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❄万年雪~其ノ壱

浮世・綾華 2020年12月1日


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仰ぐ天蓋を彩る数多。
わたしの息する今に、柔らかに照る。

山道にぽつり在る、廃れた民家の庭石の上。
白い襦袢を纏った清し女のしなやかな秘色が風にそよいだ。

ひどく寒い夜だった。
けれども吐き出す息が白く濁ることはない。

うつくしい現の世。
けれども、隣にあなたはいない。
死ねども死ねぬこの身体は。
あたたかな春を、灼熱の夏を、実りの秋を越え。
新しい冬を迎える度、ただ思い知る。

だから、お願い。
叶わずとも、願うだけの日々を越えていきたいから。

『あのひとを探して』

雪降る夜に、また――。

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――サムライエンパイア。
ふわふわと綿のような雪が降る夜。
大層うつくしい女が、男の営むよろず屋に姿を見せる。

不思議な空気を纏うその人が
人成らざる者であることはすぐに分かって。
けれど、その依頼を受けることにしたのだ。
雪のように零される言の葉は今にも溶けて消えてしまいそうだったけれど
だからこそ、大切にしたいと思えたから。
僅かでも、ひかりがあるならばと。

手を貸してくれるという君を家に招いた。

*** *** *** *** *** *** ***

→約束した方のみ




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浮世・綾華 2020年12月1日
(依頼主である女が訪れてから数日のこと。抱えていた仕事を片付け、漸く今回の仕事に取り掛かることができる。うまいこと予定が合った少女を家に招いて、今日は一先ず依頼内容の確認をしようと思っていた)(記した地図で分かるだろうか。初めて訪れる彼女の目印になるようにと、軒先の木材に腰かけ飼い猫と戯れていた)
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檪・朱希 2020年12月1日
(地図と睨めっこを重ね、漸くたどり着いた先。見慣れた姿と『音』に安堵して)
あ、綾華。来たよ。暫くぶり……かな?
(そっと姿を見せるだろう)
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浮世・綾華 2020年12月2日
(誰かの気配が近づいて、顔を上げるより先に名を呼ばれる。彼女でいうところの、久しい音ににこやかに笑みが零れた)
お! 朱希ちゃん、よっす。
(それだけ言うとよっと立ち上がる。膝元にいた黒猫もひょこっと地面へと降りて、ねえ誰? そんな目で俺を、そして君を見上げるだろう)
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檪・朱希 2020年12月4日
(立ち上がるあなたの『音』と……猫の『音』?)
良かった、ここで合っていたんだね。
……この黒猫は、綾華と一緒に住んでいるの?
(黒猫の視線に合わせるように、少しだけ屈んでこんにちは、と話してみる)
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浮世・綾華 2020年12月8日
ん、迷わないで良かった。わざわざ来てくれてありがとな。
そーそ、うちの子。ヒナタっつーの。
(可愛いでしょ、と笑って。それからしゃがみこんで猫に語り掛けるようにしつつ、屈んでくれた君を見上げて)
こっちは友達の朱希ちゃんだよ。
(そう紹介すれば、猫は警戒することなく君のまわりをくるくる。良ければ額を足に摺り寄せるだろう)
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檪・朱希 2020年12月9日
どういたしまして……かな。
私に手伝えることや、出来ることがあるならやりたいし……丁度、依頼を終えて時間があったから。
ヒナタ、だね。……わ、人懐っこいな。
(摺り寄るヒナタのくすぐったさに、小さく笑みを零して)
少しだけ、撫でても良いかな?
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浮世・綾華 2020年12月9日
そっか、じゃあタイミングが合って良かった。
(何となく、君に手伝って貰えるならいいと思ったのだ。このまま仕事の説明をしそうになったけれど、それはゆったりと腰を下ろしてからでも遅くないから)
うん、ヒナタ。オズが付けてくれた名前なんだ。
(ふわりと告げてから、大丈夫だよと頷く)
甘えたなんだよなぁ、ヒナタ。
(にこにこと猫に話しかけながら、君にも。噛んだりしないよと笑って)
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檪・朱希 2020年12月11日
オズが名付けたの? そっか、とても良い名前だと思ったんだ。
(そして、良い『音』もする。温かくて、明るい……誰にでも自分から接していくような、強い『音』を感じた気がした)
ふふっ……甘えん坊なんだね。
(それじゃあと、驚かせないように、ゆっくりヒナタの頭を撫でようと手を伸ばしてみる)
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浮世・綾華 2020年12月15日
日向のヒナタなんだよなぁ。(な、としゃがみこんだまま話しかける。名付け親でもないのに何故か嬉しい気持ちがわいて、表情は変わらずゆるみっきりだ)
(楽しげに溢される声。優しいてのひらが柔らかな黒に触れれば、気持ち良さそうに瞼をとじてすり寄った)
ヒナタさまぁ、そろそろ移動したいんですケド~、いいですかぁ?
(機嫌を伺うようにたずねる。最初は此方を向いて一度無視をされた。しかし少しすればしょうがないとばかりに、庭の方へたたたと進んでいった。途中振り返ったのは、客人にこっちだよと伝えているようにも見えたかもしれない)
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檪・朱希 2020年12月17日
あ……やっぱりそうなんだ。
(名前も、『音』もあたたかい。そして、手のひらに触れるヒナタ。擦り寄ってくる仕草に、また笑みが零れる)

ありがとう、ヒナタ。
綾華も待っててくれて、ありがとう。
……ヒナタが向かってる方に、行ったら良いのかな?
(離れて庭の方へ進む猫の姿を見ては、あなたに尋ねてみる)
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浮世・綾華 2020年12月26日
いえいえ。好きなだけ戯れてくれていいんだケドさ。ずっと玄関にいるのも、だろ?
(続けられた彼女の問いにはこくりと頷き先導するように進む)
ん、今日は日差しもあったかいし、縁側でのんびり話そうか。
(そうしてドーゾと座るように促した縁側。自分は一度靴を脱いであがって、茶淹れるから待っててネと)
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浮世・綾華 2020年12月26日
(縁側から臨める庭はよく整備されていて雑草などは少ない。冬にも咲く花が少しだけ色づいて、寂しくなりがちな季節の庭に少しだけ温かさを落とす)(縁側には火鉢があって、先ほどの黒猫はその近くでくるりと丸まっていた)
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檪・朱希 2020年12月28日
うん、それもそう、だね。
(先導するあなたに続いて進む。縁側に辿りつくと、既に黒猫が丸まっており、その様子に小さく顔を綻ばせた。お茶を淹れてくるあなたに、またありがとうと伝えてから、そっと、日差しで温かくなった縁側に腰を掛けて……)

……あとで、ちゃんと紹介しないとね。
(そこに、ふわりと姿を現したのは橙の蝶と青の蝶。守護霊として一緒にいてくれる、心強い存在だ)

『へー、綺麗な庭だよな。な、雪?』
『……燿、遊びに来たわけではないのだからな。気は抜くな』
(橙の蝶の言葉に指摘する青い蝶。いつもどおりの彼らの『音』にも安心しながら、庭に流れる様々な『音』に耳を傾けておく)
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浮世・綾華 2020年12月30日
(茶を注いだ湯飲みをふたつと、それから木製の器に乗せられた小さな雪うさぎ、白あんの入った饅頭。お盆に乗せてそれを運び戻れば、きらきらと浮かぶうつくしい蝶を目に瞬く)

――おや、今日は友達もいっしょなの?
(特別驚いた様子もなく、けれどそのうつくしさに目を細めて。茶とうさぎを彼女の傍に置いてから、傍らへと腰を下ろす)
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檪・朱希 2021年1月4日
(戻って来る『音』がして、その音の方へ顔を向ける。器に乗った雪うさぎやお饅頭が傍らに置かれるのを見てから、あなたに向いて)
あ、うん、友達、というか……紹介するね。
彼らは、私の守護霊で……帝竜戦役の時から一緒にいるんだ。
(そう告げると同時に、守護霊二人はあなたの前で人の姿になる)
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檪・朱希 2021年1月4日
(青い蝶は、薄らと鎖を纏う刀を持つ少年に変わり、あなたへ会釈する)

『僕は雪(セツ)。朱希の守護霊であり、対の鎖の片割れだ。
あなたの事は、朱希の傍で見ていた。……宜しく頼む』
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檪・朱希 2021年1月4日
(橙の蝶は、同じく薄らとした鎖を纏う拳銃を携えた少年へ。にっ、と笑みを浮かべて挨拶する)

