エンパイアウォー⑤~互いの関係示すのは
織田信長率いる軍勢との決戦迫り、召集かけた幕府軍は膨大な物資の必要性に迫られていた。
多くの役人が物資購入に奔走するが、手にした資金で満足な物資は調達できず。
聞けば全国的に様々な物資の値段が高騰、青天井に吊り上げられる価格を前に役人たちの顔は青ざめていた。
その原因は大悪災、日野富子。
幕府を上回る圧倒的な個人財力でもって物資の買占め、資金力を用いての攻撃を仕掛けていたのだ。
このままでは満足いく物資の調達は不可能、されど戦いのときは待ってはくれない。
一刻の猶予も無い状況、ならば有事の際にと残された神君家康公の埋蔵金、それを掘り当て資金源とするしかないと決断が下されて。
猟兵たちに埋蔵金の発掘作業、その依頼が舞い込んでいたのであった。
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「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛……暑ずぎでずぅ゛~……」
猛暑にやられたのかへばっているノクス・フォルトゥナ(強化人間のマジックナイト・f17760)が、地面に敷かれた冷感マットの上でごろんごろんと悶えていた。
転がり回るから余計に暑いんじゃなかろうか、という疑問はさておき、やる事があるから召集されたのだ、話をと促されよノクスは口を開いていた。
「この暑い中、暑苦しくも軍勢を集めて戦をするとかいってましてぇ~。
ちょっと入用だからと役人さんをこき使ったら、みょーに色々値上がりしてましてぇ」
話によると相手側の魔将軍、大悪災日野富子がその財力をもってして物資の買占め。
天井知らずに跳ね上がる価格が徳川幕府の物資調達を困難にし、経済的な攻撃を仕掛けてきたという事であった。
満足に物資を集められないとなれば戦での不利は確実、この苦境を跳ね除けるために猟兵が呼ばれたという事である。
「どーにも、初代将軍さまが埋蔵金をそこかしこに残してるみたいですねぇ。
現場への地図もありますんで、そこへちょーっとお出かけして、取ってきて欲しいんですよぉ。
あ、けどただ行くだけじゃ駄目みたいですねぇ。面倒な事に謎掛けする仕掛けがあるらしくて、それをクリアしないと手に入らないようなんですぅ。
一応、ヒントは出ますのでぇ。暑い中ずーっといるのも何ですから、パパッと終わらせてサクッと帰りましょうかねぇ~」
ごろんしたまま、ノクスは脇に置かれていた紙を差し出す。
そこには今回猟兵たちが向かう場所への地図、そして出される謎について記されていた。
「それは戯れであり、命を賭けるものでもある。
はかるものでもあり、思い通りにならぬもの。
あるとき、あるものからそれを見れば四倍、されど別のものから見れば八割、また別のものから見れば二倍となる。
別のとき、あるものからそれを見れば五割、されど別のものから見れば二割五分、また別のものから見れば二割。
また別のとき、あるものからそれを見れば二割増し、されど別のものから見れば三倍、また別のものから見れば二倍。
さて、これは何ぞや? 目を見開き答えを導け」
謎解きの答えはなんだと猟兵が頭を捻る最中に、よたよたと起き上がったノクス。
現場でも考えることはできるだろうと彼女は転送の準備を完了、埋蔵金発掘へ猟兵たちを誘っていた。
紅葉茉莉
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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こんにちは、紅葉茉莉です。
今回は戦争シナリオ、補給物資購入を妨害され、資金難となった状況を打破すべく埋蔵金探索を行うシナリオとなっております。
謎の内容はOPに記されたもの、これへの回答をプレイングに記載ください。
それ以外には謎に対して考える様子や、回答が正解か間違いか、その場合はどういったリアクションかといったもの。
謎に対して自分のPCがどういった感じで挑んでいるのか、理論的に考えた理由なのか唐突に答えが思いついちゃった、とかの部分。
または埋蔵金を前にして、目の色かえちゃったとか、そういった謎、埋蔵金に対してのアクションを記載していただければと思います。
他には、もし謎への回答が間違いだった場合、その結果がリプレイとして結果に残るのが不本意の場合は。
間違い時、不採用希望。といった形でわかるように記入いただくとありがたいです。
他にもグループ参加の希望があれば、お互いがわかるように記入いただくと掛け合いをできる限りいれようと考えております。
では、ここまで長文をご覧いただきありがとうございました。
ご縁がありましたら、よろしくお願いします。
第1章 冒険
『神君家康公の謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、埋蔵金を手に入れます。
SPD : 素早く謎の答えを導き出し、埋蔵金を手に入れます。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、埋蔵金を手に入れます。
👑3
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ミアミア・メメア
賭けるもの、思い通りにならないもの、それはダイス!この国の言葉で言うと、サイ、さいころ?
