第一夜 転生と転生というシステムについて(序)
御園・桜花 2020年4月5日
ようこそお出でくださいました。
此方にいらしたということは、貴方様も転生についてご興味がおありなのでしょう?
私も、常々考えているのです。
なぜ、サクラミラージュでのみ転生が可能であるのか。
傷付き虐げられた不安定なオブリビオンであると言われていても、影朧とて骸の海より現れしオブリビオンであることに違いありません。
全ては幻朧桜の有無なのでしょうか。
私達が転生を取り巻く状況について、知っていることはまだ多くありません。
サクラミラージュに現れるオブリビオンが不安定なオブリビオンであると認知されていること。
転生には、幻朧桜から生まれた桜の精の慰めが必要であること。
桜の精を生む幻朧桜が、サクラミラージュでは1年中咲き誇っていること。
転生した影朧に記憶はなくても、転生によりこの世界に存在しない種族が普通に生まれて来ること。
幻朧桜には影朧を喚び集めるという噂があること。
そして…サクラミラージュという世界が、大正帝という不死帝に、700年以上統治された世界であるということ。
私は、存在する全ての世界で、オブリビオンが転生出来ることを望んでいます。
しかし、今の転生のシステムを他の世界に持ち込むことは、サクラミラージュからの異世界の侵略にあたる可能性が高いのではないかとも考えております。
転生自体と、転生というシステムは、似通いながらもそのベクトルが違っているのです。
それでは次回は、転生というシステムシステムについて、一緒に考察いたしましょう。
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