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遥かな空に翼を描け

#アルダワ魔法学園


●アルダワ魔法学園 とある屋上
「今日は雲が厚いな……」
 一人の生徒が今にも落ちてきそうな重暗い雲を見上げながら、小さく溜め息を吐く。雲が厚いということは、それは地上に近いということだ。この様子だと今日は高く飛ぶことができそうにない、大人しく羽でも磨いていようかと思った時だった。
 厚い雲の下に小さな黒点が浮かび上がる。目の錯覚か、誰かが飛ばしたドローンでも落ちてきたように見えたが、その姿がはっきりと見えると同時に生徒の背中に冷たいものが走った。
 ランタンのような金属製のボディと螺旋状のプロペラ、地下迷宮で時折見られる災魔だ。迷宮外での災魔の出現に、生徒は慌てて教師へ報告に行く。しかし、その背後では無数の飛行機械が学園に降下を始めているのだった。

●グリモアベース
「皆集まってるわね、緊急の案件よ!」
 やや息を切らしながらグリモアベースに駆け込んできたアンノット・リアルハート(忘国虚肯のお姫さま・f00851)は何度か深呼吸をして息を整えると、自身の予知した事件を語り始める。
「アルダワ魔法学園の上空に無数の災魔が出現しました、放っておけば学園に攻撃を始めて甚大な被害が出ることになります!」
 災魔を呼び出し、率いているのは叛逆の竜人・レグダム。災魔の呪いを受けた結果自らも災魔と堕ちてしまった冒険者だ。猟兵達の最終目標は彼を撃破し、学園の平和を取り戻すこと。
 敵の主戦力であるスチームドローンは数こそ多いが、一体一体の戦闘力はそう高くない。万全の状態であればそう苦戦する相手ではないが、今回の戦闘では問題点が二つある。
「一つは相手が上空を移動しているということ、もう一つは戦場が魔法学園の敷地内ということよ」
 学園の上空に出現したスチームドローンは高高度から正確にこちらを攻撃してくる。相手が遠く離れている以上こちらの攻撃手段は限られ、一方的な攻撃に晒される可能性もある。
 そして学園では突然の襲撃に生徒達が右往左往している。半人前ではあるが彼らも冒険者、最低限の自衛はできるとは言え攻撃が長引けばどうなるかわからない。
 つまりは、アウェーの戦場でありながら敵にとって有利な状況が整ってしまっているということだ。
「でも、それは現状の話。しっかりと指示をしてあげれば、彼らは充分に戦える!」
 そう言うとアンノットは猟兵達に見えるように一枚の紙を広げる、そこには『飛行機倶楽部会員募集』という字と人によってはレトロなデザインに見える複葉機のイラストが描かれていた。どうやら学園のクラブ勧誘ポスターのようだ。
「作戦はこうよ。飛行機倶楽部のメンバーが操る飛行機に乗って戦う、それだけ!」
 一見すると無謀な作戦に思えるかもしれないが、前述した通りアルダワ魔法学園の生徒達は災魔に対して完全に無力というわけではない。その力を十全に発揮することができれば、敵に劣らぬ戦力となり得るだろう。
 とは言え、彼らは歴戦の戦士というわけではない。攻撃は猟兵が担い、生徒達には操縦に専念してもらうのが確実な手段だと言える。
「生徒達との合流に関しては、私がすぐ近くに転移させるから気にしなくて大丈夫。貴方達は敵の撃破に専念して」
 そこまで言うとアンノットは軽く息を吐くと、真剣な瞳で猟兵達を見る。
「おそらく敵と連戦になると思うけど、貴方達ならきっと大丈夫。胸を張って飛んできなさい!」


マウス富士山
●オープニングを見ていただきありがとうございます、今回マスターを務めさせていただくマウス富士山と申します。
 今回はアルダワ魔法学園を舞台に、生徒達と協力して空中戦をしていただきます。オープニングにある通り、生徒達は最低限の自衛ができるので避難や防衛が必要な事態ではありません。災魔との戦いに専念していただいて大丈夫です。
 今回の最終目標は「叛逆の竜人・レグダムの撃破」、その前段階として「スチームドローンの撃破」が第一目標となっています。
 学園上空の空中戦、皆様のプレイングを心からお待ちしております。
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第1章 集団戦 『スチームドローン』

POW   :    機関暴走
【過熱状態での突進】が命中した対象に対し、高威力高命中の【自爆】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    スチームブラスター
【機体下部に搭載された蒸気熱線銃】を向けた対象に、【精確な射撃】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    戦闘データ送信
戦闘力のない【観測用スチームドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【次章のボスへとそれらの情報が送信される事】によって武器や防具がパワーアップする。
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鈴城・有斗
とりあえず近くまで寄ってくれれば後はなんとかするから、無理に突っ込んだりしないで安全第一でね
自分が飛び移れる敵が居なくなりそうなら近くに来てくれると助かるとも伝えておこう

大事なのは、よく見て考える事だよ


敵の攻撃はバリアで防御

主に左手(他の場所からも出せます)から放つダークハンドで相手に組み付いて縮む勢いでガンブレードで切り付けながら新しい敵にダークハンドを伸ばしまた切り付けては敵を転々と飛び移っていく感じ
敵が減ってきたり近くに居ない時は生徒の飛行機に合流してまた新しい敵の集団に向かってもらう

カノンとドランには生徒の飛行機にくっついて衝撃波で生徒の護衛と援護と牽制を頼む


アドリブ・連携歓迎です。


アルマ・キサラギ
部活で使うような飛行機で挑めだなんて、中々無茶を言うわ…
その無茶に乗ってくる学生の肝の据わりっぷりも中々のものだけどね
…OK、無茶が通れば道理が引っ込む。やってやろうじゃない

学生さんには無理な戦闘機動はしなくていいって言っておくわ
機体の安定と敵との高度合わせを優先して
…アンタの腕前、信じるわ
だからアンタはあたしの腕を信じなさい

仕掛けれる距離になったら翼の上に移動
二丁拳銃と散弾を装填したレッドラムで、視界に入る端から敵を叩き落すわ
向こうから照準を向けられても焦らないで
言ったでしょ?あたしを信じろって

機械なだけあって正確な攻撃
…だからこそ予測しやすい
展開しておいた盾で反射して逆に撃ち落としてやるわ



●双対の翼
「部活で使うような飛行機で挑めだなんて、中々無茶を言うわ……」
 飛行機倶楽部の所有する地下滑走路。風防すら付けられていない小型のプロベラ機に乗り込みながら、アルマ・キサラギ(Bride of Blade・f14569)は呆れとも感嘆とも見える小さな溜息を吐く。しかし一見布製に見える翼は指で押すと頑丈なゴムを思わせる反発を返し、機体の構成フレームは金属製。そして何より古い構造の飛行機は多少穴が開いても飛んでいられる。生徒達なりに戦闘に耐えられるような設計にはされているようだ。
「近くまで寄ってくれれば後はなんとかするから、安全第一でね」
 緊急着陸ができる場所に印を付けた地図を手渡し、鈴城・有斗(人間のヴィジランテ・f18440)は操縦する生徒に自分達の作戦を伝える。猟兵は上空から地面に叩き付けれても死にはしないが学生はそうはいかない。もしもの時は自分達が生き残ることを優先してもらう。
「無茶が通れば通りが引っ込む、やってやるわよ」
 アルマの言葉に応えるように発動機が振動し、プロペラが回転を始める。ハンカチやスカーフを振って見送る生徒達が後方にスクロールしていき、二機の飛行機は暗闇の地下を飛び出した。冷たい風が頬を撫でると同時に一瞬視界が白く染まり、それが収まると無数のドローンが飛び交う戦場が広がっていた。
 既に攻撃が始まっているのか、学園のあちこちから煙が上がっている。その光景を見て、操縦桿を握る生徒の手が震えていることに気が付いたアルマは、そっとその手を両手で包んだ。
「アンタの腕前、信じるわ、だからアンタはあたしの腕を信じなさい」
 それだけ言うとアルマは操縦席から飛び出し、翼の上に乗る。その手に握られているのは白と黒の双銃【オルトロス】、番犬の名を持つ二つの銃口は侵攻する飛行機械にその牙を解き放った。
 黒の弾丸は相手の装甲を正面から突き破り、白の弾丸は頭部のプロペラを撃ち抜いて次々と撃墜していく。
「大事なのは、戦場をよく見ること……頼んだよ」
 アルマが戦闘を始めたのを確認した有斗は、それだけ言い残すと上空に身を投げ出す。突然の飛来物にドローンは次々と熱線を放つが、有斗は拳を包むように展開したシールドでその攻撃を弾いていく。
 そして弾幕の隙間を掻い潜るように伸ばした影の腕【ダークハンド】が一体のドローンを捕らえると、有斗の身体がドローンに向かって飛んでいく。ユーベルコードの伸縮を利用した強引な空中戦、手にした銃から伸びる青い刀身をドローンに突き刺した有斗は動かなくなった敵を蹴り飛ばし、新たな相手に向かって跳躍した。
 猟兵達の攻撃に対して、当然ドローン達も対応する。一部のドローンが有斗を取り囲むように密集し移動を阻む壁となると、他のドローンは飛行機に銃口を向ける。照準を向けられたことに動揺したのか、アルマの乗る機体が僅かに揺れる。
「焦らないで」
 その状況に反して、アルマの落ち着いた声が響く。視線を向ければ有斗の乗っていた飛行機が反転してこちらに向かっているのが見えた。
 二つの機体が交差する瞬間、ドローンから一斉に熱戦が放たれる。敵をまとめて撃墜せんとする全方位からの攻撃は、空中で突如として捻じ曲がった。
 同時に機体を中心として放たれた衝撃波にドローンの動きが止められ、ドローンは自ら放った熱線に撃墜される。そしてアルマが球状の陣形を組んだドローン達に榴弾を叩き込むと、爆発の中から全身をシールドに包んだ有斗が飛び出してきた。
 半ば転がるようにして飛行機の翼の上に着地した有斗は、自分を心配するよう機体の側面から出てきた二体の人形の頭を撫でる。
「二人とも、よくやった」
 カノンとドラン、二つの人形が放った衝撃波とアルマの放った不可視の反射壁【ブロックバスター】によって、ドローンは大きくその数を減らした。
「言ったでしょ?あたしを信じろって」
 その結果を見て、アルマは笑顔を浮かべながら自身を親指で指すのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

