おやすみなさい、を言う前に
●これはある学校での一幕
キーンコーンカーンコーン。
時刻は昼過ぎ、チャイムが鳴って午後の授業が始まる。
「……ふあぁあ」
それは、誰の欠伸だっただろう。
給食を挟み、外からは心地よい日差しが入り、授業は退屈な国語の授業。
解説をする先生の声も、教科書を読み上げるクラスメイトの声も、外から聞こえる葉音や鳥の声も、もはや睡眠導入剤にしかならない。
欠伸が一つ、二つと連鎖して。
睡魔に負けた生徒たちが一人、二人と眠りにつく。
本来ならば先生の怒声一つで飛び起きる程度のなんてことはない日常の一幕だ。
しかしここはUDCアース。
ぽむっ!
「ボクを呼んだのは、だーれー?」
『水面に広がる波紋のように欠伸を連鎖させて数十人以上がタイミングよく眠りにつく』という儀式が偶然完成してしまい、学校の屋上に邪神が召喚されたことを除けば!
「うーん、動くのはもうちょっと後ー。むにゃむにゃ」
屋上で羊に寝転がりむにゃむにゃうとうとする邪神『睡魔』
めちゃくちゃ緊張感がないが彼の能力のせいで学校内にいる人たちはみんなすやすやと眠りについてしまったのだった。
●なんてことがありまして
「えーと、UDCアースに関する予知をしたのですけど……」
集まった猟兵を前にしてフルール・トゥインクル(導きの翠・f06876)は何とも言いにくそうな顔をしていた。
せっつかれてようやく彼女が話すことには、なんととある学校で偶然に偶然が重なって邪神が召喚されてしまったらしい。一大事だ。
「で、その邪神というのが『睡魔』なのですよ」
なんて?
「睡魔、なのです。もうふわっふわの羊さんの上でむにゃむにゃしてる『睡魔』という邪神なのです!」
誰もは一度は夢見たこともあるかもしれない、何ともファンタジー感のある説明であった。
猟兵達が一気に脱力するのを感じる。まぁ容姿と名前を聞けばそうなるのも仕方がない。
しかしながら放っておけば影響を受けた人たち(今回の場合は学校内の職員や生徒)はずっと眠ったまま。目覚めることなくいずれは永遠の眠りについてしまう。
そうなる前に退治し影響を取り払わなくてはならない。
幸いといっていいのか邪神自身に人に直接危害を加えるつもりはないらしく(どちらかといえば動くのすら怠いといった風ではあったが)屋上でむにゃむにゃしているようなので相対する分には簡単だ。
「でも、だからといって油断はしたら駄目なのですよ?偶然とはいえちゃんと儀式を成功させられて召喚された邪神なのですから」
曰く、あれやこれやの方法で眠気を誘ってくるらしい。睡眠対策はあった方がいいだろう。
また時刻の宣言があった場合は一応ちゃんと起きるつもりがあるらしいので注意が必要だ。繰り返すようだが彼も立派な邪神であるので。
「それと別の邪神の気配も感じましたです。詳細はわからないですけど睡魔を仲間に加え入れて力を増そうという邪神かもしれないのです」
睡魔を倒しても油断しないように、そう告げるとフルールは自身のグリモアを輝かせ、転送の準備を整えた。
心音マリ
お久しぶりです心音マリです。
今回はUDCアースよりお届けいたします。
シリアスではございません、サクッとした邪神退治を予定しております。
この『睡魔』の後にも邪神やその眷属が控えておりますが、シリアスや狂気などはおそらくございません。どちらかといえば気が抜けるゆるっとした風味で始終進行いたします。
もしかするとギャグ寄りです。召喚の内容も内容ですからね。
さて第一章ですが舞台は太陽の光がお昼寝にもってこいなほど心地よい(ここ重要)学校の屋上となります。
が、学校の人たちはみな眠っており、邪神自身も動くつもりがゼロのため学校が破壊されることなどがなければ避難等は一切必要がありません。
また眠りに対抗する手段があればボーナスがございます。
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『睡魔』
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POW : 貴方も段々眠くなる
【なんだか眠くなる波動 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 羊が一匹、羊が二匹
【極僅かでも、興味】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【レベル×10の匹数の、モフモフの羊達】から、高命中力の【強い眠気を催す波動】を飛ばす。
WIZ : あと5分
予め【起きるまでの時間を申告し起床を引き延ばす】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
👑11
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河南・光
邪神と聞いt……え、睡魔?
…………え、邪神?
っていうか何なのその儀式。昔の漫画か何かかって感じなんだけど。
……まぁいいか。それが邪神なら何であろうと滅ぼすだけだわ。
でも、羊か。
一番乗りしてむにゃむにゃしてる間に羊毛刈ったら売れないかしら。
さておき、眠らされるのは厄介ね。
眠りそうな他の猟兵がいたら積極的に大声で声をかけるようにしましょう。
文言は、そうね。
「フィールドボス出現まで残り3分ー!!」
とか
「(超ぶりっ子ボイスで)お兄ちゃん(お姉ちゃん)起きてぇ♥」
とか。
あ、後者無理。キャラじゃない。何でこんなの浮かんだ私。
まぁ相手を見て有効そうなネタを都度考えるでいいか。
※アドリブ・ツッコミ・連携歓迎
エルフィ・ヴェレキア
あの羊さんをやっつけちゃうの?ふーん、かわいそー。
なーんてならないもんね!
ゲームやってたら可愛い敵なんていっぱい出てくるんだから!
よーし早速【バトルウェポンズ】!
何が出るかなー?何が出るかなー?
目を覚ますようなアイテムだったら他の皆を起こしたりしながら
【バトルキャラクターズ】とかで攻撃!
直接攻撃するようなアイテムならそのまま攻撃!
でももしかして自分が寝ちゃったりするかも?
ま、その時はその時だよねー!
(アドリブ連携歓迎。酷い扱いばっちこいで)
上城・桂悟
人を眠らせたままにするって、結構やばい能力だよな……。見た目は気が抜けそうだけど。まあ、油断せずに倒さないとな
眠気対策としてあらかじめ首筋に冷却シートを貼っておいたり、コーヒーを飲んだりしておく。どうしても眠くなった時は調べておいた眠気に効くツボを押す
高速詠唱も使った水・氷をメインとした属性攻撃で動き回りながら戦う。普段はあまりしないけど、これも眠気を防ぐためだからな
タイミングを見て全力魔法を乗せた【凍結領域】を敵に放つ。そんなに眠たかったら、これで永遠に眠ってろ!
他の人との絡み、アドリブOK
●これでも邪神なんですよ
「邪神と聞いt……え、睡魔?」
一番乗りで屋上へと転移してきた河南・光(神殺し・f12216)は羊の上でむにゃむにゃしている睡魔を見て目を瞬かせた。
「…………え、邪神?」
目をこすってもう一度まじまじと見る。睡魔は心地よさそうな寝息を立てている。うん、まぁ、羊の上で寝るなんて芸道からして人間ではないんだろうなってのは見てわかるか。
むにゃむにゃしてる間に羊毛刈ったら売れないだろうか、などと考えている光の隣にぴょんと小さな影が飛び出してきた。
「あの羊さんをやっつけちゃうの?ふーん、かわいそー」
その姿はエルフィ・ヴェレキア(フェアリーの人形遣い・f04586)である。小さな体に携帯ゲーム機を携えて睡魔を見ている。
ふわふわで可愛らしい見た目をしているから少し可哀想なんて気持ちになってしまうのはわからないでも──。
「なーんてならないもんね! ゲームやってたら可愛い敵なんていっぱい出てくるんだから!」
違った。ゲームにのめり込んでいた彼女には可愛い見た目はその手を鈍らせるには値しないようだ。
「そうか……いや、手が鈍らないならいいけどな」
続けて転移してきた上城・桂悟(静かに佇む蒼月・f04997)はエルフィを見て少しだけ肩をすくめた。『可愛いから倒したくないー』などとごねられるよりはよっぽどいい、といったところだろう。
そんな桂悟の首筋には冷却シートが貼ってある。事前にコーヒーも飲んで乗り込んできており、睡魔からの誘惑に抗う準備はばっちりであった。
「それにしても、人を眠らせたままにするって、結構やばい能力だよな……」
見た目は気が抜けそうだけど、と続ける桂悟の言葉に同意するかのように頷く光。
その見た目のせいで深刻さが薄れがちだが影響下にあり続ける限り二度と目覚めることはないというのはなかなか脅威だ。
猟兵ゆえか相対する桂悟たちには即時眠りにつくような影響はないが睡魔からは何とも気持ちよく眠れそうなオーラがふよふよしている気がする。もふっとしたらそのまま寝れそうな感じである。
「そもそも何なのその儀式って感じよ。昔の漫画か何かかって感じなんだけど」
「ゲームのがもっと難しい儀式とかいっぱいあるよ!」
その通り過ぎて言葉もない。だが考えてみてほしい、荘厳な儀式の結果召喚されるのがあの睡魔であるより、今回の儀式のがそれらしいではないか。あ、関係ないですか、はい。
「……まぁいいか。それが邪神なら何であろうと滅ぼすだけだわ」
光が言うと二人は睡魔に視線を向けてそれぞれに武器を構える。
「……むぃー?なぁに?」
殺気に気づいたのか睡魔がむにゃっと顔を上げて、そして再び羊に沈めた。
何とも気が抜けるが、ともあれ戦いの火蓋は切って落とされたのだ!
