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🌹懺悔室

レーヌ・ジェルブロワ 2020年5月18日


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教会の一角に据えられた木製の小部屋。
扉を開けば一脚の椅子、色褪せた深紅のカーテン。
その向こうには微かな人の気配。此処は声を潜めて語る処。
其方の告白は何ぞや――?
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◇RPのみ。
◇1:1。




中に入る
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外に出る
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年5月18日
(カーテンの向こう。本をめくる音だけが響く)
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ドゥアン・ドゥマン 2020年6月19日
(尊き祈りの家のドアを、静かに押し開く影がある。遠い海鳴りに惹かれたか。見事なまでに咲き誇る、墓所の白薔薇に惹かれたか。己ですら定かではないけれど。――控えめに周囲を見渡し、椅子を見つければ。静謐さと、カーテンの向こうの気配に、手招かれるよう。そっと、腰を下ろすのだ)――…(ここは、貴女の神が見守る場所。であれば、呼びかけを、ただ、しずと待つ) (中に入る)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年6月20日
(誰かがドアを押し開く音がした。今日の告解一人目だ。本を閉じて深紅のカーテンへと向き直る。衣擦れと共に聞こえる金属の擦れ合う音。旅の方だろうか。一瞬の息遣いに機を見計らって声をかける)──貴方を此処へ導いた尊きものへ感謝を。其の慈しみに信頼を。…貴方の告白は?(そっと手を組み、カーテンの向こうへ頭を垂れる)
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ドゥアン・ドゥマン 2020年6月20日
(フードは目深に被ったままながら、帽子を脱ぐように、頭上の頭骨を膝に降ろし。伏せていた頭を、柔らかな響きに持ち上げ)…扉を開いてくださったことに、感謝を。……我輩は、…(声は低く、静かに。口を開けば、霧散していく言葉に、迷う拍を開け。…ただ、ふと。お邪魔をしてみたくなったのだと。理由になるだろうか、少し困ったよう零す)…何を、告白したものか、判らなんだ。…海と。墓所の薔薇が、美しかった故、
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年6月23日
(思いがけない告白に肩の力を抜いた。何かを抱えてるにせよ、今日の語り手には先ず雑談が必要だろうと判断する。頬を緩め、落ち着いた声音で語りかける)…此の荒廃した世界で花が咲いていれば自然と足は向くもの。潮騒が聴こえる此の場所は、只瞑想をするにも最適です。(誉められれば手入れの甲斐もあるというもの。声には僅かに嬉しそうな響きがある)貴方は花がお好きですか?
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ドゥアン・ドゥマン 2020年6月26日
(頂く寛容と心遣いに、感謝と、安堵を。こういう場には親しんでいたつもりで、存外物慣れていないらしかった己を、密か気恥ずかしく笑うのも含め。貴女の声に、眦を小さく緩める)…この世界には、度々訪れるゆえ。ここで花を育てる難しさを、不躾ながら想像した。…厳しい地だからこその、静寂と。…花姿に宿る、安らぎを見た心地だ。(声に。そして、外で今も囁いているのだろう潮騒に。薔薇の揺らめきに耳を澄ませるよう)…花を、好いている。咲いて、枯れゆき。芽吹く姿を。
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ドゥアン・ドゥマン 2020年6月26日
(瞼閉じ。促してくれる声の柔らかさに、掬われるように。吶々と)…実は我輩も、墓所に縁を持つ身で。この美しい安寧を護る方と、教えの話を。聴けたらと(異教の身が尋ねてよいことかは判らぬから、もちろん、貴方の信仰に、不敬でなければ。と添え)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年6月27日
(見えないと理解っていても大きく頷く。此の土地の厳しさを身を以て知る故だろう)其の様に仰って頂けると報われます。此処の白薔薇は死者や弔う者の為の物ですから。(静かに、躊躇いがちに語られる声に相手の誠実さを見た思いがする)まあ。道理で…貴方のお声から伝わる雰囲気はとても親しみが持てます。
