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ミュージック・イン・ワンダーランド

#アリスラビリンス


●危険な遊戯
「帰らないと……」
 長身でスタイルのいい、1人の少女が駆ける。異様なほど大きなキノコが並ぶ森の中を。
「にゃふふー♪どんな悪戯を♪してほしいのかにゃー♡」
 木陰から歌声がする。思わず足が止まる。頭2つほど背の低い女の子が、行く手を塞ぐ様に現れる。
「い……イタズラは……嫌かな」
「じゃあ……」
 鼻先が触れ合うくらいに顔を近づけて、満面の笑みで。
「ねね〜? 二人きりに♪なれる場所に♪いこっか♡」
「そ、それどころじゃないの! じゃあね!」
 脇を抜けて駆け出した。見送る頰がぷっくりと膨らむと、『愉快な仲間達』が取り囲む。ツギハギだらけのぬいぐるみや四肢のいずれかが外れかかったオモチャ、皆どこか少し歪んで不気味な雰囲気を醸し出している。
「みんな〜♪逃しちゃダメ! だよ〜♪さぁ、愉しく遊びましょ♪」

●既視感
「さてみんな、次はミュージカルやで」
 グリモアベースで待機する猟兵たちに明るく掛けられた言葉も、返される視線は冷たい。
「いや、違うねんて。とりあえず敵が歌いよんねん。別に戦争の時みたいなルールは無いから、付き合う必要はあらへん。ウチが出るまでもないっちゅうことや」
 一応歌で金もらってるとしても、その一言は余計だ。
「ちゅうてもな……奴が追いかけとるアリスを『自分の扉』まで守らないかんねんけどな……こいつが、この歌声に反応しとるっぽいねんな。場合によってはこっちも歌で刺激して記憶を起こさんといかん」
 どっちやねん。
「この不幸なアリスの『現実』までは予知できんから、厳しいことが待ってるかも知れん。それでも、ラビリンスを生き抜いたなら大抵の事は立ち向かえるやろ。そんときに、ウチらの歌も少しは力になったら……おい、聞いとるんか?」
 猟兵たちはすでに旅立ちの用意を終えていた。


相良☆無意味
 危険な迷宮にようこそ。
 お久しぶりになってしまいました。相良です。

 第1章の敵は、一見今回の「アリス」よりもアリスっぽい外見をして、歌います。ぶっちゃけるとフレーバーなので無視するのは自由です。面白くなる方に倒せるよう頑張ります。
 「アリス」は一応ユーベルコードが使えますが、猟兵には遠く及びません。ご注意ください。

 それでは、よろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『アリスプランクスターズ』

POW   :    さぁ、愉しく遊びましょ♪
戦場全体に、【悪戯好きの愉快な仲間達】と【悪戯トラップ】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD   :    にゃふふー♪どんな悪戯をしてほしいのかにゃー♡
自身の【悪戯心♡ 】が輝く間、【悪戯♡】や【悪戯好きの愉快な仲間達】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    ねね?二人きりになれる場所にいこっか♡
無敵の【秘密の悪戯部屋♡】や【秘密の悪戯空間☆ 】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
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久遠・翔
歌かぁ…ふ、普通ぐらいだけどなんとかやってみるっす

アリスとの間に入り込み悪戯娘にカラオケ勝負を申し込みます
勝った方の言う事を聞くってのでどうっすか?と提案
先行は譲る…と口では言うけど内心ドキドキ
一人ではよく歌ってたけど他人に聞かせる事なかったっすから

そんなこんなで先行の歌が終わり俺の番に
えぇい男は度胸!とガチのラブソングを切なそうに歌います(魅了42・歌唱9・UCが勝手に発動)
歌い終わると…あ、あれ?なんか皆さん小さくなってません?
そして何で目がハートになっているんっすか!?(悪戯娘達に群がられ悪戯される)
こ、これ歌の勝負っすよね!?何でこうなるの!?と言いながらも、結果的に相手は動けなくなる



●白手袋
 歌かぁ…ふ、普通ぐらいだけどなんとかやってみるっすよ。久遠・翔(性別迷子・f00042)はアリスとの間に入り込み悪戯娘にカラオケ勝負を申し込んだ。
「勝った方の言う事を聞くってのでどうっすか?」
「えーっ? でもまぁ、こっちのお姉ちゃんも可愛いからいっかなぁ〜♪」
「こ、これでも俺は男っすよ! だから先行は譲るっす」
 そう言ったものの、他人に歌を聞かせるのは初めての翔は内心ドキドキしっぱなしであった。
「いいの? ホントに? うわぁ優しぃ〜♡そういうのもだぁい好き♪私は可愛い人ならどっちでも大丈夫だよ♪」
「な、何がっすか?」
「じゃあみんなと遊んで待っててね〜♪ 『ア・リ・ス』ちゃん♪」

●秘密の悪戯部屋♡
「♪イタズラしよう〜」
 なかなかやる……翔の不安は高まるばかりであった。
「こ、これは……」
 気づけば六畳ほどの部屋に2人きり。
「秘密のカラオケ部屋だよ♪ 早くいいことしよ?」
 すりすりと身体を擦り寄せてくる。
「ど、どこ触ってるっすか!? カラオケ勝負って言ったっすよ!」
 えぇい男は度胸! アリスプランクスターを気にしないようにしてガチのラブソングを切なそうに歌い始める。
「うわぁ〜♪お姉ちゃんうま〜い♪ってお兄ちゃんだっけ? え? アレ? な、何で? まあいっかぁ♡」

●無自覚のユーベルコード
 歌い終わる頃には、現れたばかりの部屋がすっかり消え去っていた。
「あ、あれ? 部屋は? で、なんか皆さん小さくなってません? そして何で目がハートになっているんっすか!?」
「もう〜見られててもいい〜♪遊ぼう〜」
「「「遊ぼう〜〜」」」
 少女ばかりか歪んだ仲間達までが、より小さくなった状態で翔に群がりあちこちをイジり始める。
「ちょっと、キミたちはあの子を足止め……ああ♪お兄ちゃ〜ん…あ、あれれ?」
 アリスプランクスターズはあちこちで絡まり合った状態で身動きが取れなくなる。
「こ、これ歌の勝負っすよね!?」
「……こ、後攻の勝ち!」
 そう言うと、『アリス』はもう少しで見えてはいけないものが見えそうなあられもない翔の手を取り……いや、抱きつかんばかりの勢いで引きずりながら駆け出した。その頰ははっきりと紅潮している。
「あ、ま、待って〜♪」
 敵が動けるようになるにはもう少しかかるだろう。

