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お菓子な可笑しな大混戦

#アリスラビリンス #童話調


●お菓子の国
 アリスラビリンス。
 たくさんの不思議の国が広がっている世界です。
 そしてここは、そんな不思議な国の1つ、スイート・エルシオン。
 この国の住人は、お菓子職人さんや、お菓子そのものだったりします。愉快な仲間達なのです。イエーイ。
 お菓子を作り、食べ。平穏、呑気に暮らす日々。ですが、そんな愉快な仲間達を、脅かす存在がいます。
 オウガです。
 さて、スイート・エルシオンの真ん中には、お城のような建物があります。この国一番のお菓子屋さんです。
「シエルさま~大変だよ~」
 ばたん!
 お菓子屋さんのドアが開き、手足の生えた板チョコが駆けこんできました。
 奥から現れたのは、エプロン姿の若い女性。美人さんです。イエーイ。
「騒がしいねチョコラッタ。そんなにアタシの顔が見たいのかい?」
「見飽きてるよ~! そんな事より、オウガ! オウガが攻めて来たんだよ!」
「さらっと酷い事言ったね……って、オウガ?」
 板チョコ少年……チョコラッタを押しのけるようにして、シエルは、窓に駆け寄りました。
 すると、なんということでしょう。
 きりりっ、とした顔つきのもふもふツバメの群れが、向こうの丘を越えてくるではありませんか。それはもう、山のように。
「は、早く逃げようよシエルさま!」
「何ビビってんだい! 自分の国は自分で守る。そういうもんじゃないのかね」
 シエルは、腕まくりをすると、巨大な泡だて器を手に取りました。やる気です。
「他の連中も呼んできな。あのいけすかない侵略者どもに『スイーツ』をごちそうしてやるんだからね!」
 シエルの言うスイーツは、甘くなさそうでした。

●グリモアベース
「みんな、集まってくれた? ありがとう~」
 タビタビ・マタタビ(若き猫黒騎士・f10770)は、少し緊張した面持ちで、猟兵を迎えた。
「アリスラビリンスっていう世界が見つかったのは知ってる? そこでさっそく事件が起きるんだ」
 舞台は、不思議の国の1つ、スイート・エルシオン。パティシエや、擬人化されたお菓子が住む、甘々、愉快で平和な国だ。
「けれどそこに、オウガの大群が、攻めてくるんだよ。この国の愉快な仲間達も、頑張って抵抗しようとするみたい」
 この国の住人達は、ホイップクリームで相手を飲みこんでしまったり、あつあつチョコレートの塊で相手を押し流したり、お菓子にちなんだユーベルコードを使う事ができる。
「だけど、オウガのボスは、とても、強い。だから、猟兵のみんなに力を貸してほしいんだ」
 そう言ってタビタビは、ぺこり、っと頭を下げた。
「オウガのボスは、『狂える時計ウサギ』だよ。国を制圧するのを、陣取りゲームみたいに考えてるみたいだね」
 勝利の為には、配下のオウガが倒れるのも構わない。それどころか「あたし様の為に命を捨てられて光栄だろう?」などと言ってしまうタイプだ。
 そして、狂える時計ウサギが率いているのは、たくさんの『つばくらさま』。
 もふもっふと可愛いツバメの姿をしているが、アリスのお肉が大好きな恐ろしいオウガだ。だまされるな。
「まずは、つばくらさま退治からだね」
 敵の数は多い。
 だが、住人達のリーダーであるシエルの存在もあり、愉快な仲間達の士気は高い。猟兵に快く力を貸してくれるだろう。
「つばくらさまの数をある程度減らせれば、あとは住人のみんなが引き受けてくれるみたい。だから猟兵のみんなは、その間に、狂える時計ウサギを倒しに行くんだよ」
 ボスを討伐できれば、今回の侵略を止める事ができる。
 多少建物や地面が破壊されていても、問題ない。シエル達があっという間に直してしまうからだ。
「戦いに勝てたら、記念にお菓子の家を作るみたい。みんなも協力して、素敵な家を作ってみてね」
 いいよね~、お菓子。
 タビタビは、ほっぺたをほこほこ赤くした。


七尾マサムネ
 新たな童話の、はじまり、はじまり。

●一章
 たくさんいる『つばくらさま』と戦います。
 この戦いでは、愉快な仲間達が力を貸してくれます。
 「マシュマロの羊さんが助けてくれるかも!」のように、プレイングに助っ人のイメージを書いていただければ、そんな感じの住人が助けに来てくれるかもしれません。
 もちろん、シエルさんやチョコラッタくんの協力を仰いでもOKです。

●二章
 つばくらさまをある程度駆逐したら、狂える時計ウサギの撃破に向かいます。
 住人達が「お前達は先に行け!」と言ってくれるので、猟兵はボス戦に専念できます。

●三章
 戦いが終わったら、勝利記念に、みんなでお菓子の家を作ります。
 材料は、近くの森や川にあります。(お菓子が木に実っていたり、川を流れていたりします)
 シエルさんに頼めば、必要なものを用意してくれます。

 なお、当リプレイは、オープニング冒頭のように「ですます」調の文体でお送りする予定です。
 それでは、平和な国のピンチを救ってください!
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第1章 集団戦 『つばくらさま』

POW   :    するどいつばさ
【翼】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    スワローテイル
【尾羽】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    きりっ
【きりりとした瞳】を向けた対象に、【翼】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
サリー・オーガスティン
【POW】
当たらなければ、良いんだね?
ならば、ボクは攻撃回数重視で、遠方から撃ち込む!
(【2回攻撃、スナイパー、誘導弾、なぎ払い、援護射撃、一斉発射】のせで)

でも、これだけ数が多いと厳しいなぁ。
遠方から支援していただくには…ここは、お城から支援していただこう!
豆菓子の「愉快な仲間」に助けていただこう!

「豆鉄砲」でつばくら様を撃ち込んで貰えるかな?
「鳩」じゃなくて「燕」というのも引っかかるけど、あの体躯じゃそこまで速度は気にしなくても大丈夫そうだし、上手く着弾と同時に弾けてでもくれれば、音で威嚇も出来るかもしれないし。
(地面に落ちた豆狙って弾けさせようかな?)

※アドリブ&仲間との連携は大歓迎です


雨咲・ケイ
当然といえば当然ですが、
オブリビオンはこんなファンシーな世界でも
ろくでもない事をするんですね……。
ともかく見過ごすわけにはいきません。
私もお手伝いしましょうか。

【WIZ】で行動します。

敵の数が多いので【シールドバッシュ】による
【2回攻撃】でガンガン攻めていきましょう。
弱っている敵は【ジャッジメント・クルセイド】で
優先的に潰していきます。
残念ですが、食人ツバメとあれば全力で葬りますよ。

プリンの戦士に援護してもらいましょう。
私はプリンが大好きなんです。
……なんかお腹が空いてきました。
た、食べませんよ?
大丈夫、大丈夫ですから。


永倉・鳴
あら、美味しそうなまるまる太った鳥ですこと
羽根をむしって皮を剥いで火に炙ってしまいたい
きっと美味しいわ
こんなに数がいるんですもの
ひとつと言わず三つ四つ、試してみても良いよね?

【暴食の凶事】により料理人と共に襲うわ
怪力で龍捌きを振り回して追い込み
料理人で囲んで丸焼きにしてしまおう

あら、そこのチョコレートでダンディなオジサマ
鳥の丸焼きチョコレートソースを添えてなんてのも良いと思わない?

龍喰らいで串刺しにして一口頬張っても良いかしら?
ダメ?お腹壊しちゃう?
大丈夫よ、お薬も持ってるもの
それに良く言うでしょ、ゲテモノほど美味しいって
アナタも一緒に食事にしない?

アドリブ歓迎



 スイート・エルシオンの地に転移したサリー・オーガスティン(鉄馬の半身・f02199)は、つばくらさまの大群を、遠目に見ます。
「??」
 前線で戦うつばくらさまが、小首を傾げます。首は(見た目的に)ないので、ちょっと傾く感じです。
 そうして愉快な仲間達を油断させ、近づいてきたところを翼でシュバーッ!
 そんな戦法をサリーは目撃しました。
 雨咲・ケイ(人間のクレリック・f00882)は、むむむ、とちょっぴり難しい顔をしていました。
「当然といえば当然ですが、オブリビオンはこんなファンシーな世界でもろくでもない事をするんですね……」
 つばくらさまは、外見こそファンシーですが、中身はバイオレンスです。
 この楽しいお菓子の世界も、ほうっておけば血生臭い殺戮と闘争の国に変えられてしまう事でしょう。
「近づかなければ、良いんだね?」
 サリーは、前衛を他の猟兵さんや愉快な仲間達に任せ、後方から攻撃する事にしました。美味しくいただかれるのは御免です。
 射手サリーから、薙ぎ払うように発射された弾丸が、つばくらさま達を襲います。
 そして、続けざまの狙いすました射撃が、つばくらさまを一羽ずつ仕留めていきます。
 慌てて逃げようとしたつばくらさまもいましたが、軌道を変えて追いかけて来た弾の餌食になりました。
 お肉ちょうだい。ケイにも、つばくらさまが迫ります。
 数を減らさなくては。ケイは、小型の盾・アリエルをかざして、つばくらさまの密集地帯に突撃しました。
 シールドバッシュ。ぽーん、とつばくらさまが舞い上がります。すぐさまもういっちょ。ぽーん。
 きゅう、と弱った敵を、ケイの指先がロックオン。裁きの光が、つばくらさまを射抜きました。
 さて、永倉・鳴(暴食ジェイド・f19348)は、自分に群がって来たつばくらさまの凛々しい顔を見て、舌なめずりをしました。
「あら、美味しそうなまるまる太った鳥ですこと」
「!!??」
 つばくらさまが、びくってしました。びくって。
「その羽根をむしって皮を剥いで火に炙ってしまいたい……きっと美味しいわ」
 鳴、うっとり。
 すると、周囲に竜牙兵が現れました。料理人です。鳴の食欲が呼び寄せたのです。
「こんなに数がいるんですもの。ひとつと言わず三つ四つ、試してみても良いよね?」
「「ひえー」」
 つばくらさまが鳴きました。
 オウガすらおののかせる鳴。恐るべき包丁『龍捌き』を振り回して、つばくらさまを追い込みます。
 つばくらさまの行く手には、竜牙兵の料理人が列をなして待っていました。逃れられません。
 料理されたつばくらさまは、丸焼きになりました。
 丸焼きを回収する鳴に近づくつばくらさまを見つけたサリーは、そちらに狙いを変えました。つばくらさまが、こてん、こてん、と倒れていきます。
 ツバメと言いつつも、丸っこい体のためか、それほど飛ぶ力は凄くないようです。
「でも、これだけ数が多いと厳しいかなぁ」
 助っ人がいてくれれば。
 サリーは、背後のお城を振り返りました。お城のテラスにいる、豆菓子の愉快な仲間を見つけると、手を振ります。
「おーい。そこから君の『豆鉄砲』でつばくらさまを撃ちこんで貰えるかな?」
「はい、このソーイにお任せください!」
 正面からはサリーの。
 上方からは豆菓子・ソーイの。
 つばくらさま達が、射撃にさらされ、右往左往します。
 しかも豆菓子弾は、当たった途端ぽんと弾けて、周りのつばくらさまも巻き込みます。
 ポップな弾幕。けれど、全部が命中するわけではありません。
 地面に転がる外れ豆菓子弾。つばくらさまがスルーしたそれを、サリーが撃ちました。
 ポポン!
「!?」
 派手な音と一緒に弾けたそれは、つばくらさまを驚かせました。鳩が豆鉄砲喰らったような、ならぬ、燕が豆鉄砲喰らいました。
 浮き足だった敵に、攻撃を命中させるのはずいぶん楽な事でした。
 サリーたちの協力攻撃が、着弾しました。
 ソーイに、サリーがやったねの合図を送りました。
「とても可愛らしくてとてももふもふなのでとても残念ですが、食人ツバメとあれば全力で葬るしかありませんね」
 その時ケイは、近くで戦っていたプリンの戦士が、つばくらさまと視線をぶつけたのを見ました。
 これはいけない。翼に打たれる寸前、ケイのジャッジメント・クルセイドが発動。つばくらさまが、きゅう、と倒れました。
「助かりましたぞ。我が名はプディン」
 プリンの戦士の体が、お辞儀をした拍子に、ぷるん、と揺れました。
 そして今度は、プディンが、ケイの背後からのしかかろうとしたつばくらさまを打ち払いました。武器はスプーン風の槍です。
「ありがとうございます。ところで」
 ケイは、背中合わせになったプディンを、肩越しに見つめました。
「私はプリンが大好きなんです。……なんかお腹が空いてきました」
 すすすっ。プディンがケイから離れました。体をぷるぷるさせながら。
「た、食べませんよ? 大丈夫、大丈夫ですから」
「……ほっ」
 ケイの言葉に安心しながらも、プディンの体はまだぷるぷるしていました。
 猟兵と愉快な仲間達の協力態勢が、次々と築かれていきます。
「あら、そこのチョコレートでダンディなオジサマ」
 鳴が声をかけたのは、渋めのチョコレート紳士でした。カカオ成分80%くらいありそうです。
「鳥の丸焼きチョコレートソースを添えて、なんてのも良いと思わない?」
「それはよいアイディアだ」
 チョコのステッキに仕込んだ刀でつばくらさまを切りながら、オジサマが賛同しました。
 鳴も負けてはいられません。新たに丸焼きになり目がバッテンになったつばくらさまを、長大な三叉フォーク『龍喰らい』で串刺しにします。
 そこにオジサマのチョコソース。
「いただきます」
「オウガなど食べて、お腹を壊してはしまわないかね?」
「大丈夫よ、お薬も持ってるもの」
 案じるオジサマに、鳴は平然と返しました。
「それに良く言うでしょ、ゲテモノほど美味しいって。それよりアナタも一緒に食事にしない?」
 お肉なら腐るほどあるんだもの。
 そう言って、鳴は微笑みました。美しく、妖しく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ノーラ・カッツェ
(絡みのみNG)

歪んでしまった私にも分かるくらい…。良い場所ね、ここ。
…力と力による争いごとが起こるのを見て…やるせなさを感じたのなんていつぶりかな…。
今の私なら…この力も別の使い方が出来そうな気がする。

さて、まずはあのファンシーな燕みたいなの駆逐すればいいのね?
え…?チョコレートの猫…?手伝ってくれるの?
いいわ。一緒にこの国…守りましょう。

あの燕…。見た目以上にいい攻撃するね。
チョコレートの猫さん、燕に隙が出来るように援護お願いね?
一瞬でも隙が出来れば…。その瞬間に私が仕留めてあげる。
力を開放した悪夢による攻撃の全てで…。あの燕を【串刺し】にして…。
(UCの攻撃対象は敵のみ)



 ノーラ・カッツェ(野良猫・f17193)は、お菓子の国を一望します。
「歪んでしまった私にも分かるくらい……。良い場所ね、ここ」
 ですが、今は黒きオウガの群れと愉快な仲間達とがぶつかりあう、戦場と化しています。
 ……力と力による争いごとが起こるのを見て……やるせなさを感じたのなんていつぶりかな……ノーラは思いました。
「今の私なら……この力も別の使い方が出来そうな気がする」
 そうです、もりもりと攻めてくる、あのファンシーな燕みたいなもの……つばくらさまを駆逐するのです。
 戦場に近づくにつれ殺気の高まるノーラの服のすそが、ちょい、と引かれました。
 チョコレートの猫さんでした。
「え……手伝ってくれるの?」
「はいですにゃ」
 戦いの中、ノーラは狂戦士になります。誰かと肩を並べて戦う事は難しい。
 ですが、唯一の憧れである……猫なら。
「いいわ。一緒にこの国……守りましょう」
「にゃ!」
 ノーラとチョコねこさんの共同戦線です。
 あっちでしゅばっ、こっちでしゅばっ。つばくらさまは、愉快な仲間達を翼でやっつけていきます。幸い重傷者はいないようです。
「あの燕……。見た目以上にいい攻撃するね」
 ずんぐりしていても内に秘めたる燕因子は隠せない、と言ったところでしょうか。
「チョコレートの猫さん、燕に隙が出来るように援護お願いね?」
「お任せですにゃ!」
 言うが早いか、チョコねこさんはつばくらさまの間を駆け抜けました。
「必殺、チョコひっかき!」
 可愛い攻撃ですが、ユーベルコードです。爪で刻んだ傷口に毒……もとい、『特殊なチョコ』を塗り、ダメージを与える技のようでした。可愛い攻撃……ですね。
 毒……特殊なチョコに、つばくらさまが悶えた瞬間がチャンスでした。
 ノーラの瞳が輝きます。次の瞬間。
 レイピア『Alptraum』が、九度、閃きました。
 すると、同じだけのつばくらさまが、串刺しになりました。
「すごい!! やりましたにゃ!」
 ぽむぽむ。手を叩くチョコねこさんを、ノーラが傷つける事はありませんでした。

成功 🔵​🔵​🔴​

村崎・ゆかり
この国の存亡の危機みたいね。
私達が手を貸してあげる。お礼は、この世のものとも思えないスイーツで手を打つわ。

それじゃ、いきましょ!

笑鬼召喚!
式神達、空からの襲撃に対する防御陣地を「拠点防御」で築き上げて。
少人数用のを沢山ね。対空攻撃できる銃眼も忘れずに。

さて、迎え撃つ準備は出来た。今度もまたもふもふした相手だけど、油断は禁物。
黒鴉召喚で鳥形式神を作って、不動明王火界咒の札を咥えて敵中に突入し自爆。これを繰り返して、理想はこちらが札を追加しなくても上空に三昧神火の領域が形成されること。
まあ、誘蛾灯に群がる虫じゃないんだから飛び込んではくれないでしょうね。
地道に式を打って、自爆攻撃を続けましょうか。



「援軍のお陰で、少しは持ち直したかねえ……おや?」
 お菓子のお城で指揮をとるシエルの元に、村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》・f01658)が助けに現れました。
 ゆかりは、自信たっぷりの表情でシエルに言います。
「この国の存亡の危機みたいね。私達が手を貸してあげる。お礼は、この世のものとも思えないスイーツで手を打つわ」
「お安い御用だよ。美味しすぎて魂が天に召されても知らないからね」
 猟兵ってのは頼りがいのある奴ばかりだね、とシエルが言うと、ゆかりは、そっぽを向いて、術の詠唱に入りました。
 どうやら照れているようです。
「急急如律令! 汝ら、陣を敷き壕を巡らせ郭を築くものなり! ……笑鬼召喚!」
 現れたのは、子鬼達です。
 こんな時でも馬鹿笑いしていますが、ゆかりに命令されると、対空用の防御陣地を作り始めました。
 それも、少人数用のものを、沢山です。対空攻撃できる銃眼も忘れずに。
 他の愉快な仲間達が奮戦してくれている間に、迎撃準備は万全です。
 ゆかりは小鬼を送還すると、今度は黒の鴉型の式神を召喚しました。
 不動明王火界咒の札をくわえた式神達が、つばくらさまの群れに飛び込みました。
 姿が飲み込まれるように見えなくなったかと思うと、爆発が起きました。札による自爆攻撃です。
 これには、つばくらさまも大慌てです。クモの子を散らすように逃げようとしますが、式神の突撃を受けて、次々吹き飛んでいきます。
「今よ! やっちゃって!」
 ゆかりの合図で、防御陣地から、飛び道具が発射されます。
 遠距離攻撃のユーベルコードを使える愉快な仲間達が陣取り、攻撃しているのです。適材適所。
 しかしつばくらさまも、きりりっ、と瞳をゆかり達に向けてきます。ですが、その視界に飛び込んできたのは、追加の式神でした。
 飛んで逃れるつばくらさまの間で、花咲く爆発。さながら、スイート・エルシオンの花火大会です。

成功 🔵​🔵​🔴​

リュヌ・ミミティック
・心情
ん、おー、おか、し、お、かし!
いっぱい、わくわく、しちゃ、う!

・行動
ほかの猟兵さんのお手伝い、する、よー
狐乃雨を使って一体でも多く巻き込ん、で、数を減らすお手伝い
「ん、おー、僕も、手伝う、よ!」
ふわふわ綿あめ羊さん、きらきら飴の兎さん、そんな皆と戦うね
【敵を盾に】しつつ、敵の攻撃から味方を【庇ったり】僕自身も守るね
猫憑き季月もダフィットも手伝ってくれるって!
近づいてきた敵にはダフィットで一突き、だー
ふわふわもふもふな敵さんも魅力的、だけれどね
だからね、きっと大丈夫だよ
この街を守ろうね

※ん。ん、が最初につき、変な所で区切って喋るのが癖


マリス・ステラ
青葉・颯夏(f00027)と参加

【WIZ】他の猟兵とも協力します

「主よ、憐みたまえ」

『祈り』を捧げると星辰の片目に光が灯る
全身から放つ光の『存在感』で敵を『おびき寄せ』る
光は『オーラ防御』の星の輝きと星が煌めく『カウンター』

「敵は惹き付けます。あなたは攻撃に専念してください」

颯夏に呼び掛けながら前に出ます

軽傷は無視
重傷以上で【不思議な星】
緊急時は複数同時に使用

「シエル、チョコラッタ、あなた達も彼女と共に」

攻撃を促しながら弓で『援護射撃』放つ矢は流星の如く
響く弦音は『破魔』の力を宿して敵の動きを鈍らせる
颯夏やシエルたちに攻撃が向くなら『かばう』

機を見て私も星の『属性攻撃』で畳み掛けましょう


青葉・颯夏
マリスさん(f03202)と同行

見た目にだまされるわけにはいきませんね
気を引き締めていきましょう

マリスさんが敵を引き付けている間に《雪紐》を操って
様子を見ながら《黒紅》でフェイントをかける
範囲攻撃を掛けるのにいい位置を見つけたら《弓曳落星》を一斉発射
それに合わせて花風も撃つ

自分にきた攻撃は《黒紅》や《絃凛》で武器受け、そこからカウンターを狙う



「ん、おー、おか、し、お、かし!」
 思わず心の声がこぼれてしまうくらい、リュヌ・ミミティック(妖狐の竜騎士・f02038)は、わくわくでした。
 この国ときたら、どこを見てもお菓子です。こんな素敵世界があっていいのでしょうか。ぜひとも守らなければいけません。リュヌはやる気でした。
「ん。あれ、は?」
 リュヌが目を向けた先、光輝く1人の猟兵の元に、つばくらさま達が引き寄せられていきます。
 光の源は、マリス・ステラ(星を宿す者・f03202)です。
「敵は惹き付けます。あなた方は攻撃に専念してください」
「わかりました」
 リュヌや、青葉・颯夏(f00027)に呼び掛けると、マリスは前に出ました。
 行く手には、黒と白の壁。多数のつばくらさま達が待ち構えています。侵略する気満々です。
 目が語っています。お肉食べたい。もちろんマリスに食べられるつもりは、これっぽっちもありません。
 きりり、もふもふ。まるまる、ちょこちょこ。
 目は怖くても見た目は可愛いと、颯夏は思います。
「見た目にだまされるわけにはいきませんね。気を引き締めていきましょう」
 颯夏は、マリスが敵を引き付けている間に、からくり人形の『雪紐』を操りました。
 つばくらさまの出方を見ながら、雪紐は、刃『黒紅』を振るいました。黒白の体が切り裂かれ、骸の海へと送り返されて行きます。
「ん、おー、お狐様、が、通る、よ!」
 リュヌの声に、地上に降り立ったつばくらさま達が、空を見上げました。
 雨が、降ってきます。それも、狐の形をした、水の矢でした。
 ただの雨でないとつばくらさまが気付いた時には、矢を受けた後でした。自慢の?もふもふ装甲も、リュヌのユーベルコードはものともしません。
 もちろん、つばくらさまも、やられに来るだけではありません。
 きりりっ。
 キメ顔を作ると、ご自慢の翼で切り裂いてきます。しかし、つばくらさまのイケメン力にマリスも負けてはいられません。
 マリスは、少々の傷は気にせず、戦う2人の愉快な仲間達……シエルとチョコラッタに援護射撃を飛ばします。
「シエルさま~」
「情けない声出してる暇あったら、チョコ出しな」
 そこへ、流れ星が飛んできました。
 尾を描いて降って来た星は、シエル達を避け、つばくらさまだけを襲っていきます。マリスの星を操る技です。
「シエル、チョコラッタ、あなた達も彼女と共に」
 マリスは、颯夏に続くよう、うながします。
「借りが出来たね。いくよ!」
「ま、待って~あ!」
 チョコラッタはぺこりとマリスにお辞儀をしてから、シエルの後を追いました。
「まだまだ数は多いですね」
 颯夏は、つばくらさまを一網打尽にするチャンスをうかがいます。虎視眈々。
 すると、つばくらさまの動きが鈍りました。破魔の力を宿した、マリスの鳴弦です。
 つばくらさまがまとまっている今がチャンスです。
 雪紐に仕込まれた装置が、起動します。颯夏の合図で、『弓曳落星』を一斉発射です。
 雪紐の胴から、無数の矢が、つばくらさまに飛びかかりました。
 そして同時に、颯夏も武器をラナンキュラスの花びらに変えます。矢と花弁、二重の嵐に巻き込まれたつばくらさまは、目をくるくる回しながら、倒されて行きます。ぱたり。
 更には、マリスの呼んだ星の煌めきが、つばくらさまをノックアウトしていきます。煌めく流星は、お菓子の国を背景にすると、まるで金平糖のよう。
「うう、お星さまが見えるめぇ」
「ここまでうさ……?」
 つばくらさまの尻尾アタックを受けて傷ついたふわふわ綿あめの羊さんと、きらきら飴の兎さんの元に、リュヌが駆け付けました。
「ん、おー、僕も、手伝う、よ!」
 頼もしい援軍に、羊さんと兎さんは、ぴょんぴょん飛び跳ねました。
「ん、あー、危ない、よ!」
 羊さんを狙っていたつばくらさまを後ろから捕まえると、飛んで来た別のつばくらさまの盾にしました。
 そのまま、えいっ、と相手に叩きつけます。きゅう、と気絶させます。
「助かっためぇ~」
「ありがとううさ」
 羊さんと兎さん、リュヌに感謝感激雨あられ、です。
「ん、一緒に、この街を守ろう、ね」
「頑張るめぇ」
「うさ!」
 そして、即席つばくらシールドを装備したまま、リュヌは奮戦します。きりっ、と瞳を見せに近づいて来たつばくらさまには、竜槍モードのダフィットで反撃です。
 縫い包みの猫憑き季月も、手伝います。
 そこに、羊さんや兎さんも加わって。
 リュヌ軍団が、つばくらさま軍団を元気に蹴散らします。
 シエルやチョコラッタと共闘した颯夏も、リュヌ軍団の協力を受けて、つばくら軍団を挟み撃ちにしていきます。この調子です。
 そんな颯夏を、イケメンバードと化したつばくらさまが急襲しました。翼が刃のように閃きます。
 ですが、それを受け止めたのは黒紅でした。
 更にもう一羽が「討ち取ったり~」と勇ましく攻めかかってきましたが、颯夏と雪紐を結ぶ糸が、その足をひっかけました。
 相次いで阻まれたつばくらさま達に、颯夏の反撃が炸裂しました。あえなく倒れる鳥さん達。
「すごいね、その人形も。チョコラッタの100倍は心強い」
「失礼な、シエルさま! ……50倍くらいだよ~」
 反論するチョコラッタの声が妙に情けなかったので、颯夏はマリスと顔を見合わせて、思わず吹き出しました。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

木元・祭莉
双子の妹、アンちゃん(f16565)とー。

オウガ来たんだってー?(口元にクリーム付けて)
おおー。なんかキリっとしてるねー!
ね、アンちゃ……無理しなくていいよー?(にっぱり)

こらあ、アンちゃんばっか見てないで、おいらも見ろー!!(割り込み)
ぎゃー、イタイイタイ!
でもトリで痛いのは慣れてる!(えへん)
ひょいひょい避けてく♪

シエル姐……姉ちゃんの、必殺技はなあに?
泡立て器ってことは……ホイッピン・トルネード! とか?
チョコラ君との合体技とかないの?
カッコいいなー♪

そろそろ反撃しようか!
おいらたちも合体技やるよ、合体技!

わたがし雲の上で如意を振ると、金の扇が舞い落ちる♪(絨毯爆撃)

『金銀☆砂子ー♪』


木元・杏
まつりん(f16554)と

ん、お菓子の国
(隣を見て
まつりん、はい(よだれ拭き渡し

シエルさん、わたしたちもこの国守る
つばくらさまをきっと見つめ

…………(そっと顔をそらし

う、ううん何でもない
ちょっと斜めな体勢とかちっちゃな足とかきりっとした瞳が萌えとか
……思ってないっ(くっと振り返り

(瞳が合っちゃった
はうっ……!(ぺしっとされ

でも見切りで咄嗟にバックステップし
急所は外すから大丈夫

ゼリービーンズさんは皆で体当たり
わたがし雲さん、乗せて?

空をとんで頭上から

ん、合体技『金銀砂子』(こくり
まつりんの金の扇が舞う場所を目印に
【華灯りの舞】で銀のオーラを撃ち落とす

金と銀の光が混ざって、きらきら地上に舞い散るね



「ふう、オウガもだいぶ減って来たようだね。この調子なら……」
「なになにー? オウガ来たんだってー?」
 ひょこっ。シエルの隣に、木元・祭莉(木元村のヒマワリわんこ☆・f16554)が現れました。どういうわけか、口元にクリームをつけて。
「ん、お菓子の国。……まつりん、はい」
 木元・杏(微睡み兎・f16565)は、辺りを見て、それから隣を見て、よだれ拭きを渡しました。
「ありがとー♪」
 ふきふき。口元を綺麗にぬぐった祭莉は、改めてオウガ達を見ました。
 侵略者、つばくらさま。好物はお肉。愉快な仲間達のことだって、マルカジリにするつもりでしょう。
「シエルさん、わたしたちもこの国守る」
 杏は、近づいてくるつばくらさまを、きっ、と見つめました。
 祭莉も、きっ。真似っこ。
「おおー。なんかこの鳥キリっとしてるねー!」
「…………」
 そっ。
 顔をそらす杏に、祭莉が、にっぱり笑顔をのぞかせました。
「ね、アンちゃん……無理しなくていいよー?」
「う、ううん何でもない。ちょっと斜めな体勢とかちっちゃな足とかきりっとした瞳が萌えとか……思ってないっ」
 くっ、と振り返った拍子に、杏とつばくらさまの目が合いました。
「(きりりっ)」
「はうっ……!」
 ずきゅーん。
 つばくらアイが、杏のハートを撃ち抜きました。
「(えいっ)」
「ひゃあっ」
 ぺしっとされました。
 とっさに見切ってバックステップしたので致命傷ではないです。セーフ。ですが心は致命傷かもしれません。
「こらあ、アンちゃんばっか見てないで、おいらも見ろー!!」
 嫉妬心、むくむく? 祭莉が、つばくらさまに割り込みました。
 どっこい、邪魔すんなーとばかり、翼の一撃がきます。速い! 強い!
「ぎゃー、イタイイタイ!」
 なんて言いながらも、祭莉はひょいひょいと避けています。
「トリで痛いのは慣れてる!」
 努力の賜物です。人生に無駄なものはないと、そう信じさせてくれます。
 どーん。つばくらさま達が、突然、吹き飛びました。
 杏のお願いをきいて協力してくれたゼリービーンズさんのチームが、一斉に体当たりしたのです。体育会系の感じです。
「イエーイ!」
 組体操風にポーズを決めるチーム・ゼリービーンズ。祭莉もちゃっかり混じっています。
「頼もしい兄妹だね!」
 シエルが、2人の活躍を見守ります。
 よっ、と。ポーズを邪魔しにきたつばくらさまをかわしながら、祭莉は、シエルに尋ねました。
「シエル姐……姉ちゃんの、必殺技はなあに?」
「ふふ、見てなよ」
 祭莉に笑いかけると、シエルは巨大泡立て器を掲げました。
「ご賞味あれ、ホイッピン・トルネード!」
 もふもふのホイップが渦を巻き、つばくらさまたちを真白に包みました。
「……すごい」
 杏も、思わず感心してしまいます。猟兵に勝るとも劣らないパワーを感じます。
「もしかしてチョコラ君と、合体技とかあったりするー?」
 祭莉の無茶ぶりにも、シエルは余裕の笑みで応えます。
「ようし、いくよ。ホイッピン・トルネード・ショコラスペシャル!」
「やった事ないよー!?」
 それでもなんとかできました。
 チョコレートカラーとフレーバーが合わさり、威力の増したホイップが、つばくらさまをもりもりと飲み込みました。
 カッコいい♪ と祭莉は拍手喝采です。
 こんなものを見せられたら、祭莉もうずうずしてしまいます。
「おいらたちも合体技やるよ、合体技!」
「ん、合体技『金銀砂子』」
 祭莉の力強い提案に、杏が、こくり、とうなずきました。
 すいーっ、と空を翔ける雲さんを、手を挙げて呼びとめます。
「わたがし雲さん、乗せて?」
「お安い御用なんだよ」
 どこかのんびり風味のわたがし雲さんは、杏と祭莉を乗せると、空へと舞い上がりました。すいーっと。
「わあっ、アンちゃん、美味しそうだね!」
 そこは綺麗っていうところじゃない、と杏は思いましたが、確かに空から見たスイート・エルシオンはとっても美味しそうでした。
 杏のよだれ拭きがもう一回役に立ちました。
 目でスイーツ分を吸収した祭莉は、わたがし雲の上で如意みたいな棒を振りました。すると、きらきらと、金の扇が舞い落ちていきます。じゅうたん爆撃の様相!
 そして、祭莉の金の扇が舞う場所を目印に、杏は、指先を向けました。まるで桜の花びらのような銀のオーラを撃ち落とします。
 扇と桜。金と銀の光が混ざって、きらきらと、地上に舞い散ります。
『金銀☆砂子ー♪』
 きらめきに包まれたつばくら様達は、しゅわしゅわと消えていくのでした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

櫛笥・桜
橘(f16128)と

お菓子が動いている上に、喋っています…!
凄いというか、不思議というか…
一体、どういう仕掛けになっているのでしょう?

困っている方々を見過ごすわけには参りませんわ
ええ、手加減してはいけませんよ、橘
錬成カミヤドリで敵に向かって簪を投げて攻撃
いくら愛らしい姿とはいえ惑わされませんの
もふもふの魔力にも屈しませんわ

橘と協力して敵を押し留めながら戦いますの
ダメです
こちらに来ないでくださいませ
もふっとした時にウットリしていた?
気のせいです

助けてくださる住民の方々には礼を述べつつ
でも危険には触れさせたくないですわね
橘!ヨダレ!
食べるなんて論外です!
お菓子さん、どうか気になさらないでくださいね


櫛笥・橘
桜ちゃん(f16130)と!

わー、お菓子の形の子たちが動いて喋ってるよー!
すごいね、桜ちゃん!

こんな楽しそうな国をめちゃくちゃにするなんて許せない!
ぜったいオウガから守ってあげようね

橘花繚乱で剣を橘の花びらに変えて
敵をめっためたにするよ
もふっとして可愛いからって手加減しな…いよ
たぶん

桜ちゃんと協力して
この国の人達が危なくないように押し留めながら戦うよ
体を張って止める時にもふっとしちゃうのは不可抗力だよね!?

あと助けてくれる住民がお菓子だったら
じゅるりってちょっとヨダレがたれちゃうかも
「だ、だいじょうぶ!たべてないよ!」
って桜ちゃんに弁解しなきゃ



 あの手この手、甘々なユーベルコードを駆使して、つばくらさまと戦う愉快な仲間達。
 その頑張りっぷりを見て、櫛笥・橘(右近の橘・f16128)は、思わず目をぱちぱちしました。
「わー、すごいね、桜ちゃん!」
「はい、お菓子が動いている上に、喋っています……!」
 櫛笥・桜(左近の桜・f16130)も、感激です。
 チョコにマシュマロ、マカロンまで。
 シエルのように桜達に近い姿の人もいれば、チョコラッタのように着ぐるみやぬいぐるみみたいな愛らしい外見の人もいます。
「凄いというか、不思議というか……一体、どういう仕掛けになっているのでしょう?
 何にせよ、困っている人達を見過ごすわけにはいきませんよね。
「こんな楽しそうな国をめちゃくちゃにするなんて許せない! ぜったいオウガから守ってあげようね」
「ええ、手加減してはいけませんよ、橘」
 そして2人は、愉快な仲間達をかばうように、戦いに加わりました。
「わたしたちが来たからもうだいじょうぶだよ!」
「わ、助けてくれるの? ありがとう~」
 えへん、と胸を張る橘を見て、だいぶへろへろのチョコラッタが万歳しました。
 これは期待に応えたいです。ユーベルコードで複製したかんざしを、桜は敵に向かって投じました。
「いくら愛らしい姿とはいえ惑わされませんの。もふもふの魔力にも屈しませんわ」
 きりっ、と桜は、つばくらさま達を見つめました。もふもふのつばくらさまを……。
 愉快な仲間達の奮闘ぶりにやる気を高め、橘もユーベルコードを使います。手にしていた剣を、橘の花びらに変えました。
 つばくらさま達の周囲が、花吹雪で覆われていきます。みるみると。
「いけー!」
 橘の合図で、花弁は一斉につばくらさまに飛びかかりました。四方八方から攻撃です。それはもう、めっためたです。
「もふっとして可愛いからって手加減しな……いよ」
 たぶん。そうなるようがんばる。
「お菓子のみんなも疲れてきてるみたいだね」
「ええ。ここはわたくしたちが踏ん張らないといけませんわ」
 橘と桜は、協力して、押し寄せるつばくらさまの群れをとどめます。
 もっふり。
「んー……!」
 橘、体を張ってのガードです。自然とつばくらさまの体が当たって、もふっとしてしまうのは不可抗力です。ノーカウントです。
 するとつばくらさま、お尻を橘の方に向けました。凛々しい尾羽で、ざしゅっ、と切り裂く戦法の予感。
「ダメです。こちらに来ないでくださいませ」
 ノー。
 き然とした態度でつばくらさまを拒絶する桜ですが、相手はお構いなしです。
「すごいのが来るよ、桜ちゃん! ……わっぷ」
「橘!?」
 もふもふの洪水が、桜達を飲み込みます。流されそうになりますが、橘と一緒に、必死に抗います。
 もふっとした時にウットリしていた? ……いいえ気のせいです。
「よし、みんなであの子達をサポートするよ!」
 橘達の奮戦を見ていたシエルが、住民たちに呼び掛けました。
 シエルのホイップがあらぶり、チョコラッタの熱々チョコが、つばくらさまの足元をどろどろにしました
 このチャンスに、2人は、もふもふ洪水の流れから脱出しました。
「ありがとうございます、助かりましたわ」
「ありがとう。じゅるりっ」
 桜がお礼を言っているそばで、橘の口元がきらきら光りました。
「橘! ヨダレ!」
「……はっ!」
 桜が、きらきらの正体をズバリと口にしました。
 橘、我に返ります。わたわたと両手を振って、
「だ、だいじょうぶ! たべてないよ!」
「当たり前です! 食べるなんて論外です!」
 慌てて弁解する橘を、桜が、めっ、と怒りました。
「お菓子さん、どうか気になさらないでくださいね」
 桜になだめられて、チョコラッタは「ほっ。命拾いしたよ……」と胸をなでおろすのでした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『狂える時計ウサギ』

POW   :    サディスティック・メルヘン
いま戦っている対象に有効な【メルヘンチックな装飾の拷問具】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD   :    フェイタル・ショータイム
【時間を一時的に止め、敵の死角】から【急所への攻撃】を放ち、【耐え難い苦痛】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    レディース&ジェントルマン
戦闘力のない【悪意に満ちた観客】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【敵に対する嘲笑やブーイング】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
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 お菓子の国を埋め尽くさん勢いだった、つばくらさまの大群。
 ですが、猟兵達と愉快な仲間達の力を合わせた活躍で、数はだいぶ少なくなりました。いけそうです。
 視界が開けたことで、見えるようになったものがあります。
 丘の上、玉座がちょこん、と置かれています。そこには美脚を組んだ、上から目線の女性が1人。
 女王さまめいて偉そうにしているのは、オウガの軍勢を率いる『狂える時計ウサギ』その人でした。……人?
 麗しの時計ウサギは、金の懐中時計をもてあそびながら、ふんっ、と鼻を鳴らします。
「つばくらどもめ、しょせんはポーンにすぎぬか。ならば、クイーンにしてキングであるわらわが直々に出向くまで。これでチェックメイトである!」
 自分が一番強いと言いたいようです。
 時計ウサギは、すっ、と優雅に立ち上がります。ふかふかのお胸が揺れます。
「ようやくメインディッシュのおでましかい」
 シエルが、時計ウサギを遠目に睨みます。なんだかとげとげしいです。
「猟兵の皆、残りの燕どもはこっちでなんとかする! アンタ達はあのいけすかない女王気取りをぶちのめしてきな!」
「シエルさまはね、お胸の大きさで負けてるから不機嫌なんだよ~……いてっ」
 チョコラッタが、ぽこん、と叩かれました。
「欠けちゃったらどうするのさ~」
「そんときゃアタシが直す! さあ猟兵達、ここは任せて先に行きな……!」
 シエルの言葉選びにちょっぴり心がざわめきましたが、道は開けました。
 いざ、悪いウサギ討伐です!
村崎・ゆかり
燕の親玉が兎とはね。いいでしょ。相手になるわ。

「先制攻撃」で巫覡載霊の舞で神霊化して、薙刀で「衝撃波」を放つ「なぎ払い」。それとも「串刺し」の方がいいかしら?
防御は「全力魔法」の「オーラ防御」で対処するわ。

カードを投げつける隙が見えたら、「破魔」を乗せた七星七縛符。厄介な術は封じさせてもらうわ。

その懐中時計が怪しいわね。「高速詠唱」した不動明王火界咒で、一つ燃やしてみましょうか。
ついでにあなたも燃えるかもしれないけど、些細な事よね。

ナイトもビショップもルークも無しで、キングだのクイーンだの笑わせてくれるじゃない。
もうそろそろチェックメイトよ。骸の海で、せいぜい狂ったお茶会でもしてくるといいわ。


リュヌ・ミミティック
・心情
ん、おー……壊す、の、わるい、ねー
皆、たのし、く、暮らす、た、めに、倒し、ちゃ、お、ねー

「ん、おー猫憑き季月、ダフィット、がんば、ろ、ねー」
狐乃火焔で狂えるウサギを攻撃、だー
おっきい炎だ、丸焼き兎さんになっちゃえ!
近づいてきたら、ダフィットや猫憑き季月で攻撃するね
基本的には味方の援助、だよ
「ん、おー……だいじょ、ぶー?」
あと、危なそうなら【かばう】ね。
【狂気耐性】や【激痛耐性】があるから少しは耐えられるんじゃないかな?

※ん、ん。が最初につき、変な所で区切って喋るのが癖


永倉・鳴
あらあら、肉付きの良い美味しそうなウサギさんだこと
でも私が食べるにはちょっと面倒そうね
だから私の龍がお前を喰らうわ

さあ、私の恐怖を喰らっておいでなさい【翡翠の暴食龍】
その爪でその牙であのウサギを切り裂いて喰らってしまえ
残ったお肉は私もいただくからその炎でこんがり炙りなさい

恐怖の感情がさらに薄まった私だから
龍と共にウサギ狩りといきましょう
龍を相手に拷問具を発動するなら、
私が力任せに長柄の武器のように大型化した龍の匙でぶん殴りましょう
私に対して拷問具を使うなら、その隙に龍が喰らいつくでしょう
どっちを選んでもウサギはお肉に変わるの

ウサギのお肉って鶏肉みたいなんでしょ?
あぁ、味わってみたい

アドリブ歓迎



 ざざっ。残ったつばくらさまが、道を開けます。
 つばくらロードを悠然と歩いてくる時計ウサギを見て、永倉・鳴は舌なめずりをしました。
「あらあら、肉付きの良い美味しそうなウサギさんだこと」
 鳴の食欲に満ちた視線を、時計ウサギは平然と受け止めました。
 ばちり、火花が散ります。
「その評価、そっくり返してやろう」
「あら謙遜なんていらないわ。でも私が食べるにはちょっと面倒そうね。だから私の龍がお前を喰らうわ」
 鳴は、自分の恐怖心を餌にしました。
「さあ、喰らっておいでなさい【翡翠の暴食龍】」
 ぎゅるぎゅると、感情の渦の中から、翼龍が現れました。
 龍の咆哮を聞きながら、村崎・ゆかりは、狂える時計ウサギの前に立ちはだかりました。愉快な仲間達のところには、行かせません。
「燕の親玉が兎とはね。いいでしょ。相手になるわ」
「あれらは手駒にちょうどよかったのでな。なんならそなたらを駒にしてやってもよい……?」
 時計ウサギの言葉を最後まで待つつもりはありません。
 ゆかりが先制しました。走り出すと同時、その身が神霊化します。相手よりも早く薙刀を振るい、衝撃波で時計ウサギを薙ぎ払いました。
 薙刀をすぐさま構え直して次につなげようとするゆかりを、リュヌ・ミミティックが、援護しました。
「ん、おー……壊す、の、わるい、ねー。皆、たのし、く、暮らす、た、めに、倒し、ちゃ、お、ねー」
「キツネめ。だまされてしまう前に排除してくれよう」
 くるり、と優雅に身を回す時計ウサギが、リュヌを睨みました。
「ん、おー猫憑き季月、ダフィット、がんば、ろ、ねー」
 頼もしい相棒たちが、リュヌに応えました。
 リュヌの龍槍の突きに続いて、鳴の暴食龍が爪を振るいました。きれいな白のドレスを引き裂きます。
「むうう。その首を切ってやろう!」
 時計ウサギは、両手を掲げると、巨大な装置が現れました。
 ギロチンです。ウサミミマーク付きです。龍の首を、命を断つつもりです。
「チェックメイト、である!」
 暴食龍をギロチン装置でとらえ、高らかに宣言した時計ウサギは……吹き飛びました。鳴の龍の匙が大型化して、その体を殴ったのです。それはもう、頭に『ぶん』がつくくらい殴りました。
 そこに、ゆかりやリュヌの猫憑き季月も加わります。
「くう、やはり、龍の主を狙うべきであったか」
「残念ね、その時には龍が喰らいつくでしょう。どっちを選んでもお前はお肉に変わるの。それが運命」
 鳴の残酷な告知とともに、時計ウサギを炎が襲いました。ギロチンから逃れた翼龍のものです。
 炎の舌が、時計ウサギの全身をなめまわします。
「ああなんという。わらわを賛美せよ。称賛せよ」
 時計ウサギは、ぱちん、と指を鳴らしました。
 観客席が現れ、多くの紳士淑女が戦いを見守ります。
 きらびやかな衣装をまとう人々は、みなシルエットのように真っ黒で、どんな顔をしているのかもわかりません。
 ただ、口だけがはっきりして、皆がリュヌ達に嘲笑を向けていました。
「喰らうが良い!」
 ふわあ、とスカートを翻して、時計ウサギは美脚から回し蹴りを繰りだしました。とっさにリュヌは、ダフィットで防御します。
「ん、おー……」
 すると観客たちがリュヌに、ブーイングを送ります。反対に、時計ウサギの力は増していきます。
 けれど、そんなものに、リュヌは負けません。だって今は、仲間達も一緒なのです。
 ぼぼぼっ、とたくさん灯った炎の狐が、一斉に時計ウサギに飛びかかりました。
 小さな狐は、途中で一つになって、大きな狐になりました。
「おっきい炎だ、丸焼き兎さんになっちゃえ!」
 大炎狐は、ぐわっ、と口を開いて、時計ウサギを飲み込みました。
「おのれ、炎などに負けるものか」
 ぶわっ。炎をはらって時計ウサギが胸を張ると、今度はゆかりにブーイングが飛んできました。その分だけ、時計ウサギの力は増していきます。
 けれどゆかりも、この程度で心折れるわけがありません。果敢に、攻撃を続けます。
「ええいうっとうしい……まずは1人、いただくとしよう」
 鳴が、美脚の餌食になる直前、リュヌがかばいました。
「ん、おー……だいじょ、ぶー?」
 少しくらいの痛さなら、大したことはありません。我慢できます。
 時計ウサギが足を振りきった隙を見て、ゆかりは高速で詠唱しました。火炎を放つトランプを、時計ウサギに投げつけます。
「どこを狙っている?」
「「HAHAHA!」」
 観客の嘲笑が、ゆかりの耳を打ちます。
 しかし、ゆかりの狙いはちっとも間違ったりしていません。炎は、時計ウサギが付けていた懐中時計を燃やしたのです。
「わらわの大事な時計が!!」
「ナイトもビショップもルークも無しで、キングだのクイーンだの笑わせてくれるじゃない」
 追いつめるゆかりの不動明王火界咒は、金属でできている懐中時計も燃やしてしまいます。
 燃えるのは、懐中時計だけではありません。持ち主である時計ウサギも巻き添えです。
「もうそろそろチェックメイトよ。骸の海で、せいぜい狂ったお茶会でもしてくるといいわ」
「ウサギのお肉って鶏肉みたいなんでしょ? あぁ、早く味わってみたい」
 うっとり。鳴は、美味しく調理されていく時計ウサギを見つめました。高まる食欲を押さえられません。
 炎の中から、時計ウサギが現れます。怒りの形相です。
「おのれ、よってたかって……そなたらどれだけわらわを燃やしたいの? 罰ゲーム?」
 時計ウサギの顔はすすけ、ご自慢のドレスもすっかりくすんでいました。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

雨咲・ケイ
キングなのかクイーンなのかモヤモヤしますね……。
いずれにしろ、その立場にふさわしい方とは思えません。
早いところ骸の海に帰っていただきましょう。

【POW】で行動します。

拷問具ですか?
趣味が良いとは言えませんね。
骸の海で、同好の士と思う存分楽しんで下さい。

敵の拷問具による攻撃をよく見て
観察していきましょう。
そして【シールドバッシュ】による【2回攻撃】で
牽制を行いながら隙を作り、【魔斬りの刃】で
拷問具を破壊して一気に攻めます。

敵の攻撃は【盾受け】と【オーラ防御】を
併用して凌ぎます。

アドリブ、共闘歓迎です。


サリー・オーガスティン
死角なんか作らせるものか!
逆にボクが死角作って、君を叩く!

初めは、時計ウサギと戦う仲間(猟兵)からは離れておく。
仲間の誰かが近接攻撃を放ったのを見届けたら(【第六感】発動)、【Speed Star】発動させて、【操縦、騎乗、ダッシュ】で一気に時計ウサギに近接だ!

持っている武器(マスケット銃)で、【2回攻撃、スナイパー、誘導弾、なぎ払い、零距離射撃、援護射撃、一斉発射、だまし討ち】で一気に近接攻撃だ!
あまり手数は使えないので、一撃必殺で行くよ
(流石に女性の姿してる敵は、どうにもやりにくいし)

「騎士」からのチェックメイト!ですよ。
乗ってるの馬じゃないですけどね。
※アドリブ、連携は大歓迎です



「キングなのかクイーンなのかモヤモヤしますね……」
 猟兵の猛攻を受けてなお、上から目線の時計ウサギを見て、雨咲・ケイは素直な感想をこぼしました。
 オウガというかオブリビオンには、そういうアバウトなところがある奴がいます。
「いずれにしろ、その立場にふさわしい方とは思えません。早いところ骸の海に帰っていただきましょう」
「わらわが帰る場所はもはやこの国。支配したこの国よ」
 ケイの宣告を受けても、時計ウサギは、勝利を信じて疑わない様子です。
 先ほど燃やされ、すすけた懐中時計を手にするのを、サリー・オーガスティンは見逃しませんでした。
「時間を止めるつもり? けど、死角なんか作らせるものか! 逆にボクが死角作って、君を叩く!」
 息巻くサリーを、時計ウサギは鼻で笑いました。
「まずは、これでアタックである」
 ケイから離れていくサリーをあえて見逃し、時計ウサギは棺を呼び出しました。
 顔のついたそれは、『鉄の処女』と呼ばれる拷問器具に似ています。
 が、これはうさ耳が生え、表情もどこかファンシーです。
「こう見えて特別製でな。中からの悲鳴がよく響く」
「特別のポイントが、なんとも。趣味が良いとは言えませんね」
 盾をかざしたケイ目がけ、鉄のうさ耳が突撃してきます。どこかメルヘンチックな鬼ごっこの始まりです。
 外見とは裏腹に恐るべき拷問具。ただしそれにも、弱点があります。相手を捕まえなければならないという事です。
 ケイは、鉄のうさ耳の体当たりをかわしながら、その動き方を読み取ります。
 自動追尾システムでも搭載されているのでしょうか、拷問具は、的確にケイを追いかけてきます。
 今すぐ援護したい気持ちをこらえて、サリーはチャンスが訪れるのを待ちます。ケイの実力を信じて。
 ケイはあえて、重い体当たりを受けると、オーラで軽減します。
「ほれほれ、さっさと棺に収まるが良い」
 はっはと笑う時計ウサギ。その声は、鉄を叩く音で遮られました。
 ケイの連続したシールドバッシュが、鉄のうさ耳の『顔面』に叩きつけたのです。そうやって軌道を逸らすと、バランスを崩した瞬間に、光輝く手刀を放ちました。
 火花を散らして、鉄が切断されて行きます。やがて手刀は、鉄のうさ耳の体を上下に分断しました。
 拷問具の末路には構わず、ケイはそのまま、時計ウサギに斬りかかります。
 とっさに上体をそらし、避けた時計ウサギでしたが、前髪を少々持っていかれました。
「おのれ~」
「骸の海で、同好の士と思う存分楽しんで下さい」
 ぎりり、と歯を鳴らす時計ウサギに、ケイから慈悲のない言葉と、2撃目の手刀が浴びせられました。
 ケイが敵に近づいたのを見届けた瞬間、サリーが動きました。
「何!?」
 突然、サリーが、時計ウサギの目の前に出現しました。それも、宇宙バイク・ジェイクに乗って。ユーベルコードを駆使して、ケイのいるところに転移したのです。
 時計ウサギは、とっさに懐中時計をかざしました。
「もらったよ!」
 時間が止まるよりも早く、サリーが、マスケット銃の引き金を引きました。懐中時計が弾き飛ばされ、宙を舞います。
「ふん、銃など、見定めればかわせるわ!」
 時計ウサギが、銃口から逃れました。
 けれど、彼女の敗因は、『ゲーム』の相手を軽く見ていた事でした。
 続くサリーのマスケット銃は、二度鳴りました。一斉に放たれた多数の弾丸…それ自体が意志を持っているかのように、時計ウサギを追いかけます。ちょうど、先ほどの鉄のうさ耳のように。
「こっちへ来るでない」
 時計ウサギも体術でもって対処しようとしますが、見切ることができません。弾同士が絡み合うようにして飛び交うので、なかなか捉えることが難しいのです。
 援護役の弾丸が、率先して時計ウサギを翻弄します。すっかり注意がそちらに向いたところに、本命の弾が、炸裂しました。
「うおっ!?」
「『騎士』からのチェックメイト!ですよ。……乗ってるの馬じゃないですけどね」
 鋼の馬の背で、サリーが肩をすくめました。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と

ふかふか…
(じーっと見てる
(すごく見てる
……まつりん、おかあさんとちょっと違うね?(こそっ

シエルもやる気(こく
がんばって、と手を繋いで勇気を分けて

うん。大きさよりかたちっておとうさん言ってた(こくん
丸くてふわふわで大きいなら、わたしはつばくらさまの方が……
はうっ!拷問具がつばくらさま……

(ふらふら)
(もふっ)

至福の顔でもふもふ拷問に溺れそうだけど
……ん。
【白銀の仲間】で巨大ペンギンを召喚
べしっと拷問具を叩いてひっぺがしてもらう
残念ね?所詮作り物のもふ
本物のつばくらさまとは全然違う

まつりんの爆発を目眩ましがわりに
うさみみメイドさんを女王さまに接近させて
殴り飛ばす


木元・祭莉
アンちゃん(f16565)とー!

おおー、時計ウサギ姉ちゃん。
(遠目からじーっと見て)
……うん。強敵っぽい。(ごくり)

シエル姐ちゃんたち、負けないでね!
後で一緒にチョコパフェ、食べようー♪
(両手ぶんぶん)

さてと。
あのね、木元家では、大きければいいワケじゃないんだって!
……おいらは、やーらかいのイイと思うんだけど(ぽそ)←裏切者

でも、目がコワイのはダメ。
あと、イタイのも嫌。
だから、そのヒラヒラの首輪は、御免被りまっす!

懐から舞扇を取り出し。
それ、愛玩用じゃないもん!(舞いながら打ち落とす)
おいら、可愛がってくれるお姉さんがいいー♪

すれ違いざま、肩越しに飛扇。
バイバイ、好みじゃない姉ちゃん♪(爆発)



「おおー、時計ウサギ姉ちゃん」
 木元・祭莉は、狂える時計ウサギをじーっと見つめました。ちゃんと、離れた所から。
「ふかふか……」
 木元・杏も見ています。
 すごく見ています。
 ある一か所を。
「……まつりん、おかあさんとちょっと違うね?」
 こそっ、と杏は、祭莉の耳元でささやきました。
「……うん。強敵っぽい」
 ごくり。この敵は手ごわいです。
「シエルもやる気」
「もちろんさ。なんなら殴りに行きたい」
 けどその役目は任せるよ、とシエルは、杏と祭莉を送り出しました。
 がんばって、と、杏は、シエルと手を繋いで、勇気をおすそ分けました。
「シエル姐ちゃんたち、負けないでね! 後で一緒にチョコパフェ、食べようー♪」
「とびきりのを用意するよ」
 両手をぶんぶんと振って走り出す祭莉に、シエルは巨大泡だて器を振り返しました。
「また新手か」
 孤軍奮闘の時計ウサギは、ちょっぴりご機嫌斜めのご様子です。
「あのね、木元家では、大きければいいワケじゃないんだって!」
「うん。大きさよりかたちっておとうさん言ってた」
 祭莉の主張に、杏もこくんとうなずきました。
「……おいらは、やーらかいのイイと思うんだけど」
 ぽそっ、と祭莉が呟きました。本音です。
「ほほう、わらわの『これ』にケチをつけると?」
 時計ウサギがふんぞり返ります。きょうだいの目を釘づけにしていた立派なお胸が強調されます。
 後ろの方から歯ぎしりの音が聞こえたのは、2人の気のせいでしょうか。
「どうだ。降参するなら触れてみてもよいのだぞ」
「えっ」
「……まつりん」
 思わず目を輝かせる祭莉に、杏のじとっとした視線が刺さりました。
 祭莉、とっさにあさっての方を向いて、口笛を吹き始めます。
 誤魔化しました。
「丸くてふわふわで大きいなら、わたしはつばくらさまの方が……」
 杏がそんなことを口にしていると、どういうことでしょう。時計ウサギの召喚した拷問具は、つばくらさまの形をしていました。
「はうっ!」
 ずきゅーん、と胸を射抜かれました。
 ふらふら~。杏の足がひとりでに動きます。
「(もふっ)」
 抱き付いた杏を、もふもふ拷問がお迎えします。これは、逃れられません……!
「大好きなもふもふとともに逝けるのであれば、満足であろう?」
「……ん」
 眉ひそめ。
 杏の上に大きな影が落ちたかと思うと、きらり、空が輝き、巨大ななにかが降ってきました。
 ペンギンでした。
 ぺしっ。白銀の巨大ペンギンは、拷問つばくらさまを叩いて、杏から引き剥がします。
 杏は、きっ、とふかふかのお胸……もとい、時計ウサギを見返します。
「残念ね? 所詮作り物のもふ、本物のつばくらさまとは全然違う」
「贅沢な。ならもう1人だ。こちらの方がだましやすそうだし」
 祭莉、なめられています。
「おいらだって、なんでもいいわけじゃないし! 目がコワイのはダメ。あと、イタイのも嫌だ!」
 ほう、と時計ウサギは、悪い笑みを浮かべました。
「なら、そなたにはこのうさ首輪を授けよう。わらわの元で飼ってやるぞえ」
「御免被りまっす!」
 祭莉は、べっ、と舌を出すと、懐から舞扇を取り出しました。
 飛んでくるうさ首輪を、祭莉は、舞いながら打ち落としていきます。
「おいら、ちゃんと可愛がってくれるお姉さんがいいー♪」
 そういうわけで。
 時計ウサギとすれ違いざま、祭莉は肩越しに扇を飛ばしました。
「バイバイ、好みじゃない姉ちゃん♪」
 爆発が、時計ウサギを飲み込みました。
「この程度で……うぬっ、どこだ、見えぬ」
 時計ウサギが煙幕を振り払うなり、杏のうさみみメイドさんが飛び込んできました。祭莉の爆発を目眩ましがわりにして、近づいたのです。
 うさみみの誇りにかけて。うさみみメイドさんが、時計ウサギを殴り飛ばしました。精一杯。
「うあっ!?」
 これには、ふかふかお胸防御も形無しでした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ノーラ・カッツェ
(絡みのみNG)

あれを倒せばいいのね?
燕はチョコレートの猫さんに任せて…大本を断ってしまおうかな。
え…?今度はSehnsuchtが一緒に頑張るの?
ふふっ。それじゃあ、いつも通り安全な場所から援護お願いね。

クイーンにしてキングのウサギさん。特設ステージへご招待。
まずは薔薇の迷宮…楽しんできてね?
でも急がないと…あなたの素敵な観客…みーんな私とSehnsuchtに殺されちゃうよ。

観客の処理が終わったら出口の前でウサギさんをお出迎え。
自信に満ちたその態度…その姿…。私に【串刺し】にされて…【傷口をえぐる】時にどんな変化が起こるのか…。とっても楽しみ。

※Sehnsuchtは肉球型魔法弾で戦います。



 チョコねこさんとの連携も板について来た頃、ノーラ・カッツェは、猟兵に追い詰められる、狂える時計ウサギを振り返りました。
「あれを倒せばいいのね?」
「はいですにゃ! ここはねこにまかせるですにゃ」
 胸を叩くチョコねこさんにお任せして、ノーラは、時計ウサギとの対決に向かいました。
 すると、ノーラが抱いた猫のぬいぐるみが、もぞもぞ。
「え……? 今度はSehnsuchtが一緒に頑張るの?」
 こくん。
「ふふっ。それじゃあ、いつも通り安全な場所から援護お願いね」
 それぞれの配置についた二者を、時計ウサギが迎えました。
「今度はそなたが相手か。1人とぬいぐるみならばわらわの圧倒的有利よ」
 時計ウサギが、ぱちん、と指を鳴らしました。現れる観客席、そこにはたくさんの観客達。
 ニヤニヤ。嘲笑がノーラに突き刺さります。その代わり、時計ウサギのドレスのほころびが直り、より立派に、豪奢になっていきます。
 ですが、ここは時計ウサギだけのステージではありません。
「自信に満ちたその態度……その姿……。私に串刺しにされて……傷口をえぐる時にどんな変化が起こるのか……。とっても楽しみ」
 ノーラの番が腕を広げると、薔薇が、周囲の景色を書き換えていきます。
「これは……」
「まずは薔薇の迷宮……楽しんできてね?」
 茨の壁の向こう側に、時計ウサギの姿が消えます。
「でも急がないと……あなたの素敵な観客……みーんな私とSehnsuchtに殺されちゃうよ」
 しばしのち、茨の壁が、吹き飛びます。時計ウサギが、力ずくで通り抜けてきたのです。
 ルールも何もあったものではありません。自分がルールだ、と言ってしまうタイプです。
「どうだ、迷路をクリアすることなどわらわにとっては……」
 ですが、時計ウサギが出口にたどりついた時には、観客席で声を上げるものはいませんでした。
 ノーラとSehnsuchtによって『始末』されていたのです。
 そして、飛来する肉球型魔法弾。時計ウサギの足が止まった瞬間、ノーラのAlptraumがその美脚を貫きました。
「あああっ!?」
 時計ウサギの美しく高慢だった顔が、苦悶に歪みます。
 ノーラの顔に、愉悦が浮かびました。

成功 🔵​🔵​🔴​

青葉・颯夏
マリスさん(f03202)と同行

今回は前に出るマリスさんの援護に
マリスさんが接敵するまで
フェイントをかけたりおびき寄せて時間稼ぎをする
あとは《弓曳落星》で援護射撃
狂える時計ウサギにとどめを刺せるようであれば
観客へ花風を撃った後に《黒紅》で攻撃
嘲笑やブーイングには無関心
あたしはあなたたちの感想を求めてないから


マリス・ステラ
葉・颯夏(f00027)と参加

【WIZ】他の猟兵とも協力します

「主よ、憐みたまえ」

『祈り』を捧げると星辰の片目に光が灯る
全身から放つ光の『存在感』で敵を『おびき寄せ』る
光は『オーラ防御』の星の輝きと星が煌めく『カウンター』

「援護は任せます、颯夏」

支援を得意とするなら私が前に出るのが良いでしょう
六禁を振るい『破魔』の力が宿る攻撃です
颯夏や他に攻撃が向くなら『かばう』

重傷以上で【不思議な星】
緊急時は複数同時に使用

死角からの攻撃には『第六感』を働かせて対応
嘲笑やブーイングなど悪意に満ちた観客には慈愛を持って応えます

「あなた達を私は赦しましょう」

時計をウサギは機を見て星の『属性攻撃』で倒しましょう


櫛笥・橘
桜ちゃん(f16130)と!

うん、みんなのためにも頑張ろうね!
あーんないじめっこの、こわーいおばさんになんか、負けないんだから!

わー、桜ちゃんのお茶だー!
へへ、これはね、とってもおいしーんだよ!
って、みんなにも教えてあげて一緒に飲もうって誘うよ

桜ちゃんのお茶を飲んだら元気百倍!
剣と扇を使って舞いながら攻撃するよ
ふふふふふ
桜ちゃんのお茶がもらえなくて動きの遅くなったウサギさんが
わたしの舞から逃げられるわけないもんね♪

舞はゆっくり自分も回転しながら
軌道は円を描くように素早く

ごうもんぐ…何に使うかよくわかんないけど
桜ちゃんにいかないように守るよ!


櫛笥・桜
橘(f16128)と

ふぅ、強敵でしたがなんとか屈することなく撃退出来ましたね
次は乱暴そうな白ウサギの女王様のお出ましです
シエル様やお菓子の皆様たちを護るためにもうひと頑張り致しましょう

橘のために援護射撃と参りましょう
愛用の茶器を用意してお茶の準備をしますわ
【寛ぎのひととき】で敵のスピードを下げますの
お茶を煎れたら橘や、仲間の猟兵の皆様に振る舞わせていただきますわ
皆様のお口に合えば嬉しいですの
ご安心くださいませ
女王様の分はご用意しておりませんわ
敵の攻撃は第六感を駆使して避けたいところですの

橘!よそ見していたら危ないですよ!
ちゃんと前を見なさい!
最後まで油断は禁物です



「ふぅ、強敵でしたが、屈することなく撃退出来ましたね」
 つばくらさま退治を終えた櫛笥・桜も、狂える時計ウサギの元に向かいました。いよいよ決戦です。
「シエル様やお菓子の皆様たちを護るためにも」
「うん、みんなのためにも頑張ろうね!」
 見送ってくれるチョコラッタ達に手を振りながら、櫛笥・橘が、元気に答えました。
 それから橘は、対面した時計ウサギを、しゅっ、と睨むと、
「あーんないじめっこの、こわーいおばさんになんか、負けないんだから!」
「お、おば……!?」
 ぴくぴく。
 時計ウサギの目元口元がひきつりました。禁句です。
「決定。手加減なしである!」
 ぴりぴり。怒りの狂える時計ウサギへと、マリス・ステラも立ち向かっていきます。
「援護は頼みます、颯夏」
「任せて、マリスさん」
 青葉・颯夏が、マリスを送り出しました。
 先ほどと役割を入れ替えて、マリスが前に出るのです。
 時計ウサギは、ユーベルコードの力を除けば、割合肉体派のようす。これまでの戦いで不格好になったドレスを、自分の手で引きちぎると、軽装になりました。
 マリスにいいように近づかれるのはよろしくないようです。距離を保とうとする時計ウサギを、颯夏が足止めしました。
 雪紐の赤い瞳が輝いて、飛び出したたくさんの矢が、時計ウサギを狙います。
 たたたっ。時計ウサギは、華麗なステップで、矢をかわします。
「ええい、邪魔をしおって。だが狙いは甘いようだな?」
 時計ウサギがあざ笑いますが、自由に動き回る事が出来ず、じれったそうです。
 そこで颯夏は、あえて、相手の言葉を受けてやります。
「ポーンがどうのと言うくせに、こちらの本当の狙いも見抜けないなんて」
「ぬ、わかっておるわ! 時間稼ぎが目的であることくらい!」
 颯夏の挑発に、時計ウサギは逆上しました。ついつい、颯夏の方に、意識が向いてしまいます。頭は悪くないのでしょうが、無駄に高いプライドが仇になりました。
 それこそ、颯夏の思うつぼ。猟兵相手には、ちょっとした隙も命取りなのです。
 時計ウサギは、マリスの接近を許してしまいます。
 きらりきららと、星の輝きがこぼれます。マリスの扇『六禁』が、振るわれたのです。
「この程度……!」
「よーし、わたしも行くよ!」
 剣と扇。2つの武器を振るって攻撃する橘に、桜から援護射撃が飛びます。
 愛用の茶器を用意して……お茶の、準備です。ずいぶん変わった援護射撃です。
 これには、さしもの時計ウサギも、あっけにとられました。
「な、何の真似か……?」
「わー、桜ちゃんのお茶だー!」
 橘が喜んで、桜の元に駆け寄ります。
「へへ、これはね、とってもおいしーんだよ!」
 首を傾げる颯夏やマリスに、橘が説明しました。いぶかる2人に手招きして、一緒に飲もうと誘います。
「ええと」
「いただいて、よろしいでしょうか」
「ええ、遠慮なさらずに」
 桜が、颯夏とマリスにもお茶を振舞います。
 猟兵のする事です。無意味な行動であるはずがありません。桜の意図をなんとはなしに理解した2人は、攻撃の合間をぬって、お茶を楽しみました。
 戦場でお茶会。まるで想像していませんでしたが、和みます。適度に肩の力が抜けた事で、かえって戦いにもプラスになる予感。
「今は戦いの時間ぞ。何を呑気に茶をしばいておるか」
「ご安心くださいませ。女王様の分はご用意しておりませんわ」
「ご安心とは……!」
 桜の丁寧かつ平然とした応答に、時計ウサギのペースが乱されます。
「これでは好きなだけ攻撃せよと言って……」
 気を取り直した時計ウサギが、猟兵達のお茶会に乱入しようと、飛びかかりました。
「いる……ような……もので……」
 がくん。突然、時計ウサギのスピードが落ちました。
 そう。これこそが桜の力、桜のルール。お茶を楽しんでいない時計ウサギだけがその加護から外れ、行動の速さを5分の1にされてしまったのです。
 桜のお茶の味とユーベルコードに、颯夏とマリスも、感心の溜め息をこぼしました。
 橘も、まるで自分のお手柄のようにいばっています。
「そなた……は……何も……しておらぬ……」
「え、何て? 遅くてわからないよ!」
 橘ったら。
 だいぶ遅くなった時計ウサギのハイキックを簡単にいなして、マリスは『六禁』で反撃しました。こめられた破魔の力が相手の体を伝い、その表情を歪ませます。
「これは戦いやすいですね」
「色々な意味で、ありがとうございます」
 颯夏が、お茶を味わいながら、お礼を口にします。楽しむのが大事です。
 思わぬ形で手を焼くことになった時計ウサギは、ぼろぼろの懐中時計に触れました。
「切り札は残しておくものよ」
 五倍の早口で告げた時計ウサギの姿が、マリスの視界から消えました。これは間違いありません。死角からの攻撃が来ます。
 わかっていれば、心構えができます。
 ずずっ、とお茶をすすって精神集中……そして、マリスの第六感が、体を動かしました。
 ぱしん。星粒がこぼれました。『六禁』が、死角から現れた時計ウサギのキックを見切り、弾いたのです。お見事です。
「よーし、桜ちゃんのお茶を飲んだら元気百倍!」
 橘が燃えています。
 お茶菓子をもぐもぐしつつ、舞いを披露します。桜のお茶ブーストを受けた事で、こころなしか橘自身の動きのキレも増しているようです。
 時計ウサギも懸命にそれについていこうとしますが、すぱすぱとドレスが切り裂かれていくばかりです。
「ふふふふふ」
 橘から笑いがこぼれます。
「桜ちゃんのお茶がもらえなくて動きの遅くなったウサギさんが、わたしの舞から逃げられるわけないもんね♪」
 自身もゆっくり回転しながら、橘は舞いを続けます。その二刀流の軌道は、綺麗な円を描くように素早く。
 ですが、ピンチはチャンス。時計ウサギは、力を振り絞り、観客を呼びよせました。
「「HAHAHA!!」」
 どっ、と。
 悪意に満ちた笑いがあふれます。それは、時計ウサギのドレスを強く立派に修復するだけでなく、桜達を精神的に責め立てます。
「なんという悪意。ですが、あなた達を私は赦しましょう」
 ちくちくと突き刺さる悪意に対して、マリスの寛大な言葉が返されました。
 強さを増した時計ウサギの足を、六禁で払います。そのまま、くるりと相手の体をひっくり返しました。
 観客が、猟兵達にブーイングを飛ばします。
 それでも、颯夏は全くもって動じません。
「別にあたしはあなたたちの感想を求めてないから」
 湯のみを置くと、颯夏は、観客へとラナンキュラスの花びらを飛ばしました。
「!?!?」
 まさか、自分達が狙われるなんて夢にも思いません。
 崩れる観客席、1人、また1人と倒れる観客。てんやわんやです。
「今よ、マリスさん」
 颯夏の声に合わせて、時計ウサギのドレスが、突然みすぼらしくなりました。観客の効果を失ったためです。
 そこに、とっておきの流星弾が、時計ウサギに降り注ぎます。
 マリスの星が命中したのを見て、橘が歓声を上げました。
「凄いね、星の力を使えるなんて」
「橘! よそ見していたら危ないですよ!」
 桜の声が、ぴしゃり、と響きました。
「ちゃんと前を見なさい! 最後まで油断は禁物です」
 桜の警告は正しかったのです。
 星の残滓を振り払って、時計ウサギが跳び出しました。その速度は、すっかり元に戻っています。
「お仕置きである、これでも喰らうが良い!」
 橘は見ました。プロペラのようなものがついたカブトのようなものが飛んでくるのを。
 カブト的な部分にはウサ耳が付けられていて、何やらメルヘンですが、実のところこれは頭蓋骨粉砕機という拷問具でした。
「きりきりと締め付けられて死ぬがよい!」
「ごうもんぐ……何に使うかよくわかんないけど!」
 橘の反応は速いものでした。
「桜ちゃんの御茶会の邪魔はさせないから!」
 双の武器で、橘は、拷問具をはじき返します。これには桜も一安心。どちらかというと橘が怪我をしなくてよかった、という安心です。
「うぬぬ、まだこちらには……!」
 声を絞り出す時計ウサギの胸を、黒紅色の刃が、貫きました。
 刃を握るのは、颯夏でした。雪紐から拝借したものです。
「これで、ゲームオーバーね」
 颯夏が刃を引き抜くと、血は流れず、代わりに黒い穴のようなものが生じました。
 よろよろと、後ろに下がる時計ウサギを見て、桜がゆっくりと立ち上がります。
「お茶を楽しむ時間も、もう、お仕舞ですね」
「おのれ……だが次のゲームでは、必ずわらわが勝者となる……!」
 みるみる広がっていく穴に飲み込まれるようにして、時計ウサギは消えていきました。
 最後に残った懐中時計を、マリスの星が砕きます。
「次はないと思いますよ」
 笑顔をかわす猟兵達。
 猟兵達の、勝利です!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『みんなで作ろう!お菓子の家』

POW   :    柱や壁など、大きなお菓子で基礎になる部分を作る。

SPD   :    机に椅子に食器棚、室内の家財道具もお菓子で作ろう。

WIZ   :    砂糖菓子のガラス窓やチョコペイントの塗装など、外装部分の繊細な作業を。

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 猟兵達の活躍によって、狂える時計ウサギは、見事退治されました。
 一方、シエル達だって、負けてはいません。残っていたつばくらさまを、スイートな技で蹴散らすと、悪いことをしているオウガは1体もいなくなりました。
「……勝利だ!」
「やったー!!」
 シエルが腕を掲げると、愉快な仲間達から、歓声が上がりました。
 そのまま、英雄である猟兵達の胴上げが始まります。
「わーっしょい! 猟兵さん! わーっしょい! ありがとうー!」
 賑やかな声を聞きながら、シエルは泡だて器を振るいます。すると、不思議な事が起こりました。
 ふわぁ、と噴き出したクリームが辺りを撫でると、オウガが暴れたせいで壊れた建物や木々が、みるみる元通りになっていくではありませんか。
「この国の住人なら誰にでも出来る事さ」
 誰にでも。その言葉通り、胴上げを終えたチョコラッタ達も、チョコやクリーム、ジュースの力で傷ついた大地を直していきます。
 あっという間に、スイート・エルシオンは可笑しなお菓子の国の姿を取り戻しました。オウガ達が襲って来る前のように。
「直すだけじゃもったいない。もっと楽しく賑やかにしなくちゃね」
 そのために、シエルは、猟兵達にも手を貸して欲しい、と言いました。
 戦いの勝利記念として、新しいお菓子の家を建てて、メルヘン度をアップするのです。
「せっかくだし、みんなで手分けして、1つの大きなお菓子の家を作るとしようかね」
 材料になるお菓子は、近くのお菓子の森や川から持って来れば大丈夫。他にも、必要なものがあれば、シエルが用意してくれるといいます。
「さあチョコラッタ達。猟兵のお手伝いを頼んだよ!」
「まかせてー!」
 愉快でお菓子な仲間達が、わぁっ、と声を上げました。戦うことよりこっちの方が、ずっと得意です!
村崎・ゆかり
温いわ。いつまたオウガが襲ってくるか分からないのに、防禦施設じゃなく新しい家を作ろうだなんて。
まあ、この世のものとも思えないほどのスイーツをいただいちゃったからには、勝手なことは出来ないしね。

笑鬼召喚。
それならせめて、新しい家を防御拠点としても使えるようにするまでよ。
式神達、あくまでメルヒェンな外見から外れないようにしながら、難攻不落の砦を作るつもりで行きなさい!

噛み砕けないビターチョコの外壁に、狙撃地点として使える二階のテラス。命令を伝える伝声管も仕込まないとね。

コミュ力で愉快な仲間達にも手伝ってもらいましょう。
オウガが来たら、ここで粘りつつ猟兵の援軍を待つのよ。
これがあなた達のためだから。



「温いわ」
 ぴしゃり。
 村崎・ゆかりがお菓子な仲間達の前で、はっきりと言いました。
「いつまたオウガが襲ってくるか分からないのに、防禦施設じゃなく新しい家を作ろうだなんて」
「ええー、お菓子の家は凄いよ~?」
 のんびり主張のチョコラッタを、ゆかりが、びしっ、と指さしました。
「そこのチョコ、何処が凄いのか言ってごらんなさい」
「非常食になるよ~」
「…………」
 確かに籠城戦になったら食糧は大事かもしれませんが、家を食べてしまったら、肝心の守りが薄くなりますね。
「まったく……まあ、この世のものとも思えないほどのスイーツをいただいちゃったからには、勝手なことは出来ないしね」
 ゆかりの口元には、お菓子の欠片がついています。
 約束通り、先ほどシエルにごちそうしてもらったスイーツは、とても、とても美味しかったのです。
 仕方ないわね。ゆかりはそう言うと、子鬼達を呼び出しました。
「式神達、あくまでメルヒェンな外見から外れないようにしながら、難攻不落の砦を作るつもりで行きなさい!」
 馬鹿笑いしながら、子鬼達が作業に取り掛かりました。どうしてもお菓子の家を作るというなら、せめて、防御拠点としても使えるようにするまでです。
 外壁は、噛み砕けないビターチョコ。
 二階のテラスは狙撃地点としても使えるように。そして、命令を伝える伝声管もあると良いです。
「材料は何がいいかしら」
「こんなのでどうだろうね?」
 ゆかりにシエルが見せたのは、砂糖菓子で作った管でした。仕事が早い。
 せっせと働く子鬼達。そこに、チョコラッタやお菓子達も加わって、ゆかりの設計どおり、お菓子の家を組み立てていきます。
「わあ、立派だなあ!」
「いい? もしも次にオウガが来たら、ここで粘りつつ、猟兵の援軍を待つのよ。これがあなた達のためだから」
「「はーい!」」
「……返事は立派なんだけど」
 どうにも心配です。
 縁の出来たお菓子な住人達がオウガに食べられてしまうのは、ゆかりとしても寝覚めが悪いのです。

成功 🔵​🔵​🔴​

ノーラ・カッツェ
お菓子の家作り…。チョコレートを溶かしたものを用意したら接着剤みたいな感じで使えそうだから…。私はそれを用意するのを担当しようかな。
…ところでチョコレートがいっぱいありそうな場所ってどこだろう?
あれ…。あなたはさっきのチョコレートの猫さん。ちょうどよかった。チョコレートがいっぱいある場所…。教えてくれる?
あとは…他にもお菓子の家に使えそうなものがあれば一緒に探して持って帰ろう。

お菓子の家の中に…何かチョコレートの猫さんとの記念品を作っておきたいね。
チョコレートの猫さんはなにか作ってみたいものある?あればそれを記念に一緒に作ろう。



 さて、どこからとりかかりましょう。
 愉快な仲間達がせっせと作業する中、ノーラ・カッツェは、イメージを思い描きました。
 チョコレートを溶かしたものを用意すれば、接着剤のように使えそうです。ノーラは、それを用意する事に決めました。
 早速行動したいところですが、
「……チョコレートがいっぱいありそうな場所ってどこだろう?」
「それならいい場所知ってるですにゃ」
 ノーラの疑問を聞きつけて、お助けお菓子さんがやってきました。
「あれ……。あなたはさっきのチョコレートの猫さん」
「お世話になりましたにゃ」
「ちょうどよかった。チョコレートがいっぱいある場所……。教えてくれる?」
 お任せですにゃ、と胸を叩くと、チョコねこさんが、ノーラをご案内しました。
 川です。チョコレートが流れています。
「魚は……いなさそう」
 すると、どんぶらこどんぶらこと。川上から、大きな木が流れてきました。
 チョコレートにまみれているので最初はわかりませんでしたが、どうやらロールケーキのようです。
「これも何かに使えるかもしれないね」
「お持ちしますにゃ!」
 お菓子の家(建設中)に戻ったノーラは、たっぷりと調達したチョコ液を皆にご提供しました。
 これはありがたいです。愉快な仲間達は、喜び勇んで、お菓子の建材を組み立て始めました。
 この家が記念の象徴というのなら。ノーラは、チョコねこさんを見つめました。チョコまみれですが、元々チョコなので気にならないようです。
「何か猫さんとの記念品を作っておきたいね。なにか作ってみたいものある?」
 えーと、とチョコねこさんは考えた後、
「さっきの燕さんみたいな置物がいいですにゃ。オウガだったけど可愛かったですにゃ」
「そういうあなたもじゅうぶん可愛いと思うけどね」
それから2人で一緒に、つばくらさまの置物を作りました。
その隣にノーラは、チョコねこさんの置物も並べました。

成功 🔵​🔵​🔴​

リュヌ・ミミティック
【リノルル】で参加。
ユトにぃとレシャねぇと、一緒に、がんば、るー!
ユトにぃの肩車で、高ーい所をチョコで塗り塗りするよ! レシャねぇがしっかりバケツもってくれてるから、とっても頼もしいね 。
「ん、レシャねぇ、もっと、ほしい、よー」
塗る時にとろりと零しちゃったら、ごめんなさいする、よー
「ん、おーレシャねぇ、ユトにぃ、チョコ、たべた、いー」
一緒に、味見しちゃわない?って誘惑しちゃう!
ん、ん、やっぱり皆で食べるのはおいし、ね


オレーシャ・アルヴィア
【リノルル】でユトとリュンちゃんと参加。 WIZ
お菓子の家の外装なんて夢の夢だと思ってたわ。
固まる前にぬりきらないと、ね。
高いところだとチョコに届かないんじゃない?私もってるわね(肩車してもらうリュンちゃんを微笑ましくみながらチョコを塗りやすいように手伝う)
ユト、チョコ・・・ついちゃってる
(リュンちゃんがぬってる間だけバケツをおろして、チョコが固まりきる前にぬぐってあげる)
チョコ、味見しても大丈夫なのかしら?

何かお菓子の家用に特別なコーティングとかは
建て終わってからするのかしら?
ユトにお味見大丈夫かお伺いをたて、許可がでたら
リュンちゃんの誘惑にのっちゃう。
でも、食べすぎには注意しないとね。


ユト・リーィング
【リノルル】で参加。
リュヌはリュン坊と呼び、オレーシャはお嬢と呼んでいる。
甥っ子であるリュン坊を肩車してチョコレートを塗るのを手伝う。
むっ!ちょっ!こぼれるから気をつけろよ!(顔についてもぬぐえず)
お嬢に拭ってもらったら、
サンキュ、お嬢・・・と苦笑しつつ。
ん?つまみ食いか?
周りを見私食べながら作業しているのが見えたら
まぁ、ちょっとならいいんじゃないか?
と2人が食べるとこを黙認する。
出来上がりが楽しみだなぁー。



 わくわく。
 みんなのお菓子の家作りに加わろうとしていたリュヌ・ミミティックの元に、【リノルル】の仲間達がやってきました。
 ユト・リーィング(蒼き鎧の剣豪妖狐・f00959)とオレーシャ・アルヴィア(オラトリオの聖者・f04602)です!
「リュン坊、ずいぶん面白そうな事してるじゃないか」
「わあ、お菓子の家の外装なんて夢の夢だと思ってたわ」
 ユトとオレーシャも手伝ってくれるようです。2人が来てくれれば、百人力です。リュヌが、ますますはりきります。
「ん、よーし、ユトにぃとレシャねぇと、一緒に、がんば、るー!」
 シエル達によって、大まかに家の形は出来ています。ここからみんなで思い思いに増築したり、飾ったりしていくのです。
 オレーシャが用意したバケツを、リュヌがのぞきこみました。
 なみなみと注がれているのは、チョコです。ここに来る途中、オレーシャが調達してきたものです。
「さっそく始めましょうか。チョコが固まる前にぬりきらないと、ね」
「よし、来いリュン坊!」
 ユトはリュヌをひょいっ、と肩車すると、チョコレート塗りを始めました。
「はい、どうぞ」
「ありが、とー!」
 オレーシャに刷毛を渡されたリュヌが、高い所をチョコで塗っていきます。
 ぺたぺた、ぬりぬり。
「ん、レシャねぇ、もっと、ほしい、よー」
「はい。リュンちゃん、高いところだとチョコに届かないんじゃない? 私もってるわね」
 オレーシャは、リュヌがチョコを塗りやすいよう、バケツをしっかり持ち上げます。とても頼もしいです。
 ユトは、リュヌを支えながら場所や位置を調整していきます。こちらも抜群の安定感です。
「ん、ユトにぃ、もうちょっと、右」
「おう!」
 とろり。リュヌが塗ろうとしたチョコが、零れてしまいます。
「むっ! ちょっ! こぼれるから気をつけろよ!」
「ユト、チョコ……ついちゃってる」
 オレーシャが、ちょいちょい、と自分の顔を指して報せます。
「ああ、わかっちゃいるんだが……」
 リュヌを肩車しているので、顔に着いたチョコをぬぐう事ができないユトです。
 そこでオレーシャは、リュヌが作業している間だけバケツをおろして、チョコが固まりきる前にぬぐってあげました。
「サンキュ、お嬢……」
 ユトが苦笑をのぞかせます。ユトまでお菓子になってしまうことだけは避けられたみたいですね。
「ごめん、なさいー」
「気にするな、リュン坊! まだまだいっぱい塗らないといけないしな」
 狐耳がしょんぼりしたリュヌを、ユトが励ましました。
「てか、リュン坊もチョコついてるぞ」
「ん、んー、どこー?」
 リュヌの鼻のてっぺんにもチョコがちょこん。
 オレーシャがそんな2人の様子を微笑まし気に眺めていると、ちょこちょこと、お菓子の住人さんがやってきました。
「めぇ達も手伝うめぇ」
「いっぱいもってきたうさ」
 リュヌのところにやってきたのは、ふわふわ綿あめの羊さんと、きらきら飴の兎さんです。チョコたっぷりのバケツを持ってやってきてくれました。
「ん、おー、さっきの、お菓子さん」
「助けてもらったお礼だめぇ」
「いっしょにがんばるうさ」
「ん、ありが、とー!」
 いつの間にか仲間が出来ていたみたいで、ユトとオレーシャまでなんだか嬉しいです。
 それから、みんなでひとしきり作業した後、いったん休憩することにしました。
「リュンちゃん、お疲れ様」
 オレーシャが、リュヌの体のあちこちについたチョコをふいてあげます。
 ふう、と一息つくユト達に、シエルから飲み物の差し入れが渡されました。
「色々手伝ってもらって助かるよ」
「こっちだって楽しませてもらってるんだ。お互いさまさ。……ん、どうしたリュン坊」
「ん、おーレシャねぇ、ユトにぃ、チョコ、たべた、いー」
 きらきら。リュヌのきらめく瞳が、2人のハートをつかみます。一緒に、味見しちゃわない?って誘惑です。
 もちろん二つ返事でお応えしたいオレーシャですが、一応確認してみます。
「このチョコ……味見しても大丈夫なのかしら?」
「ん? つまみ食いか?」
 どうなんだろうなあ、とユトは周りを見回しました。
「ぺろっ」
「ぱくっ」
 羊さんや兎さんが、材料をちょっぴり拝借しているのが見えました。
 兎さんにいたっては、壁用でしょうか、ユトと同じくらい大きなクッキーにかじりついています。食いしん坊さんめ。
 シエルにもばっちりばれていますが、「しょうがないねぇ」という顔をするだけで、特に叱るでもありません。心が寛いです。……むしろ日常茶飯事?
 ユトは2人に視線を戻しました。
「まぁ、ちょっとならいいんじゃないか?」
 ユトからお許しが出ました。
 やったー、とリュヌがチョコをぺろり。オレーシャもぺろり。羊さんや兎さんもぺろり。
「ん、ん、やっぱり皆で食べるのはおいし、ね」
 リュヌがにこにこです。
 手伝いに来てよかったと、オレーシャも思います。チョコも不思議なくらい美味しいです。さすがお菓子の国。
 リュヌがそんな国を護ったかと思うと、オレーシャもユトも誇らしいです。
「でも、食べすぎには注意しないとね」
 オレーシャが、みんなと自分に釘を刺しました。家が出来上がる前にチョコが底を突いたら大変ですしね。
 さて、つまみ食いタイム……もとい、休憩を終えたら、作業、再開です。
「よっしゃリュン坊、もうひと頑張りだ」
「ん!」
 チョコ塗装と、ユトの肩車も再開です。
「ん、チョコ、固まって、ない?」
「大丈夫さ、あっためて溶かしといたからね」
 シエルが、リュヌにウインクしました。
 自分達はもちろん、みんなが思い思いに飾っていくうち、どんどんとお菓子の家が立派になっていきます。
 一体、どんな家になるのでしょう。ユトも、ついついわくわく。
「これは出来上がりが楽しみだなぁー」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

雨咲・ケイ
義妹の室姫慧華(f08843)と行動。

折角なので材料を探しながら
散策して回ります。

やっぱりこうして見ると、今まで訪れた世界とは
全然違いますねえ……。
(圧倒されつつ興味深々。慧華の話があまり聞こえていない)


お菓子の家の材料には
ベイクドチーズケーキを使いましょう。
慧華はチーズケーキが好きでしたからね。
血は繋がっていませんが兄妹ですから……。
ちゃんと覚えてますよ。
……って聞いてます?慧華?

アドリブ歓迎です。


室姫・慧華
義兄の雨咲ケイ(f00882)と行動。

材料を探しながら森を散策します。
折角だから兄さまとの記念写真も撮ります。

本当に凄い世界ですね!
小さい頃に読んだ童話の世界そのままです!
……確か幼い兄妹がお菓子の家を見つける
お話がありましたよね。
なんだかとってもロマンチックです……。
……って聞いてます?兄さま?

お菓子の家を作る時には
兄さまの好きなプリンを使います。
(作業に夢中になってケイの話があまり聞こえていない)

アドリブ歓迎です。



 製作中のお菓子の家からほど近い場所に、森があります。
 その森を、室姫・慧華(人間のマジックナイト・f08843)が、お菓子の家の材料を探しながら散策しています。
 義理のお兄さんである雨咲・ケイも一緒です。
 森は森でも、お菓子の森です。
「本当に凄い世界ですね! 小さい頃に読んだ童話の世界そのままです!」
 うっとり、慧華が見渡すものすべてが、お菓子で出来ています。
 木の葉はチョコレート、切り株はケーキ。どれも自然に生まれたものなのでしょう。しかも、本当に食べられるから不思議です。
「やっぱりこうして見ると、今まで訪れた世界とは全然違いますねえ……」
 周囲の風景が、ケイを圧倒します。
 オウガと戦っている時はゆっくりと観られませんでしたから、改めてゆっくり観察すると、その神秘がますます伝わってきます。
 ケイ、すっかり興味津々です。黒の瞳が好奇心で満ち満ちています。溢れそうです。
「……確か幼い兄妹がお菓子の家を見つける、そんなお話がありましたよね。なんだかとってもロマンチックです……」
 ふと慧華の脳裏に、読んだことのある童話が思い出されます。けれどまさか、自分達が、そのお菓子の家を作れる時が来るなんて。
 しかも幸いな事に、これは夢でなく現実なのです。
 ちらっ、ちらっ。胸を躍らせる慧華を、木陰から、尻尾がロールケーキになったリスや、飴細工の野鳥がのぞいています。
「わあ……本当に童話の世界に入り込んでしまったみたい……って聞いてます? 兄さま?」
 どうやらケイには、慧華の話があまり耳に入っていないようです。すっかりこの世界に魅了されてしまったみたいです。
「ああ、ごめんなさい。ついつい見入ってしまって」
 そんな風に謝るケイの腕を引っ張って。
 慧華は、ケイとの記念写真を撮ることにしました。とりわけ立派な大樹を背景に。森の愉快な小動物達も一緒に加わってもらいました。
 さてさて、美味しそうな……じゃなくて、立派な材料を持って戻って来たケイたちは、さっそくお菓子の家づくりに加わりました。
「おお、貴方様はさきほどの!」
 ケイに、1人の住人が話しかけてきました。最初に一緒に戦った、プリンの戦士さんです。
「兄さま、こちらのぷるぷるした方は」
「プディンと申します。兄上殿には、先ほどご助力いただいたのです。お菓子の家づくりまで手伝っていただけるとは! むむ、妹君、どうされましたかな」
「美味しそう……」
 ぷるん。
 喋るたびに揺れるプディンの体を見て、慧華が言いました。
 けれど、すぐに気づいて、慌てて手を振ります。
「食べません、食べませんよ」
「……ほっ」
 プディンが、胸をなでおろしました。なんだかデジャヴです。
 さて、ケイが森で選んできた材料は、ベイクドチーズケーキです。割合しっかりして、壁などにちょうどいいという事もありますが、選んだ一番の理由がありました。
「慧華はチーズケーキが好きでしたからね」
 ケイにとっても、思い入れのあるお菓子です。
「血は繋がっていませんが兄妹ですから……。ちゃんと覚えてますよ、昔は……って」
 ついつい昔話に花が咲きそうになったところで、不意に、ケイが言葉を切りました。
「聞いてます? 慧華?」
「あっ、ごめんなさい兄さま」
 慧華は、作業に夢中になるあまり、ケイの話があまり聞こえていなかったみたいです。
「お互い様、ですね」
 ケイが笑ったので、慧華もつられて笑いをこぼしました。
「慧華の使っている材料は、プリンですね」
「はい。兄さま、プリンがお好きですから」
 選ぶ理由までおんなじです。
 ちらっ。
 慧華が、プディンの方を見ました。ケイもつられて、ちらっ。
「た、食べるのであれば、構いませんぞ。ただし端っこの方で勘弁を……!」
「「食べませんよ」」
 ケイと慧華、2人の声が重なりました。見事に。
 それより一緒に作りましょうと誘われて、プディンははりきりました。
 頼もしい仲間を得て、ケイと慧華は、立派な家を作っていくのです。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

木元・祭莉
アンちゃん(f16565)とー!

悪は潰えた!(ふんぞり)
……ちょっともったいなかった(ぽそ)。

でもいいや、シエル姐ちゃんいるし!
後で、チョコラッタも一緒に、チョコパフェしよー♪

お菓子のおうち。
三角屋根がいいなあー♪
おいら、屋根のトコ、作ってもいいー?

パイ生地を四角いタルト風に組み上げてー。
薄切りのフルーツコンポートを乗っけて、カスタードクリームで固定するー。

ロフトには、水色の飴細工で天窓を作ってー。
煙突からは虹色の綿菓子が、ぷわーっと。

アンちゃんのトコはどうなったかなー?
屋根からぶらーんとぶら下がり。

できた?
じゃ、お茶にしよー♪

あ、タビタビのお土産……まいっか♪(テキトーに飴をポケットに)


櫛笥・橘
桜ちゃん(f16130)と!

お菓子の家づくりだって!
がんばろーねっ

クッキーやチョコもおいしそ…素敵だけど、和菓子の材料もおすすめしたいな

えっ!?
つまみ食いなんてしてないよっ
これはあの、ちょっと味見を…(汗だらだら

ええと、そうそう和菓子っぽいの!
ガラスのかわりに寒天なんてどうかな?
練りきりや飴細工なんかも、いろんな色が出せていいよね

みてみて、桜ちゃん!
水色寒天の中に赤い寒天で金魚を泳がせたらキレイだよね!
窓とか壁とかそのまま水槽とか?

うぅ、でもあんまり器用じゃないから上手にできないよーっ
桜ちゃーん、たすけてー!

できあがったら歓声をあげて、みんなでハイタッチしたいな


木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と

シエル、ふわふわ倒した(胸張り)
ん、お菓子の家つくり?
わたし得意
だって、おかあさん(パティシエ)の娘だもん(嬉しそうに)

土台と柱はチョコレート
ビスケットの壁に、窓は透明なハッカ飴
隙間はマシュマロ詰めてきっちり固定し
扉はココアビスケット
飴細工のリンドウ型の呼び鈴つけて

あとは、ゼリービーンズさん、一緒につくろ?
緑のゼリーで蔦と葉っぱを作り壁に飾り付けてカントリー風

まつりん、屋根はどう?
見上げたら三角屋根に揺れるしっぽ
ひょっこり見えた顔と声に、ふふ、と笑って
ん、出来たね

他の猟兵さん達の作った場所も
色んな作り方に感心して眺めていくの

まつりん、チョコパフェ、わたしも欲しい


櫛笥・桜
橘(f16128)と

まぁ、皆様ご一緒にお菓子の家づくりですか
素晴らしい企画ですわ
お菓子の皆様たちも驚くような大きな家を作りましょうね

…ところで橘
その手に持っているお菓子は何ですか?
あった場所にきちんと戻しなさい!

求肥を薄くのばせばテーブルクロスになりそうですわ
同じ素材で餡を包んでお揃いのクッションも作ってみたらどうでしょうか
あら、壁が水槽とは面白い発想ですね
では、わたくしは羊羹で黒いデメキンを作りましょう

橘に助けを求められたら(慣れっこなので)
溜息をつきつつも手伝ってあげる
…仕方がないですね

出来上がった大きな家を見上げて思わず溜息
皆様で力を合わせた傑作ですわね
ニコニコと橘を見守っていましょう



 木元・祭莉と木元・杏が、シエルの元に駆け寄りました。
「シエル、ふわふわ倒した」
「うん、よくやってくれたね」
 胸を張る杏の肩に、シエルが手を置きます。なんだか妙に感情がこもっています。
「あれは良くない奴さ」
「そう、悪は潰えた!」
 得意げにふんぞり返った祭莉でしたが、
「……ちょっともったいなかった」
 ちょっとしょんぼり。
「でもいいや、シエル姐ちゃんいるし!」
 立ち直りが早いです。そこが祭莉の良いところです。
「さぁて、一休みしたら、次はこっちを手伝ってくれるかい?」
「ん、お菓子の家つくり?」
 杏がシエルの指差した方に目をやると、作りかけのお菓子の家がありました。
 お菓子の仲間や猟兵によって、だいぶ立派に出来てきています。
「え、わたし達も作っていいの!?」
 戦い終わって、まだまだ元気な櫛笥・橘を、シエルが歓迎しました。
 櫛笥・桜も、ぽむん、と手を合わせます。
「まぁ、皆様ご一緒にお菓子の家づくりですか、素晴らしい企画ですわ」
「だよねっ。かんばろー!」
 橘はやる気です。かなりやる気です。というか食欲?
「クッキーやチョコもおいしそ……素敵だけど、和菓子の材料もおすすめしたいな」
「ふふ、お菓子の皆様たちも驚くような大きな家を作りましょうね」
 どんどんと立派になっていくお菓子の家。2人も負けないよう頑張りましょう。
「……ところで橘」
 ちろーり、と桜の視線がスライドしました。
「その手に持っているお菓子は何ですか?」
 ささっ。橘が、持っていたウエハースを後ろに隠しました。
「えっ!? つまみ食いなんてしてないよっ」
 橘がわたわたと両手を振って見せます。ウエハースがこぼれます。
「…………」
「これはあの、ちょっと味見を……」
 じーっ、と桜に見とがめられて、橘の顔に汗がたらたら。女優さんにはなれないかもしれません。
「あった場所にきちんと戻しなさい!」
 はーい! と橘がとてとて走っていきました。
「ってわけで……出来るかい?」
「わたし得意。だって、おかあさんの娘だもん」
 こくり、シエルの問いかけに、杏がうなずきました。嬉しそうです。なんといってもパティシエの娘なのです。
「まつりんも、一緒に」
「もちろんがんばるよー! できたら、後でチョコラッタも一緒に、チョコパフェしよー♪」
「え! 楽しみー」
 祭莉は、チョコラッタに手を振って、さっそく作業に取り掛かりました。
「三角屋根がいいなあー♪ おいら、屋根のトコ、作ってもいいー?」
「高い所は気を付けるんだよ」
 祭莉が言うと、シエルがはしごを持ってきてくれました。もちろんこれもお菓子です。しかし頑丈です。まつりん乗っても大丈夫。
 祭莉が上なら、杏は地上です。土台と柱を、堅いチョコレートを使って築いていきます。
 壁はビスケット、窓は透明なハッカ飴。隙間は、マシュマロを詰めてきっちり固定します。
「ん、風が吹いてもだいじょうぶ」
 ココアビスケットの扉には、飴細工のリンドウ型の呼び鈴を付けます。お洒落です。
 だいぶ形になってきました。誇らしいです。そんな杏の元に、お菓子の住人達が集まってきました。
「ゼリービーンズさん、一緒につくろ?」
「「おー!」」
 先生役の杏を囲んで、みんなで緑のゼリーで、蔦と葉っぱを作ります。
 それをあちこち壁に飾り付ければ、カントリー風です。
 さてさて、桜達の用意するお菓子は、和風です。求肥を薄くのばしたテーブルクロス。
 同じ素材で餡を包んで、お揃いのクッションも作ってみます。もふもふです。
「ガラスのかわりに寒天なんてどうかな?」
 練りきりや飴細工なんかも、いろんな色が出せていいよね、と橘は次々ご提案です。
「みてみて、桜ちゃん!」
 橘が、桜を手招きしました。試しに壁を寒天で作って見ました。
「水色寒天の中に赤い寒天で金魚を泳がせたらキレイだよね! 窓とか壁とかそのまま水槽とか?」
「壁が水槽とは面白い発想ですね。では、わたくしは羊羹で黒いデメキンを作りましょう」
 その発想はなかった、とシエルが、チョコペンでメモを取っています。
 そうして金魚作りに取り掛かった橘ですが、ちょっと悪戦苦闘しているみたいです。なかなか可愛い金魚の形になりません。
「うぅ、あんまり上手にできないよーっ」
 橘が情けない声を上げました。ここは、最後の手段です。少し最後が早いような気もしますけれど。
「桜ちゃーん、たすけてー!」
「……仕方がないですね」
 橘に助けを求められた桜は、溜息をつきつつも手伝ってあげる事にしました。慣れっこなのです。
 次々と、お菓子の魚が出来ていきます。寒天で作った壁に、たくさんの金魚たちが泳いで、まるで水族館のようです。
「わぁ、きれい」
 お菓子の水族館の最初のお客さんは、杏でした。和菓子という素材と、その使い方、飾り方に、思わず感心してしまいます。
「これ、寒天?」
「そう! あ、お魚作ってみる?」
 こくり。橘に教わりながら……大分桜の助けを借りましたが……杏もお魚作りです。
 さて、こちらは祭莉です。ちゃんと作っていますとも。
 パイ生地を、四角いタルト風に組み上げて。
 薄切りのフルーツコンポートを乗せたら、カスタードクリームで固定します。
 そしてロフトには、水色の飴細工で天窓をつけていきます。
「まつりん、屋根はどう?」
 とてとてやって来た杏が見上げると、三角屋根に揺れるしっぽが見えました。ふりふり。
 ひょっこり見えた顔と声に、杏は、ふふ、と笑います。
「ん、出来てるね」
 住人達のフォローをしていたシエルが、屋根の上を見上げました。煙突からは、虹色の綿菓子が、ぷわーっと噴き出しています。
「これは凄いね」
「でしょー! アンちゃんのトコはどうなったかなー?」
 祭莉が、屋根からぶらーんとぶら下がって、様子を拝見。どれもなかなか……いえ、かなりの出来です。
「やった、できたよー!」
 橘が、歓声をあげました。
 遂に、お菓子の家が完成したのです。
 綺麗で楽しく、そして何より大きな家を見上げて、桜は思わず溜息をこぼしました。
「皆様で力を合わせた傑作ですわね」
 色んなアイディアが詰まっていて、これは強い!と、橘はガッツポーズです。
「家にも強さは大事だもんね!」
「橘がそういうと、なんだか家自体が戦ってくれそうですね」
「そっか! じゃあ今から改造……!」
「今からはいいです!」
 ともあれ、その場のみんなでハイタッチです。
 ニコニコと橘を見守る桜も、ぱちん、と手を叩きました。
「じゃ、みんなでお茶にしよー♪」
 祭莉が、しゅたっ、と地面に降りました。チョコラッタ達も呼んで、チョコパフェタイムです!
「まつりん、チョコパフェ、わたしも欲しい」
「ほい、アンちゃんの分ー♪」
 美味しそうです。しかしいつの間に用意したのでしょう。
「んー! パフェ、最高ー!」
「ん、おいしい。……まつりん、口に、チョコ、ついてる」
 ぺろりん。杏に指差された場所を、器用に舌でぬぐう祭莉です。チョコラッタの口もチョコまみれなので、こちらは杏がふいてあげました。
 桜や橘も、一緒にチョコパフェパーティです。
「うんうん、一仕事した後のお菓子は格別だよね!」
「橘は、さっきつまみ食いしていたでしょう」
「あぅ、桜ちゃん、それはなかった事に!」
「なになにー? おいしーの、あった?」
 ひょいっ。祭莉が2人の会話に加わりました。
「まつりん、食いしん坊」
 そう言いつつ、杏もお菓子のお話は聞き逃さない所存です。
 そんなこんなで、みんなはあっという間にチョコパフェを平らげてしまいました。
「あ、タビタビのお土産……まいっか♪」
 祭莉は、シエルにもらった飴のお花を、ポケットに入れました。

「さて、改めてお茶にしようか」
 シエルが用意したお茶やお菓子で、お茶会が始まりました。もちろん会場は、出来たばかりのお菓子の家です。
 お茶請けは、シエルの作った……チョコラッタが自分も手伝ったよ!と誇らしげでした……お菓子の数々。
「みんな、本当に助かったよ。ありがとう」
 シエルが、改めて、感謝を口にしました。
 お菓子の家のドアには、石板みたいなチョコが掲げられています。オウガと戦った猟兵さん達の名前と、チョコラッタによる似顔絵が刻まれています。
 このお菓子の家は、これからもスイート・エルシオンを見守り続けていってくれる事でしょう。
 平和と愉快の象徴として。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年07月10日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アリスラビリンス
#童話調


30




種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠鏡繰・くるるです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト