●救済を願うモノ
暗い、果てしなく暗い――。
曇天に烟り、雨が絶え間なく振り続ける。
四頭建ての馬車が、泥水を跳ねながら人々を蹂躙する。
この馬車を引く馬は、この世のものではなかった。
四頭とも、白骨化した骨の馬である。
馬車が駆け抜けると、ぼうっと炎が上がった。
雨の中だというのに、青白い炎が家屋と作物を焼き払っていく。
魔の炎は、雨に打たれた程度では消えはしないのだ。
焼け出された民衆を、白骨の馬が馬蹄にかけ、車輪が轢殺しようとする。
地獄の光景であった。救いも希望もない。
「祈るがいい、虫けらどもよ。呼び寄せるがいい、救いをもたらすという者を――」
馬車の上に立つ、“鮮血の骸騎士”アインソード。
このダークセイヴァーの地に現れるという救い手をおびき出そうと、民衆たちに悲鳴を上げさせる。
救い手――すなわち猟兵たちのことだ。
各地で活動し、残忍な領主たちから解放する強い戦士たちの噂が流れている。
アインソードは本来強者との戦いにしか興味を示さぬ吸血鬼であるが、その噂の救い手と剣を交えることを心待ちにしていた。
それは、民衆たちに救いを与えるのが馬車の中で祈を捧げる“救済の聖者”しかありえぬことを知らしめるためでもある。
今も、聖句を唱える美しい声が聞こえてくるのだ。
救済の聖者の祈りの声である。
「お前たちが求める救い手が、幻であることを思い知らせてやろう。真の救い手は、我らが聖者様のみ――」
馬車から、おぞましい触手が無数に伸び、民衆を絡め取る。
そして引きずり込み、何かを啜る音がする。
民衆が願う救済は、訪れるのであろうか?
●それでも立ち向かう者
「まあ、ありていに言ってこいつは罠だな――」
工具箱から取り出したグリモアによって、堂崎・獣明(整備係・f15021)は猟兵たちにダークセイヴァーで起こるであろう光景を投影してみせた。
「猟兵を誘い出して、始末してやろうって腹だろう。だとしても、放ってはおけねえと思うが……」
誘い出すことが目的だとわかっていても、オブリビオンとの戦いを避けるわけにはいかない。猟兵の活動というのは、そういうものであろう。
ただ、予兆として示されるために対策の仕様もいくらかはある。
「わざわざ猟兵を誘い出そうっていう救済の聖者ってのは、よっぽど俺たちのことが目障りなんだろうよ。自分以外の救い手がいることが許せねえのかもしれねえな」
敵の事情は、まだすべてがあきらかになってはいない。
戦いの中で知ることになるだろう。
「それじゃあ頼んだ。あえて救い手を演じるか、それとも目立たないように対処するかは、あんたたち個々の判断に任せるぜ」
丹藤武敏
どうも丹藤です。今回はダークセイヴァーにて猟兵たちをおびき寄せて戦おうとするオブリビオンとの戦いとなります。
まずはアインソードというヴァンパイアから対決となるでしょう。
猟兵を待ち構えていますから、さらなる敵の存在にも注意を払っておいてください。
救済の聖者とは何者かも、シナリオの中で明らかになるかと思います。
それでは、どーんといらっしゃってください。
第1章 ボス戦
『鮮血の骸騎士アインソード』
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POW : 鮮血剣ダインスレイヴ
【血液で作り出した血を吸収する長剣】が命中した対象を切断する。
SPD : 鮮血の外套
【自由自在に形を変える血液で出来たマント】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : 悠久の時が流れても
戦闘用の、自身と同じ強さの【血液で出来た巨大コウモリ】と【かつて愛した人間の女性を模した血液人形】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
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セシリー・アリッサム
アドリブ連携歓迎
「そんな――滅びは救いなんかじゃないわ」
オラトリオの血を覚醒させて背中に翼を生やし
高空から戦えぬアインソードを狙うわ
巨大コウモリがきっと迎撃してくる
でも血液で出来た存在なら
シリウスの棺に灯した業火で焼き払える筈
「大丈夫、わたしは大丈夫……」
自身を鼓舞して炎を放ち続けるわ
一つで駄目なら二つ、二つで駄目なら三つ
前に猟兵の仲間が教えてくれたわ
願いは自らの力で叶えるものだって
だから絶対に――諦めない
あなたの言う救いなんて、認める訳にはいかないから
炎で召喚された血液の眷属を攻撃し続ける
たとえ自分の攻撃がアインに届かなくても、後は仲間に繋げればいい
「わたしはもう……一人じゃないから……!」
八重森・晃
「救い、ねえ。定義を知りたい部分はあるかな。まあオブリビオン言うすくいなぞ、大抵が、苦しい生からの解放だのだろうと思うけれど」
半分くらいは同類だから、なんとなく察しがつく、結局のところ、滅びを呼ぶ思想を綺麗に着飾る事しかできないのだ。
【久遠の時が流れても】に対して
「救われた割に昔の女にべったり依存してるじゃないか、ねえ、貴方、聖者さまに愛の苦しみからは救って貰えなかったのかい。随分と薄情だねえ」
【オーラ防御】で身を守りつつコウモリと女性からは距離を取ります。
必要なら【破魔】で相手の動きを制限、威嚇します。
【踊れ致死の舞】を【火炎属性】で本体狙いで全弾発射します
「お似合いの救いをどうぞ」
バーン・マーディ
そうか
救いか(目を閉じる
そのような方法で救える者もあるのだろう
貴様らが聖者と救い手という事も否定はせぬ
だが…どうでもいい
我はヴィラン
悪であり聖者の対極にありし者だ
これより貴様らの救いとやらを粉砕しよう
【オーラ防御】【ダーク・ヴェンジャンス】展開
【武器受け】で受け止めつつ【怪力・カウンター・二回攻撃・生命力吸収・吸血】での反撃
貴様らの救いに叛逆しよう
だが…喜ぶがいい
貴様ら自身には貴様らが信じる救いとやらを遂行してやる
死を以てその救いを享受し
躯の海に帰るが良い!!