「あいつらは絶対にぶっ殺す。今はそれだけでいいわ。皆はどうなの?」
光が高らかに声を上げる。
どんな見た目であれ、どんな能力であれ、どんな儀式の結果であろうが邪神──オブリビオンは必ず殺す。
光の執念の込められた激励がエルフィと桂悟、二人の能力を高めていく。
オブリビオンは倒す、その考えに一切の違いはない。
「よーし、じゃあ次はあたしの番!」
強化を受け、エルフィは自身の持つゲーム機をポチポチ操作し始める。
「何が出るかなー?何が出るかなー? あの敵に効くアイテムは……これ!」
ぽちっと押されたスタートボタン。ポンっとゲーム機から飛び出したのは一見するとハサミである。
「ハサミ?」
「ハサミね」
「ハサミだな……毛刈りばさみか?」
桂悟の言葉に"それだ!"って顔をするエルフィ。召喚した物の使い方が分かれば怖いものはないのだ!
いくぞー、とハサミ片手に睡魔へ突撃!そのまま睡魔の寝ている羊の毛を刈り取っていく。だんだん禿げていく羊。
「あー、何するのさ。僕のベットをー」
「あ、ベットなんだね」
ペットじゃないんだなんて思いながら毛を刈っていくが、羊に向けられているその関心を反撃に利用しない睡魔ではない。
「むぅー……羊が一匹、二匹、三匹……よんひき……ごh……」
眠たげ(もう途中で寝ていたが)に数を数えるとどこからともなくもふもふな羊の群れが現れエルフィを巻き込んで後方の二人へと突撃していく。
もちろん睡眠波動を放ちながらである。
「わぁぁぁ!?あ、でももふもふで気持ちいいかも……」
飲み込まれたエルフィは眠気に負けて羊の群れの中ですやすや。
小さなフェアリーであったためにもみくちゃにされて潰されることがなかったのが幸いか。
「もふもふでもここまでの群れだと圧がすごいな……」
蒼いロッドを振るい、水球や氷を生み出しては駆ける羊を消し去りながら桂悟は呟く。対策が効いたのか離れていたのもあってかこれといった眠気は今はない。
だが、このままでは眠ってしまったエルフィを巻き込みかねない。近くに氷を意識して飛ばしているが、それぐらいの冷たさでは目が覚めないらしい。
どうにかならないか、と光へと視線を送る。
ショットガンを放っていた光は(驚くことに発砲音でも起きていないのである)その手を緩めぬまま思考する。
例えば「朝だよー!」はどうだろうか。さすがにありきたり過ぎて効果なさそう。
では目覚まし時計のモノマネとか。いや、モノマネするよりもスマホで鳴らした方が早いしそもそも彼女の使ってる目覚まし時計の音知らない、却下。
ならば奇をてらって「お姉ちゃん、起きてぇ♥」とかは……無理である。そもそもキャラじゃないし何で浮かんだんだ。
いろいろな思考という名の脳内会議の結果、浮かんだ一言を光は息を吸って大きな声で叫んだ。
「フィールドボス出現まで残り3分ー!!」
「それは無理がないか?」
桂悟はずっこけそうになった。確かに彼女はゲームをしていたがそれでまさか起きるとは──。
「えっ!?ほんと!?急いで準備しなきゃ!」
起きました。ガバっと羊の群れの中から飛び立って、きょりきょろ見渡すエルフィ。いやぁ、平和だなぁ。
寝てたと気づいたエルフィは慌てて二人の元へと戻ってくる。
言いたいこともあるがまぁ何はともかく起きたのでよし、とズレた眼鏡を直しながら桂悟はロッドを掲げる。巻き込まないのならば全力で魔法を放てるからだ。
「どうして寝てくれないのー……もー、しょうがないなぁ……後3分したら起きるからぁ。ちゃんと起きるからぁ……」
むにゃむにゃと半分ほど毛を刈られた羊の上で睡魔が時刻を宣言する。だが、時間がわかっていれば、そして全力で力を出せるのならば恐れるものではない。
桂悟は自身の魔力を高め、ロッドへと込めていく。やがてロッドの先に吹雪が生み出され纏うように広がっていく。
起床まで残り2分。
「いいわね、そのまま凍らせてしまいましょ。やられる前にやるのよ」
光の再度の鼓舞が魔力を高めていく。
今や桂悟の周りは冬といっても過言ではないレベルの寒さが覆っていた。
「毛ももらってきちゃったからね、きっと寒いよー!」
起床まで残り1分。
やっちゃえーとするエルフィの声に押されるように込められた魔力が放たれる!
「凍てつく白銀の世界をここに!」
ゴウッと音を纏い、吹雪が残った羊の群れと睡魔を襲う。
「わぁぁ……寒いー。せっかく気持ちよく寝てたのにぃ……」
「そんなに眠たかったら、これで永遠に眠ってろ!」
睡魔を中心に屋上を半分ほど凍らせると、半分ほど凍って動けなくなっている睡魔に向かって言い放つのであった。
大成功
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榎・うさみっち
学校といえば制服だな!
なのでセーラー服に着替えて登場!
特に意味はない、ただの演出だ!
今日は良いお天気、でも暑すぎす、風も爽やか
そして昼飯の後…正直俺も既に眠い!
こんな眠くて仕方ない時にぴったりのアイテム
「丈夫なフライパンとおたま」セット!!
【すごうでのうさみっちディーアイワイ】で
【早業】で数セット作り上げる
俺と、【念動力】で動かしたうさみっちゆたんぽ達に持たせ
カンカンカンカン!と鳴らしまくって眠気を妨害
向かってくるモフモフ羊達は【逃げ足】活かして避けるか
フランパンやおたまで叩き落とす
それでも寝落ちしそうになったら
ゆたんぽ達に殴って起こしてもらう(痛い!)
睡魔に接近出来たらフライパンで総攻撃ー!
●学校に響くは鐘の音なり
さんさんと輝く太陽、しかし日差しは暑すぎず、さわやかな風が吹き抜ける屋上。そして睡魔は半分氷漬けになっており、ちょうど昼食を終えてから転送されてきたセーラー服姿のフェアリーが欠伸と共に一人降り立つ。
うん?後半何かおかしかったような気がするが気にしてはいけない。
「ふぁー……うん、何かする前から正直眠い!」
「ねむいよねー、ねよー?」
再び欠伸するセーラー服姿のフェアリーこと榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)においでおいでと手招きする睡魔。氷漬けのせいか若干顔色が悪いけど意地でもだらだらするつもりらしい。
そしてなぜかセーラー服を着ているうさみっち。学校といえば制服であるのはわかるのだが何故セーラー服なのか。しかしながら割と似合っているので他の猟兵からも特にコメントはなかったとか。
性別間違えられてないかだけが心配である。
「寝るわけにはいかない、こういう時にぴったりのアイテムがこちら!」
睡魔を無視してちゃららっちゃら~♪と取り出したるはこちら、フライパンとおたまのセット。丈夫な作りで、おたまを用いてフライパンを叩けばカンカンカンとなかなか良い音が響く。
しかも目にも止まらぬ早業で一瞬の後に追加で4セット出来上がっている早い。出来上がったセットはふわふわ浮かぶうさみっちゆたんぽたちが持っていき、うさみっちにならってカンカンカンカン鳴らし始める。
カンカンカンカンカンカンカン
!!!!!