 時間は稼げた。しかしまだ『アリス』……の貞操は別の方向で危ない。
「何でこうなるの〜!?」
 まったくである。

成功 🔵​🔵​🔴​

紅狼・ノア
(物陰から見ている)
あのお兄さん上手いねぇしかも乱れてる~アリスちゃんには刺激が強すぎだかにゃ?(笑)
歌勝負かぁいいね!僕も歌いたくなってきたよ!(わくわく)
(現れる)
あっれーアリスちゃん顔が赤いけど大丈夫?(からかう)

ねぇねぇ悪戯娘さん次は僕と歌勝負しょう!
順番はどっちでもいいよ
何歌おうかな?(気分上げ・ラブソング・ラップ)どれでもいいや
両生類声を混ぜて歌おうかな【歌唱・演技】

悪戯する気?僕ヤラレルの嫌いなんだよな…なので悪戯しちゃいます
恥ずかしい事とか【恥ずかしさ耐性】

ん?もう歌疲れたの?じゃあ止めようかって言うと思った?
まだまだやるよ
僕が満足するまで(黒笑)
(満足するまで歌い続けたのさ)


ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ・PC絡み歓迎)
…飛ばされた先で誰かが追われてるな、アレがアリスと…あれ、翔?
…何であいつ…アリスに引っ張られて逃げてんだ、あいつもアリス…って、違うよな?
…まぁ良い、アリス救出のついでに助けるか。
(意を決して、アリス達と敵の間に割って入る)

(WIZ)
…で、いきなり謎空間に引っ張られた挙句、歌えって…色々と酷だ。
…先行譲る間に、考えるが…思い付いた歌はもうこれだけ。
…と、心重くなる悲劇の歌(全て自分の幼少期にまつわる実話)を披露。
…ついでに【選択UC】で【氷属性の飛礫(雪)】をちらつかせて、もの悲しさ演出しながら攻撃狙う(属性攻撃+全力魔法+高速詠唱)

…正直、歌より演出重視で。



●邂逅
 物陰に隠れていた紅狼・ノア(捨て子だった人狼・f18562)は一通り様子を伺っていた。
 あのお兄さん上手いねぇ。しかも乱れてる~。アリスちゃんには刺激が強すぎだかにゃ?
 一方、ルトルファス・ルーテルガイト(ブレード・オブ・スピリティア・f03888)が転送されて見たのは。
 誰かが追われてるな、アレがアリスと……あれ、翔?
 ……何であいつ…アリスに引っ張られて逃げてんだ……あいつもアリス…って、違うよな?
 ようやく動ける様になった敵達が迫ってきた。まぁ良い、アリス救出のついでに翔も助けるか。ルトルファスは意を決して、アリス達との間に割って入る。その時。
「あっれー、アリスちゃん顔が赤いけど大丈夫?」
 突然現れる人狼の少女。
「だっ誰?」
「僕はノアだよ」
「……て、敵が増えたっすか?」
「失礼だねぇお兄さん、僕も猟兵だよ」

●対決
「なら、ややこしくなる様な事は言うな。戦いに集中しろ」
 ルトルファスの言葉に、ノアは素直に敵の方に振り向いた。
 あるいは興味を失ったか。
「ねぇねぇ悪戯娘さん、次は僕と歌勝負しょう! 順番はどっちでもいいよ」
「私より小さいのに〜生意気〜♪でもいいよ〜先に歌うね〜♪」
「ちょ、ちょっと待て……翔、アリスを頼む……」
 ルトルファスが視線を反らせたのに気づいたアリスが、自らの上着に手をかける。
「おい、ここでアリスに助けられてどうする」
 自らの赤褐色の外套を脱ぐと翔にかける。
「……父と母の形見だ。傷を付けたら……殺す」
「……む、無茶振りされたっす?!」

●密室の悪夢
「〜イタズラしよう♪ あれ? 2人ともいる?」
「……いきなり謎空間に引っ張られたのはこっちなんだが」
 ルトルファスが呆れた声を上げる。
「うーん、カッコいいお兄さんもいいけどー♪やっぱり可愛い子がタイプかな? どんなイタズラされたい?」
 舌舐めずりしながらノアを見据えるアリスプランクスターだが。
「僕ヤラレルの嫌いなんだよな……なので悪戯しちゃいます」
 飛びかかられ、もみ合う。
「こいつら……まぁいい、あるいは好都合、か」
 呟くと、練り続けていた歌を歌う。精霊の力を借りたユーベルコードでの演出を交えて。
「ああ……セめさせ……寒っ? あれ? なんで? この部屋に雪?」
「ほらほら♪ここがい……暗っ! なにこの歌詞? なにがあったらこんなの書けるんだよ?」
 いや……実話そのままだが……そして全てを奪われるのはこれからなんだが……

●帰還
「「暗いよ……寒いよ……」♪」
 半裸になっていた少女達は泣きはらし、抱き合いながら。歌う少年とともに元の場所に戻ってきていた。
「さ、寒い……そして暗い……」
 細長い腕でリーチの短いククリナイフを振り回し、歪んだ仲間達を遠ざけていた翔が言う。
「お前が言うか。大事な外套を貸してるのに」
「だって……」
 それを見ていたアリスがぼそりとつぶやく。
「……歌が伝えるのは楽しさや喜びだけではない……悲しみ、怒り……」
「なんか思い出したっすか?」
 アリスは首を左右に振る。
「よくわからない……」
「まぁいい、とりあえず今のうちに少しでも扉に近づこう」
 3人は駆け出した。
「あれ? なにか忘れているような気がするっす……」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七那原・望
アドリブ、絡み歓迎なのです。

