最深より、命をこめて
ユア・アラマート 2021年3月14日
”こころのはらわたと、それをよぶ”
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ユア・アラマート 2021年3月14日
(今日はテレビは着いていない。過ごしやすい温度に保たれた部屋の中、見慣れたソファの上で足の上に乗った頭を撫でる。完全に乾ききっていない黒髪から、自分と同じ香りがして) ――そうか。そんなことが。 (ひとしきり話を聞いて、ぽつりと唇が動いた) そうだな……うん、お前もあの子も。頑張ったな。
皐月・灯 2021年3月14日
(心地よい静寂と暖かい部屋の中で、柔らかな腿からじんわり伝わる熱。ぽつぽつと話したのは、つい1か月前に起きた話。まさかという驚きと、それでも冷静に、揺らがずに終わらせた話。話すべきかどうか迷わなかったといえば嘘になるが、結局、伝えた)……頑張ったのはあいつだよ。オレは、何もしてやれねーからな。……悪い。こんな話、聞かされたって困るよな。(ドライヤーを当てても乾きにくい癖っ毛が、彼女の指に甘えるように触れて)
ユア・アラマート 2021年3月14日
(自分でも思っていたより驚きは少なかった。自分自身については鈍いこともあるけれど、観察眼はある方だ。それに、あの子が親しく接している異性となると納得もひとしおで) 勇気を出した方も、しっかり向き合った方も頑張ったと私は思うよ。……いや、話してくれてありがとう。それに、仮に私だってそういう事があれば報告するしな。 (くしゃりと、指を動かす度に絡みつく髪が擽ったい。労るように、撫でる動きをもう一度) まあ、気持ちもわかるよ。いい男だもんな、お前は。
皐月・灯 2021年3月14日
(そうした経験自体が少ないこともあって、もしやとは思っても、まさか、で済ませていた。だからあの時は驚いた。けれど、既にただ一人を見ていたから、首を横に振ったのだ。……その相手に案外落ち着いた反応を返されているので、それはそれで複雑だが)それがアイツのためだと思っただけだ。……それも、ちゃんと聞くよ。お前の報告は多そうだが。(ちゃんと聞く、と続けて。頭の位置を調整する)……お前に言われちゃ形無しだよ。お前こそ、良い女だろ。
ユア・アラマート 2021年3月14日
だからやっぱり、お前も十分偉いんだよ。……惚れ直した。 (自分よりも年下であるはずの彼は、時折自分よりよっぽど大人びている。ぶっきらぼうな物言いは多いけれど、その実とても優しくて真摯なことを知っているから。信じられる) ……まあちょっと妬いたが。 (つぶやきはかなり小声で) そうは言うけどな。案外少ないものだぞ? お前がきてからは、余計に。 (自分自身、務めて遠ざけているという節もある。それでもその時はちゃんと話すと、頷いて) 正直私の言動は、昔は供給を効率よくさせるための部分が多かった。……けど。 (変わるものだとしみじみ感じて、足の上で動く髪に擽ったそうに笑った) 私がまだいい女なら、全部お前のおかげだよ。
皐月・灯 2021年3月14日
……そうか。(言葉に詰まって、そうとだけ言った。不意打ちの一言に視線が揺れて、前髪越しに見上げていた表情から、視線を逸らす。)……なら、いい。(確かに、最近は仕事でもプライベートでも、一緒の時間を過ごすことが増えていた。余計な輩が口を挟む隙自体、もしかしたら無かったのかもしれない。もう一度見上げれば、笑った顔が見えた。おもむろに手を伸ばし、その頬に触れようと)そうだな……今は、オレにも違って見える。……世界一のいい女だよ、お前は。
ユア・アラマート 2021年3月14日
けど、愛されてるって自信があるからな。 (だからこそ、大きな動揺も無かったのだと。視線がズレたのを見るとまた笑ってしまいそうになるのを、口元を微笑ませるにとどめて) 今の私を見れば、以前と違うのが明らかだからな。昔の知り合いじゃ、余計に戸惑うだろうよ。 (そういう差を感じられる輩は、自分だけに執着する理由を持たないから更に可能性は減る。とまでは言わずにおいて、不意に伸びてきた手が頬に触れると。自ら顔を寄せて掌に頬擦り返し) ありがとう。そこまで言ってもらえるのは、本当に嬉しい。
ユア・アラマート 2021年3月14日
(嬉しい。嬉しいから)(自分だって、それにしっかりと向き合わないといけないのだ) ――ねえ、去年のバレンタインにした話を覚えているか?
