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【1:1】隠れんぼ

宵雛花・十雉 2020年6月2日


一人の子供が歩いていた。
すでに陽も暮れ、辺りは暗い闇が落ちてきている。

遅くなった。ちょっと見世物を観に行ったら思ったより時間が過ぎてしまっていたと、パタパタと履物の音を立て暗闇の中おっかなびっくりで歩いていた。

川面伝いに人通りの多い通りから賑やかな音が細く響いているのを聞きながら
誰も通らない道、此処が近道だと入っていって…

それが最後。 ―― 子の姿は消えたのだった。


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お相手:
伊集院・真叶(f27302)




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宵雛花・十雉 2020年6月17日
(結局冗談だとは気付かぬまま。男達は再び橋の前に立っている)さって……この橋見て何か感じるかい?真叶くんよ。
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伊集院・真叶 2020年6月17日
(橋の中央辺りまで歩を進め、周囲の様子を探るように暫く立っている)――雑霊なら1、2体いますが…影が薄い。害意を放つようなものは感じられません。ただの橋か…?
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宵雛花・十雉 2020年6月19日
だよなぁ。……オレも変なモンは何にも感じねぇわ。(ハズレかとため息を吐きつつ)念のため、もう少し調べてみっか?
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伊集院・真叶 2020年6月20日
橋げ調べると…橋げたまで降りますか?ふむ…何か怪異が起こるのに切っ掛けが必要なのだろうか…(ぶつくさと顎に手を添えて独り言を溢していると。神社に通じる道の方から複数人の子供たちが大きな声を上げ乍らやってくるのが見えた)…おや。賑やかなた
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宵雛花・十雉 2020年6月22日
あっちって確か例の神社がある方向か?こりゃあいいや、さっそく聞き込みといこうぜ。(相手に目配せをすれば、にやりと笑った)
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伊集院・真叶 2020年6月22日
(年の頃がバラバラな集団で、「何だよアイツ、生意気だなぁ」「遠回りになっちゃうね」「遊ぶ時間がなくなるから早く行こうよ」等々口にし乍ら)
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伊集院・真叶 2020年6月22日
…私は子供の相手が苦手なので…お任せしても?
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宵雛花・十雉 2020年6月23日
ああ、やっぱオレなんだ。まぁ、子供は嫌いじゃねぇからいいけどさ。……お前、顔のそれ外したら子供ウケよくなんじゃねぇの?(前見えてんのかなと、じろじろ白黒のそれを横目で見て)
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伊集院・真叶 2020年6月24日
………理由なく付けている訳じゃないですよ。訳があるから付けているのであって…(離れた所から子供たちが「わー。変なのつけた奴がいるー」「ほんとだー、めっちゃこえぇー」等言われ放題)…はぁ…いつもの事です…。(ため息ついた)
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宵雛花・十雉 2020年6月24日
……(「言われてんぞ」と言いたげな目を向けている)
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宵雛花・十雉 2020年6月24日
こらこら、坊主たち。人に向かってそんなこと言っちゃいけねぇよ。例えどんなに変な物を顔につけててもさ。(人好きのする笑みを浮かべながら、慣れたように子供たちに話しかけた)
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伊集院・真叶 2020年6月24日
…純粋な子供の言葉ほど胸に刺さります。泣いてませんよ。(ちょっと上を仰ぎ)
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伊集院・真叶 2020年6月24日
「兄ちゃんあの覆面の仲間?どっちが敵役?戦うの?」
「怪しい人に近づくなってかーちゃん言ってるしどうみても怪しいだろ?」