こんにちは!わたしは望なのです。
もしよければ、わたしも一緒に行くのですー。
と、護衛を務めるのです。

敵が歌ったらこっちも負けずに【愛唱・希望の果実】を【歌って】、護衛対象が相手の歌に惑わされないように【誘惑】するのです。一応敵には聞こえないように共達・アマービレで呼んだねこさん達と一緒に【全力魔法】の範囲攻撃で暴風を引き起こしておくのですー。

敵のユーベルコードには護衛対象と離れず召喚したねこさん達といることで、え?二人きりじゃないですよ?ほら、いっぱいいるのです。と論破しちゃうのです。

そして機掌・プレストを【念動力】で遠隔【操縦】して、敵を殴り飛ばしておくのですー。


オルヒディ・アーデルハイド
絡み歓迎、アドリブ歓迎、連携歓迎 

戦闘中、フワリンを召喚して敵の注意を引きつけるオトリ役になります。
「ホントに二人っきりなのかな」
「複数の視線を感じるのだけど」
「でておいで」
 アリスプランクスターズの「ねね?二人きりになれる場所にいこっか♡(WIZ)」に対し、ユーベルコード「いつでもフワリン(イツデモフワリン)」を使うことで、能力に疑念を感じさせ大幅に弱体化します。

召喚して呼び出した20羽?のフワリンによる大合唱による応援
「なぁ~ん、なぁ~ん、なぁ~ん」

フワリンに飛び乗り手を差し伸べ
「さぁ、今のうちに」
不幸なアリスさんをフワリンに乗せて逃げるよ


ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ、連携絡み歓迎)
…まだ追って来るぞあいつら、思った以上にしつこい。
…だがもう、歌える歌が無い…。
…仕方ない、かくなる上は助っ人だ。…正直、呼びたくないけど。
(【選択UC】で、「『愛』を求むる大精霊・ラーヴァ」を召喚)

(ラーヴァ)
『は~い、呼んだ?えっ、あの子に歌をうたって?
任せて~、歌で「愛」を作っちゃうよ。
喰らえ~、「角砂糖にシロップかけてお砂糖クリーム塗ったお菓子」
よりもお甘いラブソングを!「さぁ、愛し合いましょう♪」』

(ラーヴァによって唐突に始まる、激甘ラブソング
そして周囲が『愛(魔力)』に染まり、周りも巻き込んで
大変な事態(意味深)に…?(誘惑+(愛)属性攻撃+全力魔法))



●集う仲間
「……唯一の前衛の上着が防具ではなく弱点に……誰か防御役はいないものか……」
 ルトルファスは懸念する。いや、あなたが貸した外套ですが。そこに。
「こんにちは!わたしは望なのです。もしよければ、わたしも一緒に行くのですー。」
 目隠しをした状態の七那原・望(封印されし果実・f04836)が声をかける。
「あ、ああ……頭数は多いに越したことはない……」
 壁役にはならなそうだとは思いながら了諾する。
「オトリはボクに任せてよ」
 そういって彼らがきた方に向かって行った幼女……いや少年はオルヒディ・アーデルハイド(アリス適合者のプリンセスナイト・f19667) 。
「子供ばかり……ってあんなところまで来てる……!」
「大丈夫。わたしに策があります」

●同じタイプ
「♪イタズラしよう〜って、また2人いる〜♪」
 秘密のカラオケ部屋を見渡したアリスプランクスターが呆れもにた驚きを歌う。
「ホントに二人っきりなのかな」
「二人きりじゃないですよ?」
「複数の視線を感じるのだけど」
「ほら、いっぱいいるのです」
「でておいで」
 20羽のフワリンが浮遊し、無数の白猫が取り巻き、大合唱を織りなす。
「お、同じタイプの作戦〜♪あ、あんた達も歌いなさい〜」
 カラオケ部屋が崩壊し、慌てて歪んだ仲間達にコーラスを無茶振りする。しかしその思いも虚しく、というか当然のように不協和音を奏でる。

●少女の魅力
『La~♪ La la la~♪ La la la la la~♪』
 望の歌は【愛唱・希望の果実】。まだ幼く魅力的な望を守るため、猟兵たちのユーベルコードは少しずつ限界を伸ばしていく。って目的違ってないか?
「危ないよ!」
 隠れて再登場のタイミングを伺っていたノアが望の背後にいた仲間達にダガーで斬りかかる。
「翔! 外套の事忘れてないか?」
 全力で仲間達を倒している仲間に警告する。
「わ、忘れてないっす」
 オルヒディはフワリンの1羽をアリスの元へ飛ばす。
「それに乗って! 早く扉に行って!」
「はい! あの子……いえ、みなさんが無事なうちに必ず!」
 アリスにまで効果があるようだ。
「あ、待ちなさい!」

●全ては愛
 しかし、数が多すぎる……思った以上にしつこい。ルトルファスの顔に焦りの色が浮かぶ。だがもう、歌える歌が無い……仕方ない、かくなる上は助っ人だ……正直、呼びたくないけど。
「…我が精気を依り代に、出でよ…「愛」を司る精霊・「ラーヴァ」!』」
「愛?」
「愛!」
「さんさ……」
「やめい。って言うか人間達にそういうのいないでしょ」
 意外すぎて暴走しそうになる歪んだ仲間に思わずツッコむアリスプランクスター。
『は~い、呼んだ?』
「う……歌って……くれ」
『えっ、あの子に歌をうたって?』
「ああ……」
『任せて~、歌で「愛」を作っちゃうよ』
「喰らえ~、「角砂糖にシロップかけてお砂糖クリーム塗ったお菓子」よりもお甘いラブソングを!「さぁ、愛し合いましょう♪」』

●甘〜い(物理)
 5秒後……
「な……何これ……」
 猟兵達は……粉を水で練ったようなハート型のものに埋れていた。
「ね、練り砂糖……?」
 アリスプランクスターは……足だけが出ていた。
「い……犬神」
「いやもう古典だけれど」
 勝利である。
「こんなんでいいの?」
「……が、外套!?」
 洗えば大丈夫そうです。しばらく甘い匂いはするかも知れませんが……

