サカナの心
黒江・イサカ 2020年8月10日
歩道橋≪ハンカチ橋≫
夕陽にはためく黄色いハンカチは、黄色く見えない。
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https://tw6.jp/character/status/f20172
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桔川・庸介 2020年10月4日
それこそ、特別になれるかなって思っちゃったんすよね。ヒーローが出来たら。
桔川・庸介 2020年10月4日
……特別な場所に行ける切符があっても、俺が特別にはなれそーにないっすね。現実はキビシーってやつ。(諦めたような軽い調子で続ける。ハンカチの色調をいじって、いい感じになったらネットに上げよう)なんだったっけなー。昔のファボにあるかも……え。(スマホから目線を上げた。視線が合う)聞いたことないかも。なんすかそれ、地震?
黒江・イサカ 2020年10月8日
ああ、逆転の発想。(ヒーローは特別なひと?)(特別なひとがヒーロー?)(はてさてどっちなのだろうと、男も視線を空へと巡らせてひと思案)(綺麗に暮れようとしている空は普通なのだろうか?)……あれ、これじゃなかった?そうかあ、…ああ、これはね。シンプルだよ。確かに揺れたはずなのに、テレビを見ても何を聞いても速報が流れない。確かに揺れたのに、一定の人間しか気付いていない。そういう地震が多いのさ、この街は …って話。本当かはわからないけど、確かに小さい地震は多いかもなあ。
桔川・庸介 2020年10月11日
あ、マジで知らないやつだ。わざわざウワサされるって事は、けっこー大きいやつなんすかね。地震って地上でもビビるけど、こーいう高いとこで揺れたらヤだなあ。
…………で、で。なんか裏話とかあるんすか。
黒江・イサカ 2020年10月12日
地下に巨大な国の実験施設があって、そこで兵器を作っているとか。ある一定のひとだけが感じられる電波みたいなものがあって、それを感じるひとだけが揺れて感じるんだとか。そういうよくある話だよ。 ……なんだい?君もこういうの、好きなクチ?
桔川・庸介 2020年10月18日
わーすっげオカルトっぽい話っ。このへん居たらそのうち揺れたりすんですかね。(またスマホに目を落とし、何かを打ち込んでいる。検索か、あるいは聞いた話のメモ書きか)俺そーいう話超好きっすよ、ていうか嫌いな人あんま居なくないすか?日常に潜む非日常ー、的なやつ。さっきの俺の話じゃないけど、みんな結構普通じゃないコトって憧れてるじゃないすか。なにげに。
黒江・イサカ 2020年10月22日
はは。こんなところじゃあ地震なんだか何なんだか、よくわからないだろ。(見下ろす、行き交う自動車たち)(たまに大きな車体が過ぎ去れば、微弱な揺れを足の裏に感じたりして)くだらない、とか、不謹慎、とか言うひとはいると思うけどね。まあそれも少数派か。好きなひとの方が多いのかもしれない、何せロマンがある。(逸れた双眸の、その俯くさまを)(眸の動き方を観察でもするように見つめていた)
黒江・イサカ 2020年10月22日
……君の知ってるやつは?何を知りながら、君は此処に来たの?
桔川・庸介 2020年10月25日
あそっか。……てことは、気づいてないだけでもう揺れてたりすんのかなあ。実は、的な。(んふふ、笑いながら欄干へついた肘に頭を預ける。車の起こす小さくて月並みな振動が、顎から脳天までびりびりと通った)(備忘録の中に『そのもの』は見当たらなかった。文字を追っていた瞼が降りて、スマホはポケットの奥へ)
桔川・庸介 2020年10月25日
天国への、扉?だっけ?そんな感じの。(暗記の復唱かなにかのように、思い出した文言をそらんじる)扉を見つけてそこで死ねたら、悪いヤツでも誰でも天国に行ける、みたいなウワサ。笑っちゃうくらいファンタジーすけど、ロマンって言えばそーかも。
黒江・イサカ 2020年11月2日
ああ、それかあ。(さも、聞いたことのあるような口ぶりで)君も天国、興味があるの?笑っちゃうくらいファンタジーだけどさ、君は世界を救うようなヒーローだし、ロマンってやつは存在するし。意外とあるのかな、って思っちゃうよね。(頭は相変わらず傾がったまま、笑う君につられるようにくすくすと笑う)(笑う音なんて聞こえないだろうに、その音が想像出来るくらい)
桔川・庸介 2020年11月8日
そーすね。前はあんま信じてなかったけど、今ならホントにあってもおかしくない、くらいは思えるかなあ。(楽しげな色合いの声。薄く目を開けば、案の定男は笑っていた)興味ていうか、んー……どーいうトコか、良く言われるような幸せなトコなのかは気になる、かなあ。ほんとに死んだあと行くとこがあるとして、やっぱ地獄はヤじゃないすか。(今んとこ死ぬ予定無いっすけど。軽口を叩いて)
桔川・庸介 2020年11月8日
……どっちみち、俺が見たことあんのってウワサのウワサみたいなやつだけなんすよね。お兄さん、知ってる?扉のあるとこ。
黒江・イサカ 2020年11月9日
知ってるよ。だから、君が死ぬときは僕に教えてね。(軽口の響きに、軽口の響きを返す)(君にどう聞こえるかはわからないけれど)(確かに男は、笑っていた)地獄は嫌かあ。そうだよね。じゃあ、君にとっての地獄ってどんなとこなの?鍋で煮られるような?
桔川・庸介 2020年11月23日
し、(苦笑いがこぼれる。この男がなんとなく分かってきた、ような気がする――わざと強い言葉でぎょっとさせて、俺の反応を楽しんでるに違いない。ほどほどに流して応えよう、とか考えながら)死ぬ時って、顔見知りくらいの人まで教えられるよーな状況なんですかね。そんだけ余裕ありゃある意味良んですけど。つか連絡先も知んないし。
桔川・庸介 2020年11月23日
地獄っていうと、んー、鍋……?じゃなくても、熱くて苦しいイメージはあるかも。俺小っちゃい頃にいっぺん高熱出したことあんですけど、アレの痛いのが10倍とかになってずーっと続いてる、みたいな感じ?あはは、地獄って落ちたくねーなあ。(想像力の上限は、凡庸な人生の範疇にある)(少年ひとりの限界だ)
……せっかく扉のこと知ってんのに。あんま人に教える気とかなさそっすね、別にいーけどさ。(みんなが知ってりゃ幸せになれるのに、とは思わない。本気で信じてはいないからだ。みんな知りたがってんだからバズれるのに、とは少し思った)
黒江・イサカ 2020年11月25日
そりゃあねえ、言い触らす気はないよ。だって僕、其処に棲んでるんだぜ?有名にでもなってしょっちゅう人が来てみなよ、足音が気になって仕方がないじゃないか。(帽子を脱ぐと口許に当て、やれやれと言わんばかりに肩を竦めて見せた)(今だって割とひとが来て、引き返したり飛び降りたり、声を掛けたりしてるって言うのに)(しかし、何やら警戒されたらしいことを察すると、君の方へ身を伸ばした)(帽子を君と男の間、会話を隠すように持ちあげて)……でも、君になら教えてあげちゃおうと思って。
桔川・庸介 2020年12月1日
住んでる?(ぼんやりと脳裏に描く『天国の扉』のイメージ、ふわふわの雲に包まれる真っ白な扉……が、たちまち霧散していく)(意外とそのへんに建て付けられてんのかな、扉。もしくはこの人、実は天使かなんかだったり。……無いか)(宙に浮いていた目の焦点を、空想から現実へ戻せば)
桔川・庸介 2020年12月1日
――お、(距離がぐっと縮まっている。思わず息をつめた)(なんてことない、からかわれてるだけで)そりゃ知りたい、けども……いやでも俺、死なないです……よ?(咄嗟に出た返事は、なんだかおかしかった。普通の会話の合間に、まるで命乞いしてるみたいで)
黒江・イサカ 2020年12月4日
そう、住んでる。住んでるって言うか、暮らしてるって言うか、過ごしてるって言うか?とにかく、よく居るんだよ。其処に。(困ったような顔をして、眉根を寄せて見せていた)(内緒話は続き
、)…………あは。(隠されたまま、君だけに見えるよく見る笑い顔)(何を察知したのか、おかしな君を今度こそ笑って)でもさ、君だって死んじゃいたいって思ったことはあるでしょ?かるーいやつでも、おもーいやつでも。
桔川・庸介 2020年12月6日
っ、(んなことあるもんか。きっぱり言い返してしまえば、それでこの話は途切れてしまうだろう。本気で死にたいとか思ったこと、『俺』はいっぺんも無い。……はず。覚えてる限りは)(けれども、良からぬ心が疼いてしまった。みんなが知らない場所へのお誘い。好奇心が擽られる甘い響きに、喉が鳴る)(表情を下手から伺うように。おずおずと、少しの打算が乗った言葉が出てきた)
桔川・庸介 2020年12月6日
……もし、だけど。俺が死にたいなーって気分になったら。連れてってくれんの?
黒江・イサカ 2020年12月15日
天国よりも、いいところにだって。
桔川・庸介 2020年12月17日
ああ。(ぴんと、何かが繋がった……ような気がした。よくあるサブカルと本物の非日常とに薄く染まった脳細胞は、ときどき頓狂な推論を弾き出すもので)
あれっすか。お兄さんのしてる仕事って、もしかして
……、……死神。とか?(軽い調子に、若干の本気が混じっている)
桔川・庸介 2020年12月17日
特に死にたい理由とかないし。ないんすけど、……連れてって貰えんならソレもアリかなーって、今ちょっとだけ思っちった。怖。
(何かに引っ張られるように。それがもし死神だというのなら、まあ筋は通るじゃあないか)(こころなしか鳥肌立った腕をさする)
……覗き見だけ、とかはナシ?
黒江・イサカ 2020年12月24日
いいよ、もちろん。覗きにおいで。言ったろ?特別だって。(内緒の笑顔の次は、内緒のウインク)(ロマンチックな約束でもするみたいに)死を選ぶことは悪いことじゃないよ。 …しかし、死神か。(たまに言われるんだよな)(言わず、黒髪を指に巻きつけてみたりして)僕が死神だったら怖い?
桔川・庸介 2020年12月27日
マジで!み、見ていーんならもち見たいっす。近いトコ?今すぐでも……あダメだ、病院あったっけ。(ウワサの渦中をこの目で見れる。興奮したせいか、頭痛がじんわり響いた)(うまく誘い込まれた感はないこともないけど。油断したらざくっと刈られちゃうんだろうか、首とかタマシイとか。そんな事を考えてみても、悪戯げな笑みと見比べればイマイチ現実味が無かった。ので)え?んーと。怖……くはない、すかね。
桔川・庸介 2020年12月27日
マジでお兄さんが死神でも、俺なんか今は死なない!って気がするし。だーいじょぶっしょ。(ははは。楽観的に笑う。死んだ経験なんて無いんだもの、その兆候が分かるわけもない)(たとえばすぐそばに忍び寄ってたってさ)
黒江・イサカ 2021年1月1日
そう、それはよかった。そのためにもまずは、病院に行かないといけないね。(君のことを透かして見でもするように、男は僅かに顎先を下げて覗き込んだ)(今は死なない?)(…そうかもね)(まるで愛想を振りまく予備動作のひとつにして、小首を傾げてほほ笑んだ)連絡先交換しよっか。都合のいい日に案内するよ、其処をね。(ポケットから取り出したるはスマートフォン)
桔川・庸介 2021年1月7日
おっけ!したらえーと、何が良いとかあります?連絡先。(素直にスマホを取り出し。一応訊いているくせに、指はショートメッセージのアプリを決め撃ちして開いた)(スクリーンネームは「庸介」)(死神かもしれなかった男へ、無防備に名前を翳して見せる)やべ、すっげえ楽しみ。連絡いつでもオッケーなんで、よろしくお願いしまーす。
……あとそーだ。その病院ってのがさ、なんか行き方?よく分かんなくて。このへん詳しそうだし、ちょい見て貰えます?マップ。
黒江・イサカ 2021年1月13日
何でもいいよ、 …ああ、それね。(見えた画面を見れば、手早く自身のスマートフォンを弄る)(君の画面にメッセージが届くのはすぐのことだろう)(「黒江」からのメッセージだ)好奇心旺盛でよいことだ。……ん、病院?何処かしら。(君へ1歩踏み出して)
桔川・庸介 2021年1月14日
あ、来た来た。(画面に出たメッセージと目の前の顔とを見比べる。ちゃんと人らしい名前を確認できて内心ほっとする)(人じゃなさそうな名前なんてあんまり知らないけれど)黒江さん……くろえさん、でいーんすかね。へへ、やっとお兄さんの名前分かった。
あ、そうそう病院!それなんすけど……この真ん中にピン付いてるっしょ、でもここの周りぐるーっと全部別のビルっぽくないすか?道とか無さげだし、どっから通ればいいのかなーって。(地図アプリの画面を見せる。建物の記号に囲い込まれた妙な区画に、医院のような名前の情報だけがポップアップした)
黒江・イサカ 2021年1月18日
そう、クロエ。クロエイサカ、って言うの。僕。宜しくね、ようすけくん。(いかにも親切な好青年らしく微笑み)どれどれ、……ああ、ここかあ。此処ね、実はこの辺りに小路があるんだよ。ほんとに路地って感じだし、もしかして私有地なのかなあ。地図に出ないってことは。(端末を覗き、小さな地図を指差して)(数度、道を示すように指先を上下した)何でこの病院にしたの?評判いいのかい、此処。
桔川・庸介 2021年1月21日
いさか?さん?って、めずらしー名前すね。(漢字がさっぱり浮かばない。伊坂?位、逆……まいっか)あ、えーと、俺は桔川。きっかわようすけ、です。名前で全然だいじょぶっすけど。よろしくお願いします!(屈託なく笑みを返しながら案内をふんふんと覗く)えー、この道初見じゃわかんねーって。
――や、俺もこの病院のことぜんぜん知らないんすよ、調べてたまたま見っけただけ。ココだけ一発で予約できたんですよね、よそはダメで。(すいすいと画面をなぞれば地図が引っ込み、ウェブ検索の画面がポップする)(「頭 痛い すぐ直る」)
黒江・イサカ 2021年2月4日
よく言われるよ。大抵カタカナで書いてる。(上下させた指先が、自分の名前を宙に書いて見せる)(イサカ)(実際、書くこともそんなにないけれど)(そのまま、切り替わる画面を見下ろし)ふうん……わあ、馬鹿みたいな検索してる。そんなに痛いんだ、頭。可哀想に。(掛かりつけでなく、見知らぬ即を求めるほど)(心配するように双眸を細めたと思えば、ああと気の抜けたひと息)(画面を見る君の頭に掌を載せた)よくなるといいね。(癒しのひかりは君の視界には届かなかっただろう)(ほんの気まぐれだから一瞬だし、効いたとしても少しの間だけのはずだ)
桔川・庸介 2021年2月8日
ばっ、えっヒドくない?俺わりとマジメに困ってたんすけど!(いーっと顔をしかめる。バカなのはまあ、そうだけど)(さてはまた揶揄うモードだろうか。頭に乗っかってきた手の重みにいよいよ自尊心のあたりがもやっとしたのだ)ちょっ、もー!俺べつに、……
(不機嫌を湛えて睨む目が、一瞬おいてぱちりと丸く開いた。頭上の体温が遠のくと同時、頭にきりきり響いていた痛みが確かに引いていく)(きょとんとした顔で、一応は言い切った)……子供じゃねっすよ。
黒江・イサカ 2021年2月11日
僕、大人でも撫でるタイプだから。……あら、中々の癖ッ毛くん。こりゃご苦労多かろうね。伸ばしたら僕よりももこもこになりそう。(反応が面白かったので離した手をもう一度載せる)(感触を味わうように数度跳ねさせたかと思えば、毛質を確かめるようにひと束指に絡めて軽く引っ張ったりもして)
桔川・庸介 2021年2月12日
……黒江さんの友達とかすんの大変そっすね。(頭痛からの解放と、また手に捕らわれた抑圧と。いまいち納得いかない顔で髪を弄ばれる。次会う時はベタベタのハードワックスにでもしとこうか)(次。次っていつになんだろ)(検索窓に込めたばかばかしくも切実な願いは、なぜだか不意に叶ったらしい。じゃあもう病院行かなくてもいーのか?お金も浮くし)(とはいえ予約はあるわけだし、後からぶり返すかもしんない。こーいうのは念のため――)
桔川・庸介 2021年2月12日
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桔川・庸介 2021年2月12日
――なんか、ダベってたら元気なってきたかも。いま別に病院行かなくてもいっかなーって気分なんすよね、わりと。黒江さん、この後ってまだお仕事あります?(頭をやや屈め、魔の手から逃れる虚しい努力をしつつ。少し下がった目線から、帽子の下を見上げた)遊び行ってもいーですか。
黒江・イサカ 2021年2月16日
そう?僕、こんなに親切なのにな。(友人のいる/いないは言い出したらきりのない話だ)(笑ったまま小首を傾げると、手慰みの触れ合いも飽きてまた掌は取り戻されてゆき)(その手でちょいちょいと自分の前髪を弄った)――――ぅん?いやいや君、予約したって言っただろ。折角なんだし行ってきたら、 ……あー。(違和感)(真っ黒い双眸が一度瞬くと、まるで夕焼けが其処に差し込んだかのようにひかりを反射して)(それは夕陽くらい静かに、物を言わず君を見た)いいよ、べつに。君がそうしたいなら、親切な友人として。
桔川・庸介 2021年2月20日
あは。急な話ですいません、空いてて良かった。(夕陽を背にして、陰が顔を塗りつぶす。笑みに細めた瞳、昏がりを湛えた瞳孔があなたを見つめ返した)(数瞬ののち、ふっと視線が上に逸れる。頭を手櫛で撫でつけながら、夕空の色を眺めた)家、こっからどんくらい?今から向かうとけっこー暗くなっちゃうかな。……ま、丁度いい時間かもっすね。天国の覗き見すんのに。
黒江・イサカ 2021年2月23日
“君が約束をすっぽかすような男だと思わなかった”。
黒江・イサカ 2021年2月23日
……悪い子ちゃんの君もいるんだね、庸介。いいや責めてるわけじゃない。上等さ、そうこなくちゃと思うよ。(少々、言葉の間には沈黙があった)(丁度足許を通り過ぎていった車のエンジン音が、スピード違反だってわかるくらい)歩いていくには少々距離があるけど、歩こう。街を案内してあげる。その後はぼくんち。その後は駅。(指先がまだ見えないランドマークをきっと指した)長居するのは次にして、今日は探検でお帰り。
桔川・庸介 2021年2月23日
(――すとん、と笑顔が落ちた。ゆっくりとひとつ瞬くあいだ。黄色のハンケチだけが音もなく、ぬるい風にたなびいて揺れていた)(やがて小さく、鼻からすんと息が漏れる音)それは過大評価じゃねっすか。けっこうフツーに悪いことしますよ、俺。
あーあ……なんてーんだっけ、こーいう時って。『測られた』?
桔川・庸介 2021年2月23日
(視線は指の先を追わず、ただ男を見ていた。手摺に重みを預けていた鞄をしょい直す)悪い子でも案内はしてくれんだ。優しーすね……んじゃ、怒られないうちに。(改めて、懐こい笑みが浮かんだ)
黒江・イサカ 2021年2月24日
心外心外。そういうの、仲良くなるって言うんでしょ?今の学生さんだと違う?(街を見ていた男)(君を見つめる男)(瞬きを境目、君と視線を合わせた)(いつだって笑っていて)善いも悪いも興味はないけどさ、善い子だから君を案内するわけじゃないよ。 ―――…特別、だからさ。言ったろ?君は当たったのさ。選ばれたのかもしれないね。だから、見せてあげるんだ。
桔川・庸介 2021年2月25日
ホントにー?案外誰にでも言ってたりして、そーいうの。(苦笑する調子にもう陰りはない。一歩進めた足が、手すりから落ちた影と光の境を踏んで)そーいや、なんて言うんすかね。このへんって……
桔川・庸介 2021年2月25日
(そうして初めて、目を街の方へと向ける)(歩道橋から開けた世界は、見渡す限り夕焼けの金色に融けていた)