【1:1】猫ときどき探偵
ロキ・バロックヒート 2020年11月6日
サクラミラージュの昼下がり。
今日も今日とて桜散る往来に難事件がひとつ。
果たして解決することができるのだろうか――?
***
猫捜しの探偵さんと
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ロキ・バロックヒート 2020年11月7日
――猫?(街角の壁際にて。ぽやっとした様子で視線を上に投げていた男が、声を掛けられて視線を向けた。手も中途半端に上げかけていたような格好で、問われ終わるまで聞いてから)虎っぽい縞の――、ああ、もしかして。(ぽむ、と己の癖っ毛の頭の上に手を乗せ)俺様を足場にして、塀へ登ったあの子かな?ふふ。(どっちへ行ったか。その答えのように指差しながら)
宵雛花・十雉 2020年11月7日
! ……見たんだな、助かるよ。見つかんなかったらお冠だからさぁ。(言いながら、馬鹿正直に指差す先へ顔ごと向けて)
行ったのは、あっちかい?
ロキ・バロックヒート 2020年11月8日
おかんむり。あの子の飼い主じゃないんだ?(迷子を案じているというよりは、焦った風なのに瞬いて。そちらへ向いた横顔を眺める)白いね。(抜けるようないろについ呟いた)うん。あっちだよ。捕まえるの?
宵雛花・十雉 2020年11月9日
そうそ、ひとさまの猫を探すお仕事の真っ最中なのさ。……ん、白いって? そんなに白い猫じゃあなかったと思うけど。(不思議そうに、他所へ行っていた視線を相手に戻し)
おう、捕まえて連れ戻すのが仕事だからな。お兄さんも一緒に来るかい?(なんて、冗談めかして口の端を持ち上げるのだった)
ロキ・バロックヒート 2020年11月11日
ふぅん、猫探しのお仕事?可愛いね。(そんな職業あったのかな、なんて考える。ひとの職種は多岐に渡るから、すぐには該当しそうなものに思い至らない)うん。猫じゃなくて、君が。(白いね、ともう一度。それから興味を持った調子で)わぁ、良いの?捕まえる役には立たないかもしれないけど、君の仕事振りを見てみたいなぁ。
宵雛花・十雉 2020年11月13日
可愛いって? いやいや、猫捜しはあくまで数ある依頼の一つであってだな。普段はもっとカッコいい仕事もしてんだぜ?難事件を解決したりさぁ。そこんとこ誤解のないように、ひとつよろしく。(イメージというやつは重要なのだ。早口で弁明すれば、最後にぴんと人差し指を立て)
え……ああ、オレのこと。まぁ、確かに髪は白いけどさぁ。褒め言葉として受け取っていいのかい?(褒め言葉にしては、なかなか言われ慣れない類のものではあるが)
お、マジ? 言ってみるもんだなぁ。んじゃあ見てな、オレの華麗な働きぶりをさ。ちょうど一人で追っかけんのにも飽きてきたとこだったんだ。……えーと、猫が行ったのはあっちか。行くぜ。
ロキ・バロックヒート 2020年11月14日
あはは、猫探しオンリーかと思っちゃった。そんな仕事があったら素敵だなって。(悪気なく笑う)へぇ、難事件。何でも屋とか探偵とか?(ようやく職種が絞れる始末)
うん、肌も髪も白いなって。そうだね、褒め言葉かも。こんなにきれいに白い子は中々見たことないや。(まじまじと眺めて)アルビノ……とはまた違うのかなぁ。
やったー、お手並み拝見させてもらうね。華麗に捕まえてあげてよ。そうそう、あっち。(塀の上、悠々と揺れる尻尾がちらっと見えたかもしれない)
宵雛花・十雉 2020年11月15日
ご名答、オレは探偵さんさ。……まぁ、何でも屋に片足突っ込んでるようなモンだけど。(何しろ依頼があれば何でもするのだと、この探偵は語る)
ありがと。髪も肌も親父からの貰いもんさ。アルビノってのと関係あるかは分かんねぇけど……って、『子』なんて歳でもねぇよ。そんなにアンタと歳も変わんねぇだろうし。なんだアンタ、変わってんなぁ。(じろじろと疑うように、けれど興味深げに見ていたが、尻尾が視界の隅に入ればすっかりそちらに夢中になってしまった)
はん、塀の上たぁ考えたな。けどこっちにゃとっておきがあんだ。動くなよ……(迷い猫捕獲用に用意したらしい、持ち手の長いたも網を手にじりじりと近付いて、そして振りかぶった)(50以上で捕獲成功)
宵雛花・十雉 2020年11月15日
あっ(猫は網をするりと抜けて、そのまま塀を伝って走り去っていく)
……。(やばい、気まずい。ちらりと同行の彼に横目を向けて)
ロキ・バロックヒート 2020年11月16日
へぇー、探偵さん。すごーい。探偵さんは確かにかっこいいね。(可愛いじゃなくて。訂正を入れながら)
父親も白いんだ?アルビノよりはこう、なんだろうね。病的って感じではないかも。(しろいいろがそこに居るみたい。面白そうに紡いで)ん?そうかな。そうだね。(ふわふわ笑った。猫に意識が向いたなら、見守るように)
おおっ、秘密兵器だ。(出て来た道具に大袈裟なぐらい騒ぐ。少し離れたところで眺めて――)
ロキ・バロックヒート 2020年11月16日
……ふ、ふふ。(思わず笑った)かわいい。(猫も君もだ。くすくすと一頻り笑ってから)あ、かわいいは駄目だった。(はっとする)ねぇねぇ、追いかけないの?
宵雛花・十雉 2020年11月17日
(かっこいいと聞けば、満足げにうんうんと頷いていた。しかしその後、再度聞こえた『かわいい』の声には悔しげな目が向くことだろう)
……オレが白なら、アンタは黒かな。(まるで掌の上で気侭に転がされている気分だ)
もちろん、追いかけるさ。(見失う前に追いかけなければ。塀の続く先へ歩き始めて)
アンタ、そういやなんて言うんだ?名前、まだ聞いてなかったよな。
ロキ・バロックヒート 2020年11月20日
あはは、ごめんごめん。(だって可愛かったんだもの、と視線にもやっぱり悪びれない)うん。白と黒だね。正反対みたい。ほら、君は背も高いし。(小柄が見上げて、背比べするよう)
ロキだよ。白い探偵君は?(軽やかな足取りで付いて行きながら)あ、ねぇねぇ。高いところは平気?
宵雛花・十雉 2020年11月24日
ちくしょ、調子狂うな。(すっかり相手のペースに飲まれているような気がする。些か苦々しい顔で黒を見下ろして)
そうだな、白黒であり凸凹でもある。どの道正反対なのは変わりねぇか。……ロキだな、よろしく。オレは十雉だ。見たところオレの方が歳上かな。(完全に相手の外見からの印象だが)
ん?平気だけど……なんだい藪から棒に。
ロキ・バロックヒート 2020年11月24日
調子。(首を傾げて見上げて)ふふ、狂わせちゃってる?大丈夫、猫を捕まえたらかっこいいって云うよ。探偵くんの活躍をちゃんと見てるからさ。(うたうようにして)
白黒で凸凹。(また言葉を鸚鵡に)あはは、ほんとだね。これだけ正反対なのも珍しいや。うん、よろしく。十雉くんだね。……ん?(歳上。またまじまじと見詰めた。なにかを考えるような間があった。そういえば言いそびれてることがあるような。まあいっか)
ロキ・バロックヒート 2020年11月24日
ねぇ、猫の気持ちになってみたくはない?(良い事を思い付いたみたいに。にこにこしながら、君に手を差し伸べる。この手を取って、と誘うように。けれど、断ってもさほど気にもしないだろう)
宵雛花・十雉 2020年11月25日
見てろよ、ロキ。オレが出来る男だってこと、すぐに教えてやっから。(タモをぶんぶんと振って、気合だけは十分だ。まじまじと見る目を不思議そうに見返しつつも、まぁいいかと切り替えて)
ん、猫の気持ちに? そりゃあまぁ、猫は好きだし。猫になってみてぇって思ったことはあるよ。(差し出された手。この手を取れということだろうか。何をしようというのか自分には全く読めないが、興味は惹かれた。きっと怖いもの見たさという奴なのだろう。恐る恐る手を伸ばし、その手を取る)
ロキ・バロックヒート 2020年11月27日
うんうん。十雉くんはできる子だと思うよ。(気合十分なのも可愛らしいと思うのだけど、言わない。にこにこしながら眺めて)
ほんと?良かった。猫になったりはできないけど、そんな気分にはなれる――かも?(言いながら首を傾げはしたが。たぶんなれる、なんて自分で頷いて。手を取られればにっこり笑った)(くん、と君の手を引く)
ロキ・バロックヒート 2020年11月27日
(途端、)(ふたりの身体は軽やかに――まるで重力がどこかへいったように、ふわりと大きく跳んで。塀の上に降り立つだろう)
宵雛花・十雉 2020年11月30日
わっ……!(手を引かれた。かと思えば視界が浮き上がって、あっという間に塀の上)
な、ななんだ今の!?人間業じゃねぇぞ!?(不安定な足場の上で脚が震える。掴んだ手が命綱のようにも思えた)
ロキ・バロックヒート 2020年12月1日
ふふー。ほら、猫の気持ちになった?――あれ?(足場が不安定なのもゆらゆら楽しんでいたが、背の高い相手はそうでもないようだ。ちゃんと手は掴んでおく)だいじょうぶ?あ、屋根に飛び移ったよ。(塀に登ったことで驚いて跳んだ猫を指差して。身を任せるままなら、また手を引いた。浮遊感。気付けば今度は屋根の上だ)
宵雛花・十雉 2020年12月2日
だ、大丈夫じゃ…――(言い終わるより早く再度宙を舞った。先程までいた道が遥か下に見える)
