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【噺】今日ハ愉シキ、

神埜・常盤 2021年3月1日


――雛祭り。

上巳の節供は、神事のひとつである。
由緒正しき神社の石段に、赫く艶めく緋毛氈。
其処にずらりと並べられた、澄まし貌のお雛様たち。
はらはらと舞う桜は、赫い地面を薄紅に染めて往く。

温かな焔が揺らめく「ぼんぼり」は、
夜に染まり始めた世界を茫と照らして居た。
橙の灯を浴びて、雛人形の白頰に朱が燈る。

何処か神秘的な趣に溢れた夜に、
琥珀を纏う男が、ゆらりと翳を落とす――。

* * * * * * *

☞サクラミラージュの神社にて。
☞初見・既知問わず、先着壱名様と1:1を。
☞置きレス式。三十レスを目安に〆。
☞噺が十日間途絶えたら御仕舞い。




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神埜・常盤 2021年3月1日
(固い踵の音を響かせながら、石畳をゆるり昇り行く。ふと、両親に手を引かれながら、下駄をカラコロ鳴らす童女とすれ違った。)――……。(微笑まし気に口許を弛ませながらも、振り返ることはしない。その代わりに、ちらり。人形へと流し目を呉れる。軈て表情豊かな三人上戸の傍で立ち止まれば、品定めをするように、彼らの姿を見降ろした。)あァ、豪華だなァ……。
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神埜・常盤 2021年3月3日
〽われ通らば往く、彼方より聴こゆる聲の侘しさよ――。
(ぽつり、ぽつり。懐から取り出した闇彩の護符を唇に寄せ、暗示めいた詩を吟じる。ささやかな其の聲は、誰かの耳に届くだろうか。)
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世母都・かんろ 2021年3月6日
(桜の花、夜の灯。美しい雛壇を見上げ)サクラミラージュも、雛祭りなの、ね(上着を羽織り直して、石畳を静かに)……?(あわいささやかなうたが、耳に届いて。思わず石畳の上を見る)
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神埜・常盤 2021年3月10日
(石畳のうえを仰いだ君と目が合ったのは、宵彩の護符で靜に人形を撫ぜた、その時だった。『お手を触れないでください』なんて、決まり文句が人形の脇にあるものだから。空いた手のゆびさきで、「しぃ」と己の唇を封じてみせ。)――御機嫌よう。君も、節供を祝いに?
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世母都・かんろ 2021年3月14日
あ……(その仕草に見惚れるほど綺麗な姿は、なんだか見てはいけない物を見たような)ご、きげん、よう。えと……はい。お雛、様、が、綺麗、って。きい、て(返した言葉の声は、まぎれもなく青年のそれ)
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神埜・常盤 2021年3月15日
(君の唇から零れた聲彩に、おや、と云う貌をした。まじまじと、上から下まで愛らしい姿を見降ろして。)ウンウン、此処のは特に立派だよねェ。……君は、綺麗なものが好きなのかい。あァ、丁度よかった。大の男ひとりじゃ侘しかったところだ、ちょっと――そう、逍遥に付き合ってくれないかね。(おいで、と上段からゆるり、君を手招いて見せる。)
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世母都・かんろ 2021年3月18日
(慣れぬ視線、けれどそれほど嫌なものではなく)はい、すごく、綺麗、で、立派。石畳、に、かざ、る、なん、て、びっくり、して。……ご一緒、して、いいん、です、か?(ぱちり、目を瞬きし。そろり、迷いながらも階段を昇る)
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神埜・常盤 2021年3月20日
ウンウン。神社の石段を雛壇に見立ててるなんて、すごく豪華だよねェ。(視線を下へ、上へ、と交互に動かせば、感嘆の吐息をひとつ。)勿論、君さえ嫌じゃなければね。ほら、僕は人相が宜しくないから。独りで彷徨いていて、子攫いと間違われては困る。(君のような可憐な子が隣に居たら、悪目立ちもせぬだろう、なんて。涼しい貌でそう語ってみせた。)
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世母都・かんろ 2021年3月21日
