動物寓意譚
矢来・夕立 2020年12月25日
元オフィスビル≪天原ビルヂング≫
6F。約束がある。
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黒江・イサカ 2021年1月16日
持ってるよ、もちろん。(傘を見上げるついで、引っ繰り返るように仰げば窓枠に飾ってあるガラス瓶を視線で示し)
矢来・夕立 2021年1月16日
アレをあげてからの一年は、あげる前の一年よりもずっと早かったように思います。(視線の先を見るでもなく、軽く窓を省みるだけ)あなたに殺される日もこんな感じで、案外すぐに来てしまうのかもしれませんね。
黒江・イサカ 2021年1月18日
……そうだねえ。でもあれだね、1年が早く感じるってのは大人になってきた証拠だよ。(首が戻ってくる)(君を見て)どうだい。いい人生送れてる?
矢来・夕立 2021年1月18日
ええ。去年よりもよい年でした。分からないことは増えてしまいましたけれど、それでも。(目を合わせるのは今更ながらに気恥ずかしい。首の傾きを直し、考え事のフリで背もたれに体を預けた)海も楽しかったし。遊園地も。……
矢来・夕立 2021年1月18日
(デートだ……)
黒江・イサカ 2021年1月25日
そっか。(降り注ぐ雨を弾くように、くるくると傘を回したまま)(「楽しかった」という君の声を、さも当然そうに聞き受けていた)それでこそ、産まれた甲斐だな。
矢来・夕立 2021年1月25日
ええ。生きてる甲斐と、それから来年は頼り甲斐も持つ予定です。(指を一本、二本と立てる。冗談みたいな言い回しで、真剣なトーンで、嘘を言わない)(今ひとつ格好のつかない、いいとこのない一年だったように思うのだ。果たして格好のついていた頃があったかどうかはさておき)傘の中の居心地はどうですか。
黒江・イサカ 2021年2月3日
またそんなに甲斐背負っちゃって。……ま、甲斐の重さなんて君の知らないもんか。いいんじゃない、味わってみれば。君に意外とあってるかもしれない。(回して、しばらくその勢いのまま回り続けるのを見上げ、止まったらまた回す)(それを2、3度繰り返せば、回し直すのを止めた)うーん。早く飛んでみたい。……ああ、それとね。何だかくすぐったくなっちゃった。
矢来・夕立 2021年2月3日
そうします。重たいったっても、オレだってそれなりに荷物を持てるようになりましたから。逢ったばかりの頃よりずっと、(ぴたりと止まった傘の生地を示す)(ひとけがなくなってからにしましょうね。そう言おうとして、疑問が鸚鵡返しとして表れた)はあ。くすぐったい。
黒江・イサカ 2021年2月3日
「前後左右はオレが守れるけど、この人の上を守るにはどうしたらいいんだろう…」とでも考えてくれたの?
矢来・夕立 2021年2月3日
そういうことは結構ありますけど、なんていうか、雨から身を守ってほしいというか、水に濡れてほしくないっていうか、雨は体を冷やすのにあなた全然気にしないじゃないですか。去年だってひどい風邪を引いたでしょう。でも防寒具のたぐいって、ほら、センスの良し悪しはオレにはわからないし、傘なら見た目が好みじゃなくても腐らない……と、……思いまして……(最初力なく、途中盛り上がり、だんだん冷静になって勢いが失せていく。息継ぎを挟んで言い終わると、背もたれにぼすんと背中を預けた。何を言いたいのか分からなくなってきて黙る)
黒江・イサカ 2021年2月4日
(来年は靴とかくれるのかしら)(思ったけど言わなかった、何せ僕ってば彼より彼女力が高かったので)おいおい馬鹿にするなよ、僕は君の見てないところでわりと風邪をひいてるんだ。確かに君の言う通り雨とかあんまり気にしないから。(すっかり脱力してしまった君を見遣る)(お仕事でいないことも多いくせに、何らかの手段で見られてるのかしら…)(内心、君の推理に感心しきりだった)
黒江・イサカ 2021年2月4日
ゆうちゃん。(手を伸ばす)(膚に掛かる黒髪を擦り抜けて、直に頬を撫でようと)
矢来・夕立 2021年2月4日
引いてんじゃないですか。もう少し悪びれたらどうですか。(水濡れを厭わないと結論付けたこと、それには幾つか理由があった。いつだかの通り雨とか、躊躇なく海に飛び込んだところだとか、他にも。そうしたあれこれを断定っぽく喋ったら期せずしてブラフらしく機能したのだ。溜め息がひとつ増える)
矢来・夕立 2021年2月4日
何。(伸ばされる手を嫌がらない。動いた眼球だけ、あなたの様子を窺っている)
黒江・イサカ 2021年2月5日
(頬の手をそのまま滑らせ君の向こう側の背凭れを掴む)(眸を寄せた)(君も傘の中へ)うれしい。
矢来・夕立 2021年2月5日
――……。そう。それは。(近づくと逸れようとする、磁石みたいに天邪鬼な両目だ。今年こそはスマートでいたかったはずが、最後の最後に余計なことを口走ってこの様である。同じ傘の下がやや気恥ずかしい)それは。あの。そう。よかったです。傘にして、よかった。(「喜んでもらえてよかった」、それだけ告げるのだってぎこちないくらい。笑うべきところで仏頂面になる)
黒江・イサカ 2021年2月8日