「うーるーさーいー……寝れないよぉ……」
睡魔が煩いと耳を塞いで手を振ればどこからともなく再び羊の群れが現れて、フライパン演奏を奏でるうさみっちwithうさみっちゆたんぽたちの元へ。
「俺たちにとっては寝れない方が都合がいいんだぜ!突撃ー!」
号令に合わせてフライパンを鳴らしながら突撃するうさみっちゆたんぽ達。羊の群れに怯むことなく手に持つフライパンで吹き飛ばし、おたまで叩き落し、獅子奮迅の活躍を見せる。
何よりゆたんぽであることがよかった。生きてるように動いてるけど念動力で動かしているだけだからね、つまりは無機物、眠気なんぞあるわけがないのだ!
3体のゆたんぽが羊の群れを切り払い、1体はうさみっちの後方に位置して寝ないように鳴らし続ける。正直煩いがおかげで眠気は皆無だ。
ポコポコポコポコボコン!!!
羊の群れを抜ければ呼び出した本人である睡魔へ一直線。5人で仲良くフライパンで叩けばたまらないと頭を抱える睡魔。
だが逃げようにも乗っている羊の足元が凍っていて重いように動けないのだ。自分が動くという発想がないのか意地でも動きたくないのか。
べしべし攻撃しながらもどうしても眠気に負けたら叩いてもらおうと後方に配置していたうさみっちゆたんぽがやたら勢いよく攻撃しているので、眠気に負けなくてよかったと思ううさみっちであった。
大成功
🔵🔵🔵
フィニー・レイナ
アドリブOK
睡眠は大切だが、寝すぎるのもよくないわね
フェアリー用対物スナイパーライフルを使いながら小さな勇者参上で自身と味方を強化、技能フルの遠距離攻撃で攻撃をする。
基本は支援と援護をしながら攻撃できるチャンスを作るために狙撃で攻撃するのが一番かな?
村井・樹
これは……なんと言うか、こちらの毒気を抜かれてしまいそうな相手ですね
ですが、仮にも相手は邪神が一柱
油断はなりません
『未来の守護者達へ』、眠気覚ましに飴を飛ばしましょう
味覚を刺激するものが常にあれば、眠りにも多少は耐えやすい……ですかね?
同じ戦場の猟兵や、私のUDCメメ君にも配りましょう
相手が眠たそうにしている内に、抜足差足忍び足、『目立たない』ようにメメ君を差し向けましょう
そして、睡魔がまだネムネムしている間に『暗殺、騙し討ち』をしてしまいましょうか
お休み中のところたいへん恐縮ではありますが、これでも私、UDCエージェントですので……。
※連携、アドリブ等大歓迎
●みんなで飴食べよう!
「睡眠は大切だが、寝すぎるのもよくないわね」
半分氷漬けにフライパンで殴られて小さなたんこぶいっぱいになった睡魔を見てもフィニー・レイナ(残虐なフェアリー・f13646)は表情一つ変えない。
一方の村井・樹(Iのために・f07125)は思いっきり苦笑を浮かべていた。
「これは……なんと言うか、こちらの毒気を抜かれてしまいそうな相手ですね」
話に聞く内容、儀式の内容だけでもかなり間が抜けているというか、深刻さを感じにくかったのに相対してみれば先に行動していた猟兵達の成果もあってこの見た目。
油断ならないとわかっていても浮かぶ苦笑は抑えられない。
「私が支援する、まかせるわ」
そう告げるフィニーの周りに光が集まり、体を覆っていく。
「私がこの戦いの勝利に続く道を切り開こうではないか!」
光を纏い輝きながら宣言するフィニー、その姿は伝説といわれた勇者の姿といっても過言ではないだろう。そしてその輝きは共に戦う猟兵の力をも高めていく。
「眩しいのはねー、ダメー」
フィニーの姿が危険なものだと感づいたか、ただ睡眠の邪魔だと思ったのか。
ぺこん、と何とも間抜けな音と共に睡魔の乗っている羊が前足を屋上へ叩きつける。
そこから波紋が広がるように睡魔の波動が広がっていく。すわ、このまま眠気に呑まれるのかと思った瞬間、フィニーの口に飴が飛び込んだ。
「これは『僕』から皆さんへの、餞別だそうです」
飴の主は樹だ。自身と共にいるUDCのメメ君も同じように棒付きの飴を口にしている。ちなみに味はレモン味、少し酸っぱくて目も冴える味だ。あ、メメ君がばりばり飴を噛み砕いて酸っぱさにすごい顔をしてる。
飴のおかげで眠気の波動をやり過ごすと樹はこっそりとすごい顔をしているメメ君に目配せを一つ。察したメメ君が離れていく間に、見ればフィニーがスナイパーライフルを用いて射撃を繰り返していた。
「むー……痛いなぁ。もー、怒ったぞぉ。起きたらお前たちなんてぽーいだからなー。……後5分……むにゃ」
怒ったと言いながらもまだむにゃむにゃする根性はある意味筋金入りであった。そして時間宣言。だが、動き出す前に倒してしまえばいいのだ。
するり、するり、メメ君が動いていくのを指を動かして指示する樹。
フィニーは射撃で気を引くことでメメ君はおろか樹にすら目を向けさせない。
「後3分、3分したら起きるからぁ……」
「ですが申し訳ありません、お休み中お邪魔させていただきます」
メメ君、と呼べばするするといつの間にやら睡魔に接近していたメメ君が睡魔へと飛びつき、噛みつき、ベット代わりの羊から引きずり下ろす。
慌てた羊が突進しようとするが正確な射撃一つが角に当てられ、勢いにひっくり返り、凍った屋上を滑ってダウン。
メメ君に齧られている睡魔はといえば、それでもまだ寝るつもりがあるらしい。弱々しく抵抗しつつ凍った屋上をゴロゴロしていた。
非力そうにも見えるが時間の宣言が合った3分後にはしっかり起床をして攻撃をしてくるのだろう。ならばここできっちり止めを刺しておくべきだ。
パンっとそれまで聞こえていたフィニーの射撃とは異なる発砲音が一つ。
見れば懐から取り出したであろうハンドガンを片手にした樹がいた。
「これでも私、UDCエージェントですので……」
おやすみなさいませ。その言葉通り、一度も起きることなく彼の一撃をもって睡魔は動きを止め、ふわり糸がほどけるように消えていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『デゾレ・ショコラ』
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POW : おねがい、たべて!
自身の【体を食べて貰うという目的】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : わたし、おいしい?
【体当たり】が命中した対象に対し、高威力高命中の【溶かした自身の体の一部】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : このおもい、うけとって!
レベル×1個の【情念の強さに比例した威力の】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
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そして結局起きることのなかった睡魔が消え去ると同時、眠りから覚めたのであろう生徒や教師たちのざわつく声が聞こえてきた。
事態の説明が必要か、猟兵達が騒ぎの収拾へと向かおうとした矢先、空を見ていた猟兵が叫んだ。
「あれはなんだ!?」
なんと空から茶色と白の物体が飛んでくるのだ。それも複数。
最初は鳥のようにも見えたがいかんせん数が多い。さらに近づいてくるにつれて甘い匂いもしてくる……甘い?
「チョコレート
……???」
誰ともなく口にすると、答えのように屋上へそれは舞い降りてきた。
それはやはりチョコだった。ハートの形をし、『EAT ME!(私を食べて!)』などと書かれ、ホイップまでかかっている。
猟兵達の前に降りてきたチョコレート、デゾレ・ショコラの群れは周囲を見渡して困惑していた。
「あれあれ、あらあら、いらっしゃらないわ?」
「睡魔様がいらっしゃらないわ?」
「お迎えに使わされたのにいらっしゃらないわ?」
ざわざわと騒いでいたデゾレ・ショコラであったが、見つめる猟兵に気づくとその瞳にハートを浮かべる。
「でもでも、関係ないわ」
「素敵な方々がいらっしゃるわ」
「食べていただきましょう。私たちを食べてくださいな!」
わぁっと飛び掛かってくるハート型のチョコチョコチョコ!
なんだが気になることも言っていたがそれよりも先に追い払わなければ無理やり口の中に侵入されかねない!
デゾレ・ショコラは猟兵達に夢中のようなので屋上から移動しない限りは現状学校の人たちに被害は出ることはないだろう。つまりはここで迎撃するしかなさそうだ。
村井・樹
俺は甘ったるい匂いは嫌いだってぇのに、相手はモロにチョコレートじゃねぇか
ったく、『紳士』め、何が「じゃあ、この先はお前の出番ですので。あとは任せましたよ」だ。こんな所で俺と代わりやがって
俺は食わねぇぞ、チョコレートなんか
代わりに、こいつにくれてやればいい
空虚なる『贄』を発動
『挑発、存在感』で相手の気を引き、これを相手にぶつけてやれ
贄の相手をしている間に、チョコレート共を『ロープワーク』で一気に捕まえてやる
そうすれば、後は全部こっちのもんだ
……いや、チョコレートを捕まえるって何だよ?くそ、腑抜けた面のせいでこっちまで気が抜けてくる
メメ、お前が食うか?俺はパスだ
※プレ外の言動等大歓迎
榎・うさみっち
バレンタインにはまだはえーぞ!?
ところでこのチョコ、食っても害は無いのかな?
どうせならお望み通り食ってやろうじゃねーか!
殺られる前に殺る!無理やり食わされる前に食う!
おやつの時間だー!!
いでよ【こんとんのやきゅみっちファイターズ】!
向かってくるショコラ達にカッキーンと鉄球を打ち込んだり
直接釘バットで殴ったりしてまずはバッキバキに砕いてやる!
良い感じのサイズにしたらやきゅみっちの一人が飛びかかって食べる!
やきゅみっちがとっても美味しそうにしていたら俺も食べる!
敵を倒しつつチョコも味わう、なんて合理的ッ
逆にまずそうにしてたりお腹をこわしたら
普通に攻撃して敵を倒す!(つまりやきゅみっちは毒見役)
●甘いあまぁいチョコレイト!
きゃいきゃい騒ぐデゾレ・ショコラ達を見て村井・樹(Iのために・f07125)は機嫌悪そうにタンタンタンと足を鳴らしていた。
それもそのはず、今の樹は先ほどまでの丁寧な、いわゆる『紳士』といった人格ではなく、その人格から急にパスされて表に出てきた『不良』の人格なのだ。
ただでさえ甘い匂いを好まないのに急に別の人格から「あとは任せましたよ」と代わられてしまえば不機嫌が限界突破するのも仕方のないことであった。
「ったく、俺は食わねぇぞ、チョコレートなんか」
かっこいいー!私たちを食べてくださいな!なんて騒ぐ声を完全に無視してパチンと指を鳴らす。
対応自体は完全に塩なのだが、女子(のような性格に見える)にとっては『それがいい!』という感じのようだ。だが、そんなデゾレ・ショコラの目を引く存在が不意に現れた。
「…………」
それは無言で佇む樹そっくりの姿。その顔には表情はなく、その瞳には光はない。だが不思議と引き付けられる。
樹に対してきゃいきゃい騒いでいたデゾレ・ショコラ達も今は現れた新たな存在に夢中だ。
きゃーきゃーと騒ぎながらぼうぼうと炎が放たれるが表情一つ変えない。それが樹の身代わりとなり痛みすら感じぬ『贄』の役目。
それが誠実に己の役割を果たすなら?甘い匂いに顔をしかめながらも自由に動ける樹は鋼糸でぐるりとデゾレ・ショコラを纏めて捕らえる。
「きゃー!これは運命の糸ね!」
「私を食べてくださるのだわ!」
「愛の証なのだわ!」
「……うるせぇ」
捕らえたまでは良かったが相変わらずの騒ぎ方にげんなりする樹であった。しかし問題はこの捕らえたチョコたちの処理である。
食うか?と言ってみれば何故か始終酸っぱそうに口を尖らせていたメメ君は『絶対ヤダ』とばかりに首をぶんぶん振る。
「話は聞かせてもらったぜ!」
そんな二人(一人と一体?)の元へ救世主が現れた!
時は少しだけ遡る。樹がチョコを一網打尽にして捕まえる前のこと、榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)はうるさくて多いチョコの群れを前にして目を丸くしていた。
「バレンタインにはまだはえーぞ!?」
ごもっともである。どちらかといえば『バレンタインはとっくに過ぎたぞ!?』のが正しい気がしないでもない。まぁでもほら、そういう時に食べてもらえなかったチョコの成れの果てみたいなものだから仕方ない。
しかし、彼には気になることがあったのだ。そう、自らを食べてと主張するデゾレ・ショコラ、本当に食べることができるのか。そしてそのお味のほどは!
殺られる前に殺るという格言があるのだ。ならば、無理やり食わされる前に食う!ちょうど目の前で猟兵がチョコたちを纏めてくれている、ならばいざ、おやつの時間である!!!
そして時は戻り、樹の前にはうさみっちと野球服を着たうさみっちことやきゅみっちがずらっと並んでいた。
どこから突っ込んでいいかわからなかった樹であったが捕まえたチョコを処理してくれるならそれでいいかと考えるのをやめた。
「いくぞ、こんとんのやきゅみっちファイターズ!無理やり食わされる前に食うぞ!」
おー、とやきゅみっちは喋らねど、それぞれに釘バットや鉄球を携えデゾレ・ショコラへ向かう。……え、釘バット?
「なんでそんなに物騒なんだよ」
「勝てばよかろうだからだぜ!」
樹の言葉にもただただドヤるだけのうさみっち(なお監督なので指示を出しているだけである)
一方のやきゅみっちは釘バッドで殴り、鉄球を打ち込み、それぞれにデゾレ・ショコラを粉砕し始める!サツバツ!
「で、あいつは何してんだ」
ツッコミをやめた樹が指さすのは砕け散ったデゾレ・ショコラを拾って食べるやきゅみっちの姿。
一欠片口に入れてぶるぶると震えてぱったり倒れたのを見て微妙な顔をしながら問いかける。
「美味しかったら食おうと思ったんだけど、あれは無理そうだな!」
「毒見かよ」
「もちろん!でもダメだから普通に倒すぞ!」
構えー、打てー!の号令に合わせて釘バットを構えるやきゅみっち半数、鉄球を構えるやきゅみっち半数。そして次の瞬間には撃ち込まれる鉄球の雨!
鋼糸を握る樹の前で捕らえられたチョコたちが次々と粉砕チョコと化していく。
大変に物騒な光景であったが、もはや喋ることのないチョコの山が出来上がるのにさほど時間はかからなかったという。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
上城・桂悟
結構色んな相手と戦ってきたけど、さすがにチョコレートのオブリビオンは初めて見たな……。でも気になることを言っていたし、倒すとするか
高速詠唱も使った水・氷属性攻撃で確実に一体ずつ攻撃していく。周りに仲間がいるなら魔法の援護射撃でサポート
敵の攻撃は見切りや第六感で出来る限り回避。……受けると武器や服がチョコで汚れそうだからな。甘ったるい匂いもつきそうなのに
敵の炎には【水蛇変化】を使って変化させた水蛇を操って対応。炎に対抗するなら水だしな。それと周りの無機物が変わると戦場に影響が出るかもしれないから、使う際には注意しないとな
他の人との絡み、アドリブOK
●
「きゃー!かっこいいお方よ!」
「食べて食べてくださいな!」
仲間が別のところで粉砕チョコと化そうが食べてもらえるならばそれでいいらしい。上城・桂悟(静かに佇む蒼月・f04997)は自身の周りできゃいきゃい騒ぐデゾレ・ショコラを見て溜息を吐いた。
先の戦争も含めいろんな敵と戦ってきた桂悟であるが、それでもチョコレートでまた自らを食べてくれなんていうオブリビオンはさすがに初めてだ。
「でも気になることを言っていたし、倒すとするか」
軽くロッドを振れば現れた氷の粒が正確にデゾレ・ショコラを狙い、吹き飛ばす。悲鳴を上げて吹き飛ぶが次から次へとデゾレ・ショコラは向かってくる。
だが顔色一つ変えることなく手近なものから氷で吹き飛ばして処理をする。
「やだー!氷みたいにクールな方よ!」
「やぁん、すてきー!!!」
しかしそれで諦めるようなデゾレ・ショコラ達ではない。ただ無策で突っ込んでは駄目と悟ったのか、ただただクールに対抗しただけなのかはわからないが、それぞれ炎を生み出すと桂悟へと一斉に放つ。
山のような炎が桂悟へ向かいその身体を焼き尽くそうとする、が。
「一時の間、水蛇に変われ!」
殺到した炎が突如桂悟を包むように現れた水の蛇によってかき消される。みれば桂悟の足元のコンクリートが丸くドーナツ状に削れている。そう、この水蛇は屋上のコンクリートを利用し変換することで作られているのだ。
しかし何も考えずに利用してしまえば他の猟兵への影響だけでなく、屋上が抜け学校内の人々に影響が出る恐れもある。桂悟はそこまで考え、最低限の変換で炎を防いでみせた。
「行け、喰らえ!」
そのままロッドを差し向ければ主の命に従い水蛇が次々とデゾレ・ショコラを喰らう。バリバリと噛み砕かれ水の腹に収まれば、少しばかり水が茶色く染まる。
炎を身体で防ぎ、喰らい続けてしばらく。
「いいぞ、戻れ」
桂悟の言葉に茶色く染まった水蛇が元のコンクリートへと戻る。その色はほんのばかし茶色くなっていたか。
だがその代わりに桂悟の周りにいたデゾレ・ショコラ達の姿はどこにもなくなっていた。
「全く、こんなやつを使わせるなんてどんな奴なんだかな」
まだ別の場所で戦闘を続けている猟兵の援護へと氷を放ちながら桂悟は一人呟くのだった。
成功
🔵🔵🔴
河南・光
あー!やっぱり火炎放射器買っておけば良かったわ!
この前の鯖といい、目の前のチョコといい、
どうしてこう焼きがいのありそうなオブリビオンばっかり出るんだか。
……え?チョコは湯煎で、直火はダメよって?
まぁ焼チョコとかあるし。小麦粉とか薄力粉は持ってないけど。
っていうかどっちにしても食べないしね。
というわけで手持ちの武器で何とかしますか。
他にも黒幕がいるみたいだし、手早く片付けちゃいましょ。
※アドリブ・連携歓迎
フィニー・レイナ
チョコね…………甘いのは食べすぎると病気になるし溶かしておきましょうか
粉塵魔力の大炎上を発動して、近づいてくる敵を燃やします、燃えながら接近してくる敵は魔剣デスソードで様々な状態異常をプレゼント♪
もし、仲間がピンチで援護が必要ならユーベルコードの災害クラスの覇気を使用して助けに入ります。
数が必要ならユーベルコードのフェアリーの大号令で霊を呼びながら戦わせる。
まだまだ幼い私でも、甘すぎる食べ物は多く食いたくありません!
●たぶんこれが一番早いと思います
「あー!やっぱり火炎放射器買っておけば良かったわ!」
河南・光(神殺し・f12216)は目の前のチョコの群れに思わず地団駄を踏んだ。以前に鯖、いやカワサバだったか、まぁ些細なことだ鯖には違いないだろうたぶん、を相手にしたときも思っていたのだがこんなところでチョコを相手にしながら悔やむことになろうとはさすがに思わなかった。
「チョコね
…………」
一方フィニー・レイナ(残虐なフェアリー・f13646)も何とも微妙な顔をしていた。いくら幼い彼女とはいえ、甘いチョコに飛び込むような性格でもなければフェアリーからしてみれば大きさの差もでかい。量が多すぎるのだ。
「甘いのは食べすぎると病気になるし溶かしておきましょうか」
「同意ね。この前の鯖といい、目の前のチョコといい、どうしてこう焼きがいのありそうなオブリビオンばっかり出るんだか」
「焼く……?」
チョコは焼きがいのある分類でいいのだろうか、そんな疑問の視線を向けられた光は首をすくめてみせた。
「まぁ焼チョコとかあるし」
どっちにしても食べないしね、と続けて武器を構える。対象は今にも二人目掛けて飛び掛からんとするデゾレ・ショコラの群れ。
これで終わりではなさそうなのはチョコたちの言葉でわかっている、ならば手早く片付けてその黒幕とやらを引きずり出すべきだろう。
二人の話を聞いていたのかいなかったのか、焼きチョコですってキャー!だなんて声も群れの中から聞こえてくる。
「全部纏めて弾け飛べ!」
そんなにぎやかな声に対し光が放つは武器による一斉発射。GodSlayer、Howling Silver、バスタープリンセス、それぞれから弾が飛び出し、正確にデゾレ・ショコラを撃ち抜いていく。
パキリと一部が欠け落ち、中央に受け全体にひびが入り、クリームは屋上に散乱する。だが、焼きチョコでも食べてもらいたい、そんな思いのあるデゾレ・ショコラの歩みは止まらない!
食べてもらえるためならば、自身の身体能力を上げてまで銃弾の雨を受けながら進むデゾレ・ショコラ達。ここまで来るといっそ狂気すら感じる。
やはり銃ではなく火炎放射器を買うべきだったか、歩みを止めないボロボロのチョコの群れに思考が撒き戻る。だが眼前のチョコたちをどうにかしなければそれも叶わない。そんな光の前にフィニーが飛び出した。
「まだまだ幼い私でも、甘すぎる食べ物は多く食いたくありません!」
小さなフィニーの周囲には目に見えてわかるほどの魔力の本流。食べてもらえるのなら二人のどちらでもいいデゾレ・ショコラは飛び出してきたフィニーに飛び掛かる、が。
「私に近づいたら火傷するわよ」
フィニーに接触する前にデゾレ・ショコラは火に包まれ溶けて消えていく!
本来ならば小さい身体と限られた範囲で当てるのに工夫が要求されそうなユーベルコードであったが今はチョコが向こうから飛び掛かってくるのだ。飛んで火にいる夏の虫ならぬ飛んで火にいるチョコレート状態である。
さすがのデゾレ・ショコラ達も傷ついた身体では耐えることも叶わずに次々と融解チョコとなって屋上を覆うこととなるのであった。
ちなみに焼きチョコはちゃんと存在するが普通に溶かすときは湯煎しないと高温で分離するから注意しようね!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
栗花落・澪
助太刀に来ましたよっと
なになに、チョコレート?
お菓子作りの材料には最適だけど
オブリビオンじゃねぇ…
ただ戦うのもなんだからちょっとお話しようよ
★Venti Alaに風魔法を宿し空中歩行
本来の飛行能力と合わせ身軽な【空中戦】で
攻撃は踊るように回避しながらにっこり笑顔で【誘惑】
遣わされた、って言ったよね
君達の主人はかっこいい?
君達みたいな可愛い子が慕う人
ちょっと興味があるんだ
更に口ずさむような【催眠歌唱】で微睡ませ
情報を引き出せないか挑戦
体当たりしてくるなら氷の【高速詠唱、属性攻撃、全力魔法】で迎え撃ち
軌道を逸らさせて回避
残念だけど、そろそろ時間だよ
【破魔の祈り】を乗せた【指定UCの範囲攻撃】
●それはチョコのように甘く
「助太刀に来ましたよっと。なになに、チョコレート?」
話を聞き、遅れて転移してきたのは栗花落・澪(泡沫の花・f03165)だ。そして彼の目の前に広がるは粉砕されていたり、溶けていたり、まだ無事であちこち跳ねまわっていたりするチョコたち。
「お菓子作りの材料には最適だけど、オブリビオンじゃねぇ……」
チョコといえばお菓子の定番ではあるがさすがの澪の技術でもオブリビオンを調理してというのは難しい以前にやりたくないという気持ちの方が強い。
さて、新たな猟兵の参戦にデゾレ・ショコラ達はもちろん食べてもらおうと殺到する。仲間のほとんどが殺到しては無残な姿になっているのに懲りないチョコたちである。
だが澪は今までの猟兵とは異なる行動を起こした、すなわち。
「ただ戦うのもなんだからちょっとお話しようよ」
ウインク一つ。Venti Alaに風を纏わせ、翼の生えた靴で優雅に空を歩く。
ここで一部のデゾレ・ショコラから恍惚のため息が漏れた。
体当たりすら踊るようにいなして、すれ違いざまに笑顔を向ける。
笑顔を向けられたデゾレ・ショコラが瞳のハートを大きくして戦意を失う。
「遣わされた、って言ったよね。君達の主人はかっこいい?
君達みたいな可愛い子が慕う人、ちょっと興味があるんだ」
歌うように問いかければもはやデゾレ・ショコラ達は澪の術中にはまっている。
「私たちのご主人は素敵な方よ!」
「でもでも、あなたのがもっと素敵だわ!」
「そうね、何もかもサイコロを弄んで決めるお方だし」
「私たちだってそんな感じで遣わされたのだものね」
「そういえば私たちの帰りが遅いからあの方も心配するかしら?」
「迎えに来てくださったらあなたともお会いできるわね!」
「サイコロ……?」
なんだかよくわからないが運任せに決めているような主人に選ばれたから来た、ということのようだ。それにしても『サイコロを弄ぶ』とは変わった表現な気もするが。
そしてこの後にやってくるかもしれない可能性も示唆された。チョコたちを倒しても終わらなさそうである。
他にもがやがやと色々聞こえるが大差がないか、澪を褒めるものだったりで大した情報にならない。
ここまでか、そう判断して澪は自身の翼を広げる。
「さて、もう少しお話していたいけど……残念だけど、そろそろ時間だよ」
──全ての者に光あれ。
紡がれた祈りと放たれる光が澪を囲むデゾレ・ショコラ達を逃さず浄化していく。
「おやすみ」
そして後には天使のように宙に浮いた澪だけが残された。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『ダイス神の女神』
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POW : ダイス神の女神はルールに従うように言っている
【ダイス判定】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD : ダイス神のイタズラ
【ダイス判定】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【悪いダイス判定】で攻撃する。
WIZ : ダイス神のダイス判定が荒ぶっておられる
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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●荒ぶる神様のご登場だ!
チョコレートの群れを退治し終わり、一息ついた猟兵達。
しかしチョコレートを遣わした主人がやってくる可能性がある、油断はならないと周囲を警戒する猟兵の前にコロンとサイコロが降ってきた。
……サイコロだって?
「あら?あらあら?帰りが遅いと思ってきてみたら、誰もいないじゃない」
見上げればそこにはサイコロを持った女性。ぱっと見普通の女性に見えるが宙に浮き楽しそうに笑う姿。それに帰りが遅いという言葉から彼女こそデゾレ・ショコラを遣わし睡魔を迎えに行かせた主人なのだろう。
「まぁ、まぁまぁ、あなたたち猟兵ね?なんて不幸、なんてファンブル」
ころころ、女性の手から転がり落ちたサイコロが全て1の目を見せる。
「でも、でもでも、大丈夫。次にファンブルになるのはあなたたち。たくさん弄んであげるわ」
くすくすくす、楽し気な笑い声とともに吹く一陣の風。ころりとサイコロが転がって、目が全て6へと変わる。
だって私はダイス神の女神なのだもの!宣言と共に転がったサイコロが浮き上り、ダイス神の女神の元へと集う。
女神だか何だか知らないが邪神には違いない。姿を現したからにはこれ以上力をつける前に倒してしまうべきだろう。
猟兵達はそれぞれの獲物を手に、睡魔から始まった邪神や眷属との戦いに決着をつけるべく向かっていく!
村井・樹
敵の攻撃は『盾受け、オーラ防御』で凌ぎ、反撃の機会を窺う
または偽メメで『フェイント』
を仕掛け、敵の注意をそちらに反らす間に回避
それにしても、なんだそのサイコロ!何でもありかよ
……絶対仕込みとかしてんだろ、ジゴロ賽とか、ピン賽とか。
そんなイカサマ、絶対許さねぇからな
敵の隙に対し、【警告:収容違反】を発動
敵の技を受け流した偽メメで、そのまま反撃を始める
敵を確実に結界内に追いこめるよう、本物のメメにも女神を追撃するよう指示
俺自身も、『ロープワーク』で敵の行動範囲をじわじわと狭めて、追い詰めてやる
※プレ外の言動など大歓迎
●荒ぶる女神を鎮めるもの
「そうね、まずは今日のあなたたちの運勢でも見せてもらおうかしら」
どこから現れたのか、大量のサイコロが転がり落ち、女神の足元を埋める。サイコロの出目は1から6まで、だがどうにも低い目が多いように見える。
「あら、あらあら、運が悪いみたい。素敵なことね?」
ふわり、1から3の目のサイコロが浮き上がり、嵐のように襲い掛かる!
「うるせぇ、余計なお世話だ」
その一つ一つをオーラで防ぎ、弾きながら村井・樹(Iのために・f07125)は悪態をついた。勝手に運を判断されてるのも腹が立つし、遊んでいるように見えるのも弄ばれているようで納得いかない。そして何より……。
「なんだそのサイコロ!何でもありかよ」
ピシッ、ペキッ、オーラに確実なダメージを与えながら飛び回るサイコロが普通のサイコロとは思えない。
「……絶対仕込みとかしてんだろ、ジゴロ賽とか、ピン賽とか」
「失礼ね。私はダイス神の女神よ?仕込みなんていらないわ、全ては私の手の中なのだもの!」
ぷんぷんと怒った様子を見せる女神。どうやら仕込みといったズルは彼女には禁句らしい。
怒りに反応してより一層濃度を増したサイコロの嵐の中、樹は防御姿勢を崩さぬまま指を器用に動かしてメメ君……ではなくメメ君を模した人形を少しずつ操る。
嵐の中を縫うようにゆっくりと接近、後は強く手を引けばいい。
「実際はどうあれ、そんなイカサマに見える行為、絶対許さねぇからな」
「きゃっ!?」
ばぁっ!突然眼前に飛び出してきたメメ君(人形)に驚いて女神の一瞬意識が途切れる。サイコロの嵐が一瞬凪いだ。
そして樹には一瞬の隙だけで十分だったのだ。
「今だ、いけ、メメ!」
指示を受けまずメメ君が飛び出す。再開したサイコロの嵐も器用に抜け女神へと一直線。牽制にと放たれたサイコロは樹が操る人形のメメ君が飛び出し受け流す。
そのまま人形のメメ君の口がカパリと開いた。
「そいつは、ここにあってはいけない。だから……」
──ここで終了処分(オシマイ)だ。
人形のメメ君の口から鋼糸が飛び出しぐるりと円を、文様を形成。瞬きのうちに結界を作り上げる。ただその範囲は広いとは言えないものだ。
だからこそ、メメ君が動く。
「くっ!何するのよ!」
渾身の体当たり、結界内に押し込もうと女神の腹部へ。だがさすがに配下を従えるだけのある存在か、空中でたたらを踏むものの動かない。
「そう簡単にこの私が見え透いた結界なんかに
……!?」
ぐっと腕を引かれる感覚を女神が襲う。方向を確認すればそこにいるのはもちろん樹だ。一本の糸、女神と樹を繋ぐもの。運命の糸は、これだけで十分だった。
「そう簡単に、なんだって?」
にやりと笑って糸を強く引き寄せる。サイコロの目を弄ぶという女神を。
バランスを崩した女神に再びメメ君がアタックを仕掛け、その身体をほのかに輝きを放つ結界内へと押し込んだ!
結界が強く輝きを放ち、女神を縛り上げる。
「ただの、人間の癖に、女神に逆らおうっていうの」
能力を封じられ地に落ちた女神。雨のように落ちるサイコロの中で彼女が怒りのこもった声で小さく呟いた。
それになんてことなく樹は答えるのだ。
「言っただろ。絶対許さねぇ、ここで終了処分(オシマイ)だってな」
成功
🔵🔵🔴
エルフィ・ヴェレキア
あれ、チョコさんどうやって食べようか考えてたら終わっちゃってた?