……救いに
唯一のもの等ないのだ
正義でしか救えぬ者も
このようなやり方でしか救えぬ者もいる
…………「悪」でしか救えぬ者もまた、存在するのだ
「来たか、偽りの救済を与える者どもよ。真の救いを知らせてやろう」
雨に打たれながら、“鮮血の骸騎士”アインソードは馬車の上から見下ろす。
現れた猟兵たちを前に、歓喜の笑みを浮かべている。
民衆を虐げたのも、猟兵という強い戦士たちとの戦いに心躍らせたためだ。
「そうか、救いか」
バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)は瞑目した。
何をもって救いとするかは、さまざまにある。
慈悲を注ごうと、いかに正義をなそうと、万人を救得ないことを知っていた。
彼は正義に絶望し、ヴィランとなった。
また、彼は神でもあった。神ですら、救いの定義はできぬ。
「そのような方法で救える者もあるのだろう、貴様らが聖者と救い手という事も否定はせぬ」
「ほう、少しは話せるか」
「だが……どうでもいい」
「なに?」
「我はヴィラン、悪であり聖者の対極にありし者だ」
言い放ち、黒い何かに身を包んだ。
【ダーク・ヴェンジャンス】――。漆黒の粘液をまとい、受けた負傷に比例した戦闘力の増強と生命吸収を行なうバーンのユーベルコードである。
ずるずると音を立てながら、バーンを包んでいく。
「救い、ねえ。定義を知りたい部分はあるかな。まあオブリビオンの言う救いなぞ、大抵が、苦しい生からの解放だのだろうと思うけれど」
続いて、八重森・晃(逝きし楽園の娘・f10929)が呟いた。
救いは滅びであり、滅びは救いであるかもしれない。
彼女もまた、バーン同様に救いについては独特の考えを持っている。
アインソードも、半分ほどは彼女の同類である。
結局のところ、滅びを呼ぶ思想を綺麗に着飾ることしかできないのだ。
彼女もまた、そうであるから。
「そんな――滅びは救いなんかじゃないわ」
セシリー・アリッサム(焼き焦がすもの・f19071)は叫ぶ。
アインソードだけではなく、ともに戦う猟兵たちにも投げかけているようだった。
「セシリー……」
滅びを求めるオブリビオンの側面も持つ晃にもその言葉は響いた。
「……救いに、唯一のものなどないのだ」
バーンの重々しい言葉が続く。
「そう、かもしれないけど……」
「今は、君の言葉を刻むよ」
悲しみを瞳に浮かべるセシリーに、晃が答えた。
ともに戦う仲間がいる。
だから、諦めるわけにはいかない。
「ハッ! 所詮はまがい物の救い手に過ぎん。唯一無二の救いを与えられるのは、聖者様だけよ!」
アインソードの手首から、鮮血が滴る。
その血液が、巨大なコウモリと美女の姿へと変わっていく。
「負けるもんか」
セシリーは、オラトリオの血を覚醒させて背中に翼を生やし、雨烟る中へと向かって飛んだ。
そのセシリーを追って、コウモリが飛ぶ。
アインソードが飛行できない高さに位置取れば、そうしてくると思ってのことだ。
星のオーブを冠した杖、シリウスの棺に業火を灯し、焼き払おうと炎を放つ。
その血でできたコウモリなら、蒸発もさせられよう。
二度、三度となく放つ。
願いは、みずからの力で叶えるもの――。
かつて、ともに戦った仲間から教えられた言葉だ。
「わたしはもう……一人じゃないから……!」
仲間たちを信じ、コウモリとの戦いに専念する。
「ほう、思ったよりやりそうだ」
コウモリ相手に奮戦するセシリーから、アインソードは視線を移す。晃とバーンがいる。
血液でできた美女を差し向けた」
「その人、貴方の恋人なのかな?」
「答える必要はなかろう。我らの救いをしれ」
「救われたわりに昔の女にべったり依存してるじゃないか、ねえ、貴方、聖者さまに愛の苦しみからは救って貰えなかったのかい。ずいぶんと薄情だねえ」
「貴様、聖者様を愚弄するか――!!」
晃は、血まみれの美女を引きつける。
この血を操っている間、アインソードは攻撃に移れないようだ。
その隙を見て、【踊れ致死の舞(バレット・ヘル)】を放つ。
無数の魔法弾が、アインソードを穿つ。
「お似合いの救いをどうぞ」
「ちっ、おのれ……」
憎々しげに、アインソードは呻いた。
だが、穿たれた傷口から流れた血が、コウモリの群れに変わる。
「これより、貴様らの救いとやらを粉砕しよう」
「効かんというのか、我がユーベルコードが
……!?」
アインソードは驚愕した。
バーンは漆黒のオーラを発し、無数のコウモリの群れの中に突き進んでいく。
「貴様らの救いに叛逆しよう」
「と、とまれ! コウモリども、食い殺せ!」
「だが……喜ぶがいい」
一歩、二歩、無数のコウモリが食らいつこうが、その黒い粘液に吸収されていく。
聖句を唱えるかのように呟き、バーンは歩む。
救いは滅びでないと訴えた、セシリーの言葉も響く。
あの言葉は、ヴィランとなったバーンの心も動かしたのだ。
「貴様ら自身には貴様らが信じる救いとやらを遂行してやる。死を以てその救いを享受し、骸の海に帰るがよい!!」
「き、貴様、馬車ごと……!」
救済の聖者が乗車し、アインソードが天井に乗る四頭立ての馬車を、バーンは信じられない怪力で持ち上げた。
「正義でしか救えぬ者も、このようなやり方でしか救えぬ者もいる――」
憤怒の形相で、アインソードごと馬車を放り投げた。
馬車が叩きつけられた勢いで崩壊する破壊音が雨の中に響く。
「…………『悪』でしか救えぬ者もまた、存在するのだ」
成功
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煌天宮・サリエス
……オブビリオン風情が『救済の聖者』だと?
これは、救済を謳う私<聖者>に対する挑戦状なのか?そうなのか?