「ねーねー時間がなくなるから早く行こうよぉ~にいちゃんー」
(など話しかけてきた十雉に次々と子供たちが口を開く。)
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宵雛花・十雉 2020年6月28日
(ぱんぱんと手を叩いて子供たちの注意を引く)ほら、そんなにいっぺんに喋ってちゃあ兄ちゃんたち分かんねぇよ。ちと聞きてぇことがあってさ、協力しちゃくれねぇかい?
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伊集院・真叶 2020年6月28日
(協力と聞くと、年上の子供たちがわくわくとした顔をして「何?俺らで分ることがあれば言ってくれよ」。そういいながら十雉を見上げた。)
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宵雛花・十雉 2020年6月28日
よし、いい子だぞ。……お前らさ、今向こうの方から歩いて来たろ?(言って、指さしたのは今しがた子供たちが歩いてやって来た道だ)あっちに神社があるって聞いたんだけど、知ってっかい?
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伊集院・真叶 2020年6月28日
「もちろん知ってるぜ、俺らの遊び場だもん!」「さっきもよ、行こうとしたらアイツが邪魔するもんだから行けなかった。」
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宵雛花・十雉 2020年6月30日
へぇ、アイツ……(さっそく面白い情報の匂いだ。いっそう子供受けする笑顔を作って)アイツってのは、いったいどこのどいつのことだい?
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伊集院・真叶 2020年6月30日
「悠吾だよ!神社に向かう途中にある家の奴なんだ。最近見かけなかったけど、何だよアイツ。ずっと家にいたじゃなねーか」
「俺らと何度も遊んでやったのに、すっげー顔して睨みつけるんだ。ここを通るな!近づくな!って」
(先の怒りを思い出したのか、不満を口にする年長の子供達。だがそれでも押通らず来た道を引き返したのは何かあったのだろう。その時、年下の子がぽつりと「あいつ、鬼の様な顔してて怖かった」と溢した)
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宵雛花・十雉 2020年7月1日
鬼のような顔ねぇ。(ちらり、男に目配せを送る)悠吾くんは元々そんなこという子だったのかい?それとも、どちらかと言うと大人しかった?
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伊集院・真叶 2020年7月1日
(目線を受けて頷きを返す。カタカタと気の音を立て乍ら橋の中央から神社側へと降りていき、懐から竹筒を取り出し蓋を開けて囁いた)―様子を。(瞬時、風が走った様に見えただろうか。それは子供たちの間をすり抜け、奥へと道を駆けていった)
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伊集院・真叶 2020年7月1日
(おずおずと年下の子が十雉に向かって口を開いた)「悠吾は大人しい子だよ、いつも悠伸兄ちゃんにくっついていて…あんな声を出すような奴じゃないんだ…あんな恐ろしい声…初めて聞いた…」
「悠伸兄ちゃんも何処に行っちゃったんだろうな…」「いなくなってから様子が変だったもん」(また口々に話し出す子供達。)
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宵雛花・十雉 2020年7月1日
(相方が動いたのを見れば、自分は子供たちの相手に専念する)安心しな。実は兄ちゃんたちさ、悠吾くんを助けるために来たんだ。だからそのために協力を願えるかい?悠吾くんとその兄貴について、知ってることは教えて欲しい。
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伊集院・真叶 2020年7月1日
(助ける為と聞けば本当?と縋るような眼を向けた。)「うん…。お兄ちゃんの名前が「悠伸」って言うんだ。あの二人はとっても仲が良くって…でもいつも二人とも怪我をしてて痛そうだった」「アイツらのとーちゃんかーちゃん無茶苦茶だもんな、俺も怒鳴られたことあんぜ」「俺も」「おれもー」(子供達の話からすると、どうやら両親から暴力を振るわれていたらしい。半年前に兄の悠伸が失踪するも騒ぎ立てる事なくそのうち戻ってくるといった風で放置され、残った弟の悠吾もだんだんと怪我が増え元気もなくなっていき、暫く姿を見せることが無かったと言う事だった)
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伊集院・真叶 2020年7月1日
