●奴はやはり紫色で、毒々しい蠢動だった
五月蠅い。黙れ。これもあれもそれも必要なものだ!
何で塵だ塵だと嘲笑う。畜生が。
物を大切にしろと親に教えられなかったのか!
最近、俺は物の声を聞くようになったぞ。
ああ。ほら。とても美しい紫色の注入だ。
は、は、は――如何だ。これが俺の真実だ。
何? 俺の宝の山を崩すだと。
この大莫迦ども!
好いだろう。最終手段だ。俺こそが紫だと魅せてやろう!
●グリモアベース
ケテルリャア『猟兵、事件発生だ。毒々しい汚物を片付け、消臭他の作業を頼みたい。勿論、掃除道具は組織の連中が貸してくれるだろう』
テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(ロード・ケテル・f16871)は部屋の隅で蠢きながら、猟兵達に資料を配る。其処に写っていたのは酷く汚い部屋だ。生塵から云々まで、地獄のような光景である。
テケリャア『皆には此処を綺麗にしてもらい、失踪した男の『発見』を願いたい。何故『発見』か。ああ。男が既に『UDC』と同化したからだ。毒物を摂取し続けると、毒物と化す未来が待っている。因果応報。自業自得だが、仕事は仕事だ。紫の輪郭。もはや見慣れた在り来たり。ヤツを殲滅した後、大物を屠るべきだ。たぶん。隠れ家として使っていたのだろうよ。宜しく頼む』
テケリリ以下略の説明を簡単に纏めると【お掃除してUDCを片付ける】だ。
グリモアが輝いて。
●第※の
足りない。物足りない。何が足りない。
魂だ。ばきばきに調理された魂だ。
赤色の、どろどろと落ちる、折れた。
『あなたはどんな味かしら?』
にゃあら
にゃあらです。
紫のあいつといっしょ。
宜しくお願い致します。
第1章 冒険
『片付けろ、汚部屋!』
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POW : まとめて燃えるゴミの日に出しちまおう!
SPD : ちゃんと分別しないと、業者が大変だろ?
WIZ : 待て、リサイクルショップに売り払おう。
👑11
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酷い臭いだ。吐き気を呑み込んだ組織の数名が、猟兵達に場を譲る。強烈な汚物の山の中、何処か不可解不快な気配の漏れ――気の所為とは思えないが、現は部屋を掃除する事に専念すべきだ。幾等埒外でも『これ』はたまらない。
村井・樹
……あの。どうしてもこれ、やらないとダメですか?
いえ、何よりもUDC案件ですしね、放置できないのはわかりますけども。
……わかりました、やりましょう
どうせ『不良』 はこのテの事には付き合ってくれませんし、ましてや『僕』の手に触れさせるなどとんでもない
とはいえ、自らあのゴミ山に埋もれるのも『紳士』的とは言えないでしょう
故に、『伏線回収』にて、モノを動かしてしまいましょう
私がモノに触れずとも、それにゴミ袋やトラックにでも入ってもらえばいいのですから。
少しずつ場を移して、少しずつばらして。
それでも動かないものは……後で『失敗作』の手も借りましょう
あっ、メメ君、そっちは崩れそうなのであまり近づかないで。
それは実に『紳士』がやるべき仕事ではなかった。従者の裏側と言えば聞こえは好いが、村井・樹(Iのために・f07125)は執事でもない……あの。どうしてもこれ、やらないとダメですか? 貌を顰めて凄惨な光景を脳から押し出す。押し出したい。袋から漏れる悪臭が、胃袋を弄るようで気分が悪い。『不良』に頼み込んでも付き合ってくれないだろうし『僕』にやらせるなど、塵を触らせるなどとんでもない。故に。此れは当たり前だ。いっそのこと『紳士』的に事態を収めるべきか――いけない。最終兵器が掃除に使われるなど。此処は喜劇では在らず、何よりもUDC案件ですしね。早急に終わらせましょう。
渋々と伏線を回収する。指定した対象(ゴミ)へと伸びる鋼糸が、効率的に袋を動かす。家の外で待機している組織のトラックに乗せ、塵も積もれば山と成る――それでも重いものは重い。あとで『失敗作』の手も借りましょう。紫色のUDC(メメ君)が手伝う為に肉体を――あっ、そっちは崩れそうなのであまり近づかないで。
ドンガラガラガラガッシャン。
成功
🔵🔵🔴
クラウン・アンダーウッド
「臭い何かは気にならないが、この惨状は我満ならないねぇ」
汚物にまみれてしまっているモノを見てクラウンは眉をひそめる。
只のゴミと使えるモノ位は分けてしかるべきだ。人形を使い分け効率的に作業を開始した。
蠅が渦を描いたが、クラウン・アンダーウッド(ヤドリガミの人形遣い・f19033)の脳内には届かない。確かに嗅覚は在るだろうが――臭い何かは気にならないが、この惨状は我慢ならないねぇ――汚れを放置するなど、人形に憑いた『もの』として赦せない。誰かの宝の山だろうが、塵は塵の溜まり場だ。されど此れを全部破棄するのは勿体ない。使えそうなものは『しっかり』と集めるべきだ。故に分別する。袋と袋を色違いで、並べていくのだ。懐中時計の人形遣いは、作成したものを操った。
この仔は燃えるゴミ。この娘は燃えないゴミ。このこはリサイクル出来るゴミ――自立思考は夢のまた夢だが、今回の掃除は自動もしくは手動が好ましい。自我が生えたならば『ごみ』に触れたくなくなる可能性も高い。時々起き上がる、破壊衝動のようなイレギュラーは要らないのだ。
纏められた塵はトラックに詰め込まれ、次の回収を待ち続ける。その間に組織の数名を集め、使えるモノ位は分けてしかるべきだと『場所』を教える。破棄する寸前で混ざっていたら、厄介な事に成るのだから。
成功
🔵🔵🔴
喜羽・紗羅
(よし頑張れ!)
ハ? アンタ何もしない気? こういう時に限って!
(俺、実は掃除出来ねえんだ)
掃除し・な・い の間違いでしょう、それ?
(掃除すると死んじゃうんだ)
もう死んでるくせに! ああもう!
とりあえず臭い対策よね……この帯広げてマスク代わりになるかしら?
大きくてかさ張る物は真っ二つにしてコンパクトに
え、そんな事してもいいのかって? だって全部捨てるんでしょ
燃えるか燃えないかは組織の人に任せるわ、私そんなの分からない♪
(すっ呆けるな真面目にやれ)
出て来ない人に言われたくないですー
ゴミにダイブしない様に足元に気を付け……凄い臭い……
どうすればこんな、酷い事に……
あの戦場みたいに、荒んでいるわね
良し頑張れ――汚物に塗れた空間を視た喜羽・紗羅(伐折羅の鬼・f17665)、否、鬼娑婆羅はぶん投げた。多重人格者で在る彼女と彼は、互いの性格を良く知って在る。故にバサラちゃんは怠惰な鬼を叱咤する――ハ? アンタ何もしない気? こういう時に限って!――鬼曰く、俺、実は掃除出来ねえんだ、らしい。此れを訊いた反応は予想通りの苛々で、溜息混じりの・交ざり――掃除し・な・い の間違いでしょう、それ?
掃除したら死んじゃうんだ――口調が若干崩れたが、元々死んでいるので構わない。意地でも表に出ない鬼の代わりにバサラちゃんが『頑張る』他なく。ああもう!!! 感嘆符が増える増える。仕方が無いので臭気の対策。マスク代わりの帯を広げ、鼻も口もしっかりと塞ぐ。清掃の始まりだ。
大きな塵を真っ二つ――この場合、太刀は不要だ――コンパクトに纏めたら破棄する際に楽だろう。燃える塵と燃えない塵は分別してほしいが――私そんなの分からない♪――バサラも鬼娑婆羅も似た者同士か。すっ呆けるなと鬼が吐く。出てこない人に言われたくないですー――組織の数名が頭を掻いて。
汚れにダイブしないよう、慎重に慎重に足場を確保。凄い臭いだ。帯を越して喉に張り付くアブラっこさ……あの戦場みたいに、荒んでいるわね。
成功
🔵🔵🔴
ジン・ロシュモフ
●方針:POW
●心情:あー、まあ…おらも掃除とか面倒臭くなる時はあるけどよ、ここまでにはならないかな……とりあえずは全部運びだしちまうかねぇ。
●行動:ここの空気をまともに吸い続けたらどうにかなっちまいそうだ。いつも頭に巻いてるバンダナをマスクがわりに巻きなおして、まずは大きなものから…リサイクルとかの判別はつかないから、明らかに使えないものをどんどん運んでしまおう。
生ゴミは袋を二重にしてまとめて……ああ、なんでこんなモンまで溜めておくんだか……あ、この雑誌類は女性には見せられないな、せめて表紙が隠れるように縛っておこう。
そういや、おらを造ってくれた博士も片づけは苦手だったなぁ……
あー……ジン・ロシュモフ(心優しき巨人・f18884)は脳髄へと飛び込む惨状に息を吐いた。理解は出来る。掃除や片付けは面倒臭い。されど、ここまでにはならないかな――巨体が縮むような悪臭を避ける為、バンダナをマスク代わりに口鼻覆う。真面に吸い続けたならば気がおかしくなりそうだ。取り敢えず。全部運んでしまえば後が楽だ。大きな塵から軽々と。
リサイクルの可否が判断し難い。故に巨体は無機物に――ああ。視てしまった。発見してしまった。このような塵まで、家主は宝物だと認識して在ったのか。臭いの根源は山と成った生ごみで、蠅の踊る姿がぶぅぅんと。此れはたまらない。袋を二重に詰め込んでサッサと組織の面々に渡すべきだ。
あ――次に彼が見つけたのは、本当に家主の宝物だろう。この手の類は処分に困り、誰の視界にも入れたくないが。特に女性には……表紙を隠して焼却しよう。そういや、おらを造ってくれた博士も片づけは苦手だったなぁ。
思考は博士の貌に傾き、塵は黙々と集めるのみ。
成功
🔵🔵🔴
カイ・オー
探偵の調査方法の一つにガーボロジーってのがあってな。
ゴミを調べて対象がどんな奴だったか推理する、って奴だ。
まぁ、大きな声じゃ言えないがゴミ漁りは慣れてるよ。
ゴミ袋に分別して放り込みながら、棄てた奴がどんな人間だったか推理する。
生ゴミを見ればそいつの食生活や購買範囲が分かる。不確かだが、体型や性格も想像出来る。
レシートやメモ、手紙等の文書類は個人情報の塊だ。一々シュレッダーかけるような人間でもなさそうだし、徹底的に調べる。
文書類も、そいつの趣味や思想を探るのに有効だ。
得体の知れない、分析しようのないゴミが出てきたら【過去再現能力】でサイコメトリーして探ってみようか。
