…VII… 愛のことば
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
まだ私がネムレイスの森でお母様と二人で暮らしていた時の事です。
星屑草が揺れてその実を落とす度に。時詠鳥が細やかに羽を羽撃かせて、その白い羽毛が大地に触れる度に。夢果ての湖の水面が不意に鮮やかな波紋を囁ぐ度に。
お母様は私に沢山の事を教えてくれたのでした。
――それは、母から娘への、愛のことばでした。
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プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
プリムララ。いずれ貴女は成長して大人になります。その事を常にちゃんと覚えておくのよ。
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
小さい者を慈しみなさい。その小さな体の中に、無限大の宇宙が秘められていることをいつも意識しなさい。
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
どなたに対しても礼儀はちゃんと尽くしなさい。いつか貴女を助けてくれるわ。
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
善き行いをして、善き魔法使いとなりなさい。決して人を傷つけてはだめ。
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
善きお友達を沢山つくりなさい。善き大人となった貴女が、本当に信頼のおける方を見つけた時は、その方に貴女の持つ魔法をお渡しなさい。
貴女はその魔法を使う事が出来なくなってしまうけれども、そんな事を気にする必要はありません。
なぜなら、それが貴女を幸せに導く唯一の方法なのよ。
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
プリムララはネムレイスの森の魔女。森に入ってきた者と決して出会ってはいけません。その事をどうか肝に銘じてください。
プリムララ・ネムレイス 2021年7月26日
プリムララ。貴女が魔女になった時、貴女の心はきっと満たされるでしょう。
そうなれば貴女はもう立派なネムレイスの森の主。
森を守る為、絶対に森から離れてはいけませんよ。
絶対に。