奇門遁甲封鎖戦線~古都に落ちし星、それは願いを叶える為
●京都府京都市:上空
それはやや時を遡る、その日古都の夜空に一際大きな星が流れた。
「わぁー流れ星やんなぁ?」
「ん?ちゃうやろ飛行機……にしては、でかいか」
「危なない!このまま落ちて来そうな……っ!」
それは、赤き炎の尾を引きながら落ちていき、大きな衝撃と爆音が響きわたった。
しかし、幾人の目撃者が居たにも関わらずその隕石が落ちた事後報告も報道も流れないまま、住民は首を捻るばかりであった。
そして、最近になり次々と京都市内にて怪異が目撃され始めUDC組織から異変報告が上がってきた。
その中で特に異変なモノが……
それは『人形供養を行う寺院に無数に動き出した人形』の異変であった。
……………………………………………
「皆集まってくれたんやなぁ、おおきになぁ」
玉城・火憐はぺこりと頭を下げると早速事情を説明し始めた。
「なんや京都で空からオブリビオンの反応ある隕石が降ってきはったんや、それが市内に落ちたんは見えたんやけど……そこから、ちいと厄介なことになってもうとる」
「どうやら隕石の影響か、とあるお寺に異変が酷いんや……その原因はもちろん隕石やから破壊できれば解決できはると、UDC組織は踏んではるみたいでなぁ」
少し歯切れが悪い言い方に猟兵は首を傾げる。
「確かに、うちも隕石が原因やと見とるけどなんや壊れた先が曖昧でなぁ……でも、壊れへんかったら異変もやまんやろうし、先ずは破壊するんを優先してくれてええわ」
「寺院には話してあるから、そこら辺の周辺探索はやりやすいと思って大丈夫や、みんな頑張ってなぁ」
雪宮みゆき
●今回のシナリオについて
総勢9名のシナリオマスターによる合同大型連動シナリオになります。
本シナリオは他MSのシナリオへ参加しても、時系列的矛盾は発生しないものとなりますので、お気軽にご参加していただければと思います。
●参加MS一覧(担当地区)
・屋守保英(北海道)
・LichT(東北)
・不知火有希哉(関東)
・桃園緋色(中部)
・雪宮みゆき(近畿)
・オノマトP(中国)
・小風(四国)
・Parmigiano(九州)
・るっこい(沖縄)
(以上9名敬称略)
●シナリオ結果について
本シナリオの結果は、後日リリース予定の決戦シナリオ(七転十五起MS)へ反映されます。
○
ここまで読んでいただきありがとうございます、雪宮みゆきと申します。
今回は連動依頼となっております、私が担当する近畿地方、その中で京都を選ばせて頂きました!
古都が舞台となっていますが……シナリオに出てくる地名、建築物等は現存する物とは関係はございませんのでご注意ください
・第一章
日本各地に降り注いた隕石の1つが、京都府京市上京区付近に飛来しました。
その隕石はどうやら普通の隕石ではなく、オブリビオンである邪神に関連が有る様子……
猟兵の皆さんにはそちらを調査し、破壊する依頼となります。
・第二章、第三章
こちらは、オブリビオンとの戦いとなるでしょう……
どの様なオブリビオンかはシナリオの展開によりわかってきますので頑張っていただけたら幸いです。
〇地域
近畿地方、京都府京都市が大まかな落下観測地点だとわかっています。
大体は京都市の上側だろうと思われます。
〇異変
・とあるお寺で行われた人形供養にて、人形が動き回ると言う報告がありました
・最近、街中で衝撃音があったが、何があったか住民は分からなかったらしい
・上記2件はあながちはなれていないないので関連があると推測される
〇時間帯
いつでも大丈夫です
〇寺院
一般的なお寺ですが、人形供養で有名なので人形は無数にあります。
本堂、東屋、裏庭、宿屋にわかれています。
第1章 冒険
『危険な流れ星の真相』
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POW : 気合で隕石を見つけて調査する。あわよくば破壊する。
SPD : 自身の持っている技能を用いて調査する。あわよくば破壊する。
WIZ : 落下地点に何か関係がないか調査する。あわよくば破壊する。
👑11
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花菱・真紀
【消えた隕石の謎!!】とかオカルト雑誌で取り上げられそうな内容だよな〜。
とりあえず隕石が落ちた場所と異変があるお寺周辺の関係性とか調べてみるか。ある程度ネットで【情報収集】した後は調べた地点を重点的にさらに足で情報集めだ。
人手が欲しいからUC【オルタナティブ・ダブル】で別人格の有祈にも手伝ってもらおう。
【コミュ力】でいろんな人から話を聞いたり。
あと何か後で役に立つかもだし観光客風に写真を【撮影】
隕石を…上手く見つけられたら破壊だな。
アドリブ連携歓迎。
佐々・真子
隕石ですかー
SNSで話題になってもおかしくないと思うのですけど
情報の海に潜っちゃってるか、意図的に消されているか……ちょっと探してみましょうか
ネットの海を『情報収集』、必要に応じて『ハッキング』も行います
違法行為をやる前にUDC組織に事前申請は出しておきますね
現地でも目撃者の方を探して『情報収集』しますよ
『目立たない』ように気をつけて
人と話すときは『優し』くして落ち着いてもらって『言いくるめ』ます
危険に対しては『第六感』と悪いものも見通す『視力』で警戒していますね
隕石はその場で破壊することが儀式につながる可能性があるので
見つけても移送して龍脈のような要素からは外れた場所で破壊するよう心がけます
〇星の行方は海に在らず
京都の中心部四条通りに面する何処にでもある佇まいのネットカフェだが、そこはUDC組織の手が入っており有事の際は拠点として使われる場所である。
その一角にある個室で男女がほぼ同時に目頭を押さえモニターから目を離す。
「はぁ、表向きの情報はほとんど曖昧すぎてるし同じ様なことばっかりだ、しかもこれは尾ひれはひれ付いてるな……SNSじゃこの程度が限界かな、佐々さんの方はどう?」
ノーパソから離した腕をほぐす様に回している花菱・真紀(都市伝説蒐集家・f06119)は、傍らに排熱が追い付いているのか分からない程の起動音を響かせるPCを操つる佐々・真子(無個性派女子(主張)・f12501)が背筋を伸ばして答える。
「こっちはなかなか手強いですよー花菱さん。普通に考えてSNSに写真上がれば拡散されて消える筈ないのが、色々潜ってるけどごっそり根こそぎ排除してる存在がいるの」
「ん?UDC組織じゃなくて?」
「ハッキングの了承をえる時に確認しておいたんですが、過度な削除や行為はしてなくて、逆に目立つから飽くまで一般人が興味を持たないように誘導してるらしいの」
どうやら佐々・真子はUDC組織と接触した際ハッキングの使用報告以外にも、最低限必要であろう情報を聞き出していた。
「そうなると、可能性は低かったけど隕石は自然に落ちたとか安易な考えは無くなるな、邪神単体じゃなく教団くらいは関与してるってわけか」
「かなりの確率で有り得ますね、それにしても落ちた場所とか日時はかなり正確にネットで推測されているのに削除してなくて、写真や動画を削除してるってことは……」
「「隕石に見られたら困るモノがある」」
同じ答えに行き着いた2人が頷き合うと飲みかけのドリンクを流し込みネットの海にから、陽射しがさす現実の街へ情報を求め歩き出した。
〇落ちた星は人のみぞ知る
2人は中心部から北にやや上り件の寺院近くにやって来ていた。
この辺りは隕石が落ちたと言われているが平和な日常が流れており、隕石落下などなかったかの様に。
しかし、ネットでは邪神教団の目が光り隕石は確実に存在していることは確実、ここは地道に周辺から責めていくべきであると2人は判断した。
「さて、それじゃここで使わせて貰おうかな『オルタナティブ・ダブル』発動」
花菱・真紀がユーベルコードを発動させると、鏡写しのようにもう1人の花菱・真紀が現れるが無表情で冷静な雰囲気は本人との違いを明確にしめしている。
それもその筈、彼は有祈<アキ>と言うもう1人の人格であるのだから。
「これは……見分けが大変かと思ったけど大丈夫そうね」
「あれ、俺らそっくりじゃない?」
「いや、だれだって直ぐ見分けはつくぜ……あーとりあえず俺は先に聞き込み行ってくる」
有祈が片手をひらひら上げて寺院に隣接する住宅地へ歩を進め。
それが合図かのよう2人も寺院周辺に聞き込みを開始する。
「それじゃ、何かわかったら連絡くださいね。」
「了解だ、とりあえず待ち合わせは寺院で3時間くらいしたら一旦集まるか、有祈には俺から言っとく」
「それでは、ご武運を」
「おう!」
そして、日がやや傾きかけ寺院の入り口で集合した3人は全員が悩ましげな表情をしていた。
「まさか、でしたね」
「そっちもか」
「こっちもだ」
「「「なんで情報操作してないん(でしょ)(だろ)」」」