ならば、ちゃんと乗って……滅ぼさなければいけませんね。
さて、剣を取れ不敬者。私の白炎は、お前もろともその血でできたおもちゃを容易く焼き尽くすだろう。
そして、お前の攻撃は『奇跡の人』である私には届くことはないだろう。もし届いたとして、【オーラ防御】と『時天使の秘盾』による【盾受け】で威力を軽減し、『キー・オブ・ザ・ワイルド』で【武器受け】して叩き折ってあげますよ。
闇を祓う聖者の光と聖なる輝きを持つ白炎をもって、人々に救いをもたらしましょう。
六代目・松座衛門
転移完了と同時に身を屈め、黒いボロ切れを纏った人形「暁闇」を背負いながら移動することで、暗い雨に溶け込み、静かに参戦する。
。〇(まずは、厄介な馬車から降りてもらおうか。)
雑木林等の物影から、連弩「狂惑」で馬車を引く馬や車輪目掛けて、人形と糸で繋がった矢を放つ。
「二ノ型 手繰り討ち!…お望み通り来たぞ! オブリビオン!」
矢に付いた糸を基点に、UC「手繰り討ち」を発動!馬車に向けて、人形を突進させる! 『アインソード』が馬車への攻撃を庇うならば、標的を彼に変更し、馬車から離れさせる!
その後、自分は人形「暁闇」と連携しながら、『アインソード』へ接近戦を仕掛ける。
アドリブ、連携歓迎
「おのれ、よくも聖者様の御車を!」
壊れかけた馬車の瓦礫を跳ね除け、アインソードが立ち上がる。
四頭の白骨馬は、バラバラになったものの、すぐにおのれの身体を修復させ、地獄の底まで響くような声で嘶いた。
怒りに燃えるのか、その眼窩には青白い炎が宿る。
この馬たちもまた、ダークセイヴァーの闇から生まれた怪物である。
その怪物が、前足を上げて蹂躙しようとしたときであった。
黒いボロ布をまとった人影が、物陰から暗い雨に溶け込み、さっと過った。
四頭とも何かに絡め取られたかのように転び、身動きを封じられる。
「新手か――!!」
叫ぶアインソードに、その人影が手を向けると、無数の矢が放たれる。
アインソードは、変幻自在に形状を変えるマントでそれを払い落とした。
「二ノ型 手繰り討ち! ……お望み通り来たぞ! オブリビオン!」
「ほう、人形遣いか」
まるで生命を持つかのように動くその人影は、六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)が操る人形、暁闇である。
「小賢しくも聖者様を狙うか!」
アインソードのマントが、生き物のように蠢き、地を這う無数の影のように迫る。
六座衛門と暁闇は、その影を次々と交わし、馬車を守るアインソードへと標的を変えた。
糸で操られた暁闇が、距離を詰めて接近戦を挑む。
その二人の間に、空からひらひらと舞い降りた。
おもわず、天を見上げる。
「……オブビリオン風情が『救済の聖者』だと?」
雲間から光の梯子が下がり、煌天宮・サリエス(光と闇の狭間で揺蕩う天使・f00836)が翼を広げて降臨した。
「これは、救済を謳う私……〈聖者〉に対する挑戦状なのか? そうなのか?」
サリエスの黒い翼が、光の色に染まっていく。
「……貴様こそ、聖者とは笑わせてくれる」
「さて、剣を取れ不敬者。私の白炎は、お前もろともその血でできたおもちゃを容易く焼き尽くすだろう」
「いいだろう、私に剣を取らせたこと、後悔させてやる」
アインソードは真紅の剣を取る。
鮮血剣ダインスレイヴ――。
吸血鬼の血で造形された長剣は、斬れば相手の血を啜り、切断する。
一方、サリエスからは白い炎が噴き上がった。
「予告しよう、お前の攻撃は『奇跡の人』である私には届くことはないだろう――」
白炎はサリエスを包み込む。
繰り出された鮮血剣は、その浄化の炎で瞬時に蒸発した。
「うっ、ぐお
……!!」
剣ごと、アインソードの腕が燃えた。
「闇を祓う聖者の光と聖なる輝きを持つ白炎をもって、人々に救いをもたらしましょう」
サリエスが与える救済は、神罰。その身に宿る炎であった。
成功
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光・天生
……張り巡らされた企みも気になりますが。
まずは目の前の敵に、集中しなきゃですね。
まずは【ダッシュ】で一気に距離を詰め、こちらの距離に持ち込む。
そしてユーベルコードで両腕に氣を集中させ、「防御力重視」の強化。
回避に徹しつつも、いざとなれば腕で直接攻撃を受け止めるのも厭わない。
あえて片腕に刃を食い込ませ、【激痛耐性】で歯を食いしばり。
その攻撃を、無理やり敵の隙にしてみせる。
血を吸収する剣なら、それで結構。
こちらは、吸収した以上の破壊力を叩き込むまで。
空いた腕で、【怪力】任せの拳撃を見舞うとしましょう。
……救い手なんて大層なものじゃない。
俺の手は救うためじゃなく、壊すためにあるんですよ。
リーヴァルディ・カーライル
…ん。お前達の戯れ言に興味なんて無いけれど。
救済をうたいながら罪もない人達を害する…。
その在り方は許容できない。
…私は、私の誓いを果たす為にお前達を討つわ。
【吸血鬼狩りの業】で敵の動作を先読みして、
攻撃を避けつつ隙を見切り敵に接近、
怪力の踏み込みから【元型】を発動
力を溜めた拳を傷口を抉るように胸に打ち込み、
攻撃と同時に生命力を吸収する呪詛を流し込む。
闇属性の2回攻撃で心臓を停止させて血液操作を妨害できないか試みる。
…心臓が止まった程度で死なないのは知っている。
だけど、はたして。その状態で血を操ることができるかしら?
…後は常に奇襲を警戒しておき、
第六感が殺気を感じたら武器で受け止めて防御する。
北条・優希斗
連携・アドリブ歓迎
…救済の聖者、か
成程、確かに美しい歌声だな
ただ、その救済の聖者様の齎す救済が人々の『死』なのだとしたら…俺はお前達を絶対に赦さない
これでも嘗てある地で『英雄』と呼ばれた身なのでね
お前達の救済の真意…教えて貰うとしようか(UC発動)
UCで敵のマントの動きを見切りながら先制攻撃・ダッシュで肉薄
夕顔による範囲攻撃で動きを狭めさせて月下美人・蒼月による範囲攻撃・薙ぎ払いで斬り捨てるよ
敵の攻撃はUCで軌道を読んで見切り、残像で標的をずらし当たらない様にする
必要ならば地形の利用・情報収集も使用
もし躱しきれなければオーラ防御で被害を最小限に抑えつつカウンターで反撃して肉を切らせて骨を断つよ
「……救済の聖者、か。成程、確かに美しい歌声だな」
どこからか流れる聖歌を耳に聞きながら、北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)は雨に濡れた前髪をかきあげた。
彼のユーベルコード【剣王の瞳】が発動するための準備である。
「ただ、その救済の聖者様の齎す救済が人々の“死”なのだとしたら……俺はお前たちを絶対に赦さない」
「では、我々は貴様からすると罪人に相違ないな。数限りなく、多くの者に“救済”を与えてきたのだ」
アインソードが血に飢えた笑いを見せた。
優希斗の表情が怒りに彩られる。
「……ん。お前たちの戯れ言に興味なんてないけれど。救済をうたいながら罪もない人たちを害する……。その在り方は許容できない」
リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)もまた、優希斗と同じく救済の聖者を否定する。
「では、やはり殺し合いという救済を行うしかあるまい」
「……私は、私の誓いを果たす為にお前たちを討つわ」
「はい、張り巡らされた企みも気になりますが、まずは目の前の敵に、集中しなきゃですね。俺から行きます!」
光・天生(鈍色の天蓋に神は座す・f05971)は、リーヴァルディに告げると、一気に距離を詰めた。
接近戦が天生の距離だ。
「呼おおおおおおおおおっ……」
ユーベルコード【龍氣一極】、独自の呼吸法により気を丹田から送り出す技である。
両腕に気を満たし、アインソードの鮮血剣ダインスレイヴに備える。
違わず、その赤い刀身を十字法で受ける。
歯を食いしばりながら、食い込む刃に耐える。
「ちっ、斬り損なったか!」
「……救い手なんて大層なものじゃない。俺の手は救うためじゃなく、壊すためにあるんですよ」
左手に食い込ませたまま、アインソードの腹部に渾身の拳撃を見舞った。
吹き飛ぶアインソードであったが、なんとか踏みとどまった。
腹に風穴が空いたが、溢れる血が快癒させていく。
「……ん、吸血鬼は、その程度じゃ死なない」
「ダンピールか、半端者にしてはよくわかっているな」
アインソードに、リーヴァが向かっていく。
ユーベルコード【吸血鬼狩りの業・元型(アーキタイプ・カーライル)によって、繰り出してくる剣の軌跡は見切ることができる。
見切りながら接近し、拳に呪詛を乗せて叩き込む。
狙いは、鮮血剣の血を送り出している心臓――。
「心臓狙いか、そんなものが通用すると思っているのか」
「……心臓が止まった程度で死なないのは知っている。だけど、はたして。その状態で血を操ることができるかしら?」
「なに……?」
背後に気配を感じて振り返ったアインソードは、蒼穹の瞳を輝かせる優希斗がいることに気づいた。
「悪いな。この蒼穹の瞳なら未来を読める……!」
アインソードが展開させたマントが刃となって襲い来るも、それは数秒前に見切っていた。
ゆえに、躱すことなく寸前まで接近する。
「もう一度問う、お前たちの救済の真意……教えて貰うとしようか」
「知れたこと、死のみだ!」
「じゃあ、剣王の瞳が救済を与えるよ」
「なんだと? うお――!?」
優希斗が、鋼線の夕顔を引いた途端、アインソードが胸を抑えて苦悶にもがいた。
天生の拳が貫通創を作る未来を読み、夕顔を冠動脈まで侵入させ、締め上げだ。
血液の循環を阻止され、アインソードのマントと剣は崩れ落ちる。
吸血鬼は、泥水の中に倒れていった。
大成功
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第2章 集団戦
『スレイヴ・スクイーザー』
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POW : テンタクル・スクイーズ
【美味なる極上 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【おぞましくのたうつ肉色の触手】から、高命中力の【感情を吸収する数十本の触腕】を飛ばす。
SPD : スラッジ・スキャッター
【全方位に汚濁した粘毒液 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : ブレインウォッシュ・ジャグリング
【幹触手の先端 】から【暗示誘導波】を放ち、【洗脳】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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「き、貴様らは……俺から救済を受けるべきであったのだ」
滅びの間際、アインソードがうめいた。
地面から、次々と十字架が生えだして猟兵たちを取り囲んだ。
「これより、救済が始まる。地獄の、な……」
そしてアインソードは滅びたが、十字架にくくられた死者たちがうめき声を上げる。
おぞましい触手が無数に生えだし、彼らのいう救済を与えようとするのだった。
バーン・マーディ
真の姿発動
…(目を閉じて現れた十字架を想い
地獄という責め苦において死は確かに救済であるのだろう
だが…我は…リバースクルセイダー
逆十字騎士なり
十字によって死をも弄ばれた者達よ
我が「選別」を受けるがいい
【オーラ防御】展開
敵陣に突撃
【武器受け】で攻撃を受け止め
【カウンター・怪力・二回攻撃・吸血・生命力吸収】にて魔剣により切り裂き
【戦闘知識】で常に周囲の状況の把握分析
多くの敵が己の射程範囲内に入った瞬間
…これは貴様らにとっても救済となるか
それは貴様ら自身が決めろ
我もまた「十字」を使う者だ
我はヴィラン
逆十字を背負う者なり
「十字の選別」発動
等しく死という救済を齎す
それが彼らにとって救いとなるか…?