可憐……!?あ、えと、わ、たしで、よけれ、ば(照れたように頬を染めつつ)あの……誘拐、する、よ、うな、方に、は、見え、ません、よ。綺麗、な、人、だなって、思い、まし、た(昇った先、彼と同じ段差まで辿り着き)お雛、様。神社、の、人、が、かざって、るんで、しょう、か。
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神埜・常盤 2021年3月27日
ふふ、其れは良かった。(にやり。緩んだ口端から牙を覗かせて見せれば、胡乱な男の貌に悪どさが増す。)お褒めに預かり光栄だよ、エエト……お嬢さん?(そう呼んでも構わないか、と君の貌彩を伺った。隣にふたり並び立てば、続く石段をぐるりと見まわして。)あァ、此の神社では毎年並べているようだよ。一種の名物になっているのだとか。――斯うして眺めると、壮観だねェ。(しみじみとそんな科白を溢したのち、上段へと一歩、脚を掛けて。)それじゃァ、進むとしようか。一番上で僕らを待ち兼ねている、男雛と女雛の許へ。(ゆびに挟んだ黒い護符をひらりと揺らしながら、ゆるりと君を促した。)
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世母都・かんろ 2021年3月29日
は、はい。どんな、風に、呼ん、で、くだ、さって、も、大丈夫、です(少し頬に手をあて)毎年、すごい……。お内裏、さま、と、お雛、さま。きっと、綺麗、ね。……あの、その、お札、は?(促されるまま階段を、共に一歩ずつ。ふと、護符に目を遣り)す、みま、せん。なんだ、か、気に、なって。お守り、です、か?
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神埜・常盤 2021年3月30日
ああ、三人上戸すらこの煌びやかさなのだから。主役のふたりなんて、もっとキラキラしていて、綺麗だろうねェ。(たのしみだ、と上段を仰いでくつくつ笑った。)――……あァ、コレかね。(伍指に挟んだ護符で、はたはたと風を扇いで見せる。描かれた赫い五芒星が、妖しく煌めいた。)此れはねェ、厄払いの為に持っているのさ。人形は、特に雛人形たちは、裡に厄を貯め込みがちだから。見物序に祓ってあげようと思って。(悪いモノになったら可哀想だろう、なんて。お道化た調子で、口角を緩ませた。)
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世母都・かんろ 2021年4月7日
厄、払い。……あ、きいた、こと、あり、ます。雛、人形。子供の、代わりに、悪い、もの、を、受け止め、て、あげて。川に、流、し、たり。もやし、たり、も、するって。……はい。せっかく、綺麗なのに、可哀想、だもの。(煌く赤の五芒星、陰陽師のそれに目を瞬かせ)……映画、で、見たもの、に、似て、ます。
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神埜・常盤 2021年4月10日
そうそう、よく識ってるねェ。個人的には役目を終えた子達を燃やすのも、川底に沈めるのも、何だか可哀想に想えて仕舞うケド。(口端に苦いものを湛え乍ら、ゆるりと肩を竦めてみせた。)綺麗なものは、どうか綺麗な侭で居て欲しいものだよ。……おや、そうなのかい。(階段を上りつつ、己の護符に視線を落とす。謂れてみれば確かに、侍の世界以外でも“陰陽師”と云う存在は知名度がある様な。)ふふ、格好良いだろう。尤も、僕は俳優では無く「本物」だよ。
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世母都・かんろ 2021年4月14日
綺麗に、してもらった、もの、は、大事、に、して、あげた、い、です、よね(こくり頷いてから、きょとんと)ほん、もの。じゃ、じゃあ、お仕事、は、陰陽師……お祓い、を、される、方、です、か?あと、神職、の……あ、學徒兵、さん。(きっと、帝都で一番馴染みある仕事)
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神埜・常盤 2021年4月16日
一年に一度の縁と云えど、なるべく大切にしてあげたいよねェ。早く片付けないと「嫁に行けなくなる」なんて言い伝えもあるが。(きょとんとした君の視線を受け乍ら、護符をゆびさきで弄び。)ふふ、本職はしがない“探偵”さ。あァ、けれど“學徒兵”と云う答えは惜しかったねェ。此処だけの噺、僕は“超弩級戦力”と云うヤツなのだよ。(石畳を淡々と昇り行き、漸く随身ふたりが並び往く段へと辿り着く。先程と同じように、護符で彼らを撫ぜて、)
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世母都・かんろ 2021年4月21日
お嫁、かぁ(ぽつり、聞こえるか聞こえないかの小ささで呟いてから)探偵、さん……あ、わ、猟兵、なんで、す、ね!えと、わ、たし、も、そう……!(しゃぼんの瞳がふわふわ揺れる。やわく護符が人形に触れていく様を見つめ)あの、じゃあ、これ、も……猟兵、として、の、仕事、です、か?
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神埜・常盤 2021年4月22日
――いきたい?(耳ざとく君の聲を拾い、小さくそう問いかけた。)おや、君も同胞だったのかね。それは嬉しい偶然だ。今後また袖触れ合った時は宜しくねェ。僕はほら、か弱い陰陽師だから……。(にぃ、と悪い貌で哂って見せつつも、ゆびさきは丁重に護符を揺らして穢れを祓い往く。)いや、趣味さ。いい年をした男が何を、と想われるかも知れないが。僕は人形が、何というか――……そう、好きでねェ。
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世母都・かんろ 2021年4月28日
(ほんの少し肩を震わせて、苦笑というにはあわい笑みをこぼし)……わた、しは。難、しい、と、思い、ます。(か弱い、のだと笑う男に、不思議そうに)そう、です、か?はい、よろし、く、お、願い、します……!わた、し、も、全然、つよ、く、ない、から。お人形、すき、なんですね。素敵、だと、思い、ます。こうやって、お雛様、を、気に、して、しまう、くらい、すき、なのって。(優しいわ、とたどたどしく続けながら、穢れを払う仕草につい魅入る)
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神埜・常盤 2021年5月2日
――……そう。(僅か震えるあえかな肩を見て、それ以上踏み込むのはやめた。祓い終えれば随身から護符を遠ざけ、インバネスをふわり、風に旗めかせた。)ふふ、じゃァ戦場であった時は、強い人の後ろにふたりで隠れておこう。(にやり、徒にそんな戯れを溢して。また、上へと脚を進めていく。)はは、有難う。昔は興味なかったんだけどねェ。ひとつに愛着がわくと、凡てが愛しく成って仕舞って。そう、普段は君が纏っているような、綺麗な洋装が似合うドールを愛でて居るのだよ。(本当に綺麗な衣装だねェ、と血彩の双眸をやわく弛めて見せた。)
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世母都・かんろ 2021年5月7日
そ、そうです、ね。適材、適、所、だもの。わた、し、遠距離、の、攻撃、が、得意、です(こくり頷いて、彼に続くようにまた一段)ドール、素敵……!球体、関節、です、か?わたし、も、いつか、お迎え、したくって。人形遣いの方、や、ミレナリィ、ドール、さん、に、つい、見惚れ、ちゃって。(ぱ、と笑みが先程より華やぐ)えへへ……褒めて、もらえて、うれし。オーダー、メイド、なんです。(裾をひらり、少しはためかせ)
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神埜・常盤 2021年5月12日
成る程、遠距離か。因みに、得物は?(かつかつ、踵の音を鳴らしつつ。五人囃子が並ぶ段に辿り着けば、また護符を揺らめかせた)何方かと云うと、あれは……マヌカンかなァ。でも、球体関節も好きだよ。きみと並べば、さぞ眼福だろうなァ。ウンウン、ミレナリィドールはまさに、生きる芸術って感じするよねェ。(五人囃子を護符で仰ぎながらも、眸は君の動作を見守って居る。花弁のように揺れるドレスに、頬を弛ませて)ほう、拘りの一着だね。デザインは君が考えたのかい、センスがいいなァ。
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世母都・かんろ 2021年5月17日
得、物?(不思議そうに小首を傾げてから、はっと)……あ、武器、です、ね。えっとその、歌、です。うたう、と、雨を、動かせ、ます。超能力、みたい、な、もの、かし、ら。あな、たは、やっぱり、式神……あ、でも探偵さん、なら。拳銃、とか(操る護符が揺れる度、視線はそわそわと)マヌカン……マネキン、です、ね。等身大の、綺麗なお人形って、憧れ、ます。きっと、綺麗。(会ってみたいと続けて、ふわふわと笑みをこぼす)ありが、とう、ござい、ます……!デザインも、お任せ、だけど。色や、形は、こんなの、がいい、って、伝えたり、するん、です。とっても、素敵な、魔女さん、なん、です!(想いを伝えたいのか、ぎゅっと拳を少しばかりふるう)
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神埜・常盤 2021年5月22日
唄……へェ、凄いなァ。雨まで動かせるなんて。何だか竜神の巫女みたいだねェ。君の唱、聞いてみたいな。(かつかつ、靴音を響かせながら階段を登り続けて。問いには曖昧に笑みを溢す。式神使いの荒さには、多少自覚が在るのだ。)そう、式神を使うのさ。管狐に、かわいい金魚に、紙人形に、色々な子がいるよ。……銃とか使えたら格好良いよねェ。僕ダァツとか苦手だから、動く的とか狙える気がしないけど。(軈て三人官女の許へ辿り着けば、再び護符をひらひら揺らして。)ならば、今度紹介しよう。贔屓目かもしれないが、たいそうな美人だよ。……ほう、知り合いにオーダーしているのかな。君の世界観が詰まった、大事なドレスなんだねェ。(その仕草が微笑ましくて、自然と双眸を弛ませた。)
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世母都・かんろ 2021年5月29日
み、巫女さん。そんな、すごい、もの、じゃ……!(首を横に振って、それでもはにかんだ)……歌、を、褒めて、もら、う、の、は、うれ、しい、です。わたしの、で、よけ、れば。(一段、また一段)わ、ぁ、素敵。本当に、映画、や、物語、みたい。ダーツ、は、わたし、やったこと、ない、から。ちょっと、興味、あり、ます。(目の合った三人官女に、あなた達も綺麗、とこぼし)わ、ほ、本当、です、か?是非、会いたい、です!(ひらり、また裾を翻し)男性の方、の、オーダーも、して、らっしゃる、から。きっと、探偵さん、にも、素敵、な、お洋服、作って、くれます。わたし、も、紹介、した、い、です。
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神埜・常盤 2021年5月30日
じゃァ、次に会った時は聞かせておくれ。(はにかむ君に、此方も笑みを向けた。三体へ護符を這わせたら、再び階段を上って往く。)ふふ、「式神」って単語は如何にも物語っぽいよねェ。僕が使うのは、そう華やかでもないけれど。はは、では一緒に練習しに行くかね。ダァツの出来る場所へ……この世界にはあるのかな?(帝都は広いので、探せば見つかりそうである。軽く頸を傾けつつ、また一段歩みを進める。)ふふ、不愛想だが怒らないでやってくれ給えよ。なにせ、マヌカンだからねェ。(奇妙なことを宣いながら、翻る君の纏いを横目で眺め。)ほう、僕が着れるような衣装もかね。実はゴシックな装いにも興味があってね、紹介してくれるならとても楽しみだ。
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世母都・かんろ 2021年6月6日
えへへ……はい、聴いて、ください(あやふやな約束を、少しばかり確かにするように)わ、わ、ダーツ、行きたい、です。バー、かし、ら。帝都、に、なく、ても、わたし、他の世界、ま、で、飛べ、ます、から(登頂が見えてきて、階段を上る足取りが少しだけゆっくりと流れる)ゴシック、な、お、洋、服……今、の、モダンな、着こ、なし、も、素敵、だけ、ど。黒や、グレー、も、お、似合い、だわ。(いよいよ見える、お雛様とお内裏様の姿)
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神埜・常盤 2021年6月13日
ふふ、約束だよ。楽しみにしてるねェ。(にぃ、と口端を上げながら。交わした其れが本当に成るようにと、敢えて口にして見せる。)成る程、バーなら有るかもしれないなァ。ふふ、頼もしい限り。じゃあ他の世界でも、いつかダァツをしに行こう。ところで君は――……成人してる?(頸を傾けながら、想ったことを問い掛けつつ。視界に写り込んだ男雛と女雛に、つぅと双眸を細めて。)ふふ、モダンと云われると照れるなァ。黒や灰彩は余り着たこと無いからねェ、君が紹介してくれる店も楽しみに。(頂上に辿り着けば最後にもう一度、黒い護符で雛人形を撫ぜた。こころなしか、今までよりも丁重に。)然し、和風のお姫様と王子様も綺麗だねェ。着物姿が、なんとも華やかだ。(人形を見降ろしながら、見惚れるようにゆるりと笑う。)
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神埜・常盤 2021年6月24日
(総ての雛人形の厄を払った後は、君とゆるり言葉を交わしながら、賑わう神社を逍遥したことだろう。)(ぼんぼりはふたりの影を、温かく照らしていた。)
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神埜・常盤 2021年6月24日
(〆、お相手感謝を。)
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