いつも守ってくれてありがと。(目線が逸れればその蟀谷に)(急にカチコチになってしまえばその頬に)(近いことをいいことにやりたい放題口づける)
矢来・夕立 2021年2月9日
(後ろへ逃げようとして、背凭れ。気が抜けたようにこわばりが解ける)守ってなんかいません。(達成できてないからだ。詰めが甘くて思慮も足りない、何より勝手にやっていること。それにはっきり「守りたい」なんて言うの、相当恥ずかしいし)(感謝されるとも考えていなかった)
矢来・夕立 2021年2月9日
……でも、まあ、褒めてもらえるのは気分がいいですね。頭を撫でてください。
黒江・イサカ 2021年2月10日
………あれ?いまそれ以上しちゃおっかなって雰囲気じゃなかった?僕、そういう顔してなかった?(片手は傘、片手は背凭れ)(正にいま噛みついてやろうと口を開いたところだったので、乞われたことにきょとんと突っぱねられた気分)(緩んだの、OKサインかと思ったのに)(片手を頼りに覆い被さるようだった体勢から座り直すと、その手を君の頭の上に載せた)
矢来・夕立 2021年2月10日
そんな雰囲気ではありましたね。(頭に触れられたのだけで、もう満足気だ。離れた顔に手を伸ばす。口元を親指の腹でなぞり、冗談みたいに頬を摘まんで)まだ「待て」を聞いてくれるかどうか、確かめてみようと思って。
黒江・イサカ 2021年2月11日
むいい、(頬を抓まれるとわざわざ声を出す)(そういう“お約束”が好きなのだ)……まるで、ぼくが、待ても、できないような、ことを言う。(ひとつひとつ、不自由そうに続け)
矢来・夕立 2021年2月11日
だって我慢は不得意でしょう。(途切れ途切れの主張を面白がるよう、抓んだ指の力を緩めた。人差し指の甲が頬のあたりを撫でる)はい。よし。
黒江・イサカ 2021年2月15日
(頭をぐしゃぐしゃにしてやった)
矢来・夕立 2021年2月15日
(擽ったそうに笑っている)
黒江・イサカ 2021年2月18日
もー、折角雰囲気づくりからしてあげたのに。(君と向き合う体勢から反転、再びソファへと背を埋めて)(ついでに伸ばした手で傘を閉じた)
矢来・夕立 2021年2月20日
急にビックリするようなこと言うほうが悪いんですよ。読める空気も読めなくなりました。(乱された黒髪を手櫛で直す。細くて素直な毛並みはすぐに元に戻った)
黒江・イサカ 2021年2月22日
そんな変なこと言った?僕。
矢来・夕立 2021年2月22日
お礼を言われました。
矢来・夕立 2021年2月23日
できてないことにお礼を言われました。
黒江・イサカ 2021年2月24日
出来てないのに、僕、守られてるってわかったんだ?
矢来・夕立 2021年2月24日
買い被りです。……嫌がられていてもおかしくないとも思ってましたしね。
黒江・イサカ 2021年2月24日
じゃあ、ほどほどに守れてるんじゃない?嫌がられるくらいに守りたい?
矢来・夕立 2021年2月24日
嫌なことはしたくない。
矢来・夕立 2021年3月7日
(健気とか、幼気とか、そういうものを指しての「可愛らしい」だと踏んで)(それは自分とかけ離れたものだと改めて感じた。居心地悪そうに泳いだ目線が、ネオンの光と暗がりの境目を追う)可愛いものですか。ただのワガママです。
黒江・イサカ 2021年3月10日
ワガママなんだ。(ソファの肘置きに引っ掛けるように傘を置いて)……ワガママなんだ?ふうん、そう。まあいいけどね。可愛いものでしょう、そういう我儘は。
矢来・夕立 2021年3月11日
……あなたを、守ろうとすると。(はっきり口にするかどうか、迷いがあった)(変わった距離はどれくらいだろうか。腰を浮かせ、前より近くなるように座り直す)あなたの障害になります。殺したいものを横取りする。先へ行かせないこともある。
矢来・夕立 2021年3月11日
それを可愛がったままでいいんですか。
黒江・イサカ 2021年3月13日
……ああ、ごめんね。ちょっと言葉足らずだったな。間違っちゃないんだけど、いまの話はちょっと違う。(距離が縮まる)(座る影同士が近付くさまを見ていて)
黒江・イサカ 2021年3月13日
「可愛いものでしょう、そういう我儘をしないように我慢している君は」が正解。
黒江・イサカ 2021年3月13日
もっと言うと、そういう我儘を僕に嫌われたくないからしないように我慢している君は、になるね。(近付いた分だけ心なしか落ちた声量は男の声を柔らかくした)(横顔は、その肩は笑っていて)その我儘も可愛いとは思ってるけどね。出来てないんだから、我慢している君の方が可愛らしく感じるかな。
矢来・夕立 2021年3月13日
(僅かばかり顔と眼差しをそちらへ向けて、笑う肩を見て、考える)(沈黙)(「嫌われたくない」というのもまた、すぐには納得しがたい。納得しがたいのだが、考えてみれば否定しきれないのも事実だった。何より彼にそう見えているなら、そうなのだ)
矢来・夕立 2021年3月13日
……どうしたって可愛いんじゃないですか。
黒江・イサカ 2021年3月14日
ずうっと可愛らしいなって思ってるよ。格好いいなって思った方が嬉しい?
矢来・夕立 2021年3月20日
欲張ってもいいっておっしゃったから。ここで。