【1:1】海焦がれて 夏
宵雛花・十雉 2020年7月27日
某日、夏の暑い頃。
夏――そう夏だ。
梅雨が明け、太陽が一番元気に輝く季節。
ならば遊ばねばなるまい。
思い立ったが吉日、さっそくオレはある人物に連絡を取るのだった。
果たして彼女は来てくれるだろうか。
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お相手:
花仰木・寧(不凋花・f22642)
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宵雛花・十雉 2020年7月27日
(サクラミラージュの某所、鉄道に乗りとある海水浴場までやってきたオレたちは、さっそく水着に着替えて砂浜へ繰り出したのだった)見ろよ、寧!海だぞ海!いやぁ、晴れてよかったなぁ。
花仰木・寧 2020年7月27日
ええ、確かに。海水浴日和ですこと。(海面に乱反射する陽光がひどく眩しい。手で日よけを作りながら、眇めた双眸で浜辺を眺める。それにしても、) あんまりはしゃいで、転んでしまわないようにね、十雉さん。
宵雛花・十雉 2020年7月28日
おいおい。ガキじゃあるまいし、転ぶわけねぇだろ!(振り返り、不服そうに眉を寄せた。いったいオレを何だと思っているんだと)
しっかし、そういうカッコも新鮮でいいじゃん、寧。
花仰木・寧 2020年7月28日
そのくらい、はしゃいでいるように見えたんですもの。(腰に巻いたパレオを手繰り寄せ、ちらりと己の水着を見下ろす) ありがとう。……あんまり見られると、恥ずかしい気もしますけれど。あなたも、普段とは随分と雰囲気が違いますわね。
宵雛花・十雉 2020年7月28日
そりゃあはしゃぎもするだろ。海に遊びに来られて嬉しいしさ。……寧は嬉しくねぇの?(そんな訳ないよなとでも言いたげな笑顔で女を見る)
へへ、ありがと。お互い普段そんなに肌見せる格好してねぇしな。そういった意味でも雰囲気違うや。どうだい?似合う?(頭の上のサングラスを摘んで持ち上げれば、キラリと日の光が反射して)
花仰木・寧 2020年7月31日
ふふ、それは勿論。こんなに爽快な空や海を前にしてつまらない顔をするほど、枯れておりませんもの。(男に笑顔を返し、その頭上のサングラスに目を留める) とてもお似合いよ。そちらも、別の世界の水着かしら。……その、色つきの眼鏡、いいわねえ。
宵雛花・十雉 2020年8月1日
へへ、そりゃあ良かった。それにオレと一緒に来たから楽しさ倍増だろ?な?(言いながらサングラスを目の高さまで下ろして) そうそう、UDCアースで買ってきたんだ。こっちじゃあんまり見ないデザインのが色々あったよ。道も少しずつ覚えてきたから今度遊びに行こうぜ、UDC。……寧のはどこの水着だい?女優とかモデルみてぇで洒落てんなぁ。
花仰木・寧 2020年8月12日
あら、同じね。私もUDCアースで買いましたのよ。
お友だちに連れて行って貰ったのだけれど、私はまだ全然道が覚えられないわ。どれも、同じビルヂングに見えてしまって。
宵雛花・十雉 2020年8月13日
へぇ、寧もUDCに行くんだ。しかも友達とか……へへ、なぁんかそういう話し聞くと嬉しくなんな。お前も友達とそういうことすんだなぁってさ。(揶揄うでもなく小馬鹿にするでもなく、本当に嬉しそうに言った)
あ、それは分かる。全部同じに見えんだけどさ、その中でなんとか特徴あるモンを見つけて目印にすんだよ。なんか壁に貼ってある口紅持った女の絵とかさ。……けどあれはどうしても駄目だ。電車と、めとろ?ってやつ。
花仰木・寧 2020年8月15日
なあに、それ。私、お友だちがいなさそうに見える?(確かに友人の数を自慢するタイプではないけれど)
(持っていて敷物を広げ、荷物を探る。小さなボトルを取り出しながら、ああ、と頷いた)――メトロ。やっぱり迷いますわよね。駅ではなく迷路を作っているんじゃないかと、本気でも思いますもの。(話しながら、肌の上に白いクリームを伸ばしていく)
宵雛花・十雉 2020年8月15日
いやごめん、変な意味じゃねぇんだよ。今でこそオレもこうやって気ぃ遣わずに話してっけどさ、寧って美人だし高嶺の花みたいな雰囲気あんじゃん?だからそういう話聞くと、あぁ寧も普通の女の子なんだなぁって嬉しくなっちまう訳よ。……あ、友達たくさん出来てもオレのこと忘れないでくれよ?(言っていて少し照れ臭くなったのか、最後に笑ってそう付け足して)
迷路、それだ!アルダワの地下迷宮みたいだったぜ、ありゃあ。(けらけら笑っていれば、褐色の肌に塗り広げられていくそれをじぃと見て)それ、もしかして日焼け止めってやつ?
花仰木・寧 2020年8月16日
私、そんなに器用じゃないもの。ころころとお友だちは変えられないわ。あなたこそ、ふらふらと何処かへと行って、そのうち帰ってこなくなってしまいそう。(腕が終われば、今度は脚へ。急ぐことなく、丁寧に塗り込めていく) ええ。これもUDCアースで手に入れたものですけれど。焼くのを防ぐというより、肌を痛めないためにね。あなたも塗ってみる、十雉さん?
宵雛花・十雉 2020年8月16日
へへ、そうだな。寧は友達を大事にするやつだもんな。……約束だってしてくれたし?(「忘れない」そう言って指切りしてくれた彼女を自分は知っている。自分の過去を知っても尚一緒にいてくれる彼女の温かさを知っている)
なに、オレが帰って来なくなったら寂しがってくれんの?(にやにやと悪戯っぽく、けれど嬉しそうに笑って)……なーんてな。寧が帰って来て欲しいってんなら帰ってくるよ、オレは。(言いながら顔の横で小指を立てて見せるのだった)
へぇ、ほんと何でもあるよなぁ、UDC。……お、いいの?塗る塗る。んじゃあ終わったら貸してくれ。(興味深々に片手を差し出して)
花仰木・寧 2020年8月18日
まあ、当たり前でしょう。あなたがいなくなってしまったら、寂しいわ。(素直に吐露しながらも、けれど横目にした彼の小指には思案するような間をあけた。それが彼の優しさだというのはわかっているけれど、)……でも、あなたが本当の居場所をどこかで見つけたのなら、それはそれでいいのよ。それまでの間は、此処があなたの帰る場所であってほしいけれど。
花仰木・寧 2020年8月18日
いいわよ。ねえ、じゃあ背中を塗ってくださる?(男のほうへ背を捻りながら、ボトルを差し出した)
宵雛花・十雉 2020年8月18日
寧……(てっきり強気な返事があると思っていたものだから、「寂しい」と溢された言葉に目を瞬かせた。小指の立った手をゆっくりと下ろして)
なんだよ、そんな顔すんなって。先のことは分かんねぇけどさ……オレ、思うんだよ。居場所はいくつあったって良いんじゃないかって。止まり木みたいに、安心して寄れる大事な場所。帰って来られる場所。オレにとっては、寧の隣りだってそうなんだけど……だ、駄目か?そう思ってちゃ。別に寧に気を遣ってる訳じゃないよ。オレだって、オレのこと大事にしてくれる人達をちゃんと大事にしたいと思ってるから……(もじもじと指先を合わせながら、語尾が段々と小さくなって)
宵雛花・十雉 2020年8月18日
……。(ボトルを受け取った)(おや?)
宵雛花・十雉 2020年8月18日
お、オレが寧に塗んの!?!? いや頼まれたらやるけど……これって男に頼むことなのか?(どぎまぎ)
花仰木・寧 2020年8月28日
やっぱり、あなたが相手でもいけなかったかしら。……でも、自分で背中は塗れませんのよ。
宵雛花・十雉 2020年9月2日
オレも一応男なんだけど……いや、別にいいし頼まれたら塗ってやるけどさぁ。なんてぇか心配にもなるよ。お前、気を付けろよ?(ぶつぶつ言いながらもクリームを手の平に出して)ほら、じゃあそのままじっとしてろ。(とはいえ勝手がよく分からず、見様見真似で背中に塗り広げていく)
花仰木・寧 2020年9月2日
相手は選びますわよ、私も。だからあなたなんじゃない。(はあい、と良い子のお返事とともに彼へ背中を預ける。とはいえ、ひとに触れられるのはやっぱりくすぐったい)
宵雛花・十雉 2020年9月5日
オレのこと信用してくれてるってんなら嬉しいけどよ。(これで肌の見えているところには一通り塗れただろうか)こんな感じか? 塗り足りねぇとことかある?
花仰木・寧 2020年9月12日
そうそう。深く考えずに、そうして喜んでおいてくださいな。――ありがとう、十雉さん。見えないけれど、大丈夫じゃないかしら。お礼に、あなたの背中、塗ってあげましょうか。
宵雛花・十雉 2020年9月16日
(大丈夫と聞けば安心したように表情を和らげて)お、いいの? んじゃあ頼もうかな。背中だけ真っ赤になったら格好つかないしさ。(言いながら、先程の彼女のようにくるりと背中を向けた)
宵雛花・十雉 2020年11月10日
(それから2人がどうやって夏を楽しんだのか、それは青い海と夏の日差しだけが知っている)
宵雛花・十雉 2020年11月10日
―〆―
(お相手ありがとうございました!)