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来客:空露・紫陽

九十九里・トヲル 2021年3月2日


 
 ――九十九里さんの噂を聞きたい?
 ――やめとくれよ、うちにまで不幸が舞い込んだらどうするんだい。

 ノックは三回。こんこん、こん。
 噂話を聞きつけて、屋敷を見に来るひとは多かったけれど。
 実際に屋敷を訪れるひとは限られてくるわけで。
「――なぁ、誰か居るかい?」
 屋敷の主が、宿の神様を楽しませてくれるかは、まだ分からないけれど――。


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 来客:空露・紫陽(Indulgence・f30642)

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九十九里・トヲル 2021年3月2日
はい、おりますよっと。(玄関を開ける前から、そんなことを呟いて。ぎぃ、と扉を開ける。立っていたのは自分より若干背の高い男性で)……おや、初めましての方ですね。 遠路はるばるようこそいらっしゃいました。……もしかして、何か噂だとか聞きました?
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空露・紫陽 2021年3月4日
(出てきた相手の姿を確認すると、紫煙燻らせていた煙草を携帯灰皿に放り込んで、紫紺の眸を細めて、)おう、お初さん。何処の誰だかわかんねえ奴に出迎えアリガトさん。
……噂? 噫、誰も教えてくれなかったアレな。あんまりにも隠されるモンだから訪ねてきちまった。良かったらお邪魔してもイイかい? 土産は此れくらいしか無いんだが。(差し出されたのは透明な袋と金色のリボンでラッピングされたショコラマドレーヌ。市販品に見える其れは、よく見れば手作りだと解るかもしれない)
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九十九里・トヲル 2021年3月5日
何処の誰かは分からなくとも、お客人は持て成さなければ九十九里の名が廃ります。(なんて、と冗談めかしてからから笑って)
かか、いい噂は残念ながらないですからねえ。口も噤むというものでしょう。……おや。土産なんて気にせずとも……。(と、言いつつ。差し出されたそれを見て、思わず両手で受け取る)
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九十九里・トヲル 2021年3月5日
…………こんないいもの、貰っていいんですかね。(隠しているつもりだけれど、甘いものには目がない性分で。まじまじと手のなかのマドレーヌを見る。店のものと見間違うほど出来のいいそれが、手作りだとはまだ気付いていないだろう)
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空露・紫陽 2021年3月5日
そんじゃ、客として甘えさせて貰おうかね。(くすり、冗談に戯れを重ねた)イイ噂が無い、成程。道理で。まぁ俺はそういう物の方が興味湧いちまう性分なんで。
イイ物? くっは、お褒め預かり光栄なこって。別に何処かの店の高いもんでもない俺の手作りだ、遠慮なく貰ってくれや。手作りってのに抵抗無けりゃの噺だがね。
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九十九里・トヲル 2021年3月5日
(くつくつ可笑しそうに笑って)大した持て成しは出来ませんが、どうぞごゆるりと。 ――おや、そういうお話がお好きですか? いい噂はありませんけれど、ま、根も葉もない噂もありますし。ご期待に添えなかったら、申し訳ありません。(やっぱり可笑しそうに笑った)
…………大変いいものじゃないですか、(続いた言葉に思わず止まる)……え。手作りですか。このお店に売ってそうな、これが?
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空露・紫陽 2021年3月6日
なぁに、俺みたいなのを歓迎してくれるなら其れで十分ってヤツさ。灰皿と、欲を謂えや珈琲が有れば嬉しいねぇ。(一寸、我侭なんてのも添えてみるのだ)
個人的には、噂の立つ様な場所に興味が湧くってのが正しいからな。期待も何も、真偽は実際の処どうでもイイのさ。実際来てみりゃ饗しが待ってるなんて、今みたいなのも俺は好きだぜ。
これ以上褒めても、同じ菓子がラッピング別で出てくるだけだぞ。(其れとも追加がお望みで? なんて、)噫、手作りだ。意外かい?(何なら作って見せてもイイと男は笑う)
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九十九里・トヲル 2021年3月6日
ああ、珈琲も灰皿もありますよ。あたしも吸いますんで。(珈琲を淹れる腕前はありませんけれど、と続けて)
はは、そんなに素敵な持て成しは出来ないかもしれないですけれど……。ラッピング別で。意外というわけではないですが……。(お菓子やさんか何かですか、と聞こうとして、はたと)…………そう言えばお名前を伺っていなかったような。あたしは九十九里トヲルと申します。よろしければ名前を伺っても?