皐月・灯 2021年3月14日
(微笑む彼女に、自然とこちらの口元も緩んだ。……自分は何もしていない、と思う。ただ、ありったけの気持ちを彼女に向けているだけだ。心も、体も、全て。それでも自分のおかげと言ってくれるなら、それは彼女が、受け止めてくれたということ。少なくとも、そう思っていて)……かもな。出会った頃から、お前は綺麗だったけど。今はもっと綺麗に見える。……まだ上があるのかって、驚くくらいだ。(少しずれた返し。けれど、ただ彼女だけを見ていたゆえの言葉を続けながら、暖かい頬を撫でて)
皐月・灯 2021年3月14日
ああ。……お前とオレの、「好き」の話だったな。(覚えている。そういう「好き」が初めてで、まだ形を成していなくて。傍で教えて欲しいと言われたことは、すこしも色褪せずに残っている)
ユア・アラマート 2021年3月14日
(あれから随分と自分も変わって、こうしてたった一人と同じ場所で暮らす生活にも慣れていた。なにせ心を求められることはそう多くないし、自分が思った以上に彼は情熱的だったから。とにかく欲しいと言われたものを差し出して、それで喜ばれるのが嬉しくて。けど、それだけじゃダメだと思った。ダメというより、足りなくなったのだ。自分が) っふふ、お前もどんどんかっこよくなっていくな。最初は身長越されるの、少し悔しかったが。日々男らしくなっていくのを見ていると、気分良く負けられる。 (前よりももっとと言うなら、そう至った功労者は膝の上にいる。その言葉が嬉しくて仕方ないので、機嫌よく目を細め)
ユア・アラマート 2021年3月14日
うん。……あれから、お前は私との約束を守ってくれたな。本当にずっと、私にお前の「好き」をたくさん教えてくれた。 (少し、呼吸を深くする。柄にもなく緊張しているのかと思うと、それはそれでおかしかった) 一年以上も待たせてすまなかった。……漸く、言葉にすることができそうだよ。
皐月・灯 2021年3月14日
(変わっていく彼女を見守るように、ずっと傍にいた。一人で暮らしていた頃からは想像もできないくらい、同じ時間を共有して。求めて、渡して、求めて、探して。何のブレーキも踏まなかった。彼女を好きであることに、腹を括った。どれだけ好きか、どうしたら伝わるか――どうしたら喜ぶか、たくさん考えた。そして、思いついた順に全部やった。そうするうちに、少しずつ、彼女の何かが変わっていくのも、薄らと感じ取っていた)……お前が傍にいてくれるから、さ。惚れた女が見ててくれりゃ、意地だって張れる。(翠色の瞳が美しいと思った。同じ感想をもう何度も抱いているけれど、そのたび必ず、昨日よりも美しい、と思う)
皐月・灯 2021年3月14日
オレは、約束したことは守るんだ。特にお前とのなら……絶対に。(静かにそう答えた唇は、薄らと微笑みの形になっていた。彼女が何を言わんとしているのか、触れた頬から伝わる気がして)いい。……いいんだ。聞かせてくれるか?
ユア・アラマート 2021年3月14日
(気がつけばもう、短いとは言えない時間を共に過ごしてきたし。知らないことなんてないくらいだ。笑って騒いで、たまに死にかけたりもして。それら全ての瞬間に、隣を見れば彼がいた。徐々にそんな光景が当たり前になって、このままずっとそうなんだろうと思っていたし。今もそれは変わらない。けど、同時に気づいてもいた)(あれからずっと、彼は待っていてくれているのだと) それこそお互い様だ。私も、お前がいてくれると思えばなんだってできる気がするよ。 (見下ろせば、色合いの異なる双眸が自分を見ている。片手を伸ばし、彼の頬に触れて撫で返せばぬくもりが心地よかった)
ユア・アラマート 2021年3月14日
私も……この約束だけは、絶対に守ろうと思ってた。 (心臓の音が少しずつ早くなる。けど、この音は) ……うん。少し長くなるし、上手く言えるかわからないけれど。全部聞いてほしい。 (上体を軽く前に傾けて、顔の距離を縮めながら) ――聞いた上で、お前に一つ。質問があるんだ。それも、よければ答えてほしい。
皐月・灯 2021年3月14日
(正直に言ってしまえば、隣にいることが当たり前になっているこの状況は、それだけでも嬉しかった。もう二度とないと思っていた温もりに手を伸ばしている自覚はあって、それが報われない覚悟はとっくにできていた。けれど、本当に欲しいものは、あの日の約束の先にある。そのためには、どんな言葉であれ、受け入れるつもりだった)……ああ。(互いの頬に触れあって、視線を絡め合う。互いの声と衣擦れ、息遣いのほかには、邪魔な音は聞こえない。世界には今、彼女と自分だけしかいないような気がした)
皐月・灯 2021年3月14日
(心臓の音が少しずつ早くなる。そう、この音は)……聞かせてくれ。全部聞く。お前の言葉、一つも取りこぼしたりしねーよ。(額に触れる温もり。近づく顔)(ああ、やっぱり綺麗だな、こいつ)(絶対、頬は赤くなっているはずだ)わかった。……約束する。
ユア・アラマート 2021年3月14日
(この暖かい時間が続くにしても、区切りをつけないといけない。そう思うようになったのも、一年前から見れば確実に成長した部分だと思う。刹那に求められてばかりの自分が、知ることはないだろうと思っていた感情。鈍くて分からなかったのか、元々存在していなかったのか。わからないけれど、思えばその切っ掛け自体教えてくれたのは彼だった。だからこの胸を圧迫する言葉に足跡は無く。正真正銘、初めてのものを捧げる)(緊張するわけだと、わずかに冷静な自分が苦笑して) ありがとう。……それじゃあ。 (少し乾いた唇を、舌先で潤す)
ユア・アラマート 2021年3月14日
(鳴り響く心臓の音は、元々擬似的なものだ。生命を模して、真似て、その結果できた器官。魔力が尽きれば死ぬ体にとって、鼓動の強弱はさしたる意味を持たない。そのはずだった) 私は、知っての通り普通の生命体じゃない。魔力を基盤に、マナを取り込んで。そうして産まれた「モノ」だ。……だから、だろうな。どこまでいっても自分がしていることはただの模倣だと、心のなかではそう思い続けていた。
ユア・アラマート 2021年3月14日
自信がなかったんだ。自分の考えや想いも、今まで見てきた誰かから学習して。それをオウム返しに再生してるんじゃないかってな。 (もう少し、上体が傾く。長い髪が流れると、天幕のようにかかって。自分の赤い顔も、彼の赤い顔も。総じて二人しか見えないように隠してしまった) けど、そうじゃないって思わせてくれたのは。あなただ。私が今まで見てきたヒト達の中には、こんな衝動はなかった。――愛おしくて愛おしくて、それをどうやって伝えればいいのか。わからなくなるほどの、こんな感情を抱いたのは初めてだった。
ユア・アラマート 2021年3月14日
……お前のことを考えると、暖かくなるし熱くもなる。楽しくなるし、切なくもなる。本当に……本当にこの波が強すぎてな、中々制御しきれなかったよ。まあ、今もそうなんだが。 (ふふ、と笑って空いている手を自分の頬に伸ばす。触れている彼の手を、自分の肌で挟み込むように包んで) あなたのおかげで、私の世界は随分と色づいた。――どれだけ人に偉そうなことを言っても、自分は死ぬ理由も生きる理由も無かった。けど、本当は……憧れていたんだ。ヒトという生き物に。存在に。
ユア・アラマート 2021年3月14日
灯、私は「ヒト」になれているかな。
――あなたを愛し、これから共に歩んでいくことができる存在に。ちゃんとなれているかな。
皐月・灯 2021年3月14日
(途中で遮らず、ほとんど瞬きもせずに、彼女の言葉をひとつひとつ受け止める。唇からこぼれる言葉が見えるかのように。銀色のカーテンの中、ふたりだけの場所で、互いの顔を見つめ合う)(そうだ、彼女を待っていた。普段大人びて見える彼女が、その実とてもあどけない一面があることも、その出自ゆえに、自分に自信が持てていないことも、知っていた。だから、ずっと待っていた。それは違うんだと、彼女が信じられるまで)
皐月・灯 2021年3月14日
……オレは、家族を亡くした。故郷を失くした。流れ着いた場所で、拾ってくれた人たちを、みんな死なせた。全部オレのせいだ。……きっとオレは、間違ってヒトの形に生まれてきた死神で……もう誰も、傍に近寄らせちゃいけないんだと、思ってた。(重ねた手の暖かさと、頬の柔らかさ。そこに確かに「いる」ことを、噛み締める)
皐月・灯 2021年3月14日
けど、お前らに会ってから。そしてなユア、お前に触れてから……だんだん、それでも傍にいたい、今度は絶対死なせないって、思うようになった。錆びて、削れて……止まってた心に、血が通って、動いたんだ。オレはそれからずっと、この目でお前を、見続けてる。
……そうだ。オレは、今日までのお前を、きっと、お前より見てきたんだ。
皐月・灯 2021年3月14日
(だから、答えられる。だから)
――おしえてやる。
皐月・灯 2021年3月14日
お前はとっくに――オレの、愛しい「ひと」だ。
ユア・アラマート 2021年3月14日
(いくら記憶を探っても、いくら誰かと出会おうとも。こんなサンプルケースは一度も見たことがなかった。見たこともないもの、知りもしないものは模倣できないのだからこれは自分の中にあるもの。そんな理性的な判断ではなく、もっと原始的な答えがいつしか根付いていたのだ)(これを偽物と言うのであれば、この世界そのものがまがい物だと。それを、彼に肯定してほしかった) ……そ、か……。 (答えを聞いて。胸に湧いてきたのは安堵と、それを上回る喜び。ああ、よかった。ちゃんと自分は「ひと」になれたんだ。この、誰よりも愛しい人がそう言ってくれた)
ユア・アラマート 2021年3月14日
――ありがとう、灯。私を、ちゃんとひとにしてくれて。 (顔を動かし、掌が触れる位置を頬から唇にすげ替えた。年頃の少年からすればずっと硬く、今まで戦い抜いてきた戦場を思わせるゴツゴツしたそこに。労るような口づけで何度も触れて) あなたが、そう言ってくれるなら。私もこの先の言葉を、胸を張って言える。
ユア・アラマート 2021年3月14日
灯。……愛してる。愛してるよ。世界中で何よりも、あなただけが恋しいくて、あなただけが欲しい。 (だから、と。今度はその手を自分の胸元に引き寄せて) どうか、私の心臓になって? そうして私を、あなたの気が済むまで生かしてほしい。代わりに、私はあなたの目になるから。ずっと、同じ景色を隣で見させて……。
皐月・灯 2021年3月14日
……ああ。(頷いた。掌に触れる柔らかく湿った唇の感触。それはくすぐったくて、暖かい。嬉しさを皮膚で感じられるとしたら、きっとこんな感じだろう。自分の中には、ずっと前から……それこそ1年前から、同じ想いがあった。いや、その時間の分、もっと彼女を好きになれた。その想いを、ありのまま発した言葉が、彼女への答えだ。ヒトの定義など、そんなものはどうだってよくて――ただ、そこに生きる、君という存在が、愛しいひとになっていたのだと)
皐月・灯 2021年3月14日
オレも、愛してる。お前はオレだけの、世界で一番の、愛おしい女だ。ユア、お前を俺にくれ。お前以外は、何もいらねーから。(鼓動を感じる。疑似的なもの? それがどうした。確かに其処にいて、触れ合うことができて、こんなにも心が揺さぶられるのなら)当たり前だ。今更どこにも行かせねーよ。(頷いてから、自分の頬に触れる彼女の手を取って、片眼を覆うように手を置かせる)
皐月・灯 2021年3月14日
ずっと言ってるだろ、「オレはお前のだ」って。……だから、この目はお前にやるよ。(ふ、と微笑を零して)いつか、こいつでお前自身を見てみるといい。……他のどんなもんより、絶対綺麗に見えるから。
ユア・アラマート 2021年3月14日
(一年。その間に自分がどれだけ変わるのか、最初は半信半疑だった。けれど、思い返せばその頃から彼にだけは好きを好きで返したかった。だから後はもう、降り積もっていくばかりだったのだ。気づけば一年が経ち、限界近くまで詰まってしまったから。言葉という形を与えた途端、とんでもない勢いで溢れかえってしまった)(それも、今ようやく全てを伝えきれた。そう思うと、急速に心が軽くなっていくようだった)
ユア・アラマート 2021年3月14日
勿論、あなたが望んでくれるなら。私の全てを、あなたにあげるよ。――他に何もいらないのは、それこそお互い様だな。 (頬に触れていた手が、彼の片目の上にかかる。その奥にあるものが、ずっと自分を見ていてくれてのだと思うと。より愛おしさがこみ上げてきて) 灯が言うなら間違いないんだろうが、ちょっと照れるぞ。……全部、もらってくれな? (胸元で握っていた彼の手を、下におろしてから開放した)
皐月・灯 2021年3月14日
(確かに、ここまで丸一年かかった。去年のバレンタインから、今年のホワイトデー。けれど、待った時間は決して無駄ではなかった。四季のあるこの世界で、季節ごとのイベントを彼女と楽しみ、日常を一緒に歩いてきた。思えばその頃から、もういくつも、「好き」を返してもらっていたのかもしれない)(それが今、本当に、はっきりと、通じ合った)
皐月・灯 2021年3月14日
じゃあ、これでほんとに成立だな。――オレの全部はお前ので、お前の全部はオレのだ。(残った片目で君を見上げる。降ろされた手の指先をそこに触れて、しばらく黙り、じ、と目を見返す)ああ……勿論だ。お前を貰う。……大好きだ、ユア。(膝の上を我が物顔で占領する。)
ユア・アラマート 2021年3月14日
うん。全部もらうし、全部あげるよ。……よかった。ちゃんと言葉にすることができて。 (見つめられると、少し照れたように頬を掻いてから笑う。指先が触れる先で、呼吸の形に膨らんで、戻る) 私も大好きだよ、灯。 (背中を丸めるようにして、上体だけで覆いかぶさるかのよう) さて、お望みなら一晩中でも膝を貸すんだが。…そろそろ起きてくれないか? 王子様。 (目覚めのキスを送る立場としては逆だけれど、別にいいだろう)
ユア・アラマート 2021年3月14日
(ちゅ、と触れる音がして) ――そろそろ、もっと近くであなたが見たい。
皐月・灯 2021年3月14日
(ん、と喉のあたりが鳴る音。もう少しこうしていたかった気もするけれど、確かに、自分も――いや。多分自分の方が、彼女をもっと近くに感じたくなった。何せ、お互いにお互いの全てをあげると言ったばかりだ。そんな状況でのお姫様のキスは、どんな魔術よりも効果がある)わかった。(身を起こし、そのまま両腕を広げてみせて)ほら、来い。
ユア・アラマート 2021年3月14日
……。 (目覚めのキスは自分からしたものの、王子様のリアクションが本当に王子様で困ってしまう。年下だとか自分のほうが経験があるだとか、とっくに意味を成さなくなった言い訳はさっさと捨てて) うん。……灯、連れてって。 (腕を伸ばし。彼の首に絡めるようにして抱きしめる)(そういえば、こんなに甘い声。いつから出せるようになったのか。彼なら分かるだろうから、後で聞いてみよう)
皐月・灯 2021年3月14日
オレが王子様なら、お姫様は一人しかいねーだろ。(しおらしくなった彼女に、慣れたもんだろと笑ってみせて)しっかり掴まれ。オレが言うまで離すなよ。(お姫様を運ぶと言えばの、膝下に腕を入れてお姫様抱っこ。体が密着すれば、匂い立つのは花の香り2人分。甘えるような彼女の声は、耳に心地よくて。何の苦もなく抱き上げると、寝室の方へ足を向けた)……そうだ、ユア。
皐月・灯 2021年3月14日
……明日は、店、休みだな。(どこか悪戯っぽい響きで、耳元に囁いた)
ユア・アラマート 2021年3月14日
それは当然だろう? こればっかりは誰にも譲れない。 (慣れたように見えるか? そんな返事ついでに抱きつく勢いで頬同士を触れさせる。すっかり熱を帯びた体温が、何よりの答えだった) 了解。何時もどおり、エスコートはよろしくな…? (抱え上げられたなら、あとはもう素直に身を任せる。変に力を入れると彼が持ち上げにくくなるので、信頼を込めた脱力で支えてもらい) ん?
ユア・アラマート 2021年3月14日
……。――ばか。 (耳がはたはた揺れる。恥ずかしさを紛らわせようと思って、なんとか捻り出した文句は相変わらず声が甘い)(まったく、意地の悪い王子様だ)
ユア・アラマート 2021年3月14日
(だから) ――明日だけじゃ許してくれないくせにな。 (せめてもの仕返しとして、耳に齧りつきにかかる)(楽しく、明るく、花が咲くように笑う声をおまけにして――)