た、高ぇ!けどこれなら追いかけられるな……て、手は離すなよ!絶対だからな!(とても情けない声が出た。猫とはこんな思いをしながら屋根を伝っているものなのか)
ロキ・バロックヒート 2020年12月3日
大丈夫……じゃない方?(言葉の続きを、そのあとのリアクションで判断した)うん、一緒に追いかけようか。ふふ。ちゃんと持っててあげるよ。絶対だね。(しっかり、と自分が思うぐらいに握って。猫を追いかけていく)おーい君、待って待ってー。(のんびりとした声)
宵雛花・十雉 2020年12月5日
じゃない方!悔しいけど!……だって見ろよ、この足場の悪さ。落ちたと思うとぞっとするぜ。(そして、そうならないためには落ちないようにするしかないのだ)
そういう訳だ。頼りにしてっからな、ロキ。(言って、彼の足が猫を追えばへっぴり腰でひょこひょこついて行くだろう)
よーし、いい調子だ。そのまま近付いてくれ。そうすりゃ網で捕まえられる。
ロキ・バロックヒート 2020年12月6日
大丈夫だよ。誘ったからには落としはしないからさ。この手を握ってくれていたらね。(肩越しにちらりと振り向いて、にっこり笑う。確りと告げる口調。握る手の強さは然程でもないけれど)
あは、頼りにされるのは嬉しいね。 ほらほら、大人しくしててー。(猫にも声をかけながら。威圧しないよう中腰でそろそろと近付く。そろそろ網が届く頃合いか)
宵雛花・十雉 2020年12月8日
(握る手の力はこちらの方が強いかもしれない。握るというよりは縋る、しがみ付くと言った方が相応しいか)そうだ、その調子……もう少しで……(じりじりと縮まる距離。今だ――思い切って網を振る)(50以上で捕獲成功)
宵雛花・十雉 2020年12月8日
や、やった!捕まえたぞロキ!(かかった猫を逃すまいと、両手を使って網を押さえる)
ロキ・バロックヒート 2020年12月12日
(しがみつくような力には、特に指摘はしなかったけれど。それも可愛いねと云ったら怒られそうなので黙っておいた)もう少し――わぁ、すごい!おめでとう!(君が両手で捕まえるさまにぱちぱちと拍手して
)……?(君は両手で捕まえて。こっちは拍手してて)(あれ?)あっ。(気付いて、君の服の袖でもはっしと掴もうと)
宵雛花・十雉 2020年12月14日
あ!?(ぐらり、支えの無くなった身体が傾く)
おわーーーっ、た、助け……!(袖を掴まれれば、何とか転落は免れるだろう。猫の入った網を必死に抱えて)
あ、危なかった……早いとこ地上に降りようぜ。(勿論できるよな、とでも言いたげに視線を向けた)
ロキ・バロックヒート 2020年12月15日
わ~~~。(こちらが小柄なので、両手で支えることになる。なんとか踏み止まれば一息吐いて、網の中でばたばたする猫を見て少し和んだ)あ、うん。猫は確保できたしね。戻ろっか。 ……眼とか瞑っておく?(聞きながら勧めるかたち。そのまま降りても面白そうだったかも、とは心の中だけで思っておく)
宵雛花・十雉 2020年12月17日
お、おう。別に平気だけど念のため瞑っておくかな。……別に平気だけど!(念を押すようにもう一度言った)
しっかし、行きずりですっかり世話んなっちまったなぁ。ロキがいなけりゃまだ暫くコイツと追いかけっこする羽目になってたろうさ。……そうだ、よけりゃあ今度どっかで礼でもさせてくれよ。
ロキ・バロックヒート 2020年12月19日
ふふふ、じゃあ眼を瞑っておいてよ。地面に降りたら、良いよって言ってあげるからさ。その子もしーっかり抱えて。(念入れに、うんうんと可笑しげに頷いて。服や腕を掴んでおこうとするだろう)
あ、そういえば見てるだけって言ったのにね。面白そうだったから、ついつい。礼?べつに構わないけど、どんな礼してくれるのかは興味があるなぁ。それとも逆に、怖がらせちゃったお詫びしようか?(嫌味のつもりでもなく、首を傾げて)
宵雛花・十雉 2020年12月22日
(おう、と答えて猫入りの網を大事に抱える。閉じかけた瞳をもう一度開いて)
どんな礼かはその時までのお楽しみってやつだ。……ん、詫び? そんなん気にしなくっていいのに。けどまぁ、オレもアンタがどんな詫び方してくれんのか興味あんな。(それは純粋な好奇心だ。にやりと口の端を持ち上げて)
ロキ・バロックヒート 2020年12月25日
おっと。(ちゃんと眼を閉じてるかな?なんて確認するように顔を近付けていたから、かち合った金色が瞬いた)
じゃあ楽しみにしていようかな。お詫びはお礼の後にね。君のことをもっと教えてくれないと、さっきみたいにビックリさせちゃいそうだし。(驚かせるのも好きなのだけど“お詫び”になるかは怪しい。返すように微笑んでから、それに、と続ける)神様だからさ、願いとかを知れた方が叶えやすいんだよ。
宵雛花・十雉 2020年12月26日
か、神様だぁ!?(思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。網の中の猫がびくりと毛を逆立てる)神様って、ロキが? マジかよ……いや、不思議なやつだなぁとは思ってたけどさ。オレのこと教えんのはいいけど……なに、願いを叶えてくれるわけ?
ロキ・バロックヒート 2020年12月28日
わぁ、(驚き様にこっちもびっくりした)うん。俺様は神様だよ……あれ?言わなかったっけ?(きっとさっき言い忘れてたのはそれだ)うん、そうだよ。万能ではないし、気が向いたらって付くけど、俺様が叶えられることなら、叶えてあげる。(あんまり期待はしないでね、と唇に人差し指をあてて笑いながら。けれどふと、首を傾げて)要らない?
宵雛花・十雉 2020年12月30日
聞いてねぇぞ! そういう大事なことはもっと早く教えてくれ。(ぶつくさと言いながらも、要らないかと尋ねられれば口ごもって)
えー、うー……い、一旦持ち帰って考えてもいいかい? そうだ、連絡先教えておくか?(言えば、懐から取り出した名刺を差し出すだろう。長方形の紙には『宵雛花探偵事務所』と目立つように印刷されている)
ロキ・バロックヒート 2021年1月2日
大事なこと。そうなの?(自分にとって――ではなく、君にとって重要なことだったのが意外で、眼を丸くした。白い彼に会ってから、割と驚き続けているような)
そんなオオゴトに考えなくても良いんだよ。おいしいもの食べたいとかそんなのでも良いんだから。ふふ。(お道化て言って、紙を受け取ってまじまじと見詰めた)……これ、食べられる紙?(堅さを確かめながら聞く)
宵雛花・十雉 2021年1月4日
いや、だって目の前で神様が願いを叶えてやるって言ってんだぞ? 美味いもんに使うのは勿体ねぇだろ。(人生の中でそう起こることではないだろうと思えば、願いごとの内容も自然と大真面目に考えてしまって)
いや、それは食えないけど……って、アンタもしかして腹減ってんの? なんならオレからの礼は飯にするか?
ロキ・バロックヒート 2021年1月8日
そっかぁ。じゃあじっくり考えようか。そんなに期待はしないでね?ふふ。(くすくす笑いながら、催促はしないことにした)
ううん。お腹は空いてないけど、なくさないようにしようと思って。でも、お礼はご飯でも良いよ。 ……ところで、降りちゃってもいい?(名刺は悩んだ末にポケットに入れた。ちゃんと君を掴もうとしながら通りを見下ろして、そっと聞く)
宵雛花・十雉 2021年1月11日
なぁんだ、なくしたらまた新しいのをやるよ。いくらでも持ってっから。……って、そうだった!まずは無事に降りねぇとな。よろしく頼まぁ。(言いながら、改めてしっかりと掴み返した)
ロキ・バロックヒート 2021年1月11日
ほんと?なくしたら頂戴ってしに行くね。(ぱっと嬉しそうに笑った)じゃあ、どこへ行くかは降りてから話し合おうか。ほら、眼を閉じてて。(ちゃんと掴んでから、まるで階段を一段跳んで降りるかのような気軽さで。とん、と)
ロキ・バロックヒート 2021年1月11日
(ふわりとした浮遊感。一瞬ののち、地に足が付く。網の中にいる猫も騒がないぐらい、飛んだ分の反動はなく。ただ、帝都の桜の花弁が少し、舞っただけ)
(これにて帝都猫探し事件はおしまい、おしまい)
【〆】