遠呂智・景明
アドリブ・連携歓迎

なるほど。飛行機、鳥見てぇに空を飛ぶそいつに乗って戦えばいいんだな?
ちょうどお誂え向きに立てそうな場所があるじゃねぇか。

飛行機とやらの羽根に立つ。
操縦は任せるぜ。なに、安心しろ、お前を落とさせはしねぇからな。と操縦士に声をかける。
んで、敵と同じくらいの高度に来たら、敵めがけて【風林火陰山雷番外 雷・火】を放つ。
これだけの量の斬撃だ、テメェらの速度で掻い潜れるかよ。

仮に抜けてきても、爆発する前に早業で斬り落とす。
どんだけ硬かろうが俺の斬撃は【鎧無視攻撃】よ。真っ二つにしてやる。

地に足つけて戦う方が俺好みではあるんだが、こうして空を飛びながらってのも悪くねぇ。


ライラ・ガーランド
※アドリブ、絡み歓迎
※面白い展開があればプレ遵守しなくて構いません

数が多いのが厄介だね・・・しかしだからといって此処を明け渡す訳にはいかない。
基本戦法は射撃戦、ドローン一機ごとの戦闘力が低くても食らわない事に越した事は無いからね。飛行機なら尚更の事、寄り付かせない様に射撃を行うよ。装備された各種ユニットで敵機を散らし、定期的にUCを使用して纏めて撃ち落とそう。
接近されたら試作魔導剣で対応しよう。

後、ノスフェラトは大きいから防御にも使うかも。
こんな状況で飛んでくれた勇気あるパイロットの生徒なんだ、絶対に守るよ。



●真紅の嵐
「なるほど、こいつは初めてかもしれないな」
 翼の上に立ち、全身に風を浴びながら遠呂智・景明(いつか明けの景色を望むために・f00220)は楽しそうに口の端を吊り上げる。以前の戦争で星の海を飛ぶ船はちらりと見たような気もするが、鳥の様に空を飛ぶ乗り物というのは初体験だ。
「しかし、向こうのおかげで大分数が減ったね。これなら被害は最小限で済みそう」
 銃座にて巨大な棺桶を構えながら、ライラ・ガーランド(棺担ぎの猟兵・f17242)は周囲を観察する。先程の戦闘で受けた反撃により、既にドローンの姿はまばらになっている。この数ならば生徒達でも対応できそうに見えるが……。
「さすがに、そこまで甘くはなさそうだ」
 景明が分厚い雲を睨み付けると、その中から無数のドローンが飛び出してくる。その勢いは最初の襲撃にも引けを取らず、今こうしている瞬間にもその数を増やし続けている。
「安心しろ、落とさせはしねぇ。その代わり操縦は任せるぜ」
 翼から身を乗り出し景明が操縦士にそう伝えると、相手は親指を立てて返す。その背後でライラがグリップを引き出し、巨大な棺桶【ノスフェラト】を展開させる。
「大丈夫。こんな状況で飛んでくれた勇気あるパイロットの生徒なんだ、私も絶対に守るよ」
 棺桶の底から二つの銃身がスライドしながら飛び出し、側面が押し上げられミサイルユニットが解放される。それを見た景明が歯を見せるように笑うと翼の上に戻った。
 既にドローンの数は空を覆うほどになっており、ボディを赤熱させながらこちらを取り囲むように旋回している。射撃では効果が薄いと判断し、自身を爆弾に自爆特効するつもりなのだろう。実際至近距離で爆発されれば爆風だけではなく機体の破片で損傷を受ける可能性もある。真紅の瞳に敵の姿を捕らえながら、二人の猟兵は武器を構える。敵の数は不明、ただ寄らば落としていくのみ。
 硝煙弾雨の覚悟と共に、景明が白刃を引き抜く。【風林火陰山雷番外 雷・火】放たれた斬撃は宙を飛び、一太刀で複数のドローンを切り裂く。居合で二百、返しで二百、総数にして四百を越える刃はそれ以上の敵を同時に葬り、爆風が更に敵を巻き込んでいく。
 その間を潜り抜けるように接近するドローンを、ライラの弾丸が撃ち抜く。【アサルトユニット】と【バスターユニット】の実弾と光弾が敵の動きを止め、【ミサイルユニット】から放たれるマイクロミサイルが尾を引きながらドローンに直撃する。射程は景明の斬撃に一歩譲るものの、その精密な射撃は近づく敵を確実に撃墜していく。
 火線と剣閃の入り混じる攻撃を放ちながら空を飛ぶ飛行機の姿は、局地的な嵐のようだ。しかしその中心も熱と爆風が絶えず吹き荒れ、安全な場所であるとは言い難い。翼の上に人を乗せた状態で、制御を失わずに飛び続けることができるのは操縦士の腕によるところも大きいだろう。
「景明さん!」
 爆炎の先にいる敵を捕らえようと景明が目を細めていると、銃座のライラから複雑な刀身を持った大剣が投げ渡される。それを受け取った瞬間、炎の壁を抜けて両脇から挟み込むような軌道を描き二機のドローンが景明に突進してくる。
 飛行機の翼を盾にライラからの射線を切り、炎に紛れ剣戟を逃れる。巧みに攻撃を退けた二機は既に爆発の範囲内まで接近していた。
 ゆえに両手に握る剣を振るった景明は、敵の翼のみを同時に切り落とした。その鮮やかな切り口はドローンに一切の衝撃を与えず、暴走した動力炉を抱えたドローンはそのエネルギーを炸裂させる機会を失い、赤熱化した身体を溶かしながら墜落していく。
 落下したドローンの姿が見えなくなると同時に、飛行機が炎の壁を抜ける。
「地に足つけて戦う方が俺好みではあるんだが――」
 一瞬の熱波と直後の涼やかな風を全身に浴びながら、景明が呟く。
「こうして空を飛びながらってのも悪くねぇ」
「……私も、今度は翼の上に立ってみようかな」
 その呟きを受けて出たライラの言葉に、操縦士は勘弁してくださいと静かに苦笑した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月宮・ユイ
連携アドリブ◎
いつもは迷宮での戦いが中心ですから、
学園の空は新鮮です
これで襲撃中でなければ良かったのですが…

《機能強化》<第六感>含め知覚強化
<空中戦>故広く敵や周囲等の<情報収集>反映、常時対処最適化。
《捕食者》<生命力吸収の呪詛>で吸収強化
圧縮成形した武具を<早業>で変形させ戦う。
攻撃は杭を誘導弾とし射出
極端な機動力は持っていない様なので弾速で命中率補う。
接近時は鞭の先端に大剣を付けた様にし、なぎ払い。
熱線には盾とし展開、対処できるなら機械故の精確さは助かる
[コスモス]飛行付与外套:墜落も想定し用意
護り易さも併せ邪魔しない範囲でパイロットの近くにいる予定。
一緒に学園の空を護りましょう


トール・ペルクナス
「飛行機? いや、遠慮しておこう。私は自前があるのでな」
倶楽部の生徒の誘いを断りUCを発動
自分の身体を電磁力で浮かせそのまま【空中戦】といこう

敵を発見次第5本の電界の剣を引き抜く
そのままUCで滞空させ突進が来たら【武器受け】でこちらに届く前に爆破させてしまおう
そのまま電界の剣を操作しながら飛び回り【属性攻撃:雷】を纏った拳と共に斬りながら殴りながら敵の数を減らしていく
「数ばかり多いだけだな」
ある程敵が纏まってきた所で【力溜め】で電力を溜め両手から雷電の【範囲攻撃】で残りを一掃してしまおう
「空を飛べるのはお前たちだけではない」
さて、ここを終えたら次の空へ向かうとしよう
まだまだ敵は飛んでいそうだ


アヤナ・サンドリオン
さあ!初めての依頼、先輩達に負けずに頑張っちゃうよ!

あたしも初めてだけど一緒にがんばろーね!と言って操縦士にウインクしてコミュニケーションを取っていく。

体にサイキックパワーを纏って風の影響を最小限にしてバランスをとり、ドローン達と戦う。

相手は機械!電気はめっちゃきくっしょ!というわけでUCで攻撃!確実に狙ってくよ!
ショートさせちゃえばちょーファインプレーだし!敵の攻撃はマジやばばんだけど、操縦士を信頼してけば対処できるし!

あたしの活躍、マジやばばだから見ててよね!