塵を片付けるのは多々で為せば容易いが、此れを復元する作業は困難を極める。探偵の調査方法の一つにガーボロジーってのがあってな――カイ・オー(ハードレッド・f13806)が足元に在った生塵を視る。否。観ると記すのが正しいだろう。美少年が悪臭の中央で脳味噌を働かせるとは奇妙な光景だが――ゴミ漁りは慣れてるよ――探偵が常々売れっ子とは思えない。現在進行形で火の車(hard-red)なのだ。兎角。推理舞台を始めよう。家主の性格や体格を暴いてしまえば終いが視える。
肉の類が異常で在った。野菜屑も確かに落ちていたが、穀物のばらけが見当たらず。体格を想像するならば大柄な人物。性格を想像するならばある意味健康志向。だが。妙な事に。肉の破片が悉く『紫』なのだ。腐り果てた変色なのか。集る蠅の音が忙しない――徹底的にやるか。紙の束を拾って一文一文読み取ろう。此処までの汚物の山だ。処分する性格とは思えない。趣味や嗜好、仕事内容。その一枚。暗号なのか何なのか。判読し難い靄。此れを再現する場合、過去への干渉が不可欠だ。
ENTER
某月某日※※:※※
俺の宝物を破棄すると莫迦の群れが押し寄せるらしい。ならば守る為に肉を摂取せねば成らぬ。蠍の毒を注入され、肉の群れを吸収すれば、俺も強大な力を覗き込めると……貴様等には紫を教えよう。膨れ上がるような、歪な魂への変質。
垂れる汗は紫に落ちる。
成功
🔵🔵🔴
ナイ・デス
お手伝いに……あぁこれは
もうちょっと。もうちょっとで、出遭いそうな片付き具合、ですね
そんな【第六感】
ふむり。であれば【覚悟】を決めて
【オーラ防御】何か向かってくればその全てを【吹き飛ばす】ような【念動力】の膜を纏って
汚物も汚泥も、得体の知れない紫も、邪神だろうと同じこと
今に生る、在る為の力の塊で、それがなければ今にない、それを失えば消滅する
【生命力吸収】
私の『ウマレナガラノヒカリ』が触れた汚物を消滅させる
色も臭いも味も関係がない、どんなものだろうと、私が生きる為の、在る為の力に変えるリサイクル
聖者の浄化。地獄のような場も、清らかな場へと変えていく
さてこれで、何かがでてくるならば、何でしょうか?
清掃作業の殆どを終えた。残ったのは軽度の汚れと重度の異常性だ――もうちょっと。もうちょっとで、出遭いそうな片付き具合――ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は第六感で『幕開け』を感じ取った。眷属かオブジェクトか、化ける存在は不明瞭だが、確実に『それ』は視えるだろう。ふむり、と、首を上下したならば、覚悟を決めて始めよう。念には念を入れて防御を展開。如何なる超越性でも吹き飛ばせるよう首輪……『念』の膜を身に纏い――生命を。異常を。超越を。邪悪を。エネルギーを吸収する為に。『今』に生る、在る為の力を『ナイ』に堕とすべく。
汚物も汚泥も、得体の知れない紫も、邪神だろうと同じこと――加減はしない。元々出来ない。残酷なまでに輝かねば掃除は不可能だ。光線が中れば汚れが消える。邪神の齎した歪みが失せる。色も臭いも味も関係なく、ウマレナガラノヒカリは平等に。ナイ・デスが存在する糧にリサイクルされるのだ。生命は巡る。廻る――聖者の浄化は絶対だ。地獄のような悪臭も、清らかな領域へと変わり往く。
さてこれで、何かがでてくるならば、何でしょうか?――総ての塵は無く成った。総ての穢れが消失した。されど。穢れは未だに蠢いて。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『パープルテンタクルズ』
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POW : 押し寄せる狂気の触手
【触手群】が命中した対象に対し、高威力高命中の【太い触手による刺突】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : 束縛する恍惚の触手
【身体部位に絡みつく触手】【脱力をもたらす触手】【恍惚を与える触手】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 増殖する触手の嬰児
レベル×5体の、小型の戦闘用【触手塊】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
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清掃の後に現れたのは『よくある』紫の犇めきだった。
家の隅から隅までを汚染するかのように、触手の群れが這い回る。
――最終手段の成れの果て。
魂は存在せず、空っぽは只管に、汚物(エサ)を欲する。
腹が。臓物が。何もないのに。
君達を『視』た。
喜羽・紗羅
仕事よ出て来なさい!
(ゆらりと、瞳の色が変貌して)
あいよ、ったく毎度気色悪ぃ奴ばかりだな……本当に!
それに数も多い
一つ一つブッた斬っても埒が明かねえ
こういう時は、奴の本体を狙うのみだ!
手足を取られちゃ敵わないからな
なぎ払い続けて道を拓く!
斬りつつパターンを覚えて地形を使い
フェイントを混ぜて奴を誤った目標へ誘導してやる
エサが欲しいならくれてやるよ!
(バッグの中から菓子を出しあらぬ方へ投げる)
(勝手にヤメテ! 弁償よ!)
経費は組織持ちだ!
それで隙を作れたらダッシュで一気に間合いを詰めて
剣刃一閃でど真ん中かち割ってやろうかい
食い散らかしたゴミは、テメェで片付けろ!
(掃除出来ない人が何か言ってる……)
仕事よ出て来なさい!――塵処理を終えて塵(眷属)処理が始まった。喜羽の茶色が真紅に染まれば、ゆらりと視線が紫に向いた。叫び一個で入れ替わると、鬼は娑婆で暴れ始めるに違いない――あいよ、ったく毎度気色悪ぃ奴ばかりだな……本当に!――物量の極みと説くべき脈動が、群れとして肉を伸ばし、抱擁じみた捕食を望む。這い寄る触手は無限の如く。されど――こういう時は、奴の本体を狙うのみだ!
塊の、魂の、核。細胞の核とも呼べる本体が存在する筈だ。捕食する個体ならば内臓なども存在する筈だ。迫る紫に太刀を構え、素早くそれを薙ぎ払う。宙を舞う無数が地に落ち活動を終えると、即座に融けてぬかるみと化した。奴等の動きは読み易い。覚えてしまえば対処は楽で、誤った方向に誘導すべきだ――エサが欲しいならくれてやるよ! 投擲されたパックのお菓子。バサラちゃんの。
勝手にヤメテ! 弁償よ!――楽しみにとっておいたのに。別種の悲鳴が脳内で響くと、経費は組織持ちだと鬼が説く。兎角。気が逸れた瞬間に間合いを詰めて、閃き――核の部分を一刀両断。食い散らかしたゴミは、テメェで片付けろ!
掃除出来ない人が何か言ってる……。
兎角。複数の紫がドロドロと死んだ。
成功
🔵🔵🔴
ナイ・デス
綺麗にしたのに、また汚す、ですか
【オーラ防御】首輪で増幅した、触れた敵を【吹き飛ばす念動力】を纏ったまま
現れた……遺った触手を目で視て、視られて
あぁ、人皮剥けばこちらもエサ(汚物)ですか。なんてアイコンタクト?【第六感】?
たぶんそんなアイデア成功
狂気といえば、こちらもあれを喰らおうというのは狂気だろうか。自覚はない
SAN値なんてない
【恐怖を与える】側だから。なんて
綺麗にした部屋を【かばう】ように
増えた触手を光が喰らう
きっとレベルが違う、光の数は及ばない
けれど光は一撃では消えない
【2回攻撃範囲攻撃】光は剣の様に、触手を薙ぎ喰らい消す
一撃とはいかないものは、少しだけ?
でも
ここには私、だけじゃない
綺麗にしたのに――肩を落としたのか首を傾げたのか、汚れが穢れに変質した程度だ。首輪で増幅したオーラを伸ばし、触れた紫を吹き飛ばす。汚れが散り散りたまらないが、捕食されるよりは『好い』だろう。しかし。遺った触手、視て、視られて。ああ。【目が遭った】――人皮剥けばこちらもエサ(汚物)ですか――浮かぶ疑問。アイコンタクト。何処に目玉が存在する。何処に視覚が存在する。第六感の類だろうか。うねうねと這いずる思考が、正気を削ぐようで……知るものか。正気など既にナイ。狂気で狂気を駆逐するのだ。恐怖は与える側なのだ。喰らい尽くして終いたい。自覚など無い。ただ、当たり前の事柄なのだ。
綺麗にした部屋を守らねば成らぬ。生命を吸収する光線が、紫の先端を、中間を、芯を、消滅させるべく。小型の触手を抱擁する。されど力の差は存在し、数の場合は此方が不利だ。故に重ね掛けで在る。広範囲に及ぶ剣の如き光輝。薙ぎ払った先で啼く事も赦されず、紫の数体が失われた。未だ眷属は嘲笑うのだが、ここには私、だけじゃない。猟兵(みんな)、が、います。
成功
🔵🔵🔴
村井・樹
「さあ、舞台は整えましたのであとは頑張ってくださいね」?巫山戯るな、とんでもないのを押し付けていきやがって
あんな臭くて汚いのに、この身一つであれに当たれって?冗談じゃない!
ゴミ溜めの相手は失敗作(スクラップ)で十分だ
さあお前ら、解体の時間だ
ちゃんと働けよ
あの技自体が俺自身に当たらなければ、痛くも痒くもないだろう
大多数は真正面からあれに当たれ、『フェイント』で陽動しろ
数体は俺とついてこい
『目立たない、忍び足』であいつに接近
『暗殺、だまし討ち』して、大して旨くもなさそうな肉厚な下足でも、切り落としちまえ
俺自身はZAPなり、手裏剣なり、遠巻きにやつの急所を突いてやる
『紳士』が微笑んだ。舞台は整えましたので――巫山戯るな。『不良』が苛々と紫色を認識する。粗大塵と描写するのが相応しく、先の悪臭に加えて邪の脈動。人格が複数でも『一個の肉体』だ。この身一つで当たるなど、正気の沙汰とは思えない。ああ。冗談じゃない! 側頭部を掻きながら光を成せば影が生じる。ゴミ溜めの相手は失敗作(スクラップ)で十分だ――総勢四十の大小影が、ぬらりと現れ紫を抑制する。触手の群れが如何なる効果を齎しても、本体に中らねば意味がない。何者にも成れない失敗作に心など無いのだ。痛みなど無いのだ。何も無いのだ。
真正面から突っ込んだのは大多数。残りの影が紫を誘導し、数体が『不良』と共に動く。わちゃりわちゃりと忌々しい触手。忍び足での接近は容易いもので、やはり本能的な存在は単純で好い。酷く不味いだろう下足を切り落とせば、蠢きは鈍く成るだろう。『不良』の投擲した手裏剣が中央に刺さる。素早く構えた最終兵器が『紳士的』に――ZAP! と叫んだ。確実に数を減らず為。
成功
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クラウン・アンダーウッド
台詞修正・絡み・アドリブ 大歓迎
《真の姿》顔の左半分が崩れ落ち、激しく燃える地獄の炎が顔を出し、両手のガントレットが炎に包まれている。
唯唯、相手をぐちゃぐちゃにしたい欲求に支配される。
《行動》
「あぁ、素晴らしい!オモチャがこんなにあるなんて!」
【第六感】【情報収集】で相手の弱点を探して、【怪力】【鎧砕き】で殴り付ける。
簡単に倒せそうだったら、敢えて弱点から外して、触手を殴り、引き千切り、肉を焦がす。
「ねぇ、キミは痛みを感じるかい?あぁ、答えてくれなくていいよ。ボクは十分楽しんでるさ♪」
道化師が嗤えば奈落が歌う。陽気な陽気な貌の左、崩れ落ちた、噴出する炎は地獄。真の輪郭が表に為されば、成るべき事柄は衝動の業。ゴウゴウと――あぁ、素晴らしい! オモチャがこんなにあるなんて!――滾る。唯々、うねうねする紫色をぐちゃぐちゃに壊して終いたい。欲望に支配される事の何が悪い。ましてや相手はオブリビオンだ。此れは猟兵として正しい行いで、紅蓮を消去する必要などない。
両腕の武装(ガントレット)が哄笑し、対象の核を撲り潰す。弱点を定めて放たれた『暴力』は一個体を瞬時に――つまらない。つまらない。もっと、遊びたい。良い事考えた――急所を外して叩き込み、根元から触手を引っこ抜く。子供が虫の羽を毟るように、残酷な遊戯が始まった。焦げる肉が腐臭を放てば、快楽的な衝動が治まる気配なく涌き続け――ねぇ、キミは痛みを感じるかい?
紫色が紅蓮に染まり――答えてくれなくていいよ。ボクは十分楽しんでるさ♪
弱り果てた触手が、萎びて地面にぼろぼろと。
成功
🔵🔵🔴
ジン・ロシュモフ
⚫方針:POW
⚫心情:この部屋の主のなれの果て……ちゅうわけだな。あるいは主に惹かれて集った有象無象か。どっちにしても、おらがやるのはこいつらを倒すことだけだ。
⚫行動:【スーパー・ジャスティス】を発動。相手が触手でも真っ向勝負だ。
あいつの攻撃方法は触手で捕縛して一撃、か。
なら、おらは敢えてそれを受ける。来るのが分かってれば、手刀や19文レッグでの迎撃も可能だ。かの偉大なジャパニーズジャイアントばりに「アッポー」ってな。
あるいは受け止めて、怪力で引きちぎってやろうか。
さあ、お掃除も仕上げに近いな。
この部屋の主のなれの果て――半数以上の個体が蹂躙された。汚物と執着に満たされた空間も、徐々に清潔へと誘われる――あるいは主に惹かれて集った有象無象――何方でも構わない。猟兵の成すべき事柄はオブリビオンの討伐だ。塵を処理するのは『先』と同じ――おらがやるのはこいつらを倒すことだけだ。
伝説が黄金を纏うのは不変的で、英雄が飛翔するのはお約束だ。されど此処は家の中で、機動力よりも単純な力が望ましい。意志が輝きを増幅させ、真っ向からの勝負を仕掛ける。迫る触手を肉で受け、刺突の一撃が……手刀で塞いだ。ごぅと撓った紫を切り落とせば反撃の合図。鍛え上げられた蹴りを成せば、異形に為す術は無い。かの偉大なるジャパニーズジャイアントの如く『アッポー』と――さあ。怪物(プロレスラー)の時間が訪れた。腕を突っ込んで力任せに握り潰せば、生命(エネルギー)の核が弾け飛ぶ。お掃除も仕上げに近いな――残った紫の汚れは、両手よりも少ない。
成功
🔵🔵🔴
カイ・オー
こいつが部屋主の成れの果てか?せっかく片付けたのに、最後に極めつけの塵が現れやがったか。
ま、分別に悩む必要は無さそうだな。燃やして消滅させても構わないんだろう?
とは言え、室内で炎は流石にまずいか。
UC【電流操作能力】だ。炎を高圧電流に変換。放電を操作して【なぎ払い】【掃除】で、触手どもだけを焼き払っていこう。
襲い掛かってくる触手は刀で【武器受け】して止め、刀身に電流を流して【カウンター】で反撃、焼き尽くす。
細胞の一欠けらでも残してたら増殖してくるパターンかね。見えている触手から通電させて、根こそぎ焼き払おう。
さて、後ろに大物がいるような事を言ってたかな。不意打ちされないよう警戒はしておこうか。
せっかく片付けたのに――最後にどでかい紫の埃。極めつけの塵が現れやがったか。リサイクルなどの面倒を省いてしまえば終いは容易だ。正直、先程の掃除よりは猟兵らしい『仕事』だろう。もっとも、探偵の仕事か否かは、今更だろう。燃やして消滅させても問題ない――とは言え、室内で炎は流石にまずいか。
地獄の炎が変質した。漏れ出す紅蓮は閃光と成り、痺れる操作と成り告いだ。魅せた不可視の力場が『薙ぎ払い』、紫の二体がチリに取られる。探偵は掃除も得意なのだ。清掃的にも戦闘的にも、両方の意味で。小型の触手が放たれた。
無銘がすらりと電流し、触手を受け止め反撃の麻痺。内部から焼き切れる紫が、黒に染まって灰と落ちる。表面こんがり中柔らかなど赦されないのだ。焼き尽くす為の高圧電流――細胞の一欠けらでも残してたら増殖してくるパターンかね――最後の一欠片まで『掃除』したならば完璧だ。真っ白な部屋の清潔感はたまらない。
さて、後ろに大物がいるような事を言ってたかな。
不意打ちされないよう、綺麗な空間を視る。
成功
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第3章 ボス戦
『オブジェクト『ソードイーター』』
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POW : インフィニティ・ソードダンサー
自身からレベルm半径内の無機物を【触れると正気を失う刀剣 】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD : ブレイクエンド・ソードアーツ
【魔剣『CB1918』と『SB1945』 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ : スコーピオン・アナライザー
【憑依させた邪神『第三の蠍』の感知能力で 】対象の攻撃を予想し、回避する。
👑11
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汚れ切った魂は、おやつと見做せばちょうどいい。
天蓋から現れた獣娘は、第三の蠍と自を称す。
足りない。足りない。物足りない。
魂だ。ばきばきに調理された魂だ。
紫では満たされない。
満たすものはやはり、赤色に染まった精神だ。
――あなたはどんな味かしら?
村井・樹
へぇ、これまた随分なグルメさんだ
だけど、俺の……いや、僕の魂を、一嘗めさえさせてやるもんかよ
狡猾な蠍と『紳士』の策略、どちらが勝つか知恵比べといこうか?
共存共栄を発動
ヤツの斬撃は『盾受け』で止め、『シールドバッシュ』で返す
遠距離から攻撃を放つなら、『オーラ防御』をした後『カウンター』をしてやる
相手だって逃げ回るのは承知の上、ならばどう対策を打つ?
『ロープワーク』で仕込んだ鋼糸で、トラバサミのように足を取るか?
相手の剣を受けた時に、そのまま敵を捕まえちまうか?
相手が邪神を降ろすなら、こっちはメメを卸して『フェイント』を仕掛けてやるか?
好きな手札を選べ、紳士
どんなカードを切ろうと、俺が勝ってやるよ
へぇ、これまた随分なグルメさんだ――クスクスと嗤う蠍を視認し『不良』が呟いた。第三の超越性が肌を痺れさせ、此れは真の毒かと首を傾げよう。最も、蠍の能力は『察知』に特化したものらしく――だけど、俺の……いや、僕の魂を、一嘗めさえさせてやるもんかよ――美味しそうだと蠍は唾を呑んだ。対象の魂が歪で在るほどに至福。『僕』など如何なる舌触りか――狡猾な蠍と『紳士』の策略。
知恵比べを始めよう。共存は共栄に。アルターエゴが召喚されて『不良』は『紳士』に指示を求める。時々挟まれる言の葉が癪だが、そのような戯れは後程で好い。飛び交う斬撃を受け切って、足元に仕掛けた鋼糸。跳ねて躱された。ならば次は距離を取る。飛翔した斬撃をオーラで留め、此れを返せば相殺される。迫りくる蠍の御自慢を捉えれば、捕縛の試み『此れ』も察知された。
万策だ――目には目を歯には歯を。UDCにはUDCだ。紫色の掌が、邪神そのものを掴んだ。『紳士』の切り札は『メメ』だったのだ。当然の逆襲が蠍の『魂』を締め上げる。クスクス嗤いが消え去った。
成功
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ジン・ロシュモフ
●方針:POW
●心情:……可愛いのは見た目だけ、中身は邪神そのもの、だな。そういう相手はおらのアースでも沢山いたよ。骸の海に還してやるから、とっととかかってきな。
●行動:周りの物を刃物に変えて戦うのか。体の丈夫さや「激痛(への)耐性」には少し自信はあるんだが、触れると正気を失うってのが厄介だな。呪詛への耐性も博士はつけてくれたけど、それに加えて自分を「気合い」と「勇気」で「鼓舞」して気持ちをしっかりと保とう。
多少の怪我は覚悟の上。【スーパー・ジャスティス】で真っ向勝負!
手刀と19文レッグで攻め、腕を盾にして受け、「ジャンプ」からのドロップキック……38文ロケット砲で刀剣ごとふっ飛ばしてやる!
可愛いのは見た目だけ、中身は邪神そのもの――綺麗な薔薇には棘が在るなど、今更が過ぎて笑えるものだが。伝説は如何なる相手でも油断しないものだ。そういう相手はおらのアースでも沢山いたよ――英雄世界のオブリビオンも似たようなものか。構える。骸の海に還してやるから、とっととかかってきな――立ち塞がるバイオモンスターは壁の如くで、蠍の貌が真剣に変わった。剣が生じる。汚物は消えたが壁から生える、精神を切り刻む蠍の尻尾。肉体よりも魂を狙う。
此れが骨肉だけを断つならば、伝説には楽な『もの』だった。されど魂を、正気を屠る得物。話は別だ。激痛の耐性は在るが、呪詛への耐性は微々たるものだ。博士の『付与』も何処まで耐えられるか判断し難い。だが。気合いだ。切っ先が腕の皮膚を裂く。流れ込む毒々しい色彩を、勇ましくも抑え込めば、怖いものは無い。黄金色を纏いながら急接近、自慢のレッグで腹部を一撃。腕は盾だと割り切り、ドロップキックで姿勢を崩す――否。それは38文ロケット砲。強烈な衝撃が蠍の内部を破壊して、吹き飛んだ先は違う猟兵か。
成功
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カイ・オー
傷んだ肉じゃお気に召さなかったか?
任せとけ。俺の炎で、いい焼き加減にしてやるよ。
ファイアスタータで制御した炎を纏わせた刀で攻撃。
UC【予知能力】で、敵が回避出来ない太刀筋を選択して攻撃する。
……どう攻撃しても回避される?
とっさに理由を推理。……こいつも予知能力使いか。
上等だ。
フェイントを交えた連続攻撃。どこを攻撃すればどう防御するか、予知した選択肢の結果を元に、更にその先、数十手を読む。UCじゃない、手掛かりから犯人を追い詰める探偵の……俺自身の能力だ。
詰将棋の様な連続攻撃。どう攻撃すればどう防御するか、細い道筋を辿り積み重ねて「どうやっても回避出来ない一撃」に至る。その一撃に全てを込めるぜ。
単純に、紫色の腐った魂では不味かった。傷んだ肉じゃお気に召さなかったか?――探偵の皮手袋が地獄を呼んだ。ゴウゴウと燃える刀身が、蠍に熱を伝えるだろう。任せとけ。俺の炎で、いい焼き加減にしてやるよ――刀は感知されたが、それは予知済みだ。躱した方向に蹴りを入れる。既に推理は始まっていた。対象の能力も『同じ』ものだ。故に最後は頭脳が全を語る。上等だ。
攻撃は連鎖して防御も繋がる。探偵の刀が空ぶれば、其処に叩き込まれる地獄の赤。塞がれたならば拳が奔り、退けられた瞬間に――一手。二手。十手だ。十手先を読み解けば探偵の勝利で在る。だからこそ、勝敗は決して在った。手掛かりから犯人『第三の蠍』を炙り出し、探偵は遂に仕事を終えた。
チェックメイト――確立された後頭部への一撃。たとえ相手がオブリビオンでも人型ならば弱点だろう。数多の選択が排除され、最大なる超越性(パワー)を得た地獄の炎。頭蓋骨が『切断』されるような感触と共に、第三の蠍が地に落ちた。
再生力が燃やされる。徐々に削るべきUDCの性質。
成功
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クラウン・アンダーウッド
アドリブ 大歓迎
さぁ、フィナーレまであと少しだ!盛り上がって行こうじゃないか♪
[応援特化型人形]を複数展開、即興オーケストラを形成させる。【楽器演奏】による【パフォーマンス】で味方を【鼓舞】させる。
UCで[懐中時計]を量産、相手と自分の周辺に展開させる。【情報収集】しつつ【第六感】で弱点を探し、危ない攻撃は回避又は装備で凌ぐ。
複数の[からくり人形]をもって、【フェイント】と【カウンター】で相手を翻弄。隙を見せたら、[投げナイフ]【暗殺】【投擲】【鎧無視攻撃】と[ガントレット]【怪力】【鎧砕き】で攻撃する。
ハンバーグは完成した。次の舞台こそが、さぁ、フィナーレまであと少しだ! けらけらと嗤う道化の貌が、歪んではしゃいでたまらない。盛り上がって行こうじゃないか♪――指揮者はボクで君達は応援隊。召喚された絡繰りが即興のオーケストラを成し、流れ始める血潮の波動。鼓舞の音色が場を満たし、此れで猟兵は強化される。たとえ道化の狂化(歌)だとしてもオブリビオンは滅ぼすべきだ。
ヤドリガミは常々増殖する懐中時計だ。時を刻まぬ仮面の『それ』が此処で真価を発揮する――第三の蠍を視ながら動き、弱点は何処だと回り出す。チクタク鳴る事のない物質が『刃以外の生身』を狙えと囁いた。にんまりと魔剣を躱してしまえば。終いの舞台は映え狂う――身を退けからくりぶつけたならば、サーカスの火の輪は慈悲を知らぬ。死角から刺さるナイフの味は鉄のようで赤色だ。蠍の体液が何色でも、翻弄された時点で『喝采』が起きる。滑らかに、玉乗りするが如く、内臓を引き抜く拳(ガントレット)――ああ。しかし。蠍が痛みを知るのだろうか。楽しくて楽しくて仕方がない。
成功
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喜羽・紗羅
アイツの知り合いか……似てるが、いや違う
――テメェ、喰われたな。中にいる奴によ
影が――赤と茶に分かたれて
中の奴、一体何の事?
分かり易く説明してやるよ
アイツはお前以下って事だ!
二振りの剣を手にした太刀で捌く
二刀の弱点は勢いが削がれる事
勢いを付ければ動きがブレる事
攻防をどちらか極端に振れば二手目が遅れる事
動きの情報を集めてこれを見極める
フェイントと地形を使って只管やり過ごし
チャンスは一度きり、奴が完全に守りを捨てた時
狙うは喉元に諸手突き、そのままブチ貫いてやる!
動きを封じられたら――紗羅ぁ! デカいの喰らわせろ!
弾種散弾、当たれ!
そのまま俺はダッシュで逃げるぜ
どんな味か? テメェよりはマシだろうよ
アイツの知り合いか……似てるが、いや違う――単純な話だ。対象の魂には欠けた部分が在る。丸々、在るべき魂が無いのだ。それは――テメェ、喰われたな。中にいる奴によ。咀嚼なのか丸呑みなのか。じわりと毒が漏れ出した。魔剣が踊る。第三の蠍『だけ』が嗤う。蠍の巣で啜り尽くされた、在るべき魂はマイナス一。
ゆらりと分裂する鬼の影。赤と茶の二つが蠍を視ると、最後を飾るのは二人(多重人格)だと宣言するが如く――中の奴、一体何の事? 解り易く。判り易く。眼前の獣は亡骸だ。過去の骸だ。故に、アイツはお前以下って事だ! 迫る二刀を捌くは太刀。対象の弱点は良く知っている。怒涛の攻撃も、正気を殺す攻撃も、受けて逸らせば勢いを失う。苛々と力任せに降らせたならば、躱し易さも倍加する――見極めた瞬間、蠍が防御を破棄した刹那。秒単位だが確実に認識可能な『隙』を。
諸手突き――蠍の、空っぽの喉元を抉るように。ぶち貫いた。動きは止めた、トドメは誰が――紗羅ぁ! デカいの喰らわせろ! 影は既に『二つ』だった。鬼が場を離れると同時にスクールバックが咆哮す――弾種散弾、当たれ!
第三の蠍の舌に融け出す、鎖のような臭い。汚物の一欠片まで穴凹に成せば、最後の塵まで処分される。テメェの魂よりはマシだろうよ。
どろどろと落ちる、折れた尻尾(剣)よ。
さて。戦闘で壊れた部屋を修復しよう。
大成功
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