②プロローグ 廃棄された街へ
アニー・エステン 2020年7月21日
マルティアから教えて貰った位置情報を頼りに
「幽霊駅」を出発――荒野を南北に貫く荒廃した巨大なハイウェイを進んだ先に、廃棄され植物に覆われたソノ街があった。
「位置情報だと…ここかな?……うん、多少は荒らされてるけど、状態は良いみたい」
オートバイを降りて、大きなバックパックを背負い、周囲を油断なく警戒しながら進む。
この荒廃した世界を探険し、回収した物資を人類の拠点に持ち帰る
それこそが『奪還者』であるボクらの仕事―。
ピーピーガァーガァー…Pi----ッ、敵性存在ノ侵入ヲ感知ーーー迎撃行動ヲ開始シマス。
そう、それにどんな危険が待っていようとも。
0