黒いたまご
桔川・庸介 2021年4月4日
元オフィスビル≪天原ビルヂング≫
屋上。日が落ちていく、薄紫色の時間。
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https://tw6.jp/character/status/f04949
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黒江・イサカ 2021年6月24日
君はどんな天国に行きたい?(君が見てるでもないのに、男は、にこりと笑った)(まるで君が浮かべた光り輝く希望みたいな未来の何ひとつも持っていないくせに、そう、最後に残っていたものを眩く見せかけるよう声だって穏やかだ)(早く出逢っていれば、箱の中に手を突っ込んでそれを取り出してやったのにと)やっぱり、ひとりぼっちのようなところがいいのかしら。静かで、適度で、何もなくて。
桔川・庸介 2021年6月27日
……(問答無用に殺してくれないものだから、いよいよ意識も朦朧としてきた。噛み付くつもりだった言葉も、素直に思索へ染みとおる
)……。……よくある"天国"は、やだなあ。たぶん、居るから、みんな。(典型的なイメージ)(謂われもなく命を断たれたような、善良な魂たちがたむろしている場所ならば。苦痛が無くたって、呵責に耐えられっこない)それじゃ結局"この世"と変わんねえ"地獄"だろ。
桔川・庸介 2021年6月27日
ひとりぼっち。……あは。そんなん、サイコーじゃんね。俺以外、だーれもいない世界。誰も、頭ん中だって……おれの、ひとりきりで
、…………(言葉尻が裏返り、噛み殺しきれない嗚咽が微かに肩を揺らす)
黒江・イサカ 2021年7月1日
夢のよう?それとも、ひとりぼっちはやっぱり嫌?
桔川・庸介 2021年7月2日
……、……わかん、ねえよ。考えたこと、ねーもん……だって、ムリだろ、そんなん……完っぺきな、ひとりぼっち、なんての。(捩れていようと人の枠にあるなら、人の社会構成を離れて生きることはかなわない)("生きることは")(幾重に絡まった絶望の暗がりの中。小さなひかりの差し込む細い道は、蠱惑的なきらめきに見えた)
桔川・庸介 2021年7月2日
できるってゆーの。アンタには。
黒江・イサカ 2021年7月8日
出来るから、君は僕に逢いに来てくれたんだね。
黒江・イサカ 2021年7月8日
ごめんね、この街ばっかりにいたからなかなか見つけられなかったでしょう。見つけてくれてありがとう。(後ろ頭の、その隠れたうなじの辺りを指先が微かに触れた)(頭と、身体の、まんなかあたり)だから、考えていいよ。君の行きたい場所のことを。
桔川・庸介 2021年7月11日
(いちばんの急所に触れられても、不思議と怖ろしくは感じなかった)(何もない、ただ静謐であるところ。水に滴ったインクの揺らぐように、イメージが拡がっていく)は、……もひとつ、ミスってら。(マスク頭がゆっくりと頭を垂れるように傾ぐ。重なる黒ニットの隙間、うなじに細く肌の色が覗いた)……アンタ、猟兵«じんがい»かよ。そりゃ……殺せねえ、よ、
黒江・イサカ 2021年7月15日
猟兵≪りょうへい≫だよ。でも、そうじゃない。僕は僕だから死なないんだ。(冗談、妄言、大嘘)(言葉自体はそうなのに、話す声はそのどれでもない)(君に降り注ぐ、疑いのない絵声)人外なんて、あんまり言うもんじゃないよ。みーんな等しくひとで、ちゃんと死ぬんだから。
桔川・庸介 2021年7月19日
……人間は、同じヒトのこと、殺さねえだろ。
桔川・庸介 2021年7月19日
て、俺は、思ってんだけど。アンタに言わせりゃ、俺もヒトかよ。(そこが殺人鬼なりの線引きだった。降ってくる言葉を、あくまで自己流に咀嚼する)(俺は頭がよくないから)(こうして負けて這いつくばっているなら、俺は間違っていて、勝った者がきっと正しいのだろうし)アンタは友達とか……仕事の相手とか居んだろ。俺よりはよっぽどヒトかもね。はは、それに
、…………。
桔川・庸介 2021年7月19日
(血に濡れた方の手、痛みにこわばった指先が震えてコンクリートを数回叩く――と同時。人目の届かぬ路地裏に墜落していた肉の塊が、辺りに撒き散らしたもの共々消え失せていた)(屋上から見えるのは精々、飯にありつき損ねた鴉が不満げに飛び去る様子くらい。けれどいのちを見定める目ならば、縫い留められた方の肉體になにかが増えたと感づくかもしれない)(どうせ分かってんだろ、と嘯く)
アイツと比べんなら、きちんと人間だろーし。
黒江・イサカ 2021年8月12日
ええ?ひと殺す犬猫よりよっぽどひと殺す人間の方が見て来たけどなあ。
黒江・イサカ 2021年8月12日
(変なことを言う君を笑って、君の上でにこにことしていた)(飛び去るカラスがビルよりももっと高くへと羽ばたくのを眺め)自分のこと、ひとじゃないとか思わない方がいいぜ。もっと具体的に言うと、自分とは違う、とかってさ。……あは。このアドバイス、君にいるかい?(尤も、これが正しいアドバイスなのかも知らないが)(男は当然そうに、笑って言うのだ)友達くらいいるさ。あんまり働いてないから仕事の相手は多くないけど。…にしても君、不思議なことが出来るんだねえ。性格変わるくらいなのかと思ってたけど。
桔川・庸介 2021年8月18日
んな言い方されっと、まるで俺が中二病みてえじゃん。(下から憮然とした声)(けしてかけ離れてはいない。若さと無知ゆえ特別感に酔いしれ、やがて世界の広さと現実の壁に打ちのめされた)(ありふれた思春期の終わり方だ)あと犬猫とか違くてさあ。もっと
……、……や。それでいーけど。もう。(疲れたようなため息)
桔川・庸介 2021年8月18日
……そこまで面白くもないっしょ。俺は、俺のコピー«友達»が作れる、ってだけ。……ッは、性格だとか、いかにも知ってますよって感じだけど。アンタの"友達"のアイツは結局、ヒトじゃねー偽物だったってさ。上っ面だけで、なーんの意味も、ねえのに。
黒江・イサカ 2021年8月26日
おいおい、友達のことをそんな風に言ってやるなよ。それに僕は、君らが特別感に浸っているありがちな若者だなんて言うつもりはないし。ただ、うん、そうだな……自分が死なないような気がしてきちゃうから。ひとを殺すなら特にね。(コンクリートの上にあった君の手の上に、自分の手を置いた)(痛かろうなあと思えば、ちょっと握って)あ、でもいまのは中二病ぽかったな。意味ないって。(笑う声)
桔川・庸介 2021年8月29日
(握られた手が一瞬強ばった)(呻き声)(ひりつく傷口と比べればぬるく感じる体温だった。生きてる人間って、こんな温度だったか)
……そーゆートコだよ、人外。(笑い声に噛み付くように返す)死なないんなら、それはもう、人間じゃねえんじゃねーの。
黒江・イサカ 2021年9月1日
“ような気がする”、だよ。まあ僕はそういうひとをちゃんと殺してあげるのがいっとう好きなんだけど。(君の視界にそれは見えるだろうか)(まるで虹色めいた淡い煙が君と、男の、重なった掌を包んだこと)(感じるだろうか、君の痛みが其処から失せたこと)死なない人間は僕くらい。でもこれは心臓が頑丈だからとか、そう言うんじゃない。ツいてるんだ。
桔川・庸介 2021年9月5日
(夢か、あるいは悪夢みたいな光景)(苦痛がうそのように引いていくのを、どこか他人事の気分で眺めていた)(こんな芸当を見せつけながら、自分を人間だとのたまうのだ)人でなし気取りをとっ捕まえて、人間として殺す、ってか。趣味わりー。(痛みが失せれば気勢が戻ってくるのも、所詮は人間らしさだろうか)俺みたいな、ぴったりのエモノがしょっちゅう見つかんなら……そりゃあ、ツいてんのかもね。アンタは。
黒江・イサカ 2021年9月9日
ええ?そんな難しいこと考えてないってえ。ただ、そう。可哀想じゃない。思い込んで、死ねなくなっちゃったらさ。(ふうっと深く息を吐くと、彩雲のひかりは溶けるように消えていった)(確かめるように、ちょっと痛いぐらいに手を握ってやり)さっきも言っただろ、見つけてくれてありがとうって。君は僕を見つけてくれたね、みんなも僕を呼んでくれてる。……ツいてるなあ。
桔川・庸介 2021年9月12日
かわいそがってくれんの?上からだなあ。(健全な反応の痛み。息の音に交じる笑い)(握りしめられた手がむずがるように位置取りを動かして、指を絡めるように握り返した)(固ぁい握手だ)そんな自信あんならさ、もっぺんくらいやってみなよ……、運試し。
桔川・庸介 2021年9月12日
(――結んだ手をぐいと引きながら、伏せた身体を跳ね上げる)(まるきり同じ形のナイフが、逆手に光った)(体勢を大きく崩せば、刃を滑り込ませてやるのは難しくない。そういう判断だった)(ああ、ようやく顔を見れた。刃の狙いを男の目玉へと向けて、)
黒江・イサカ 2021年9月16日
(いつだってさして体格の変わらない男―― いや、彼の方がほんの少しばかり大きかったっけ。でも肉付きこそそんなに変わらない―― いや、乗っかってみて思ったけどもう少し身長も伸びそうな予感もあったか。どちらにせよ、まず、そう。自分より小さかろうと大きかろうと、乗っかられるのは屈辱的な気持ちがした)……それ、よく言われるけど。それもよくわかんない感覚なんだよなあ。(まるで投げられるように体勢が入れ替わって、コンクリートに寝そべる背中が痛い)(帽子が床を転がり落ちて)愛はいつだって万人にあるものさ。
黒江・イサカ 2021年9月16日
だから、これは君の運試しだよ。(君を見た)
桔川・庸介 2021年9月19日
(絶対に殺せる位置だ)(引き倒して、上から押さえつけて、凶器を逆手に構えて。完璧なシチュエーションで、その顔を見た)(割れんばかりの頭痛と吐き気にふるえる焦点を、それでも必死で絞った。荒い唸り声と気勢を吐いて、偽物の刃を固く握り、またたく金色を覗き込んだ)(貴方を見た)
桔川・庸介 2021年9月19日
――――ふ、ふ。
桔川・庸介 2021年9月19日
はは、は。……やっぱ、ホンモノじゃんか、あんた。
(構えた手は、ついぞ振り下ろせなかった。ナイフが震える手から滑り落ち、かしゃんと音を立てて跳ねるやいなや、揺らいで宙に溶け消えた)(ふたつの瞳は欠けることなく、俺を見ていた)(男自身がなんと言おうと、埒外をそこに見たのだ)(いまだ握りしめていた手に、空になった手が重なる。祈りのような指が、さらに折り重なった)――信じて、いーかなあ。
黒江・イサカ 2021年9月21日
それ、褒めてる?(何がホンモノだったのか、男には知る由もない)(ただ、彼の構えたナイフは自身へと振り下ろされず、奇跡を使う必要もなかった)(ただそれだけだ)……ねえ、君。幸せになりたい?(乗られたまま、そういう道具みたいに祈られて、それでも尚人間だった)(君にどう見えているかは知らないけど)(たったひとつの灯火みたいに、ひかりが眸の奥で揺らめいていた)
桔川・庸介 2021年9月26日
さあ。少なくとも、俺が……ツイてるってことに、したいだけ。(人間が嫌いだ。死ぬほどに。だから、人でないものに助けを求めて縋る)(実際のところがどうあろうとも、深く信じこんで、自らに信じ込ませて)そゆのも、わかんねーや。幸せだったコトとかねーからさ。んでも、アンタの言うトコは悪かないね。今よりは、たぶんさ。
黒江・イサカ 2021年10月1日
それはいいな。そう思ってもらえるのは、とっても嬉しい。(乗られたまま嬉しそうに笑う)(逢えて嬉しい、そう思ってもらえることが何よりも自分が生きていることの証明に思えるのだ)じゃあ君、これから幸せになれるよ。だからもっと考えてみるといい、自分にとってのいいってことをさ。
桔川・庸介 2021年10月10日
アンタはどんな風にしてんの。シメ方とかあとの処理とかさ。(握った手から力が抜ける。覗き込んでいた身体を起こして、つるりとした面が水平に向いた)痛いとか苦しいのは、まあ……それでもいいけど。ド派手にニュースに載ったりすんのはヤだなあ。どーせなら、誰にも気づかれないで消えたいや。(篭もったため息の音)まずは『俺』の交友とか、片してかなきゃじゃんね。めんどくせえ。
黒江・イサカ 2021年10月14日
僕が殺してあげようか。
君を殺した後、君に気付いて探してしまうような子を。
黒江・イサカ 2021年10月14日
折角、何にも残さず死ねるチャンスが得られたんだもの。誰にも、も、叶えてあげたい気持ちがあるわけ。僕にはさ。(男に乗られるのは重く、まあまあ背中が痛かった)(逃げようとした手に、ぬるっと絡みつき返してやったりして)僕はね、なーんにも遺らないようにしてあげられるよ。少なくとも、君自身はね。
桔川・庸介 2021年10月16日
……あはは。至れり尽くせりじゃん。(見下ろす面に表情は見えない。すっかり陶酔した色の声だけが落ちる)俺自身。ってさ、どっからどこまでなんだろね。
桔川・庸介 2021年10月16日
メンドーな心当たりが居んの、ひとり。俺が死にてえつってんのに、自分は人生エンジョイしてっから死にたがらないやつ。俺が生きる気を手放すよーな隙とか見せたら……たぶん俺の身体に収まって、勝手に逃げ出すよーな最悪のヤツがさ。アンタも少しは知ってるっしょ。(絡まれた手に再び力が籠もる。じっとりと握り返した)
桔川・庸介 2021年10月16日
殺してくれる?俺のために。
黒江・イサカ 2021年10月27日
それは、その心当たりが“君自身”だから殺すの?それとも、君に気付いて探してしまうような子だから?
桔川・庸介 2021年11月4日
……"俺自身"。(ぎちりと音が立つほど握る力が張った。苦い声で吐き捨てるように)違う、けど、『庸介』だから。俺だけが死んでも『桔川庸介』は生き続ける。そんなの、まるきり消えたなんて言えねえだろ。
桔川・庸介 2021年11月4日
逆に言やさ、そいつさえどうにかなれば良い。探しに来るよーな家族や友達は、とっくの昔に俺が殺しちゃったから。
黒江・イサカ 2021年11月7日
ふーん。(いてて、の声よりも興味深さが優先された)(君は康介で、彼は自分ではなくて、彼は康介で)(さて、何処に不正解があるのかしら)……まあでも、そうだなあ。死にたがらない…かは知らないけど。ふふふ。ふーん。
黒江・イサカ 2021年11月7日
全部。君の全部、僕に殺さしてくれるのね。うれしいな。
桔川・庸介 2021年11月21日
頼むよ。最初からおれなんて居なかったみたいにして。(打って変わって、力なく細い声)(倒れ込むように、重心をぐっと後ろに引く。結ばれたままの手は、はからずも引き起こす力を及ぼす)(笑い声が耳を擽って、ああそうだ、訊きたいことがあった)……アンタにとってはさ、楽しいの。苦しくは無いわけ?ひとを殺すのって。
黒江・イサカ 2021年11月28日
僕、殺すために産まれて来たんだ。
黒江・イサカ 2021年11月28日
(引っ張られて、身体が自然と起き上がる)(起きあがって、転がった君を見下ろして、目が合う)(――― 目が合ったね?)(わかるよ)(凡庸な黒色の双眸に、とろりと沈んでいく夕陽のような煌めきが)だから、しあわせにおなり。
桔川・庸介 2021年12月5日
……そりゃ、いいね。羨ましいや。(片手は後頭部に回っていた。留め金をひとつ外せばつるりとした無貌が剥がれて落ちる)
桔川・庸介 2021年12月5日
(倒れた素顔は――汗と涙と出血と胃液に濡れた酷い顔は、あなたの知る面影を持つ)(黒を通さない光景は、暮れてもなお開いた瞳孔に刺さる。痛む目を眇め、ひときわ輝く金のひかりを見た)(たとえ灼かれたって射抜かれたって、直接目にしたかったのだ)(直視に晒される苦しみと、すべて塗りつぶし覆い尽くす安堵。渦巻く感情はかすかな笑みとなって)
桔川・庸介 2021年12月5日
しんじてる、よ。(――かみさまみたいに。)(それきりふつりと意識が閉じて、身体中から力が失せる)