…(子供たちは、悠吾が亡くなったと言う事を知らないようですね。と十雉の傍に寄り小声で囁いた。)
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宵雛花・十雉 2020年7月3日
(囁きがあれば、僅かな頷きで返した)なるほど……そりゃあ酷い話だ。友達がそんな目にあってりゃあ辛ぇよな。なんとかしてやりたいって思うよな。(本心か演技か、分かるぜ、と共感する態度を見せて)お前ら、悠吾くんちには行ったことあんのかい?
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伊集院・真叶 2020年7月3日
(子供達には十雉の姿は本心からの言葉を見えたようで、年下の子は泣くのを堪えている様にグッと唇をかんでコクンと頷いた。どうやら悠吾とは仲が良かったようで)「もちろん行った事あるぜ!神社に行く途中にあるよ!」「竹林に入ってすぐだよー」
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宵雛花・十雉 2020年7月6日
(一通り情報が得られれば礼を伝えて、手を振り子供たちを見送った)……真叶、アンタもちゃあんと聞いてたろ?やっぱ神社が鍵になるみてぇだ。
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伊集院・真叶 2020年7月6日
…そのようです。ひとつ、貴殿に問います。『十雉』は貴方の真名で、違いないですか?(懐から携帯用の筆と人形を取り出して、巧みな筆使いで名を書いて)―、管が戻らない。恐らく動けぬ事情があると思われます。疾く参りましょう、それとこれを。御守りです、お持ちを。(名が書かれた人形を差し出した)
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宵雛花・十雉 2020年7月8日
……そうだよ、十雉はオレの真名だ。(自分の名が書かれていく人形を見守って、差し出されれば一瞬躊躇った後に受け取った。手の中のそれを興味深げにまじまじと見る)ヒュウ、すげぇじゃん。お前ほんとに陰陽師だったんだな。(そんな軽口をおまけに叩きつつ)
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伊集院・真叶 2020年7月8日
最後に人形に息を吹き掛けてください、それで完成です。有事の際はそれが身代わりになりましょう。本当にとは……寝言を言うには些か早くありませんか。(くく、と笑い筆を懐にしまい)
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宵雛花・十雉 2020年7月8日
(言われた通り、ふぅと人形に息を吹きかけて)……これでいいのか?有事なんて無いことを祈りたいもんだがね。
いや、アンタ今までの言動を見てると顔隠したオモシロ不審者だったぜ?真面目なハナシ。
……さって、時間がないんだろ?行くぞ。
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伊集院・真叶 2020年7月8日
はい、それで問題なく。私も何事もないことを祈ります。
おもしろ……(心外!)普通に話しをしているだけなのに解せません。…が、そうですね。今はそれを問う時間も惜しい。参りましょう(そう言うと二人並んで早足で神社の方面へ移動し始める)
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宵雛花・十雉 2020年7月8日
(暫く行けば、神社からそれほど遠くないだろう場所までやって来た)……おい。感じるか?この気配。
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伊集院・真叶 2020年7月11日
(二人が進んでいくとやがて竹林が見え始めた。神社へ向かう為生い茂る竹のトンネルを潜るように進んでいくと、ひやりとした空気が漂い始めたのを二人は感じている。その空気は足を進める度に重たく、濃くなっていく)ええ…貴殿も気付かれましたか。
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宵雛花・十雉 2020年7月13日
こりゃあさっそく当たりなんじゃねぇの?罠の類がなけりゃあいいんだがね。(空気が重さを増すのに合わせ、踏み出す足も自然と慎重になる)
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伊集院・真叶 2020年7月26日
(一歩また一歩と脚を進める度に冷えた空気が纏わりついて行く。竹林の中は既に薄暗くなってきており余計その重さが感じられるようだ。やがてくたびれた竹垣に囲まれた家屋が視界に移るだろう。あれが件の家と二人はすぐに分かるであろう。)

―― ぃ ちゃん 
  ―― お兄ちゃん 次は ― であそぼ―

(幼い子供の声が聞こえてきた。誰かがいるのは明白だと隣に立つ男に目配せをして門戸へと足を忍ばせて)
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宵雛花・十雉 2020年7月28日
(目配せに頷きを返すと、相棒に追随する。念のため、懐に忍ばせた霊符に手を伸ばして)
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伊集院・真叶 2020年7月28日
(門戸を潜り、中に入っていくと草が生い茂る庭に姿を消したという子達がいる。生気が失せた瞳で一人の幼子の傍に立っていた。だがそれ以外にも二人の目に映したのは異様な光景だっただろう。子供達の後ろ、その家。井戸に腰を掛けている子供。縁側は何カ所か開き暗い穴を覗かせており、破れた障子、その奥の部屋には黒く墨でも飛ばしたような痕が残っていた。更に。破れた縁の下には小太りの中年の女と、中肉で無精髭を生やした男が窪んだ眼を見開き、震え乍ら、身を縮こませてぶつぶつと言葉にならぬ声を呻きだしている。)

(幼子が二人の存在に気が付くと、今にも刺殺さんとするように睨みつけて)だれだよ!勝手に入ってくるな!かえれっかえれ!
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宵雛花・十雉 2020年8月6日
あれが例の……どう出るよ、真叶。(どうやら歓迎された様子はない。悪戯に刺激するのは避けた方が無難だろう)
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伊集院・真叶 2020年8月23日
帰れと言われて帰れますか…?(小声で返しながら)勝手に入ってきたことは詫びます。少々お伺いしたいことがありまして。私の愛玩動物がここら辺に迷い込んできませんでしたか?(睨みつける幼子を意に介さぬように、歩を進めて)
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宵雛花・十雉 2020年9月12日
(ここは一旦対話を相方に任せるのが得策だろう。いつでも迎え撃てるように用心を重ねながら、男の後をゆっくりと進んで)
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伊集院・真叶 2020年9月14日
「動物…?そんなの知らないよ!こっちに来るな!!お兄ちゃん、お兄ちゃん、行こう、家に行こう!」(真叶が近づくのに怯え、虚ろな目をした少年達のなかの一人の服を引っ張り後ずさりその場を離れようとするが)

―動くな、『悠吾』

(凛とした声が庭に響く。後ずさる幼子―悠吾に掌を向けて言葉を放つ。小さな呻き声を上げ悠吾の足が止まる。焦りの色を浮かべ、目だけはきょろきょろと動かして。その様子を見やり)…縛りました。十雉殿今のうちに子供たちを外へ。暗示…かな?ぼんやりしていますが誘導したら動いてくれると思います。(騒動の主が動けぬ今のうちにと促して)
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宵雛花・十雉 2020年9月24日
へぇ、やるぅ。……アンタに真名は教えらんねぇな。(ヒュウ、と口笛を吹いて感心して見せ)
よしきた。ならこの場は任せたぜ。オレが戻って来るまでやられんじゃねぇぞ?(それだけ言うと、半分魂の抜けたような子供たちを連れ外へ向かう)
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伊集院・真叶 2020年11月7日
おや、先ほど教えていただいたばかりですよ?(くつりと雑面の下で声を零して。)

無論。今は縛っているので滅多な事では動くことは叶うまい。(悠吾に向けた掌を下げて、子供たちを外に連れていく十雉を見てから、ゆるりと周囲を見渡して。姿が見えない管狐の居場所を探ろうと)……どこだ…、気配は、ある。―――…… …… っ!?(バッと、振り返る。その視線の先は、一人の少年が腰を掛けている井戸だ。その時― )

「ぃ ゃ… いや、だ いやだいやだいやだいやだイヤだイヤダイヤダッッッ!お兄ちゃんを 連れて、行くなっっ!!!お゛に゛い゛ち゛ゃ゛ん゛を つ゛れ゛て゛い゛く゛なぁぁぁぁ!!!」

(真名で縛られていたはずの悠吾の体がミシミシと音を立てて肥大化していく。全身が黒く、腕は二回り以上太くなり手は鋭い爪が伸びて。視線は子供を外に連れ出す十雉に向けて。ずん…と、地面が悲鳴を上げるように響いた。足が、動いたのだ)
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宵雛花・十雉 2020年11月14日
(異様な音に振り返れば、悠吾だったそれと目が合った。合ってしまった)やべっ……おい真叶!大丈夫なんだろうな!
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伊集院・真叶 2020年12月3日
――まさか…っ!(真名で縛った時は朧影としてまだ成熟していなかった。そこまで、そこまで兄を求めるか。雑面の下で歯噛みをし、井戸に向かい声を荒げた)麗命【うららみこ】、彩陽【さいよう】いつまでそこにいる!出ろっ!

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
(ぎちぎちと、ぎこちないながら太い腕を大きく振りかぶり、勢いよく目の合った十雉へ雄たけびを上げて乍ら鋭い爪を振り下ろそうと動き)

(まだ、相手の動きは鈍い。ユーべルコードで再度動きを封じれば十雉の攻撃の機を得られるだろう。七星七縛符を使い、今度こそ、確実にその動きを止めて。)十雉殿!朧影を!
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宵雛花・十雉 2021年1月9日
おうよ! オレも男だ、やってやらぁ!(手を翳せば、鮮やかな青紫の薙刀が現れた。竜胆の名を冠する長柄を振り回すのに合わせ炎が巻き起こって)
ちと可哀想だが、喰らいな!(霊力を纏わせた浄化の熱が、生き物のように悠吾だったそいつに喰らい付いた)
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宵雛花・十雉 2021年2月25日
(果たして2人は影朧を退けたのか。そして子供たちの安否は――全ては闇の中に)
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宵雛花・十雉 2021年2月25日
―〆―
(有難うございました!)
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