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『バレエのおっちゃん』

POW   :    漢の美麗なバレエキック
【バレエのダンスを踊りながら繰り出すキック】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    漢の華麗なバレエキック
敵を【バレエのダンスを踊りながら繰り出すキック】で攻撃する。その強さは、自分や仲間が取得した🔴の総数に比例する。
WIZ   :    漢の綺麗なバレエキック
【バレエのダンスを踊りながら繰り出すキック】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【をキックの衝撃派によって破壊し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
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 フワリンを飛ばしていたアリスの前に1人の男が立ちはだかる。
「ふむ……この程度でプランクスターズを抜けて来たか……」
 スキンヘッドに似合わず、後輩達とユニットを組んで賞レースに食い込んだり、お笑い志望の後輩と組んで漫才の賞レースに出てしまいそうな渋くかつ色気のある声をしていた。
「へ、変態……?!」
 そいつは、白鳥の湖のコントのようなバレエ衣装を来ていた。男子バレエの衣装ではない。もちろん『ミニ』である。
「何のことだ? まぁいい、久しぶりに『おやつ』でも頂くとしようか」
紅狼・ノア
*アドリブ・絡み歓迎

(草むらから飛び出た)
ちょっと置いて行くなよ‼
にゃれ?そこの足が綺麗なおっちゃんは誰?アリスの知り合い~?それともお兄さんの?
知るわけないよなぁ(笑)

んで次は何するの?ダンス?
それなら無理だなぁ僕、踊り苦手
下手とか違うからねどちらかっていうと歌専!

誰が踊るなら【楽器演奏・歌唱】しようか?
おっと念の為に【オーラ防御・第六感・野生の勘】しとこう~(キックとか飛んできそうだしね)

隙を見て敵と味方にバレないよう【目立たない・忍び足】で背後から【暗殺・怪力・部位破壊】【シーブズ・ギャンビネット】を繰り出す

重い一撃を食らわすついでに衣装をビリビリに破壊

ごめん破いちゃった(ワザと(笑)


ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ連携絡み歓迎)
…誰がここまでやれって言った。(練り砂糖を落しながら)

『チョットやり過ぎちゃった、テヘッ♪』

…テヘッじゃない、反省しなさい。
…それで先行したアリスは…、変態に襲われてる!?
(思わずダッシュしてアリスと変態の間に割込み)

(WIZ)
…変態の癖して蹴りの威力が半端ない、地面を砕きやがった。
…どうやらあの脚が武器のようだな、ならば!
…けり砕いた地面に『選択UC』の「氷の精霊」の加護を付与して地面に向ける。…そうすると、足元は氷の滑る床が完成する。
…そんな場所で踊りを踊ってみろ、あっという間にバランス崩してダウンだ。
…崩さない様に足に意識が向いたら、容赦なく叩き斬る。


七那原・望
アドリブ、絡み歓迎です。

ぅ……変態いるのです?近づきたくないのですー。
翼を使って高く飛び上がって露骨に距離を取るのです。

変態は早めに片付けちゃうのです!
【Laminas pro vodis】を発動。込める願いは変態の一刻も早い退場!
【空中戦】で飛び回りながら【全力魔法】の【一斉射撃】を叩き込むのです。

相手に距離を詰められないように、常に相手のユーベルコードの範囲外を飛ぶように意識しておくのです。

また、アリスさんが攻撃される可能性もあるので、機掌・プレストを【念動力】による遠隔操作の【操縦】と魔法の【援護射撃】でアリスさんを守っておくのです。

これで片付いてくれたらいいのですけど、ね?



●反省
「……誰がここまでやれって言った」
『チョットやり過ぎちゃった、テヘッ♪』
「……テヘッじゃない、反省しなさい」
 やはり選択を間違えたか……しかし問題はまだ終わっていない。練り砂糖を落としながらルトルファスは周囲を見渡す……アリスを1人で先行させた……!?
「先に行く……外套は綺麗にしておけよ」
「……また無茶振りされたっす……!?」
 しばらく走り続けると。
「変態に襲われてる!?」
「ん? どこにいるのかな。一度見てみたいものだ……しかしそうか。協力者がいたか。まぁいい。『主菜』は歓迎しないとな」
 あくまでシラを切る(ようにしか見えない)おっさんからアリスを守ろうと、とっさに間に割り込んだ。

●狼対白鳥?
 野生的な感と運動能力で最低限の練り砂糖に止めることに成功したノアは、汚れを草むらで落としながら移動していた。明確な人の気配を感じて飛び出す。
「ちょっと置いて行くなよ‼ にゃれ?」
 そこにいたのは『アリス』と……『バレエのおっちゃん』、そして2人の間にいるルトルファスの3人。
「そこの足が綺麗なおっちゃんは誰? アリスの知り合い~? それともお兄さんの? 知るわけないよなぁ」
 皮肉っぽい笑みを浮かべる。
「足が綺麗、か。確かに、鍛えられた筋肉は美しいものだ。味わわせてあげよう」
「はぁ?」
 腰、白鳥の首の上で手を組み、右足を左膝まで上げる動作で回りながらノアに近づくと、回転の勢いでその右足を当てにきた。とっさに【オーラ防御】を発動しながら野生の感でかわすが、手数の多さに避けきれず吹き飛ばされる。
「くっ!」

●地を舞う鳥と空舞う果実
「ぅ……変態いるのです? 近づきたくないのですー」
「ほぅ、また出たのか。こんな身近で」
 望は翼を使って高く飛び上がると、露骨なまでに距離を取る。遠隔操作が可能な機掌・プレストを盾のようにしてアリスの前に置き、防御に回すことも忘れない。
「『わたしは望む……』変態の一刻も早い退場!」
 【Laminas pro vodis】の真紅の光が収まると、礼装に身をまとい細身の長剣を手にした望の姿があった。
「踊りかい?」
 ノアが歌って勢いをつける中、急降下して切りつける!
 近づきたくないので、先っぽで。おっさんの重い蹴りが弾く。お互いに射程に入らないため、ろくにダメージが入らない。
「ダメだこいつら。早くなんとかしないと……」

●有効打
 ルトルファスは頭を抱えつつも、おっさんの攻撃を分析する。どうやらあの脚が武器のようだな……変態の癖して蹴りの威力が半端ない……あ、地面を砕きやがった。
 ……ならば!
「『…精霊よ…この声に耳を傾け、その力を剣に示せ!』」
 「氷の精霊」の加護を付与した得物を、砕かれた地面に向ける。蹴りの舞なんかを踊れば足元を掬われる、即席のスケートリンクの完成である。
「なるほど、考えましたね。確かにこのフィールドでは私の蹴術は厳しい」
 右足を下げると、肩幅に踏みしめる。そこを狙って得物を振りかぶるルトルファス。もちろん至近距離まで踏み込む。
「……何?」
 躊躇なく右足を上げ、後ろに倒れこむ。両腕でしっかりと受け身。剣は肩に達しており、決して軽くないダメージを与えているが、防ごうとした右足は筋肉に阻まれてかすり傷も同然であった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

久遠・翔
ほ、本当に無茶振りっすよ本当に…(アイロン片手に霧吹きに洗濯ノリ持ち、外套はしっかりハンガーにかけて)

よっと(隅っこの日当たりのいい場所に【ロープワーク】で物干し用の場所作ってそこにかける)

(選択用具片づけて即座に駆け付け)
待たせたっすね!俺が相手っす(三角巾外し忘れたまま)

というかアリスさん…無事…無事っすよね?
と、ともかくこのおじさんを何とかしないと…基本的にバレエの動きを取り入れているのであれば、その概念を変えてしまえば技が出せないはず…!

UCを使い『バレエ』を【盗み攻撃・2回攻撃】で盗みます…あっ、持ってた概念少し零れた…?(れ・げ・えの文字が代わりに入る)

あっ、これあかんやつや(汗)


オルヒディ・アーデルハイド
絡み歓迎、アドリブ歓迎、連携歓迎 

突然に目の前にバレエのおっちゃんに
いろんな意味で驚いて虚をつかれ動揺が走る

いつの間にこんなに接近されていたのだろう

戦闘中、敵に必殺の一撃を浴びせるべく突撃します。
肉を切らせて骨を断つ覚悟でキックをダメージ覚悟で左手で受け止めそのまま掴み
「覚悟はいい」
 バレエのおっちゃんの「漢の美麗なバレエキック(POW)」に対し、ユーベルコード「華麗なる燕舞(エンドレス・ヴァルツァー)」を使うことで、
反撃して攻撃

その様は社交ダンスを踊るが如く
おっちゃんを振り回し
最期はスパイラルスピンさせて放り投げる

技の使用後はお腹が減るのでその場でぐったり


ルトルファス・ルーテルガイト
(アドリブ連携絡み歓迎)
……くっ、こいつ。
…変態のくせして、存外にしぶとい。
……何とかならんか…、あっ!

(そこへ、さっき召還したラーヴァが
参戦してきて、バレエのおっちゃん
の方へ向かって)

『ダメダメ、そんなんじゃ「愛」が
足りないよ、おじさん。
私が教えてあげるね🎵
くらえ~、「蜂蜜に角砂糖五つ入れて練乳加えたシロップ」よりも甘い愛ダンス!
「さぁ、愛し合いましょう🎵(パート2)」』

…おい馬鹿、やめろぉ?!

(制止も聞かないラーヴァの愛ダンス
またも空間は愛(魔力)に満ちて大変な事態に!?)
(誘惑+(愛)属性攻撃+全力魔法)

…ラーヴァ様、いい加減にしてくださいよ?!(怒)
『エヘッ🎵』



●恐怖
「ほ、本当に無茶振りっすよ本当に……」
 どこからともなく取り出したアイロンと洗濯のりでシワを伸ばした外套をハンガーに掛けている翔。
 美少女……いや美少年補正で練り砂糖ダメージの小さかったオルヒディは、彼女……だから彼を無視してアリスの後を追う。
「やぁ……お坊ちゃんか。見た目によらずなかなかボリュームがありそうだ」
「ひゃっ!」
 受け身の体勢のまま氷を滑って『バレエのおっちゃん』が現れた。肩から血が流れている。いろんな意味で驚いて虚をつかれ動揺が走る。いつの間に……しかもこの瞬間に性別を見抜いた。
「ふんっ!」
 驚異的な膂力で特に勢いもつけずに飛び上がると、そのまま回りながら蹴り付けてくるおっちゃん。その強烈な一撃を左手を壊す覚悟で掴むオルヒディ。

●決死
「くっ……覚悟はいい」
 その幼い外見からは想像できない力で、無理やり社交ダンスに持ち込む。【華麗なる燕舞(エンドレス・ヴァルツァー)】が発動したのだ。どんどん速度が上がる。
 ノアも釣られてテンポを上げながら歌っていたりする。
「ほう、これは素晴ら……し……」
 おっちゃんの言葉に余裕はない。流石に強がりだったのか。そのまま螺旋を描いて放り投げられる。
「お腹がすいたよ……」
 その場にぐったりとしゃがみこむ。望が慌ててその上空に向かうが、やはり近付き難いのか高度は下がらない。
「私も、食欲が湧いてきたところだ」
 そこへ。
「待たせたっすね! 俺が相手っす」

●家事
 掃除道具を片付け、外套を脱いだ衣類もちゃんと整えて、翔が追いついてきた。三角巾を付けて。
「というかアリスさん……無事……無事っすよね?」
「バレエ……表現……え、あ、はい! 皆さんのおかげで」
「また何か思い出したっすか?……まぁ後でっすね」
 と、ともかくこのおじさんを何とかしないと…基本的にバレエの動きを取り入れているのであれば、その概念を変えてしまえば技が出せないはず……!
 翔の影から無数の手が伸び、拘束具を放つ。流石に飛び上がる体力は残っていなかったのか、ゆっくり起き上がろうとしていたおっちゃんに絡みつく。
「これで、捉えたつもりか! ふんっ!」
 拘束具が引きちぎられる。そこに浮かび上がる『れ・げ・え』の文字。
「あっ、これあかんやつや」
 翔の背中を嫌な汗が流れる。

●最後は愛
「美と力、それは美味」
 何やら歌い始める。レゲエ?
 ルトルファスの顔に焦りの顔が浮かぶ。
 ……くっ、こいつ……変態のくせして、存外にしぶとい。しかも翔のせいで……何とかならんか……、あっ!

