3
喰らわれる者、喰らう者

#UDCアース


●繰り返される
 嗚呼、どうしてーー私は喰われているのだろう?
 少女は薄れていく意識の中で、大きな口が眼前で息を吐く。
「ーー? ーー、ーー……」
 何を言っているのだろうか?
 少女の耳には、低く呼吸するような音しか認識出来ない。
 1つ、何となく聞き取れたのは人の紛い物ーーと。
「……夢?」
 少女が再び目を開けた時には、自室のベッドの中であった。
 だが、違和感は拭えぬまま、少女は誰かとして生活に戻った。

 出せよ、出せよ、泥人形。

 人を、贄を、捧げるのは、定めーー。

 我は起きる、深淵から。

 守れ、泥人形よーーそれが、与えた役目である。

「はい、アナタ様の仰せの通りに……」
 泥人を生け贄に使ってた教団員達は全て、『牙で喰らう者』と呼ばれる邪神が腹を空かせていた様子で、泥人には目もくれずに貪った。
「お前達の日常を壊す者が来る……拒め、そして倒せーー」
 そう言い残し、牙で喰らう者は闇に溶け込んだ。
「壊させは、しない」
 泥人の少女達は、立ち上がると古びた神殿の広場に集まった。

●過ち
「皆、集まってくれて感謝する。UDCアースにて、邪神教団の拠点の情報を得た」
 神山・楼炎(蒼銀の堕人狼・f01748)が、集まった猟兵を見回した。
「教団員は大量の泥人を使い、邪神を呼び出す事が出来たのだが、人数は不明だが教団員は全員仲良く邪神腹の中ーーつまり、糧となってしまった。しかし、邪神は泥人達を使い生け贄を差し出す代わりに、居場所を与える事を約束したそうだ」
 一瞬、戸惑いの表情を見せたものの、楼炎は直ぐにいつもの表情に戻す。
「泥人は手加減ナシで私達、猟兵を出迎えて殺しにかかるハズだ。良いか、もう戻れない所まで泥人達は人を殺してしまっている。過ちを犯さぬように、どうか眠らせてくれ。そして、元凶である邪神を倒して欲しい。よろしく頼む」
 楼炎が猟兵を見送ろうと、したが1つ大切な事を忘れていた。
「そうだ、仕事が終わったら皆を『ねこカフェ』に招待しょう。だから、無事に帰って来いよな……武運を」
 楼炎は、猟兵達がUDCアースへと向かう背中をただ見つめていた。


龍真 神
 こんにちは、年末年始もリプレイ書く予定の龍真 神です。
 多分6本目のシナリオとなります。
 今回は頑張ってシリアスな内容にしております。
 ネタやりたい場合は『ねこカフェ』でお願いしますね。

 それと、日常パートのみ神山・楼炎(蒼銀の堕人狼・f01748)を誘っても大丈夫です。

 それでは、皆さんのプレイングを気長にお待ちしております。
70




第1章 集団戦 『泥人』

POW   :    痛いのはやめてくださいぃ…………
見えない【透明な体組織 】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD   :    悪いことはダメです!!
【空回る正義感 】【空回る責任感】【悪人の嘘を真に受けた純粋さ】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ   :    誰か助けて!!
戦闘用の、自身と同じ強さの【お友達 】と【ご近所さん】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
ロバート・ブレイズ
「私の予知した類とは違い、殺意が籠められた生け贄とは。好いだろう。久方振りに肩慣らしだ。地獄を覗き込むのは正気が必要不可欠よ」
 先ずは詩を暗唱しよう。
「愛らしい生け贄は自らの在り方を失い、新たなる在り方を掴み取った。されど此れは可哀想な事に『神の理』で冒涜する術すらも忘れ果てた人形だ。深淵を覗いた存在は世界から除かれたのだ」
 夢で視た『詩』と同時に偽りを造り出そう。
 其処に在るのが貴様等の望む『神』だと知るが好い。
 其処に在るのが冒涜の所業『偽り』だと知らずに寄れ。

 まあ。近寄った瞬間に破裂するのだがな。

 万が一見破られた場合は即時撤退。



「私の予知した類とは違い、殺意が籠められた生け贄とは。好いだろう。久方振りに肩慣らしだ。地獄を覗き込むのは正気が必要不可欠よ」
 ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)が神殿に足を踏み入れると、松明に火が灯り暗かった内部がオレンジ色で照らされた。
 ロバートは低く呟くと元から鋭い目付きを更に細めると、目の前の泥人が恐怖や洗脳の類いではなく、それ自身が明確に殺意を持っている事を理解した。
「愛らしい生け贄は自らの在り方を失い、新たなる在り方を掴み取った。されど此れは可哀想な事に『神の理』で冒涜する術すらも忘れ果てた人形だ。深淵を覗いた存在は世界から除かれたのだ」
 『冒涜爺の悪知恵(ラヴクラフト)』を発動させる為に、ロバートは本を片手に詩の言葉を口で紡ぐ。
 それは、普通の人では発せれない『言葉』を彼は神殿に響かせた。
 その『言葉』により、『夢で見た詩』は荒い造りだが偽者を創造した。

 夢で視た『詩』と同時に偽りを造り出そう。

 其処に在るのが貴様等の望む『神』だと知るが好い。

 其処に在るのが冒涜の所業『偽り』だと知らずに寄れ。

 どうせ、触れればお前たちもろとも、壊れる定めなのだからーーと、口にせずに泥人達を哀れな『マリオネット(操り人形)』として、黒曜石の様な黒い瞳に映した。
 しかし、ロバート自身が予知した泥人とは正反対な彼女達は、偽者だと見破った上で『悪いことはダメです!!』を発動させた。
「知ってます……『ソレ』はダメな『モノ』で、違うモノという事を」
 3つの気持ちを宿した泥人は、ロバートを細い腕で殴り飛ばした。
「……ゴホッ! 邪神に、入れ知恵……されてた、か……」
 神殿の壁にクレーターを作るほどに叩き付けられたロバートは、口から血を吐き捨てながら泥人の言葉を聞いて確信する。
 彼女達の純粋な殺意はーー狂ったモノではなく守る為のモノだ、と。

失敗 🔴​🔴​🔴​

リュヌ・ミミティック
ん、おー…護る、護る…その覚悟、は、僕も、ある、か、ら…
分かる、けれど、でも
ん、…君たち、は、本当に、護りたかった、の、かな

「……ん、ダフィット、猫憑き季月、力を、かし、て、ね
手早く、全てを、おわらせ、る、よ」
味方がいれば、猫憑き季月で、味方を庇ったり、駆け巡って邪魔を、しよう。
ダフィット、僕達は一体ずつ確実に倒そうね
あと、敵が沢山いたら狐乃雨を使って、倒させてもらうよ
ご近所さんやお友達を召喚されたら、泥人形の方を攻撃させてもらうね。
目標は、邪神。
こんなことを、引き起こした奴だ。早く、終わらせよう。
「ん、いい、夢、を。
きっと、もう、痛くも、こわく、も、ない、から」
そんな、場所に、送ってあげるよ



「ん、おー……護る、護る……その覚悟、は、僕も、ある、か、ら……分かる、けれど、でも……ん、……君たち、は、本当に、護りたかった、の、かな」
 泥人達の覚悟と殺意を見せられたリュヌ・ミミティック(妖狐の竜騎士・f02038)が、狐らしく大きな耳を向けた。
「……ん、ダフィット、猫憑き季月、力を、かし、て、ね。手早く、全てを、おわらせ、る、よ」
 粉塵が足元を漂い、少し視界が悪いとはいえ小さな手を動かし、白髪の青い毛先を靡かせながらロバートと泥人の間に『猫憑き季月』と名付けられた猫のぬいぐるみがこれ以上、攻撃をさせぬように立ち塞がる。
 しかし、泥人は発動させた力の代償により『呪縛』を受けており、思うように手足が動かせない。
 目視した限りでは、泥人は5体はいる。
 お友達やご近所さんを召喚しなければ、これ以上は増える事はないだろう。
「ん、おー、お狐様、が、通る、よ!」
 元凶である邪神の元へ行くには、泥人達を倒さなければならないのならーーリュヌ
『狐乃雨(キツネノアメ)』を発動させ、狐のような形をした80本の水の矢が弧を描き、彼女達の体を次々と貫いた。
 反撃をさせる隙を作らずに、手負いにさせるとダフィットと名付けた白いドラゴンを槍にする。
「ん、いい、夢、を。きっと、もう、痛くも、こわく、も、ない、から」
 白刃が泥人の胸を貫き、力なく倒れた彼女の頭を撫でるとリュヌは優しく言った。
 場所が奪われる恐怖に脅えず済む、その夢へーーと。

大成功 🔵​🔵​🔵​

亞東・霧亥
純粋な瞳でこちらを見る泥人を前に、溜息一つ。
随分と後味の悪い仕事になりそうだ。
「だが、容赦はしない。」

【WIZ】
襲い来る【お友達】と【ご近所さん】を引き付け、2体の攻撃がクロスする時に『パリィ』を
発動。攻撃の軌道が重なる所にAegisを構えて、受け流す。

パリィにより2体の態勢を大きく崩したら、その間を抜けて泥人本体に肉薄。
Sacrificeの零距離射撃で核を撃ち抜く。

「無垢なる魂よ。せめて、安らかに。」



曇りの無い、居場所を守る子供の様な瞳で猟兵を見上げる彼女達ーー『泥人』。
 後味の悪い仕事になるだろうな、と思いながらも亞東・霧亥(冒険野郎若作りなおっさん・f05789)は何かの因果なのだろうか?
 『Sacrifice』ーー犠牲、イケニエの意味を持つ名を与えられた熱線銃を所持していた。
「だが、容赦はしない」
 霧亥は自分に言い聞かせるように呟くと、粉塵が落ち着きつつある最中で『泥人』が悲鳴を上げた。
「奪わせは、しないんだらぁ!」
 『誰か助けて!!』を発動させ、お友達とご近所さんが召喚されると、真っ先に霧亥に向かって駆け出した。
 『パリィ』を発動させ、お友達とご近所さんの攻撃を予測して回避したがーーそれはご近所さんの攻撃のみであり、お友達は回避した後の隙を狙い腹に拳を叩き込んだ。
「……っ!」
 吹き飛ばされはされなかったものの、地面に積もった粉塵を巻き上げながらそのまま後ろに滑るように後退した。
「許さない……」
 召喚主の泥人が拳を握り締めながら、恨めしそうな瞳で見つめながら呟いた。
 お友達とご近所さんの動きが止まると、その間を素早く駆け抜けると霧亥はSacrificeを手にした。
「無垢なる魂よ。せめて、安らかに」
 銃口を泥人の額にぴったりと当てトリガーを引き、ビームが放たれて頭は貫かれた。

成功 🔵​🔵​🔴​

シン・ドレッドノート
年末年始の慌ただしくも平穏な日常を壊す邪神教団、許せませんね。
邪神教団に使われているだけの可哀そうな泥人ですが、容赦なく撃ちぬきます。

味方が接近して乱戦になる前に、できるだけ撃って撃って撃ちまくります。
「ターゲット・ロック、目標を狙い撃ちます!」
『スカーレット・ブラスター』を両手に構え、スコープモードにした『怪盗の単眼鏡』で狙いをつけて泥人を狙撃します。
乱戦になったら援護射撃に専念しますね。