『俺は燿(ヨウ)!同じく、朱希の守護霊で対の鎖のもう片方ってことだ。ま、よろしくな!』
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浮世・綾華 2021年1月11日
(紹介された蝶が人のかたちを成せば一瞬瞬いてすぐにへえと表情を戻した)(守護霊。一緒に戦っている……)

雪に燿? みてた――ってことは、紹介もいらないか?
(呟いたあと、いや一応するかと)
俺は綾華。改めてドーゾよろしく……?
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檪・朱希 2021年1月16日
『おう! よろしく、綾華!……って言っても、困惑すんのは無理もねぇよなぁ』
(バツの悪そうな表情の燿に、雪が口を開く)

『まずは驚かせてしまった事に、謝罪を。以前、朱希がボランティア活動をしていた旅団の時から一緒に居たのだが、なかなか姿を現す機会がなかった』
『で、今回依頼があるだろ? こんな機会でもねーと、俺らのこと紹介しにくいだろーなってことで、こうして今姿を現したってわけ』
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浮世・綾華 2021年1月19日
(朱希ちゃんよりもお喋りな守護霊さんたちに、呆気にとられたような表情をしたけれど。表情はすぐに笑んだ)(こんなに賑やかな守護霊が一緒ならば、彼女の日常にも明るい彩が灯っていることだろうと考えたから)
驚いた……っちゃ驚いたケド、謝られるようなもんじゃないよ。むしろわざわざどーも。

ああ、成程。そーゆーわけネ。
依頼でってことは、ふたりが何かお手伝いしてくれちゃう感じ……?
(ふたりを見てから、視線をゆるやかに主たる少女へと移し)
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檪・朱希 2021年1月22日
(あたたかな『音』が聞こえる。そして、ゆるりと向けられた視線に対し、小さく頷きを返して)

あ、うん。
もし、戦うことになったらだけど、彼らも一緒に戦ってくれるし……
雪は、霊的なものに対する制御とか、破魔とか使えて、
燿は、見えないものを見せる具現化が得意だよ。
今回の依頼で、役に立てるかな……あ、具体的な話は、まだだったっけ……?
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浮世・綾華 2021年1月31日
(問われれば依頼内容を話していなかったことを思い出す。手伝って貰える内容かどうかは話して彼女に判断して貰った方が早いだろう)

今回の依頼内容は「人探し」だ。
――で、だ。依頼人はねえ、多分人じゃなくて、妖怪って言われる類の種族でさ。

かなり難ありな感じ、なんだよねえ。
(勿体ぶったわけではないが、悩ましいというように腕を組んで息を吐く)
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檪・朱希 2021年2月2日
人探し……妖怪が、誰かを探しているんだね。
(妖怪も、人も、困っているなら手を差し伸べたいし、人探しなら自分の力もきっと役立てるはず。そう思うが……)

難あり……何か、難しいことがあるの?
『もしかして、その探してる奴がどんなやつか分からねー、とか? ……いでっ』
(良くありそうだけどな、などと勝手に推測する燿は、言葉を待てと雪に小突かれる)
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浮世・綾華 2021年2月10日
――まあ、そうだな。簡単に言えば情報が少ない。だから今ある情報から、聞き込みなんかをしてその人の情報を手にいれなきゃならない。朱希ちゃんが良けりゃ、今からでも聞き込みに行くか?(彼女を守護する彼らに一度視線を移してからそう聞いた)
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檪・朱希 2021年2月15日
『朱希、いけるか?』
うん、大丈夫。行こう。
行ける時に行く方が、良い情報が聞こえるかもしれないし……。えっと、善は急げ、かな?
(もしかしたら、こういう時にこそ……耳の良さは役立つかもしれない、そう考えながらあなたに頷きを返した。守護霊2人も、朱希の意思に従うらしい)
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浮世・綾華 2021年2月21日
お、やる気。そしたら行こう。現時点での情報は心当たりの場所に向かいながら説明する。
(俺も家を出る準備をしてくるな。そう言って、一度家の中へ向かうのだった)

<つづく>
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浮世・綾華 2021年2月21日
(このまま続けてもいいかなぁと思ったが、スレはじめで説明したいことがあったから立て直すネ。ゆったりペースになっちゃってるケド、のんびりお付き合い頂けたら幸い。来週中には用意する)
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