静かな昼下がり
プリンセラ・プリンセス 2020年7月7日
その日珍しく静かだった。
いつもお茶だけを飲んでいく騒がしい常連客は一人もおらず、店主たるユア・アラマートも昼食を食べに行った。
店内に残されたのはプリンセラ一人。
丁度よいとばかりに戸棚から本を取り出し読み始める。
UDCアース、日本での童話集だ。
子供向けのものだが、異世界から来ているプリンセラにとってはこれくらいが丁度よいのであった。
読み始めてどのくらい経っただろうか。
店の扉が開く。
客か、いつもの常連の誰かだろうか。
手元の本から顔をあげて挨拶する。
「いらっしゃいませ――」
【低速】
【1:1】
0
アリサ・マーキュリー 2020年7月8日
こんにちはー。(カランと扉の音が鳴る。買いたいものはこれといって無かったが、なんとなく顔を出したくなったのだ。商品を眺めているだけでも楽しいし、それにここは雑貨屋だ。もしかしたら何かあるかも、という期待を抱かせる。)
…あれ?
(しかし、当の店主の姿が見えず。ひょっとして休みだっただろうか。)
プリンセラ・プリンセス 2020年7月8日
「いらっしゃいませー……。と、アリサ様でしたか。こんにちわ。今日は何k御用ですか? いつものように暇つぶしであればお茶でもお淹れいたしますが」
店に入ってきたのは、ここの常連の一人であるアリサ・マーキュリーだった。
ここの常連がまともになにかを購入していった記憶はない。
きっといつもの通りダベリに来たのだろう。
そう思ってお茶でもどうかと提案してみた。
アリサ・マーキュリー 2020年7月15日
あれ、貴女は…。
(ぽくぽくぽく。名前が出てこない。というか聞いたことあったっけ。なんとなく居たから、聞くの忘れていたかもしれない。しかしここで名前を忘れたというのは少々憚られる。ここは私の話術を持ってして、さりげなく話題を変えよう!)
…ところで、ユアは?
(キョロキョロとあたりを見渡すが、奥の方にも居ないようだ。)
お茶…お菓子もある?
(図々しい)
プリンセラ・プリンセス 2020年7月15日
(なんだか一瞬、誰?というような視線で見られた気もするがまさか覚えられていないということはないだろう。それなりに店舗には居たはずであるし……)
店長様なら昼食を摂りに出られましたわ。つい先程なので1時間は帰ってこないのではないかと。
お茶菓子は、クッキーでよければありますが……。
(そっと出されたクッキーはひどく不格好だ。それもそのはずでプリンセラが練習に作ったものだからだ。味見もして食べられる味ではあるものの、見た目ばかりはどうしようもなかったのだ) ●●
アリサ・マーキュリー 2020年7月18日
そっか。
(どうやら入れ違いになってしまったらしい。とはいえ、別に急ぎのようでもなし。お茶をさせてもらえるというのなら、帰ってくるまでのんびりと待つとしよう。)
プリンセラ・プリンセス 2020年7月22日
はい、では少々お待ち下さい。
(一旦奥へと引っ込む。作り置いておいたクッキーを取り、お湯にひたしておいた茶器と一緒にトレイにのせて戻る)
おまたせいたしました。今、淹れますわね。
(紅茶の淹れ方は厳しく躾けられたので完璧である。ゴールデンルールに則って紅茶を淹れる。店主ならば勿体ないからティーバッグで充分だというであろうが、プリンセラ一人だったので用意してあったのだ)
さ、どうぞ。クッキーは手作りなのでちょっと不格好ですが……。
(紅茶をクッキーをアリサへと給仕する。クッキーはちょっと出すのが恥ずかしいが仕方ない)
あの……、良ければ感想など頂けますか?
(自分の分の紅茶を淹れて恐る恐る聞いてみる。多少人見知りのケがあるのだが幸い二人しかいない。勇気を出してクッキーの感想などを聞いてみた)
○○
アリサ・マーキュリー 2020年7月26日
(まだかなー、まだかなーときょろきょろと、落ち着かなく辺りを見渡す。すると、鼻腔を擽る紅茶の良い香りが漂ってきた。)
ふふ、ありがとう。
(目の前に運ばれてきたそれからふわりと芳醇な香りが立ち昇る。)
美味しそう。頂きます。
(先ずは紅茶を一口。特段紅茶に詳しいわけでもないが、それでも普通の物より美味しいのだとわかる味わい。)
…うん、美味しい。
(続くはクッキー。
アリサ・マーキュリー 2020年7月26日
(市製品と比べたら確かに不格好かもしれないけれど、それでも自作というのなら出来は良いのではないだろうか。自分の場合は消炭にしたし、形ができているだけ十分だと思う。ぱくりと一口でいただく。)
ん、サクサクとして味もバターが効いてて美味しい。
(二つ、三つ、四つ。美味しい美味しいと次々に口に入れていく。)
〇〇
プリンセラ・プリンセス 2020年7月27日
ふう、美味しく作れていたようでなによりです。良かったです
(こちらも紅茶を飲む。なんとか美味しいレベルで淹れられている)
ですが、姉様の作る紅茶はもっと美味しかったのでまだまだですわ
(子供のように次々とクッキーを頬張るアリサをみて顔をほころばせる)
前から思っていましたが……、アリサ様は見た目とギャップがあるとは言われませんか?
(悪意はない。自分また見た目とのギャップに驚かされたからこその疑問であった)
アリサ・マーキュリー 2020年8月14日
うん、美味しいよ。
(なんでも食べられるけれど、なんでも美味しいと感じるわけではない。本当に美味しいものは、やはり美味しいと感じる。これもそうだ。だから、その気持ちに嘘偽りはない。)
さらに上が…!
(驚きながら、考えるようにクッキーを口に入れた。もはや無意識だ。)
ギャップ…ん〜……あ、でも雰囲気だけは無理めとか、そういうのは言われたことあるな。…あ、いやあった。言われたことあった。(知り合いの黒髪の少年を思い出す。そういえば、彼にそんなことを言われた。そうなのだろうか。とくに出しているつもりはないのだけれど。)
アリサ・マーキュリー 2020年8月14日
(そうしていると、喉が乾いた。気が付いたら半分くらい食べてしまっていた。それは喉も乾くわけだ。紅茶を飲んで喉を潤す。これでまた食べられる。…ふむ。)
貴女は…。
(いつまでも貴女と呼ぶのも他人行儀な気がして。といっても呼べないからそう呼んでいたのだが、思い出そうと考える。えーっと、たしか…食べ物の…髪の色……。)
プリンは食べないの?
(小首を傾げながら、そう尋ねた。)
プリンセラ・プリンセス 2020年8月16日
大人な雰囲気、ともすればミステリアスな雰囲気を持つアリサがクッキーを子供のように食べているのはとても微笑ましい。そして今までの自分の持っていたイメージも修正される。勿論いい方向にだ)
(そこで、貴方は食べないの? と聞かれた)
あ、そうですわね。いただきます。
(あまりにアリサの食べっぷりが良かったのでつい見とれていたのだ。そして自分も食べようとクッキーを手に取り)
プリン……? プリンも食べたいのですか? 冷蔵庫にあったでしょうか
(食べ物を要求されたと勘違いして席を立ちかける)
アリサ・マーキュリー 2020年8月23日
あるの。(なんで唐突にプリンが出てきたのかはわからないが、食いつかないわけにはいかなかった。食べないわけにもいかないので、もちろん頷いた。5回くらい。ちょうどしっとりとした物も食べたかったし、渡りに船だった。)○○
プリンセラ・プリンセス 2020年8月31日
(あまりの頷きように少し微笑ましくなる。見た目からクールで大人な女性と思っていたが、どうやらかなりお茶目というか子供っぽいところもあるようだ)
あるにはありましたが市販品ですがよろしいですか……?
(プッチンプリンである。1個だけだったが店長のものだとも言われていないので大丈夫だろう)
それにしてもよくお食べになりますわね。もしかして昼食がまだでしたか?
〇〇
アリサ・マーキュリー 2020年9月8日
うん、全然平気。市販品でも美味しいもの。(手作りであれ市販品であれ、美味しいという結果に違いはない。この世には美味しいものが溢れているのだ。)
でも、プリンの手作りも美味しそう。
(これだけクッキーが美味しいのだ。プリンもまた、美味しいに違いない。まだ見ぬプリンに胸が期待でいっぱいになった。)
お昼?ううん、食べてきたけど。
あ、でも腹八分くらいだったかもしれないな…。時間なくて…。
○○
プリンセラ・プリンセス 2020年9月20日
ではプリンも練習しておかねばなりませんね。
しかし、八分目とはいえお昼を食べた後だというのにこれだけ食べるなんて、アリサ様は健啖家でいらっしゃいますのね。
私などは少食ですので、少し羨ましいです
(実際プリンセラが食べたのは一欠片といっていいくらいである。用意したもののほとんどはアリサの胃に収まっている) ●●
アリサ・マーキュリー 2020年10月12日
そうかな?(首を傾げながら、もぐもぐと食べ続けた。ふむー、と考える。そういえば、よく言われる気がする。自分自身も昔よりは、食べるようになったと思う。それに、理由もなんとなくわかって。だから素直に頷いた。)
そうかも。なんかお腹空いちゃって。
でも食費とかかかるし、そんな良くも無いよ?
〇〇
プリンセラ・プリンセス 2020年10月19日
人間食べられなくなったら終わりなどとも言いますし、食べられるというのは良いことだと思いますわ(自分が少食だからこそ食べられるアリサを羨ましげにみる)
それにしても食費といいますが、食費にも困るような生活をされてらっしゃるのですか?(服装は清潔であるし、体も汚れているようには見えない。いわゆる無職という感じも受けない。いったいどんな生活をしているのだろうか) ○○
アリサ・マーキュリー 2020年10月27日
でも死んだら食べられなくなるし……?終わりが先か食べられなくなるのが先か……?(うーん、わからん…わからんからクッキー食べよう……美味しい。)
んー…、困ってはないけど、学費とか?払わないと行けないから。
(それなりに稼いではいる。お金持ちとは言い難いが、貧困に喘いでいるわけでもない。買い食いできるくらいには余裕はあたたた)
プリンセラ・プリンセス 2020年11月9日
あら、てっきりどこかの貴族の子女だと思っておりましたが、学生さんでしたのね(貴族はUDCアースでは存在しないが別世界のプリンセラには該当する単語が思い至らなかった)
確かに学費も稼がなくてはならないのであれば致し方ないところでありますね。
何のお勉強をなされているのですか?
アリサ・マーキュリー 2020年12月28日
え、そんな高貴に見える?(ふふっと微笑みながら首を傾げて。)
んっと、薬学。特に研究と開発の方をやりたくて……。(気恥しいのか、声が段々としりすぼんで行く)
えっと、プリンは?そもそも学校に行ってる……?
プリンセラ・プリンセス 2021年1月12日
学校に行けるということはそれなりに裕福なご家庭でしょう?(判断基準がA&Wのまま)
薬学ですか、それは素晴らしいです! 薬があればいろんな病や怪我が治せますものね! 調合や配合など色々難しいと聞きます、負けないよう頑張ってください!
――私は皇室付きの家庭教師から一通り習っておりますね。ですので学校には行ったことはなくて……。
アリサ様は学校は楽しいですか?
アリサ・マーキュリー 2021年2月4日
えっ、うーん……。ううん、奨学金制度とかあるから、貧困の差に関わらず行けるようになってる……はずだよ。最近は。まあ、全部が全部そうとは言えないけど……。(一部の極貧困層は借りることも出来ないと聞いた。そもそも奨学金を返すのに四苦八苦している学生が多いのだ。)
アリサ・マーキュリー 2021年2月4日
こっ、皇室
……!?(それなりに高貴だとは思っていたものの、まさかそこまでとは……!なんでそんな人がこんなところで店番なんてやってるんだろう……あっこんなところって言っちゃった。)
プリンセラ・プリンセス 2021年2月23日
奨学金……! UDCアースにはそのような制度があるのですね。やはり平和で余裕のある世界というのは素晴らしいです(もちろん世界すべてがそうでないということくらいはわかっているが、それでもA&Wに比べれば遥かに完成されているのだ)
プリンセラ・プリンセス 2021年2月23日
あ、あまり皇族だのは気にしなくて構いませんよ。あくまで元ですし、猟兵となればお互いの身分など関係ないではありませんか。
というわけで、元のつく皇族としては社会勉強と生活費稼ぎの為にアルバイトさせて頂いているのです。
UDCアースなどの学校の話を聞くたびに楽しそうで羨ましいと思っておりますの。
アリサ様が楽しんでいるならそれはとても素晴らしいことですわ。
よければ学校での話など聞かせて貰ってよろしいですか?(学校生活を送った事のないプリンセラには学校の話などは非常に魅力的に映る。今更通えるわけではないので、せめて人の話を聞いて無聊の慰めにしたいのだった)
○○
アリサ・マーキュリー 2021年5月4日
余裕があるのかないのか、わかんないけどね。もっと欲しいな〜、余裕。(ん〜〜、と伸びをして解す。)
アリサ・マーキュリー 2021年5月4日
皇族も世知辛いな……。(やっぱりどこの世界もお金は大切、ということなのか。)