●空へ上がる閃光
「いつもは迷宮での戦いが中心ですから、ここは新鮮です……けど」
 翼の上に立ち、心地よい風にフードを靡かせながら、月宮・ユイ(捕喰∞連星・f02933)は学園を見下ろす。普段は風の通らない地下迷宮で戦っていることもあってか、学園の空から見える景色はとても目新しく感じる。きっと立ち上る煙が戦火の黒煙でなければ……湧き上がる感情を押さえつけるように胸に手を当て、ユイは眼前に広がる機械の群れを睨む。
「せんぱーい、こっちは準備OK!」
 銃座から身を乗り出して、アヤナ・サンドリオン(小悪魔的超常現象・f18188)はユイに向かって大きく手を振る。今回の戦いが初めての任務である彼女だが、その表情に不安や気おくれは感じられない。
「見たところ、数ばかり多いだけだ。慎重に行けば落とされることはない」
 身体に雷光を纏いながら、トール・ペルクナス(雷光騎士・f13963)は飛行機と並走する。【電磁誘導】の応用による空中移動、かつて神の槍にも例えられた雷を力とするトールであれば空を駆けることも難しいことではない。
 操縦士を含め四人、彼らが戦域まで高度を上げている間にもドローンは刻一刻とその数を増やしている。雲の中から現れる機械に群れを、ユイの感覚が一体も逃さずに捉えた。
「始めます、戦闘態勢!」
 その言葉と共にユイの手に武装が出現する、それは彼女の肘から先を半ば取り込むように覆う巨大なクロスボウ。その先端に矢の代わりに番えられた杭が、風を切り裂き一機のドローンに突き刺さる。一見すると原始的にも見える攻撃、しかしそれを受けたドローンの身体が内側から喰われる。
 何かの比喩表現というわけではない。放たれた杭は接触した部品、空気、限定的に言えば空間さえも取り込み、吸い込まれるようにしてドローンは消滅する。放たれたのは単なる凶器ではない、圧縮によって物質化した捕食能力そのもの。
 その全貌がわからないでも、異常を感知したドローンが散開をしながら一斉に銃口を向ける。破壊力は驚異的だが数はこちらが勝っている、十の攻撃を受ける前に百の反撃を返せば負ける道理はない。
 数に物を言わせた一斉射撃。ドローンの銃口から赤い熱戦が放たれようとした瞬間、青い雷電がその動きを阻んだ。
「相手は機械!電気はめっちゃきくっしょ!」
 アヤナの手から放たれる高圧電流【サイキックブラスト】が次々とドローンをショートさせ、反撃の芽を潰していく。多くの機体が完全に機能を停止し煙を上げて落ちていく中で、近くのドローンが避雷針代わりとなり直撃を受けなかったドローンは銃の機能不全に陥るのみで済んでいた。彼らは運が良いのかと問われればそうではない、アヤナの攻撃で墜落していれば少なくとも原型を保つことができたのだから。
 雷撃に続いて放たれるのは五つの剣閃。
 一つは音より早く敵を斬り、二つは敵の神経を狂わせ、三つは正面から穴を空ける。
 そして四つ目の剣は囲うような動きで攻撃の手を失ったドローン達を一か所に集め、最後の一振りがそれ全てを一太刀の下に両断する。
「空を飛べるのはお前たちだけではない」
 剣戟をすり抜け突撃してきたドローンを蒼い雷を纏った拳で叩き落し、トールはゴーグル代わりの眼鏡を押し上げる。
 戦況は一見すると猟兵が押しているように見えるが、その実優勢は薄氷の上で成り立っているものだ。雷光と爆風、飛行機が飛ぶには最悪とも言えるコンディションに操縦桿が暴れる。普段の空とは正反対の極限状態に生徒の手が震え、緊張から意識が飛びそうになった瞬間、その肩がポンと叩かれた。
「こんなマジやばばなところ飛ぶの初めてだよね、あたしも一緒!初めて同士がんばろー!」
 不安など一切感じていないようなアヤナの自然な笑顔。若い男子というのは単純なもので、そのウィンクを見てこれまでにないやる気が満ち溢れる。
 そんな男子生徒の心の揺れと一緒に、ユイの強化感覚が雲の中を泳ぐ巨大な影を捕らえた。
「あそこ、あそこに何か居ます!」
 ユイの指差す方向を見てトールが目を細める。彼の目には分厚い雲しか見えないが、その言葉を疑う必要はないだろう。
「では、彼女の真似事ではないが……」
 トールが一瞬だけ視線をアヤナに向けると、その両手から雷が迸る。その電力、そして向けられる先を察知したドローン達が壁になるようにトールの前に立つが、それではこの先に何かあると白状しているようなものだ。
「予想通りだな」
 数ばかり多いだけ、最初の評価は覆らない。トールの拳から放たれた雷光はドローンの壁を破り、雲の中に突き刺さる。その膨大な威力射線上に無数の小さな爆発を起こし、重暗い雲を引き裂いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アメリア・イアハッター
【FH】
飛行機倶楽部なんて素敵!
私も操縦してみたいなー
これ終わったら、入部届け出しちゃおっかな!
おっと、ごめんねらっきー(雷香)
奴らをたたき落としてから、空を楽しみましょうか!

らっきーが準備をしてくれている間は魔力を練りUC発動
自身の出せる最大数のマジックミサイルを宙に浮かせておこう
OKらっきー
それじゃあ派手に行こうか!

飛行機からのミサイルは浪漫!
蜃気楼で私の照準がずれたとしても、こちらのミサイルは「爆発」する
なので正確な狙いができなかったとしても、この数のミサイルが爆発したら……さて、どうなるかな?

ふふ、空中戦で私達に勝てるとは思わないことね!


狛居坂・雷香
【FH】
普段は浮いているか、飛行船かなので、このような飛行機は久方ぶりです
と、言ってる場合でもありません、ね。集中です

敵集団周辺に、局地的な直射日光を浴びせて…炎天下にしましょう
敵さんの御自慢の【観測用スチームドローン】には、風化してもらい、戦いの間は静かにしていてもらいます
それと…敵さんたち周辺の局所的に熱された大気と、そこから外れた通常の大気とでは密度に変化が生じ、光はその境界で屈折します
蜃気楼……のようなものです、ね
アメリアさんやわたしを狙う照準は、これでズレます。正確な“射撃”は、もうできません。
それでは、とどめはお願いします、ね?



●天空を舞う少女達
「飛行機倶楽部なんて素敵!私も操縦してみたいなー……これ終わったら、入部届け出しちゃおっかな!」
「私もこのような飛行機は久方ぶりです……ですがアメリアさん、今は集中です」
 少し大きめの後部座席に並んで座りながら、アメリア・イアハッター(想空流・f01896)と狛居坂・雷香(能天気予報少女・f17947)は遠ざかる地上を見送る。ドローンの数はまだ多いが、いつの間にか増援は止まっている。
 そしてそれは引き裂かれた雲の隙間から見えた巨大な飛行船と無関係ではないだろう。今は再び分厚い雲に阻まれて見えなくなってしまったが、あそこが今回の騒動の原因と見て間違いない。
「良いもの見せてもらったし、こっちも派手に行こうか!」
「ん、了解です」
 アメリアの言葉に雷香がゆっくりと頷くと、彼女の指先が赤みがかった太陽のように輝き出し、天をなぞるようにスワイプする。ただそれだけの動作で雲の隙間から朱色の光が漏れ出し、風に乗って砂煙のように錆が舞う。急激な環境の変化にドローン本体から観測用のドローンが射出され周囲の情報取集を始めるが、それらは飛行機に近づいた瞬間軋んだ音を立てて墜落する。
 【気象治定・陽炎燎原】範囲内の全ての無機物は風化し、局所的な砂漠化現象が起こる。無機物と言う範囲は広くそれは鋼の身体を持つドローンも例外ではない、搭乗している飛行機が錆び付かないのは単純にそうならないように制御しているからだ。
 これまでと比べると静かで、しかし的確な攻撃。安易な接近を封じられたドローン達はこれまで通り散開し、飛行機から距離を置こうとしたところで、別のドローンと衝突した。
 一機だけではない、空を覆うドローンの大半が距離感覚を失ったように衝突を起こしている。さすがにそれだけで墜落するほど脆弱な構造ではないが、その数が仇となってまともに移動することができない。
「本日は大変気温が高く、空気の層にうねりを伴う可能性があります。慌てず落ち着いて行動してください」
 文字を描くように指を動かしながら雷香が呟く。密度の異なる大気が重なることで光が屈折し、水平線に隠れて見えないはずのものが浮き上がって見える蜃気楼。雷香が発生させたのはそれに非常に近い。今回は屈折している距離が短いため多少距離感にズレが起きる程度ではあるが、精密機械に対してどれだけの影響を与えるかは見ての通り。
 とは言え幻覚などではなく副産物的に発生させた自然現象であるため、勿論猟兵達にも影響が出る。具体的に言えば精密な距離計算などが必要な狙撃などはほぼ不可能な状態と言っていいのだが……
「それでは、とどめはお願いします、ね?」
「OKらっきー。奴らをたたき落として、空を楽しみましょうか!」
 機体の周囲に浮かぶのは200を越える光球、そしてその一つ一つは爆発の属性が詰められた魔法のミサイル。正確な狙いを付けられずとも、これだけのミサイルが起爆すればどうなるか……ましてや今のドローンは蜃気楼の影響でろくな回避行動を行うことができない。
 【マジック・ミサイル・ダンス】。残光を描きながら宙を舞う魔法の弾頭はドローンを捕らえると炸裂し、その爆風は複数の機体を同時に撃墜する。いくつもの光弾が躍るように軌跡を残しながら、爆発を花火の如く咲かしていく様子はもはやダンスと言うよりもサーカスのようだ。
 爆発は瞬く間に上空を広がり、学園全体が明るく照らし出される。多くの生徒が思わず目を反らす程の閃光が収まった後には、ドローンの姿は上空から消え去っていた。
「ふふ、空中戦で私達に勝てるとは思わないことね!」
「です、ね」
 アメリアと雷香が互いの手の平を叩き合わせ、パンと心地のいい音が鳴り響く。
 しかし、まだ戦いは始まったばかりだ。猟兵達を乗せた飛行機は雲の中、そこに隠れた飛行船へと向かう。次なる戦場は、もう目の前に広がっているのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『佇む巨竜像』