「…………」
数の十字架の前に、バーン・マーディは瞑目した。
磔にされている死者たちは、いまだ苦しみの中にある。
地獄という責め苦において、死は確かに救済であるのだろう――
「だが……我は……リバースクルセイダー――逆十字騎士なり」
見開かれたバーンの双眸には、迷いはない。
強い決意があるだけだ。
「十字によって死をも弄ばれた者たちよ、我が“選別”を受けるがいい」
死体を貪るようにしていた無数の触手が、バーンを新たな獲物と定め、押し寄せてくる。
しかし、ものとせずに突き進む。
触手が魔剣に絡みつこうが怪力で引きちぎり、切り裂き、活路を開いていく。
「……これは貴様らにとっても救済となるか。それは貴様ら自身が決めろ」
【Cross of Sort(ジュウジノセンベツ)】、発動。
神罰を与える十字の閃光が、おぞましい触手を浄化していく。
「等しく死という救済を齎す。それが彼らにとって救いとなるか…?」
苦悶の呻きと絶叫――。
逆十字のヴィラン、バーンが与えた選別だ。
成功
🔵🔵🔴
北条・優希斗
連携・アドリブOK
…成程、実にお前達らしい『救済』の与え方だな
その救済で俺達をも救ってくれる、と
…その傲慢さ、許しがたい暴挙だ
死者達を安らかに眠らせるためにも、貴様をこれ以上野放しにするわけには行かない
暗示誘導波は軌道を見切り、残像で標的をずらして攻撃を躱す
それが難しそうならオーラ防御・早業・武器受け・見切りでその暗示誘導波そのものを断ち切る
そのままカウンターで範囲攻撃・薙ぎ払い・早業・串刺しを乗せてUC発動
広範囲の触手達を括り付けられた死者事纏めて薙ぎ払う
その後、二回攻撃で双刀を引き抜いて追撃、確実に敵を減らし、また呻く死者達に止めを刺して回るよ
…御免な。こんな救済しか与えられなくて
セシリー・アリッサム
アドリブ連携歓迎
救済――死者の復活なのだろうか
「わたしも、会いたいよ」
でも駄目なの。それじゃあ進めないから
過去が今を飲み込んだら、未来は無くなるから
「だからその救済は、間違っている」
死者の列に加わる事が救済だというのなら
生かされた自分はそれを否定し続けなければならない
「……助けて」
震える声で祈りを捧げる
呼び出したのは今は亡き父と母
「パパ、ママ、ごめんね」
人狼を模った鎧を纏う死霊の騎士
天使の翼を持つ死霊の蛇竜
悍ましき姿に身を変えて、セシリーを守る為に
「いつかきっと、終わらせるから」
だから今は――力を貸して欲しい
曲刀を構える人狼
娘を包む天使の蛇
悪意を放つ十字架の群から
せめて我が子を守れる様に
「……なるほど、実にお前たちらしい『救済』の与え方だな」
北条・優希斗に宿った感情は、怒りであったろう。
眼前に繰り広げられた救済は、死そのものであったからだ。
それが救済なら、許しがたい。
「……わたしも、会いたいよ」
磔刑に処され、うごめく骸の光景に、セシリー・アリッサムは瞳に涙を溜めた。
救済とは、死者の復活なのだろうか?
喪った者たちが戻ってくるなら、求める気持ちもわかる。
だが……。
でも駄目なの。それじゃあ進めないから。
過去が今を飲み込んだら、未来は無くなるから。
認めてはならない、救いにはならない。
「だからその救済は、間違っている」
「ああ、間違っている。そんな救済で俺たちを救おうという傲慢さ、許しがたい暴挙だ」
セシリーの傍らに、優希斗が並ぶ。
死者の声が響くと、伸びた触手の先端が妖しく揺らめく。
暗示を与える、闇の力だ。
心の奥底にある、柔らかいものを弄る夢を見せる。
家族との別離、宿った罪の意識……。
救済を求める気持ちを引き出そうというのだ。
「……助けて」
瞳を閉じたセシリーが祈る。
脳裏に映し出された、父と母の死の光景。
惑わされてはいけないと、言い聞かせる。
「パパ、ママ、ごめんね」
ユーベルコード【リザレクト・オブリビオン】――。
人狼を模った鎧を纏う死霊の騎士と天使の翼を持つ死霊の蛇竜が召喚される。
悪意ある十字架の群れから、我が呼を守ろうとするものたち。
触手を切り裂き、地から十字架を引き抜く。
一方、優希斗は触手の軌道を見切り、残像を引いて躱していく。
暗示が駆らぬよう、居着かない動きをしたのだ。
「まとめて、薙ぎ払う――」
ユーベルコード【神技・剣王乱舞】によって、二〇〇を超える刀剣類が周囲を埋め尽くした。
そのまま双剣を構え、触手を斬り払い、呻く死者たちにとどめを刺していく。
怨嗟の声が、耳にへばりつくようであった。
「……御免な。こんな救済しか与えられなくて」
成功
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リーヴァルディ・カーライル
…ん。何かと思えば洗脳触手とは…。
よりによってこんな物を使役して救済を謳うなんて…。
…待っていて。今、貴方達を偽りの救済から解放してあげる。
左眼の聖痕に魔力を溜めて【断末魔の瞳】を発動
全身を覆う怨念の闇属性攻撃のオーラで防御と迎撃を同時に行いつつ、
“写し身の呪詛”を使用し怨念を宿した存在感のある残像形成
…無駄よ。当たりはしないわ。
敵の精神攻撃を殺気立った分身を囮にして引き付けつつ、
自身は目立たないように存在感を消しつつ上空から背後に回り込み、
生命力を吸収する大鎌をなぎ払い仕留める空中戦を行い、
第六感が危険を感じたらその場から離脱するよう心掛けるわ
…もう苦しむ必要は無い。眠りなさい、安らかに…。
六代目・松座衛門
「やはり、この世界での『救済』はろくでもないな!」
人形「暁闇」を前線に出し、鋭い爪や、突進による攻撃で十字架をへし折っていく!
「危ない!」
敵からの触手や、粘毒液攻撃に対し、UC「錬成カミヤドリ」を発動!
自身の本体器物である十字形の操作板の複製を周囲に展開し、相手からの攻撃に割り込むことで、攻撃の無力化し、人形による反撃をする!
もちろん、味方への攻撃にも介入し、援護する!
「こんな『救済』はごめんだ! 身内同士でやってろ!」
また、複製した操作板から糸を出し、敵の1体と繋げて、【敵を盾にする】ように振り回し、自分に向けられた暗示誘導波を代わりに喰らわせる!
アドリブ、連携歓迎
「やはり、この世界での『救済』はろくでもないな!」
人形“暁闇”を前線に出し、六代目・松座衛門は構えませた。
この人形を操って鋭い爪で切り裂くのが、松座衛門の戦い方だ。
「……ん。何かと思えば洗脳触手とは……。よりによってこんな物を使役して救済を謳うなんて……」
リーヴァルディ・カーライルにとって、それは受け入れられない救済である。
望むのは、安らかなること。
左眼の聖痕に、高まった魔力が宿り始める。
うねうねとうごめく触手が、まるで鎌首をもたげる蛇のように迫った。
「危ない!」
危機を察した松座衛門は、ユーベルコード【錬成カミヤドリ】を発動させる。
人形を操るのに使用する十字形の操作板が周囲に展開すると、触手から吐き出された毒液を遮った。
「……ん。ありがと……」
「どうってことないさ。自分も、こんな『救済』はごめんだ! 身内同士でやってろって感じ」
「……そうね。でも、死者を操った者がいる……」
「救済の聖者ってやつだな。こいつらを倒して、引きずり出してやる」
錬成した操作板から糸を伸ばし、十字架の死者を括り付ける。それを盾にするつもりだ。
うごめく触手は、その先端から牙を剝いている。
噛みつき、命を啜ろうというのだ。
「……汝ら、この瞳をくぐる者、一切の望みを棄てよ」
リーヴァの呟きとともに、【代行者の羈束・断末魔の瞳(レムナント・ゴーストイグニッション)が発動する。
彼女の周囲に無数の死霊や魂が現われ、まとわりつく。
ふっとそのままリーヴァの身体が浮き上がり、超高速で動き回った。
浮かび上がった追うように、ざわざわと触手がうごめく。
だが、リーヴァが怨念を宿した残像を形成したため、触手は撹乱された。
「……無駄よ。当たりはしないわ」
そのまま上昇すると飛燕のごとく急旋回して、十字架の死者の背後に回る。
命を刈り取る巨大な鎌が、残る魂を刈り取った。
「……もう苦しむ必要は無い。眠りなさい、安らかに……」
成功
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館野・敬輔
【SPD】
アドリブ可です
遅くなった、ここから加勢する
しかしこれはまた…なんて醜悪な
これを救済と言うのであれば
僕はオブリビオンへの憎悪を持って…それを否定する
こんな形の救済、認められるか
粘毒液は「第六感、見切り」でできるだけ避けようとするけど
間に合わなければ「武器受け、オーラ防御、激痛耐性」で黒剣で切り払い、耐える
回避するか耐えたら「カウンター」で「2回攻撃、怪力、生命力吸収、なぎ払い」を乗せた【憎悪と闘争のダンス・マカブル】
怒りのまま、黒剣で痕跡すら残さぬよう、触手を徹底的に斬り刻む
死者に対しては「ごめん」と一言
僕も君たちに救済を与えることはできない
僕はただ…オブリビオンを滅ぼすだけだから
「遅くなった、ここから加勢する」
暗い空から降りしきる雨、現れた磔の死者たち。
重苦しい闇を振り払うように、黒騎士館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)が到着した。
「しかし、これはまた……なんて醜悪な」
聖者は救済を与えるという。
では、この光景は一体なんなのか?
敬輔が、決して認めることのできない形の救済だ。
死者に貪るように絡みついた触手が、憤りと憎悪を露わにする黒騎士に対して、蛇のように鎌首をもたげる。
そして、毒の粘液を吐き出した。
「むん――!!」
黒剣を払い、切り裂くようにしれ毒液がかかるのを防ぐ。
皮膚から腐食させていくほどの猛毒だ。
飛沫が触れただけでも、灼けるような痛みが走る。
一気に距離を詰め、右の青の瞳が輝く。
敬輔のユーベルコード【憎悪と闘争のダンス・マカブル】が発動したのだ。
群がる触手を、目にも留まらぬ連続の斬撃で次々と斬り払い、引き裂いていく。
怒りに任せ、痕跡すら残さず切り刻む。
「ごめん」
ただ一言、死者に詫びる。
彼もまた、死者へ救済を与えることはできない。
できるとしたら、オブリビオンを滅ぼすことだけなのだから。
成功
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第3章 ボス戦
『救済の聖者』
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POW : 落日の記憶
全身を【輝かせ、周囲の亡霊達を癒しの力】で覆い、自身の【猟兵達との距離の近さ】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 神、運命、世界に見捨てられ、それでも
【祈りの言葉】を聞いて共感した対象全てを治療する。
WIZ : 救済を求め、慕い、集まる
【非業の死を遂げた人々】の霊を召喚する。これは【生物や死体へ憑依】や【最後の瞬間に持っていた武器】で攻撃する能力を持つ。
👑11
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壊れた馬車の中から――。
「救いましょう。いかなる苦しみからも」
清らかとも思える声が響いた。
無数の亡者と死という救済を受け入れた幻影を引き連れて。
冷たく虚ろな目をした聖者が現れた。
「何も感じなければいいのです。受け入れればいいのです。喜びもいりません。悲しみもいりません。ただ生きるという無意味な営みから、死の静謐が救いましょう」
祈りの声は、諦観と絶望を感じさせた。
だがそれでも、永劫に続く苦しみから逃れ、救いとする者もいる。
希望すらなき世だからこそ、死は甘美なる誘惑となるのだ。
六代目・松座衛門
「諦めが『救済』とは…。絶望を打ち砕き、人々に希望を与える気概はないのか!」
『救済の聖者』の考えに憤りを感じつつ、人形「暁闇」へ装備武器を取り付け、参戦する。【真の姿】
「逃がすものか!」
常に【破魔】の力を纏った人形で攻撃することで、『救済の聖者』の【祈りの言葉】を言う隙を与えない!
もし、【祈りの言葉】が発せられても、人形内蔵の大型銃「玲瓏」を連射し、発砲音でかき消してやる!
「骸の海に沈め! 演目「疾風」!」
多節棍「双爪丸」を取付け、4本腕となった人形「暁闇」によるUC「演目「疾風」」で、周囲の亡者を巻き込むように連続攻撃を喰らわせる!
アドリブ、連携歓迎。
「諦めが『救済』とは……。絶望を打ち砕き、人々に希望を与える気概はないのか!」
六代目・松座衛門は救済の聖者にその憤りをぶつけた。
「絶望を打ち砕く? 真に希望を失った者が望むのは、おのが受けた苦しみをこの世の者たちに同じく味わってもらうことを願うのみです……」
冷たい目をして言う。
希望を失うからこその絶望なのだと。
その奥底には、深く、暗い闇がある。
祈りの言葉が、死者の苦しみを呼び起こす。
だとしても、諦めることを認めてはならない。
過去ではなく、未来に生きるからこそ。
人形“暁闇”に、武器を装着し、真の姿となる。
「逃がすものか!」
破魔の力を纏った人形が、祈りの言葉を遮ろうと踊りかかった。
内蔵された大型銃、玲瓏が連射される。
「骸の海に沈め! 演目【疾風」】!」
ユーベルコード【鬼猟流 演目其ノ一「疾風」】――。
多節棍で四本腕となった暁闇が、超高速の連続攻撃で祈りの言葉に呼応しようとする死者を討ち果たした。
成功
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火土金水・明
「いかなる苦しみからも救う救済の聖者ですか。ただ、死というでしか方法でしか救済できないというのは、賛成できませんね。」
【WIZ】で攻撃です。攻撃は【フェイント】を掛けつつ【先制攻撃】で【高速詠唱】した【破魔】の【属性攻撃】の【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『救済の聖者』と召喚された霊達を巻き込めるようにして纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「猟兵に敗れてあなたは骸の海へ帰りなさい。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
「いかなる苦しみからも救う救済の聖者ですか。ただ、死というでしか方法でしか救済できないというのは、賛成できませんね」
姿を見せた救済の聖者を前にしても、火土金水・明は怯みはしなかった。
「では、どのような救いがあるというのですか?」
「それはウィザードの私が決めることではありません。誰かを救うという行為は、難しいものです。しかし、間違っていると思うことについてはついては抗いましょう」
「何も救いの道を示さず、ただ抗う……。その行いにいかなる意味があるのでしょうか?」
救済の聖者の問いかけであったが、明の答えは決まっていた。
「あなたに抗い、絶望に屈せずにいれば希望が叶うことを示しましょう。それが、この世界の人々にとって少しでも救済になるのなら」
「ならば、彼らを救ってみせてください」
聖者が喚び出したのは、絶望の亡霊たち。すがる希望を失った人々の成れの果てだ。
「ならば、遠慮なく――」
高速詠唱で魔法の呪文を唱える。ユーベルコード【コキュートス・ブリザード】が発動する。
全力で込められた氷に矢には破魔の力が込められている。
矢は、亡霊たちに向かって降り注いだ。しかし――。
「いくら他魔法で薙ぎ払っても無駄です。この世界に、どれだけ精を諦めた人々がいると思っているのですか?」
氷の矢を受けても、群となって襲いかかる亡霊たち。
「いいえ、猟兵に敗れてあなたは骸の海へ帰りなさい」
一条の矢が、聖者に突き立った。
すべては、この一筋を徹すため。諦めなければ、勝機は訪れるのだ。
成功
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リーヴァルディ・カーライル
…ん。ならばその救済の是非を問うが良い。
他ならぬ、お前の救済の犠牲になった者達に…。
…真実、救いを与える事が出来ていたならば。
お前がこの刃で討たれる事は無いはずよ。
第六感が捉えた殺気を頼りに敵の攻撃を紙一重で見切りつつ、
左眼の聖痕に魔力を溜めて、目立たない霊魂の存在感を暗視。
犠牲者達の残像と右手を繋ぎ、心の中で祈りを捧げUCを発動
…この一撃を手向けとする。
いまだ魂が鎮まらぬもの達よ。全ての呪いを此処に…。
怪力の踏み込みから空中戦を行う“血の翼”の魔力を放出して加速
敵陣を突破して聖者に右手を覆った結晶刃をなぎ払い、
結晶の呪詛を爆発させて傷口を抉る2回攻撃を行うわ
…消えなさい。この世界から…。
セシリー・アリッサム
アドリブ連携歓迎
あなたの言いたい事も分かる
わたしもそうだったから。でもね
「でも、それだけじゃ駄目なの」
己を鼓舞して秘めた力を開放する
【人狼咆哮】――シリウスの棺に炎を灯して
救済の手を払う。幾度も、幾度も
もっと早く出会っていたら
きっとわたしも諦めてた
でも知ってしまったから
この世界に光を取り戻さなくちゃ……
それがパパやママとの約束
「わたしは生きるって、約束したから」
本能のままに叫び声を上げ
炎の鈍器を担いで叩く、叩き続ける
救済の祈りは理解出来ても
受け入れる訳にはいかない
神、運命、世界に見捨てられても
もうわたしは諦めたりしないから
咆哮が止めばそっと手を伸ばし祈りを添える
せめて安らかに送られますようにと
北条・優希斗
連携・声掛けOK
…死による静謐、そして甘美なる誘惑か
結局あの十字架に掛けられた者達に真の死という救済しか与えられなかった俺はお前と同類なんだろうな
ならば俺は贖罪の為に貴様を刈る
これ以上…俺達みたいな奴等による犠牲者を出さない為にもな(真の姿発動)
真の姿:UC剣王の瞳参照
剣王の瞳+残像+見切り+先制攻撃+ダッシュ+ジャンプ+地形の利用で攻撃を回避しながら肉薄
歌声に共感しつつもこの歌をこれ以上誰にも聞かせぬために月桂樹による騙し討ちからの串刺し、蒼月と月下美人を抜剣、活性化UC発動
二回攻撃+傷口を抉る+見切り+早業+鎧砕き+範囲攻撃+なぎ払いで回復を上回る速度で滅多切りにする
…せめて安らかに眠れ
館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携可
…僕も故郷の里が壊滅した時、死のうかと考えたよ
死を選んだら、生き残った苦しみを考えずにすむから楽になるだろうなって
だが、まだ家族が生きている可能性があるんだ
遺体が見つからなかったからな
その希望がある限り、生きることは諦めない
…オブリビオンの誘惑には屈しないし
希望を絶望に変えさせない
今この場で骸の海に叩き込んでやる
回復されようがまとめて叩き斬ればいいだけだ
「先制攻撃、2回攻撃、怪力、生命力吸収」+【憎悪と闘争のダンス・マカブル】で
本体だけを切り刻む(味方攻撃なし)
もし他の猟兵が危機に陥っていたら「かばう」
負傷は「武器受け、オーラ防御」で軽減
「あなたの言いたい事も分かる。わたしもそうだったから。でもね――」
死を受け入れ、諦観の境地に至る。
それもまた、苦しみから逃れる道かも知れない。
セシリー・アリッサムも、その道に足を踏み入れたことある。だから、わかる。
だけれども――。
「でも、それだけじゃ駄目なの」
その先には何もないことを知ったから。もっと先に光があることを知ったから。
【人狼咆哮】――。
魂の奥底から絞り出す、生を求めての猛り。
シリウスの棺にも、炎が灯る。
「僕も、セシリーと同じだ。故郷の里が壊滅した時、死のうかと考えたよ」
目を閉じれば、今でも館野・敬輔の記憶は蘇る。
死を選んだのなら、生き残った苦しみを考えずにすむだろう、楽になるだろう。
だが、まだ敬輔には可能性がある。
家族の遺体は見つかってはいない。
だからこそ、希望を信じる。生きることを諦めない。
「この世界に光を取り戻さなくちゃ……」
「ああ、光は訪れるんだ」
二人は頷き、救済の聖者に立ち向かう。
「神、運命、世界に見捨てられ、それでも?」
聖句を唱えるような声と、湧き上がる亡霊たち。
救済の聖者が、セシリーと敬輔に問いかけるように視線を投げた。
冷たく、深い悲しみと絶望。
すがる希望を失えば、あとは楽になれるというのに。
「わたしは生きるって、約束したから」
本能ままに吠えた。炎の鈍器で、亡霊を打ち払う。
その誘いは理解できる。ゆえに、受け入れはしない。
「希望を絶望に変えさせない。今この場で骸の海に叩き込んでやる――」
セシリーを庇いながら、聖者本体を狙う。
ユーベルコード【憎悪と闘争のダンス・マカブル】、発動。
膂力に任せて、本体を斬り刻もうとする。
斬撃を、巨大な亡霊の手が押し留めようとして、血に塗れる。
「希望を砕きましょう。絶望の救いのために」
刃をめり込ませた手が、見る間に修復されていく。
「……死による静謐、そして甘美なる誘惑か」
北条・優希斗であった。
瞳に悲しみの色を浮かべている。
「結局、あの十字架に掛けられた者たちに真の死という救済しか与えられなかった俺はお前と同類なんだろうな」
優希斗にとって否定しようもない事実であった。
剣を振るい、破壊し、殺すことでしか救えない。
そんな絶望もあるのだろう。
だとしたら、これ以上の犠牲者を出すわけにはいかない。
「ならば俺は贖罪の為に貴様を刈る」
その言葉とともに、優希斗の真の姿が顕現する。
蒼穹の瞳に光が宿り、数秒先を視る。
英雄のみが使えるという瞳だ。
「あなたもわかっているはず。救いは死にしかないと」
「わかっているからこそ、さ――」
ユーベルコード【夢月蒼覇斬(ムゲツソウハザン)】――。
わかりもする、理解もする、共感もしよう。
だからこそ、蒼穹の瞳は読んでいた。
心を無にする。なれば、迷うことはない。
繰り出した漆黒の短剣、月桂樹は不意を打つため。
抜剣した蒼月と月下美人こそが真打ち。
敬輔の刃を食い止める亡霊の手を切り落とした。
「……ん。ならばその救済の是非を問うが良い。他ならぬ、お前の救済の犠牲になった者たちに……」
雨は上がっていた。
雲間からは月光が差していた。
銀髪の少女を、闇の世界に浮かび上がらせる。
リーヴァルディ・カーライルが死神のように立つ――。
「我が信者たちに問えと?」
「……真実、救いを与える事が出来ていたならば。お前がこの刃で討たれることはないはずよ」
リーヴァの左眼に宿る聖痕に、魔力が満ちる。
その奥には、聖者が救済を与えたという亡霊たちの姿がある。
犠牲者たちと手をつなぎ、心の中で祈りを捧げる。
ユーベルコード【限定解放・血の葬刃(リミテッド・ブラッドブレード)】。
それは、聖痕に吸収した霊魂を結晶化した魔刃。
リーヴァの背から血の翼が広げられ、宙を舞った。
一気に亡霊たちをはねのけ、聖者に迫る。
「救済、これが……」
「……ん。あなたが与え、求めていたもの、。消えなさい、この世界から……」
聖者が与えてきた救済が、今こうして自身に与えられる。
「あ、あ、ああああああ……」
儚げな断末魔が上がった。
絶望、死、諦観を救いとし、縛りつけていた霊たちが昇天していく。
月に向かって、光の階段を登るように。
いつしか戦いは終わり、セシリーも咆吼を止めていた。
小さな手を伸ばし、祈りを添える。
「せめて安らかに送られますように」と――。
猟兵たちも、ともに天を仰ぐのだった。
大成功
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