どうやら、ネットでは脅威と思えた教団であったが蓋を開けて見れば、どうやらネットに力をさき過ぎたのか現地の情報操作はほぼ皆無に近く、罠ではないかと疑ってしまうほどだ。
「なんだか、どっと疲れた真紀……解除してくれ、内容はさっき言ったやつだから」
「わかった、休んどけっと……解除!」
頭を押さえる有祈はゆっくりと景色と同化するように消えて行くと、残された2人は苦笑するばかりであった。
「さて、お巫山戯はここまでにして……情報を擦り合わせましょう」
「俺からは、『隕石が落ちた先は寺院の敷地内』、『隕石には模様らしき柄があったが、どうしても思い出せない』、『隕石の衝撃は地面が揺れる感じだけ』だな」
緩んだ空気を引き締めるように花菱・真紀は得意な人付きを活かした聞き込みの結果を報告する。
細かくメモに書き込む佐々・真子は幾つか同じような情報に印を付けていく。
「私のほうで被ってない情報だと、『寺院の離れの建物が夜になると淡く光る』、『隕石が落ちる時、近くに不審な人物を複数みかけた』ですか」
「あと、有祈からとっておきだぜ……隕石の写真だ、スマホ撮りだから結構ブレが酷いが隕石の周りには儀式的な文字の羅列が確認できるぜ」
手渡された写真をみて納得する、誰一人覚えていなかった隕石の模様は一般人が見続ければ発狂しかねない存在であり、自己を守るため無意識的に忘却させていたのだと。
「これではっきりしましたね、今回は人為的でありはっきりと狙いを定め行っている確信犯」
「そんでもって、既に落ちてるは情報操作してないわ……こりゃかなり事態は進んでるぜ」
落としてしまえば半ば成功しているならば、隕石の存在が世間にバレなければ落下周辺など見張る意味もないとでも言いたげな立ち回りに2人は嫌な汗が流れた。
「これは早く皆さんに報せないと!」
「そうだな、こりゃ急いだ方がいいぜ」
2人がスマホを取り出し探索しているであろう猟兵達へと連絡を入れていた、確実に2人は真相に近づいた。
しかし、既に歯車は思いもよらぬ速さて回っていたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
柳・芳
アドリブ絡み歓迎
衝撃と爆音あれど報道無し…数多の動き出す人形…
ぼちぼちホラーの季節だねぇ
取り敢えず隕石墜落推測地点と寺を中心に付近をあたってみるか
UCで高い場所に登ったり空から見下ろして怪しそうな物が無いか確かめよう
いやぁ京都は建物の高さが決まってるから有難いね
場所的に外国人観光客も多いかもな
地元住民さん方に聞くのは他に任せて、俺は外人さんを中心に異変や噂を聞いて回るかね
ついでに危なそうな所に行かないよう伝えておくよ
「俺は日本の忍者に憧れて中国から修行に来たんだ(各国語)」云々
コレで掴みはばっちりでしょ
隕石破壊>
UC体術「刺要害」を叩き込もう
傷やヒビとかを此奴(隕石)の急所と考えるのさ
グルクトゥラ・ウォータンク
【アドリブ共闘歓迎】
京都ふふふにふふふふふ~ん♪てなわけでやって参った古都京都。観光地じゃからといって物見遊山気分で仕事をするわけにはいかんのう。一流の猟兵は仕事をおろそかにしない。そうじゃろ?(抹茶ソフトと湯葉ソフトを食べながらキメ顔)
というわけで仕事じゃ仕事、出てこい電脳妖精&ガジェットボールズ!電脳妖精は空から、ガジェットボールズは地上から隕石の捜索じゃ。【情報収集】は得意じゃよ。
【メカニック】で妖精とボールズからの情報をリアルタイムでマップに反映させながらローラー作戦といこうかの。もしかしたら何らかの手段で隠蔽されてる可能性もある。十分注意していこうか。
〇星探し、高見の物見
「衝撃と爆音あれど報道無し……数多の動き出す人形……ぼちぼちホラーの季節だねぇ」
ビルの屋上で艶めかしい黒髪を風になびかせる柳・芳(柳大哥・f19008)は寺院の周辺を眺めていた。
街並みが碁盤の目作りで、景観保護のため高さの制限がされていることは今回選んだ高所からの探索は正しいと言える。
「……まあ、そんな簡単に奴さんもやってないってことだわな」
しかし、眺める景色の中には日常では異物といえる隕石の姿形が全く見当たらないのである。
「認識阻害なのか、見えない位に砕けたかこりゃ一筋縄でいかねぇですね、ん?ありゃ確か……とりま合流しますかね」
屋上から路地裏の方へゆっくりと宙に身を任せ、身体が重力に従うまま落ちて行くなか、柳・芳は身軽に軽業のように空中ジャンプを見せると見事な着地をみせた。
「っと、旦那~何してるの?」
「京都ふふふにふふふふふ~ん♪て、なんじゃお前さんか、観光地じゃからといって物見遊山気分で仕事をするわけにはいかんのう。一流の猟兵は仕事をおろそかにしない。そうじゃろ?」
「その言い分に賛成だけどさぁ、その手にあるのなんですかねー」
グルクトゥラ・ウォータンク(サイバー×スチーム×ファンタジー・f07586)が胸を張って言い放っていたのだが、柳・芳が苦笑し指さすさきには片手に抹茶ソフト、もう片方に湯葉ソフトという食べ歩きを満喫してる姿があったら。
「がははは!こりゃ一本取られたな、下調べで雑誌見とったんだが食べなければそんと書いてあってだな」
「ちょっ……それ旅行雑誌じゃないてすかーたく。まぁ、ちょうど良かったこっちの報告ついでに頼みたいんだけど」
「おう、なんじゃ?」
「高所から周辺を目視で確認してきたんだけどさぁ、ありゃ駄目だ目星すら付けられないレベルで隠してるんだわ」
「なるほどの、じゃからわしの出番と言うわけじゃな?あいわかった、それならば任された!大船に乗った気でおるがいいっと、溶けてきおったわ」
慌ててソフトクリームを口に運べば、濃厚な抹茶の香りが口に広がり甘さが控えめで抹茶が楽しめる1品であった。
「大丈夫かねぇ……なんだか、俺もソフト買ってもいい気がしてきた」
〇星探し、しらみ潰し
いつもは日がまだ高い時間帯は観光客もチラホラ見えるのだが、件の寺院には協力を得ていて中には関係者と猟兵しか存在していなかった。
「旦那、いきなり寺院の中で探索だけど周りは見なくていいの?」
片手に抹茶とバニラのミックスソフトを持った柳・芳が疑問をなげかけるが、グルクトゥラ・ウォータンクは自信満々な表情で返す。
「わしくらいになれば動かない位がいいんじゃ、むしろすぐ動ける場所におった方がなにかと都合がいい」
「そんなもんかねぇ?そう言えば情報集めてる仲間から連絡あったけど、ネットは壊滅らしい多分教団絡みらしいぜ」
「なるほどの、ならこっちが踏ん張らないといけないな!さぁ、行くぞ!『ガジェットサーカス&フェアリージャイヴ』さて、お立ち会い。グルクトゥラのワンマンサーカス、開演じゃ!」
グルクトゥラ・ウォータンクが両手を広げ開演を宣言すれば、幾重にも現れる陣から電脳妖精が弾けるように飛び出してくるりと一礼、同じ数のガジェットボールが走り回っている。
「さぁさぁ、皆の衆行ってこい!」
「こりゃ本当にローラ作戦だな、数の暴力ってやつだ」
地面を走り回るガジェットボールは迅速に拡散していき、空を舞う電脳妖精は軽やかに飛び去っていくと満足気に頷くグルクトゥラ・ウォータンクが懐から地図を映し出した端末をとりだす。
「あとはしばらく待っておくのが吉じゃな、寺院はそれほど広くはない1時間あればあらかた探し回るじゃろうて」
「まぁ、あの数ならそんなもんだねぇ。こっちも少し歩いておきますか」
「そうじゃの、手持ち無沙汰はいかんしな」
日がゆっくりと傾いていくなか2人は草むらや目が届きにくい場所を探しているが、どうやらめぼしいものが見当たらず首を傾げていた時だった。
「なんか違和感あるのは本殿より離れって感じだけど、なにが違和感なのかわかんねぇ」
「……ふむ、なるほどの。その違和感は多分これじゃろうな、見てみろ地図では既に全域探し終わりかけておるじゃろ?じゃが、東屋の周辺に不自然に空白域があるのじゃ」
「へぇ、確かに。探してないだけってことじゃなさそうだ、ちょうど違和感と被るしな」
地図を見るとガジェット達が探し回っていた範囲が表示されていたが、綺麗に円を書いたように空白域が存在する。
「それじゃ、俺らで確認して破壊しますかねぇ?」
「そうじゃの、念の為仲間に連絡を……って、なんじゃい!」
空白域のある方向から突然何かがぶつかり合う音と、硬く甲高い炸裂音と共に世界を揺さぶる。
「何が起きたってんだ、緊急だ急ぐぞ旦那!」
「分かっとるわい!ガジェットども探索は中止じゃ集まれぃ?!」
2人は音のなった空白域へと走り出したのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
御劔・姫子
【POW】
こっちの世界の都に来るんは初めてやなぁ~。うちの世界と違うところもあれば、変わってへんところもあるなんて、なんや不思議な気分になってまうなぁ…。
っと、よそ見ばかりせんと、しっかりお仕事もせなあかんよねっ!
「こっちの世界も、うちの世界も、都の平和はうちが守ったる…なんて…♪」
えぇと、まずはお寺の人に話でも聞こかなぁ?
人形供養のときに起きたこととか、大きな物音のこととか…
それでおおまかな状況を把握したら、実地調査しよかっ。
うちの【第六感】やと、裏庭に何かありそうなんやけど…なんか見つかるやろか?
もし怪しい隕石があったんやったら…【鞘撃・室玄能】の出番やねっ!
(※アドリブ等歓迎)
宇冠・龍
まぁ、お人形さんたちから呪詛を感じますね
ただ、それが例の異変によるものなのか、“元”からなのかが判断に迷いますが
動き出したのにも理由があれば、動いて向かう先にも意味があるはず
そもそも“動かなかった人形”と何が違うのでしょうか?
(動く原因が例の隕石と関係性が強く結びつくなら、本堂、東屋、裏庭、宿屋いずれかで最も多く人形が動きだした所が怪しいですね)
動く人形の一体を捕まえて、動く理由と向かう先を聞いてみましょうか
ふふっ、死霊や呪詛には普段から慣れています。怖がったりはしませんよ
そのまま快く手伝ってくれるといいのですが、難しい場合は【枯木竜吟】を使ってみます
もし人形が望むなら破魔で供養をします
〇星探し、事件は現場から
異変が起きた寺院の門をくぐる2人の猟兵がいた、一見すると両名とも戦いとは無縁に思える出で立ちの宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)と御劔・姫子(はんなり剣客乙女・f06748)であったが、見るものが見ればその隙のない足運びには感嘆しただろう。
「こっちの世界の都に来るんは初めてやなぁ~。うちの世界と違うところもあれば、変わってへんところもあるなんて、なんや不思議な気分になってまうなぁ…」
古き日本に近しい文化を持つ世界出身だけありやはり色々な所へ目が行くのを抑えられずにいる御劔・姫子を見ながら宇冠・龍は微笑ましいものを見るように笑い。
「そうですね。事件さえ無ければゆっくり見て周りたいのですが、どうにもここは思念が渦巻いていてどうにかしてあげたいところですね」
「っと、よそ見ばかりせんと、しっかりお仕事もせなあかんよねっ!」
お仕事は忘れてませんよと言うよう足早に本堂にいる住職へと話を聞きに向かおうとする御劔・姫子であるのだが。
「こっちの世界も、うちの世界も、都の平和はうちが守ったる…なんて…♪」
「はい、頑張って行きましょうね……あ、本堂はあちらですよ」
「し、知ってますよー!」
2人は笑い合いながら本堂へと歩を進めたのだが、その背中を眺める存在がいたことに気づいていたのだろうか。
〇星探し、事の始まり
本堂に入ると大きな仏像の前で住職が2人を待っていた。
「お待ちしておりました、私が住職の古賀・祐作と申します。この度は異変の解決にあたってくださるそうで、誠にありがとうございます」
古賀住職はにこやかに接してくれては居るものの、よく見れば頬がやややつれており目の下のクマは隠せるものでは無かった。
「いえ、私共がお力になれるのなら喜んで解決致します。お疲れの中申し訳ないのですが早速事情をお聞きしてもよろしいでしょう」
古賀住職はこちらにと応接間に案内してくれ、そこにはお茶と菓子が並べられており2人は古賀住職が座るのを確認してから席に着いた。
「申し遅れました、私は宇冠・龍と申します。心霊などに長けておりますので頼っていただけたら幸いです」
「うちは御劔・姫子いいます、こう見えて腕は確かやとおもとります」
「ご丁寧にありがとうございます」
改めて3人は軽い自己紹介を終え本題に移った。
「異変が起きたのは噂にもなっておりますが隕石落下以降です。あの日、空を割くように落ちてきたのをおぼえておりますが……地を揺るがす衝撃のあと確認に走れば、そこには何も変わらぬ風景しかありませんでした」
「何もなかった?落下地点がわかったのですか」
「はい、裏庭から東屋の間に落ちて行ったのは複数人が目撃しておりましたが、何も無かったのです」
古賀住職はお茶を1口飲み続けた。
「それからでした。私どもの寺では人形供養をしているのをご存知かと……その供養の時でした、お焚き上げのなか燃える人形が走り飛びついて来たり、夜な夜な持ち寄って頂いた人形達が動き回ったりと後を絶たない状況でして困り果てておりました」
「なるほど、生活に支障が出てしまうほど頻繁に起きているのですね……1度人形を見に行ってよろしいでしょうか」
「せやね、現物は確認しておかなあきまへんし。うちも気になり初めてたんや、なんやチクチクする感じがしはるから」
御劔・姫子は何か感じ取ったのか首を摩るように触り苦笑していたのだか、古賀住職はどうやら何も感じ取れていなかったようだ。
「それならば、人形が安置されている部屋にご案内致しましょう」
古賀住職が立ち上がり2人も後を追うため退室すれば、応接間から微か物音が後を追うようについて行ったのだった。
〇星探し、ヒトガタの園
その部屋は異質とも言える場所であった、和洋中の人形が幾多も並べられておりそれらの表情はどこかもの悲しげに見える。
「こちらが安置しておる部屋ですが、お気を付けくださいいつ動き出すか……」
古賀住職は心配そうに2人を見ているが、周りが気になるのか落ち着かない様子で視線を動かしていた。
「大丈夫ですよ、それよりしばらく私どもだけにして頂きたいのですが」
「そ、そうですか、では何かありましたらお呼びください」
そう言うと古賀住職は部屋から出て行った、それを見送った2人は1度目を合わせると
「さて……いつから気づいていました?」
「せやねぇ、住職さんが案内してくれはった部屋でやっとやったわぁ」
「ですか、私もこれほど思念が渦巻いていましたから気づくのが遅れてしまいましたが、きっと初めから居ましたね」
2人はゆっくりと入り口付近に置かれていた1つの人形へと視線を移す。
そこに居たのは15cm程度の小さな日本人形で漆喰のような黒い瞳で2人をじっと見つめている。
「貴方が邪神では無いのはわかっていますが、それらに近しい存在なのもわかっているんです」
宇冠・龍はゆっくりと歩み寄ると人形はカタカタと身を震わせる。
「貴方の思いを教えてください、出来れば手荒な真似はしたくありませんから」
宇冠・龍の細く長い指がそっと震える人形に少しだけ触れた。
その時、御劔・姫子が収めていた刃を素早い動作で抜き放てば傍らに落ちる両断された鋭い針
「動く人形は多いとは思とったけど、流石にこの数はあかんのやないかなぁ?」
部屋中の人形がカタカタ、もぞもぞ、下手なお化け屋敷など比べ物にならない恐怖を煽る存在に御劔・姫子は眉を顰め周りを見渡すと、宇冠・龍が悲しげな顔をしていることに気がついた。
「どうしはったん、怪我しはった?」
「ありがとうございます。いえ、枯木竜吟(コボクリョウギン)は使えたのですが一瞬でしたから完全に行使はできませんでした、でも……なぜ動きだしたかは分かりました」
「理由きいて大丈夫やろか、こっちは抑えておくし」
宇冠・龍のユーベルコード・枯木竜吟(コボクリョウギン)は対象の思念を読み、協力を得ることが出来るものであったが、どうやら横槍が入り完全に行使できなかったようだ。
今も動き出した人形から縫い針だろうか、時折とんでくる針を薙ぎ払いゆっくりと部屋の出口を目指す。
「あの人形達は邪神に利用されているんです。持ち主の元に帰りたい、また遊んで欲しいそんな些細な願いに漬け込んで……身体が動き家に帰れるようにする代わりに、隕石を守れと 」
「現金な流れ星もあったもんやね、叶えれたにせよ隕石守ってはるなら家には帰られん、まして自由に動けてるんかも怪しいなぁ」
「このような非道を許してはおけません、どうにか隕石を破壊出来れば……」
人形部屋から抜け出すとすぐさま鍵を閉めて人形が出てこないか警戒する2人であったが、どうやら部屋から物音はするものの出てこれない様子で少しばかり安堵する。
「壊すんならうちに任せてくれはったらよろしい、隕石の場所は人形から読み取れはったかな」
「えぇ、かなり正確な位置を……ですが、見えない様に呪いが」
「場所が分かればそれで問題ありません、うちのこいつが頑張ってくれはる」
御劔・姫子はカチャリと腰に挿した刀を観せるのであった。
〇星砕き、弾ける
何度も行く手を遮る人形を払い除け、裏庭に出た2人は目的の場所へと慎重に進んで行く、そこは何も無い庭の一角に見えるが肌に感じる悪寒がそこには何かがあると警告を発している。
宇冠・龍が垣間見た思念を思い出しながら誘導する。
「ここです、御劔さんの数歩先にあります。大きさは大体2メートルほど……やはり、見えませんが大丈夫ですか」
「大丈夫、行きます!はぁー!」
居合いの様に鋭い一撃を放てば 見えない存在に刃がぶつかり風景が歪む、一瞬ではあるが隕石の全体が露わになった。
「武器は刀だけやあらへんよっ! 室玄能っ!!」
「いけます、これなら!」
ユーベルコード『鞘撃・室玄能(サヤウチ・ムロゲンノウ)』それは、かの殺生石を砕いたとされる僧侶が由来とされ、刃の後を追うように身をひねり放たれる鞘の一撃は寸分狂うこと無く隕石へとぶつかり……
『まさか、こんなにも早く砕かれるなんて……まぁ、龍脈には刺さったからいいけれど』
隕石が砕け散る破砕音と崩れ落ちる轟音に混じり、世界を蝕む存在が解き放たれた。
成功
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第2章 集団戦
『偽りの自由を手に入れた人形』
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POW : 存在を代価に願うもの
自身が戦闘で瀕死になると【邪神と再契約をし、ボロボロになった自身】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : 略奪をもってしても得られぬもの
技能名「【盗み攻撃】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
WIZ : 手に入れたものを捨ててでも手に入れたいもの
【自身の動く体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【邪神の加護をさらに増した形態】に変化させ、殺傷力を増す。
👑11
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第2章のオープニングは6月15日正午に公開致します。
・大まかなご案内
集団戦:動く人形達(眷属)が相手となります、邪神はまだ完全に顕現できておりません。
戦場:寺院の敷地となります
人形:基本的に30cm前後が多いですが、例外もおります。(こちらはマスターがダイスにて割り当てるので詳細は伏せておきます)
・・・・・・・・・・・・・
⚫逢魔ヶ刻に響く
『まったくあの子達は何をしていたのかしら、せっかく動ける様にしてあげたのに』
隕石が砕け落ちたそこには、世界がその存在を拒絶するかの様に空間は歪み姿無き邪悪は嘲笑う。
しかし、現れたのは邪悪だけでは無かった。
響き渡った破砕音を聞いて駆けつける猟兵が続々と集まってくる。
『流石に面倒くさいなぁー仕方ないか、あなた達にもう少し力を与えます。邪魔なアイツらを見事討ち取りなさい』
そう響いたと思った矢先だった、猟兵達の背後から動くのが精一杯だった人形達が自由自在に駆け回り敵意を持って迫り来る。
『さぁ、これが終わればあなた達は自由です、好きにして構いません……ふふ』
邪神は笑う、嘲笑う、健気に自分を守ろうとする小さき者達があまりにも愚かしいと思い。
そんな、邪悪を野放しにしていいのか?
答えは否である、猟兵達が各々の武器を構えるその邪悪を討つために。
・・・・・・・・・
〇マスターより
邪神が現われました、まだ姿は完全ではない為人形達をけしかけて時間を稼ごうとしています。
戦力は猟兵1人で人形3体分を対処できますが、時折大きな人形がおり此方は強力な個体となっております。
数が数だけに際限無く戦うことになると予測されます。
どのようにペースを保つかが鍵になって来そうです。
皆さまのプレイングお待ちしております……遅れて申し訳ありませんでした。
柳・芳
本当にあの邪神が願いを叶えてくれると思っているのかね
いや、願いが強くて藁にでもすがりたかったのか
…まあ考えたって仕方ない
こうなってしまった以上俺はあんた達を壊すしかない
互いがやりたいこと、やるべきことが交差してこうなったんだ
恨みっこは無しだからな
俺は戦いの経験が未熟だからな、周りのサポートがてら隙あらば攻撃といこうか
いくら自由自在に動けるったって空高くまでついてこれるかい?
人形が動き回っている全体を見渡せるまで高く飛んだら、暗器「黑线」を複数本同時に放って蜘蛛の巣のように張って人形たちの動きを阻害する
線と線の間に上手く絡みこんだ人形がいたら、挟んでいる線を操って縊って破壊しよう
〇
「本当にあの邪神が願いを叶えてくれると思っているのかね」
柳・芳(柳大哥・f19008)が暗器「黑线」を放って蜘蛛の巣のように張ると人形たちは動きを阻害されるのを恐れたのか、猟兵へと突撃していたが二の足を踏むかのごとく勢いを無くす。
「……いや、まあ考えたって仕方ない、こうなってしまった以上俺はあんた達を壊すしかない。そう、互いがやりたいこと、やるべきことが交差してこうなったんだ恨みっこは無しだからな」
そんな言葉とは裏腹に柳・芳の表情には陰りがみえる。
それは、人形達の願いを壊すと言える行為に若干の戸惑いと、邪神への言い様のない憤りが内から湧いているのを自身でも感じとり、これはいけないと感じた。
「ふぅ……さぁ、始めよう。」
深い深呼吸を1つ、それだけで幾分か気持ちは落ち着かせると柳・芳は走り出した。
そして、人形とぶつかり合う直前に足は地面から離れ宙を駆ける、人形は目標が突然いなくなったことで攻撃が空を切り
慌てていた。
「いや、願いが強くて藁にでもすがりたかったのかしらねぇ……だが、俺達がお前達をとめてみせる!」
猟兵と人形達の戦いの幕が切って落とされただった。
成功
🔵🔵🔴
宇冠・龍
(あなた達は利用されているだけ、と叫んでも、人形たちは戦いを止めないのでしょうね。帰りたい場所がある、会いたい人がいる。それだけ強い想いですもの)
私と同じですもの。だからこそ、そんな願いを利用する方は許せません
これまで多くの方を救助してきました、それは人形でも変わりません
できる限り人形たちを傷つけずに無力化します
【画竜点睛】にて、周囲の壁や床から二百を超える怨霊の腕を召喚
どこまでも伸びる腕で人形一体につき二十本の腕で対処、動きを封じ、大きいものは四十本で対応します
私の呪詛(おもい)で彼らの凶行を少しでも止められれば幸いです
針の投擲などの攻撃はあえて受けます
私が敵でないことを証明したいから
〇
青白い槍が人形の猛攻をいなして流し、すかさず薙ぎ払って距離をつくると両者は対峙する。
宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)は思わず出かけた言葉を飲み込んだ。
「(あなた達は利用されているだけ……と叫んでも、人形たちは戦いを止めないのでしょうね。帰りたい場所がある、会いたい人がいる。それだけ強い想いですもの)」
すると、対峙していた人形は自在に動かしていた右腕を邪神に向かって持ち上げ、糸が切れたかの様に腕は垂れ下がる。
しかし、左腕は内側から裂け赤黒い瘴気を纏った別のナニカに変化させるとがむしゃらに殴りかかってきた。
「私と同じですもの。だからこそ、そんな願いを利用する方は許せません」
宇冠・龍は自身の過去と人形達の心境に少なからず共感を感じていた。
だから、避け無かった力任せの拳からは必死な気持ちが伝わってくる、確かに戦いにおいて愚策と言われるかもしれない。
それでも、人形達には知ってもらいたかったのだ自分達は本当の敵ではないと、そして拳から伝わる思念から改めて救いたいと決意する。
それは、
あえないと言う辛さ
会いたいと言い渇望
失ってしまった過去……
「『咲けよ徒花、一つ二つと首垂らせ
』………『画龍点睛』!」
打撃を受けながらも1つのユーベルコードを発動させる。
すると宇冠・龍の背後から青白く細い腕が現れる、その数はゆうに200を越えるのではなかろうか。
怨念を纏いし腕は複数の人形を押え付けてゆくと人形達の動きは目に見えて鈍くなってゆく、できるだけ傷つけない様に考える宇冠・龍らしい対応であった。
「これでこちらは何とかなりましたか。次は、本命を討たせていただきたいところですが」
1つの戦場は終わりを告げた、それでもまだ人形達の数は底が見えないねであった。
成功
🔵🔵🔴
佐々・真子
えーっと、状況が悪いですねぇ
どうにかあの隕石まで急げないものでしょうか
うぅーん……皆さんが動いているうちに『目立たない』ように近づいてきましょう
その上で、お人形の密集具合がどうにもならないなら
『二重影』を使って辺りに手当たり次第影の構造物を作り遮蔽を作って
自分にも影を被せ『目立たない』ようにして
『影の狩人』を影の構造物のいたるところから突撃させたり撃たせたりしてかき乱します
影全てを警戒しないというのは大変ですよ
首尾よく近づけたなら『目覚めへの渇望』で龍脈に食い込んだ隕石を回収しましょう
抵抗されたらそれは敵です
サイキックの『衝撃波』で空へと吹き飛ばして引っこ抜きましょう
〇
「えーっと、状況が悪いですねぇ……どうにかあの隕石まで急げないものでしょうか」
佐々・真子(無個性派女子(主張)・f12501)は身近にあった庭石の影に身を潜め戦場を確認していた、状況は確かに良くは無かったが押されている訳でもない。
しかし、些細なきっかけで戦場の天秤はどちらにでも傾くだろう。
「先ずは人形達をどうにかしないといけませんね、幸い先鋒から流れは掴めていますからこの機会を活かさない訳にはいきません」
ゆらりと影が震えると身を隠していた庭石と酷似した影や、周りにあった建築物を模した影がゆらりゆらり形作って行く。
人形達は突然現れた影に群がり向かって行くと次々と影に吸い込まれる様に姿を消して行くが、そこに佐々・真子はいなかった。
「少しばかり肝が冷えましたが、あんなに躊躇いがないとは……今のうちに抜けましょう」
『二重影(ドッペルゲンガー)』を駆使して作られた影の障害物はあくまで惹き付けることに重きがおかれ、自身にも影を纏わせて限りなく存在を感知されにくく目立たない様に前に進む佐々・真子であった。
そして、人形との接触を最低限に目的の隕石へと徐々に近づいていくと肌身に感じる禍々しい圧力、まだ姿を見せない邪神の存在感は刻一刻と確実に増している。
「邪神は言っていました、龍脈には刺さったと……なら、そこから切り離せるなら」
邪神が宿っていた隕石は破壊されたが、地上に散らばった破片の量から見て佐々・真子は地下にも破片があるだろうと推測していた、それが龍脈から力を吸い上げるポンプ的な役割があるのではとも。
「復活を阻止できるかも!」
サイキックによる衝撃波で吹き飛ばそうと意識を地下に向けようとした矢先であった、隕石の破片から人形の伏兵が現れると佐々・真子へ針を投げつけてきた。
「邪魔をしないで!」
腕を振るうと薙ぎ払う様に目には見えない衝撃が辺りに砂埃をあげながら広がり針や、破片を吹き飛ばす。
地中の破片も弾かれるよう出てきたのを確認し、思わず口元が緩んだ。
『着眼点はよかったわ、だけど……少し遅かったかしら』
邪神が笑う、溢れていた圧力は消えたが既にはっきりと姿が見え始めていた。
成功
🔵🔵🔴
御劔・姫子
自分の手は汚さんと、人形の無念を利用するやなんて…!
しかもこの数…体力を温存しとかんと、辛くなってくるんは目に見えとる。
【戦闘知識】を活かして、出来るだけ動きは最小限に…【見切り】で回避っ!
そして反撃は【カウンター】での【なぎ払い】っ!
せやけど、ほんまにキリがあらへんっ…! 斬っても斬っても次が出てきはる…っ!
こうなったら…
「お願いっ、うちに力を課してっ!」
(<狐のお守り>を握りしめる)
お守りの力が加わったんやったら、手数も増えるし大きな人形にも遅れはとらんはずっ!
人形供養としては乱暴やけど…その未練、うちが絶ち切って安らかに眠れるようにしてあげなっ!
(※アドリブ等可)
〇
銀の光が走る、黄昏をとうに過ぎた夜闇に一閃また一閃その後に残される幾多の人形たちはピクリとも動かない。
「ふぅ、しっ!」
戦いの中で積み重ねた経験から少ない動きと足さばきによって最小限に、そして効率よく戦場を圧倒していく。
倒しては進み、進んでは倒して彼女は人形を払い除けて人形達の注目を集めていた。
「自分の手は汚さんと、人形の無念を利用するやなんて…!」
御劔・姫子(はんなり剣客乙女・f06748)は携えていた狐のお守りを握って思いを篭める、多勢に無勢のこの状況でどうか自分達を守って欲しいと。
「せやけど、ほんまにキリがあらへんっ…! 斬っても斬っても次が出てきはる…っ!な、なんやのアレ」
『ガタン』
その時だった、小さい人形ばかりであった戦場に人間の青年くらいの大きさであろうか、ロウでできた人形が歩みを進め御劔・姫子に近づいてくる。
異質過ぎる存在は張り付いた笑顔のままゆっくりと拳をあげる。
「問答無用なんは変わらず。しかも、かったい!」
余りにも硬い人形は自身が傷つくことに躊躇い無く拳を、蹴りを繰り出してくる。
それを武器で受け、いなしては切返し着実にダメージを与えていた、決定打にはならないが戦いの結果は見えたと思われた時だった。
「あかなぁ、それが狙いやったんか……」
蝋人形は確かに追い詰められた、それがわざとであったなどと誰が思ったか。
全身を削られた様に傷だらけとなった蝋人形は邪神へと願ったのだ、願いの為にまだ戦いたいと、それは叶えられた。
「自分を犠牲にして勝ちたいとか本末転倒やあらへんか、そんで邪神もようき願いをかなえはるわ」
そこには、見た目傷だらけの蝋人形がもう一体増えていた。
どうやら瀕死状態の蝋人形はもう動けないでいるようだが、新たに現れた蝋人形は傷だらけの外見から反比例しているかの様に力が増している様子であった。
蝋人形は走り出し飛び蹴りの様に御劔・姫子へと襲いかかる、受けることに若干の不安が過ぎりバックステップで避けると地面弾けた様な衝撃に一筋の汗が頬を伝う。
「1人では流石に限界なんやから…どうか御願いうちに力貸して、『来んと泣く夜はいと恋し』」
握りしめたお守りが手の中で震えると、狐の式神がそれに応える様に現れ戦闘態勢をとる。
心強い狐に少しばかり気持ちが軽くなる。
「人形供養としては乱暴やけど…その未練、うちが絶ち切って安らかに眠れるようにしてあげなっ!」
刀を構え直すと蝋人形に向かっていく、式神もうっすらと揺らめくと蝋人形へと飛びかかっていく。
蝋人形は受けてたとうとしていたのだが
「うちがさっきとおないやと思とるなら、間違いやから」
『?!』
突然蝋人形は横からの衝撃に態勢が崩れ、そちらを見れば狐が身を屈めて着地していた。
「せやから、油断はあかんって!」
上段からの袈裟斬りが蝋人形の肩を捉えると、そこから止まることなく両断したのであった。
邪神から生み出された蝋人形はドロドロと溶けるかのように地面に吸い込まれていく。
「ふぅ……これで、終いやな」
傍らの式神もひと鳴きして応じたのであった。
成功
🔵🔵🔴
グルクトゥラ・ウォータンク
【アドリブ共闘歓迎】
供養に出された人形たち…悪いが同情も共感もしてやれん。大人しくしろとは言わんが、きっちり滅ぼさせてもらおうか。
ユーベルコードにより呼び出したドワーフ戦士たちに前衛を任せ、わし自身は【援護射撃】に徹する。戦士たちは【範囲攻撃】の雄叫びと強力な炎の【属性攻撃】斧で人形たちを討ち滅ぼせ。
その様で家に帰ろうと受け入れられんじゃろう。何故ただ捨てられるのでなく供養に出されたか、それを考えるがいい。
〇
グルクトゥラ・ウォータンク(サイバー×スチーム×ファンタジー・f07586)が着いた時に感じた思いは一種の哀れみだったのかも知れない、供養と言う意味そしてわざわざ持ち込まれたと言う意味。
確かに出された側は分かるまい、更には隙をつくような甘い誘惑があればなおのこと。
「供養に出された人形たち…悪いが同情も共感もしてやれん。大人しくしろとは言わんが、きっちり滅ぼさせてもらおうか」
それは駄々を捏ねる子供に諭すような、厳しくもしっかりとした言葉てあった。
「『吼えよ!吼えよ!猛れ!猛れ!戦と炎で鍛え上げた戦士達の魂よ、死で研き上げた偉大なる魂よ!死して尚完成を望むなら、今此に現れよ!』……さぁ、せめてもの手向けじゃ派手に最後を飾ってやるとするかのぅ」
数にして40のドワーフ兵が戦線を押し上げる、灼熱が舞い邪を跳ね除ける雄叫びが響きわたるなか、人形達もやられるだけにはいかないと身体を邪神へと捧げて自身を邪悪に禍々しく変化させて応戦している。
「じゃから、それがいかんと言っとるんじゃ!」
グルクトゥラ・ウォータンクの怒鳴り声はドワーフ兵が挙げる雄叫びすら他安く超える声量で戦場に響きわたる、大気がビリビリと震える。
ドワーフ兵は頷いて返し、人形達は呆気に取られていた。
「その様で家に帰ろうと受け入れられんじゃろう。何故ただ捨てられるのでなく供養に出されたか、それを考えるがいい」
ビクッと人形達は身を震わせる、確かにみえる戸惑いを見逃すほどグルクトゥラ・ウォータンクもドワーフ兵も甘くは無かった。
「畳み掛けじゃ!手向けは手加減なしの総攻撃じゃ!」
人形を蹴散らし進む、既に数は仲間が減らしてはいた。
しかし、この進撃が完全な決め手となって戦場を駆ける。
……数多いた人形は既に姿は消していた。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『依代人形『ハリエンジュ』』
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POW : 根無葛の蔓
自身の身体部位ひとつを【宿した邪神の身体特徴】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
SPD : 宿木の果
いま戦っている対象に有効な【宿した邪神の眷属】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ : 銀竜草の雫
【触手】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【の特徴を学習することで】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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⚫闇に浮かびしは
数多いた動く人形達の姿が消えていた。
打ち漏らした人形達は居たが何故か動きを止めてしまっている、周りを警戒していると隕石のあった場所から声が聞こえた。
『あーあ、せっかくの私の信者を蹴散らすなんて生意気ーしかも、龍脈から力抜けなくなったし本当に生意気』
猟兵達が武器を構え声の主を探すと、ゆっくりとだが隕石のあった場所から黒いモヤを纏った人形が姿を見せた。
黒いモヤは周りの人形を取り込むと本体がしっかりと輪郭をとって行くのがわかった。
『まぁ、信者からの信仰も依り代の素材も手に入ったから、あなた達には少しばかり感謝しているわ』
だから、と邪神は微笑んだ。
『簡単に、楽に、痛みを感じない様に殺してあげてもいいわよ?』
姿が明確になった邪神は笑う。
……………………………………………………………
宇冠・龍
「それは素敵なお誘いですが、今は遠慮しておきましょうか」
痛みは生きているからこそ実感できるものですから
真の姿開放、瞳が青く輝きます
「では要件から、この子の身体を返してください」
その人形は元の持ち主がいて、大事だったからこうして供養寺にいる
人形自身の意思なら兎も角、悪意を以て利用し操るなど言語道断
【竜吟虎嘯】にて、私の周囲を覆うように植物霊を散開し相手を拘束
この植物霊は霊や悪意に対し特攻を持ちます、触手や邪気を取り込み成長していくでしょう
戦闘力が高まれば逆効果、植物の成長もより勢いを増す
「あなたが邪神や霊体である限り、その依り代から離れない限り、この植物はどこまでも生い茂り取り囲みますよ」
佐々・真子
何と言いますか
随分と人間臭い……そんなUDCですね
或いはそれも擬態なのかもしれないですけれど
まずは観察から始めましょうか
『見栄と強がりと微かな勇気』を持って前に出ましょう
あなたの一つ一つをこの『まなこ』(視力)にて観察(情報収集)しましょう
素体が人形で関節部が脆いでしょうか
羽は薄く、こちらも脆そうです
狙いどころはその二つですかね
機動力を削ぐのが良いでしょうか
あるいは――享楽的・刹那的な精神を狙うのが良いでしょうか
サイキックの『衝撃波』にてまずは羽を狙いましょう
完全であることには意味があります
羽に物理的な意味が少なくとも、完全でなくなれば力衰える要因となるかもしれません
⚫無邪気で邪悪な自己中
「何と言いますか」
佐々・真子(無個性派女子(主張)・f12501)は声が聞こえた方に視線を送る、ゆったりとした態度に邪神を前にした人間とは思えない様子に依代人形『ハリエンジュ』は興味を引かれた。
『あらあら、なにかしら?なんぱはお断りなのだけど』
「随分と人間臭い……そんなUDCですね?或いはそれも擬態なのかもしれないですけれど」
『偉そうな振舞いは古いと思うし流行らないと思うの、やっぱりサクッと終わらせてあげたいじゃない?人なんて脆く弱いんですもの』
クスクスとハリエンジュは無邪気に笑う、ピクリと眉が動いたのは宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)であった。
「それは素敵なお誘いですが、今は遠慮しておきましょうか」
痛みは生きているからこそ実感できるものですからと付け足せば、不思議そうに首を傾げるハリエンジュは心底理解できなかったようだ。
『痛いのは嫌じゃない?私が知る人間は痛いから泣いたわ、痛いから諦めたわ、なら……感じない様にしてあげるのは慈悲ではなくて』
「……どうやら、あなたは何も人と言うものがわかっていない様ですね」
宇冠・龍は青き槍を構え直すとゆっくりと瞳を閉じ、前傾姿勢をとると前髪が顔を隠す。
「では要件だけ申しますが、その子の身体を返してください」
『燃え尽きるのを待つか、安置されるだけより私に使われる方がいいじゃない?私と1つになることが至高なのよ』
違う、その人形は元の持ち主がいて、大事だったからこうして供養寺にいる
『それに、私が自由に飛び出して会いに行ってあげてもいいんだし、お互い見なかったことにしない?』
人形自身の意思なら兎も角、悪意を以て利用し操るなど言語道断
「あー龍さん、これは噛み合いませんよ、だって本心ですから」
観察をしていた佐々・真子が感じたのは偽りない本心からの言葉であり、自分中心に世界が回っていると言う当たり前な慢心の感情だった。
「そうですね、分かりました。ここに至っては出し惜しみ無し神殺しと行きましょう」
顔を上げる宇冠・龍の瞳は青く淡い光を纏い邪神を睨みつける、全身から感じられる力が膨れ上がった。
逆鱗に触れた邪神は、楽しげに笑っていた。
⚫
戦いは激しいぶつかり合いから始まると思われたが、双方距離を置いて隙を伺うような展開となった。
ハリエンジュは単純に先鋒をわたして楽しんでいる節がある見られたが
「ふぅ、油断してるのに攻め所がないなんて……いえ、『臆病な自分に負けないために』も、役割を果たします」
佐々・真子がさりげなくユーベルコード【見栄と強がりと微かな勇気(ミエトツヨガリトカスカナユウキ)】の発動を成功さた途端に佐々・真子のアストラル体を包む様に黄色の気体がまとわりつく、周りを溶かす気体であったが物質のみ作用する様子に佐々・真子は少なからず冷や汗が流れた。
『あらあら、あらあら?何かしたと思ってみたら、あっちに行くなんてやるわね』
「すぐに見極めるなんて、なかなか目がよろしいみたいですね……『十二の隙間に伸びる枝葉、寂びた永久でその名を刻め』」
宇冠・龍はその一瞬を見逃さずに攻撃を仕掛ければ足元に幾多の草樹が生えて来たかと思うと、ハリエンジュを中心に時計盤を模した様な模様を作る。
「さぁ、あなたが邪神や霊体である限り、その依り代から離れない限り、この植物はどこまでも生い茂り取り囲みますよ」
『本当に貴女は余計な事ばかりするのね』
使用したユーベルコード竜吟虎嘯(リョウギンコショウ)は強力で対応が難しい力を持っていた、これで猟兵達が勝ったと思われたるほどに。
そんななか、ハリエンジュはがむしゃらに触手を振るうと猟兵達には当たらず地面を打ち付けた。
『もー鬱陶しいじゃない、払い除けるわ。延びなさい!』
「無駄ですゆ、龍さんのユーベルコードからは逃れられません」
『逃げないわ……どんなモノか理解したから』
ハリエンジュはニヤリと口角をあげる、先程まで叫んでいたとは思えないくらいころりと感情を貼り変えると、竜吟虎嘯(リョウギンコショウ)に合わせた強化を施し。
『弾け飛べ!』
「なっ?!」
それは、猟兵どちらの驚愕だったか……
大地に触手を乱打すると、大地を砕き共に草木が空を飛び再生することすら許さずに大地を刈り取ったあと、そこには息を切らしたハリエンジュだけが残されていた。
「ですが、龍脈の蓄えですか?それも、もう品切れの様ですね」
『本当に最悪よ、あなた達!』
全てを吹き飛ばしたことは確かに予想外ではあったが、ハリエンジュの余力をあらかた削り取ったのは好転の兆しであった。
この好機を逃すべきではない、猟兵達は直感的に感じ取ったのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
仲佐・衣吹
ヨイショっと! 四国の事件は阻止済みだよ!
こちらの討伐、助太刀するね!
オルタナティブ・ダブル発動
分身に僕ことベストが入って
本体は私ことウォッチが預かりましょう
全く、共通項がほぼ隕石のみとは
黒幕は何者なのでしょうね
先に行った真峰様(f05970)の攻撃を援護しましょうか
剣戟を防いだのは木、でしょうか
ではルーンソードに炎を宿し
属性攻撃で薙ぎ払いましょう
それを消す為に召喚したのは水、かな?
それじゃ僕は雷の属性攻撃
水を伝って眷属も邪神もまとめて痺れさせてあげようか!
刀屋さん(真峰f05970)の飛ばす太刀にも雷を移して斬撃力アップさせるよ
水心子・真峰
ふむ、器物は人形か
若干仲間意識を感じないこともないが
邪神の器になるのは心外だろう
安心しろ、好きにはさせん
錬成カミヤドリで抜き身の太刀を複製
まずは数本、派手に残像を纏わせながら乱れ飛ばし相手の出方を窺おう
防がれれば次は同じく残像剣舞
本数を増やして真っ直ぐ飛ばすに加えて
そこに見えぬ武士が居るか如く、袈裟斬りや横へのなぎ払いを加えて惑わそう
残りは一振り手に持ち
その他は静かに上空や遠くから回り込ませ邪神の背後や死角に配置する
面相屋(衣吹f02831)両名が何か企んでいるようだな
好機が来ればこちらも斬り込んで行こう
隠した刀に破魔の気を纏わせ飛ばし
意識がそちらへ向かった隙に間合いへ飛び込み一太刀入れよう
⚫
『……何だか知ってるヤツの残り香がするわ、隠れてても分かるわ。そこのあなた達でしょ』
不愉快そうな表情で周りを伺うと1つの庭石の影に触手を打ち付ける、すると素早く2つの影が飛びだしてきた。
「ヨイショっと! 四国の一件が解決いたしましたが、近場に同じ隕石事件があるとは」
「全国に散らばってるって話だが……ふむ、器物は人形か若干仲間意識を感じないこともないが」
『あなた達はあっちを邪魔して、私も邪魔するのかしら』
仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)と、水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)は邪神の苦言はどこえやら、来たばかりの戦場を確認すると素早く両者は刃を抜き取る。
「いやいや、邪魔程度では終わりませんよ」
「そうだな、人形達も邪神の器になるのは心外だろう安心しろ、もう邪神の好きにはさせん」
仲佐・衣吹はにこやかに笑うとオルタナティブ・ダブルを発動させもう1人の自分を生み出す。
見た目はまったく同じではあるが、オリジナルの身体には副人格のウォッチが、写身には主人格のベストが宿っていた。
「「さぁ、お相手御願いできますか?」」
わざと同じ口調で挑発する傍らで、水心子・真峰の周りには自身の本体と言える刀の複製が幾振りも浮かび取り囲んでおり、そこから一振だけ手に取ると無言で切っ先を邪神に向ける。
『本当に生意気、生意気!神に足掻くなんて、許さないんだから!』
〇
先に動いたのは水心子・真峰であった、構えた刃を袈裟斬り、横薙ぎ様々な方向から邪神へと攻めていく。
ハリエンジュは歴代の剣士あるいは武士を相手取る気分で気が抜けないでいたが、負けじと自身の眷属を呼びたし応戦する。
「一筋縄ではいきませんか……なら、駆けろ刃!」
『いちいち鬱陶しいのよ、現れなさい我が眷属!』
念力により飛び掛る幾多の刀の先に現れたのはヌラヌラと粘液を纏った巨大なカエルであった。
カエルは身を呈して刃を粘液で滑らせたり、主を守る為ににくの厚い自身で盾になっていた。
「ふん、厄介な」
『どっちがよ?!』
カエルの粘液自体が強い酸性らしく粘液がついた刀やカエルに刺さった刀を駄目にしており水心子・真峰の表情が曇るが、ウォッチはその様子を伺うと刃に炎を纏わせ駆ける。
「ガマならその身から出るのは油ってやつでしょ?燃やして差し上げますよ」
『ゲコッ?!』
『なんてことしてくれるの!』
切り裂かれたカエルから炎が上がりもがき苦しんでおり、ハリエンジュは慌てて眷属の身に大量の水を被せて戦力の低下を防ごうと動いた。
しかし、その選択は余りにも隙だらけであったと言わざるおえない。
「ベスト、今なら行けます」
「真峰!合わせます!」
「わかった、刀屋さん行くよ。属性付加雷!」
「これで終わりだ」
ベストが残っていた刀に雷を付加させると、勢いをましながら刀は突き刺りカエルのその身は雷が走り身体が痙攣し、内側からその身を燃やす炎が上がる。
『グェーグェー!?』
カエル眷属は断末魔のなか黒い消し炭になるまで燃えていくのだった。
そして、残されたハリエンジュは苛立ちを隠せないほど拳を握りしめ猟兵達を睨んでいたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
イグナーツ・シュテークマン
危機的状況と聞いて駆けつけたが……なるほど、これは幾分か状況が悪いな。
供養のために持ち込まれた人形を眷属に変え、あまつさえ自らの内に取り込むなど言語道断。
ここできっちり、終わらせてやろう。
【トリニティ・エンハンス】で攻撃力を強化
ルーンソードの一撃で邪神の身体特徴を宿した部位を狙って攻撃、切断を狙う
「力を注いだ箇所と、本来の肉体の接続点……いびつなそこを、狙う!」
斬り込んだらそのまま前衛として行動、味方に攻撃が向かわないよう立ち回る
「お前達を呼び込んだ者共が何を企んでここまでしたか……龍脈に楔を打つこと、狙いはそんなところか?」
答えが返ることには期待せずにカマもかけてみよう
連携・アドリブ歓迎
石狩・和人
申し訳ないけど、殺される訳にはいかないな……!
これ以上、お前達の好きにさせるものか!
覚悟しろ……ッ!
●戦闘
先ずは刀による残像を出しながら、炎の属性攻撃で先制攻撃を試みるよ
早業→2回攻撃で隙を見せないように攻撃。
俺自慢の居合斬り……見切れるかな?
相手の攻撃への対処として第六感、野生の勘を活かしながら立ち回ろう。
カウンターとして残像→フェイントで素早く剣撃を叩き込む!
他の猟兵さんの邪魔になるようなら、少し距離を空けつつ強化したスリングショットでスナイパー+援護射撃だ。
魅せるぜ、猛狐の生き様を!
【瞬迅・猛狐炎陣閃】ッ!!
※アドリブ・共闘歓迎だよ
御劔・姫子
出てきはったみたいやね……人形達の無念を弄ぶやなんてっ!
それに、うちは風水や陰陽道はよぉ分からへんのやけど…龍脈が大地の中にある力いうんは聞いたことがある。
それを狙ってたいうことは、ここで止めなもっとひどいことが起きてまう…!
ここはうちの世界やあらへんけど…人だけやなくて都自体をを守るんも御劔のお務めやっ!
相手は色々形を変えてくるみたいやから、何してくるかすぐには分からへん。
心を落ち着けて…【第六感】を頼りに避けるしかあらへん…!
それから攻撃の癖を【学習力】で見極めながら、大振りな攻撃を【おびき寄せ】て【カウンター】…っ!
【終乃太刀・都牟刈】…文字通り、これで終いやっ!
(※アドリブ等歓迎)
⚫
『自慢の眷属を殺すし、龍脈の邪魔をしてくるし、優しく殺してあげるって慈悲もあげたのにさ無下にするし……あー、面倒くさ!やってられないわ!オマエら本当に許さない!』
ハリエンジュは怒りに任せて周囲の人形を取り込み続けており、猟兵達の足元には既に人形の姿はなくなっていた。
「これは、危機的状況と聞いて駆けつけたが……なるほど、これは幾分か状況が悪いな。供養のために持ち込まれた人形を眷属に変え、あまつさえ自らの内に取り込むなど言語道断。」
イグナーツ・シュテークマン(炸裂する指弾・f00843)が石狩・和人(急尾の猛狐・f06901)と駆けつけた時にはハリエンジュは我を忘れるほどに怒り狂っていた。
「申し訳ないけど、殺される訳にはいかないな……これ以上、お前達の好きにさせるものか!覚悟しろ……ッ!」
『好きにさせない?それはオマエらだろうが、我らが意志に背き暴れ周りあまつさえ覚悟しろだと?』
ゆっくりハリエンジュは歩きだす、無機質だった人形の瞳には暗い闇を宿し猟兵達を射抜く呪いの如く見つめる。
「ここはうちの世界やあらへんけど…人だけやなくて都自体をを守るんも御劔のお務めやっ!」
それを真っ向から受けてたつ1人の守り人がいた、今回の全てを見てきた御劔・姫子(はんなり剣客乙女・f06748)は終止符を打つ為に前に出る。
陰陽道や風水にはあまり長けてはいなかったが、狙われた龍脈と言う存在には少なからず危機感を持っていた。
「(龍脈を狙ってたいうことは、ここで止めなもっとひどいことが起きてまう…!)」
『もう、龍脈なんていまここに至ってはどうでもいい……神に仇なすオマエらを消し去る方が私にとっては重要なんだよ!』
叫ぶハリエンジュの姿が人の形から完全な異形へと変わってゆく、腕は触手が幾重にも重なったモノに、足はカエルの様に太く力強く、口からは長い舌が垂れ下がっていた。
最後の戦いがいま始まった。
〇
先ず動きを見せたのはイグナーツ・シュテークマンであった、片手を顔の横に持ってくるとトリニティ・エンハンスを発動させ自身の攻撃力を上げて前衛で構える。
「あんなに代わりやがって……力を注いだ箇所と、本来の肉体の接続点……いびつなそこを、狙う!」
ハリエンジュは前に出るイグナーツ・シュテークマンに注意をむけると、触手の腕を振りかぶって薙ぎ払おう迎え撃つ。
「そこかぁ!」
『小癪な考えだが……そこまでだ』
ルーンソードが腕の付け根を捉えるが、幾多の触手が緩衝材のように力を受け流し刃が通らず切断までには至らなかった、そこに襲い掛かった薙ぎ払いをモロに受けたイグナーツ・シュテークマンはたまらず距離をとる。
そこへ、追撃しようとハリエンジュが駆け出すも目にも止まらぬ剣撃によりその場でたたらをふむ。
『ちっ』
「すまね、助かったぜ」
「大丈夫か?さっきとはまったく違うみたいだ、油断してた訳じゃないがかなり強化されてるぞ」
石狩・和人の刀を鞘に納め治すと生来持ち合わせる勘が警告をあげているのがわかった、一瞬で終わらせなければいけない相手であると。
『命乞いなどもう遅い全てを破壊してやる!』
「ほんまにあかんなぁ、暗い闇で先が見えへん様な嫌な感じしはる……いやいや、動揺はあきまへん」
どうやらハリエンジュの戦いを全て見ていた御劔・姫子も直感的に脅威がわかった様子で一抹の不安が過ぎるが、刀を握り締め気持ちを落ち着かせる。
「お二人さん申し訳あらへんけど、時間稼ぎ御願いしていいやろか」
「何か手があるってことだな」
「もう少し邪神の動きみたいんや、あと少しやから頼んでええ」
「わかった俺達が前に出る、まぁ……倒してしまっても大丈夫だろ?」
「それ、あかんやつやわぁ」
石狩・和人とイグナーツ・シュテークマンが緊張を解すように御劔・姫子に返事を返せば、猟兵達にあった先程までの不安はどこえやら。
『ふん……覚悟が決まったか、それともやけか?どの道同じだ』
「あぁ、さっきはいい一撃ありがとうな……どの道同じ?そうだな、お前が倒されるんだからな!」
何度もぶつかり合いながらも猟兵2人はハリエンジュを抑えて行く。
そこへ好機が訪れる、攻撃力の上がったルーンソードの一撃がハリエンジュの足に傷を追わせ、青黒い血が流れ動きが鈍る。
ここだと石狩・和人がすぐさま懐に飛び込む。
『邪魔だー消え……なに!』
薙ぎ払い吹き飛ばそう触手を振るった先には、猟兵が居らず本当に消えたこと困惑する。
「魅せるぜ、猛狐の生き様を!【瞬迅・猛狐炎陣閃】ッ!!」
フェイントと残像、早業を駆使した必殺の瞬迅・猛狐炎陣閃(シュンジン・モウコエンジンセン)がハリエンジュを狙う、火炎を纏う刀は咄嗟に防御した腕を両断すると断ち切れた腕は燃え上がった。
『ぎゃーくそ!ちくしょう!何故たおれない!』
「それは、うちらに守りたいもんがあるからや…これで最後や、これがうちの…御劔の全て…っ! 終乃太刀、都牟刈っ!!」
短時間ではあるが、ハリエンジュの動きを理解した御劔・姫子は太刀を肩で担ぎ大振りの一撃、終乃太刀・都牟刈(ツイノタチ・ツムガリ)を解き放つとハリエンジュは身体を中心から縦に断ち切れた。
『より……しろが、わるかった……つぎ、は、つぎは』
「いつでもきはったらよろしい、何度でもうちが……猟兵がおる限り防いぎますさかい!」
左右に別れ崩れ去るハリエンジュを力強く見つめる御劔・姫子は高らかと宣言すると、邪神の気配は霧散して消え去った。
そして、ハリエンジュ完全に崩れ去る直前確かに全ての猟兵が聞いた。
それは、幾重にも重なった大小様々な声で
【ありがとう】
っと……
〇星は砕けて、日常はすぐそこに
依り代が完全に消え去ってから、猟兵達は倒れるようにその場に座り込む。
「はぁ、これで一件落着しはったかなぁ」
「あぁ、こっちは終わっただろうな」
「いや、まったく疲れたな」
「せやな、明日にでもいい甘味屋さん知ってるはるから皆行こか?」
幾人もの猟兵に笑顔が浮かぶ、それは世界を守れたからか、甘味に期待したからか?
どちらでも良いだろう、笑い合える世界がそこには確かに存在しているのだから。
成功
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