残念。
えっと次は……サイコロ?
あ、あたし知ってるよ!
サイコロに錘入れたり、高熱で温めると好きな数字が出せるサイコロ作れるんだって!
ずるっこだよねー。何が出るか分からないから楽しいのに。
ということで【バトルウェポンズ】!
さーて何が出るかなー?
ダイスを壊すアイテムかな?それとも攻撃から身を守るアイテム?
それとも全然違うもの?
…よーし、これだー!
(アドリブ連携歓迎。ネタでも酷い扱いでもばっちこいで)
●彼女の名はイカサマチェッカー!
「あれ、チョコさんどうやって食べようか考えてたら終わっちゃってた?残念」
屋上へとその身を縛り付けられることとなったダイス神の女神に気づいたのかエルフィ・ヴェレキア(フェアリーの人形遣い・f04586)はとても、そう、とても残念そうな声を上げた。空気も何も読めていないが彼女にはそれでちょうどいいのかもしれない。
「ふぅん、サイコロかぁ」
女神の足元に転がったサイコロをよいしょと拾い上げて、しばしの沈黙。
きっとエルフィの頭の中では対策や攻撃方法などを考えて……。
「あたし知ってるよ!サイコロに錘入れたり、高熱で温めると好きな数字が出せるサイコロ作れるんだって!」
……は、いなかった。
渾身のドヤ顔を披露するが一体彼女がどこでそんな知識を仕入れているのか気になって仕方がない。その手に持っているゲームからなのだろうか。
だとしてもイカサマをするゲームというのも……この際深く問うのはやめよう。
「ずるっこだよねー。何が出るか分からないから楽しいのに」
「誰がずるよ!」
女神、怒りのツッコミ。なおエルフィはスルーしてぽちぽち手元のゲーム機をいじっている。
「よーし、何が出るかなー」
ぽちっとな。ボタンを押せばフェアリーサイズの小さなゲーム機の画面からそれが飛び出してくる。
飛び出して来たものは二つ。
一つはわかりやすく言えばトンカチ、ハンマー、と称されるものだろう。試しに振り回してみたところ小さな彼女でも扱いやすく、屋上に軽く打ち付けてみたら小さくひびの入る音がした。聞かなかったことにした。
もう一つはごつい水鉄砲という印象のアイテムだった。トリガーがあったので試しに女神に向けて引いてみた。
ゴウッと音がして炎が噴き出した。所望していた猟兵もいた気がする火炎放射器であった。女神の顔は真っ黒になって毛が少しチリチリになった。
「あの……?女神の顔に炎吹きかけるのはどうなのかしら?」
「これどうやって使うものなのかな?うーん……」
「私の話も聞いて???」
女神を完全に無視、彼女が考えるのは手元のアイテムの使い方だ。
ぽくぽくぽく……チーン!
「これでサイコロがずるっこかどうか確かめたらいいんだ!」
ぴゅーん!早速飛んであちらこちらに転がっているサイコロ目掛けて火炎放射のトリガーを引く。当然のようにサイコロは燃え、溶け、形を崩していく。温めれば好きな数字が出るとかそういうレベルの話ではない。
「あぁぁぁぁ!!!私のサイコロに何するのよ!」
慌てて女神がサイコロを投げつける。が、エルフィは小さく的としては狙いにくい、そして、彼女がひとたびトンカチを振るえば飛んできたサイコロは砕け散り破片が女神(顔面焦げてる)の顔を彩る。
「あれー?錘入ってないね」
「入ってるわけないでしょ!?入ってたとしても今ので粉々よ!?」
「そっか、でも全部確かめちゃうもんね!」
トンカチと火炎放射器を装備した彼女は止まらない。女神の健闘も虚しく、召喚されていたサイコロたちは割と無残に処分されたとか。
「私のアイデンティティがぁ!!!」
叫ぶ女神は弄ぶよりも弄ばれていてなかなか哀れな姿だったとか、なんとか。
成功
🔵🔵🔴
河南・光
……ダイス神の女神?
オーケーぶっころ。
こちとら
仕事先で何か私そっくりだったとかいう女の尻拭いで即興劇に巻き込まれたり
邪神狩りに行ったら何か性格が反転するとかいう変な呪い受けたり
カップ焼きそば食べようとしたらだばぁしたり装備の維持費で万年金欠だったりととにかく運が無くてうんざりしてるってのに
例えダイスであろうと運や運命を操って人に不幸を与える邪神なんて3回くらい殺っても足りないくらい。
よって
【破滅の牙】リロード。
さぁ、人生ハードモードの八つ当たりを食らうがいいわ!
※アドリブ・ツッコミ・連携歓迎
上城・桂悟
チョコ連中の親玉がダイスの女神とはな……。あれはとある界隈では恐ろしい相手だとは聞いている。だが邪神だっていうなら倒すまでだ
今回は風をメインにした属性攻撃を高速詠唱や全力魔法を使って戦っていく。周囲に仲間がいれば援護射撃でサポート。敵からは距離を取って観察しながら戦う。チャンスだと思ったら【見えざる風霊の手】も使って攻撃を畳みかける
第六感や見切りも使って、ダイスには出来るだけ当たらないようにする。……なんとなくだけど、ダイスに当たると嫌な予感がするんだよな。何が起こるかわからないし、気をつけておこう
他の人との絡み・アドリブOK
●運と怨みと八つ当たりと
「チョコ連中の親玉がダイスの女神とはな……」
上城・桂悟(静かに佇む蒼月・f04997)は顔面黒焦げでサイコロも破壊されて嘆く女神を見て呟いた。
とある界隈では大変恐ろしい相手であると聞いているが、本当だろうかと若干疑問が生じた。まぁ現在は威厳も恐ろしさの欠片もないので仕方がない。
ともあれ、邪神であるならば倒すまで、武器を構えたところで前に進み出る姿があった。
「……ダイス神の女神?オーケーぶっころ」
それは河南・光(神殺し・f12216)である。拳銃片手にふらふらと女神に向かって歩いていく。
「こちとら、仕事先で何か私そっくりだったとかいう女の尻拭いで即興劇に巻き込まれたり、邪神狩りに行ったら何か性格が反転するとかいう変な呪い受けたり、カップ焼きそば食べようとしたらだばぁしたり、装備の維持費で万年金欠だったりと、とにかく運が無くてうんざりしてるってのに……」
「まて、後半、運関係ないものだよな?」
「例えダイスであろうと運や運命を操って人に不幸を与える邪神なんて3回くらい殺っても足りないくらい」
桂悟のツッコミは完全にスルーされました。
指折り数えあげながら光は進んでいく。その顔が微笑みを浮かべているのがまた絶妙に怖い。
あれは触らない方が安全だと桂悟は理解した。触らぬ神に祟りなし、である。神はダイス神の女神の方であるが。
「あ、あはははは、私が運を操るですって?違うわ、サイコロが暴れるから私が笑い、私が笑うからサイコロが転がるのよ」
涙目+顔面黒焦げで笑う女神。彼女もう大事なサイコロを片っ端から壊されたせいで精神も狂ったのかもしれない。
ちなみに一部の界隈ではサイコロの目が大暴れ等々することを『女神が大爆笑している』とかそのような表現をするという。
「鶏が先か卵が先かみたいなことを……」
じわじわと弱りつつあるようだが未だに女神を捉える結界は有効なようだ。故に女神はゆっくりと迫ってくる光に向かってサイコロを投げることで応戦する。
それを短剣に宿る風で桂悟は叩き落とすと返す刃で風の球を放ち女神の手を切り裂く。
桂悟は光の戦い方を知っている。遠距離からの銃撃、それを主に使っていることは先の戦闘で承知だ。その彼女が近づいているのだから無策ではないだろう。
そう信じて魔力を集中、光を放たれるサイコロ攻撃から守るように風を飛ばす。
「破滅の牙リロード」
桂悟の援護を受け、ついに光は女神の目の前に、射程圏内に到達する。声に合わせて彼女の持つ拳銃が強く輝く。
やばいと女神も感じ取ったのだろう。結界を破り手に再び握ったサイコロを投げつけようと動かし──。
「大気に潜む風霊よ、少し手伝ってくれないか?」
強い風が吹いた。手から放たれたサイコロは風にあおられ逆に女神の顔面に命中。戸惑う女神に次から次へと風が吹きつけ、動きを不自由にし、服を髪を身体を切り裂く。
その正体は桂悟の呼びかけに応えて現れた風の精霊だ。その姿を見せることはないが風を操ることで女神を傷つける。
そして動けぬ女神に光は輝く拳銃を突きつけた。
「さぁ、人生ハードモードの八つ当たりを食らうがいいわ!」
やっぱり八つ当たりじゃないか!というか自覚あったのか!? というのは誰の言葉か。ともあれ完全なる八つ当たりの恨みつらみが込められた弾丸がとっさに避けようとした女神の腹部を食い破る。まるで巨大な肉食獣に齧り取られたかのように。
「痛いじゃないのよ。私が女神でなかったらもう死んでいたわ?」
ぽたぽたと赤い雫を垂らしながら呆れたように肩をすくめる。さすがは邪神、ここまでしても倒れない辺りそれなりの力があるのだろう。
だがそれでもダメージを(精神的なものも含めて)与えられていることには変わりない。
余裕こそ見せているがユーベルコードも封じられている、畳みかけるなら今だろう。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(共闘/アドリブ可)
「うわー、フィオ姉ちゃんよりぺったんこだ」
フィオ姉ちゃんと一緒にダイス神の女神をお仕置きだー!
【行動】()内は技能
「サイコロって何か古いよね。ルーレットの方がいいかな」
最近だとガチャ。あれ、ガチャはちょっと違う?
それはともかくボク達から攻撃だね!
フィオ姉ちゃんの攻撃に続いて(全力魔法)でカラミダド・メテオーロを叩きつけるよ
女神が反撃の素振りを見せたら、
「神はサイコロを振らないって聞いたのに」
サイコロ振るのは偽物だ! と勝手に決めつけ動揺を誘うよ
荒ぶる自然現象が発生したらグアルディアン・サトゥルノで相殺するつもり
「それじゃあ、おやすみなさい」
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「ちょっと。聞こえているわよ、フォルセティ」
(…どうみても私の方があるし!)
■作戦
弟と連携攻撃でUCを封じられたダイス神の女神を成敗する
■行動
「そもそも六面体のみでダイス神を語られても…」
D4、D12、D20、D100色々あるのに知らないのかな、とさりげなく[挑発]する
ダイス女神が動き出す前に[先制攻撃]で【トールの雷鎚】を放って更に拘束
「それはちょっと意味が違うと思うけど」
弟の口撃に突っ込みをいれながら、詠唱体制に入りとどめとばかりに[全力魔法]で
【バベルの光】を撃ち落とす
「これで終了。学校も無事ってことでいいのよね」
フィニー・レイナ
ダイス神の女神ね、神だから少し私を楽しませてくれるかしら?
最初は普通に遠距離武器や近接武器で戦いますが、様々な状態異常を狙って攻撃を仕掛けます。
普通に戦って勝てばいいけど、ユーベルコードのフェアリーの加護は追い詰められたときとかに使用して戦います。
神という名の存在が相手なら、神を超える存在を呼び出せばいいじゃない。
●女神にも眠りを
「うわー、フィオ姉ちゃんよりぺったんこだ」
「ちょっと。聞こえているわよ、フォルセティ」
「ちょっとそれどういう意味!?」
トン、とグリモア猟兵の転移を受け学校の屋上へと降り立ったフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)は眼前のダイス神の女神(顔面黒焦げ&腹部修復中)を見て開口一番そういった。もちろん続けて転移してきた姉のフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)にばっちり聞かれる羽目となり、振り下ろされた杖から避けるように横に飛びのく。
なお、もう一人反応したのは女神である。負傷した腹部を簡易的に修復しながら睨むのは、まぁ女性にその手の話は禁句であるという表れであろう。
「くだらないわね」
いや、関係ないとばかりに肩をすくめる存在が一人だけいた。フィニー・レイナ(残虐なフェアリー・f13646)だ。幼くも猟兵であり傭兵でもあるフィニーには縁遠いものであった。
そのままスナイパーライフルへ弾を込めると修復を終えた女神へと容赦のない射撃を一発。
腕で受けた女神であったが、弾の当たった個所から染み出すように変色していく。
「あぁもう、せっかく治したのにまたなの!?」
舌打ち一つ、次弾の発射を許すかと動こうとした女神を遮るように赤い影が舞い込んだ。
「そもそも六面体のみでダイス神を語られても……」
四面体、十面体、十二面体、二十面体、挙句にゴルフボールで一部の界隈では噂の百面体のダイスをどこからともなく取り出してぱらぱらと見せつけるように落とす。
「知らないのかな?」
「知らないわけがないでしょう!?私はダイス神の女神よ!ええ、ええ、ダイスであればすべて私の管轄ですもの?!」
フィオリナの一言にかなりプライドを傷つけられたらしい。それが挑発とは気づかず、フィニーへ向かうことも忘れた女神は当てつけのように百面ダイスをその手に呼び起こし投擲を──。
「させないわ。 七界へ轟け、雷神の鎚よ!」
──する前に女神の腕が、身体が、足が、輝く網で覆われ縛り上げられ、動きを封じられる。それでもなお女神の権能であろうか、百面ダイスを浮かせてでもフィオリナへぶつけてやろうとする女神へ再度の銃声。
もちろん音の主はフィニーだ。弾の種類を変えた射撃は寸分狂わず女神の足を射抜くと内部に込められた麻痺毒で完全に動きを封じた。
そこにフィオリナからの鎚が振り下ろされる。それまでの戦闘から力を得、雷へと形を変え巨大な雷槌となったそれを動けなくなった女神へと叩きつけた。
「よーし、フィオ姉ちゃんに続かないとね」
視線がフィオリナに移っている間、フォルセティは聖箒ソル・アトゥースに魔力を込めていた。姉の一撃を見て今がチャンスだとその魔力を解き放つ。魔力に伴って上空に現れしは巨大な隕石だ。
「サイコロって何か古いよね。ルーレットの方がいいかな。あ、最近だとガチャ。あれ、ガチャはちょっと違う?」
「それはちょっと意味が違うと思うけど」
「私も違うと思うわ」
「ガチャの運とサイコロ運を一緒にされてもさすがに困るわね」
隕石が連続したツッコミに若干しぼんだ。いや、しかしフォルセティはめげない。
魔力を上乗せ、隕石へ魔力を込めながら聖箒ソル・アトゥースを女神へと向ける。
「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎」
そして続けるようにフィオリナも己の杖を女神へ向けた。
「ただの魔法使いだと思った? 貫け、バベルの光よ!」
銀翼杖セラファイトを向けられた先、女神をオートフォーカスがロックオン。轟音と共に隕石に潰された女神に向かって、宇宙からのレーザー光が降り注いだ。
「それじゃあ、おやすみなさい」
フォルセティのこぼした言葉が女神に届いたかはそれこそ神のみぞ知ることだろう。
「ダイス神の女神だから少しはわたしを楽しませてくれると思ったけど……」
最初から何事もなかったかのようにレーザーが、隕石が消え去ると、そこには何も残っていなかった。否、潰され中央に穴の開いたサイコロが一つ。それが女神の末路であると言わずもがな彼らは理解した。
「そうでもなかったみたいね」
肩をすくめ、興味をなくしたフィニーは早々に背を向けて去って行く。
「これで終了。学校も無事ってことでいいのよね」
「だよね?屋上も壊してないし」
とんでもない攻撃だった割りに屋上への被害はほぼゼロであった。
さすがは優れた魔術師の姉弟である。コントロールも完璧にこなし学校への被害もなく無事に止めを刺したのであった。
学校はしばらく混乱はするであろうが猟兵達や駆けつけたUDC組織のおかげもありしばらくもすれば元の生活に戻るだろう。
何とも緊張感のない睡魔召喚から始まった邪神との戦いはここに決着を見せたのだった。
精神的にもぐったり来た者もいるだろうし、今日は帰ったらのんびり一休みしようか。
ただし欠伸にはご注意を。
成功
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