『ダメダメ、そんなんじゃ「愛」が
足りないよ、おじさん。
私が教えてあげるね🎵
くらえ~、「蜂蜜に角砂糖五つ入れて練乳加えたシロップ」よりも甘い愛ダンス!
「さぁ、愛し合いましょう🎵(パート2)」』
「俺の愛は食事だ♪力を食わせろ」
「……おい馬鹿、やめろぉ?!」

 どっばーん!
 ドロドロした甘い液体が降ってきた。
「ムゥ〜」
 おっちゃんは奇声を発しながら肩の切り傷を押さえて暴れまくると、やがて動かなくなった。
 程度の差こそあれ猟兵達にもシロップダメージがきていた。機掌・プレストでアリスが無事だったのがせめてもの幸いである。
「……ラーヴァ様、いい加減にしてくださいよ?!」
『エヘッ🎵』
 ルトルファスの説教も馬耳東風なようであった。
「……外套干してきてよかったっす……」
 被害範囲を確認した翔がぼそりと呟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 冒険 『編み物の時間』

POW   :    編み上げるぞ! 超大作!

SPD   :    小さなものをコツコツたくさん編もう。

WIZ   :    編み物以外にも、ちょっと変わった工作はいかが?

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

●記憶
「何を思い出したっすか?」
 蜂蜜シロップを拭き取りながら翔が問う。
「元々、バレエを習ってたんです。でも、ソリスト……1人で踊るだけの才能はないし、身長が伸びすぎて集団で踊るには目立ちすぎて……たまたま、ミュージカル劇団に入ったんです」
「女優さんなの! すごいね」
「結構思い出したんだな」
「違うんです。結局、歌も芝居も才能がなくて……」
 そう言って目線を上げた先には「扉」があった。そしてそれは、毛糸が巻かれていた。
「もちろん人数合わせで小さい役は貰いますけど、主に衣装を作ってたんです」
紅狼・ノア
愛というものはよく分からんか?
凄いのな愛の力は!
しかもこの蜂蜜…甘ウマ!(ペロリ)

ん?衣装作れんのアリスちゃん⁉
すげぇ…僕アリスが作った衣装着てみたい‼
上手いか下手か関係なしアリスが心の底から思いを込めて作った物
違うかな?違うならいいよ
でも作った衣装には必ず何かの思いがあったはずだよ?
よく考えてみて

さでぬいぐるみでも作りますか!
ん?できるのかって?依頼で来ることもあるから多少はできる
主にぬいぐるみとマフラーならできる!(ドヤ顔)


才能ありなしで必要?心の底から楽しければいいじゃん
ねぇアリス…バレエ・歌・芝居をやろうと思ったのは何?
やってて楽しかった?どんな気持ちになった?

よーく思い出して、アリス


ルトルファス・ルーテルガイト
「…どうもこいつがご迷惑おかけしました。」
甘く香るシロップを垂らしながら、
イヤイヤと駄々こねるラーヴァの頭を無理やり下げて謝罪

「…で、この毛糸の山を片付けないと扉を開けないか。
…しかし俺に編み物の技術は…。…ラーヴァ」
(と頼もうとするが、ツーン…な態度で言う事聞かない)

「……。判った、後で「愛」でも何でも好きにして良い。
…ただし程々にな。」
(と青年が折れると、ラーヴァがようやく言う事を聞きだす
【赤糸】の二つ名の通り、毛糸の束を操作して
「愛」の込もった編み物(衣装)を、すいすいと作り出すラーヴァ。

…『(愛)属性攻撃』の効果で❤が多い衣装になるかもだが
青年は許可した手前、文句言えず…。)



●愛の代償
「……どうもこいつがご迷惑おかけしました」
 甘く香るシロップを垂らしながら、謝罪するルトルファス。
『イヤイヤ、なんで謝らないといけないの?』
 その精霊の頭を無理やり下げて。
「愛というものはよく分からんか? 凄いのな愛の力は!」
 いやそれはそうだが……
「しかもこの蜂蜜…甘ウマ!(ペロリ)」
『そうでしょそうでしょ』
「調子に乗せるんじゃない」

●人生の機微
「ん? 衣装作れんのアリスちゃん⁉ すげぇ……僕アリスが作った衣装着てみたい‼」
 ノアは無邪気に話しかける。
「でも、私の衣装は客席からわからない程度にごまかして……」
「上手いか下手かなんて関係なし! アリスが心の底から思いを込めて作った物でしょ? 違うかな?」
 まだ幼い野生児とはいえ、この辺りの機微は学習しているようだ。
「違うならいいよ。でも作った衣装には必ず何かの思いがあったはずだよ? よく考えてみて」
 末恐ろしい。
「はい……そうですね……もちろんお芝居は成功させたい……見てもらうからには楽しんでもらいたいですし……その邪魔をしない……手助けできるようなものを」
「固いなぁ」

●愛の贈り物
「……で、この毛糸の山を片付けないと扉を開けないか……しかし俺に編み物の技術は……ラーヴァ」
『どうせ調子に乗ってますからね〜』
 ルトルファスも事態を進めようとするが、声をかけた精霊はヘソを曲げているようだ。
「……判った、後で「愛」でも何でも好きにして良い……ただし程々にな」
『本当? じゃあ自由にさせてもらうわね❤♪』
「ちょっと待て、今じゃな……」
 制止は間に合わない。【赤糸】の二つ名の通り、毛糸の束を操作して「愛」の込もった編み物を、すいすいと作り出すラーヴァ。色々❤を編み込んで。
 ❤のセーター。❤のマフラー。❤のニット帽。❤の手袋。❤のレッグウォーマー。❤の腹巻き。❤のステテコ(!?)。
「……い、いや……これは……」
 頼んだ手前、ルトルファスは口を挟めなかった。

●純粋
 さでぬいぐるみでも作りますか! ノアは手慣れた手つきで編み物を始めた。
「なかなかうまいんですね」
「依頼で来ることもあるから多少はできる。主にぬいぐるみとマフラーならできる!」
 ドヤ顔で答えるノア。
「というかさ? 才能ありなしで必要? 心の底から楽しければいいじゃん」
「えっと……やっぱりそれで生活していくかどうかを決めるっていうのは……それだけでは……私の場合は他の子達より早かったかも知れませんけど」
 その言葉を理解しているのかいないのか、質問を続けるノア。
「ねぇアリス…バレエ・歌・芝居をやろうと思ったのは何? やってて楽しかった? どんな気持ちになった?」
「ええっと……」
「よーく思い出して、アリス」
 野生児おそるべし。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七那原・望
さて、わたしも……と言いたいところなのですけど、編み物ってほとんどやったことないのですよね……あ、そうです。

