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【RP】回々廊々

スサノオ・アルマ 2021年8月11日


夏は暑い。
そんなどこぞの世界の中学校の英会話に登場しそうなフレーズだが、
この霊山においてはあまり暑さとは縁がないのだった。
なんせ常秋の神域である。

右を見れば紅葉が咲き、左を見れば山の実りが列をなす。
通り抜ける風に熱と冷の気配はなく、ただどこまでも過ごしやすい、静かな処。

の、はずなのだが。
今日ばかりはどこかに不具合でもあったのか、朱色の山々は漆の天井と和紙の襖に覆い隠され、
ただただ無限の内装の世界に塗りつぶされていた。


【Location.】
無限に続く座敷

【Notice.】
朱葉・コノエ
スサノオ・アルマ

上記の二名のみが発言できるスレッド




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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(黒々と滑らかに漆が塗られた廊下にて、ひとつの白い炎が灯る)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(その炎は足を出して、数歩進んで止まり、また歩き出すのを繰り返している。炎の上部から伸びたものはきっと頭なのだろう。周囲を見回すように振られている)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(その炎は、狼の形をしていた)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
まいご。
(そして迷子になっていた)(ここどこ?)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
(同時刻――鴉天狗の少女もまた、その廊下にて一人立ち止まり、思考を巡らせていた)

…廊下が随分と複雑化されている…それに些細な気の乱れ…。このような事はなかったはずですが…。
(冷静に周囲を見渡し、今起こっている状況を分析する。その最中、ふと炎のような揺らめきが視界に入る)

…白い陽炎…?…いえ、あの気配は……スサノオ様、でしょうか。
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(さて、この狼がまず迷子になったら何をするのかというと、実は何もしないのだ。ぱっと見て出口がわからなければ「そっか――――」とその場で横になるのである。狼は神で、神であるゆえに不老不死、不滅不変だった。すなわち出口がわからなければ周辺の地形が変わるまで寝て過ごすのも選択肢のひとつだったのである)
(現に狼はさっそくごろんと横になり――)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(耳が微かな呟きを拾ってぴくりと動いた)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
誰かいる?
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
(僅かにぼやけた白い視界の中から声が聞こえる。その声の元へと近づくように歩みを進め、少女は白き狼であろうその形へ)

…はい。朱葉・コノエ、此処に。
…この座敷内にいたのは私だけではなかったようですね…。
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
コノエだ。ここどこ?
(見覚えのある烏天狗を認めるなりさっそく質問を飛ばす。突然放り込まれた不思議空間に動揺した様子を見せないのは、どうせ200~300年もすればなんとかなるだろうと思ってるがゆえ)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
…社の座敷にある廊下で間違いはなさそうですが…神気の乱れによるものなのか、迷宮のような空間になっているのでしょう。

…訓練が終わった後に足を運んだ途端、このような空間に入ってしまったので…出口は見つかっておりません。
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
コノエもわからないんだ。
出口さがす?
(この間、狼は相変わらず横になりっぱなしである。あっちへ一回転、こっちへ二回転などしてるので多少ドタバタと物音はしてる)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
…そうですね。
社の境内とはいえ…このまま永久にこのまま閉じ込められてしまっては困ります。
…待つとしても、何年かかるかどうかもわかりません。

…スサノオ様にも、ご協力をお願いしたいのですが…
(ドタバタと横になる狼を見ながら、表情は崩れないまま落ち着いた声でそう頼み込む)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
いいよ。
(ピコーン。仰向けになっていた体がぐるんと回り、上半身が立つ。この狼のなかで出口探しが『そういう遊び』になる瞬間だった)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
どうやってさがす?
歩いてみる? それとも穴開ける?
(鳴かぬなら 別の用意だ ホトトギス。パンがないなら作ればいいじゃない理論である)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
…ありがとうございます。
では…早速行動に移しましょう。
(立ち上がる様子を確認すれば、それに合わせて彼女も行動を開始する)

…少し気は引けますが、この屋敷のどこかに穴を開けましょうか。
…必要とあれば…私から斬ることも可能ではありますが。
(そう言って腰元の愛刀に触れた)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
やってやって。
(きゃっきゃっ)(ヒーローショーでヒーローが武器を取り出したときの子供めいた反応)(この狼は狼ゆえにほとんど武器を使わないから余計にはしゃぐ)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
切るだけ? なんか光ったり燃えたりする?
(おすわりのポーズ)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
(お座りしながら少しはしゃぐような素振りを見せる狼を横に、そっと鞘と柄に手をかける)

…光ったり燃えたりは致しません。
ですが…そうですね。目を離さぬ事をお勧めいたします。
………なにぶん、私の剣は一瞬ですので。

(その言葉を言い終えた後、すぅっと一呼吸入れ……剣は放たれた)
(僅か一秒、鞘に納められていたはずの剣はいつのまにか彼女の右手に握られ、抜かれていた)
(そのまま刀をすうっと鞘に納めれたと同時にーーー廊下に並んでいた壁や襖の一部に、数撃の斬撃と共に大きな穴を作り上げた)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
……。
………。
(目を離さなかったし瞬きもしなかったが)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
???
(極めて疾く振り抜いた姿は、動画のフレーム落ちめいていて狼の理解を超える)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(ややあって『あ、切ったんだな』と理解するには、一拍遅れてガラガラと倒れた襖、そしてまるで削り取られたような痕跡まで見る必要があった)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
……もっとやって!
(きゃっきゃっ)(この反応)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
(首を傾げるような反応を示す狼の姿を見て)
……少し早すぎた、でしょうか。
スサノオ様の予想していたものとは違い、期待に応えられなかったかもしれませんが…。
(彼女の剣はひたすらに速度を追求した絶技。炎や雷など、神通力は自力では出せないが…その一点にだけ特化していた)

…しかし…どうやら失敗のようですね。
(穴が開いたその奥には、また別の廊下が広がっていた)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
…廊下の中に別の廊下…外の景色はまるで見えていませんね。
やはり閉じ込められている…ということに違いないですね。
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
上を切るのは?
(上、つまり天井のこと。屋根まで抜ければ空飛んで逃げられるだろうという発想である)
(そんなこと言いながら狼は後ろ足でふらふらと立ち上がり、コノエの斬撃を前足で真似しようとしていた。もちろん無理なのですぐころんと転ぶ)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
上………天井、ですか。
確かに試して見る価値はありそうです。
…少しばかりお下がりください、スサノオ様
(すてんと転ぶスサノオを後ろに、彼女は背中の四枚の翼を展開する)
(そのまま飛び上がれば、刀を抜き天井で向かって大きく斬りつけた)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(きゃっきゃっ)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
コノエは面白いねぇ。
羽がたくさんあるの楽しそう。ぼくもほしい。
(この狼、神だが普通に空は飛べないのだ)

カフカも天狗だったと思うけど、カフカより多いのはなんで?
コノエはカフカよりすごいの?
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
(天井を斬りつけた後すたっと着地。すでに天井内には大きな斬り痕が見えることだろう)

…楽しそう、ですか。
この羽根をそう評されるのは初めてですので…少し、新鮮です。

………私の場合は、普通の鴉天狗とは生まれが違っていた…ただそれだけの話です。
羽根の数が多い事が、上位の理由とは限りません。

…私など、大天狗様と比べればまだまだです。
(その問いには答えるものの、少しだけ声色は冷たかった)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
どう違うの?
(それは普通の烏天狗との生まれの違いを指しているのか、いまのコノエとカフカとの違いを指しているのか。あるいは両方だったかもしれない)
(狼はもう自分で穴をあける気はないというように再び座り込んでいる)
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
…私は種族的には天狗…いえ、妖怪というものとは違います。
きまいらという種族ゆえ…純粋な天狗とは違うというだけです。
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
(キマイラ、と言われて彼女の姿をよくよく見る。動物的特徴をふんだんに搭載したキマイラフューチャーの彼らと比べると、コノエの姿には統一感があるように見えた)

純粋な天狗は妖怪だけなんだ。
それじゃ妖怪のところに行くと「なんか違う」って顔されるの?
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
………そうですね。
少なくとも…幼少期の時は、周囲がそのような表情をされたこともあったでしょう。
(とはいえ、自身は気にはしてなかったが)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
コノエは特別なんだねぇ。
(とくべつとくべつ、と呟きながら彼女の翼を見上げ、その奥にある天井も見つめ、小さな隙間から差し込む光に目を細める)
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スサノオ・アルマ 2021年8月11日
出れそう?
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朱葉・コノエ 2021年8月11日
…特別、ですか。
(妖怪という枠から外れた存在として自身の事は卑下していたが、そうでもないのかもしれない)
(それともこの神様が素直なのか…)

(そして差し込む僅かな光を見て)
…可能性はあるかもしれませんね。
…スサノオ様、飛ぶことが難しいのであれば、私が担いで上まで運んでいきたいと思いますが…
(大きさ的に担げるだろうか。)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
運んで!
(前足でぴょんぴょんと上体を跳ねる。ちなみに座ったままで成人女性と目線の高さが合うサイズだ。小柄な馬くらいのサイズがある。だからといってまるで遠慮するつもりはないのがこの狼の性格だった。運ばれるの楽しそうだから無限に運んでほしい)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
(ごろーんと寝転がって顔だけコノエに向ける。狼流はこんではこんでのポーズ。意味が他人に伝わるかどうかは微妙なところ)
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朱葉・コノエ 2021年8月12日
…畏まりました。では………
(結構大柄なサイズではあるが、少し力を込めてぐっと狼を持ち上げる)
(寝転んだ状態からそのまま抱っこしているため、少しでも横に動けば振りほどけそうだ)

…なるべくしっかり抱えます。
落とされないよう、掴まっていてください。
(大きな四枚の羽根をぶわっと大きく広げ、地を蹴って斬りつけた天井の穴へと飛び立った)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
(たかーい!)(たのしー!)
(尻尾がぶらんぶらん揺れる)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
(そのまま空輸ごっこを楽しむ)(一度だけもぞもぞと体を動かして落ちそうになってからは、しばらく大人しくするのだった)
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朱葉・コノエ 2021年8月12日
(そのまま無言のまましっかり狼を抱えたまま、さらに上へ、上へ)
(ただただ差し込む光を導に、一人と一匹は上がっていく)
(そしてそのまま抜けると―――)

……お待たせしました、スサノオ様。
(たどり着いた先で、そっと地に足をつければスサノオを下ろす)
(抜けた先はどうやら屋敷の屋根上だったようだ)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
もっと!
(このツラ)(地に足がついてもさらに空輸を求めるようにぴょんこぴょんこする)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
(もっともっととはしゃいで、やがて足を滑らせれば)
(狼はたちまち屋敷のなかへ転がり落ちるのだった)
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スサノオ・アルマ 2021年8月12日
【完】
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