POW   :    石化解除
【石化状態】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【「雷」と「風」を纏い操る巨竜】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    石化解除
自身に【「炎」と「冷気」】をまとい、高速移動と【翼から「炎」と「冷気」】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    石化解除
対象の攻撃を軽減する【「水」と「岩」を漂わせる巨竜】に変身しつつ、【「水」と「岩石」の放射】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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 雲海の中は濃い霧に包まれたように白く、視界が悪い。それゆえに黒幕はここを隠れ蓑にしていたのだ。
 雲海の中を漂う巨大な飛行船。それは武装こそ施されていないが、吹き出す蒸気で雲を作り、風に流されるように移動する、どこまでも隠密に特化したものだった。外から見ればただの雲とほとんど違いはない。
 おそらく叛逆の竜人・レグダムはあの中に居る、しかし猟兵達の突入を拒むように無数の影が飛行船から飛び出した。
 それは神話に語れる竜の姿をしており、実際その肉体には何らかの属性の魔力を纏っている。ただしその竜は全員首から上が存在せず、断面は割れた石のように滑らかだ。それもそのはず、彼らは元々石像なのだから。
 『佇む巨竜像』、飛行船の護衛のために放たれた災魔の戦闘力はスチームドローン以上、視界の悪さも相まって操縦の難易度は学園上空を遥かに上回ることだろう。戦闘を上手く進めるためには操縦士へのフォローが必要になってくる。
 周囲を白く染め上げる雲海にて、竜との空中戦が幕を開けた。
月宮・ユイ
連携アドリブ◎※身に<呪詛>宿す
雲の中に飛行船とはまた……
敵は防衛装置としてのガーゴイルの一種ですか

呪詛で呪い<第六感>含め知覚等《機能強化》<情報収集>
[マーレ]を操縦士の首に掛け、電脳魔術用いリンク形成
必要に応じ所得情報を共有。
「急にごめんなさい。私との繋がり、感じて…」
少しでも助けになれば良いのですが。
<2回攻撃・早業>《召喚兵装》飛行ドローン、重ねて召喚
半数を飛行機周囲の護衛、残りは特攻用
全機とリンクし周囲の情報収集。
脆さを利用した自爆機能搭載
<生命力吸収の呪詛>施し吸収機能付与。
数頼りに体当たりによる自爆特攻と力吸収で攻撃、
相手の攻撃には爆発反応装甲の如く指向性持った爆発で迎撃、突破


アヤナ・サンドリオン
よーしこのままテンアゲでいっくよー!
と思ったら石像!?
電気効かなそうやばばん!

こんな時はサポートに徹するよ!
飛んでくるいろんなものをサイキックパワーで当たらないよう反らしていくよ!岩がとんできたら返しちゃえ!
そして増幅させたサイキックパワーで石像達を索敵するよ!
人間レーダーびびび!

攻撃は先輩達に任せて防御に専念!
あと操縦士を頑張れ頑張れって励まします!!!!


トール・ペルクナス
石像か……これは何か仕込まれていると考えるのが妥当だろう

「で、私の相手は雷と風を纏う竜か」
相手にとって不足はない
私も全力でいかせてもらう
UCを発動したまま単独の【空中戦】を続行
電界の剣5本も操作し手数は十分
さぁ雷の嵐の中を進むとしよう

迫る雷は籠手で【武器受け】
日頃私が使っている武具。もちろん耐電性はばっちりだ
そのまま射程圏内まで近づけたら電界の剣を【先制攻撃】で射出
【マヒ攻撃】も付随させ相手の動きを封じてしまおう

「真なる雷とはこういうモノだ」
最大限まで【力溜め】した【属性攻撃:雷】を纏った右の鉄拳を相手へと叩きこみ内部へ電流を流しこむ

その後は見知った顔もいるようだしフォローにでも回るとしよう



●蒼紅閃光
 外から見ればハッキリと輪郭を見ることができる雲も、中に入ってしまえば霧とほとんど同じ水滴の塊だ。飛行機が進めば水がジワリと服を濡らし、身体に重く貼りついてくる。
「よーしこのままテンアゲでいっくよー!」
 しかしそんな状況とは正反対にアヤナ・サンドリオンの軽快な声が雲海に響く、ドローンは全て撃墜し、敵の拠点も見えた、状況は猟兵の有利な方へ動いている。多少気持ちを盛り上げても問題ないだろう。
 とは言え油断は禁物、いつでもサイキックパワーが使えるようアヤナが意識を集中させていると、月宮・ユイがするりと操縦席に入り込み操縦士の首に十字架のペンダントをかける。
「急にごめんなさい。私との繋がり、感じて…」
 操縦席は狭く、その中で相手の首にアクセサリをかけるのだからユイと操縦士はほとんど密着状態だ。だいたーん、と何処となく感じるラヴな雰囲気にアヤナが瞳を輝かせた瞬間、機体が大きく傾いた。
 理由は簡単で、操縦士がそうなるように動かしたからだ。横にかかる重力に内臓が偏るような錯覚を覚えるのと、機体の底を掠めるように雷が走ったのは殆ど同時であった。
 雷には先駆放電と呼ばれる前兆がある。知覚を強化したユイと首にかけたペンダント――【電脳デバイス『マーレ』】――を通じて彼女と感覚を共有した操縦士はそれを認識して回避することができた。しかし強化された感覚は自分達が既に接敵されている事実も捉えていた。
 白い壁を裂くようにして、首のない竜が姿を現す。その身体には雷雲を伴う嵐、あるいは流れる水と岩石を纏い、その巨体は自分たちが乗っている飛行機と大差ない。そんな幻想の生物が前方と後方に一体ずつ、こちらを挟み込むように出現した。
「やばばん!?」
 その叫びに答えるように前方の竜が鉄砲水と共に岩石を放つ。咄嗟にアヤナがサイキックパワーを展開しその攻撃を反らすも、隙を突くようにして後方の竜が雷を放った。光速で走る雷はサイキックパワーでの防御が間に合わない、強化された感覚は皮肉にもこの攻撃を回避すれば空力を失い墜落することを伝えていた。
 防御も回避も不可能。ある者には一瞬、ある者には嫌にゆっくりと近づいてくるように感じる雷光は、横から入り込んだ機械の籠手によって断ち切られた。
「で、私の相手は雷と風を纏う竜か」
 攻撃を受けた腕から放電音を鳴らしながら、トール・ペルクナスが目の前の竜を睨む。向こうもこちらと同じく雷を操る者、ならば相手にとって不足はない。
 腕に纏わりつく雷を掃うようにトールが腕を振るうと、その動きに呼応して【電界の剣】が射出される。あの巨体であれば狙いを付ける必要は殆どない、五本の剣はそれぞれ違った軌道を描きながら竜の身体に殺到する……が、身に纏う嵐に薙ぎ払われてしまう。
 単純な攻撃では弾かれてしまう。であれば、やり方を変えるのみ。
 トールは二本の剣を手元に呼び戻すと、その刃を重ね射出する。タラニスとインドラ、貫通にして麻痺の剣。一つに束ねたことで槍のように刀身を伸ばしたその剣は、反撃の雷を一直線に引き裂くと嵐の壁をも突き破り、巨竜の胸に突き刺さった。

「こちらも反撃に出ます」
 後方の竜をトールが相手にしている隙に、ユイが大量の飛行ドローンを召喚する。形状は先程捕食したスチームドローンと似ているが、銃が取り外されているなど構造は簡素化されている。
 全てのドローンとリンクを繋ぎ周囲を索敵すると、前方の竜以外に接近している敵はいない。ここで全てのドローンを使っても問題は無さそうだ。半分は護衛用に残しておく予定だったが……。
「先輩、防御はこっちに任せて!」
 自信満々な笑顔を浮かべるアヤナを見て、ユイも微笑みを返しながら全てのドローンを攻撃に回す。背中は守れているのだ、憂いはない。
 二百と十五の飛行ドローンが一斉に巨竜へ飛び掛かる。そしてボディが竜の纏う水流に触れた瞬間、それをえぐり飛ばすような強烈な爆発が発生した。飛行機に向かって飛んでくる破片や衝撃波はアヤナがサイキックパワーで受け止め、そのまま巨竜に向かって投げ返す。指向性を持った衝撃というのはそれだけで砲弾のような威力を発揮する。

 状況は、猟兵達の有利に動いた。
「さあ見せてやろう、真なる雷とはこういうモノだ」
 風と雷を操る竜を前に、トールの右手が蒼く輝く。その光は彼が操る最大の雷光、極限まで高められた電流と共にトールの拳が竜の身体に叩き込まれる。
「先輩、翼の間と尻尾の付け根辺り!」
「わかりました」
 アヤナが広く伸ばしたサイキックパワーで水流の隙間を見つけ出し、ユイがその場所にドローンを飛ばす。守るものない剥き出しの身体に、強力な爆弾が炸裂する。
 雷光の蒼と爆炎の紅、二つの閃光が雲海の中に咲き誇った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

遠呂智・景明
アドリブ・連携歓迎

さて、次は石人形か。
ひこうきを運転してる奴に無理をさせる訳には行かねぇし、ならこいつだ。

【風林火陰山雷 外道 同胞の太刀】で刀を召喚。半分はひこうきの支援に回す。近づかれる前に出来るだけ脅威を排除するぞ。
行くぞお前ら、斬りたいだけ斬っていけ。
その一本一本を●早業で操り、雲海の中でも敵の動きを●見切りつつ、●鎧無視攻撃で斬りさく。

近寄ってくる敵の攻撃は●武器受けで上手いこと受け流しつつ●かうんたーで反撃するか。

道を譲れ蜥蜴の石人形ども。俺はその船に用があるんだよ。


鈴城・有斗
ドローンと同じ様に飛び移っていく、という訳にはいかなそうかな。

操縦士には、自分がバリアで守るからなるべく孤立しないよう味方の近くを飛び回るよう伝える。
お互いに援護しあえるように。

もし孤立している味方を見つけたならそちらへ援護に向かってほしいとも。


飛行機の上でバリアを展開しつつカノンとドランには衝撃波で迎撃と周囲の警戒
自分は「手」の届く範囲の敵にダークハンドで殴りつける
うまく掴む事が出来たらハンマーのように振りまして他の敵にぶつけるのも良いかも。

バリアは短時間なら飛行機を丸ごと包むくらい大きく出来るので、通常は前方だけ、後ろや上下からは攻撃の瞬間だけ包む感じに

アドリブ・連携歓迎です。



●影と剣閃
「ドローンと同じ様に……という訳にはいかなそうかな」
 燃え上がる炎と鎧のような氷を身に纏う巨竜を見て鈴城・有斗は考えを巡らせる。自分の身体をバリアで覆えば炎の中でも行動できるかもしれないが、あの巨体を落とすには相応に時間がかかりそうだ。その間に無防備になった飛行機を攻撃されれば元も子もない。
 竜がその翼をはためかせると、飛来してくるのは炎の塊と周囲の水分を凍らせて作ったのであろう氷の矢。【カノン】笛の音と【ドラン】の咆哮が放つ衝撃波が矢を撃ち落とし、有斗のバリアが炎を防ぐ。防御に徹していれば落とされることはないが、このままでは反撃もままならない。状況を打破する手立てはないかと有斗が視線を巡らせると、ふと剣戟の音が聞こえる。
 音のした方に視線を向けると、その先には一人の男が竜に刃を振るっていた。
「道を譲れ蜥蜴の石人形ども、俺はその船に用があるんだよ」
 手には真打、周囲に影打達を構え、遠呂智・景明が有斗が相手しているものとは別の竜と相対する。飛んでくる炎と氷の矢を宙に浮かぶ影打が次々と斬り裂き、直接飛行機を落とさんと振り下ろされる竜の爪を【大蛇切 景明】で受ける。爪と刃の間で火花が散り、機体が大きく揺れるも、景明は身体を回転させるようにして力を受け流すと、返す刃で竜の踵を斬る。
 竜の傷からこぼれ出た砂のような粒子を払い、景明は再びの攻撃に備え霞構えに似た受けの姿勢をとる。羽付き蜥蜴の相手は初めてではないが、足場が悪い。足元へ力を流せば墜落の危険があり、まともに受ければ正面から潰される。戦いは消耗戦の様相を呈していた。
「……あっちの援護に向かって、こっちは僕が何とかする」
 有斗の指示を受け、彼の乗る飛行機が大きく旋回する。それが味方を助けに向かったのだと理解した巨竜は炎と氷による射撃攻撃を止め、飛行速度を大きく上げた。合流される前に爪で叩き落そうというつもりなのだろう。接近してくる竜に操縦士が息を呑む気配を感じるが、そのまま真っ直ぐと有斗は告げる。
 狙いは一瞬。竜が眼前に迫り、存在しない頭部から咆哮が聞こえてくるような圧力を押しのけるように、有斗が【ダークハンド】を伸ばした。竜と力を比べるには一見すると非力に見える影の腕、しかしそれは滑らかな首の断面に触れると同時に竜の身体が大きく揺れた。
 カノンとドランが影の腕に触れ、それを通して竜の体内に直接衝撃波を流し込む。繋がっている有斗も無傷ではないが、多少のダメージは覚悟の上だ。衝撃で動けなくなった竜を影の五指が伸びて包み込むように掴むと、有斗は痺れる身体を強引に動かし巨竜を振り回す。
 一方、景明は竜との攻防を続けていたが、その顔には疲労の色が見え始めていた。四十三の刀による迎撃と少しの失敗も許されない受け流し、それを同時に続けていたのだから如何に熟練の猟兵と言えど限界は近づいてくる。
 何度目かになるかわからない受け流しの後、僅かにたたらを踏んだ景明が未だ闘志は消えてないと竜を睨み付けた時、彼の目の前で竜同士が衝突した。
 厳密に言えば有斗が掴んだ巨竜をハンマーのように振り回し、それを叩き付けた。単純に大質量同士がぶつかった衝撃だけでなく、互いが身体に纏っていた炎と冷気が互いのそれを打ち消し合う。致命的な隙を曝した巨竜を前にして、景明が刀の切っ先を向けた。
「行くぞお前ら、斬りたいだけ斬っていけ」
 その言葉に応えるようにして影打が巨竜へ向かう。それらは大蛇を斬るに至らなかった無銘の刀、しかし影と言えど数を揃えれば真打にも劣りはしない。複数の剣閃が竜の翼を、尾を、手足を斬り落としていく。時代が時代であれば、この光景から蜥蜴斬とでも名付けられたかもしれない。
 胴体のみを残した巨竜が最期の足掻きと言わんばかりに、同種を足場に景明へ向かって飛び掛かる。その身体には牙も爪も残されていないが、その巨体はぶつかるだけでも致命傷を与えるには充分だ。
 しかし行動が一歩遅かった。景明は翼を駆けだし上空へ飛び出すと身を捻って突進を躱し、その回転と共に刀を振るい竜の身体を両断する。
 有斗の乗っていた飛行機に着地した景明は振り返りもせず、刀身を鞘に納める。
 もはやどれがどちらの部位かわからなくなった二匹の竜はそのまま雲海に沈み、浮かび上がってくることはなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アメリア・イアハッター
【FH】
雲みたいな飛行船、なにあれ乗りたい!
いえ、きっとこれから乗り込まなくちゃいけないのよね
よーし、そのためにもパイロットさんには頑張ってもらおう!

操縦士をフォローするために操縦席の傍へ
UC「風の友」を発動して風を読み、敵の攻撃を避けて進むために操縦士へ指示を行う
敵の攻撃を避けつつ、飛行機を風上へ向かうように誘導
風上につき、敵や味方が風下にいることを確認すれば…らっきー、いけるよ!
風上から雨を広く撒けば、少ない労力で大きな効果、ってね!
でもらっきー、あんまり無理しないでね

もし危機が迫った場合、飛行機の操縦を少しだけ変わってもらうことも考慮する
ふふ、乗り物で空を飛ぶのにはちょっと覚えがあるのよ


狛居坂・雷香
【FH】
なかなか大きな船です、ね? ちょっと羨ましいです
さて、大きな決戦の前にはケアが不可欠です
皆さんの飛行機にも、連戦で少なからずダメージが入っていることでしょうし、万全に整えておきましょう
この癒しの雨は、操縦者の方のケアのみならず、器物も修復する優しい雨、です。これで皆を癒しましょう
そしてあなたたちにも、です。見れば、首から先が割れてしまっている御様子
この雨を受ければ、あなたたちの傷もたちどころに治ることでしょう
……ただし、それはつまり、石像まで逆戻りする……ということでもありますが、ね?
石に戻っては、もはや飛んではいられないでしょう。御機嫌よう
……下の避難は、済んでいますよね?



●風に乗る懸け橋
「雲みたいな飛行船、なにあれ乗りたい!」
「はい、なかなか大きな船です、ね?ちょっと羨ましいです」
 アメリア・イアハッターと狛居坂・雷香。空を想い、宙を好む彼女達は単純に敵の拠点と言うだけでなく、飛行船そのもに興味を示しているようだ。これから行うのはその飛行船に乗り込むための戦い、それを実感したアメリアは気合を入れ直す。
「操縦士さん、ちょっと聞いて!」
 後部座席から操縦席に身を乗り出し、アメリアが操縦士のすぐ隣に顔を出す。一歩間違えれば間違えれば妨害行為にもなりそうな行動だが、アメリアの真剣な表情に操縦士は言葉を口を噤む。彼女の表情は飛行機倶楽部に所属する者にも覚えがある、先輩や教師陣が見せる、飛行機乗りが風を見定める時の顔だ。
「……こっち!」
 アメリアが指さした方向に機体を動かすと、先程まで機体がいた場所を炎が通過する。頬を焼く熱気に操縦士が息を呑む、すぐ近くに死の気配が通り過ぎたことにではない、アメリアの指示通りに機体を動かすとまるで操縦桿が抵抗しない。機体が上手く風に乗っている証拠だ。
 風の流れは飛行機だけではなく敵の挙動も察知し、後方から飛来する竜の攻撃を振り返りもせずに次々と躱していく。複数の風の流れを同時に読み取るその能力は、飛行機乗りとして純粋に尊敬できるものだ。
「……ちょっとまずいかも。操縦、変わってもらうことってできる?」
 その言葉に、生徒は即座に操縦桿を渡す。アメリアがどうにか操縦席に身体を滑り込ませ、操縦を変わると同時に背後から無数の炎や岩石が飛来する。中々落とせない敵に向こうも本気を出してきたらしい。
 攻撃の隙間を潜り抜けながら、アメリアは機体を旋回させる。横から打ち付けていた風が正面に回り込み、目に水滴が入らないようアメリアが生徒から渡されたゴーグルを降ろす。自分達を追って巨竜は後方に、風の流れから考えると仲間たちにも十分に届きそうだ。
「らっきー、いけるよ!」
 アメリアの言葉に雷香の指先に水色の輝きが灯り、上から下へ振り下ろすように宙をスワイプする。
「驟雨はまもなく晴れるでしょう、雨上がりの虹にご期待ください」
 その言葉と共に、雲の中に雨が降り始める。それは周囲の水滴と結び付き滴を大きくするだけではなく、風に乗って広範囲に広がり始める。
 不思議とその雨に触れるとその場所から暖かさが広がり、生徒はそこで自分がかなり体温を奪われていることに気づいた。
 それだけではない、戦闘の影響で機体に付いた焦げ跡や細かな傷が洗い流されるように消えていく。
「これは万物を修復する癒しの雨。大きな決戦の前にはケアが不可欠です……見れば、貴方達も傷を受けている様子」
 【気象治定・干天の慈雨】、局所的に万物を修復する癒しの雨を降らせるユーベルコード。ただしこの能力が指す修復とは単純に傷を治すというだけではなく、それが無機物であれば傷を受ける前に時を戻すという意味でもある。
 雨に触れた巨竜の身体が固まり、膜に被われるように表面から色が抜け落ちていく。傷を受ける前……すなわち戦闘の直前まで状態を戻された巨竜達はただの石像に戻り、そのまま飛ぶことすらできず落ちていく。
 降り注ぐ雨は猟兵を癒し、竜を落とす。雷香の雨が止む頃には、雲海を飛ぶのは生徒達の飛行機と一部猟兵のみとなっていた。
「では、御機嫌よう」
 地上へと沈む巨竜を見て、雷香が小さく頭を下げ……ハッと何かに気がついた。
「……下の避難は、済んでいますよね?」
 猟兵達が戦闘をしている間に、生徒達は既に安全な地下へと避難している。が、動けない建物はその限りではない。
 空から降ってきた巨竜が建物の天井や石畳に落下し、大穴を空けている事実。それに気づいているのか気づいていないのか、大丈夫大丈夫と笑いながらアメリアは飛行船へ向かって飛行機を動かした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『叛逆の竜人・レグダム』

POW   :    呪龍顕現
【自身が倒した災魔や冒険者の怨念を纏う黒龍】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    魔鏡の大盾
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【特殊な術式を施した大盾】から排出する。失敗すると被害は2倍。
WIZ   :    陰牙鏖砲
【自身に敵意や殺意】を向けた対象に、【それに反応して自動的に攻撃する呪い】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

 武装を載せていない飛行船は、護衛の竜を失えば攻撃を防ぐ手段を持たない。猟兵達が外壁を破壊して船内に飛び込むと、生徒達は飛行船と付かず離れずの距離で滞空を始める。
 機体の調子は万全、戦闘の手助けはできないが帰りの道は心配しなくてもいいだろう。
「来たか、転校生」
 その言葉と共に、待ち構えていたレグダムが猟兵達と相対する。
 船内は工場を思わせる作りとなっており、今なお多数のスチームドローンが組み立てられつつあった。再び襲撃を行うつもりなのか、そんな考えが脳裏に浮かんだ瞬間、突然の振動と浮遊感が猟兵達を襲った。
「ドローンだけで事を済ませるつもりだったが、仕方がない。この船を落とす……そうすれば百人は死ぬだろう」
 血のような赤に染まった瞳には憎悪と破壊衝動のみに支配され、その思考には学園の破壊以外は存在しない。
 自分が傷を受けようが、最悪死のうが関係ない、一人でも多く殺せればそれでいい。
 大量のスチームドローンと飛行船を飛ばす内燃機関、それが地上に落下し起爆すれば辺り一面は火の海だ。そうなれば地下に避難した学園の人達にも被害が及ぶ可能性がある、それだけは何としても止めなければならない。
 墜落する飛行船の中で、最後の戦いが幕を開けた。
遠呂智・景明
アドリブ・連携歓迎
SPD
さて、やっと敵の親玉ってとこか。
とりあえず、墜落するまえにてめぇを斬る。
敵の動きを●見切りつつ、刀に手をかけ●早業で敵の手足を斬り付ける。一撃じゃ終わらねぇ、返す刀で●2回攻撃。手を止めたらぶっ飛ばされるだろうし、手を止めねぇ。敵の反撃は●武器受けで受け流し、●かうんたーを決めるぞ。
多少の痛みは●激痛耐性で耐えればいい。

敵の攻勢が増してきたら距離を取って●殺気を込めて【風林火陰山雷 番外 風・林】を発動。殺気をぶつけらりゃ流石に脱力は出来ねぇだろ。

船のいらねぇ部分を削ぎ落として、最低限落ちても大丈夫なようにしとくか。



●紅瞳交差
「ようやく敵の親玉ってとこか」
 刀に手をかけ、半身で構えながら遠呂智・景明はレグダムを見る。相手の武器は大盾と槍、下手に近づけば盾で押し戻され、かと言って距離を取れば槍によって一方的に攻撃を受ける。剣術使いとしてはあまり相手をしたくない類の敵だ。
 しかし、それは相手も同じことが言える。大型の武器をそれぞれ片手で扱うレグダムは効果的な攻撃を放つためにはどうしても大振りにならざるを得ず、一度盾の内側に潜られてしまうと反撃がほぼ不可能になる。
 つまりは景明が懐に潜るのが先か、レグダムの穂先が届くのが先か。
 睨み合いは一瞬。景明が抜刀しながら地面を駆けだし、レグダムがそれを待つように構える。必然的に先手を取るのは影明、弓を引くような一瞬の動作から即座に放たれる突きは疾走の勢いを切っ先に乗せレグダムの頭に突き出される。
 対するレグダムは盾を身体に寄せ、それを正面から受け止める。金属音と共その身身体が押し込まれるようにして僅かに揺れるが、体勢は一切乱れることがない。そのまま景明の身体を押し返そうと一歩足を前に出した瞬間、景明の刃が下に滑り落ちた。
 突きと繋げて繰り出された振り下ろしは前に出されたレグダムの足を斬り付け、その勢いで大きく姿勢を屈めた景明の頭上を横なぎに振るわれた盾が掠める。立て続けに刃を上に向けた景明は、立ち上がりと同時の振り上げでレグダムの肩口を斬り裂いた。
「時間がねえ、墜落するまえにてめぇを斬る」
 真紅の瞳が交差する瞬間、互いの息がかかりそうな距離で景明はそう宣言する。自分が飛行船墜落を止めるおまけのような物言いにレグダムが瞳に憎悪を滾らせると、斬られていない足を勢いよく踏み込み景明に自らの身体を激突させる。
 武器を使わぬ不意打ちに、景明の身体が大きく後ろに跳ばされる……が、辛うじて受け流しが間に合った。自ら後ろに跳んだ景明が投擲した懐刀は先程斬り付けた肩に突き刺さり、相手が怯んだ隙にユーベルコードを構える。
 溢れ出る殺気にレグダムは咄嗟に盾を構え、受けの姿勢を取る。振り抜かれた斬撃は空気中を駆け抜け、飛行船の外壁を両断した。
「正面から殺気をぶつけられりゃ、流石に無視出来ねぇだろ」
 外壁が分解し、空いた穴に吸い込まれるようにドローンが空中に投げ出される。これで船の質量が軽くなると同時に、爆弾をある程度処理することができた。更なる憎悪を募らせるレグダムの瞳に対し、景明は飄々とした笑みを返すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

月宮・ユイ
アドリブ連携◎
※身に<呪詛>宿す《機能強化》維持
捨て身の特攻とは厄介ですね
飛行船を学園に落とすわけにはいきません

◇呪い対策
<オーラ防御に破魔の呪詛混ぜ、カウンターとし耐性>上昇
《捕食兵装》槍剣・杭を圧縮成形:呪詛で強化
杭生成し続け射出:誘導弾や一斉発射:面攻撃、
相手の動きを牽制。
その度に自動反撃する呪いを対策で軽減し、活性化している捕食吸収能力で喰らい槍剣へ力溜め。
最後は槍剣投擲、敵穿つ。その憎悪ごと喰らい尽す

戦いの裏では外れた杭から<呪詛型ハッキング>用い船体を侵蝕
▼戦闘後
船体破損個所を成形機能で補い、侵蝕同調基に操縦等補助
墜落防ぎ着陸目指す。
飛行倶楽部の方達への報酬・お土産にできないかしら


鈴城・有斗
悠長に戦っちゃいられないな、急がないと

鉄の騎士を使い鎧を纏う
今回は突撃槍のままで突撃や薙ぎ払い、ダークハンドをワイヤー代わりに屋内での機動戦闘も出来そうかな


攻撃は盾にバリアを纏わせて防御
呪詛や狂気には多少の備えがある、そうそうやられると思うなよ。

カノンとドランには衝撃波でスチールドローン達をぶっ飛ばしてきてもらおう
丁度味方が良い風穴開けてくれたしね

カノン達に攻撃しようとするならダークハンドで掴んで無理やりにでもこちらを向かせてやる
お前の相手はこっちだろ。

中に抵抗する相手が居なくなれば、全員が脱出した後に最悪アイテムボックス(仮)に飛行船を吸い込んで、後でどうにかしよう


アドリブ・連携歓迎



●漆黒の呪詛と純白の騎士
「これは、悠長に戦っていられないな……」
 気を抜けば宙に浮かび上がりそうな程の浮遊感を感じながらも、鈴城・有斗は一度その場に立ち止まって短く息を吐く。急ぐこと焦ることは違う、時間が無い時ほど一度冷静になる必要がある。
 墜落していると言っても、今すぐ地面に到達するわけではない。高度から考えると短くとも数分の余裕はある、だとすれば自分がやるべきことは……。
『……誇りある意志は今ここに、現れろ!』
 その叫びと共に、有斗の身体に白銀の光が纏われる。同時に自分への敵意を感じたレグダムの身体から黒いオーラが吹き上がり、弾丸のように有斗へ向けて射出される。敵対者に対して自動的に発射される呪いの砲弾、それに対して有斗が左手を差し出すと、その手に現れた純白の盾が黒い呪詛を弾き返した。
「カノン、ドラン、ドローンを頼む」
 視線を合わせながらそう言うと二人の相棒は頷き、飛び出していったドローンを追って自分達も外に飛び立つ。その背中が無事に雲海の中に潜っていく様子を見送ると、有斗はレグダムの方へ向き直った。ユーベルコード【鉄の騎士】によって騎士の霊と融合した有斗の身体は盾と同じ純白の甲冑に包まれており、右手には腕と突撃槍。奇しくもその装備はレグダムと似たようなものであった
「武器を真似れば勝てると、そう言いたいのか?」
「偶然だよ……でも、勝つ気ではいる」
 兜に覆われて見えないが、有斗の声には確かな決意が込められていた。互いに盾を前に、槍を引くように構え、レグダムが前方に駆け出した瞬間、有斗が外に飛び出すように横に飛んだ。
 奇行とも言えるその動きにレグダムの視線が思わず有斗の身体を目で追ってしまう。それ故に、自らに飛んでくる無数の杭を見つけるのが僅かに遅れた。
「小癪な……!」
 咄嗟に盾を身体に寄せて致命傷を防ぐが大量に降り注ぐ杭は盾では覆いきれない身体の末端、特に足に集中して直撃する。たかだか杭とその存在を無視してレグダムが一歩前に踏み出すと、両足が激痛と共に萎み始めた。
「飛行船を学園に落とすわけにはいきません、少しそこで大人しくしていてもらいます」
 両足の筋肉を急激に捕食されたレグダムが膝を付いたことを確認すると、月宮・ユイは盾に弾かれ船内に突き刺さった杭から浸食を開始する。杭を中心に染み出すように粘性の黒い液体が船体を覆い始めると、レグダムが何かに気づいたように顔を上げる。
「呪詛……この船を盗るつもりか!」
 それが理解できたのは、レグダムが呪いによって堕ちてしまった存在であるからか。その身体から再びオーラが吹き上がり、砲弾として固められる。呪砲攻撃でユイの行動を抑え船の操縦を奪い返す算段だったが、直後に黒い線がレグダムの視界を直線に走る。
「どこを見てる、お前の相手はこっちだろ」
 雲海の中から伸ばしたダークハンドに引き純白の甲冑が船内に飛び込んでくる。飛ばされた呪詛を防ぎながら、有斗はレグダムの肩に突撃槍を突き刺すと、押しつぶすように盾をレグダムの身体に叩き付けた。足は崩され、身体は盾と壁に挟み込みながら磔にされたレグダムがどうにか抜け出そうともがいている隙に、ユイの呪詛が船全体を覆った。
「これで、どうにか……!」
 祈るようなユイの声と共に飛行船が進路を変える。少しでも建物が少なく、広い場所へ。可能ならば暴走する機関部も止めたいところだが、既に臨界に達しているエンジンは既に制御の余地を残さずにいる。
 だがこれで被害は大幅に防げる。有斗の心に安堵の色が見えた時、レグダムが自らの突き刺さった槍を掴み、握り砕いた。
 驚愕する暇もなく有斗の身体がボールのように弾き飛ばされると、憎悪に満ちた瞳がユイを睨み付ける。
「邪魔をするな、転校生!」
 怒りと共に投げ放たれる槍を正面から見つめ、ユイは剣のように巨大な穂先を持つ槍を生成する。彼女の脳裏に浮かぶのは襲撃された学園の景色、その憎悪が今回の事件を呼び起こしたというのならば……
「私は、その憎悪ごと貴方を喰らいます」
 投げ放たれた槍剣がレグダムの槍を砕き、その身体に突き刺さる。
 船を奪われ、憎悪を喰らわれたレグダムはたたらを踏むように後ろに下がると、脱力し寄り掛かるように壁に手をついた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アメリア・イアハッター
【FH】
飛行船には空の夢が詰まってる
そんな飛行船を落とすなんて絶対にさせない!
空からの脅威を防ぐのが帽子の役目よ!

味方の攻撃を当てるため相手の体勢を崩しにかかる
UC発動、自身及び相手の足元に氷を張る
氷上では踏ん張れず、立とうとすれば力を入れざるを得ないでしょうから、完全な脱力状態でユーベルコードを受ける、なんてことはできない筈

氷上を滑って敵を翻弄しつつ、隙を敵を守る盾を蹴飛ばせないか狙う
ダメでも、味方の攻撃を防いでいる隙に横腹を蹴ろう

他猟兵さんもこの飛行船を壊す方向性だったら、いっそ空中にあるうちに爆発させちゃうのはどうかな
敵の動きを封じた後に飛行機に乗って脱出し、後は外から攻撃してって感じで


狛居坂・雷香
【FH】
なんということでしょう。みんなの住んでいる街にこんなものを落とすなんて、テロです。一番やってはいけない航空機の使い方、です
さっき、若干危険物を落としてしまったわたしが言うのもなんですが……確実に阻止せねばなりません!

アメリアさんが敵の機動力を奪ってくれている間に、氷柱状にした雹を工場内に降らせて敵さんを攻撃します
自滅覚悟で暴れられると困るので……。氷の地面に氷の針で縫い留めて、身体をぴったり貼り付けてしまいましょう

敵の動きを封じたらアメリアさんと脱出
状況を見て、やれそうならそのまま氷柱で機械部を攻撃しましょう
飛行船なら、気嚢の中身はガスの筈
空中で破壊するのは難しくは無いはずです



●高く、空を滑るように
「……もういい」
 今にも倒れそうな身体を支えるように、壁に手を付いていたレグダムが吐き捨てるようにそう呟く。それは言葉だけすると諦めのように聞こえる。しかし怒りではなく、どこまでも空虚な闇を携えた瞳を見れば、その言葉の裏にあるどこまでも乾いた感情を察することができるだろう。
「学園はもういい、貴様たちを殺す」
 萎んでいた足が膨らみ、傷が治る……いや、レグダムの肉体が別のモノに作り替えられていく。しかしその行動を止めるように、アメリア・イアハッターがレグダムの前に滑り出る。
「らっきー、前に出るよ!」
 ユーベルコード【氷上妖精】で地面を凍らせた彼女は真っ直ぐレグダムに接近すると、スピンをかけて飛び上がりそのままレグダムの盾を蹴り付ける。重く激しい金属音が周囲に響き渡るが、レグダムの身体は微動だにせず、逆にアメリアの足に電気が走ったかのような衝撃が走る。
 アメリアの蹴りはユーベルコードではないため単純に防がられただけだ。しかし卵を床に落としたら無惨に割れてしまうように、硬度と質量に差があればただ防ぐだけで相手の身体を傷つけることは十分に可能だ。
『本日術後より、頭上より雹が降るでしょう。氷の礫に、ご注意下さい』
 しかし攻撃を防いだレグダムがその動きを止めた隙に、狛居坂・雷香が透き通る青の輝きを灯す指を振るいレグダムの頭上に氷柱を生成する。アメリアが盾を足場に宙返りしながらその場から離れると同時に、レグダムの身体を押しつぶすように氷柱が降り注いだ。
 両膝と右手の三点でブレーキをかけながら雷香の隣に滑ってきたアメリアはバッと顔を上げ、目の前に並ぶ氷柱の群れを見て期待の声を上げる。
「やった!?」
「やってません」
「じゃあもう一回!」
 素早いやり取りの後、再び前へ滑り出したアメリアは氷柱の間を潜り抜けながらレグダムの前に躍り出る。雷香の言った通りその姿は健在だったが、頭上からの氷柱を防ぐために盾を大きく上げていたため胴体ががら空きになっていた。
 向こうもまさかここまで短い間隔、しかも氷柱の間を潜り抜けながら敵がやって来るとは想定外だったのだろう。アメリアの姿を見てレグダムは僅かに目を見開くが、何か行動を起こす前に突き出されたアメリアの蹴りが無防備な胴体に突き刺さり、そのまま後方に蹴り飛ばされる。
「自滅覚悟で暴れられると困るので……」
 レグダムが壁に叩き付けられると同時に再び雷香が指を振るうと今度は針状の雹が降り注ぎ、レグダムの身体を船内に縫い留める。針と言ってもユーベルコードで作られた超常の氷、些細なことでは壊れはしない。
「これでしばらくは……後はこの飛行船を」
「了解、空からの脅威を防ぐのが帽子の役目よ!」
 そう言って雷香が壁を叩くと呪詛で覆われた壁に穴が開く。その穴から顔を出したアメリアが甲高い指笛を吹くと、雷香の手を取って外へと飛び出した。やけになったわけではない、二人が雲海に身を出した瞬間やってきた飛行機が機体を器用に傾けてその身体をキャッチした。
 船のコントロールは猟兵がほとんど奪っている、ならばやるべきは暴走している機関部の処理だ。狂ったように蒸気を吹き出す飛行船を見て、アメリアの表情が曇る。この飛行船がどのような経緯で災魔の手に渡ったのかはわからない。だが最初からこのような目的で作られたものではないはずだ。
 空は、そこを飛ぶ飛行機は、人々の夢が詰められているのだから。
「こんなこと、一番やってはいけない航空機の使い方、です」
 憤る気持ちは雷香も同じ。三度雷香が指先を躍らせると、これまでで一番の大きさの氷柱が出現する。狙うは蒸気を吹き出す煙突、あそこに氷柱を叩き込めば機関部に直接ダメージが入るはず。
「これで最後、です……!」
 放たれた最後の氷柱。それは正確に煙突の中に入り込むような軌道で放たれるが、吹き出す蒸気に阻まれ徐々に失速していく。このままでは勢いが足りないか、雷香の背に冷たいものが走った瞬間、翼の上からアメリアが跳んだ。
「このまま、押し込めぇ!!」
 渾身の叫びと共に、アメリアが氷柱を蹴り飛ばす。その勢いで加速した氷柱は蒸気の壁を突き破り、飛行船の奥底へ。一瞬の静寂が雲海の上空に広がったのも束の間、激しい爆発音と蒸気と共に飛行船の機関部が炸裂した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

トール・ペルクナス
こんなものが落ちれば甚大な被害が出る
何としても止めなければ

出し惜しみをしている場合ではない
UCを発動して真の姿たる5本の片刃の剣を携えた白銀の騎士の姿で仁王立ちして現れる
大きさは黒龍と同程度
『貴様を倒し輝きを護らせてもらう』

黒龍の攻撃は4本の剣で【武器受け】し機を伺う
最大のチャンスに【力溜め】で【属性攻撃:雷】を最大限チャージ
刀身にその雷を宿し【鎧無視攻撃】で黒龍の身体を貫き電流による【マヒ攻撃】で身体の自由を奪う
『貴様はそこで見ているがいい』

そのまま私は学園からの祈りの声に従い己が身の丈を飛行船を支えられるまでに再度巨大化する
そのまま飛行船の下に入り支える
『誰も傷つけさせなどしない……!』


アヤナ・サンドリオン
きゃああ!ちょっと乗った飛行船が墜落ってちょーやばばなんですけど!!!
あの人マジSSTでありえんてぃー!

UCを使用してその辺の瓦礫とかをサイキックパワーでどんどん投げるよ!
とにかくBダッシュで何とかしなくちゃ!!

飛行船がやばばになってきたらめちゃめちゃパワー使って飛行船をふわりと浮かばせ安定させるように試みるよ!
やだ!そんな時に私を狙わないでよ!!無防備なんだから!!
うわーん!やだよもうあたしこんなところで死にたくないよ!誰か助けてー!!
こんな時こそ白馬の王子様現れてよー!!



●天高く、希望輝く時
 一番の起爆剤であった内燃機関の崩壊によって、墜落による学園の崩壊は免れたと言っていいだろう。動力を失った飛行船は緩やかな降下を続けているが、猟兵の操作によって建物の少ない場所へ帆を進めている。
 とは言えこの質量、いくら猟兵達の攻撃で削られたと言えど被害無しとは言えないだろう。学園も、中に居る猟兵達も。
 そして事態は、悪い方向へと進んでいるようだ。
 レグダムが吼える。その声はもはや人間の物とは言えず、肉体もそれに合わせて別の存在へと変貌していく。無数の怨念を纏い、生きる全てに憎悪を向ける黒き竜。かつて一人の冒険者に討ち滅ぼされ、その身を侵した災魔が、今暗き地下を超え灰色の雲海に復活した。
 竜が両翼を羽ばたかせるとその勢いで天井が硝子のように割り砕かれ、その巨躯が身動きするのに十分な空間が生まれる。同時に飛行船が積載重量を急激に超えたのか、身体が浮き上がりそうな速度で落下を始めた。
「あの人マジSST(最低・最悪・つまんない)でありえんてぃー!」
 状況を悪化される黒竜に悲鳴と怒りが混じった絶叫を上げながら、アヤナ・サンドリオンは天井の破片や戦闘で壊れた工場機械を次々と黒竜に投げ付けていく。しかし黒竜は軽く身じろぎをするのみ、更に一歩前に足を踏み出すと船全体が大きく傾き始めた。
「きゃっ!」
 短い悲鳴と共にアヤナの視界が回転する。バランスが崩れたことで落下速度が早まったのか、彼女の身体が浮かび上がったのだ。急な浮遊で身動きが取れなくなったアヤナの目に、黒竜が口の端から炎を漏らしている姿が見えた。
「やだ、こんな時に狙わないでよ!!」
 叫びは、呪いと怨念に塗れた黒竜の耳には届かない。巨大な顎が開かれ、その奥に光り輝く炎を見た時、アヤナは反射的に身体を縮こめる。目の前に広がる死の景色、逃れられない恐怖に涙が零れる。
「こんな時こそ、白馬の王子様現れてよー!!」
 それは子供が我儘を言うような声だった。声を届ける為の空気すら溶かすような熱気と共に、アヤナの姿が赤く照らされる。

「すまんが、白馬はない」
 だが、その声は届いた。
 機械帯に剣先が差し込まれる。それは五つの神の名を冠した雷光、その数は総じて五本。
 輝きと共に身に纏うは人々の祈り。戦いの余波に巻き込まれる危険があるにも関わらず猟兵達と共に帰るため飛行船の近くを飛ぶ操縦士達、戦えずとも自分達にできる事を怪我をした生徒を運ぶ教師達、そしてそれら全てを守ろうと戦う猟兵達。
 全ての祈りが輝きとなるように、蒼穹の光が発電する。
『貴様を倒し、輝きを護らせてもらう』
 四つの剣閃が呪いに満ちた炎を斬り裂き、トール・ペルクナス現れる。その身体は黒竜に劣らぬ巨躯となり、身に纏うは雷電迸る機械鎧。五つ目の剣を正面に構え、雷光騎士は呪詛を吐く黒竜を睨み付ける。
 命あるものの輝きを象徴するようなトールの姿に、黒竜が憎悪の咆哮を上げる。もはやその瞳にかつて竜を打ち倒した尊き冒険者の輝きはない、ならば自分ができる事はただ一つ。
 電界の剣に自らの発生できる最大限の雷電を流し込み、こちらに突進してくる黒竜に対して自らも突撃する。
『その身に刻め、若人の輝きを!』
 祈りの込められた雷光が黒竜の身体を貫き、雷槌と共にトールの身体が飛行船の外に飛び出す。今ここに、呪いに満ちた黒竜は討伐された。
『まだだ……!』
 しかし、黒竜を倒したトールは即座に振り返ると再び飛行船に向かう。飛行船は急速に落下を始めている、眼下には無数の建物が。
 誰も傷つけさせなどしない……!確かな決意と共に飛行船を見上げたトールだったが、直後にその瞳が驚愕に見開かれた。

「や……やばばば!!?」
 飛行船全体が、不思議な輝きと共に空中で停止している、そして船内では同じ光を纏ったアヤナが驚愕で目を白黒させていた。
 トールが現れた直後、どうにかして壁に手を付いたアヤナは咄嗟に自らのサイキックパワーを全力で発動させた。そうして全体を包んだアヤナの力は飛行船の性能を向上させ、自由落下の状態から安定した状態まで持ち直したのだ。
 これしかないとは思ったが、ここまで上手く行くとは思わなかったのか、慌てたように周囲を見回すアヤナの耳に豪快な笑い声が響いた。
『よくやった、後でゼリービーンズをやろう!』
 トールが飛行船を下から支え、ゆっくりと広い道路に着陸させる。こうして飛行機倶楽部会員と全猟兵は、無事雲の海から帰還を果たした。

●エピローグ
 機関部と外装を失い、戦闘の余波で半壊した飛行船。飛行機能は失われてしまったが、外装は修理され飛行機倶楽部の部室として利用されるようになった。いずれは自分達の力で再び空に飛ばすつもりらしい。
 未知の部分も多い謎の船だ、その道筋は多くの苦難に満ち溢れているだろう、だが若人達の瞳に憂いはない。例え自分達がその夢を叶えられずとも、きっとその運命を呪うことなく次の世代に輝きを託すことができる。
 とある猟兵は夢想する。真っ直ぐな軌跡を描きながら、遥かな大空を羽ばたく蒸気の翼を。そしてそれと並走する自分達の姿を。
 その夢が現実となるのは、そう遠くない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月28日


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#アルダワ魔法学園


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
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 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は月凪・ハルマです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト