れた場所で雅な微笑みを浮かべながら屍人達を見つめていた。
「オオ、オアアアアッ……!」
 水晶屍人達が次々に吠える。どうやら、怒りを覚えることはあるらしい。獲物を逃したことにか、それとも馬鹿にされていると――清史郎自身には全くそのつもりはないのだけれど――感じたか。
 だが、それは最早意に介することではない。何故なら、もう終わるのだから。
「――舞い吹雪け、乱れ桜」
 清史郎は花振舞を、空を薙ぐように大きく振り回す。すると、刃の先から零れるように溢れた無数の乱れ舞い散る桜の花弁が、再び清史郎へ群がろうとした水晶屍人達を一息に呑み込み、花弁ごと存在を散らしてゆく。
 そこに、嵐吾が再び生み出した狐火の柱が重なって、もう一つ勢いある火柱が天へと伸びた。
「俺達の炎と桜で、還るべき場所へ確りと送ろう。その魂が迷わぬようにな」
 葬送の炎が踊り、手向けの桜が舞う。
 この世のものとは思えぬ美しく鮮やかな光景の中で、水晶屍人達は歪められたいのちを燃やし尽くして、在るべき場所へと還っていく。
「はは、桜と炎が舞いあって綺麗よの。良い弔いとなろうて」
 二人で生み出した光景を眩しげに見やりながら、嵐吾は微笑み浮かべ、ひとつ頷くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

逢坂・理彦
矢も限りのあるものだし出来るだけ温存できる方がいいよね。
俺たちは噛まれても平気だからがっつり屍人を減らしてくるよー。

数には数をまずはたくさん固まってるところにUC【狐火・穿ち曼珠沙華】で攻撃。
さて、戦場を彩ろうか。
今はもう指揮官はいないからねぇ隊列とかはどんどん乱れてくよね。
今度は乱れてはみ出した屍人を狙っていこうか。
【早業・なぎ払い】で斬り込み。たくさん巻き込めるように【範囲攻撃】になるよう薙刀を振るいつつ。
敵攻撃は【第六感・戦闘知識】で【見切り】

アドリブ連携歓迎です。


レザリア・アドニス
サムライキングダムの情勢、は…まだ、よくわからないけど…
とりあえず、ここのよくわからない水晶のものを、全部潰せればいいの…?

派手に暴れていいって言葉に甘えて、遠慮なくやってみる
逃がさないように、できるだけ多く巻き込まるように位置を選ぶことを心がける
周りの様子をしっかい観察し、近寄ってくる者や、逃げようとする者は随時、指先でウィザードミサイルの炎の矢を描き出して掃射
うーん…ここなら、いいかしら…?と小首傾げして周りを見て、満足げに頷く
そして鈴蘭の嵐で周りの屍人を一気に攻撃
全てが破片になるまで

…先まで、ちょっと嫌な形だったけど…こうなると、ちょっと、綺麗になるかも…?(水晶と花びらの嵐を見上げる)



「矢も限りのあるものだし出来るだけ温存できる方がいいよね。俺たちは噛まれても平気だからがっつり屍人を減らしてくるよー」
 弓矢で戦い続けていた奥羽武士達にそう告げて、逢坂・理彦(守護者たる狐・f01492)は緩く一歩を踏み出した。
「数には数を……さて、戦場を花で彩ろうか」
 理彦は水晶屍人達が固まって犇めいている所を狙い、炎を宿す曼珠沙華を模した杭を放つ。
 空から降る攻撃に水晶屍人達は忽ちの内に右往左往する様子が窺えた。
 指揮官不在の今、元より形を成していない隊列に最早意味はなく、攻撃から逃れようと、あるいは新たな標的を探そうと屍人達は散開するばかりだ。
 ――理彦の次の狙いはそこにあった。
 即ち、撹乱されて集団からはみ出した個体である。
 群れとの距離を瞬時に詰めた理彦は柄に墨染桜が描かれた愛用の薙刀を振るい、水晶屍人を薙ぎ払う。勿論一度の攻撃でより多くを巻き込めるよう、広範囲に渡っての攻撃となるよう薙刀を振るって。
 噛まれても屍人になることはないとわかっているけれど――それでも、噛まれるのは痛いから。
 だから屍人の牙が届くよりも先に、理彦は屍人を次々に、在るべき場所へと還していく。

「とりあえず、ここのよくわからない水晶のものを、全部潰せればいいの……?」
 離れた場所で屍人達と戦う理彦の様子をぼんやりと見つめながら、レザリア・アドニス(死者の花・f00096)は小さく首を傾げていた。
 自身が生まれた世界にはない、晴れやかな青空が広がるこの世界が今どうなっているのか、レザリアは情勢を事細かに把握しているわけではない。
 けれど、目の前に犇めく水晶屍人達は、間違いなくこの世界にいてはいけないものだ。
 派手に暴れて良い。そう聞いたレザリアの心には、最早迷いも躊躇いもなく――周囲で同じように戦う同胞達の姿を見やれば、尚更のこと。
 ――為すべきことはひとつ。
「……オォオ、オ、オォ……!!」
 風に乗って耳に届く屍人達の咆哮は、嘆きに似ていた。
 けれど、どれほど願おうとも望もうとも彼らは救えない。
 それをレザリアは知っている。
(「だからせめて、苦しまないように……」)
 その時ふと、群れをなす水晶屍人達を出来るだけ逃さずに済みそうな場所を探していた翡翠の瞳が、こちらへ近づいてくる屍人達の姿を捉えた。
 統率を失い、ただ本能のままに動くことしか出来ない水晶屍人の動きは、とてもわかり易いものだった。レザリアの髪に咲く鮮やかな福寿草の黄色は、遠く離れていても十分に屍人の目を引いているようだ。
 レザリアはすぐさま指先に魔力を灯し、編み上げた炎を解き放った。晴れた青空にひゅうっと踊った鮮やかな炎は次々に矢の形を取り、流星のように水晶屍人の群れ――その只中に突き刺さる。
 大きく爆ぜた炎に巻かれ、群れは一気に瓦解した。燃え上がる炎から本能的に逃れようとする屍人にも、レザリアは新たな炎の矢を宿した指先を向ける。
 炎の矢で次々に屍人達を射抜きながら、レザリアはそのまま同じ戦場て戦う同胞達から距離を取るように翼を広げ、風に乗って舞い上がった。
 時に鳥のように高く、時に屍人達の手が届くか届かないかの位置を滑るようにしながら空を翔け、屍人達の意識を引き付け、引き寄せて。
 やがてレザリアは広い戦場の片隅に降り立つと、彼女を追って来ていた屍人達へ振り返った。
「うーん……ここなら、いいかしら……?」
 小首を傾げつつ、今一度周囲を見回して――満足気にひとつ頷くと、“過去”の結晶で創られたとされる宝玉を真っ直ぐに掲げて。
 ――次の瞬間。
 緩やかに綻んだ宝玉の破片が無数の鈴蘭の花弁へと姿を変え、水晶屍人達を呑み込んだ。
 くすんだ色を持つ屍人達を、純白の鈴蘭が包み込み、染め上げていく。
 祈りの花が歪められた生命を浄化し、在るべき場所へと連れていく。
 全てが破片となり、土へ、還る。
(「嫌な形だったけど……これなら、ちょっとは綺麗かも……?」)
 レザリアが見上げる先には青い空。そして、白くちいさな花弁と共に舞う水晶の欠片が、陽の光を浴びてきらきらと輝いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御形・菘
つまりゾンビの群れを全力でブッ飛ばせばよいのであろう?
ならば妾に任せるがよい!

思いっきり勢いをつけて、敵のド真ん中へとまずは突貫!
うむ、位置取りは上々であるな
ならば右腕を高く上げ、指を鳴らし、高らかに鳴り響けファンファーレ!
もちろん味方の炎は即消すぞ

はーっはっはっは! ようこそゾンビどもよ!
まさかそのままゆっくり燃え尽きようなどと、つまらん選択せんであろうな?
今迄にもこの技は数多く使ってきたが、対象の数という意味では今回が間違いなく最多であるぞ
さあ、妾の左腕が大歓迎してやろう! ボコられたい奴から掛かってこい!
無双とは、独りでは不可能な武の饗宴よ!
さあ、素晴らしい映像を創り出そうではないか!



 御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)の思考は至極シンプルだ。
「つまりゾンビの群れを全力でブッ飛ばせばよいのであろう? ならば妾に任せるがよい!」
 既に高性能AI内蔵の映像撮影用ドローン“天地”はこれから始まる彼女の戦いを撮るために忙しく動き回っている。水晶屍人達は上空を舞う“天地”に注目するが、屍人達の手の届かない位置をしっかりと飛んでいるので、引き摺り下ろされる心配は要らない。
 尊大に笑う菘の頭には四本の角。背には二対四枚の翼、腰から下は太く長い蛇の尾――他にも様々なものが掛け合わされて生まれた彼女は、まさしくキマイラであったが、菘こそが真の蛇神にして邪神――あらゆる世界を統べる存在に他ならない(※という設定である)。
 長く巨大な蛇の尾をうねらせ、菘は灰色の髪を無造作に掻き上げる。金の瞳で獲物たる屍人達を捉えた刹那、菘はニイッと笑みを浮かべ、思いっきり勢いをつけると、敵のド真ん中へとその勢いのままに突貫した。
 さすがの屍人達も突然のことにどうすればいいか迷っているようだが、如何せん、彼女を止められる者が色々な意味でこの場にはいない。
「うむ、位置取りは上々であるな」
 何だか少し屍人達から遠巻きに見られているような気もするが、そんなことを気にする菘ではない。菘は満足気に頷くと、洒落た首輪に模した高性能マイクを取り出し、そして大きく息を吸い込んだ。
「はーっはっはっは! 妾だけを刮目して見よ! そして高らかに鳴り響けファンファーレ!」
 菘は右腕を高く上げ、パチン! と大きく指を鳴らす。それを合図として、どこからともなくファンファーレが響き渡り、水晶屍人達の間を漣のように駆け抜けていった。
「ギャ、アアッ……!」
 途端に音は炎へと変じ、緩やかに燃え上がる。その炎は“菘から目を離したくないという情動を与える”ものだ。
 ところでそれが味方に燃え移ったら一体どうなるか。勿論衝動により菘から目を離せなくなるに違いないが、幸いにしてこの炎は菘の手で任意に消せるものなので、心配はいらない。
 水晶屍人達の注目を一身に集め、菘はさらに声を響かせる。
「はーっはっはっは! ようこそゾンビどもよ! まさかそのままゆっくり燃え尽きようなどと、つまらん選択せんであろうな?」
 菘の言葉が通じているかはわからないが、おそらく通じたとて理解にまでは至らないだろう。一度死した者が屍人として蘇らされ、傀儡となった水晶屍人達に、まともな思考力が残されているとはとても思えない。やはり構わず菘は続ける。真の蛇神にして邪神としての言葉を、哀れなゾンビどもに聞かせてやらねばならないからだ。
「今迄にもこの技は数多く使ってきたが、対象の数という意味では今回が間違いなく最多であるぞ。まるで蔓延る魑魅魍魎――殴り甲斐があるというもの!」
 ――この世界とて妾の統べるものなれば、その蛮行たるや直々に叩きのめすに相応しい。
「さあ、妾の左腕が大歓迎してやろう! ボコられたい奴から掛かってこい!」
 無双とは、独りでは不可能な武の饗宴。次々に殴られ倒れていく水晶屍人達の存在があってこそ。
「さあ、共に素晴らしい映像を創り出そうではないか! 完成した動画を見ることは、ゾンビどもには叶わぬ夢ではあるがな!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

泉宮・瑠碧
侮っている訳では無いが…
後は武士達で対応出来るとは聞いていても
もし噛まれたら大事だからな
気になっていたので、手伝えて良かった

とはいえ、僕の得物も弓なので
援護の意味も込めて
武士達の近くから撃っていこう

主は弓で森域水陣
初撃は自身の足元へ
穢れは無いとは思うが
武士達も結界に収められたら良いとも込めて

次いで群れの先頭付近へ
破魔を乗せて射た水矢を分散させて範囲攻撃
徐々に群れの後方へと広範囲へ射っていく

屍人も元は世界に生きる人々だろう
…最早、自我は無くとも
なるべく浄化という形で帰したい

救えず、元に戻す事も出来なくて、すまない…
どうか安らかに眠って
今まで通りの日常を、心残りを、夢で見られます様に
おやすみなさい


ティル・レーヴェ
これ以上水晶屍人という哀しき兵を増やすわけにはいかぬ
指揮官を欠くが故に暴走するやもしれぬな
誰一人新たな屍人とならぬ様
この身を盾にしようとも民を護ってみせようぞ

屍人の群の中にも元はヒトの者がおろう……
一刻でも早う黄泉路へと送るが今の妾に出来ること
願わくば来世は心安く──

攻撃の基本はUCの鈴蘭を以ってして範囲掃討【2回攻撃】や【全力魔法】も狙い効率を上げる
出来るだけ多くの屍人を範囲内へ納める様誘導し懐に飛び込んで攻撃
勇ましい姿を見せ味方を【鼓舞】出来ればよいな

猟兵以外のものが狙われそうであれば攻撃の手を止めてでも【かばう】で守る
1人たりとも此処の者を異形の者にはさせない、と心に誓い


アドリブや絡み可



 決して水晶屍人達を侮っていた訳ではない。
 だが、統率を失った屍人達ならば奥羽の武士達で対処出来ると聞いていたとは言え、もし噛まれたりしたら大変だという憂いがあったのも事実。
 こうして手伝うことが出来て良かったと、泉宮・瑠碧(月白・f04280)は一つ安堵の息をつく。
 群れと呼べないほどに戦場に蔓延る水晶屍人達に向け、瑠碧は得物の弓に矢を番えた。
 そう、自身の得物が奥羽の武士達が用いていたものと同じ弓であるため、援護の意味も込め、彼らと共に戦うことを瑠碧は選んだのだ。
「全てを浄めし木々の息吹よ……我が存在を導に、緑の加護を此処へ」
 浄化を含む森の気を織り込んだ水の矢、その透き通る最初の一本を、瑠碧は水晶屍人達ではなく自身の足元へ撃ち込んだ。
 これにより、地形が清浄な森の気配で満たす浄化の結界で覆われる。土地そのものに穢れはないとは思っているが、武士達を守る力にきっと、なるはずだ。
「あれらは……指揮官を欠くが故に暴走するやもしれぬな」
 瑠碧の隣でティル・レーヴェ(福音の蕾・f07995)は、外見に似合わぬ凛とした佇まいで水晶屍人達を見やる。
「これ以上水晶屍人という哀しき兵を増やすわけにはいかぬ。誰一人新たな屍人とならぬ様。この身を盾にしようとも民を護ってみせようぞ」
 一人たりとも此処の者を異形の者にはさせない――固く心に誓うティルの真っ直ぐな想いに、瑠碧はしっかりと頷いて応えた。
「ああ、頑張ろう。僕達はそのために、ここに来たんだから」
 そうじゃな、と瑠碧に返したティルの声は年相応だろうか。けれどすぐに水晶屍人の群れへ向き直った菫色の眼差しは、幾許かの憂いを帯びていた。
(「屍人の群の中にも、元は誰かが知る者がおろう……」)
 襤褸切れのような衣類を身に着けているのは、村人だろうか。
 中には、胸の辺りに矢が突き刺さったままの鎧を纏う者もいる。
 彼らを救えなかったことにティルはひどく心が痛むのを感じたが、今はそれを考えて足を止めている場合ではない。
 彼らはもう、救えない。目の前の存在が過去に囚われ未来を喰らうものならば、その憂いはここで断たなければならない。
(「一刻でも早う黄泉路へと送る、それが今の妾に出来ること」)
 ティルは真っ直ぐに水晶屍人達を見つめ、願うように告げる。
「願わくば来世は心安く──」
 そして、ティルは水晶屍人へ武器から変じた白き鈴蘭を全力で放つ。視認できる範囲内の殆どが花嵐に呑まれ、そのまま形を保つことが出来ずに泥のように崩れていくのが見えた。
 風に、空に舞う可憐な鈴蘭は、まるで葬送のよう。
 更に出来るだけ多くの屍人を射程範囲内に収められるよう、ティルは屍人達の合間を縫うように群れの中心へ飛び込んでいく。
「妾たちは決して負けることなどせぬ。ゆえに、これから先の戦いも、必ず勝利を齎してみせよう。どうか、信じて待っていてほしいのじゃ」
 ティルの言葉に、奥羽の武士達が自らの心を奮い立たせる。
 自分達がいれば決して負けることはないと、自らの力と心を持って武士達に示す瑠碧とティル。
 戦況をつぶさに見やりながら、瑠碧は奥羽の武士達と距離を取り、再び弓を構えた。
 ティルの鈴蘭から辛くも逃れた水晶屍人達へ狙いを定め、水矢におそらく屍人が厭うであろう破魔の力を乗せて弦を引く。
 一匹たりとて逃がすつもりなどない。
 瑠碧は射ち出した水矢を無限に分散させ、次々に水晶屍人達を射抜き――そうして、射る手を休めることなく徐々に群れの後方へ、広範囲へと広げてゆく。
「ギャアアアッ!」
「ア、アアアッ……!」
 射抜かれた屍人達は悲鳴じみた声を上げながらどさりとその場に崩れ落ち、身体から生えた水晶の煌めきごと溶けるように消えていった。
 ――彼らも、元はこの世界に生きていた人々だ。ごくありふれた穏やかな日常を送っていたはずだ。
 だからこそ、最早自我は無くとも、なるべく浄化という形でこの世界に帰したいと瑠碧は思っていた。
 元が生きていた者ならば、オブリビオンの手先に作り変えられてしまったところで、そう簡単に割り切れるものではない。
 顔がわからなくとも、それを知ることがこの先もなくとも、懸命に戦い続けていた武士達の中には家族だった誰かをこの手で殺めた者も、――きっと、いるはずだ。
「救えず、元に戻す事も出来なくて、すまない……」
 どうか今度こそ安らかに眠って、今まで通りの日常を、夢に見ることが叶うように。
「……おやすみなさい」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鳳来・澪
【花守】
平和な日々が戻るよう
懸命に戦う彼らの力になれるよう
それから――屍人にされた人達が、静かに眠れるように
この地も魂も、ちゃあんと解放せんとね

小町姐さんと死角助け合い、孤立や包囲に注意し行動
UCは疲労時のみ攻守補強に使用
基本は薙刀と技能で対処
うちは姐さんの範囲攻撃で弱った&逃げそうな個体優先で個別対処

薙刀に破魔の力と鎮魂の祈り乗せ、屍人を武士達の方へ通さんようなぎ払い押し返す

武士達に声が届くなら
「貴方達の武勇と健闘に、うちらも必ず応えてみせる――もう一息よ、一緒に頑張ろね」
と覚悟と鼓舞込めた言葉も
少しでも、その身と心の支えになれたら

御免ね…元に戻せんで
でも――過去は変えられんけど、未来は――


花川・小町
【花守】
私はお国の為なんて大層な事は言わない――澪ちゃんのような優しい強さも、武士のような立派な志も持たぬ性分だけれど
そんな彼女の、彼らの為に、助太刀するのは吝かじゃないわ
それにやっぱり、愉しい日々を踏み荒らす所業は不愉快だもの


UC・立ち回り共に澪ちゃんに同じく
死角を補い合い、孤立や包囲に注意
基本はオーラ防御を身に纏い、薙刀に生命力吸収の力を加え防御と体力を維持

範囲攻撃で敵陣を大きくなぎ払い武士に近付けぬよう配慮し、取り零しは澪ちゃんへ一報
上記に加えて氷属性攻撃の力も乗せ、氷結による足止めも図る

もう苦しまないで
そしてもう苦しめないで
――今、鎮めて差し上げるわ

無念は、必ず晴らしてやるから



 この地に一刻も早く平和な日々が戻るよう、そして、懸命に戦う彼らの力に少しでもなれるよう。
 それから――屍人にされた人達が、ちゃんと静かに眠れるように。
「……この地も魂も、ちゃあんと解放せんとね」
 意を決したように頷く鳳来・澪(鳳蝶・f10175)の傍らで、花川・小町(花遊・f03026)は澪に優しく微笑んでみせる。
 小町はお国の為になどと、大層なことは口にはしない。
 そして澪のような優しい強さも、武士のような立派な志も持たぬ性分だという自覚もある。
 だが、この国を、人々を想える優しさと戦うための強さを持つ澪や、志を胸に今も戦い続ける奥羽の武士達――澪や彼らのために助太刀するのは吝かではないと小町は思っていた。
「やっぱり、愉しい日々を踏み荒らす所業は不愉快だものね」
 そして澪は後方から今も戦い続けている奥羽の武士達へと、呼びかける。
「貴方達の武勇と健闘に、うちらも必ず応えてみせる――もう一息よ、一緒に頑張ろね」
 自分達の覚悟と、彼らを鼓舞したいという想いを込めた澪の真摯な言葉。
 返る武士達の声に、勢いがついているのを澪は感じる。
 少しでも、その身と心の支えになれたら。
 その想いは、きっと彼らに届いたことだろう。
「小町姐さん、行こ!」
「任せて頂戴、派手に暴れてみせるわ」
 犇めく水晶屍人の群れのひとつへ、澪と小町は同時に踏み込んだ。
 何しろ、水晶屍人達は数が多い。この戦場だけでも数百体とも言われているうちのどれほどを引き受けられるかはわからないが、戦ってさえいればいつかは終わりが来ることを二人は知っている。
 二人が飛び出したのは同時。
 小町はオーラの守りを身に纏い、薙刀に生命力吸収の力を符して防御と体力を維持しながら、艶やかに着飾った姿で舞うように水晶屍人達を薙ぎ払っていく。
 水晶屍人達は聞いていた通り、数が多いだけで個体の強さはとても弱い。
 ゆえに一撃で呆気なく倒れるほどだったのだが、小町は澪と共に守り支えるこの場を超えられぬよう、薙刀に氷の魔力を重ねては、氷結による足止めも積極的に図っていた。
 後方に控える武士までは距離があるから、そう容易く屍人の牙は届きはしないだろう。
 だが、小町一人で全てを止められるわけでは勿論なくて――。
「澪ちゃん、そっちに行ったわ!」
 薙刀に破魔の力と鎮魂の祈りを乗せて、水晶屍人を武士達の方へ通さぬよう、小町と同様に薙ぎ払って波を押し返していた澪が、小町の声にすぐさま駆けた。
「姐さん、うちに任して!」
 入れ替わるように、澪が相手取っていた数の多い群れを小町が引き受ける。その隙に、小町が取り零した個体を澪が斬り払った。
 目の前で崩れ落ち、跡形もなく消えていく水晶屍人達を何かを堪えるように見つめ、澪は声を絞り出した。
「御免ね……元に戻せんで。でも――過去は変えられんけど、未来は――」
 まだ、守ることが出来る。
 まだ、この世界を救うことが出来る。
 自分達はそのために戦っている。だから、どうか信じて、安らかに眠ってほしいと。
 そう、願わずにはいられないのだ。
 小町もまた、数多の屍人達を薙ぎ払いながら、願うように想いを落とす。
「もう苦しまないで。そしてもう苦しめないで。――今、鎮めて差し上げるわ」
「オオ、ガァオオッ……!」
 苦悶の声を残して消えた水晶屍人を見つめ、最後に落とした言葉は、――誓いだ。
「無念は、必ず晴らしてやるから」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リル・ルリ
■櫻宵/f02768
アドリブ歓迎

こんなにたくさん……僕だって、君の故郷を守りたい
相変わらず活き活きしてるね、櫻
突撃しすぎて心配かけないでよね
え、僕が?
でも、けれど……わかった
僕だって戦えるって君に示したい

だから――
櫻宵、僕のための、お人形をつくってきてよ
戦場中に響くよう歌唱で声をはりあげて、蕩ける誘惑で満たすんだ
歌うは「闇の歌」
散った生命を今一度、僕のためにかしておくれ
亡霊たちの刃で屍人を葬るよ
櫻宵のことも守っておくれ

セイレーン、だなんて魔物じゃないか
けれど君を守れるならそれでいい
櫻宵へ鼓舞を込めた歌おくり、水泡のオーラ防御で君守る
ひとつ残らず狩ってきて
苦しみも嘆きも哀しみも、終わりにするんた


誘名・櫻宵
🌸リル/f10762
アドリブ歓迎

あら!屍人がたっくさん!
ひとの故郷を荒らすなんていい度胸だわ!