接近された場合はビームシールド『アトラント』で防御しつつ、カウンターの零距離射撃を撃ち込みます。

泥人を全て倒したら、邪神討伐に向かいましょう。
「さて、出てきてもらいましょうか。神殺しの称号、いただきますよ」



「年末年始の慌ただしくも平穏な日常を壊す邪神教団、許せませんね」
 クリスマスが過ぎれば少しは、と思っていたシン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)が次から次へと入ってくる仕事にただため息を吐くしかなかった。
「ターゲット・ロック、目標を狙い撃ちます!」
 『異次元の狙撃手(ディメンジョン・スナイパー)』を発動させ、『スカーレット・ブラスター』を両手に構えると『怪盗の単眼鏡』をスコープモードにして照準を合わせる。
 距離はそこまで遠くはない、それに猟兵が使う武器だから弾道はあまり気にしなくても大丈夫だ。
 今、戦っている他の猟兵はぬいぐるみを操るリュヌ、受け身の霧亥、負傷し撤退したロバートの3人だ。
「動くか、斜線から逸れなければ……当たります」
 シンはトリガーを引くと、銃口から粒子砲が真っ直ぐに泥人を貫いた。
「さて、出てきてもらいましょうか。神殺しの称号、いただきますよ」
 神殿の奥に続く扉に視線を向けると、シンは再び泥人にスカーレット・ブラスターの銃口を向けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

音海・心結
手加減なしで攻撃してくるのですねぇ
それならみゆも手加減なしでお相手してあげるのです
……ふふ。純粋な殴り合いは楽しみなのですよ♪
一方的なんて絶対許さないのです

みゆは血統覚醒を使ってヴァンパイアに変身しましょう
いつもは自慢の金色の瞳ですが、今回は真っ赤な赤い瞳ですよ♪
これはこれで気に入ってるのです
ヴァンパイアに変身したあとは【先制攻撃】で先に攻撃しましょう
そのあとは【スナイパー】と【傷口を抉る】を使って、
確実に相手の体力を減らしていくのですよ
痛いですか?
でもこれがあなたの罪の味
許されることのない罪なのですよ



「……ふふ。純粋な殴り合いは楽しみなのですよ♪……一方的なんて絶対許さないのです」
 『血統覚醒』を発動させた音海・心結(ゆるりふわふわ・f04636)は、金の瞳は真紅に染まりヴァンパイアの姿に変わる。
 その小さく、細い体で素早く神殿内を駆け、泥人に近付くと『先制攻撃』で拷問具の餌食にされた。
 ぐしゃり、と人間と変わらぬその身を切断し、溢れた血を拷問具は啜った。
「痛いですか? でもこれがあなたの罪の味。許されることのない罪なのですよ」
 心結は足蹴にすると、泥人が弱々しく足首を掴んだ。
 最後の下らない足掻き、と思い不服そうに手を払い除けた。
「それは……こちらの……言葉っ」
 泥人が最後に言い残すと、他の泥人が『痛いのはやめてくださいぃ…………』を発動させ、透明な体組織を音もなく心結の体を掴んだ。
 しかし、『スナイパー』で狙い武器で攻撃すると『傷口をえぐる』。
「言ったよね。『一方的なんて絶対許さない』って」
 血と同じ色の瞳で睨みながら、心結はもう既に死んだ泥人に言った。

●減っても
 次々に倒されていく泥人を見ながら、それでも居場所を守る意志は変わらなかった。
 だって、彼女達はその場所しか知らないから。
 目が覚めたらいつもの家族の顔を見て、記憶にある子供の頃からの記憶を守りたい。
 例え、それが間違いであっても、どんなに否定されても守るべき小さな世界だからーー。
「一人でも、無事に帰って妹と……里帰りするんだ」
 強く決心すると、泥人は傷だらけの足で体をしっかりと支えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロバート・ブレイズ
仕方がない。過去の己を解放して貴様等を冒涜する
如何なる存在でも『既知』に塗れて醜いものだ
『俺』こそが冒涜王。ニアラ・ラヴクラフトで在る

闇堕ち発動。膨張する心臓模様。精神を抉る拳。漆黒の毒弾を宿して自らを超強化し『恐怖を与える』ような輪郭に変貌
老体には厳しい状態だが奴等を冒涜する為ならば手段を選ばない
鉄塊剣(立ち去れ)を構えて鎧を砕き暴れ尽くしてやろう

クカカカカッ――愉快だ。実に愉快だ。俺も貴様等も神も総ては既知の塊。故に愛される隣人が如く、冒涜されるのが普遍だろう。


藤原・紫苑
「せいぜい守れ。こちらも守るモノがある」
胸糞が悪いがこれは一生相容れない関係だ。
泥人には同情するが遠慮はせん。

「コンバット…オープン」
【Exterminator】を対邪神戦闘モードに移行しレーザー攻撃
味方の支援をしつつ距離を保ち「二回攻撃」
射撃の影からNight Edgeを射出し「暗殺」「フェイント」で油断した相手に不意打ち
踏み込んできた相手は「だまし討ち」で密かにもう一個射出したNight Edgeを当てる
【謎を喰らう触手の群れ】は地面に突き刺して跳躍や移動に使いつつ隙のできた泥人を引き裂く

「祈れ…お前の信じる神がいるなら」
そうか、と呟きレーザー射撃で相手を打ち抜き護符で滅却



「如何なる存在でも『既知』に塗れて醜いものだ。『俺』こそが冒涜王。ニアラ・ラヴクラフトで在る」
 ロバートは静かに、低い声で詠う。
 『闇堕ち(ダークネス・シャドウ)』が発動するーー膨張する心臓模様、精神を抉る拳、漆黒の毒弾を宿して自身を強化させた。
 恐怖、冒涜的を“人のイレモノ”から輪郭を変貌し、人外に対し何かを孕んだ瞳で泥人を見つめた。
「せいぜい守れ。こちらも守るモノがある」
 冷たく言い放つと藤原・紫苑(鋼の符術師・f10097)は、守る意志や境遇に対して同意する部分はあるが、犯してしまった罪はーー消えない。
「コンバット……オープン」
 紫苑の音声と言葉に【Exterminator】が反応し、機械音と中で駆動する音が静かになると『対邪神戦闘モード』に移行し終えた。

「クカカカカッ――愉快だ。実に愉快だ」
 老いた体に与える負荷は辛いが、奴等(邪神)を冒涜する為ならば手段はーー選ばぬ。
 恐怖に怯え、精神を失いーーいや、既に失っているだろう、彼女は人じゃなく泥人なのだ。
 必死に生きようとするソレをロバートは、心底愉しそうに笑い声を出しながら『立ち去れ』と名が付いた鉄塊剣を振るう。
「あのじいさんも、“何かしらの者”ですね」
 紫苑が【Exterminator】の銃口からレーザーを放ち、泥人の体を2本の光が貫いた。
「いやぁぁぁぁ!」
 お友達とご近所さんが召喚されるが、紫苑は『フェイント』で攻撃を受けるフリをし油断した瞬間に、手にしていたNight Edgeを投げで『暗殺』する。
「俺も貴様等も神も総ては既知の塊。故に愛される隣人が如く、冒涜されるのが普遍だろう」
 ぐちゃり、と血の様に落ちて床に広がる体液を踏み、ロバートは口元を吊り上げ、瞳を大きく開くと声高らかに言った。
「……違……」
「違うモノじゃない。お前もまた、“人のカタチ”をした冒涜的なソレ等と同等の存在であろう」
 泥人の言葉を遮り、ロバートは強く、笑い声を出しながら否定した。
「祈れ……お前の信じる神がいるなら」
 紫苑が静かに問うが、泥人は瞳を閉じて涙で頬を濡らすと、静かに首を横に振った。
「そうか」
 呟くと、紫苑はレーザー射撃で撃ち抜きながら、泥人を霊符で包んだ。
 はらり、と花びらが散る様に剥がれた落ちたソコには、何も無くただ黒いシミが音もなく消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『牙で喰らうもの』

POW   :    飽き止まぬ無限の暴食
戦闘中に食べた【生物の肉】の量と質に応じて【全身に更なる口が発生し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    貪欲なる顎の新生
自身の身体部位ひとつを【ほぼ巨大な口だけ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    喰らい呑む悪食
対象のユーベルコードを防御すると、それを【咀嚼して】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●神殿の中心
「人形は死んだか……使えぬ。喚んだ者達の方が、まだ役にたった方よ」
 闇の中で『牙で喰らうもの』が呻く。
 体中にある『牙が生えた口』から醜悪な息が吐き出され、カランと乾いた何かが落ちる音が響いた。

 ……カラカラ。

 コツン。

 猟兵の足元に、小さな頭蓋骨が虚ろで、闇しかない目をコチラに向けた。
 その頭蓋骨は、一目で幼い子供のモノだと直ぐに理解するだろう。
 無限に食べる『牙で喰らうもの』の方へ視線を向けるとーー骨の山を玉座の様に座る醜い姿が目に映る。
「硬そうではあるが、贅沢は言っておられんな」
 最悪だ、と誰かが呟いた。
 嗚呼、『牙で喰らうもの』が2体もいる事実にーー。
 戦え、と誰かが言うと神殿に火が灯り、祭壇や殆ど消えた魔方陣や犠牲になった人達の骨の山がハッキリと照らし出された。
シン・ドレッドノート
「猟兵たるもの、生きているなら神様だって殺してみせないと…ね。」
部屋の入口、距離をとった状態から先制攻撃させてもらいましょう。
2体いるため、両方の動きに注意。敵に連携をさせないよう行動します。

まずは味方が突入するのを援護するべく、ブラスターの狙撃で敵を牽制。
仲間が戦闘を開始したら援護射撃しつつ、自身も突入します。

「ここからは、全力で行かせてもらいます!」
突入しながら【から紅の恋歌】を発動。『スカーレット・ブラスター』の最大出力の射撃を高速移動しながら撃ち込みます。
反撃を受けないよう、撃った後はすぐに移動。
『アトラント』で防御しつつ、距離をとったまま高速移動とフェイント、射撃を繰り返します。


亞東・霧亥
今回は裏方に徹する。
出来るだけ弱らせてみよう。

【POW】
悪食共に生物の肉など勿体無い。貴様等に相応しい物を喰わせてやる。

『レプリカクラフト』で極めて精巧な【仕掛け罠】肉厚な人間を2体創る。

生物の肉からは血の臭いがしないとな。だから、こうする!
錐を使い自分の腕を裂き、血を2体の【仕掛け罠】に振り掛ける。傷は『医術』で止血。

最後に『毒使い』で劇毒を作り、【仕掛け罠】の肉厚な腹の中に仕込む。
毒の臭いは血の臭いで誤魔化せるはずだ。

準備は整った。
2体の邪神よ。
それぞれ、新鮮な血の臭いに惹かれ、貪欲に喰らえ。
その先に待つのは死だ。
それで死なずとも、弱った邪神など、他の猟兵が討ち取ってくれるだろう。



「猟兵たるもの、生きているなら神様だって殺してみせないと……ね」
 シン・ドレッドノートは『牙で喰らうもの』を見据えた。
 しかし、邪神が2体という状態でもあるので、じっと牙で喰らうものの行動を観察していた。
 亞東・霧亥も後ろへ下がるが、彼は仲間の援護をする為に『仕掛け罠』を作る。
「悪食共に生物の肉など勿体無い。貴様等に相応しい物を喰わせてやる」
 『レプリカクラフト』を発動させ、仕掛け罠を作製する事は出来たが、参考にするモノが無い肉厚の人間は何処か歪であった。
「生物の肉からは血の臭いがしないとな。だから、こうする!」
 霧亥は自身の腕を裂き、鮮血を否な肉厚の人間(人形)に塗った。
 『毒使い』で猛毒を作ると、肉厚な人形の腹部に突っ込んだ。
「……血か?」
「血だ……」
 牙で喰らうもの達は顔を見合わせると、1体だけが前に出て肉厚な人形の頭部を喰らう。
(準備は整った。2体の邪神よ。
それぞれ、新鮮な血の臭いに惹かれ、貪欲に喰らえ。その先に待つのは死だ。それで死なずとも、弱った邪神など、他の猟兵が討ち取ってくれるだろう)
 罠に掛かった、と霧亥は確信したがーー。
「違う……違うではないか!」
 怒りに満ちた咆哮を上げると、牙で喰らうものは口から人形の残骸を吐き出した。
「ここからは、全力で行かせてもらいます!」
 牙で喰らうものの意識は霧亥に向けられ、その隙にシンは『から紅の恋歌(クリムゾン・ラブレター)』を発動させた。
「高濃度圧縮粒子、全面開放! 吹けよ熱風!」
 自身に紅い粒子をまとい、寿命を削ってまでシンは高速移動をしながら『スカーレット・ブラスター』の最大出力で『高濃度圧縮粒子ビーム』を発射させた。
「こしゃくな!」
 牙が生えた口が付いた腕を振るが、シンは易々と避けると直ぐにスカーレット・ブラスターで牙で喰らうもを撃ち抜く。
 それでも、牙で喰らうものは『貪欲なる顎の新生』を発動させ、頭部を大きな口に変化させ全てを吸い込み、全てを喰らい尽くす口の中は深淵ーーそんな所に入ってしまったらもう戻れない気がしてゾッとしつつも、十字の星を重ねた形状の腕輪から、8方向に光のフィールドを形成するビームシールド『閃光の魔盾〜アトラント〜』で拒むように弾いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藤原・紫苑
「貴様のような悪食は生かしておけん」
一体何人喰らったか分からんがこいつはここで始末しなければ。
逃がすのはあまりに危険すぎる。

他の猟兵と協力して先ずは片方を潰そうと画策
「フェイント」を織り交ぜつつ【Exterminator】で「二回攻撃」「気絶攻撃」で攻撃
味方が攻撃できる隙を作るために【謎を喰らう触手の群れ】で相手の足を縛り上げて喰らい隙を作る

相手が固まってるなら「二回攻撃」「破魔」「範囲攻撃」で光線銃で牽制しながら周囲に霊符を投げつけて攻撃
「自分等が今度は馳走してやろう。ただしこいつをな!」

味方に攻撃がいきそうならNight Edgeで「暗殺」「鎧無視攻撃」で視覚外から不意打ちして邪魔する



「貴様のような悪食は生かしておけん」
 藤原・紫苑は、シンが対峙している牙で喰らうものに向かった。
 『フェイント』で牙が生えた口から逃れると、【Exterminator】で対邪神戦闘モードにしたまま光線を二回放ち、牙で喰らうものを気絶させるとその場で巨大な体は神殿を揺るがしながら倒れた。
 『謎を喰らう触手の群れ』を発動させると、『絡みつく紫の触手のかたまり』が召喚され『謎を喰らう触手』を気絶した牙で喰らうものに放つ。
 紫の触手はその黒い巨大な足に付くと、触手を伸ばし体を締め上げた。
「自分等が今度は馳走してやろう。ただしこいつをな!」
 紫苑の周囲に沢山の霊符が飛び交い、1枚、1枚が微かに光を帯びて霊符は牙で喰らうものに向かって放たれた。
 牙で喰らうものは、傷だらけの体は動かせない様子で牙が生えた口を震わせた。
「貴様を喰らうて……やる……ッ」
 牙で喰らうものは、殺気を込めた言葉を紫苑へ向けて放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リュヌ・ミミティック
ん、おー……お前、お前が、全部の、元凶、だ、よね?
ん。使え、ない、なん、て、いう、お前、が、一番、使え、ない。
上に、立つ、者とし、て、の、度量も、ない、んだ、もんね!
ん。だから、全部、おわらせ、る。
「ん! 何体、いよう、と、僕達、は、負けない、よ!」

ダフィット、猫憑き季月、行こう。
絶対に、絶対に終わらせてやる。
これ以上、被害なんて、だしてやるもんか!
【串刺し】してやるんだから。
出来れば、皆が攻撃集中している敵を一緒に攻撃してしまおう。
確実に撃破していきたいな。
猫憑き季月も、一緒に頑張ろうね。
出来れば庇うを使って攻撃を庇いたいところだけれど、集中したほうがいいかな
「ん、おー……まけ、ない、よ!」



「ん! 何体、いよう、と、僕達、は、負けない、よ!」
 恐れる様子を見せずにリュヌ・ミミティックが声を上げ、猫憑き季月を走らせた。
 終わらせてやる、という強い気持ち。
 泥人の少女達が望んだ“幸せ”を背負い、この世界で無数に生きている彼女達が“夢”ではなく、現実を優しい世界にする為に。

 絶対に、絶対に終わらせてやる!

 小さな胸に宿した強い決心を力に、リュヌの猫憑き季月が『牙で喰らうもの』に激しい攻撃をする。
「これ以上、被害なんて、だしてやるもんか!」
 リュヌの手の中でダフィットは槍に変わると、骨が落ちており足場が悪いのにも関わらずに駆け出した。
 金の瞳が光り、柔らかい白い髪は波打つ海の様に毛先は青く、小さな体は牙で喰らうものの攻撃をかするだけ。
 低い位置から、槍状態のダフィットを顎から脳天を貫く様に突いた。
「ぐっ……ふぅっ!」
 巨大な口は槍で塞がれ、『ドラゴニック・エンド』を発動させると、召喚ドラゴンが放たれた。
 ぐらり、とその巨体がよろめくが倒れはしない。
「ん、おー……まけ、ない、よ!」
 ダフィットが手に戻ってくると、リュヌは後少しで片方は倒せると確信した。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロバート・ブレイズ
「疲弊気味だが『乗りかかった』狂気だ。貪るならば骨諸共啜って破棄せねば」
闇堕ち状態を維持して対象へと急接近。全身全霊。毒や呪いで身を腐らせながら『鎧を砕いて』殴り続ける。可能ならば『恐怖』を与えて己の愉悦で圧し潰す。たとえ苦戦しても構うものか。此の瞬間を冒涜(愉しむ)のだ。されど冷静さは失われない。弱点を探るべく『情報収集』にも力を入れよう。
「さて。俺が狂気の存在だと猟兵共は思うだろうが。正気で『此れ』を成立させるには『固定地』が必要だと理解すべき」
正気固定機を起動し更なる『闇』を展開しよう。鉄塊剣(立ち去れ)から噴出する地獄の炎で肉を焼き斬るのだ。



「疲弊気味だが『乗りかかった』狂気だ。貪るならば骨諸共啜って破棄せねば」
 まだあの姿のままロバート・ブレイズも神殿の奥に足を踏み入れた。
「愉悦。恍惚。冒涜。至極――憶する事在らず、総てに大いなる否を宣告せよ」
 この身が毒に侵され、呪いで体を蝕まれても全身全霊で、邪神『牙で喰らうもの』を葬る為にロバートは煙の様なモノを口の隙間から吐き出した。
 恐怖や悪意に反応して地獄の炎を噴出する黒の碑ーー鉄塊剣で醜悪に満ちた体を一刀両断する。
 牙で喰らうものの守る何かは『鎧砕き』で破壊し、更に『恐怖を与える』。
 邪神が、呻き、恐怖のあまりに声を出した瞬間はーー愉しい。
 ぽとり、と体の原型が留まれずに牙で喰らうものは崩れて行くと、消え去った。
「さて。俺が狂気の存在だと猟兵共は思うだろうが。正気で『此れ』を成立させるには『固定地』が必要だと理解すべき」
 冒涜に我を失わずに、ロバートは冷静な頭で牙で喰らうものの弱点を探る。
 小型の機械『正気固定機』を起動させると、再び『闇堕ち(ダークネス・シャドウ)』を発動させた。
 鉄塊剣から地獄の炎がごうっと唸り声を上げながら燃え上がると、ロバートは封印なんて“生ぬるい事”よりも、永劫に苦しませる事の出来る“ゲヘナの門の先”へ送る為に笑い声を漏らしながら牙で喰らうものを業火で包んだ。
「カカカカッ! 永劫に、ゲヘナで燃やされるが良い!」
 『闇』はロバートを蝕む、そんな痛みを忘れる程に邪神を冒涜される姿はーー愉しい。

●業火に焼かれて
 猟兵達は、『牙で喰らうもの』を一体倒すことが出来た。
 しかし、まだ一体残っているがーー誰も畏怖せずに倒すことに集中している。
「喰らうて……やる!」
 悪あがきだとしても、満たされぬ胃は牙が生えた口を獲物へと向けた。
 誰でも良い、一人でも肉の破片を得られるならばーー

大成功 🔵​🔵​🔵​

シン・ドレッドノート
「あと一体!」

さすがに疲労から『から紅』は解除、ここからは狙撃で対応します。
倒れた邪神を挟んで、もう一体と距離をとって攻撃します。
『スカーレット・ブラスター』を両手に構え、スコープモードにした『怪盗の単眼鏡』でしっかりと狙いを定めて攻撃します。

「ターゲット・チェンジ、目標を狙い撃つ!」
全身が口とは言え、この世界で行動するには体重をささえる足と、攻撃するための手を支える体幹となる部分、振り回す腕の関節部分があるはず。
正確な狙撃で敵の行動の基点になる部分を撃ちぬいていきます。
同じところを狙うと敵も察知するでしょうから、上記の部分をランダムに狙撃しましょう。

「あと少しです、皆さん油断しないで!」



「あと一体!」
 呼吸は荒くなり、肩で息をするシンはこれ以上は発動し続けられないので、『から紅の恋歌(クリムゾン・ラブレター)』を解除する。
 ロバートの手によって、倒された『牙で喰らうもの』の残骸を間に挟むように距離を取る。
 しっかりと両手で『スカーレット・ブラスター』を構え、スコープモードに切り替わったまま『怪盗の単眼鏡』で狙いを定める。
 ぐらり、と所々焦げた体を立ち上がらせ、牙で喰らうものは『貪欲なる顎の新生』を発動させると腕が『ほぼ巨大な口』だけにると、シンに向かって伸ばした。
「ターゲット・チェンジ、目標を狙い撃つ!」
 どんなに牙が生えた口があろうとも、どんなに力があろうとも足のバランスさえ崩せばこっちのモノ。
 シンが『異次元の狙撃手(ディメンジョン・スナイパー)』を発動させると、スカーレット・ブラスターの銃口から紅い光弾が放たれた。
 シュッン! と、弧を描きながら牙で喰らうものの体を紅い光弾が四肢を貫く。
 もちろん、これはシン自身が本当の狙いをオブビリオンに悟られない為でもあった。
 牙で喰らうものが片足を失うと、地面に膝を付くとカラカラと乾いた音を立てながら骨の山が崩れた。
「あと少しです、皆さん油断しないで!」
 シンは邪神から目を逸らさずに言った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

亞東・霧亥
「血を流し過ぎたか。」
正直立ってるのも辛いが、それは皆とて同じ事、死力を尽くそう。

シンが時間を稼いでいる間に、『アニマ・インジェクション』の起動を開始。
sacrificeの銃身が虹色に輝く。

『激痛耐性』があっても、腕が震えて照準が定まらないので腹這いになる。
これで『スナイパー』を使えば照準はかなり安定する。

「誰かは知らないが、アンタも手伝ってくれ。」

身近に転がっていた頭蓋骨を手前に置くと、銃身を乗せて更なる安定を図る。

sacrificeが闇を払う程に光輝く。準備完了だ。
俺の全力と邪神の食欲。どちらが勝つか勝負だ!

「貴様を屠る、俺の魂の一撃!アニマ・インジェクション!」
結果を見届けて、気絶。



「血を流し過ぎたか」
 霧亥は痛む体を引き摺り、苦虫を噛んだような表情で言った。
 『Anima injection(アニマ・インジェクション)』を起動させると、sacrificeが虹色に輝き始めた。
 己の生命力を使ってまで射つ銃は、更に生命力を持ち主から吸い上げて行く。
 正にーーsacrifice(犠牲)
 痛みに耐性があろうとも、震える腕では当てれる自信はない。
 前衛で仲間が戦っている後ろで、霧亥は腹這いになるとそこら辺に転がっている骸骨を手にした。
「誰かは知らないが、アンタも手伝ってくれ」
 銃を持つ手の元に置くと、コツリと骸骨の上に銃身を乗せた。
 sacrificeが眩い程の光を放つと、ゆっくりと『牙で喰らうもの』に照準を合わせた。
「俺の全力と邪神の食欲。どちらが勝つか勝負だ!」
 余り気力は残されていないが、まだ残っている力を腹に込めて叫んだ。
「貴様を屠る、俺の魂の一撃! アニマ・インジェクション!」 
 トリガーを引き、銃口から放たれた命の弾丸は正確に牙で喰らうものを貫いた。
「う、おぉぉぉ……っ!」
 低く咆哮を上げ、神殿内部を揺るがしながら牙が生えた口の体は、パズルのピースの様に剥がれ光に浄化されるかの様に消えて行く。
 あぁ、終わったーーその光景を最後に、霧亥は意識を手放した。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 日常 『猫カフェで猫をかわいがろう!』

POW   :    猫を撫でて可愛がります

SPD   :    猫と道具で遊んで可愛がります

WIZ   :    猫におやつを与えて可愛がります

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●休息
 神殿で呼ばれた邪神『牙で喰らうもの』を無事に倒した猟兵達へ、労うように『ねこカフェ』に招待された。
 殆どの猫は野良だったのを店主が飼い始め、ある程度躾がされている猫達。
 しかし、躾がされているとはいえこの子達は、自由で気まぐれだ。
「にゃ~ん」
 ごろり、とソファーの上で寝転がる姿は愛らしい。
「いらっしゃいませ。お決まりになりましたら、お呼びください」
 店主がメニューを渡すと、アナタにそう言って他の猟兵達にもメニューを配りに向かった。
亞東・霧亥
【POW】
何かに顔をてしてしされる。
何かに額をげしげしされる。
何かに頭をえぇぃ何だ!?
ガシッと掴んだら鼻先を引っ掛かれた。
「いってぇ!」

目を開けると、そこには、猫を抱えて半眼で見下ろす神山・楼炎が。
目が語っている。
『何やってんだ?』と。
「あ、どうも。いつも琥珀さんにお世話になってます。亞東・霧亥と申します。すいません、戦場で気絶してしまって。とりあえず黄泉ではないので、安心しました。」
挨拶する。

警戒する猫を撫でて、あやして、抱き抱えて、抱き締める。
癒しだ。最高だ。
「琥珀さんに癒してもらおうと思ったけど、説教されそうだしなぁ。」
とぼやく。



たしたし!
 たしたし!
 何か柔らかくて、温かくて、ふかふかなのが亞東・霧亥の顔に当たる。
「えぇぃ何だ!?」
 鬱陶しいそうに首を振り、大きな声で言うと不機嫌そうな猫がビックリして目を丸くした。
「にゃっ!」
 ガリッ、と剥き出しにされた爪で霧亥は猫に引っ掛かれた。
「いってぇ!」
 痛みに驚いて飛び起きると、霧亥の目の前には引っ掻いた猫を抱き上げる神山・楼炎は呆れた様子で見ていた。
「大丈夫そうだな。全く無茶をするもんだ」
 楼炎の腕の中で猫がごろごろと喉を鳴らす。
「あ、どうも。いつも琥珀さんにお世話になってます。亞東・霧亥と申します。すいません、戦場で気絶してしまって。とりあえず黄泉ではないので、安心しました」
 思わず正座になり、霧亥はぺこりと頭を下げるとお礼の言葉を述べた。
「そうか、琥珀からそれなりに聞いている。まぁ、ゆっくり休め」
 楼炎は猫を霧亥に手渡すと、他の猟兵の元へ向かった。
「琥珀さんに癒してもらおうと思ったけど、説教されそうだしなぁ」
 猫をもふりながら霧亥は呟くと、無表情で説教をする少女の顔を思い浮かべた。

成功 🔵​🔵​🔴​

音海・心結
猫カフェ!
みゆ、このために戦闘を頑張ったといっても過言ではないのです♪
猫さん猫さん、いっぱい遊びましょうねぇ

何をしようか悩みますけど、
やっぱりなでなでしたいので【POW】を選ぶのですっ
【誘惑】を使って見ますが、猫さんには聞くのでしょうか?
物は試しですし、やってみましょう♪

えへへー。猫さん、もふもふですねぇ
とっても気持ちが良くて……ずっと一緒に居たいくらいですよ
キミはみゆと一緒に居たいって思ってくれますか?
……なーんて。冗談ですよ♪



「みゆ、このために戦闘を頑張ったといっても過言ではないのです♪猫さん猫さん、いっぱい遊びましょうねぇ」
 頬を緩ませ思わず笑みを溢す音海・心結は、カフェ店内で自由気ままに過ごす猫達を眺めた。
「おいで~おいで~♪」
 効くかはどうかはさておき心結は『誘惑』を使い猫じゃらしを左右に振る。
 まだ、小さな猫が影から飛び出し左右に動きながらジャンプした。
 ころり、と着地に失敗した所を慌てて駆け寄り、抱き上げた。
「えへへー。猫さん、もふもふですねぇ」
 心結が頬を寄せると、柔らかかくて小さな温もりが心地好い。
 野生が失われた子猫はお腹を天に向けたまま寝転がってたり、興味津々にうろつく猫、首の裏を体に擦り付けてマーキングする猫などが心結の回りに集まる。
「とっても気持ちが良くて……ずっと一緒に居たいくらいですよ。キミはみゆと一緒に居たいって思ってくれますか?」
 心結の言葉を理解しているのか、してないのか見上げるとにゃ~と鳴いた。
「……なーんて。冗談ですよ♪」
 猫達に囲まれ、癒しのひとときを心結は過ごした。

成功 🔵​🔵​🔴​

シン・ドレッドノート
「癒されますねぇ…」
思い思いの行動をしている猫を見て、ほのぼのと紅茶をいただきます。

さすがに命を削った反動もあって、少々疲労がたまっていますが、ここで休憩していると心身共に癒されますね。
紅茶もなかなか良い香りで、丁寧に淹れられてますね。

「ほ~ら、こっちおいで~」
猫を羽根のついたおもちゃで誘います。
正面の猫を誘うのに夢中になっていると、気が付いたら自分の尻尾にじゃれついてくる猫が。
「いてて、爪立てないで、噛まないで~」
なるべく猫の機嫌を損ねないよう注意しながら引き離した後、改めて尻尾を動かして猫と遊びます。

こんな日常を守るのが、私達猟兵の使命。改めて心に刻み、次の依頼に向けて英気を養いましょう。



「癒されますねぇ……」
 シン・ドレッドノートは紅茶を口にしながら、猫らしく気紛れで自然の姿は見ているだけでも癒される。
 生命力を削って戦い、体に少し溜まった疲労を温かい紅茶が癒す。
「紅茶もなかなか良い香りで、丁寧に淹れられてますね」
 ふぅ、と小さく息を吐くと、体の力がふっと抜けていく。
「ほ~ら、こっちおいで~」
 近場にあった羽根のオモチャを手にすると、シンは元気そうな猫の目の前で振る。
 気を引くのに夢中になっていると、シンの尻尾も自然と動かしていたのだろうか?
 興味を引かれた猫がお尻をフリフリと振り、ぴょんとしなやかに跳躍すると尻尾にがっしりと飛び付いた。
「いてて、爪立てないで、噛まないで~」
 落ちないように爪を立ててぶら下がってる猫に、シンは機嫌を損ねぬ様に接する。
「に~」
 ゆっくりと下ろすと、シンは尻尾の先を猫の鼻先より上で振ると猫じゃらしを前足で叩く様にじゃれる。
 こんな日常を守るのが、私達猟兵の使命ーーと、猫達が穏やかに過ごすカフェを眺めた。
 改めて心に刻み、今は次の依頼に向けて英気を養う事にした。

成功 🔵​🔵​🔴​

藤原・紫苑
猫カフェ…自分に務まるだろうか…
このキツイ目が原因で実はあまり触らせてもらえないのだが猫は好きなのだ………うん、大丈夫な子もいるかもだし試さないとダナ!(本音:すごく触りたい)

でも抱き上げるのはハードルが高いのでおやつをあげてみよう
愛らしい様子でおやつを食べる猫を見て表情が非常に緩む
この子達うちの子にしたら妹は怒るだろうか?(洗脳中)

十分におやつが行き渡ったところで触ろうとすると逃げられる
なんでだ!!



「猫カフェ……自分に務まるだろうか……このキツイ目が原因で実はあまり触らせてもらえないのだが猫は好きなのだ……うん、大丈夫な子もいるかもだし試さないとダナ!」
 ぶつぶつと呟きながら藤原・紫苑は、決心すると猫用のおやつをお皿に乗せて床に置いて、自分は少し距離を置いた。
 可愛い鳴き声を上げながら、おやつの周りに集まりはぐはぐと口を動かしながら食べ始めた。

 すごく触りたい。

 心の中で叫ぶものの、やはり目付きが気になり安易に近付けない紫苑。
 でも、一生懸命におやつを食べるのそ姿を見てて、仏頂面でも思わず口元が緩む。
(この子達うちの子にしたら妹は怒るだろうか?)
 うーん、と唸りながら紫苑は、猫達がうちの子になって欲しいと念力を送る。
 もう我慢出来ない! と、叫びそうになりながら猫達に抱き付こうとする。
「なんでだ!!」
 しかし、紫苑の魔の手から猫達はすり抜け、誰も抱かせてはくれなかった。
「猫は気まぐれ、ちゃんと手順を踏めば大丈夫」
 店主が柔らかい笑みを浮かべたまま、紫苑に言うと猫に触れる方法を教えて貰った。
 結果、紫苑はようやく猫を抱き上げる事に成功した。
 のんびり屋で、誰でも抱かせてくれる猫を。

成功 🔵​🔵​🔴​

琥珀川・れに
wiz行動
「猫カフェ!ケットシーではなく、猫」
「久しぶりにこんな丸まった猫を見るよ…ダークセイヴァーじゃ少数が生き残っている程度だから…」

「猫じゃらし?このピロピロでこんなに穏やかな猫達の野生の顔を見せるのかい」
(ピロピロ)
「そうだ、今だ!そこだ!いいぞ!」
「いい子だ…強くなれ」
「はっ、ついつい特訓を始めてしまった…」

「ここでは技能【動物と話す】は無粋だから使わない方がいいかもしれないな…」

といいつつついうっかり聞こえてしまったりして



「猫カフェ! ケットシーではなく、猫。久しぶりにこんな丸まった猫を見るよ……ダークセイヴァーじゃ少数が生き残っている程度だから……」
 嬉しそうに言うと琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)は、出身地の光景を思い出しながら猫カフェを見回した。
「猫じゃらし? このピロピロでこんなに穏やかな猫達の野生の顔を見せるのかい」
 れには、ネズミのオモチャも付いた猫じゃらしを振ってみる。
「にゃんっ!」
 猫達は目を輝かせ、本能が擽られたのだろうか?
 れにが動かす猫じゃらしに、胴体を伸ばしながら跳んだり、後ろ足だけで立ち上がり前足で捕まえようと必死になっていた。
「そうだ、今だ! そこだ! いいぞ!」
 猫じゃらしを振るれには思わず声を上げた。
「いい子だ……強くなれ」
 パシッと猫じゃらしをくわえて、取れた瞬間にれには猫を見つめながら頷いた。
「はっ、ついつい特訓を始めてしまった……」
 我に返ったれには、もっと愛でたり、撫でたりと可愛がるハズが、つい狩猟本能が目覚める様な訓練をしてしまった事に頭を抱えた。
「ここでは技能【動物と話す】は無粋だから使わない方がいいかもしれないな……」
 と、言いつつも、れにの耳に猫達の会話が入る。
「ご主人はいい人だね~」
「うん、お客さんも遊んでくれるし、おやつくれるから楽しい~……」
 ごろごろと喉を鳴らし、太陽の光が差す場所で寝転んでいた猫達は寝息をたて始めた。
 こんな良い場所もあるのだから、人だけではなく生きる全てのモノ達の平和を守る為に戦おうと胸の中で誓った。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月04日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース


30




種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト