●夢に包まれ
強力なオウガにより、不思議の国に迷い込んだアリス。
「……あら、ここは……?」
周りをキョロキョロと見渡し、不安そうな彼女。
周りは何処か中世イギリスの広大な庭園の様な景色だが……そこに。
『ヒャーッヒャッヒャッヒャ!!』
甲高い笑い声を上げるはオウガの『チェシャ猫』。
『どうやら、迷い込んだアリスが居る様デスネェ!! まぁ、いいでしょう。さっさと殺してあげましょうねぇ!!』
と言うと共に、『チェシャ猫』は何か詠唱の言葉を口にして……次の瞬間、地面からイバラの蔦がウゾゾゾ、と伸びてきて、迷路を作る。
視界が緑に包まれ、更にきょとんとしているアリス。
『さぁ、始めましょうかぁ!!』
そして、その迷路に放たれる『グリードキャタピラー』の群れ。
その群れは、アリスを探し……喰らおうと地面を蠢き始めた。
「突然皆に集まって貰ったのは、このアリスを救って欲しいからなんだ」
と、そんな説明を一通り終えつつ、双葉・翔は。
「アリスはユーベルコードを使えるから、上手く指示すれば多少は戦える強い女の子なんだ。だけど、ボスである『チェシャ猫』と対峙すれば、恐らくそのユーベルコードは役に立たない。だから、彼女を護りつつ、チェシャ猫を討伐してきて欲しいんだ」
「ちなみにアリスが降り立ったのは、イバラの蔦が迷路を形作った庭園。イバラは成長し続け、道を塞いだり、地面から突き刺してきたりする危険なトラップになる」
「このトラップをカイクグリツツ、蔓延る『グリードキャタピラー』を倒してきて欲しい」
「恐らく『チェシャ猫』の配下は、このグリードキャタピラーだけじゃない。恐らく……『トランプの巨人』というオウガ達も、続けて襲い掛かってくると思うから、それら二つのオウガ達を倒し、チェシャ猫への道を切開き、倒してきて欲しいんだ」
そして、最後に翔は。
「アリスを救うのは大変かもしれないけど、でもきっと皆なら出来る筈だよ。宜しく頼むね!」
と、グリモアを手にするのであった。
幾夜緋琉
皆様、御世話になっております。幾夜・緋琉(いくよ・あける)です。
38番目のシナリオ、新たな『アリスラビリンス』での、オウガ達の討伐依頼です。
オウガ達は、一人のアリスという女性を殺そうと蠢いています。それを護りつつ、襲い来るオウガ達を倒してきて欲しいという事になります。
一体目のグリードキャタピラー、及び二体目のトランプの巨人については、イバラの迷路の中で戦う事になります。
イバラの迷路は、常に成長し続け、道を塞ぎ、身に巻き付いたり、地面から不意に突き出てきたり……と中々危険なトラップです。
そんなトラップを掻い潜りつつ、アリスと共闘し、オウガ達を倒す事になります。
そして、オウガ達を全て倒せば、ラスボスの『チェシャ猫』と戦闘になりますので、三つの関門をどうにか切り抜ける様、頑張って下さい!
それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしております。
第1章 集団戦
『グリードキャタピラー』
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POW : キャタピラーファング
【無数の歯の生えた大口で噛みつくこと】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 脱皮突進
【無数の足を蠢かせての突進】による素早い一撃を放つ。また、【脱皮する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 汚らわしき蹂躙
全身を【表皮から溢れる粘液】で覆い、自身が敵から受けた【敵意や嫌悪の感情】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
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アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
新世界に殴り込みだ!
肩慣らしのために…ちょっとぶっ飛ばさせて貰うぜ!
まあ、新世界でもやる事は変わらねぇ。とりあえず高そうな所から【ジャンプ】してアリスとやらとオウガ共の間に割って入るようにスーパーヒーロー着地。【存在感】で敵視を引きつつ、レイシューターによ【一斉発射】で攻撃を仕掛けるぜ。
敵は近づいて噛みついてくるようだが…そんなに食いたいなら食わせてやるよ。俺のあっつあつに燃え滾る右腕をな!
敵の攻撃に対してカウンター気味に【プロミネンス・インパクト】を発動。超高熱の右手をブーストアームとして発射。敵の大きな口にぶちこんでやるぜ!!
フィロメーラ・アステール
「おーう、道に迷ってるのか! 案内するぞ!」
あたしも道に詳しいワケじゃないが!
まあ、なんとかなるだろ!
【第六感】を頼りに、まずは勢いで先導するぜ!
でも、ただのカンだけじゃない!
【聞き耳】により【情報収集】することで、イバラの動く音から変化していく構造を見極めるぞ!
敵に遭遇したら【煌天つまびく無窮の星琴】だ!
【オーラ防御】で補強した光の糸でサッと縛り上げよう!
恐怖を感じる前に手早く片付けるのがポイント!
ほーらメルヘンメルヘン!
糸ダルマになってる様子は意外に可愛い感じしない?
アリスを恐怖させないよう【パフォーマンス】する!
他にも糸で通路を封鎖したり!
アリスを吊って浮遊移動させるのも面白いかもな!
ウルフシャ・オーゲツ
ふむ、新世界の珍味というやつじゃな、なかなかに喰い応えがありそうじゃのう。
しかもわざわざ粘液でドレッシングをかけてくれるというではないか。
そこまでサービスしてくれるとあってはウチもしっかりと『大食い』してやらんと礼を失すると言うものじゃ。
という、まさかの好意と食欲の感情を前面に押し出し、怪しい構えで敵と対峙。
「ふっふっふ、ウチはおいしそうじゃろう、実際なめると甘いぞ」
砂糖菓子的な物が中身のヤドリガミじゃからな。何かと甘い。
それを利用し、相手にわざとなめさせるなどして味見させ、
「おいしい! 他の個体に食べられる前に自分が食べる!」
という射幸心を掻き立て争わせてその隙にウチが喰らう!
ペイン・フィン
イバラの迷路に、加速する突進……。
……厄介、でも、それなら、回避しながら、戦うまで、だよ。
コードを使用。
敵の攻撃を、迷宮の妨害を避けながら、戦うよ。
使用武器は、スタンガン”ニコラ・ライト”。
ダメージもそうだけど、メインは気絶やマヒ狙い。
少しでも動きを止めて、他の猟兵が連係しやすいように、立ち回ろう。
待宵・アルメ
わけも分からずピンチに陥る女の子を見捨てたりなんかしたら猟兵の名が、そしてなにより男が廃る!
だいたいデザインが悪趣味なんだよ、子供向けを悪夢にしたみたいな見た目してさ、もう!
イバラの迷路のトラップは【第六感】で回避したり、多少のダメージは【覚悟】決めて【激痛耐性】で耐えたりだね
特に有効な対策も持ち合わせてないし、仮に燃やしたりしてもすぐ復活するんでしょ?きっと
芋虫との戦闘はとにかく近づかれないことを重視して逃げ回りつつ羅漢銭を撃ち込むよ
たぶん大きな目や開いた口の中が弱点だ
あの歯がいっぱいの口で腕やら頭やらを食べられるのはぞっとしないね
噛みつきには【零距離射撃】の【カウンター】をお見舞いしよう
「イバラの迷路に、加速する突進……か」
アリスラビリンスの現場へと向かう中、静かにペイン・フィンが呟く。
このメルヘンな世界に不意に現れた様々なオウガ達と、それに襲われるアリスの話。
アリス自体は、全くもって何も分からない状況で襲われ、殺されようとしているのだから、たまったものじゃないだろう。
「そうだね。でもワケも分からずピンチに陥る女の子を見捨てたりなんかしたら、猟兵の名が、そして何より男が廃るよ! だいたいデザインが悪趣味なんだよ、子供向けを悪夢にしたみたいな見た目しててさ、もう!」
と待宵・アルメが拳に怒りを震わせてると、ペインと、アーサー・ツヴァイクが。
「そうだね……厄介、でも、それなら、回避しながら、戦うまで、だよ」
「ああ。新世界への殴り込みだ! 肩慣らしのために、ちょっとぶっ飛ばさせて貰うぜ!!」
二人が気合い十分に話した所で……やっと、アリスの元に辿り着く。
『え、ええ??』
と、突然現れた猟兵達、更に逆方向から襲撃を仕掛けてきている『グリードキャタピラー』に、驚き足が竦んでいるアリス。
そんなアリスに早速。
「おーう、道に迷ってるのか! ほら、案内するぞー!!」
元気いっぱいに話しかけてきたフィロメーラ・アスティールが、アリスの手を引き、背後に隠す。
そして、一方でウルフシャ・オーゲツは、グリードキャタピラーを眺めて。
「……ふむ、新世界の珍味というやつじゃな、なかなかに喰い応えがありそうじゃのう。しかもわざわざ粘液でドレッシングをかけてくれているではないか。そこまでサービスしてくれるとあっては、ウチもしっかりと「大食い」をしてやらんと礼を失すると言うものじゃ!」
と、怪しい構えで対峙。
それに『グリードキャタピラー』は、そんな猟兵達に明かな敵意を向ける。
そんな彼らと猟兵の間に、どこからともなくハイジャンプし、スーパーヒーローの如くに着地するアーサー。
「アリス! お前を絶対に護る! だから、俺達の話を聞いてくれ!」
と、言いつつ、彼女を護る陣を取る。
すると、敵陣はシャアアア、と唸り声を上げながら、噛みつき攻撃を嗾けてくる。
しかし、それを敢えて。
「……そんなに食いたいなら食わせてやるよ、俺のあっつあつに燃え滾る右腕をな!」
とカウンター気味に『プロミネンス・インパクト』をその口にぶち込む!
そして、連携してウルフシャは。
「ふっふっふ、ウチはおいしそうじゃろう? 実際舐めると甘いぞ?」
と、挑発的な言葉。
敢えて自分から接近し、敵の『汚らわしき蹂躙』の攻撃を誘い出す。
……そして、粘液がウルフシャに降りかかる所に、懐に潜り込み、喰らう。
アーサーとウルフシャ二人で、取りあえずは一番前に出て来ていた一匹を確実に潰す。
そして、次なる敵へアルメが。
「あまり使いたくはないっ!」
と、一歩離れた所から『小遣い式羅漢銭』を、口の中に向けてぶっ込む。
しかし、そんな敵の動きを察知したのか、周りのイバラの迷路がウゴゴゴ、と蠢き始める。
そしてイバラは不意に、猟兵とアリスに地面からの不意打ち攻撃を仕掛ける。
「危ないっ!!」
それをアルメが叫び、警告。
そしてフィロメーラが手を引き、アリスと共に回避する。
ただ、そんな攻撃してきたイバラにアリスが。
『何で、イバラが攻撃してくるの……?』
と、驚きを隠せない。
それをフィロメーラは。
「ほーら、メルヘンメルヘン!」
と満面の笑みで笑う。そして更にその手から。
「奏でろー! 至極のきらめきで!!」
『煌天つまびく無窮の星琴』をイバラを縛り上げ。
「ほらほら、意図ダルマになってる様子、意外に可愛い感じしない? ね?」
と、パフォーマンスで彼女の恐怖を緩和する様に話しかける。
そして、ペインは攻撃してきたイバラへ、スタンガン『ニコラ・ライト』をで痺れさせる。
……その後も、アリスが恐怖に戦かない様に、フィロメーラがしっかりと励まし、ペインがイバラを切り刻む。
そしてアーサー、ウルフシャ、アルメの三人が、仕掛けてくるオウガに対峙。
「ほれほれ、こっちじゃこっちじゃ!」
ウルフシャは『射幸神拳』で彼らの攻撃を惹きつけ、その惹きつけられた敵をアーサーの超高熱の右手が穿ち、アルメの零距離射撃のカウンターアタックで討ち貫く。
……常にイバラは蠢き、猟兵達を狙う。
が、イバラの動きを常に見極めたペインが注意し、串刺しを未然に防ぐ様動く。
そして、そんな猟兵の戦い方に、アリスも。
『……皆さんが、頑張ってる……なら、私も、頑張らないと……!』
と、ぐっと拳を握りしめ、彼女も又、立ち上がる。
猟兵達の攻撃力に比べれば、正直弱いものではあるが……遠距離から、イバラを燃やす様に攻撃。
その結果、ペインもグリードキャタピラーへの攻撃にシフトし、殲滅ペースをアップ。
そして、アリスの元に辿り着き、十数分。
アリスをどうにか護りきり、そして……襲撃を仕掛けてきたグリードキャタピラーも全て討ち崩れるのであった。
大成功
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第2章 集団戦
『トランプの巨人』
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POW : 巨人の剣
単純で重い【剣】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : トランプ兵団
レベル×1体の、【胴体になっているトランプのカード】に1と刻印された戦闘用【トランプ兵】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : バインドカード
【召喚した巨大なトランプのカード】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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そして、猟兵達がアリスを護り、『グリードキャタピラー』達を殲滅し終わる所で。
「……どうにか終わった……ふぅ……え、えっと皆さん、ありがとうございます」
と、ぺこり、と頭を下げる彼女。
しかし、周囲のイバラはまだまだ蠢き、猟兵達に攻撃を仕掛けようとしている。
そして……さらにガシンガシン、と金属が跳ねる様な音と共に、前後から襲撃を仕掛けてきたのは『トランプの巨人』。
「な、何かまた来たっ!!」
と、声を上げるアリスに、猟兵達は再び対峙する。
アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
…ごついな…巨人だから仕方ねぇか
剣の攻撃は地形もぶっ壊す衝撃か、近くでいたらアリスは一たまりもないだろうな。ならば、こっちが一気に近づき、敵がアリスに近寄らないようにするぜ!
大型バイクのライドランに【騎乗】して巨人に突撃、まずは敵の剣攻撃をトップスピードで回避しながら後方に回り込むぜ!
もし順当に回り込めればそこから、敵が地形を破壊して行動を阻害しようとしても【ジャンプ】を使って空中に退避しつつ、攻撃に移行!
ライドランを槍形態に変えながら…【エクスプローシブ・ドラゴンライド】だ!
命中させて光の鎖で縛った巨人はそのまま【怪力】でぶん回して別の巨人にぶつけたらぁ!
ウルフシャ・オーゲツ
なかなか歯ごたえがあってよさそうな相手じゃな。
せんべいみたいな感じに食えるじゃろうか。
む、なんとトランプ兵の追加オーダーまで受け付けてくれるのか。
紙っぽい味がするがメインディッシュ前にはほどよい前菜じゃな。
さて、一体や二体じゃないのじゃろうが、
べつに、全部食べてしまってもかまわんのじゃろう?
……ん。いかん、何かよくない物を立ててしまった気がする。
そもそも金属っぽいけど消化とか大丈夫って言われそうな気もするが、
うち、ヤドリガミじゃからそんなこと言いだすと、仮の体でたべたものってどうなってるのという触れてはいけない領域にたどり着きそうじゃからな。
「ぱりぱりしておいしいぞ、アリス殿もどうじゃ?」
ペイン・フィン
……ふむ。
今度は数で来た……、かな。
なら……、自分も、数で行く。
コードを使用。
拷問具8種全てを複製し、展開。
増殖するトランプ兵を、なぎ払う。
なるべく、味方やアリスの方へ、敵が近づかないように、
足止めを始めとした、行動封じ狙いで。
……でも、これでもまだ、終わりじゃなさそう、かな。
待宵・アルメ
うん、こっちのほうがまだ理解できるね。
口はともかく、嫌いじゃないデザインだ。
前準備として召喚したスクラップを組み込んでグローブを巨大化させておく。
そしたらあとは【ダッシュ】と【ジャンプ】で顔付近まで近づいて【鎧砕き】狙いでぶん殴る!
なんならあの口に思いっきり拳を叩き込んでやってもいいかな。
内側を晒す部分は多少脆いだろうし、こっちは傷付いたスクラップの部品を幾らか破棄する程度でまた組み替えればいいし。
向こうの攻撃は【武器受け】と【なぎ払い】でいなして直撃を避けつつ、壊れた地形は【地形の利用】で足場として使わせてもらおう。
イバラ対策も【第六感】での回避でいいかな。
フィロメーラ・アステール
「これまたデカいのが出てきたなー!」
ここは【日輪の帷帳】で守りを固めておくか!
周囲のイバラからの攻撃も気になるし!
【破魔】の聖なる炎による【オーラ防御】で味方の身体を包む!
もちろんアリスもな!
この炎は身体を包むだけじゃない!
宙に飛ばして、攻撃や敵の動きを妨害することもできる!
カードも炎で受け止めれば、命中した事にはならないだろ!
そのまま燃やしてやるぞー!
巨大なカードらしいし、少し合体強化して対抗した方がいいかな?
ほかに本体やトランプ兵の攻撃など、炎を使って邪魔できる機会があれば狙っていくぜ!
邪魔だけじゃなく、ぶつけることでダメージも狙えるけど!
仲間がいるからそれは最後の手段でいいかな?
「うわー。これまたデカいのが出て来たなー!」
と、フィロメーラ・アステールはトランプの巨人を見上げる。
そして、その真っ正面に正対するアーサー・ツヴァイクと、待宵・アルメが。
「……これはごついな……巨人だから仕方ねえか」
「そうだね。うん、こっちの方がまだ理解出来るね。ま、口はともかく、嫌いじゃないデザインだ」
と、二人は言いつつ、アルメは召喚したスクラップを組み込み、その手のグローブを巨大化。
そして、それを見たペイン・フィンと、ウルフシャ・オーゲツも。
「……そうだね。巨大なだけでなく、更に数で来た……かな?」
「うむ。なかなか歯ごたえがあってよさそうな相手じゃな。せんべいみたいな感じに食えるじゃろうか?」
「……食べるつもり、なのか?」
「うむ!! トランプ兵の追加オーダーまで受付けてくれたとあっては、応えない訳には行かぬじゃろう!」
目を爛々とさせているウルフシャに、ちょっと肩を竦めるペイン。
「……まぁ、いいか。取りあえず、こちらも数で行くとしよう」
と、早速『地獄はここにあり』を発動し、指潰し等様々な拷問器具を43個、周囲に量産し、それらを次々と念力で飛ばして行く。
その先手を切った攻撃を、トランプの巨人達は喰らう。
『ゥゥ……ォ……ォ……』
と、呻くものの、トランプの巨人達はまだまだ大丈夫そう。
そして、トランプの巨人達はその手の巨大な『巨人の剣』を振り落し、反撃。
地面のイバラの蔦を斬り裂き、そして地面も斬り裂き……更にその周囲もボコッ、と地中から盛り上がる。
『きゃっ……!』
と、アリスの足元の辺りまでその攻撃が届き、アリスは転倒。
「あ、大丈夫?」
とフィロメーラが直ぐに近づき、彼女を気遣う。
『す、すいません……』
と、ペコリと頭を下げる彼女、それを横目に見たアーサーが。
「奴らの剣の攻撃は、地形をもぶっ壊す衝撃か……これは近くに居たら、アリスはひとたまりもないだろうな。ならば、こっちが一気に近づき、敵がアリスに近寄らせないようにするしかないか」
「そうだね! アリスさん、ちょっと離れてて! 大丈夫、僕達がいるから!!」
アルメが声を上げ、彼女に少し離れる様に指示する一方、アルメも巨大化したグローブを手にダッシュでトランプの巨人の真っ正面に退治。
更にジャンプで顔付近まで飛び上がり、そこに『鎧砕き』の一撃を叩きつける!
その一撃に、体勢を崩し、後方に転げるトランプの巨人……大きな隙が生じる中で、アーサーは大型バイクのライドランに騎乗、接近、そして槍形態に変形させ。
「【Select…DRIVE ACTION!】行くぜ、ライドラン! 俺たちの一撃…受けてみやがれ!!」
と『エクスプローシブ・ドラゴンライド』で、転げたトランプの巨人を光の鎖で繋ぎ、全力で振り回して近場の巨人にボーリングの如く、ぶち当てる。
そして、ウルフシャも接近し、振り回されたトランプの巨人へ。
「これぞ悪魔の所業……安心するといい、皆仲良く、同じ場所じゃからなぁ!!」
と最接近し、噛みつく。
……パリ、パリと、薄固焼きのせんべいの如く、巨人の装甲を喰らうと。
「ふむ、ぱりぱりしておいしいぞ、アリス殿もどうじゃ!?」
と、声を掛ける。
勿論アリスはえ、ええっと……と戸惑いを覚える。
が、そんな彼女にフィロメーラが星屑を降らせながら。
「大丈夫大丈夫、気にしなくていいって。ほら、アリス、ちょっとこっち見てなー!」
と『オーラ防御』で彼女の防御を固める。
そして、猟兵達の行動が一巡し、次の刻。
トランプの巨人達は、数体が『巨大なトランプのカード』を召喚し、猟兵達のユーベルコードを封鎖。
残るトランプの巨人達は、変わらず『巨人の剣』で周囲のイバラ諸共に破壊していく。
イバラはのたうちまわり、猟兵達の足元に絡みつこうとするのもあるが、絡みつきそうになった瞬間、ジャンプで回避。
そしてペインが拷問道具を、念力でトランプの巨人に叩きつけ、足止め。
更に足止めされた相手に対し、アルメが口元に向けて飛び上がり、口に向けてグローブを叩きつけ、一匹、破壊。
「まずは一匹討伐か。良し、次はこいつじゃ!」
とウルフシャが次のターゲットを定め噛みついて攻撃する一方、フィロメーラも。
「ほらほら、みんな護ってやるぜー! 燃え盛る星の護りよー!」
と、『日輪の帷帳』で、次々と仲間達に『破魔』の聖なる炎による『オーラ防御』を掛けつつ、アリスに攻撃が行かないよう、最大限の警戒。
そして一匹、また一匹と確実に、トランプの巨人達を討ち倒していき……十数分が経過。
残るトランプの巨人が後一体となり、それもかなりの疲弊に苦しんでいる。
そんな相手へ。
「良し、最後の一体だ。一気に行こうぜ!」
アーサーの掛け声に皆も頷く、そしてペインが放つスタンガン『ニコラ・ライト』が、彼を電撃に包み、痺れさせる。
そしてアーサーが、再度の『エクスプローシブ・ドラゴンライド』を放ち……トランプの巨人は、呻き声を上げると共に、全てが消え失せていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『チェシャ猫』
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POW : キャット・マッドネス
【殺戮形態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD : チェシャ・スクラッチ
【素早く飛び掛かり、鋭い爪での掻き毟り攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ストレンジ・スマイル
【ニヤニヤ笑い】を向けた対象に、【精神を蝕む笑い声】でダメージを与える。命中率が高い。
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そして……。
「ふぅ……どうにか終わったかな?」
と、汗を拭うアルメ、それに頷くペイン。
「ああ……でも、これでもまだ、終わりじゃなさそう、かな……」
と言った所に。
『まぁったく、本当面倒な人達ですねぇ……』
と歩いてきたのは、猫のような姿ながら、歯や爪が尖り、邪悪そうな顔をした『チェシャ猫』。
『面倒事を起こす人達は、さっさと殺して上げましょうかねぇ!!』
と、短い言葉とともに、彼はその爪を振り薙いだ。
ウルフシャ・オーゲツ
チェシャ=キャット=サン!
つねににやにやとした笑みを浮かべて、言葉を介し、自分の身体を自由に消したり出現させたりできる……え、できないの?
……おのれ、期待外れじゃ!
きさまなどただの駄猫じゃ!
なんじゃその骨の浮出た胸は!
もっとしっかり食わんか(胸張り
スピードにはスピードで、さぁ行くぞうるふ車、ステラドラグーン!
奴等に満載したキマフューで大量にコンコンして手に入れた食材を叩き込んでやろう!
物理的に、ものすごい勢いでな!
「これが肉、これも肉、これもこれもこれも、肉じゃあああああ」
まるなれまるなれ、お主も満たされるであろう
ん、アリスも食べたい?
その気持ちはわかるがそれはいかんぞ、ほれ、もっと肉を食え。
フィロメーラ・アステール
「そう簡単に倒せるとは思わないことだな!」
ここまで来たらあと一息!
出し惜しみはナシだー!
【全力魔法】パワーを身に纏い、敵の注意をひく!
その裏で【錬成されし対の双星】を発動!
あたしの分身を呼び出して【迷彩】魔法と【忍び足】の隠密機動を駆使し、敵の後ろにこっそり配置するぞ!
笑いを向けてくる、ということは!
顔は狙ってる対象を向くって事だな?
つまり意識のそれる瞬間がある!
敵も背後の死角には警戒してるかもしれないけど!
見つかりにくい技だし、いけるんじゃないかな!?
笑い声をあげようとしたら、後ろから尻尾を【踏みつけ】!
うまくいったら飛び上がるほど痛い!
あたし自身も【オーラ防御】バリア体当たりで追撃するぞ!
アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
こいつが親玉か?
ご要望通りにさっさとやるか…マッハでな!
ライドランにそのまま【騎乗】した状態を維持して、【フルスピード・スカイドライブ】を発動。最大速度はマッハ6だ、もっと速い奴もいるかもしれないが、まあ猫野郎の囮にはなるだろうぜ。ついでに1回わざと止まって【挑発】とかもかましておくか、アリスに向かわれたら危ねぇし。
こっちの攻撃は体当たりからの【吹き飛ばし】や、すれ違いざまにフラッシュブレードで切りつけ等だな
…で、猫野郎はそんなゆっくりしてていいわけ? 速くしねぇと…お前がやられちまうぜ?
待宵・アルメ
UDCアースには『チェシャ猫のように笑う』って慣用句があるけど……この世界のは可愛くないなぁ……。
というかその歯と舌の長さだと噛んじゃわない?
オルタナティブ・ダブルで ガオナと一緒に戦うよ。
二人でバラバラに動いて撹乱しつつ、パンチを叩き込む!
胸とか顎とかが狙い目かな?
骨浮き出てるし、舌噛みそうだし。
向こうの攻撃は【第六感】で出来るだけ回避、無理そうなら【武器受け】で出来るだけスクラップで受けるようにする。
やる事は今までと変わらないけど、今まで以上にアリスさんに攻撃がいかないように注意しながら戦う必要があるね。
必要に応じてガオナにはアリスさんの護衛についてもらおう。
「っ……!」
と、『チェシャ猫』の不意打ち気味の一閃を、ギリギリで躱すアーサー・ツヴァイク。
『おぉっとぉ、意外に素早いのですか。これはまた……面倒くさいですねぇ……』
肩を竦める『チェシャ猫』へ、アーサーは。
「こいつが親玉か? 何というか……舐めたヤツだな」
と溜息一つ。
しかし、それにウルフシャ・オーゲツが。
「チェシャ=キャット=サン! お主、つねににやにやとした笑みを浮かべて、言葉を解し、自分の身体を自由に消したり出現させたり出来るのじゃな!」
と言うと、チェシャ猫は。
『……? なぁにを言ってるののかなぁ? そんなの出来たら面白そうだけど、出来る訳ないでしょうねぇ!』
と言い放つと、それにきょとんとしているウルフシャ。
「……え、できないの?」
『当たり前ですよぅ! でも、貴方達を倒す位訳無いですからねぇ!!』
「……おのれ、期待外れじゃ! きさまなど、只の駄猫じゃ! なんじゃその骨の浮き出た旨は! もっとしっかり食わんか!!」
胸を自慢げに張るウルフシャ、そしてフィロメーラ・アステールも。
「ここまで来たらあと一息、出し惜しみはナシだー! そう簡単にあたし達を倒せるとは想わないことだな!!」
と、星屑を煌めかせながら強い口調で言い放つ。
そして、アーサーが。
「さぁ、ご要望通りにさっさとやるか……マッハでな!!」
とライドランのエンジンを吹かし、『フルスピード・スカイドライブ』を発動し、一直線に『チェシャ猫』へ接近。
数センチの所まで接近し、わざと止まってニヤリ、と笑みを浮かべる。
『ああ、ウザイ、ウザイですねぇ
……!!』
と、『チェシャ猫』は苛立ちを覚えさせる様に笑い声を上げるが、フィロメーラは咄嗟に後方のアリスに。
「アリス、耳を塞ぐんだ!!」
と叫び、彼女の耳を塞がせる。
……そして、チェシャ猫の笑いが落ち着いた所で、待宵・アルメが。
「んー……UDCアースには『チェシャ猫のように笑う』って慣用句があるけど……この世界のは可愛くないなぁ……というか、あの歯と舌の長さだと、いつかは噛んじゃう気がするんだけど」
と苦笑すると、その傍らに『オルタナティブ・ダブル』で現れたガオナが。
「だな。ま、それで自滅してくれりゃざまぁ、ってな感じだが、その当たり器用なのか? まぁ、どっちだっていいか。ほら、アルメ行くぜ」
とこつく。
「いったぁ……分かったよ。ガオナ、そっちは左からたのむね!」
そしてアルメはガオナと二手に分かれ、バラバラに動きながら『チェシャ猫』へ接近。
ガラナが左側からパンチをあばら骨に叩き込み、右からアルメが連携して顎を突き上げる。
少し後方へと怯む彼へ、更にウルフシャが。
「スピードにはスピードで、さぁ行くぞうるふしゃ、ステラドラグーン!」
と言うと共に、大量の肉を物理的、かつもの凄い勢いで叩き込んで行く。
……そして、フィロメーラも。
「まさかのダブリキャラ登場! ほらほら、一緒に行くぜー!」
と分身を呼び出して、それをチェシャ猫の後方に展開させつつ、自分は全力魔法で攻撃。
一刻過ぎ、次の刻。
アーサーは騎乗したまま、勢いで特攻突撃し、後方に吹き飛ばしていく。
更にアルメとガオナは左、右とくるくる位置を交換しながら、殴り続ける。
そして、二人の攻撃の後『チェシャ猫』の攻撃。
ただ、その攻撃は再び笑い声を上げるのみ。
……でも、その瞬間、フィロメーラの分身が後ろから『チェシャ猫』の尻尾を思いっきり踏みつける。
『……☆★っ!?』
流石に不意を突かれ、猫の急所である尻尾を踏みつけられては、目を白黒させて声を上げられない。
そしてその隙を突いてのウルフシャが。
「ほれほれ、これが肉、これも肉、これもこれもこれも、肉じゃぁああああ!! まるなれまるなれ、お主も満たされるであろう?」
更に肉を大量に叩き込み、『チェシャ猫』を肉に埋もれさせていく。
……肉の多さに、後方のアリスは。
「うわぁ……何だか、美味しそう……」
と、周囲の状況に合わない言葉を呟いてしまう。
「アリス、その気持ちはわかるがそれはいかんぞ!」
と、一応警告。
……ともあれ、アリスは後方の安全な所から、猟兵達の戦いを見つめ、応援。
更にフィロメーラが更に前方からオーラ防御を纏ったバリアの体当たりで攻撃し、少しずつ敵の体力を削っていく。
……そして、十数分が経過し、チェシャ猫の笑い声を尻尾を踏んで防ぎ続け……直接的な攻撃はアーサーとアルメが武器受けや挑発で回避。
「ほら、猫野郎そんなにゆっくりしてていいわけ? 速くしねぇと……お前がやられちまうぜ?」
とアーサーの言葉に更に激昂する『チェシャ猫』。
それをウルフシャの肉が怒濤の波の如く巻き込み、そしてフィロメーラのバリアと、後方の突撃が同時に決まり……『チェシャ猫』は悲鳴と共に崩れ墜ちていった。
そして……。
「本当、ありがとうございました
……!!」
と、ペコリと頭を下げるアリス。
「ん、大丈夫だったかー? 大丈夫そーだな!』
その頭上を星屑を振らせながらニカッと笑うフィロメーラ。
「はい……猟兵の皆さんの強さ、すごいです……! いつかは、同じように戦えるようになるといいなぁ……って」
くすっ、と笑う彼女。
それが本気かどうかはちょっと分からないけれど……何派ともあれ、彼女を護りきった猟兵達は、アリスを家へと送り届けるのであった。
大成功
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