とりあえず答えだけ出たけどなんだこの文章。うんなるほど。わかんないな。さいの目を現してそうな気がするけどそういう細かいのは誰かが考えたらいい。4n?4/5n?2n?めんどくさいめんどくさい!さいころ!さいころさいころ!ひらけーひらけーさいころ!さいころ!!!
まいぞーきんはできれば硬いのが良い!かじりごたえがあるやつ!重くてもまあ適当に蹴り転がして運べるだろうし、くわえられそうならガジガジしながらばくふに持っていこう。
神薙・焔
ふむぅ…最初の「それ」を4とした場合、順番に1、5、2となるわね。
同じように次の「それ」を1として2、4、5、最後の「それ」は6として5、2、3かしら…。
時によって変わるもの、思い通りにならぬもの、運を計るもの…これまでの考察に現れる数は1から6、その遊戯に使う道具といえばサイコロよね。
サムライエンパイアの渡世人は時に博打に命を張るともいうし…。
リダン・ムグルエギ
実際、経営とか関わってる身からすると、
経済攻撃ってシャレになんないわよね
原材料買い占めとか
で、これは…計算問題?
あるものを1とすると
ソレは4、別の物は5、また別の物は2
別の時、あるもの…1だと端数が出るわね
2とすると、それは1、別の物は4、また別の物は5?
次は…あるものを5とすると
それは6、別の物は2、また別の物は3
仮に数字を置いたけど実際には…
あ、そのままでいいのかしら
1~6の数字
時によって違う面が覗く思い通りにならぬもの
サイコロが答えと
でも、商売ごとは丁半博打にしちゃ駄目よね
市場に気を払い流行に乗っ取って売らないと
埋蔵金を持ってくついでに…
鎧のインナーにピッタリな服、売り込んできましょっと
花宵・稀星
【WIZ】
それにしても埋蔵金、ですか。
私としては、金銀財宝への興味より、謎のほうが知的好奇心をくすぐられるですが。
ふむ、倍率が色々ならべられているですね?
たとえば、2割増しで整数になる数値といえば、5の倍数ですね。簡単なのは5→6ですが……なるほど。
1→4(四倍)
5→4(八割)
2→4(二倍)
2→1(五割)
4→1(二割五分)
5→1(二割)
5→6(二割増し)
2→6(三倍)
3→6(二倍)
倍率云々を言ってるのは、こういうことではないでしょうか。
あるときは1、あるときは2、以下3、4、5、6と移り変わっていくもの……そして戯れに使い、ままならぬもの。
求められている答えは「サイコロ」ではないでしょうか?
霧島・絶奈
◆心情
頭脳労働は苦手ですが…
愚かなりにこう言ったものを考えるのは好きです
「馬鹿の考え休むに似たり」と言いますので、余り役には立たなさそうですが…
◆回答
謎の答えは「賽子」でしょうか?
賽子の目とも言えるのかもしれませんね
◆正答時
あるとき=4
1×4、5×0.8、2×2
別の時=1
2×0.5、4×0.25、5×0.2
また別の時=6
5×1.2、2×3、3×2
私の考えが合っていた様で何よりです
こう言った事を思い付けるなら楽しいのでしょうね
内心胸を撫で下ろしつつ…というのが正直な所ですが…
◆誤答時
おや?
違いましたか…残念ですね
正解は…成る程、そうきましたか
自分で思っていた以上に…正答出来ないと悔しいものですね
地図を頼りに5人の猟兵が歩を進め獣道を突き進み、目的の場所にたどり着いた頃には日は高々と昇っていた。
もし人工物、アスファルトとコンクリートで塗り固められたUDCアースやヒーローズアースの街中ならば恐ろしい暑さにへばる所であろうが、ここは数多の木々に包まれたサムライエンパイアの山中。
日差しも遮り、時折駆け抜ける風が沢の冷たい空気を運んできて、木々のざわめきと相まって癒しの効果を与えていた。
夏の暑さを避けての森林浴、といった状況であったがそれが目的ではなく、一同が目指すのは神君徳川家康が残したという埋蔵金、その確保。
何かが埋められたであろう人工的に開けた場所で痕跡探せば、石の蓋にて閉じられた入り口が姿を見せていた。
刻まれた模様は地図に示された物と同一、ではこの先だと石蓋起こせば地下へ通じる階段一つ。
過去に使われた鉱脈に繋がるその階段を下りながら猟兵たちは言葉を交わしていた。
「賭けるもの、思い通りにならないもの、それはダイス! この国の言葉で言うと、サイ、さいころ?」
「直感で言うわね。けど他のヒントも考えておかないと……」
数字の羅列、そこからの推察は仲間に任せて前半部分のヒントだけでこうじゃないかと言っているミアミア・メメア(静かな竜の荒ぶ夢・f19238)に対し、倍率に関してのヒントも考えるようにと諌める神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・f01122)
「うんなるほど。わかんないな。さいの目を現してそうな気がするけどそういう細かいのは誰かが考えたらいい」
しかしその言葉に対してもミアミア。細かい部分はわからないと仲間に丸投げであった。
「すごい勢いねぇ。まあ、計算問題だけど直感で考えられる部分もあるし」
「そうですね、色々と倍率が並べられているようですが」
「ええ、頭脳労働は苦手ですが……愚かなりにこう言ったものを考えるのは好きです」
先行する二人を追ってリダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)と花宵・稀星(置き去り人形・f07013)、そして霧島・絶奈(暗き獣・f20096)が言葉を交わして奥へ奥へと進んでいく。
「まあ、経営とか関わってる身からすると、経済攻撃ってシャレになんないわよね
原材料買い占めとか」
「大規模な行動を制限されるのは、それだけで大きな脅威よね」
ゴール地点が見えたのか、開けた場所に到着してリダンが此度の敵側の攻撃に対し感想言えば。
ミアミアを抑えていた焔も同意を示し、5人は足を止めていた。
魔術的な仕掛けか、地面と壁がほのかに光るその場所の奥にはこれまた予知で出された質問、それが岩へと刻まれて。
回答を待つ、そんな状況がここにはあった。
「この奥に埋蔵金、ですか。まあそれよりも。この謎のほうが知的好奇心をくすぐられるですが。
お話どおり、倍率が色々ならべられているですね」
「そうね、完全に計算問題ね」
稀星が問題文を眺めつつ、リダンも同じく視線を移す。
先に示されたものとまったく同じ問題がそこには刻まれ、回答のときを刻一刻と待っていた。
「あるものを4とすると
ソレは1、別の物は5、また別の物は2」
「最初の問題ね。私も1、5、2になるって考えで同じよ。じゃあ次は……」
リダンが最初の問いかけに自分の答えを出せば、同じ結果と焔が続き。
「2割増しで整数になる数値といえば、5の倍数ですね。簡単なのは5→6ですが……なるほど」
続けて最後の問いかけにわかりやすいものがある、ピンときた稀星が一つの答えをはじき出し。
「5から見て6が二割り増し、2から見れば3倍、3からみれば2倍、ということでしょうか」
「ええ、計算すれば。5に1.2を掛ければ6、同じく2には3を、3には2を掛ければ6ですからそうなりますね」
稀星の考察に絶奈も同じ答えだと同意を示す。
となれば最後の中間、他より小さいものになると示されたものに対しては?
「1としたら、それぞれ2、4、5ね。考え方、計算としてはそっちの考えと同じよ」
思考めぐらせ計算していた焔が回答を。
これで3つの倍率問題、それぞれに対しての答えは出揃った。
「仮に数字を置いたけど実際には……あ、そのままでいいのかしら」
数字の割り振り、最初の問いは4に対して1、5、2。
第二の問いには、1に対して2、4、5。
最後の問いには、6に対して5、2、3。
全ての数字が出揃って、仮定された数字に対してリダンが言葉を発すれば。
これが当てはまるものはなんだと一瞬考えようとして、その必要は無かったなとミアミアを見て悟っていた。
気だるげなリダンの瞳がうつしたもの、それは先ほどから考察を回りにぶん投げ結果はこれだと心に決めて。
両手をぶんぶん、大きく振り回し。
「さいころ! さいころさいころ! ひらけーひらけーさいころ! さいころ!!!」
もう既にこれ以外無いはずと、仲間に制止されつつも答えを連呼している姿があったのだから。
「あはは、もう完全にこれしかない、って感じよね。
時によって変わるもの、思い通りにならぬもの、運を計るもの……これまでの考察に現れる数は1から6、その遊戯に使う道具といえば」
「はい、あるときは1、あるときは2、以下3、4、5、6と移り変わっていくもの……そして戯れに使い、ままならぬもの。
そうなれば求められている答えは「サイコロ」ではないでしょうか?」
「ええ、謎の答えは「賽子」でしょう。または賽子の目、とも言えるのかもしれませんね」
数字に関する問題に加え、そのものが持つ意味。
遊戯であり命をかけるものであって、計りながらも思い通りにならぬもの。
それらを照らし合わせて焔が考え、稀星が答えを述べて。それを絶奈が補足して。
全ての要素を兼ね備える答え、それは全会一致でサイコロ、賽子。もしくはその目と猟兵達の答えは出された。
『……汝らの答え、見事。
うつろいままならぬ、結果を運に任すも一興。
されどこれらを用いれば流れに一石、投じる事もできようぞ』
5人が一致した答えを言えば、壁の中からくぐもった声が響いた。
その直後、石壁が轟音立ててずり下がり、それと同時に壁の裏から金色に輝く大判小判、武具の素材に使えそうな数多の玉鋼、さらには木箱に厳重に収められた茶器などが猟兵たちの前に姿を見せていたのである。
「おー、このまいぞーきんは硬そうだ! かじりごたえがありそうなやつ!」
真っ先に飛び込んだミアミア、狙うは光り輝く大判小判、ではなくて。
高い硬度と程よい大きさ兼ね備える玉鋼、手に取り掲げて口に含んでガジガジと。
飴玉を噛み砕こうとするように、その硬度を楽しみながら他の財宝をまとめていた。
「あはは、それをかじっちゃうか……ま、まあ、一番噛みごたえはあるわよね。
そ、それじゃとりあえず手分けして運びましょう」
とりあえず玉鋼に興味を示している間なら、他の財宝は大丈夫。
ミアミアの様子を焦った表情で眺めつつ焔が仲間に言葉をかけて、破損しやすい茶器から運び出しつつ隣を見れば。
仲間と答えが同じであった、そして正解であったことに胸をなでおろし、一息ついた絶奈の姿が見えた。
「あら、もしかしてちょっと不安だったり?」
「ええ、正直なところ。しかしこういった事を遊び等で思い付けるなら楽しいのでしょうね」
焔の質問に素直に応じ、絶奈も搬送に加わっていた。
「これはかなりな量ですね。けど、ここ以外にもあるらしいですし、どれだけの埋蔵金があるのでしょう、そしてどれだけの謎があるのでしょうか」
「さあねぇ。けど最後に良いこと言ってたじゃない、家康様」
埋蔵金の量、そして各地に散らばった謎。主に謎の数と内容にワクワクしている稀星と、冷静に答えを返すリダンの姿。
「ん、どういうことですか?」
「商売ごとで例えるけど、丁半博打にしちゃ駄目よねってことよ。
市場に気を払い流行に乗っ取って売らないと。最後に運任せも一興、だけど流れに一石、っていってたでしょ?」
稀星の質問に、商売人らしい例えで答えを返すリダン。
なるほど、と手を打ち稀星が頷けば、隣で手早く運び出しの準備を行うリダンの頭の中にはこの戦争、うまく自分の商機に使えないかと青写真が浮かんでいて。
埋蔵金の運搬、となれば役人、仕入れ担当と接触できる機会はある。
うまく鎧のインナーに適した衣服を売り込む好機と頭の中でソロバン弾き、仕入れ値、粗利といった部分の概算が出されていた。
その売込みが成功したか否か、はまた別のお話。
かくして謎は解かれ、猟兵たち、ひいては幕府軍は資金を得た。
日野富子の妨害に抗う力となったこの財宝、これを用いて流れに一石。
反抗の機会を生み出すのだ。
大成功
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