第六天囲~海流に沈む庭園
●十二将軍議
街道が整備され、徳川幕府の威光が遍く世に行き渡っていて、なお。その光届かぬ場所は確かに存在する。
「――勅命が下った」
そのような闇に覆われた場所に集うのは12の影。
「あのお方のため、我らはここに集った」
闇に浮かぶ顔――それは細川ガラシャと呼ばれる女武将だ。
ここに集う彼らの姿形は千差万別だが、その共通点は彼らが皆、過去の残滓たるオブリビオンであること。
歴戦の風格漂わせる将から百鬼夜行の妖までが、ガラシャの元に集まっていた。
「この城を落とすため汝らの命、頂戴したい」
ガラシャが示した地図を囲い、それぞれの役割を告げる。
その声がやんだ後、一瞬の静寂を挟んで影たちは一斉に動き出す。
ここに産声を上げるはオブリビオンの大軍勢。過ぎ去ったはずの戦国が、今の世に蘇る。
●水攻めどころか海流攻めとは冗談にも程がある
「おいおい、いくら何でも不味くねぇか
……!?」
霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)は焦っていた。それと平行して、複数のグリモア猟兵も人員を確保し始めている。
なんでも、同時期に1つの城とその城下町の『複数箇所』へ信長軍の襲撃が予知されたようなのだ。
「人員を優先して1つづつ丁寧に……って考えたが、流石に敵も悠長に待ってくれねェ。『同時』に交戦を開始して各個撃破を狙うぞ!!」
クロトは襲撃の発生する城下町の地図を広げる。
「今回俺が予知した先はこの城の『二の丸庭園』にあたる場所だァ。どうやら此処を制圧して連中は城を制圧する為の術式を展開しようとしてンだ」
件の二の丸には広大な日本庭園が広がっており、そのままでは遮蔽を活かすのは難しい。猟兵達は指揮官を引きずり出して、完全撃破を狙うことになるだろう。
「指揮官や一番槍以外なら城の連中も加勢してくれるかもしれねェ。少し念頭に入れて戦ってみてくれ」
と、概要を語ったは良いが、クロトはまだ続きがある、とばかりの表情をしていた。
「……だけどなァ、問題が1件ある。此処に襲撃を掛けてくる指揮官まで撃破すれば大丈夫なんだが、その指揮官……どーやら二の丸……いや、それだけじゃねェ。城の周囲の護りを『海に沈める』気でいやがる」
彼が語る所では、どうやら二の丸庭園が突如海流に呑まれて水没する予知が見えたようなのだ。指揮官を撃破し『海流を消滅させない』限り、水没被害は拡大していくことだろう。
「それと……面倒なことに。撃破しないかぎり、俺らは恐らく『水中戦』を強いられるだろうぜェ。海流が出現したら、構えてくれよ」
グリモアの輝きを強めると共に、クロトが真っ直ぐに猟兵達を見つめる。
「――どこを落とされても信長軍の連中がこの城下に爪痕を残す事になっちまう。絶対に、落とされんじゃねェぞ!」
逢坂灰斗
久し振りのサムライエンパイアだぞぉ!! 逢坂灰斗です。
今回は信長軍により始まった襲撃を各エリアに分かれて撃退して頂きます。
このシナリオは『二の丸庭園で行われる海中水没術式の被害拡大阻止』が目標となります。
【MSより】
このシナリオは12名のMSによる合同シナリオです。びっくり。
同時期に1つの城とその城下町の『複数箇所』が戦場になっております。
お誘い合わせの際はくれぐれも迷子にならないようお気を付け下さい。
このシナリオの隣接戦場は椿初兎MSのシナリオとなります。
仮に両方が失敗すると二の丸、三の丸を中心に城の天守周辺が海中に水没して大惨事になりますのでご注意下さい。
第一章:
一番槍との交戦です。猟兵達だけで戦って下さい。
第ニ章:
展開された二の丸方面軍との交戦になります。城の鉄砲隊や侍が加勢してくれます。
第三章:
指揮官『三姫『乙姫』』の撃破を狙います。
城の兵達は足手まといにされてしまうので再び猟兵達のみで戦います。
高確率で『水中戦』となりますのでお気をつけ下さい。
なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。
では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします。
第1章 ボス戦
『妖怪『刀喰らい』』
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POW : 烈刀王断
【戦い】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【邪神「第六の蟷螂」】から、高命中力の【全てを両断する真空波】を飛ばす。
SPD : 魁刀爛魔
技能名「【】内に力か撃か戦の文字が入る【戦闘系技能】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : 万刀血災
自身が装備する【妖刀『炎刃』と『善壊』】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
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●駆けるは邪なる『刃』
一斉に信長軍が出現し、城を囲い始める。
通常ならば絶望的であろう状況だが、向こうもそうすんなりと『落とせぬ』事は理解しているようだ。
……何せ、既に彼らが見ているものは『猟兵』達なのだから。
「ああ、呑気な物を作っちまいやがってさァ。此処も時期に『元通り』になるのによ」
庭園という平穏の象徴の中に1人。狂乱に身を浸すような存在が現れた。
「――なぁに、姫さんが沈める前に俺達が沈めちまえば良いだけの話さ」
目に映えるは狂気の赤と、それが振り翳す刃の色も狂気に彩られ。
来るんだろ?とばかりにまだ視界には収まらぬその『相手』をその青年は待つ。
彼こそが此処の『一番槍』。――「妖怪『刀喰らい』」。
死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎
何れ程の想いを胸に此処まで来た?私はそれが見たいのだ…
包囲戦か…此処までの戦力なら普通は足掻くことも出来んが…まぁ良い…其れを覆すのが猟兵なれば…征くとするか…
刀使いか…私の獲物は槍だ…リーチの差で…と言いたい処だが、複製して浮かせてくるならあまり関係無いのか?
まぁ殺意の籠らぬ刃では、私の鎧は貫けんよ…覆われていない処だけ注意して…警戒すべきは相手が其の手に持つ二振りのみ…その間合いの外から貫き刻む…(呪詛・怪力・2回攻撃・見切り)
複製刀は隙を見て砕いておくか…(鎧砕き・なぎ払い)
これは戦いではない…過去からの反逆者に対する処刑だ…
●享楽の刃を砕く
死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)は、庭園に降り立つと、城の兵達を制止した後、敵陣の威容を見据える。
この周辺では既に交戦の始まっている場所もあるという。だが、彼女の目的は彼らの胸の内にある『思い』だ。
此れ程までの戦力でもって世をひっくり返さんとする行為。確実に何か『見える』だろうと。
「包囲戦カ……此処マデノ戦力ナラ普通ハ足掻クコトモ出来ンガ……マァ良イ……」
視界に映るは、一番槍と明確に分かる『単騎』の実力者。
「其レヲ覆スノガ猟兵ナレバ……征クトスルカ……」
直ぐ様、庭園の中を駆ける狂乱の存在へ、謡は得物を構える。
――二の丸庭園で、一番最初の衝突が、始まった。
切り結んだ謡には体感として分かった。この相手の刃には『殺意』が無い。
むしろ、これは『長く愉しむ』為の『享楽』の刃なのだと。
(……だからといって、そこらの兵卒では受け切るには身が重いわね)
今回、彼女の選んだ主武装は槍であり、リーチ上では彼女が格段に有利であることは言うまでも無い。だが、それは「通常の戦い」に限っての話だ。
幾重にも浮かぶ、刀喰らいの『複製』の刃が、その有利を打ち消してしまう。
「『愉しむ』ダケノ『時間稼ぎ』ノ刃デハ、私ノ鎧ハ抜ケナイワ……?」
致命となりうる鎧に覆われて居ない部分への警戒。重ね、複製をなぎ払いながらも注視するのは手元の『二振り』。
明らかに、彼に実力を魅せつけるには十分な技量であった。
「はははは!此れ程までに面白れェ奴と斬り合えるなんでよ……此度の『戦』は派手になりそうだなァ!?」
この世界に非ざる神の力を宿した存在は、それの狂気が伝播したかのように、嗤いながら斬り掛かる。だが、それに一瞥も返さず、謡は槍を振るう。
「――勘違イヲシテイルワネ?」
好戦的な中にも冷徹な眼差しを含ませ、彼女は告げる。
「コレハ『戦い』デハ無イ……過去カラノ反逆者ニ対スル処刑ダ……」
宣告と共に、複製はまた一つ、砕け散った。
成功
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ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
※アドリブ・連携歓迎
さて、召喚させないのは難しそうで、攻撃は全てを両断する真空波ときたか。
高命中力で回避も厳しいし、全てを両断するから防御も意味がない、と。
ま、何とかなるかな。ちょっと疲れるけど。
【超獣祇我】を発動して、優先するのは高速再生能力による防御力。
あたしは【第二の脳】があるから、頭と第二の脳両方をまとめて潰さない限りどこを両断されても瞬時に再生できるからね。
両断されて死んだと思った所を、電撃を纏った斧で思いっきりぶっ叩いてやるとしようか。
「呑気で居られるなんて結構な事じゃないか。
争いなんざにいちいち気を張ってるなんて面倒だろう?
だからまあ、さっさと『元通り』骸の海に帰ってもらうよ。」
ゼット・アングバール
チッ……何だってんだ。
どこ向いてもクソみてえなオブリビオン連中がうじゃうじゃ居やがる……嫌がらせか?
……まあ、どうだっていいか。
てめぇらの終わりは端から決まってんだ。
あ?こっちから来い、ってか?……上等じゃねェか、刀野郎。
生憎と俺にはてめぇの面を拝み続ける趣味はないんでな――一発だ。てめえの顔面に一発入れる。それで終いだ。
あん?戦いの感情?いや知らねえが。それキレてんのとは違うのか?
てめぇら見てるとイラついて仕方ねえし……もしかして俺アウトか。
両断する真空波とかやべえな。防げないじゃねェか。
避ける……失敗したら死ぬな。ああクソ、もう面倒くせえ。
ガッと行って斬られる前に殴りゃいいか。
●紫電雷電迸る地
「チッ……何だってんだ。どこ向いてもクソみてえなオブリビオン連中がうじゃうじゃ居やがる……」
嫌がらせか?と、言わんばかりに不快感をMAXにしているゼット・アングバール(怒れる雷霆・f17216)は庭園に集団で進撃している信長軍のオブリビオン達に苛立ちを隠せずに居た。
そんな様子を横目に見ながら、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)は相手の対策を考えていたのだが――
最初の案に関しては、少し諦め気味であった。戦いの感情を持たずに戦場に赴く、というのは案外どころか、至難の業だ。それに――
(……ああ、やっぱり難しそうだ。あたしでも駄目なら、彼は尚更……ねー)
なにせ、横にいる神様は、さっきから誰かのヘソでも取りそうな勢いでバチクソにお怒りなのだ。
これを戦いの感情と言わずしてなんと言う。
(あん?戦いの感情?いや知らねえが。それキレてんのとは違うのか? てめぇら見てるとイラついて仕方ねえし……もしかして俺アウトか)
……本人も自覚済みだったようです。故に、彼らの眼の前に迫るのは――
この世界に非ず、この世界でなくとも非ず。外なる神……邪神の一柱。
鎌首を擡げた「第六の蟷螂」は、無慈悲にも、その鎌を振り上げた。その刃は全てを『切断する』であろう。
――事実。ゼットに飛来したその斬撃と盾となり受け止めたペトは、脳天から真っ二つに割かれた。
勝ち誇ったかのように刀喰らいは嗤い、追撃を仕掛けようと刃を振るうが――
「……ああ、痛いじゃないか――」
間延び気味なその言葉により、それは幻想へと消えた。
彼の眼の前に、その紫電の斧は振り翳され、直撃を受ける事になったのである。
「――『一発』だ。てめえの顔面に一発入れる。それで終いだ」
そして、雷『そのもの』と言える神は。その拳に霹靂と言わんばかりの光を迸らせ、裁きを妖の顔面へめり込ませた。
「生憎と俺にはてめぇの面を拝み続ける趣味はないんでな……」
即座にそっぽを向くようにしたゼットは、自らの裁きで吹き飛んでいく刀喰らいへと、苛立ち半分な言葉を吐露した。その横でペトは完全に元の姿へと『再生』する。
「呑気で居られるなんて結構な事じゃないか。争いなんざにいちいち気を張ってるなんて面倒だろう?」
斬り殺された振りをするのも疲れるんだよね、と言わんばかりの顔だったが、彼女は立ち上がりつつある妖へ、調子を変えずに告げる。
「だからまあ……、さっさと『元通り』骸の海に帰ってもらうよ」
「こんなに大挙していられると俺も苛つきが収まらねェんでな」
成功
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トリテレイア・ゼロナイン
(3章に備えて水中用追加装備パーツを躯体各部に装着して参戦)
敵の指揮官への対策としてこの装備を装着しましたが、単純な陸上戦となる一番槍が相手ではデッドウェイトですね…
ですが、退くわけにはいきません。この美しい庭園を造れるほどの平穏、それを護ることこそが騎士として自らに課した使命なのですから
防御をほぼ無効化する真空波と防御を得手とする私は相性が悪いですね
ならば攻めに活路を見出すしかありません
重い大盾を捨て、スラスターを全開にして急速接近
邪神の召喚と挙動を●見切りUCを発動
5秒弱の未来予測演算で真空波を最小限の動きと●スライディングで躱しつつ接近
●怪力で振るう剣の一閃に全てを賭けます
●再来する白き騎士
トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は先を考え、水中戦に備えた装備を纏い、既に戦地となった二の丸庭園へと降り立った。
防衛こそが彼の本懐であるものの、相手の行使する攻撃はあまりにも、噛合が悪かった。であるならば、攻めに活路を見い出さねばならない。
……彼の覚悟はとうに決まっていた。
「――コード入力【ディアブロ】!、演算機能リミット解除……帝国最強ウォーマシンの再現を今ここに!」
その言葉と共に――彼の躯体の中に、かつて宇宙に座した『未来』の観測者は舞い降りた。
刹那の未来こそが今の彼の掌の上に在るならば。
それを『超えられぬ』この世界に非ざる『過去』など、問題にはならない。
……諸刃故に、その再現は通常のウォーマシンに取っては少しずつ『何か』を灼いていく物であるが。それは今問題ではない。
周囲に広がるは平穏故に築かれた営みの証。それを斬り裂かんとするのが相手ならば。
「――護ることこそが騎士として自らに課した使命なのですから」
水中戦用の装備はデッドウエイトとなるのはこの状況下では彼も分かっていることだが、それ故に護りの象徴を置き、自ら果敢に斬り込むその姿には『迷い』は一分も無い。
「第六の蟷螂」の振り翳す刃は全て予知されている事には気づけ無い。
……なにせ、この『過去』に『未来』を知る術など無いのだから。
「『見えて』います。その一振りでは、今の私には――」
その果てに結実するのは力任せの剛剣。だが、この場に置いては――
「――届きません!!」
……言葉と同時、喚び出した者たる『刀喰らい』は、その一閃で酷い深手という『未来』に至ったのである。
大成功
🔵🔵🔵
ハヤト・ノーフィアライツ
ふうん。
そううまくやらせる気はないぜ、オブリビオンさんよ。
【戦闘知識】で動きの予測を立て、やっこさんの方へ突撃。
戦闘をしてたら挨拶代わりに後ろから【クイックドロウ、2回攻撃】を駆使して熱線銃で撃ってやるぜ。
「よう大将、楽しそうなことしてるじゃないか。俺も混ぜて貰おうか」
適当に煽りを入れながら、なるべく後ろから武器だの手だの足だの尻だの撃ってやる。
やっこさんの頭に血が昇れば儲けもの、昇らんでも撃ち放題さ。
こっちに来たら指定UCで回避に回る。【グラップル、武器受け、早業】を駆使して立ち回りつつ、隙を見て【カウンター】でレーザーブレードで【鎧無視攻撃、串刺し】をぶち込む。
アドリブ連携歓迎さ。
カタラ・プレケス
アドリブ歓迎
……ここまで大規模な侵攻はなかなか見ないね~
さて、国を滅ぼすのは呪術師の十八番だけど
転ずれば守ることも十八番ってね
さあ、高々妖刀如きが呪いの御子に敵うと思わないでね?
【招くは文明拒絶せし火纏う獅子なり】発動
「おいで、デネボラ
この子は全ての斬撃を拒絶する星の獣
その呪いと刃を諸共に星炎を持って浄化させてもらうよ~」
『天蝎縛砂』で敵の移動制限と共に空間機動の為の足場にして
敵の周囲を飛び回り星炎と『幻惑偽音』で攪乱
隙が作れたなら『呪槍蒐監』とデネボラで直接攻撃
「さあ、星光と星炎に巻かれて沈め。戦の獣」
●口から回る禍福は誰に回るか
――既に各地で猟兵達と信長軍での交戦が激化している。
あまりにも大規模な攻城に、カタラ・プレケス(夜騙る終末の鴉・f07768)も此処までの物は見たことがない、と率直な感想を漏らす。
けれども、彼もただ単に観戦に来たわけではない。『護り』に来たのだ。
「さて、国を滅ぼすのは呪術師の十八番だけど……転ずれば守ることも十八番ってね」
彼が呪を紡げば、其処に現れるのは焔を纏いし獅子。
「さぁ、高々妖刀如きが呪いの御子に敵うと思わないでね?」
星の獣に跨った呪術師はこの地で災禍を撒く『一番槍』へ向け、駆けていった。
『刀喰らい』へと向かう呪術師と星の獣を見て、まるで彼は餌がやってきたとばかりに笑う。
「図体がでかいだけなら俺の的に過ぎねェ……一緒に錆にしてやるよォ!!」
振り翳された狂気の一閃。その一撃は誰を以てしても『痛恨』の一撃であっただろう。だが、彼は驚愕することとなる。
――刃が、通らない。
「ああ、それはそうだよ。この子には『斬撃』は効かないからね」
言霊という訳ではない。呪術師が招いた禍は、自らの得物を『否定』する。
時間稼ぎとはいえ、悠長に暖簾に腕押しをする程、彼も余裕は無い――のだが。
突如その間隙を縫うように二筋の光が『刺さった』。
その主、ハヤト・ノーフィアライツ(Knight Falcon・f02564)はシニカルに笑う。
「――よう大将、楽しそうなことしてるじゃないか。俺も混ぜて貰おうか」
『刀喰らい』に取っては圧倒的に不利な状況が続いた。
前を向けば刃は効かぬ。手応えが無ければそれは幻惑で。後ろからはそれを煽り倒すかのように男が牽制を入れてくる。
彼の望む闘争であるか。それは既に『否』であった。
「――なら、テメェから斬り捨ててやらァ!」
前に向かって交戦する『振り』を続けたまま、彼は器用にハヤトの方へ一振りを翳した。
……が、それこそが彼の狙いで。それも『予測済み』とばかりに男は舞い踊る。
「ああ、漸く俺と踊ってくれる気になったかい? 大将」
だが、その代償はとても高く付くぜ―― そう聞こえたかは分からないが。
深々と、妖の肉体には光の刃が差し込まれていた。
……逃げ場など、無い。 焔の奔流はすぐそこまで迫っていたのだから。
「――さあ、星光と星炎に巻かれて沈め。戦の獣」
彼の身を貫く戒めが2つに増えたと同時――
妖は磔の如く、星の焔に焚かれた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アイ・リスパー
「城を水没させるわけにはいきませんっ!
……私、泳げないのでっ!」
宇宙遊泳なら得意なんですが!
というわけで、一番槍の妖怪さんには手早く退場していただきましょう!
「場所が庭園という開けた場所なのは好都合です。
周囲の被害を気にしなくていいですからね」
【クラインの壺】で電脳空間から『機動戦車オベイロン』を実体化させ、敵との間の遮蔽物とします。
「オベイロン、ターゲットはあの『刀喰らい』とかいう妖怪さんです。
戦車に刀など通用しないことを教えてあげてください」
オベイロンのAIに指示を出し『多連装ロケットランチャー』からロケット弾を撒き散らしつつ、
主砲の『大型荷電粒子砲』を当てるチャンスを伺います。
●電脳の海からの暴威
「城を水没させるわけにはいきませんっ!」
そう勇んでいるのはアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)の姿。此処だけなら格好良いのだが、彼女には個人的な理由があった。
「……私、泳げないのでっ!」
そう、この子。カナヅチなのである。本人曰く『宇宙遊泳なら得意』なのだそうだが。
……なんだか盛大なフラグを立てている気がする。うっかり海流に呑まれでもしたらそのまま流されてしまいそうである。大丈夫なのだろうか。
……そんな事はさて置いて。
「場所が庭園という開けた場所なのは好都合です……周囲の被害を気にしなくていいですからね」
彼女にとって遮蔽が少ない戦場というのは非常に好都合であった。何せ彼女はこう見えても比較的デカブツを繰る事に定評のある猟兵なのだ。
そのデカブツというのが……
今、空間からぽいと吐き出された『機動戦車オベイロン』である。……なんだかひとりだけ戦国自●隊かなにかと言わんばかりの様相になり始めた。
「けっ、そんなデカブツで俺に勝てると思ってんのかァ?」
「……思ってますよ。私の自慢の戦車(こ)ですから」
真っ直ぐに交錯するのは互いの視線。彼にとって不幸だったのは、どちらかと言えば彼女は火砲運用を得意とする猟兵であったことだろう。……つまりは。
「――オベイロン、ターゲットはあの『刀喰らい』とかいう妖怪さんです。
戦車に刀など通用しないことを教えてあげて下さい」
即座に展開される多段ミサイルランチャー。制圧力だけ見ればピカイチで、しかも相手がどれだけ武器を複製しようが片っ端から叩き落とすのである。
(……これだけでも押し切れそうですが、本命は此方です。……相手の士気を下げる意味でも一発、決めさせて貰いますよ)
雨あられと飛んでくるミサイルに必死に食らいついてくる妖も妖だが、それが隙としては致命的だというのは言うまでもなかった。
なんとか戦車の繰り手である彼女に近寄ろうとしたのだが――
……それよりも前に暴力的な光条(かでんりゅうしほう)が『刀喰らい』を吹き飛ばした。
いや、まぁ。猟兵だから仕方ないんだけど、戦国の存在(オブリビオン)達にとっては目を丸くするような爪痕を残している。
「――後もう少しで押し切れそうですね。それまでに何か変化があれば良いのですが……」
成功
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ミア・ウィスタリア
お・に・い・さ・ん?
知ってる?
それ「フラグ」って言ってね。そー言う台詞を言った側が何故か負けるって言う世界のルールがあるのよ?
あぁこの世界の人にはこう言えば良いんだっけ?
刀喰らい破れたり!(UC発動)
そんなに刀が好きなら擬人化とか好きよね分かるわ、アタシも一応擬人化みたいなもんだし。
物量には物量で勝負!
その刀でこの本が貫けるならやってみなさい!
(誘惑+精神攻撃+投擲+挑発)
投射しながら相手に解らない程度の速度で徐々に距離を詰めていくわ。
一瞬でも意識が本にそれたらチャンス!
舞い散る本に紛れて背後を取ってタクティカルペンでザックリよ!
(暗殺+だまし討ち)
フ、ペンは剣より強しって言うでしょ
神宮寺・絵里香
≪心情≫
・海流攻めねぇ。【水神権限】があるオレにとっては全然問題ないが‥‥
オレだけ無事でもなぁ。
・戦術を以て攻めてくるっつーんなら、オレの戦闘知識と第六感に
何かしら引っ掛かるだろ。オレの戦闘経験と巫女の直感を頼りに
敵の作戦の見切りを狙う
≪戦闘≫
・炎使い相手なので武器には水属性を付与
・刀相手には長物。叢雲を使い、間合いを活かして戦闘
・敵の攻撃を見切り、武器受けで受け流しカウンターを狙う
・敵が武器を複製し始めたら、高速詠唱から範囲攻撃の目つぶし
麻痺攻撃UCで一気に焼き払う
・敵が動きを止めた隙に残った刀剣を薙ぎ払いつつ、薙刀の一撃を見舞う
「雨冠の巫女と水術比べか‥‥いい度胸してるな、貴様等」
●『一番槍』の残したもの
(海流攻めねぇ。【水神権限】があるオレにとっては全然問題ないが……オレだけ無事でもなぁ)
神宮寺・絵里香(雨冠乃巫女・f03667)は水術使いとして懸念を巡らせていた。なにより『沈む』予知が見えたのだ。何かしら巻き込まれる可能性も想定して置かねばならない。
……その為に、敵の一挙一動を観察しながら交戦していたのだが、結論としては『何かを待っている』『時間を稼いでいる』という意図ばかりを感じ取る。
「露払いだけで捻り潰せるなら良し、そうでなきゃ本命で『流せ』ば良いってか。随分オレ達も舐められたもんだな」
そんな言葉に乗っかって挑発を仕掛けたのはミア・ウィスタリア(天上天下唯画独尊・f05179)の姿だった。
「お・に・い・さ・ん? 知ってる? それ「フラグ」って言ってね。そー言う台詞を言った側が何故か負けるって言う世界のルールがあるのよ?」
ああ、この世界では――こう言えば良いんだっけ?
「――『刀喰らい』破れたり! ってねぇ」
挑発的な少女の眼差しに反し、『刀喰らい』も挑発し返すようにせせら笑う。
「なぁに、其処まで言うことがテメェの『ふらぐ』っつー奴だって教えてやらァ」
それに対しても調子を崩さず、ミアは蠱惑的に微笑んだ。
「くすっ、アンタこーいうの好きでしょぉ?私も擬人化みたいなものだから分かるわよっ♪」
突如戦場にばら撒かれたのは――どうみても『薄い本』だった。
その扇情的な表紙はどう考えても男性向けばかりで、戦闘中でなければわりかしげんなりしかけるか煩悩で気が散る者も多かっただろう。
「けっ、こんな気が散るようなのは纏めて……こうだ」
実際、これは効果的だったようで、妖は大量の複製をばら撒かれた本に対してけしかけた。
だが……ばらまかれた薄い本は『囮』。それを打ち払う為に複製を展開したならば――
「――ナウマク・サマンダ・ボダナン・インダラヤ・ソワカ!神々の王の裁きよここに!魔を滅ぼせ因達羅の矢よ!!」
素早く紡がれた言の葉が、紫電を放ち『複製』を叩き潰す。『刀喰らい』の視界を覆い隠すのは――紙片と紫電の世界。
「ああ、確かにこりゃあ『フラグ』をお前は踏み抜いた訳だ」
その視界が晴れた頃には、彼の視界に収まっているのは『巫女』ひとりだけ。
前方から水の加護を纏いし薙刀の刃が翻るが――彼の後ろにはもう一つ、凶『筆』が迫っていた。
「……フ、ペンは剣より強しって言うでしょ」
ミアが後背から、絵里香が前方から繰り出した一撃が交差し、妖は膝を付く。
……それでも『刀喰らい』は笑っていた。
「――ああ、残念だなァ、姫さんとアンタの水術。どっちが上かを拝めずに逝くだなんてなァ!!」
悪意を持った笑みを雨冠の巫女に向けたまま、一番槍はここに散ったのだった。
――その後、急いでミアが打ち漏らされた薄い本(きけんぶつ)を回収していると妙な事に気づく。
「……なーんで、焦らしプレイとか水責めで陥落するお城の擬人化とかの本ばっかりが転がってるのかしらぁ?」
その様子に若干困惑しつつも、絵里香は冷静に残された情報の断片を分析する。
「オレは流石に中身は読まねぇが、そういう『趣向』のつもりだったんじゃねぇのか?」
「あっ、そーねぇ。時間稼いで水でドーンってやっちゃえば向こうの勝ちだもんねぇ。……すっごい『趣味』だけど」
見た目としては如何ともし難いが、それが『一番槍』の『趣向』として抽出されたならば、引っかかるのが先程の言葉。
「――雨冠の巫女と水術比べか……いい度胸してるな、貴様等」
続いて展開しようとしている兵卒の群れを見て、彼らの『意図』を感じ取った巫女は、睨みつけるように、その奥に居るであろう『水術師』を見遣った。
成功
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第2章 集団戦
『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』
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POW : 伽日良の鐵
【サソリのようにうねる尻尾(毒属性)】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 欲欲欲
【血肉を求める渇望】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ : 鳴神一閃
【全身から生じる紫色に光る霆(麻痺属性)】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
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●姫は微睡む
「――あら、三の丸の方では大事な物が壊れちゃったみたいですね」
二の丸で軍団を差配する乙姫は、『秘宝』が届かぬ事を感じ取り、落胆したような声を出したが、半ば楽観したような声であった。
「『一番槍』も仕事してくださったみたいだし……アレが無くても、私の庭を『開く』には、十分ですわ。でも、皆さん?」
そう言うと乙姫は黒き殺戮者の群れを一瞥する。
「時間を稼いできてくださいな。――ええ、弱いものは『殺してしまっても』」
その言葉と同時に、黒き殺戮者の群れは庭園に放たれた。
その光景を満足げに見遣った乙姫は再び、術式を組み始めた。
――全ては此処へ彼女の『海(にわ)』を満たす為に。
【MSより】
・隣接戦場(椿MS)の展開の結果、三章ボスの能力を高めるアイテムが破壊されています。
・この章のみ、『城の兵卒』が加勢します(城の侍や鉄砲隊を配置することができます。必要ならばプレイングで行動を指定してください)
・ただし、この章のオブリビオンは『レベルの低い猟兵』や『城の兵卒』を優先して狙う傾向があります。要注意。
アイ・リスパー
「お城の鉄砲隊の皆さん、オベイロンの影からの狙撃を中心にして
前に出ないようにしてください!」
鉄砲隊の方になるべく被害が出ないように立ち回りましょう。
オベイロンの車体の後ろならサソリの尻尾は防げるはずっ!
「オベイロンはロケットランチャーで敵を砲撃して足止めを!
倒せなくてもいいので、兵士の皆さんに近づかせずに!」
味方の遠距離攻撃で敵を足止めしているところに
【超伝導リニアカタパルト】のリニアレールを召喚。
【マックスウェルの悪魔】で絶対零度まで冷却した後
庭園の庭石を質量弾体として装填、マスドライバーで発射します。
「新しい射撃用電脳魔術、受けてくださいっ!」
再冷却と再装填に時間がかかるのが欠点ですね……
●蠍を穿つ一撃
黒き殺戮者は、まるで援護に出てきた侍達を下衆のような笑い顔で品定めする。
ああ、こいつらはこの一振りでどれだけ死ぬのだろうなぁ、と。
弱者を甚振る為の、悪意ある蠍尾が振り翳され――
――兵卒が死を迎えることは無かった。
アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)の繰る、機動戦車オベイロンが、その装甲を活かし、盾となりて立ち塞がったのだ。即座、至近距離からの砲撃で1体を吹き飛ばした後に、主であるアイが叫ぶ。
「――お城の鉄砲隊の皆さん、オベイロンの影からの狙撃を中心にして
前に出ないようにしてください!」
狙いは明らかに『弱者』。それならば猟兵がその身を以て立ち塞がるしか術は無い。
「……オベイロンはロケットランチャーで敵を砲撃して足止めを!倒せなくてもいいので、兵士の皆さんに近づかせずに!」
城の鉄砲隊はこの世には見受ける事のない、火砲の付いた車を盾にしつつ、足止めの制圧射撃を果敢に繰り返していく。戦車自身も振るう火砲を合わせたその制圧力は、容易に殺戮者の群れを近寄らせる事はない。
(この隙に相手の陣形を崩せる程の一撃の用意をしなければ……!)
その鉄砲隊の後方にて、アイは目まぐるしく自らの腕を動かしていた。
彼女が用意したのはリニアレール。要するに『弾を高速で発射する為のガイド』。弾は……というと、
「すみません、この庭石……使わせて頂きます!!」
なんと庭園にあったそこそこな大きさの石を引っ剥がしたのだった。弾……もとい石がマスドライバーにセットされると同時、レールが急速に冷却されていく。
アイ自身、温度操作はかなり得手とする事象ではあるのだが、絶対零度まで冷やされたレールが齎す事象……とくれば、最早結果は明確であった。照準は、敵の群れのど真ん中だ。
「――新しい射撃用電脳魔術、受けてくださいっ!」
刹那、庭石が敵の中に叩き込まれた。……いや、コレは最早レールガンの一撃。
大砲など生温い、と言わんばかりの速度で叩き込まれた石は敵陣の一部を吹っ飛ばしたのだった。
「……再冷却と再装填に時間がかかるのが欠点ですね……」
とか、彼女は言ってるが、デメリットを鼻で笑えるレベルの戦果を、この新魔術は生み出しているのは間違いなかった。
成功
🔵🔵🔴
トリテレイア・ゼロナイン
与しやすい対象を狙う……戦術的にもとても有効です
そしてこうも明らかに優先順位を付けられると、防御や援護がやりにくいですね!
ですが、それならそれでやりようもあります
騎士として城の兵卒の被害を抑えるため尽力しましょう
自身の後方に鉄砲隊、弓兵を配置
彼らを狙ってくる集団に向かって格納銃器を乱射しつつ、UCを使用して水中用装備のランスで●ランスチャージ
尻尾を●盾受けで防御しつつ●怪力で振るうそれと●シールドバッシュで薙ぎ倒しつつ敵集団の体勢を崩すと共に注意を此方に曳きつけることで兵卒を●かばいます
センサーで戦場の●情報収集、動きの良い健在な相手を主に狙い、手傷を負わせて体勢を崩し止めは侍達に任せます
●機械騎士の突撃
与しやすい対象を狙うのは戦術的にとても有効だ。
なにせ、防具にしろ、人体にしろ、急所や、薄い箇所を狙うことが多い。それ故に。それ故に――
(――こうも明らかに優先順位を付けられると、防御や援護がやりにくいですね!)
トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)の抱える苦悩も最もだった。
弱者の盾たる身でも、全員を完全に護り切るには余りにも頭数が異様なのだ。
「ですが。――それならそれでやりようもあります」
自らが矢面に立つ覚悟はとうに出来ている。ならば、『下がらせる』まで。
彼もまた、兵卒達を射撃支援のみに注力させ、白き守護者は敵陣に吶喊した。
道行きを示すように注ぐは自らも放つ弾幕の嵐。手数には更なる手数で上回るしか在るまい――とは言ったものだが、力量で劣ろうとも、その手数は確実に殺戮者の群れを抑え込む。
「私の矜持に賭けてでも、彼らに手出しはさせませんよ――」
突撃で敵の攻勢を更に重ねて崩したトリテレイアは即座に判断を開始する。
弱い者から排除すれば楽なのは此方とて言えることだが、その場合、後ろに座す『彼ら』に被害が及ぶ可能性は万が一でも避けたい。ならば?
……トリテレイアは自らの任を相手を弱らせること、と置き。次々に殺戮者に深手を負わせる『のみ』に留めた。
護る対象という『だけ』ではないのだ。彼らとて友軍なのだから。
……鉄砲隊に寄らんとする殺戮者は、鉛玉の雨の中で、1人、また1人と数を減らしていく。
大成功
🔵🔵🔵
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
※アドリブ・連携歓迎
「大層な得物を手と腰にぶら下げといて、狙うのは弱い者ばかりとはねえ。
まあ、虫ケラにはお似合いではあるけどさ。
沢山いるし黒いし、油虫にでも改名したら?」
と、軽く挑発して襲う相手がこっちになることを期待しつつ、【耐性進化】を発動して敵陣に突撃。
ちょっと体をごつい感じにしつつ、元々それなりにある毒耐性をさらに強化していくよ。
避けれる攻撃は見切って避けつつ、攻撃してきた尻尾を掴んで思いっきり振り回して、周囲をなぎ払って攻撃していこうか。
城の兵卒は、近づくと危ないから遠くから鉄砲を撃っててもらおうかな。
もし兵卒の方に向かう敵がいたら、近くにいる敵を掴んで投げつけて移動を妨害するよ。
●虫のナレハテ
「大層な得物を手と腰にぶら下げといて、狙うのは弱い者ばかりとはねえ……」
その言葉と共に前線へと姿を現したのはペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)の姿。
援護射撃をする中より前に出て、敵へ一瞥をくれながらも。彼女は調子を崩さない。
「まあ、虫ケラにはお似合いではあるけどさ。沢山いるし黒いし……油虫にでも改名したら?」
言い得て妙である煽りだが、どうやらそれを受けて彼らは彼女を『狙い』と定めたようだ。
――後悔させてやる、とばかりの耳障りな笑いを響かせて。
「……後悔するのは、どっちかな」
刹那、その身を更に頑強な物に作り変えたペトは確実な歩みを持って殺戮者と相対する。
しかし。如何に強大に見える相手だろうと、毒尾の一振りは確実に害を齎す。
その齎す光景を嗜虐的な笑みを浮かべながら殺戮者は振りかざしたのだが――
「弱い者を甚振る為に使い過ぎて鈍ったみたいだねぇ……」
ペトは平然と蠍の尻尾を掴み、その殺戮者を『まるで武器にするかのように』振り回し――
敵陣を吹き飛ばした。武器にされた殺戮者は当然絶命するし、「自分自身と同じ質量を持った存在を暴力的に叩き付けられた」のだ。
……どうなるか、もう想像に難くないだろう。
ぱんぱんと手を払うようにペトは呆れたような声色で再び殺戮者の群れへと立ちふさがる。
「……その毒は、もう、効かないよ」
大成功
🔵🔵🔵
ハヤト・ノーフィアライツ
こっちも頭を使ってやるかね。
自分の【戦闘知識】を生かして、兵卒を配置。
各個撃破防止に密集陣形、または魚鱗陣で迎え撃たせる。
戦う場合は必ず複数人で相手をさせるぜ。
指定UCで護衛も兼ね、5機合体を7、6機合体を1配置。
兵卒連中を【かばう】ように戦闘させる。
絶対に無駄死にはすんなよ!
俺自身は兵卒の【勇気】を奮い立たせるのと、敵の撹乱の為に【グランドファルコン】に【騎乗】、UC【ファルコン・ストーム】で先陣を切って突撃するぜ。
【グラップル、ダッシュ、踏みつけ、ジャンプ、鎧無視攻撃】を駆使し攻撃。
【戦闘知識】で相手の動きを予測し【早業】で回避、ないし【カウンター】
【武器受け、激痛耐性】で防御。
●
(――相手の狙いは『弱い奴』、と来たか。しかも指揮官には『時間稼ぎ』を任ぜられてると)
顎をさすりながらもハヤト・ノーフィアライツ(Knight Falcon・f02564)は思案を巡らせる。
相手が明確に目的を持った策を講じてくるのならば、此方も策で対抗しなければならない。
必ず『複数人』で迎え撃たせなければ相手の思う壺だ――!
だがそれだけでは不安が残る、とハヤトが展開したのは頼もしき鋼の兵達。
巨大化する殺戮者とも真正面から渡り合えるその体躯は、友軍を鼓舞するに相応しい威容だ。
「――さぁ、俺が先陣を切る。皆、押し込むぞ!!」
「絶対に無駄死にはすんなよ!」
愛機に跨ったハヤトが先導する魚鱗の陣が巨怪の群衆へと果敢に飛び込む。
彼自身は巨大なる体躯ではないが――
「俺達の『疾さ』に、その身体で付いてこれるとは――思うなよ?」
機動力を活かした切り込みにより、巨大なる殺戮者の1つが地に沈む。
攻勢が有利に進めば進む程友軍の士気も上がるものだ。
鋼の兵と共に突き進む城の侍達もまた、果敢に殺戮者に傷を負わせていく――
指揮官の目論見は、少しづつ崩れつつあった。
大成功
🔵🔵🔵
丑三・勘太郎
春乃・菊生(f17466)と連携
地元の世界でデカい喧嘩が起きてるみたいだな。
皆して楽しそうじゃねぇか、俺にもやらせな。
数は多い方が良いだろ。連れも呼んでやったからよ。
敵の群れを見かけたら、さっそく【紅鬼灯】を使う。
鬼火は【範囲攻撃】として使用し、出来るだけ広い範囲の敵が当たるようにする。
自分が集中して狙われ始めたら、むしろ好都合だな。
味方の攻撃が当たりやすそうな位置に誘導する。
攻撃が当たるかもしれねぇが、そこは【気合い】で耐えてみせるぜ。
「さぁ来な! 俺のタマ取れるもんなら取ってみやがれ!」
春乃・菊生
羅刹の誼と言う事で、丑三・勘太郎(f10108)と連携。
その他、アドリブ等々歓迎する。
[WIZ]
一番槍が貫き、続く鬼の群れにて傷口を広げる、か。
ふむ。では我らも参るとしよう。
二の丸の一角にて舞い、歌おう。
(秘術ノ壱を使用し、舞の所作、歌の一節ごとに次から次へと鎧武者の霊を召喚する。
彼らは霊同士や同行者、他のPC・NPCと連携し、【範囲攻撃】【なぎ払い】【串刺し】【鎧砕き】などで禍鬼と正面から切り結ぶ。)
術者が敵の手勢に身を晒すべきではなかろうの。ここは後衛に専念しようか。
守りは召喚された霊や味方に任せ、我は歌舞を継続し、味方に退魔の加護(【破魔】【毒耐性】【呪詛耐性】)を与えよう。
●幽幻の混じりし闘争の刹那
「……皆して楽しそうじゃねぇか、俺にもやらせな」
数は多い方が良いだろ、とばかりに新たにこの状況に現れたのは丑三・勘太郎(羅刹の化身忍者・f10108)の姿。
まるで喧嘩屋とばかりに勇み出たその姿に一瞬城の兵卒達は目を丸くするものの、それは一瞬の事。すぐさに友軍の加勢と見極め、彼に援護をするように再び雨の如き矢弾を放ち始める。
前に猟兵のみが出てくるという戦術は既に殺戮者も何度も見ている。故にこの男を崩せば容易に士気が崩れるであろうことは、この外道達の群れにも理解されているのだが……。
そうして、鬼火繰りの忍に向け数多放たれようとした紫電は……寸前でより強固となった援護で打ち払われた。
……突如、敵の友軍ですらない鎧武者の霊の一群が介入を始めたからだ。
――二の丸の後方にて優美に舞い踊る1人の姿。
その白拍子、春乃・菊生(忘れ都の秘術使い・f17466)が一節を唄う毎に、この庭園に黄泉より招かれし者達が舞い降りているのだ。
(やはり見立て通りの攻勢……術者が敵の手勢に身を晒すべきではなかろうの)
勘太郎の猟兵としての力量を見抜いているかどうかは分からないが、現に彼は集中的に紫電の矢面に晒されている。
鎧武者の霊達が居なければどうなっていたか――と思考を巡らせかけるが。
「なぁに、我の秘術の前でそう易易と落とさせはせん」
くすりと笑んだ菊生は再び舞い踊りだす。……殺戮者に術者であると気付かれぬままに。
前線では武者の霊による援護を受けながら勘太郎が紫電と鬼火の舞い散る前線の中で苛烈な闘争に身を浸していた。
元より捨て身の戦いすら得手とする彼に置いてはこの苦境すら気合でなんとかしているのだ。
忍の秘術でも、グールドライバーの代償でもなく、紫電の海にその身を晒し続けた彼の身体はボロボロとも言える……が、
それでも忍はニヤリと笑い、自らの繰る焔で殺戮者を次々に還していった。
「……さぁ来な! 俺のタマ取れるもんなら取ってみやがれ!」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
神宮寺・絵里香
≪心情≫
・オレ一人なら水が溜まらんように壁に穴あけたりするんだけどな。
他の連中がなぁ‥それに吸い込まれても面倒だしなぁ。
・まあいいか。まずはこの連中だ。城の連中は…要らんな。一人でやるか。
≪戦闘≫
・武器に水属性を纏い戦闘。装備は薙刀でいいか。
・戦闘知識と第六感で見切り、敵の攻撃は薙刀で武器受けしながら
逸らす。純水を纏っておけば電気はかなり通りにくいだろ。
・まあオレは雷使いで電撃耐性あるから、かなり敵の攻撃は利きにくい
とは思うがな。
・UCで動きを止めて、薙刀で首を落としながらどんどん数を減らすぞ。
・海流というか、海対策も思いついてはいるが…、さてどこまでやれるか。
・真の姿を解放
カタラ・プレケス
アドリブ歓迎
……木端が群れた所で何になるって話だね~
兵は総員退避で
居ても邪魔になるだけだからね~
あまり城に被害を与えない対軍系となるとこれかな?
【開くは死すら分け合う双児の絆なり】発動
全速力で貫き駆けろカストール
ポルックスはぼくに近づく奴らの迎撃を
ぼくは『幻惑偽音』による攪乱と『天蠍縛砂』による拘束で支援
霆に関しては『矛盾宝瓶』から召喚した純水を
呪詛と念動力で簡易の盾を作り出して防ぐよ
……さて、そろそろ真の姿の解放準備もした方がいいかな~
●身を戒める者達
「さて……城の連中は要らんな。寧ろこの後を考えると下がらせた方が良いまである」
神宮寺・絵里香(雨冠乃巫女・f03667)の懸念は単純であった。1人ならば城の城壁に穴を開けることで『排水口』とする手段を取ることは出来る。けれども此方も『集団』なのだ。うっかり城の侍も『排水』されてしまっては目もあてられない。
カタラ・プレケス(夜騙る終末の鴉・f07768)ものんびりとした眼差しのまま城の兵達に眼を向けたが、そろそろ不要であるという意見は彼も同じであった。
「正直、そろそろ居ても邪魔になるだけだしね~……頃合い見て退いて貰おうかー」
呪術師がそそくさと城の兵卒の統率者にこの後の『可能性』を告げると、彼らはどうやら『二人が接敵するまでは足止めの射撃をする』という形で撤退の都合をつけることになったようだ。
白蛇の如き白髪と赤目を解き放ち、雨冠の巫女は先陣を駆ける。
「さてと……代わりの軍ぐらいは此方で喚ぶよ。といっても少数精鋭、だけどね」
そうカタラが告げると、既に駆け出し始めた絵里香に追随するように騎兵が庭園を『貫いた』。
道を切り拓くかのような吶喊を合図とし、友軍からの矢弾の雨が収まった事がこの戦況を示す。
……此処からは、猟兵達のみの戦なのだと。
既に重篤な疲弊を受け、半壊している殺戮者の群れだが、それでも彼らが歩みを止めることは無い。
顔の下の下衆た思いを曝け出すように放たれた紫電が二人を襲うが――
「雷使いでもある我に、雷で挑むとはな。それに――」
「『本当の水』は雷を通さない、からね~ ……痛い目、見て貰うよ?」
二人は雷霆への備えとして『純水』を用意していたのだ。水を繰り、雷をも繰るものが相手となれば、最早形勢は決した。
雨冠の巫女が紡ぐ重力の鎖と、天に座す蠍の光が齎した縛砂は、瞬く間に敵陣の動きを封じ、首を斬り落としていく。
「やはりこいつらは『時間稼ぎ』以上の何物でもないか」
水を纏い、舞い踊るように敵を仕留め続ける絵里香はやはりか、と言わんばかりに敵陣の『奥』を見遣る。
「……此処まで来て気付いたけど潮の匂いが濃くなってるね。下がらせて正解だったかも」
カタラも敵陣から香る奇妙な潮の香りに違和を感じ取る。
そろそろ自らも真の姿を解き放たねばならないか、と考える彼の思いを他所に、その香りはだんだんと濃さを増していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎
ほう…来たか…まぁ何でも良いんだ…唯、私を愉しませてくれよ?貴様等にはそれ以外望まん…
雑兵共は退いていろ…
【殺戮感染】発動…
近寄る奴は皆殺しだ…
時間など稼がせんよ?早急に…死ね…
相手が固まっているところに突っ込んで大槍で掃討(呪詛・怪力・鎧砕き・2回攻撃・なぎ払い)
防御は不要…全て鎧に任せて只管攻撃…多少のダメージなら「激痛耐性・生命力吸収」でカバー可能
さてさて、この後のボスは愉しみだが…御前等ではなぁ…
●潮と血潮の入り交じる所
「ホウ……来タカ……マァ、何デモ良インダ……」
不要と断じた兵卒達が下がっていくのを見届けることもなく、死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)は舌舐めずりをするかのように、殺戮者の群れを品定めする。
「唯、私を愉しませてくれよ?貴様等にはそれ以外望まん…」
殺戮者達は知らない。この女が、自らととても似て、とても非なる存在であると。
――殺戮者に殺戮者をぶつけたのであれば、力量のみがその格差を知らしめす。
それは最早ただの蹂躙であり、この地が死之宮・謡という女の狩場に変じたことを示していた。
黒き殺戮者は断末魔を上げることはなく、ただ、ただひたすらに張り付いたような醜悪な笑顔のままに絶命してゆく。
「サテサテ、コノ後ノ『ボス』ハ愉シミダガ……御前等デハナァ……」
謡も笑う。だがそれは、ディナーの前菜を美しく食べる最中の様相にも似て。城の兵卒が見ていたのならば、余りの残酷な美しさに息を呑んでいたことだろう。
そうして、数多いた集団の残りは全て、彼女の身の内へ溶けていった。
そのまま主菜へと移ろうとした謡は、突如味方達に向け、警鐘を鳴らした。
「……不味イナ、下ガレ」
敵陣の最奥に座す指揮官と目が合ったらしき彼女は、異様なまでの濃さとなった潮の香りに直感したのだ。
「――『海』ニ、備エロ!」
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『三姫』乙姫』
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POW : 【戦場変更(水中)】溺死のラビリンス
戦場全体に、【干渉し、戦場を水中に変更、複雑な海流】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD : 【戦場変更(水中)】水底の玉手箱
【戦場を水中に変更した後、玉手箱】から【水中でも広がっていく時間に影響を及ぼす煙】を放ち、【周囲の時間を停止させる事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 【戦場変更(水中)】シズメ、シズメ
【戦場を水中に変更した後、海で死亡した人々】の霊を召喚する。これは【接触した対象を急速に腐敗させる能力】や【海底に沈んだ様々な物を駆使する事】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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●開くは竜宮の箱庭
「うふふふ!うふふふふ!!素晴らしいわ!!とてもお招きしたいお強いご客人が沢山いらっしゃるのね!!」
指揮官たる三姫『乙姫』はまるでその理を狂気に染められたかのような眼差しでうっとりと猟兵達を眺めた。
「ですが、私の庭はもう、用意出来てますのよ?」
その言葉と同時に、庭園は陸でありながら重篤な『潮の香り』に包まれる。
「さぁ、私の庭……竜宮の城の庭へようこそ!!歓迎致しますわ!!」
突如庭園に不釣合いな潮水が大量に出現し、二の丸庭園を呑み込まんとす――
これが城中に広がれば惨事は免れぬだろう!!
「そして、皆様もずぅっと私の庭で暮らすのですよ。――溺れ死んでしまって?」
【MSより】
・ユーベルコードを確認してもらえると分かりますが、敵は『ユーベルコード』を封じたりしない限りは『海』を展開してきます。
・その為、『水中戦』あるいは『海上から水中に座す乙姫への攻撃手段』を意識してプレイングを掛けた方が、有利に立ち回れると思われます。
・『海』そのものを制御して抵抗する、というというのもアリですが……色々考えてみて下さい。
ミア・ウィスタリア
なるほど、アンタが「姫」か。
綺羅びやかな竜宮城って有名よねー……それも蓋を開けてみれば拐かされた人を取り込んで溺れさせるとか。
こっわ、和製セイレーンじゃん。
でも、まぁ……残念だったわね。アタシはそんなの付き合ってあげない。
概念条文―【水圧はゼロになる】―
水中で動きにくいのは何故か、水圧が掛かるからよね。
やーよそんなの、邪魔くさい。
だから消しちゃった💖(きゃぴ
水上から大体の位置を掴んだら、宇宙バイクをフルスロットルに。
乙姫に急降下アタックを仕掛けるわ!
アイ・リスパー
「水中戦ですか、甘いですね!
私のオベイロンは水陸両用の万能戦車。
水中戦もお手の物です!」
城の兵士の皆さんに下がってもらい
オベイロンに搭乗してハッチを閉めて水中に進軍します。
「このままロケットランチャーと荷電粒子砲で一気に……
って、きゃああっ」
戦車の周囲に幽霊が現れ、お化けが苦手なため思わず悲鳴を上げてしまいます。
さらに、幽霊に触れられたオベイロンの特殊合金製の装甲が腐食し、操縦席に水が!
「ハッチ、緊急パージ!」
慌てて車外に逃げ出しますが、泳げない私に出来ることは――
(せめて一撃だけでも!)
電脳魔術【バタフライ効果】で、水中に竜巻を生成。
渦潮にして乙姫を攻撃します!
(だめ、もう……息が……)
●水底へ誘う『姫』
「水中戦ですか、甘いですね! 私のオベイロンは水陸両用の万能戦車。水中戦もお手の物です!」
アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)は(泳げないので)自らの愛機に搭乗し、そのまま水中から砲撃戦を仕掛けようとしていた。
そう、何もなければ彼女の想定通りに事が進む筈だったのだ。
――仲間を生み出そうとする溺死者達の霊が、彼女に殺到するという事がなければ。
「お、おば――えっ、装甲が急速に腐食を
……!?」
悲鳴を上げる暇など無かった。正しく、船を沈める為かのようなその誘い手達はこともあろうにオベイロンの装甲を腐食させ、彼女から頼みの綱を奪い去ろうとしていたのだ!!
此処まで来れば泳げぬ彼女とて『逃げる』しかない。戦車から脱出したアイを待ち受けるのは致命的に苦手な水中の世界――
(せめ……て、一撃だけでも!)
最後っ屁とばかりに彼女は乙姫の座す場所に『竜巻』を発生させるものの、彼女の意識はもう既に限界を迎えていた。
(――だめ、もう……息が……)
そのまま彼女を水底の深淵へと掻っ攫おうとする手の前に――彼女を掻っ攫った手が一つ。
「――なるほど、アンタが『姫』か」
その言葉と共に目覚めたアイが見たのはミア・ウィスタリア(天上天下唯画独尊・f05179)の姿。気づけば、彼女も水上に居る。
「綺羅びやかな竜宮城って有名よねー……」
彼女は意識を取り戻したらしきアイを見遣ると相手の狙いに嫌悪感を示した。
「でも、それも蓋を開けてみれば拐かされた人を取り込んで溺れさせるとか。こっわ、和製セイレーンじゃん」
泳げない子とかが狙われたら最悪よねー、と軽口を叩くように語ったが、彼女の眼差しは水底の乙姫だけを見ている。
「で、でもこの海流と水圧で動きを封じられたら……」
心配するアイを他所にノンノンとばかりに指を振るミアはとんでもない事を言い出したのだ。
「ああ、面倒くさいから『水圧の影響』は消しちゃったわ☆」
流石のアイも豆鉄砲を食らったような顔をした。ユーベルコードの一種とは言え、強権にも程がありませんか――!?と思ったとかは分からないが。
「ともかく……アンタのそういうのにはアタシは付き合ってあげないんだから」
即座にアイを後ろにしがみつかせたミアはそのまま宇宙バイクを空高く舞い上がらせる。
「――ねぇ、乙姫のいるトコまで急降下したいんだけど、さっきの竜巻出せるかしら」
「え、座標割り出しまで含めて出来ますけど、ってわわわわわ!?」
さらに高度を高めて舞い上がるミアの愛機がかなりの高度に達した時、彼女は全てを察した。
「……急降下突撃ですか!?無茶な事を――」
「無茶なんかじゃないわよ。アタシは最強なんだからぁ。それに――」
きりりと仕事時のような真面目な眼差しになったミアに、アイも覚悟を決める。
「……此方で『全て』演算します!!とにかく加速して下さい!!」
返事とばかりにド派手に加速を開始した宇宙バイクは強烈なエグゾーストを吐き出しながら水底の姫君に向けて急降下を開始する。
「座標誤差、軽微――『もう一回』いきます!!」
「お仕置きの時間よぉ、お姫サマ!!」
――竜巻の加速を受け、二人の跨ったバイクは流星の様に『海』へ突き刺さる。
その衝撃波と、海の広がりが一瞬止まったという事実が、彼女達が乙姫に強烈な痛打を与えたのだと、知らしめた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
折角のお誘いですがお断りさせて頂きます
此処は地上、生者の領域。貴女の庭で溺れ死にさせる命は一つもありません!
水中用装備で●水泳…水中での機動は確保
海中に突入
海流とは水温の差によって生じる物
センサーで●情報収集、温度差から迷宮構造を●見切り、海流への接触を避け推進機構を活かした●ランスチャージで移動し乙姫を目指します
…うわっ!(UCの送り主が近くにいたのか勝手にUCが発動し)
戦わせないと怒りそうですね…
水中を泳ぐ竜に●騎乗
竜の●怪力による尾の振りと合わせて推進力を増し乙姫に突撃
呪いの炎は水中でも消えぬ筈、慣れぬ炎に戸惑う隙に竜の爪牙と槍をお見舞い
感情が竜に吸われているような…
扱いは難しそうです
死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎
ほう…此奴が此処の筆頭か…中々愉しめそうだが…海とはまた面妖な…
まぁ何でも良いだろう?私は私の望むままに征く…馬鹿正直に付き合うつもりも無い…
…【黒金の覇竜】アンロック
ははは…さぁ始めようか…お前を潰す…此処からは一方的な蹂躙だ…
・戦闘
飛翔して上空から崩呪のブレスを叩き込む(呪詛・全力魔法・なぎ払い)
その傍ら汚染の「呪詛」を籠めた黒焔で相手の海に干渉
相手の攻撃は「怪力」を利用しながら左腕の楯、或は尾の剣で弾くか、「鎧砕き」の応用で右腕の爪で砕く
相手の海には付き合わない、距離を取って間合いを切って一方的に削り殺す
●海の中の竜と空を舞う竜
(海流とは水温の差によって生じる物――センサーで知覚出来れば)
水中戦装備を纏っていたトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は彼女の『庭』と称された海流の中を、阻まれぬよう、押し流されぬ様に、必死に抜けていった。
平面的ではなく立体的なその迷路。複雑に絡み合うそれを、確実に、最短で抜けていくにはそう時間は掛からなかったが……
トリテレイアが海流の迷路を抜けきろうとした時――
「……うわっ!?」
……何故か、勝手に黒竜が出現したのである。
というのも、原因は『こちら』にあって。
「ほう……此奴が此処の筆頭か……中々愉しめそうだが……海とはまた面妖な……」
海面に揺蕩いながらもその余裕を崩さない死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)こそがその贈り主なのだ。……一体誰に似たんだろうか。
「まぁ何でも良いだろう? 私は私の望むままに征く……馬鹿正直に付き合うつもりも無い……」
そんな事になってるともつゆ知らず、贈り主は自らの覇道を征く。此方も此方で黒竜の姿に変じ、空より攻め立てんと飛び立ったのだ。
その姿を見ても尚、水底の乙姫は嫋やかに微笑む。
「ふふふ、宜しくてよ。私の玉手箱の煙は――いまそちらに参りますから」
水面から立ち昇る煙は居場所を示していく。だが、煙に囚われれば空と言えども不利を得てしまう――
距離を取って呪詛を吐息に込め、海を崩しにかかるも、振り払い続ける煙がゆっくりと、黒竜と化した謡の動きを締め上げていく……
……それを察知したのか不明だが、トリテレイアの方の黒竜は妙に殺気立っていた。
「戦わせないと怒りそうですね……」
半ば諦めつつ、と言った様相だが、機械の騎士は竜に跨がり急速に乙姫の元へ接近する。
(――感情が竜に吸われているような……扱いは難しそうです)
慣れぬ竜に翻弄されながらも、突き進んだ先。乙姫が見えた瞬間、特に号令も掛けていないのに玉手箱を開けている真っ最中の彼女へしこたま呪焔を乱射している。
(……絶対何かありましたねこれ)
最早駄々っ子を操るのが手一杯だが、水中でも消えぬその灯火は流石の姫君をも当惑させる。
「私の庭でも消えぬ焔――なんてことを……!」
「先程の言葉――折角のお誘いですがお断りさせて頂きます。此処は地上、生者の領域。貴女の庭で溺れ死にさせる命は一つもありません!」
吸われる感情の最中でも、確かにある義憤を突きつけ、守り人は水底の姫君へ立ち塞がった。
成功
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カタラ・プレケス
アドリブ歓迎
『水底に音響き、天に星は詠う。我変ずは星の器なり。』
真の姿解放『水底の人魚』
蒼星の星霊にとって水中はぼくのテリトリーだ
さあ、小さな海のお姫様?星に呑まれてくださいな
「白羊光布」で水中行動に補正付与
ついで【蒼星生み出すは海神の三叉槍】発動
無数の三叉槍を作り続け常時射出
煙には「矛盾宝瓶」から召喚した水銀を流動させて広がりを操作
さらに「幻想双魚」で知覚拡大 煙で遮られても見つけ出す
追加で乙姫に「幻惑偽音」でぼくの位置を誤認させ攻撃を回避
「さあ、小さき海よ。星の瞬き捉えてみせよ。」
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
※アドリブ・連携歓迎
「歓迎ってのは、もうちょっと相手が喜ぶかどうかを考えてやるもんだと思うんだけどねえ。」
まずは、竜の肺腑に大きく息を吸い込んだら水中に飛び込みまっすぐ相手に向かう。
そして煙が放たれたら、息をおもいっきり吐き出して煙を押し返しつつ、大量の気泡で一瞬だけ相手の視界を遮るよ。
相手がこっちの姿を見失ってる隙に、鰭翼、楯鱗、二叉尾を生やした水中戦に適した形態に変化して、【瞬迅斬鰭】で泳いで一気に加速。
迂回して煙の薄い所に回ってヒレで切りつけるよ。
今までの戦い方を見て、鈍重でまっすぐ前に進むしか能が無いと思って油断してくれれば、
痛い思いをしてまっすぐ突っ込み続けた甲斐もあるんだけどねえ。
●小さな大海と、大きな星海
「……歓迎ってのは、もうちょっと相手が喜ぶかどうかを考えてやるもんだと思うんだけどねえ」
水面に顔を出したペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)は半ば嘆息したように、その水底で微笑んでいるあろう彼女へ苦言を呈す。
「まぁ、彼女の『庭』はその通り存外小さなものだからね……知らないのも無理は無いと思うよ」
同じく顔を出しているカタラ・プレケス(夜騙る終末の鴉・f07768)も苦笑する。が……一体海を以て『小さい』とするならば、彼の知る海はどれ程広いのか。
「それでも、ボク達を沈められると思っているのだから――」
「あたし達は『そうじゃない』って教えてあげなきゃ、ねぇ」
そしてちゃぽんと、二つの影が沈んでいく――
海中では二人の猟兵は彼らも又『この地を領域』とする存在かのように自在に泳ぎ回っていた。
カタラは星霊としての側面を開放し、星の大海を担う者としてこの場に座している。
「蒼星の星霊にとって水中はぼくのテリトリーだ――さあ、小さな海のお姫様? 星に呑まれてくださいな」
再び広げられた玉手箱に対し、二人は即座に対応する。
ペトは煙を押し返すように、その肺に溜め込まれた空気をブレスの様に吐き出し、それを更にカタラが宝瓶より溢れた水銀で広がりを制御してゆく。
……術者といえども、煙に巻かれては視界を遮られる。その数瞬に事態は大きく動いた。
カタラが紡いだ大量の三叉槍が、姫君に向けて降り注ぐ。彼女も玉手箱の煙を操り防御に入ろうとするも、真正面からの攻勢にそれに掛り切りにならざるを得なくなってしまっていた。
「さあ、小さき海よ。星の瞬き捉えてみせよ」
「ふふ、ではその星すら私の手元へお招きしましょうか――」
「いいや、それは無理かなぁ」
そんな声が聞こえたのは、正しく『後ろ』から。
背後から強襲するように、変異したペトがヒレの一閃を浴びせたのだ。
玉手箱の操作を数瞬手放した彼女へ、それと同時に槍の弾幕が突き刺さる。
「……鈍重でまっすぐ前に進むしか能が無いと思ってたかい? 痛い思いをして真っ直ぐに突き進んだ甲斐もあったねぇ」
苦悶の表情を浮かべる姫君へ、顔色一つ変えぬペトの眼差しのみが刺さっていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ハヤト・ノーフィアライツ
とんだ水まきだな、こいつは。
塩水じゃなければ水の少ない場所の役には立ちそうだがね。
指定UCを発動。
支援メカと合体、30mの巨大ロボになって飛ぶぜ。
お前さん方の正義は知らんが…俺に取っては助けられる連中を助けるのが正義さ。
前章の【ファルコン・フォース】は【救助活動】に回し、手が空いたら浸水対策へ。必要なら全機合体させて土嚢の代わりにする。
やつを見失っている場合は、【視力、戦闘知識、失せ物探し、追跡】を駆使し上空から居所を探る。
発見したら【空中戦、ジャンプ】で高度を取り【力を貯め】、【怪力、グラップル、鎧無視攻撃、踏み付け】を駆使し最大加速した蹴りを撃ち込む。
防御は【激痛耐性、武器受け】で。
神宮寺・絵里香
≪心情≫
・さてやるか。水場はお前だけのホームグラウンドじゃねえってこと
分からせてやろう。
≪戦闘≫
・薙刀には破魔の雷を纏う
・高速詠唱からのUCを使い水を自在に歩けるようにする。
複雑な海流だろうと自在に歩けるから問題ない。
水上から敵の姿を目視で探す。
・敵を見つけたら【水神強権】を発動し無機物である海水を雨雲に変える。
雨雲となった海水は浄水して堀にでも捨てる。半径45mの全ての海水を
雲に変えることで一時的に海を奪い、その隙に攻撃をする。
また、周囲の水が戻ってこないように水の三態操作で切り取った雲の周囲を氷に変える。
・後は周囲の幽霊ごと破魔の雷を宿した薙刀で薙ぎ払いダメージを与える。
●水の奇跡を繰る者
「……とんだ水まきだな、こいつは」
塩水でさえなければ水の少ない所では役に立ったろうに――ハヤト・ノーフィアライツ(Knight Falcon・f02564)はそう、独りごちる。
先程から【ファルコン・フォース】は全機とも海の広がりを食い止める為にフル稼働中だ。
「といっても、流石に食い止めるだけだと限度がある――な」
「そこはオレに任せておけ。……水場は乙姫(あいつ)だけのホームグラウンドじゃない」
そう語るのは、神宮寺・絵里香(雨冠乃巫女・f03667)――彼女は陸において水術を得意とする存在だ。
初めから彼女は専門家として対処法を思案しながら戦に身を投じていた。それを執り行う時が今やって来ただけの事だ。
「――海を一時的にだが、『切り取って』捨てる。……その隙に一気に仕掛けるぞ」
戦場の海面をまるで奇跡のように、雨冠の巫女は歩む。
その足元には海流の迷路が張り巡らされているが、そんなもの『得意分野』である彼女には一切通用しないのだ。
そんな姿に乙姫の紅潮は隠せず、水面の上の巫女をまるで次の人柱にしようかとでも言わんばかりの欲望で見つめている。
一方で巨大ロボットと化したハヤトは黄金の装甲に身を包んでいた。……誰が見ても一方的に分かるその輝きを空に光らせながらも、遠目から乙姫を探していた彼が彼女を見つけたのは、絵里香とほぼ同時――
「『――大いなる水を司る白蛇の神の名の元に、万象よ雨雲となれ!』」
告げられた命に、乙姫の『庭』すらも従った。
彼女の足元を中心に、海が逆走するように、雨となり、雲となり――そして凍り付いた。
「な、私の庭が――!?」
「……水は、お前だけのホームグラウンドじゃない」
紫電纏う薙刀と共に舞い降りる巫女の後背には更に、黄金色のロボ(ハヤト)の姿。
「お前さん方の正義は知らんが……俺に取っては助けられる連中を助けるのが正義さ」
「――全てを薙ぎ払え、因達羅の雷よ!!」
巫女が振るう破魔の紫電が乙姫を悪霊ごと斬り裂いた瞬間、空から黄金色の流星が追撃とばかりに突き刺さった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
丑三・勘太郎
春野・菊生(f17466)と連携。
アドリブ歓迎
さぁて、親玉のお出ましだ。
海に沈めるなんてデケェことさせる訳にはいかねぇな。
野望については悪いが諦めてもらうぜ。
菊生がUCを相殺出来るかもしれないってことだから、まずはそのサポートをする。
UCに集中出来るように攻撃から庇ってやったりな。
菊生がUCを相殺出来なくても【降魔化身法】と刻印の起動で自分を強化。
水中になっても【水泳】は苦手な訳じゃねぇし、強化で多少マシには泳げるだろ。
呪縛で動けねぇのは困るから、【呪詛耐性】で対策。
海中でも地上でもやることは変わんねぇ。
乙姫に【捨て身の一撃】を喰らわす!
「丑三流奥義、『鬼殴打』! 吹き飛びな!」
春乃・菊生
丑三・勘太郎(f10108)と連携。
アドリブ等も歓迎じゃ。
[WIZ]
海を呼び、潮の流れを操るか。
分かってはおったが厄介な。
魚でなければ獺でもなし。
溺れるも時間の問題。
此処が正念場、【覚悟】を決めよう。
…?新手、か。
人形(ひとがた)をしておるくせに水の中で不自由なく動くとは。
……否、この匂い。この気配。
彼奴め、黄泉の門を開いたか。
なれば此処は我の領分。
「還れ」
秘術ノ伍。
ただ一言の詠唱(【高速詠唱】)で発動するこの術式。
是により「シズメ、シズメ」で召喚された霊を魂送り(【カウンター】【破魔】)、相殺しよう。
今じゃ…!あまり長くは保たぬぞ…!
●そして全てが『還る』時
丑三・勘太郎(羅刹の化身忍者・f10108)と春乃・菊生(忘れ都の秘術使い・f17466)は水面を揺蕩いながらも、その元凶たる乙姫に向けて警戒は怠らない。
なにせ相手の領域に引き摺り込まれたのだ、どういった干渉が待ち受けているか、分かりもしない。
「海に沈めるなんてデケェことさせる訳にはいかねぇな……」
そう言いながらも、術者たる菊生を守るようにして勘太郎は構えを十全としていたが――
彼らの『下』より、暗く彩られた無数の『人』が上がってくるではないか。
「新手、か。人形(ひとがた)をしておるくせに水の中で不自由なく動くとは――」
漂うのは、死の水底。『むこうがわ』の気配――
(……否、この匂い。この気配。彼奴め、黄泉の門を開いたか。……なれば此処は我の領分)
周囲より押し迫る者共は、輩を求めて追い縋る。だが、彼女は元より『そちら』の領分の存在。
足許より伸びる手が二人に迫るよりも早く、その言葉は告げられる。
「――還れ」
そう、此処は海ではない、ましてや死者の世界ですらない。
此処は陸で、生者達の住まう世界。……短き詠唱は、全てを『還す』。だが……
「今じゃ……! あまり長くは保たぬぞ
……!!」
これは数瞬の猶予。彼女が還しても、姫君が再び喚び起こせば元の木阿弥なのだから――!!
「……っしゃあ! 任された!!」
その言葉に応じるように駆け出す勘太郎は何よりも疾く、疾く。その身を代償が蝕もうと、その一撃を振り下ろすが為。身を捨てて駆け抜ける。
「……私の庭を消した所で、もう一度広げれば――」
「いいや、それは聞けねぇ話だ!!」
痛みを振り切るかの如き咆哮を上げながら、振り翳されるその手が、真っ直ぐに。
「丑三流奥義、『鬼殴打』! 吹き飛びな!」
……陸に一人取り残された『乙姫』を、ただ愚直に、真っ直ぐに吹き飛ばした。
――その姿は、残らない。まるで泡のように消えゆく。
庭園も海水に侵されたものの、処置を施せば元に戻りゆくだろう……。
こうして、庭園で進められていた姫君の『策謀』は、水泡と消えたのである。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年07月29日
宿敵
『妖怪『刀喰らい』』
『『三姫』乙姫』
を撃破!
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