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年6月27日
教えを説けるほどのものではありませんが…(微笑を浮かべたまま目を閉じて手を組む)貴方の好む花の姿のお話を。先刻も申しましたように、此処の白薔薇たちは死者や弔う者の為。此岸を離れ彼岸へ渡った者は神の御許で日々を過ごします。此岸に残る我々の別離の悲しみを癒し、死者の安寧を願うメッセージを届けるのは此の白薔薇たち。…嘗ては私も其の役割を担う者でした。貴方が花を好むは、彼らが己の役割を過ち無く全うし神の御許へと向かう花の姿を潔く好もしく思うからかもしれませんね。此岸に生きる者は、最期は花のようにありたいと心で望んでいるのかもしれません。そして、花は身を以て其の生き方を教授しているのでしょう。
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ドゥアン・ドゥマン 2020年7月17日
(ふと口元が微かに笑む。安堵を浮かべたそれは、不躾への寛容に感謝を込めるものだ。相槌のよう、静かに瞬きながら。丁寧に説いてくれるその説話に、関心を寄せ)――あの薔薇の白は、手紙の白、であったか。…清廉でありつ、柔らかな色に見えたのは、道理で。 弔いが、死者と生者、双方のものというのは、この身の教えにも親しむものがある。
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ドゥアン・ドゥマン 2020年7月17日
(故、御話、よく伝わってくると。和らいだ声で、花の役割についても含めながら。 瞬き。顎に手を添え、)――…そうか。これは、憧憬か(ぽつりと、腑に落ちた響き。花に触れるに、妙な躊躇いがあるのだと。力まぬ告白を添える声に、感嘆が滲む)白薔薇の姫御であられたか。…貴女の御教示は、迷者が歩き出すのを待つようで。今、己でも意外な気づきを頂いた。 …人の形となられたのも。生者の願いを受けての、だろうか?
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年7月19日
(手紙という言葉に自らもはっとした表情で)…ほんとうにその通りですね。思いを届ける役割を得たのは白だったことも理由なのかも知れません。(興味を覚えて教えを乞う)此処は異教の地かも知れませんが、貴方が身を置く場所の教えも伺ってみたいものです。(もしご迷惑でなければと添えて)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年7月19日
触れることに?──其はきっと貴方がお優しいことも所以かと。花は其の身に背負う役割の為か、儚いものですから。(声に笑みを添えて)お話の中で少しでも新たなことに触れられたのであれば。私としても嬉しい限りです。(問われれば頬に手を添え思案するように)…──死にゆく者と…死んだ者と。其の両者の願いを受けたと申した方が、正しいかも知れません。
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ドゥアン・ドゥマン 2020年8月2日
(落ち着いたたおやかな声に、どこか少女のような響きが交じるのを聞き取る。顔は見えずとも、微笑まし気に笑むような、静かな喉鳴りが聞こえるやも)…花はどの色も美しいが、墓前の白は、特別によく映える。 貴女方への不敬とならぬなら、此方に迷惑などは無い。異教の地こそ、我らが赴くべき場所故。(そして、思案するかの間を少し置き)――我らは、放浪する墓守なのだ。オブリビオンを始め、葬送も務めであるが。多様な教えと文化。願い、形、魂のありようを見聞し。採集する。…ある種の、巡礼と思って頂ければ。近いのやもしれぬ。
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ドゥアン・ドゥマン 2020年8月2日
儚いものの触れ方を、身に着けることこそ、優しさだ。…だが。花の化身の方にそう言われるのは。なにやら髭が、むず痒いな。(穏やかに語るのは、自虐ではなく。そうして触れる手を持つ方々を知っているが故の、静かな賛美だ。言葉尻は冗談めかし。優しく称してくださるに、嬉しみを込め。それから、そっと。耳を傾けている)――…恐らくは。貴女にとって、どちらも大切な、御仁であったのだろうな。…深く尋ねていいか、判らぬが。貴女が生まれた記憶を、良ければ、聞かせてくれないか?(判らないと前置きするのは。応えが沈黙であっても構わないという意を示すもの。先、採集といったが。これは個人的な興味だとも、添え)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年8月11日
(深く頷いてからそっと耳を傾ける)──放浪。(流浪の民ならば話に聞いたことはあったが、放浪する墓守とは初耳だった。だが確かに此の地ならば──弔いを必要とする者の多い此の地ならば──旅をしながら葬送の務めを果たす者は無くてはならないのかも知れない)…見聞を広め、教えを深化させるのですね。わたしの知らぬ人の世の教えも多くあるのでしょう。(戯けるような声にくすりと小さな笑みを溢す)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年8月11日
(静かに佇むような問いかけには目を閉じて微笑みをたたえたまま答える)……ええ。ふたりとも……わたしという存在にとってとても大切な方です。わたしが命を得るきっかけとなったのは、まだほんの小さな少年の母を想う心です。彼は混血…ダンピールでした。彼は毎日病床の母の大好きな白薔薇を摘んでは届け、摘んでは届け…此の辺りは未だ朧気な記憶ですが。(ひとつ息を吐く。声にはほんの少しの翳りがさす)……薔薇の数が百を超えた頃、彼の母は此の世を去ります。贈られた白薔薇は棺と共に埋葬され…彼の少年は青年となり、壮年となり、遂には此の世を去るまで祈りを欠かしませんでした。彼が彼岸へ渡るのを見届けてから…わたしは人の形を借りて、彼と彼の母を弔うために此処の墓守となったのです。(一通りを語り終えてから目を開く)──まあ。話が長くなってしまいました。(声には元の穏やかさのみがある)
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ドゥアン・ドゥマン 2020年9月17日
(異教を柔軟に受け止めてくださる。その響きに静かに喜ぶ口元で)数多の未知に、心畏れ、惹かれる日々だ。何処かの地には、例えば我輩やあなたが身に躾けた教えとは、真逆の教義もあろうな。…ああ、いや。ひと、魂個々に、違うのだから。何処へ行こうと、教えなど異なるものか…(その声を受けて、自問し、自答すれば、はたと新鮮な気づきを得る。あなたの成立ち、深き記憶に時折促すよう、小さく肯きながら。空気の柔らかさが、居心地良く。つい甘えて考え込んでしまった。声を長く待たせてしまったこと、すまない、と添えながら)――…(この地で混血の者が受ける扱いを、己もそれなり、見聞きしている。その中で捧げられ続けた白薔薇であったのだろう。…紡がれる言葉にも、想い馳せる気配を、感じるものだ。微かな翳りに。己もまた、瞼を一度、静かに深く伏せ)
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ドゥアン・ドゥマン 2020年9月17日
……(かけようとした言葉を、肚に戻す。浮かぶ言葉はどれも、愚問で。墓守たる己が、墓守たるあなたにおくるには、あまりに拙いと感じたからだ。窓の外。改めて目に鮮やかに映る、薔薇の白さ。――その祈りと、いとしみが、あなたを目覚めさせたのなら)…あなたの花の白さは。だからか。……白というのは、やはり。よい色だ。(長く、最期までを。ただ、見守り続けたあなただからこそのなのだろう。…ちなみに、今度は下心があって言っているのではないぞ、と。先ほど笑ってくれたあなたへ、調子に乗ってふざけよう。話してくれたことに、感謝を込めて)今、腑に落ちたのだが。我輩は、“あなたというひと”の姿をみたくて、此処に来たのかもしれん。 つい、長く居座ってしまった。そろそろ、暇をいたそう。…よかったら、帰る前に。少年と御母堂の墓前に、花を供えても構わんか?
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ドゥアン・ドゥマン 2020年9月17日
(はじめは答えられなかった問いの、答えの一端が、見えた心地で。重ねて謝意を添えながら、席を静かに立つ。ひとつ、我儘をば。叶うならば。あるいは此処に墓がないのであれば、魂と、彼女の神に祈りを捧ごう。どちらにせよ、よき語らいを頂いた、喜びのままに。懺悔室を出ていくのだろう)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年11月26日
知らぬ習いを知る喜びは、人の身を得た今や最大の喜びです。ええ、きっと。似通う部分と異なる部分と、それら全てに共通する部分にも感動しますでしょうし、また異なる部分にも新たな発見があると思います。(貴方の自問自答を受けて、己も反芻し、咀嚼し、飲み込む。考えの深化に楽しみを見出している)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年11月26日
(静かに染みゆくような声音に、巫山戯る様な声音に、そっと笑みを広げて。お優しいですね、と小さくつぶやく。)私の姿を、ですか?まあ。それもきっと、何かの「ご縁」ですね。ええ、是非に。きっと届きます。(貴方を主の下へと導こう。いっとうよい景色が見れるところにあるのですよと、童女のように先を導いて)
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レーヌ・ジェルブロワ 2020年11月26日
fin (外に出る)
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