
エンシェント・レヰス『イザナミ』
~滅びし世界『サクラエリュシオン』の残骸〜
妾はイザナミ。愛と死の女神。
死を憂う者の枕元に現れ、
櫻の楽園にいざなう者。
されど楽園は喪われ、死後に横たわるは冷たき骸の海のみ。
妾の身体も冥府の
蛆獣に蝕まれ、思うように動かせぬ。
このままではイティハーサの目論見どおり、妾が愛しき命達を散らしてしまう。
例え『六番目の猟兵』が精強なろうとも、妾と鉄神、そして『神王』をいちどきに相手にする事など不可能であろう。妾達は、凡そ10日もあれば、10を越える世界に致命傷を負わせる事ができるのだから……。
妾に今も従い飛び回る、忠実なる式神「
火雷大神」達よ。
『名を覚えるもの』は、未だ無事でしょうか。
イティハーサが、幻朧櫻を用いてあの者の抹殺を企んだと聞きます。
まだ無事ならば一縷の望みがあります。あの者の助力を仰ぎなさい。
あの者に『これ』を渡せば、賢きあの者は真意を理解するでしょう……。