あの、アリスさん。もしよかったら、編み物教えてくれませんか?
ついでに、うまく出来てるかとか見て欲しいのです。
わたしには見えないので。

えっと、こんな感じでどうでしょう?うまく出来てれば良いのですけど……

教えてくれてありがとうなのです、アリスさん。

こうやって、苦手な事でも助けてもらいながらこなして、何度もやってるうちに出来るようになるかもしれないのですよね。

わたし思うのです。才能なんて関係ない。アリスさんの心意気と、たくさんの積み重ねがあれば、いつかアリスさんの夢にだってきっと届くのです。



●師事
「さて、わたしも……と言いたいところなのですけど、編み物ってほとんどやったことないのですよね……」
 望は毛糸を前に悩みこんでいた。
「まだ7歳なんだからこれから覚えればいいよ」
 鼻歌交じりにぬいぐるみを作りながら事もなげに言うノア。11歳の野生児に言われたくはない気もするが、一応向こうはできるのだから仕方がない。
「あ、そうです。あの、アリスさん。もしよかったら、編み物教えてくれませんか?」
「え……私でいいんですか?」
 戸惑うアリスに。
「あなたに教えて欲しいのです。ついでに、うまく出来てるかとか見て欲しいのです。わたしには見えないので」
「あ……」
「気にしないでください。代わりに、私はもっと繊細な感覚を手に入れたのです」

●習得
 最初こそ苦戦したものの、次第に順調に編み進めていく。
「えっと、こんな感じでどうでしょう?うまく出来てれば良いのですけど……」
「バッチリです! 本当に、指先の感覚を掴むのが上手なんですね」
 目を丸くするアリス。
「教えてくれてありがとうなのです、アリスさん。こうやって、苦手な事でも助けてもらいながらこなして、何度もやってるうちに出来るようになるかもしれないのですよね」
 望は慎重に選んでいた言葉を紡ぎ続ける。その想いに偽りはない。
「わたし思うのです。才能なんて関係ない。アリスさんの心意気と、たくさんの積み重ねがあれば、いつかアリスさんの夢にだってきっと届くのです」
「……私の……夢……」

成功 🔵​🔵​🔴​

久遠・翔
アドリブ可
体のシロップ取り除いたら干していた外套をもってルトルファスさんにお礼を言って返却します。いい天気だったのでしっかり干せてよかったっす

と、毛糸があるなら少し貰いますか
その場で毛糸を編んでセーターやマフラーに手袋なんかを編んでいきます
アリスさんに褒められたら照れ笑い(UC勝手に発動)

俺、元々才能なしって言われたんっすよ
シーフとしては大丈夫でしたが猟兵での戦いでは生き残れないだろうって…でも、俺はそれでもあきらめなかったっす
だって、猟兵になって僅かでもいい…人々を助けたいって根本が俺の原動力になったっす
アリスさんもそうでは?貴女の夢の根本があるならそれを思い出してみるのも大事ですよ?



●返却の儀
「その……ありがとうっす。助かったっす………………無茶振りもあったけど……」
 いつの間にかシロップを落として身ぎれいにした翔が現れ、ルトルファスに外套を差し出した。
「あの状況なら当然だろう。知り合いにそういう趣味がいるとか思われても迷惑だしな」
 引ったくるように取り返し、外套をくまなく調べながら言う戦友に、いつものことのように返す。
「いい天気だったのでしっかり干せてよかったっす」
 この状況を黙って見ていられるわけもなく。
『あ〜ら、それを貸すなんて、よっぽど大切なヒトなのね♡』
「お前の考えているような関係じゃ無いぞ。いつ男に戻るかわからないし」
『愛さえあれば性別なんて些細な問題よ』
「少なくとも俺にその趣味はない」
 聞いているのかどうか、翔に編みたての❤️のセーターを差し出すラーヴァ。
『じゃあ、これはルーちゃんからね』
「「ルーちゃんって誰?」」
 ため息をひとつ。
「まあ……今着るのは流石に暑いっすけど……一応ありがたくいただいておくっす……」

●攻略
 精霊と漫才を続けているルトルファスに背を向けて、まだ毛糸が巻かれている扉に向き合う。その場で毛糸を編んでいく。セーター、マフラー、手袋……一応、売り物として合格ラインのモノがそれなりの速度で産み出されて行く。アリスが目を丸くする。
「すごいですね。お仕事にされていたんですか?」
「い、いや……まぁ、器用で素早いくらいが取り柄っすから」
 照れ笑いを浮かべると、何か不可視のオーラのようなものがその場を包み込み、全員が彼に視線を送る。無自覚なままUCが発動したのだ。
 したり顔のラーヴァに肘で突かれ、慌てて首を振るルトルファス。
「俺、元々才能なしって言われたんっすよ」
「そうなんですか?」
 遠い目をしながら、手元は正確に毛糸を編み続ける。
「シーフとしては大丈夫でしたが、猟兵での戦いでは生き残れないだろうって……でも、俺はそれでもあきらめなかったっす。だって、猟兵になって僅かでもいい……人々を助けたいって根本が俺の原動力になったっす」
「お強いんですね……」
 うっとりと見惚れる視線に気づかずに彼女の方を向くときも、その両手は毛糸編み機として機能していた。
「アリスさんもそうでは? 貴女の夢の根本があるならそれを思い出してみるのも大事ですよ?」

成功 🔵​🔵​🔴​


●目標
 くすり、と笑みをこぼすアリス。
「あれ、変なこと言ったかな?」
「いえ……ありがとうございます。本当に、ただ習い事に夢中になっていただけで……特別目指していたことがあったわけじゃないんです」
 ポジティブな内容とは言えないが、その声からは自信が感じられる。
「だからこそ、今はひとつひとつの舞台を成功させることが大切なんです。そのためには、衣装にもこだわりを持って作らないといけません」
 改めて胸を張り、前を向く。
「そのうち……主役じゃなくても、自分にしかできない役が、自分が輝ける役がもらえるように……いえ、なってみせます」

●記憶
「私は有末アリア。ミュージカル女優兼衣装担当です」
 見つめる先には、まだまだ長い毛糸が巻きついている扉があった。軽くため息をひとつ。
「……やっぱり記憶だけじゃダメですよね。続けましょうか」
シメノゥ・メノウメノウ(サポート)
呼び方は●さん
クリスタリアンの末裔で、普段は蝦夷地の海辺で暮らしてます。楽しいことやおしゃべりも大好きです!狩猟や漁撈は慣れっこなのでグロテスクなのは大丈夫ですが、エッチなのは苦手です。
「やっぱり素敵なものを観ると(食べると)いやされますっ!」

オブリビオンは大自然の敵なので容赦しません。どんな手を使ってでも倒します。
「そんな理由があったんですね……でもオブリビオンである以上、容赦しませんっ!」

真正面から向かうより、【フェイント】やクリスタライズでの奇襲が得意です。基本はトドライドで、敵の隙が大きい場合はカイトゥナカイも使います。

トントンは感情豊かな大切な友達ですっ。
「トントン、我慢ですよっ!」


オルヒディ・アーデルハイド
絡み歓迎、アドリブ歓迎、連携歓迎

範囲に巻き込まれたわけじゃないけど
全身シロップ塗れになったオルヒディ
お腹が空いて無心にシロップをなめて
両手はもちろん、おべべまでベトベト
着替える必要があるが着替えが・・・
編んだセーターがあった
サイズが大きいので裾結び

編み物はやった事ないけど糸巻きのお手伝いならできるよ
両腕に糸をかけてお手伝いをしながら
編み物って凄いね
経糸と横糸が交差して出逢い仕合わせて出来ているんだね
作るところを初めて見たよ

扉が開かないのは心の鍵がかかってるからかな
キミは手のひらに未来をもってるの
勇気をだして夢を信じて
それが未来への扉を開く鍵となると思うから
思い出してね
キミは一人じゃないから



●摂りすぎダメです
「ど、どうしたんですか?」
 シメノゥ・メノウメノウ(北の大地の瑪瑙姫・f18398)は動揺した。彼女が出会ったオルヒディは、口と手、そして胸元が粘質の液体でベトベトになっていた。
「精霊がシロップ出してくれた」
「あ、シ、シロップ……精霊? 戦闘は?」
「戦闘はもうなさそうかな……あっちで編み物してるよ」
「あ、編み物? 怪我人はいませんか?」
「んー、結構重い蹴りだったけど、お互いほとんど精神攻撃だったかな」
「せ、精神攻撃? と、とりあえず手と口は洗って……」

●えっちなのはダメです
「つ、疲れてないっすか?」
「走ったのは疲れましたけど、稽古後に徹夜で裁縫するのはいつもの事ですから」
 この余裕には猟兵達も驚きを隠せない。
「まあ、編み物は時間がかかるから普通は避けるんですけどね……」
 淡々と編み続けるところにシメノゥとオルヒディが到着する。
「あ、セーター貸してよ」
 その言葉に、翔は❤️のセーターを渡す。
「……ってちょっと、こんなところで脱ぐんですか?」
「ボク男だよ?」
「そうっすけど」
「え、えっ、ちょっと……」
 皆が視線を逸らしているうちに上を着替えて、余った裾をオシャレに結ぶ。
「うーん、これでいいかな」
「って……まさか、舐めた……」
『あーらぁ、毒なんか入れてないわよぉ』
「そこは心配してませんよ……」

●食べ過ぎダメです
「お腹空いたなぁ……」
「えっ?」
「えっ?」
「……ぼちぼち食事にしましょうか」
 場を取り繕うようにアリアが提案する。
「難しいと思うけど、できれば糖質低めで」
 ルトルファスの提案に、シメノゥが顔をあげる。
「じゃ、じゃあ、私あそこの川で魚捕ってきますね」
『料理なら私が……』
「ケーキとかはいいですから。ラーヴァは基本的に食事も不要だし、一番早くて効率的ですから編み物を進めてて」
『えーっ』

●釣りの極意
「時間がないから、ポイントを正確に……」
 勢いで買って出たものの、磯釣りは経験が浅い。シメノゥは魚影を探すと、水の流れに合わせて慎重にリールのない竿を投げる。
「掛かった……逃げないでよ……」
 慌てずに、動きを合わせて。フェイントにも似ているが、より自然に。生きた虫のような動きを。
「今!」
 くいっと引き上げる。川魚としては十分な大きさだ。続けて魚影に竿を投げる。

●心の鍵
 編み物はやった事ないけど糸巻きのお手伝いならできるよ。ベトベトが完全に消滅し、ペコペコも魚で満たしたオルヒディが両腕に糸をかけてお手伝いをする。
「編み物って凄いね。経糸と横糸が交差して出逢い仕合わせて出来ているんだね」
 作るところを初めて見たよ。目を丸くする。
「扉が開かないのは心の鍵がかかってるからかな?」
「心の鍵……ですか?」
「キミは手のひらに未来をもってるの」
 素直に手のひらに視線を落とすアリア。
「勇気をだして夢を信じて。それが未来への扉を開く鍵となると思うから」
「ふふっ」
 突然微笑むアリアに
「どうしたの?」
「いえ……やっと毛糸を使い切りました」
「本当だ……思い出してね。キミは一人じゃないから」

●帰還
「はい、忘れません」
 扉の前に立ち、ぼそりと呟く。
「……夢を与える仕事なのに、小さな子に夢を語られてしまいましたね」
「えっ?」
「いえ、なんでもないですよ」
 シメノゥが声をかける。
「遅くなってしまってすいません」
「いえ、お魚おいしかったです。今度はシメノゥさんの地元のお魚もいただきたいです」
「ぜひ……」
「またね」
 もう会えないかもしれない。そう思いつつ、再会の願いを込めて言葉をかける猟兵たち。
「はい、また」
 扉に手をかけた。
 その先には、帝都の浪漫が凝縮された小劇場があった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年11月06日


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🔒
#アリスラビリンス


30




種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠竹城・落葉です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト