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【RP】一足夏先竜と霊

片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日


じめりとした梅雨が続く中、偶然からっと晴れた昼下がり。
かんかん照りの太陽と、ちりんと風鈴の鳴る縁側。
大きな木桶に氷と西瓜、ついでにちゃぷんと自分の足。

独り占めしてもいいけれど、やっぱり誰かと一緒がいいので。
トモダチを一人、呼びました。


🍉🐉⛩
りゅうこさん
はふり





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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
(ちゃぷちゃぷとリズミカルに水を蹴り上げて)
んふふ~~~、夏と言えばこれだよなあ。
(さて、呼んだ彼の人は来てくれるだろうか。『呼んだ』とは言うけれど、この社中に響くように大声で名前を呼んだだけなのではあるが。) (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
(ふわり。相も変わらず地に足を付けない悪霊が、襖をすり抜けるように縁側へやって来た。この悪霊、山神の前以外だと直ぐ便利だからってこういう直通ルートを使用しがちだ)
りゅうこ。五月蝿いです。私を呼び付けた上、横着しないで頂けます?
(開口一番、文句。だって、社中に響く大声で名前を呼ばれる身にもなって貰いたい。普通に周囲に迷惑である) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
おっ、よおはふり!よく来たなあ~~~!
(まずは来てくれたトモダチにお礼。大事。)
だってはふり、ふわふわふらふらどこにいるかわかんないからさあ~~
(要するに探すの面倒臭いんだもん。という話だった。横暴である。現にこうして来たんだからいいじゃんという顔) (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
なら次は叫ばれても来ません。
(にっこりと見た目だけなら愛らしい顔で笑って見せるが、言っていることは塩対応極まれりである。この悪霊、何故だかこの目の前の竜神には基本の反応が塩対応である)
それで、何のご用です?
(これで用がないとか言ったら念動力で摘んで外に捨てる。が、一応何の用かときちんと聞く辺りは学び写し取った人物の影響か、それなりに律儀である)
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葬・祝 2021年7月3日
(なお、律儀であることと、愛想がないことは共存する) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
なっ………えっっっ!!??なんでだ!!!???
(本気で驚いて仰け反った。笑顔が怖い。笑顔って怖いものじゃなくない?)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
いやでもほら!西瓜だ西瓜!はふり食べたことあるか?西瓜。
(ざぶりと木桶から大きな西瓜を持ち上げて見せつけた。自分の服は濡れても気にしない。) (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
当たり前でしょう。
(この竜神、自分以上に色々とズレていると思う。そもそも人真似で形だけでも学んで来た自分と違って、これは学ぼうとも己を変えようともしていないのだから、当然といえば当然だ。やれやれ、と溜息ひとつ)
嗚呼、もうそんな季節でしたね。そりゃあありますよ、夏になるとお社に捧げられていることも多いですし。
(大きな西瓜。自分の顔より大きいそれを見やって、そんな季節かと。この社にずっと居ると常に秋だから、季節感はあまりなくなる) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
おっ、なら話が早い!一緒に食おうぜ。冷えてて美味いぞ~~。
(頬にぺたりと当てて、ひんやり気持ちいい~とにへら。)
っていうかちょっと意外だな。はふりってあんまり食べ物とか興味ないと思ってたぞ。 (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
別に興味はないですけど。カフカが食べるなら一緒に食べることも多いですし、そもそも味覚の勉強になりますから。
(真ん丸の西瓜を見遣り、大人しく縁側へ腰を下ろした。別に、食事自体への興味は薄い。が、あの子と一緒に食事をすることは多かったし、そもそも食事は学びだ。学んだ結果として、嫌いはなくとも好きの味覚は山神と同じ甘党になった訳だが。ついでに、あの子に作るので、料理も覚えた。腕前としては上々である)(なお、この妖。大抵のことは、プロにはなれないけれど上手い、くらいの範疇である。千年の歳月を幅広い興味と好奇心と人真似に費やして来た結果だ) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
………………………はふり、ほんとにカフカさん大好きだなあ。
(ちょっと妬けちゃうぜ。と西瓜に指を刺して)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
そらっ!
(ばりん!!!)
(と真っ二つ──と言うには少し歪んだ形になった西瓜の片割れを何の疑問もなく差し出した) (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
……?大切、と言うものではあると思いますけど。
(この間、それは学んだ。そもそも大好きだの、妬けるだの、相手は良く分からないことを言う。この妖は、最近ようやっと、大切を自覚したばかりだ)
……大雑把ですねぇ、君。というか、こんなに要りませんよ。
(差し出された西瓜を手ではなく念動力で一応受け取りはしたが、正直、大きすぎる。自分の顔より大きな西瓜の半分なんて、流石に要らない。そのまま、空中で西瓜が更に切り分けられて、半分の更に四等分になり、その内のひとつが真ん中から切られて三角形になる。そうなって初めて、白い指がそれを取り上げた) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
……ふふ、大切か。はふりがそんなこと言うなんてな。
(渡しながらニコニコと笑んだ)

りゅうこさんが大雑把なんじゃなくてはふりが細かいんだよ~だ。
(なんて軽口を叩きながら大きく口を開けて、がぶり。リスのように頬を膨らませてもごもごとしながらはふりの様子を見守る) (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
何か、そういうものであるらしいので。
(この妖は、知らないこと、分からないことだらけだけれど、一度学んだことは、あの山神が教えてやったことは、とても素直に受け入れる。だから、“大切”も、そういうもので、自分にとってあの子は“大切”なのだと受け入れていた。だって。自分はあの子だけは忘れたくなくて、あの子にだけは忘れられたくないのだ)
間違いなく杜撰なのは君ですよ。全く。……まあ、余ったら置いておけば誰ぞ食べに来るでしょう。
(しゃくり。小さな口が西瓜を齧る。指を濡らして、垂れそうになる果汁をぺろりと舐めて、自分が切り分けた残りについてを考えた。多分、カフカとか時雨とか珮李辺りがあとで釣れる) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月3日
そういうもの………ああそうか、教えてもらったのかはふり。……カフカさんにか?(それか珮李あたりかなあとぼんやり考えながら)
おっ、優しいなはふり。分けてあげるなんて。
(絶対にそういうことではないのだが、この竜神は基本的に表向きの言葉しか汲み取らないのでそういうことだと思うのだった)(そんなことを言う割に自分は自分でガツガツ食べる上に種をぷぷぷっと打ち出していた) (無効票)
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葬・祝 2021年7月3日
まあ、カフカに、ですかね。ちょっと依頼で思う所もありまして。
(素直に受け入れる上、ほとんど隠すことをしない妖は、相手の言葉にも素直に答えた。しゃく、しゃく、と静かに食べ進めながら、時折、種は捨てた。どうせ、しばらくすれば余計なものは消えている。枯葉は消えないのに、不思議なものだ。西瓜なんて、いきなりこの庭で育っても困るからかもしれない)
分けて差し上げるというか、食べて貰わないと余って困りますし。
(相手と話すと大抵の場合は会話が空回るので、どうにもこうにも溜息がちになる) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
いや余ったらりゅうこさんが食べるからいいじゃんか。
(元々りゅうこさんが持って来たんだし)(まあみんなが食べるなら分けるけどさ)

へえ~………なんだよ思うところって。りゅうこさんにも教えてくれよ。
(ん?ん?と肘でつっつくような所作) (無効票)
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葬・祝 2021年7月4日
だって君、ひとりで食べたって意味ないでしょうに。
(食べるから、と言われると、不思議そうに小首を傾げた。鈴が、ちりぃん、と小さく鳴る。残りを食べるにしたって、誰かと食べたがるとばかり思っていた。ので、ごく自然に、これだけ残っていれば、一緒に食べてくれる他の誰かが釣れるだろうと想定していたらしい)
別に、大したことではないですけど。忘れたくないとか、忘れられたくないとか、生まれて初めて思ったので。私の中に刻んででも無理矢理にでも残したいものなら、あの子の中に縋り付いて爪を立ててでも残したいのなら、それは私にとって特別で、それを“大切”と言うのでしょう?
(当たり前のような顔で、何時も通りに淡々と答えて寄越したそれは。聞く者が聞けば、あまりに純粋無垢で、あまりに熱烈な。“大切”のひと言だけで済ませられるかも分からないような) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
お、なんだよなんだよ。なんだかんだ言う割にりゅうこさんのことわかってるじゃんか。
そうだぜ~そりゃあ一人で食べたらたくさん食べられていいけどな。りゅうこさんはこの美味い!って気持ちを誰かと味わいたいんだ。
だからな、はふりを呼んだのもちゃあんと意味があるんだぜ。
(なんて、結局大声で呼ぶ理由になんてなりはしないのだけれど。わかっているのだかいないのだか、トモダチとして大事だという意思はあるらしい。どれだけ冷たくあしらわれても、それは変わらない)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
う~~~んそれはだなあ……………
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
わからん!!!
(ばばん!となんとも言い難い宣言だった)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
まあでも、それがはふりにとって大事なことだってのはわかるぜ。流石にりゅうこさんでもそれはわかるさ。
それこそ、カフカさんを大切だと思う気持ちが大切なんだとりゅうこさんは思うぜ?
(いつもは冷たい割に、こういう時は素直に話してくれるのがこの竜神にとっては心地良く、だからこそいつまで経っても諦めないのだ。長い時を過ごしてきた者同士、こうした違う発見を話し合うことはとても楽しい。) (無効票)
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葬・祝 2021年7月4日
流石にこれだけの歳月を残念ながら共にすれば、否が応でも学びますよ。最初に私を呼んでどうするんですか、君。どうせ呼ぶのなら、大きな西瓜だと喜びそうなお子さまたちを呼べば宜しいのに。
(残りの西瓜に念動力で空気を遮断して乾燥を防ぐ膜を張りながら、しゃくりとまたひと口西瓜を齧る。それでどうして最初が自分なのかと、呆れたような言い草。お子さまたち、に該当するのはカフカや時雨である。珮李やクロウも喜びはしそうだし、セラも写真を撮りたがりそうではある。なお、社中に響き渡る大声で呼び付けられたのは別に許さないので、次やったら多分本当に一回は確実に来ない)
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葬・祝 2021年7月4日
何だ、りゅうこも分からないんですね、そういうの。……良くは、分からないですけどね、結局。ただ。私は他の誰が死んでも笑えますし、多分、どうせ何時かは忘れ去りますけど。カフカは、……無理だなと思い知ったので。
(あの子が死ぬ訳ないんですけど。と、軽く肩を竦めた。だって、神だし。どうせ、このままなら先に消えるのは間違いなく自分の、“はふり”という作り上げた人格だ) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
だってそりゃ、みんなが喜ぶのは簡単に想像出来るけどはふりはわかんないな~って思ってさ。それに全然食べてるとこ見たことないし。
(そんだけ!)(ケロッとしたものである。それ以上でもそれ以下でもなく。結局のところは「なんとなく浮かんだから」だ)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
そりゃあわからんさ。りゅうこさんはヒトの子に忘れられたんだぜ?でも別に、だから嫌いってわけじゃあない。はふりみたいに誰かに忘れられたくないな~とも思わない。りゅうこさんにとってそれが当たり前だからな。
(その辺考えたこともないしなあと太陽を見上げて)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
──(ふと、)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
それってさあ、"生きたい"ってことじゃあないのかな。
(カフカさんと、二人で。お互いに。)
このお日様の下でさ。ずっと笑って語らっていたいってことじゃあないのかな。 (無効票)
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葬・祝 2021年7月4日
別に、お社での食事は良く食べてますけど。そもそも、朝食は私が作ることが多いですし。
(大抵、自分が先に朝食を用意してから、山神を起こしに行く。ので、朝は大体作っているし、食べているし、昼や夜は時雨をお手伝いに珮李が作ることが多いから、当たり前に用意されていて結局一緒に食べるパターンが多い。食事をしなくて良い割に、この悪霊、結構飲食は普通の生き物のように摂取している)
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葬・祝 2021年7月4日
……私だって、それが当たり前だとしか、思ってなかったはずなんですけどねぇ。
(だって、そういうもののはずだったのに。人真似で得た興味と好奇心だけで動いて、飽きたら捨てて忘れて、己の中には何も残らない。そうである、はずだった。なのに、気が付いてしまって、振り返ってみたらどうだ。他の何に興味を失っても、あの子の手だけは離したことがなかった。ずっと、ずっと、千年以上も、咲き誇る緋色の華を刻んで、所有権を主張したまま。捨てる気も忘れる気も更々なさそうで、何時かは手放すものだと分かっているのに、手放したあとも忘れられる気すらしない)(何時かは、手放すものなのに)(ちくりと、どうしてか、また胸が痛んだ)
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葬・祝 2021年7月4日
……生き、たい……?
(初めて聞いた言葉のように、妖はぽかんとして言葉を繰り返した。もう、とっくに死んでいるのに?そもそも、何時かは手放すのだから、ずっと、なんて何処にもない。生きたいなんて、この世に発生してこの方思ったこともないし、命なんて死への興味と好奇心で放り捨ててしまえるようなものでしかなかった。あの子が泣いてしまうから、これ以上は消えないように努力するけれど)(生きたいって、どんな感覚?) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
そ、"生きたい"。りゅうこさんやはふりにある当たり前のように、ヒトの子が持ってる当たり前の……そうだなあ、願いってやつかな。……というより本能か?
だってはふり、まだまだカフカさんと話したいことあるんだろ?な~んにもなくても、一緒にいたいだろ?それはさ、ヒトの子の願いと同じなんだよ。
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
りゅうこさんもまだまだやりたいことたくさんあるけど、それは"生きたい"とはちょっと違うと思うんだよな。
……きっとはふりは、今すごくこの世からいなくなりたくないって思ってるだろ?それは立派な願いだよ。
(まあ、全部りゅうこさんの勝手な想像だけどさ。) (無効票)
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葬・祝 2021年7月4日
…………私はもうとっくに死者ですよ。それに、カフカは何時かは私のものじゃなくなります。あの子を生きる意味になんて、……したくない。
(生きたい。生きたいって、どんな感覚?分からない。今の“はふり”で居たいと思った。それは、事実で。でも、そんなの。何の意味があるのだろう?そもそも、あの子と話したいから、一緒に居たいから、……“生きたい”?何時かは手放すと決まっているものを、己の命の意味にするなんて、それこそ無意味じゃなかろうか。何時かあの子が想いを繋げて彼女と永遠を生きることになったら、自分は、あの子を手放して、あの子の前から消えるつもりなのだから)(西瓜の果汁が手を伝って、鬱陶しそうにそれを舐め取った。この妖は、己の言葉が何を意味するのか、気付いてすらいない。何時か自分のものじゃなくなるものを、手放さなくてはならないものを、意味になんかしたくないのだと。それこそが、明らかな執着だというのに) (無効票)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
死んでるから何だよ。幽霊が何も望んじゃいけないだなんて、りゅうこさん一度だって聞いたことないね。
(何のことはない。そんなことは別に大したことでもないと、残り少ない西瓜を食みながら言った)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
へえ、そりゃ初耳だ。
(あの天狗が誰かのものになることも。そして今はこの目の前の彼のものであることも)
なんだかヘンテコだなあはふり。自分のって言ったり、手放すって言う割に、諦めてるんだか諦めてないんだか………まあ、その顔見たらどう思ってるかなんて丸わかりだぜ。
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
難儀だなあはふり。そこも素直になんでも理由くっつけて生きたいって思えればいいのになあ。 (無効票)
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葬・祝 2021年7月4日
(死んだら、自分でもまっさらに全部終わると思っていた。なのに終わらなくて、何故だか残ってしまって)(それは、逸そ、生への倦みにも似た何かだ。ただの、死への興味と好奇心だ)
……だって。今はまだ私だけのものだけれど。どうせ何時か、私のものじゃなくなるんですもの。
(他でもない、あの子が。他の誰かと生きることを望んでいる。ずっと、ずっと。泣き喚いて何度挫けても諦めないくらいに。ずっとたったひとりを追い掛けている姿を、何百年も見て来た)(ずっと傍に居た幼子の意思だけは一度として妨げたことのない厄災は、引き留めることを、己のもので居てと望むことを知らない。あの子がそう願うなら、それが全てだ)
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葬・祝 2021年7月4日
……全く。何で君とこんな話してるんでしょうね。
(溜息ひとつ。皮だけになった西瓜をぽいと放り捨てると、念動力がそれを擂り潰すように消してしまった)(だって。この話が始まった辺りから、何だかまた胸がちくちくして、痛くて、気分が悪い。これ、何なんだろう。あの子のことでこうなるなら、あの子に聞けない。あの子には聞けないなら、誰に聞いたら良いんだろう) (。)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
……随分とヒトの子らしくなったじゃないか、はふり。
(呟いて、立ち上がる)
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
さあ?でも、得るものはあっただろう?りゅうこさんなんかと話してもさ。
(それが痛みを伴うものにせよ。何かを得ることは、決して悪ではないから)
(おいっちに、と体を動かして)

さあて、りゅうこさんはこれを片付けるとするかあ~。
(木桶を軽々と持ち上げて、ふと)
ああそうそう、そっちの余った分はみんなに配るなりなんなり……それこそカフカさんにでもあげたらいいさ。りゅうこさんの奢りだって言っといてくれよ。
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片稲禾・りゅうこ 2021年7月4日
(何歩か歩いて、もう一度だけ振り向いて)
無理難題、何でも頼ってくれよ。トモダチのりゅうこさんをさ。

(日差しのかかる顔貌。誰にも映らないそれを戻して、去った) (。)
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葬・祝 2021年7月4日
(ヒトの子らしく。それは、長年積み重ねた人真似の結果だと、この妖は思っている。けれど。じくじくと、ちくちくと、聞こえない悲鳴のように痛み続ける胸は今までは決してなかったことだ。今はまだ、知らぬまま。理解も及ばぬまま。ただ、何だか不快で。不快だと思うことすら、初めてで。ただ、どうしてかひどく痛いから、あまり考えたくない。誰かに聞きたい。知らないことは、ずっとあの子が教えてくれた。でも、あの子には聞けない。なら。なら、誰に)(分からない)
得るものなんだか何なんだか。……配り歩くのも面倒臭いんで、厨房にでも置いて部屋に帰りますよ。何だか疲れましたし。
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葬・祝 2021年7月4日
…………、
(また、頼れ、と。言われた。彼女に。彼に。今の相手と同じように。頼れ、と。分からないことを聞くことは、頼ること。カフカが、そう言った。なら、……聞けば、良いのだろうか)(思い出すのは、一番最初にそれを言った、猫耳の戦神。有象無象とはちょっと違うと知った、身内だと、どうでも良くない存在なのだと、言い含めた彼女。聞いたら。聞いたら、何か)
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葬・祝 2021年7月4日
(立ち去る竜神の背を見送った悪霊は、人真似で作り上げた表情すらなく、僅かに俯いた。痛いし、不快だし、嫌だし、何だか良く分からない。知りたい。でも多分、知ることは“こわい”のだ。“こわい”と“いやだ”は学んだから、この感覚がそれだとは分かる)(分かる、けれど)(知りたい)(知らないと、)(知らなきゃ、)(分からないままじゃ、また、多分。あの子が泣くのだろう。どうして自分のことを思い出して踏み止まってくれなかったのかと、自分を生きる理由にすることを、望んだあの子が)(嗚呼もう、いやだな)(泣かせたく、ないなあ)
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葬・祝 2021年7月4日
(何だか、ぐちゃぐちゃだ)(人真似の癖をして)(溜息を吐き出して、立ち上がる。残った西瓜を厨房に置いて来ないと)(そうして、悪霊は、振り返らずに立ち去った)
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葬・祝 2021年7月4日
【〆】
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