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空露・紫陽 2021年3月6日
おっと、お前さんも喫煙者か。仲間が居て嬉しいねぇ。珈琲は味もだが、(淹れる心も大事だろなんて、軽い音でされど確かな音で置いてゆく)なぁに、灰皿と珈琲が至高の饗しさ。
良かったら後で煙草の交換でもどうだい?(自身の本体である紫の本体に金装飾、旧くも褪せぬレザーのシガレットケースをひらりと見せた)
おや、意外じゃないって評価も珍しい。(名を問われて此方もはた、と気づいた様子で)俺は空露紫陽ってモンだ。其処に在る空に滴の露、そんで紫陽花から花を抜きゃ俺の名前になる。名前の様な風情は俺にねぇけどよ。お前さんはトヲルな、ok。呼び捨てで構わんかい?
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空露・紫陽 2021年3月6日
……そうだ。
どうせなら其の菓子に合う珈琲は、俺が馳走しようかい?(どうせなら気に入って貰った甘味と一緒に、と)
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九十九里・トヲル 2021年3月8日
確かに。珈琲はひとに淹れてもらったほうが美味しい気がしますねえ。 ……おや、煙草の交換ですか。いいですね、ぜひぜひ。(軽く胸ポケットを叩いた)
有名なパティシエに男性が多いなんてのもよくある話ですし。(頭のなかで文字を思い浮かべて)おや、ほんとうに綺麗な名前だ。いいですねえ。あたしですか?どうぞどうぞ、呼び捨てで。
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九十九里・トヲル 2021年3月8日
……珈琲までご馳走にですか? あたし、持て成すより持て成されてません?(気のせいですかね?と思わず首を傾げた)
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空露・紫陽 2021年3月12日
まぁ俺も胸張れる腕前が有るかは扠置き。淹れんのは我と楽しいから其れで可ければ。……物は言ってみるもんだな。後でお前さんの味、教えてくれ。(返す様に胸ポケットに仕舞った本体をとんと叩いて)
別に俺パティシェでも何でも無い、只の住み込みの酒場手伝いだがね。何、綺麗なのは名前の綴りだけさ。其れでも褒めてくれて有難うさん、トヲル。(空気に刻む様に許された音の音を、改めて口にした)
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空露・紫陽 2021年3月12日
なぁに、気のせいだろ。俺の淹れる珈琲は土産の添えモンだからな。(くすりと笑って読めぬ表情で愉しげに笑ったなら)さて、そろそろ中に入れて貰っても?
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九十九里・トヲル 2021年3月13日
可どころか、大歓迎ですとも。……いいですねえ、あたしも美味しい珈琲の淹れ方教わりましょうか。(胸ポケットを突きながら)お口に合えばいいんですが。
…………ただの住み込みの手伝いで、ここまで作れるものなんですね……。(しげしげとマドレーヌを見ていたが、名前を呼ばれればふと顔を上げて)いいええ、どういたしまして……、というのもすこし変ですかね。(からから笑って)……おっと。立ち話に夢中になってしまいました。どうぞ、中へ。
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空露・紫陽 2021年3月15日
教えられる程のモンがありゃイイんだけどな。其処は専門家じゃないんである程度美味しけりゃの認識で頼むわ。(もう一度、本体をスーツ越しに突いて)口に合うかはお互い様だろ。合えば僥倖ってヤツだ。
別に今の店で覚えたモンじゃねぇぞ。人の形を取る様になって、実際自分が物を食べる事になって、どうせ食うなら美味しい方がイイって、根無し草が求めた末の結果だからな。だから其れを受け取って貰えんのは、其れだけで嬉しいモンだ。(別に変じゃないだろうさ、なんて軽口を置いて招かれた先へと足を進める。――さて、中はどんな処やら)
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九十九里・トヲル 2021年3月18日
おやま、ご謙遜を。これだけ素晴らしいものを作られるんですから、きっと珈琲の腕も確かでしょう。 ……かか、そうですね。うちはあまり禁煙だとか分煙?だとか考えたことなかったんですが、最近お客様も増えましたし気にしたほうがいいんですかねえ……。(なんて、独り言)
(すこし考えたのちに)……嗚呼。成程、成程。紫陽さんは、神様でしたか。貴方を楽しませられるものが、此処にありますかねえ。(きっと、外見のイメージからそうそう違わない内装だろう。面白いものがなく、退屈に見えるだろうか、なんて考えて)
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空露・紫陽 2021年3月20日
判らんぜ。珈琲淹れるのだけは壊滅ってのも有るかもしれんだろ? ま、其の時は笑って許してくれや。(おそらくは、そうしてくれるだろうと思っての戯れ置いて)
分煙は客から要望あったらでイイんじゃないか? わざわざ喫煙者の気持ちを悪戯に狭める事もないだろ。(拾ってしまった独り言に悪びれもなく音を重ねた)
神様って謂われると不思議な心地だな。古い物に宿っただけのモンだよ俺は。知らん場所、人を識る。俺の愉しい基準は其処だからな。思わぬ掘り出しモンが有るかもだしな。例えばお前さんの秘密とか?(探すつもりは無い癖に、そんな事。言葉遊びは癖にも近い持ち主譲り)
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九十九里・トヲル 2021年3月23日
かか、紫陽さんは面白いひとですねえ。淹れてもらって文句だなんて、そんな無粋なことしませんとも。(せっかくのお茶とお菓子がまずくなるのはイヤですねえ、と)
(聞こえてました?と笑う)ま、あたしと紫陽さんしかいないときは気にしないことにしましょ。でも、他所の世界に行ったときにうっかりしちゃうんですよねえ……。 ……あたしの秘密?気になります? でも残念、あたしはちょっと背後に光るものを背負っているだけの、ただのひとですよ。(貴方の言葉遊びを聞いて、愉快そうに)
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空露・紫陽 2021年3月27日
面白い、そうかい? 文句がねぇなら好きに淹れるかね。まぁ料理程じゃないが、実際それなりには淹れられるから安心しな。土産を不味くするなんてのは名が廃るってモンだ。(くすりと愉しげな音響かせ)
おっとスマン、本業が本業なんで音には割と敏感でな。気にするのは声が上がってからでイイのさ。少なくとも俺とお前さんの間には言の葉通り気にする必要無いしな。……うっかり?(内容が気になって話題を追ってみる) 噫、そういやヤケに煌いてんなと思ったら成程。でもその光の中にある影、一層探してみたくなっちまうのは……性かねえ。(言葉遊びの中に悪癖への一瞬の溜息を混ぜるも、游びは続けた侭)
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九十九里・トヲル 2021年3月29日
ええ、とてもとても。(くつり、笑みを返して)それじゃあキッチンに案内しましょうか。埃まみれ、なんてことは流石にないから安心してくださいませ。
おやま、それなら光栄です。……うっかりというのは、その、禁煙の文化があるところでしでかしたことが、何度か……。(はは、と乾いた笑いを浮かべる) 影、探したくなります? 光があれば影が、とはよく言ったもので。よぅく見なくとも見つかってしまいそうです。
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空露・紫陽 2021年4月4日
他の誰でも無い、目の前のお前さんが面白いと思ってくれたなら何よりだ。(又ひとつ愉しげな笑み重ね)埃まみれだったら掃除からとも思ったが、その心配も無さそうだ。案内頼むぜ、トヲル。
ふむ、成程な。文化は世界によって違うし、別にやらかしちまうのはイイのさ。要はその後に反省出来るかだろうしよ。只、まぁ、お前さん見た目より随分うっかりさんなのな。(男は矢張り愉しげに紡ぐだけ) 狙撃手はそういうトコが気になっちまうモンで。……性かね。ま、見つけたって口にはしないさ。秘めてこそ輝くお前さんの魅力ってヤツも有るだろうしな。
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九十九里・トヲル 2021年4月4日
(やっぱり面白いひとだと呟いて)……かか、いくらお客様が来ないとは言え、流石にキッチンが埃だらけなのは、ねえ。(くつくつ笑う。あちらです、と指を指してから先を歩き始めた)
…………反省。(出来てますかねえ、とぽつり。続く言葉には)……う゛。そればっかりは言い返せない…。 はは、それは有難い。ええ、ええ。見えてもどうか、見ぬふりで。(気付けばキッチンの前。此処です、と扉を開けた)
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空露・紫陽 2021年4月16日
(其の音は聞き逃さず笑うだけ)……ま、確かにキッチンが埃だらけだと、普段使ってねぇのが一目瞭然だもんな。(くつり、同じ様に音を返す、案内されるが侭、その輝かしい背に着いてゆく)
開き直ってなきゃ出来てんじゃねぇの? 反省したとして次に活かすのはよ、慣れる迄は難しいモンだろ。(ヒトらしい他人事の物言いで) 噫、了解。見えたものを秘めるは得意な方だ。(扉の先、キッチンを見回す。年季、傷どれをも紫紺に映し)なぁ、此処自由に使ってイイのかい?
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九十九里・トヲル 2021年4月17日
……はは。男だけだとどうしても、ねえ。(キッチンを見回す彼の姿を眺めながら)次に活かすのは、ええ、出来ている気がしません。 (ぱちくり、瞬いた)……此処をですか。ええ、構いませんとも。道具も欲しいものがあれば揃えますけれど。(料理はそこまで得意ではないから、道具は必要最低限しかない。料理をするという彼にとっては少ないだろう)
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空露・紫陽 2021年4月19日
ま、色々滞ってたら呼んでくれや。飯作るかキッチン片すくらいは胸張れるからよ。(くすり笑って、出来ないのなら頼れば善いと男は謂う)次に活かすのは何れでイイさ。染み込んだ習慣を切り替えるには時間しかねぇしな。(瞬く姿に此方も一度だけぱちくり瞬く)ん? 何か不思議な事でも聞いたかね。持ち主の了承は必要だろ? 道具は自前のが有るから大丈夫だ。(もし何か作るのなら凡そは事足りるだろう)……とは言え、珈琲メーカーは無いがね。で、お前さん。珈琲は豆派とパック派どっちだい?(有る方を借りたいと申し出を)
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九十九里・トヲル 2021年4月20日
……ああ。頼るという発想が、あまりありませんでした。(それじゃあ紫陽さんにお願いしちゃいましょうか、とくつくつ)……はは、流石かみさま。含蓄がある。 ……ああ、いえ。一言目が使っていいか、だったので驚いてしまって。(ほんとうに料理が好きなのだなあ、なんて) 珈琲は、豆のほうが好きですねえ。珈琲関係でしたら道具はたしか、このへんに――……。(たいして手入れはされていないけれど)
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空露・紫陽 2021年4月24日
お前さん自分で溜め込みがちなタイプかい?(噫、何時でもと、返す音はどれも愉しげで。つい笑いが零れる相手だなと口にせず思うだけ)……神は神でも何の力もご利益もねぇけどな。
好き、というかキッチンってのは料理をする場所だろ? 驚かれた事に俺もうっかり驚いちまったわ。(矢張り面白い男だと。背に背負う光に違わぬくらい心に光を射す様な)じゃ豆で淹れるか。……道具は動かくだけ軽く確認しとくかね。(触れたなら慣れた手付きで使い方を確かめ、流れる様に使い始める。――挽き方を考えながら、)
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九十九里・トヲル 2021年4月25日
どうでしょうねえ。自分にとっての必要最低限が満たされていれば、そこそこ満足してしまうといいますか。 かか。ご利益があるかどうかは人間が決めることですから。(少なくとも、美味しいお菓子にありつけるあたしはご利益を得ているでしょうねえ、なんて)
……そこまで料理が好きでもないので、そもそもキッチンをそんなに使いたくないんですよね、ええ。 ……道具は、動くとは思うんですが……。(慣れた手付きで扱う紫陽さんの様子を伺いながら)
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空露・紫陽 2021年5月10日
なら折角の縁、雑用と料理の際にはどうぞ神様をご贔屓に?(くつり笑って、お前さんにご利益があるならと)菓子なら何時でも出るぞ。何なら今一種類増やしてもイイぜ。
――噫、動く動く。あんま使ってない割には無碍にもされてねぇ気はする。どいつも悲鳴を上げちゃいねぇしよ。(動作確認を終え、小さな頷きの後に。慣れた手付きで手網に入れた豆を、コンロの火に掛ければ焙煎の始まり。好い馨が漂い始めた)さぁて、お前さんはどんな味を出してくれるんだい?(冷ます頃には男の手は何処か楽しそうにリズムを刻む)
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九十九里・トヲル 2021年5月11日
(申し出に、それはもう雇ってお金を払わないとですねえ、と笑って)……いま。え、今ですか。…………実は魔法だったりします?
ああ、動いたならよかった。てんでダメだと言われたらどうしようかと思いました。(くつり、冗談めかして笑って) ……珈琲は、ひとに淹れてもらったほうが美味しいですよねえ。や、紫陽さんが淹れてくれれば、それはもう文句の付け所もないでしょうが……。
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九十九里・トヲル 2021年5月11日
(漂う珈琲のかおりを楽しみながら。待つ間にこっそりとマドレーヌをひとつ摘まんだのは、ひみつである)【〆】
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