首も狩り放題ね、リル
でもいつもあたしばかりではあなたも飽きてしまうでしょ?
大丈夫、あたしもフォローするわ!
リルを庇いつつ、前へでる

幾らでも殺していいだなんて!楽しいわ!
破魔こめた刀ふるい広範囲になぎ払い、衝撃波で斬り裂きながら駆けぬける
見切り躱して咄嗟の一撃
あたしの役目は死体をつくること
そうすれば、ほら
リルの歌が響いて、小さな亡霊たちの軍隊が出来るでしょう
あたしの人魚の歌に囚われ魅了された子達
伝説のセイレーンのようね
褒めてるのよ?

剣舞のように刀ふるい「散華」咲かせましょ
桜のように潔く、散らせてあげる



「あら! 屍人がたっくさん! ひとの故郷を荒らすなんていい度胸だわ!」
 首も狩り放題ね、と柔い桜の瞳を輝かせ、誘名・櫻宵(屠櫻・f02768)は傍らを游ぐリル・ルリ(想愛アクアリウム・f10762)の名を紡ぐ。
「……相変わらず活き活きしてるね、櫻。突撃しすぎて心配かけないでよね」
 リルはいつものように、率先して敵陣の只中へ突っ込んでいく櫻宵を後ろから歌で援護する戦いだと思っていたのだけれど。
「でも、いつもあたしばかりではあなたも飽きてしまうでしょ?」
「え、僕が?」
 櫻宵の角に綻ぶ桜の花がどこか楽しげに揺れているのは、きっと、気のせいではない。
「でも、けれど……わかった」
 暫しの逡巡の末、リルは真っ直ぐに頷いてみせる。
「僕だって戦えるって君に示したい。――僕だって、君の故郷を守りたい」
「大丈夫、あたしもちゃあんとフォローするわ!」
「それなら――櫻宵、僕のための、お人形をつくってきてよ」
 櫻宵は任せてと頷くと、早速とばかりにリルを庇うように前に出て、紅い血色の屠桜の太刀を抜き放った。
「――幾らでも殺していいだなんて! 楽しいわ!」
 魔を破る力を刀に乗せ、櫻宵は広範囲を薙ぎ払う。振り抜いた刀から放たれた衝撃波で水晶屍人達を斬り裂きながら駆け抜ければ、瞬く間に斃れた屍人達――リルの“お人形”の山が出来上がっていた。
 櫻宵の役目は、屍人達の亡骸を作ること。
 その間にも、リルはまさしく歌姫と称されるに相応しい玲瓏たる銀細工の歌声を戦場中に響かせる。

 ――闇の腕に抱かれて 冥き水底手招いて 一夜咲いて一夜散る
 みつけてほしい 捕えてごらん 波間に揺らぐ、この心――。

(「散った生命を今一度、僕のためにかしておくれ」)
 リルの歌声が魅せる誘惑に空っぽの心を蕩かされ、満たされ、そして囚われた亡骸が、次々に黒い亡霊となってゆらり、起き上がる。
「きみたちの刃で屍人を葬るよ。櫻宵のことも守っておくれ」
 リルの歌声で出来上がった小さな亡霊達の軍隊が、水晶屍人達へ刃を向けた。
 理性を、自我を持たぬ水晶屍人が、リルが操る亡霊とまともに戦えるはずなどなく。
 斬り捨て、刳り、砕きながら、再び紡がれるリルの歌声により新たな亡霊が加わって、亡霊達はまるで黒いヴェールのように戦場を静かに覆ってゆく。
「あたしの人魚の歌に囚われ魅了された子達。まるで伝説のセイレーンのようね」
 リルの歌が余韻を残して終わりを告げる。そのまま、リルは櫻宵に小さく首を傾げてみせて。
「セイレーン、だなんて魔物じゃないか。けれど、君を守れるならそれでいい」
「あら、褒めてるのよ?」
 わかってる、と小さく返し、リルは再び口を開いて息を吸い込んだ。
「櫻、ひとつ残らず狩ってきて。苦しみも嘆きも哀しみも、終わりにするんた」
 櫻宵の心を奮い立たせる歌を、リルは紡ぐ。紡ぎ続ける。
 その歌声に何よりも力が湧いてくるのを感じながら、櫻宵は背を押されるように再び戦場へと駆け出した。
 亡霊がいくらか減らしたが、戦場にはまだ水晶屍人の姿がある。
 だから、見えるその全てを――“斬る”。ただ、それだけのこと。
「桜のように潔く、散らせてあげる」
 剣舞のように刀を振るい、櫻宵が放つは“存在”を断ち切る不可視の斬撃。
 まだ水晶屍人としての形をなしていた者達は声を上げる間もなく斬り伏せられて、水晶の澄んだ煌めきの華を咲かせながら散っていく――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花剣・耀子
そう、……そうね。たしかに、あたしたちが適任だわ。
仲間を増やされては困るもの。
この世界のヒトたちでは、やり辛くもあるでしょう。
任せて頂戴。

剣を片手に、水晶屍人の只中へ向かうわ。
見える限りの敵へと【花剣】
老若男女の区別なく、確実に斬って砕いて、もう起き出すことがないように。
今は弔うよりも先へ、先へと、群を崩して進みましょう。

おまえたちの元が誰でも、何であっても、もう遅い。
この世は、生きているヒトのためにあるのよ。
これ以上は良いから、おやすみなさい。

……殺し直したのはあたしだし、屍人たちの仇討ちをする気は、ないのだけれど。
それでも、起きたことは忘れないわ。
――全部呑んで、持っていってあげる。



「そう、……そうね。たしかに、あたしたちが適任だわ」
 罪なきひとを喰らい、同胞を増やそうと迫りくる水晶屍人達。
 既にひとではなくなってしまった彼らを見つめながら、花剣・耀子(Tempest・f12822)はぽつりと零した。
「仲間を増やされては困るもの。この世界のヒトたちでは、やり辛くもあるでしょう」
 任せて頂戴、と奥羽の武士達に言い置いて、耀子は剣を手に躍り出る。
 冷えた青い瞳が見定めたのは犇めく水晶屍人の群れの、その只中。
 地を疾く駆け抜けて距離を詰め、眼鏡のレンズ越しのクリアな視界に映る全ての敵目掛け、耀子は白刃を放った。
「――散りなさい」
 黒耀石の髪が、風に靡いて舞い上がる。
 一分の隙も無駄もなく屍人を襲う冴えた刃の乱舞は、まるですべてを呑み込み破壊する、嵐のようだった。
 耀子が繰り出す刃、その圧倒的な力の前に水晶屍人達は為す術もなく、次々に斃れていく。
「おまえたちの元が誰でも、何であっても、もう遅い」
 武士だった誰か。村人、あるいは町人だったであろう誰か。乳飲み子共々屍人にされた母親も。老若男女の区別なく、耀子は確実に肉を斬り水晶を砕いて、歪められたいのちを散らしながら群れを崩して進んでいく。
 もう二度と、起き出すことがないように。
 今は弔うよりも先へ、――先へ。
「この世は、生きているヒトのためにあるのよ。……これ以上は良いから、おやすみなさい」
 駆け抜けた嵐の後には、何も残らない。

 屍人の群れをひとつ斬り果たし、静かに剣を収めた耀子は、小さく息をついた。
 そうして、“斬った”感触を確かめるように、剣を持っていた手を握り締める。
 斬って、殺した。
 一度殺されたいのちを、もう一度殺した。
 屍人達の仇討ちをする気はないけれど、それでも、ここでこうして起きたことを忘れぬよう、耀子はそっと胸裡に刻む。
(「――全部呑んで、持っていってあげる」)


 やがて、およそ数百を超える水晶屍人の最後の一体が崩れ去り、辺りに静寂が戻る。
 その静寂を破ったのは猟兵達ではなく、後方で共に奮戦していた奥羽の武士達だった。
 割れんばかりの歓声と、ともすれば終わりの見えなかったであろう戦いが終わったという安堵。
 猟兵達には感謝と労いの声がいくつも注がれ、共にこの戦いを乗り越えた奥羽の武士達は必ずや、幕府軍の、そして猟兵達の力となってくれることだろう――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月12日


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#サムライエンパイア
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🔒
#エンパイアウォー


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト