ふぉー・ゆー
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
今日も今日とて、世界樹の国で散歩をしていた少女。
そんな彼女は、街中で縁深い一人の人物と出会い――
拉致同然に、自分の部屋に引っ張ってきたのであった。
1
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
……。
自分でも呆れるほど、本当は独占欲の強い人間だって、分かってるから、ね。
ただ、傍にいられたら、それでいい、って思ってたはずなんだけだね……。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
それじゃ、辛気臭い顔してんなよ。
君は、君が幸せになるためにその恋を諦めたんでしょ。胸はりなよ。僕みたいに。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
はは……そうだね……。
僕はいつも通りだよ。
ああ、僕自身の幸せのために、か……。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
いつも通りじゃダメなんだって。恋を諦めるんでしょ。諦めなかった時より幸せになるって決意がないなら諦めちゃダメだよ。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
諦めなかったときより幸せに……。
(幸せってどんな気分なんだろう、と根本的な疑問が浮かんでしまった)
……幸せに。(誤魔化すように鸚鵡返しに呟く)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
わかってる、わかってる、うん。(誤魔化した)
……いや、諦めなかったときより幸せになるために諦めたわけじゃなくて……
このままじゃ、きっと僕の幸せはないんだろうな、って。
そう気づいたから諦めた……。
だからそんな前向きな想いは、僕には全然なくて……
(無効票)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
だから、やっぱりわからないかもしれない。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
あのねぇ。恋を諦めるんだぜ。それ自体悲しいことなんだからさ。
……自分の感情も迷子のままに、諦めなきゃ、で諦めたら、そりゃ幸せになれるはずないでしょ。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
僕はただ、あのときみたいに横顔を見続けていたくはなかっただけだよ……。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
それがやりたくないからこの選択をしたんだよ
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
赤点だよ、完全に。
振り向いてほしいけど、奪ったり、壊したり。
それに類することは違うんだ
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
僕はねえ、逃げて幸せになれるんだったら、いくらでも逃げたらいいと思ってるんだよ。
まっすぐ行った先に、必ず幸せがあるなんて限んないもん。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
幸せになるためなら逃げるのもあり、か……。
君は逃げることを否定しないんだ。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
そりゃそーでしょ。死ぬってわかっててチーターに立ち向かうガゼルなんていると思う?
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
なるほど……。
(わかりやすい)
君は凄いね、ほんと。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
君はウェンディ・ロックビルだ。
他のだれでもなく。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
ふふ。
そうだね。じゃあ、君に恋をしてもらった身として、幸せのドン底に落ちたとこをちゃんと君に見せる義務が僕にはある。
(無効票)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
ありがとう、ウェンディ。(敬称をつけるのはやめる。)
ねぇ、僕からもひとつ言わせてほしいことがある。
聞いてくれるかい?
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
急に男の子を自分の部屋に連れ込むのはやめようね!?!?
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
そりゃどういう意味だ!?
さっきまでのメンタリティで気付かなかったけど、今凄い落ち着かないからね?
なんか女の子の部屋特有のいい香りがする!
(極力人付き合いを避けてたからこういうとこは童貞メンタル)
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
骨なしチキンが骨つき肉くらいにはなったかなーって意味ー。
なーに?姫陽の部屋こーゆー匂いしないの?
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
鶏肉から変わってないんだが……。
狐肉はジビエのはずなんだがね……。
やめなさい、香りでからかうのは……。
僕の部屋は淡い桃の香水の香りがする。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
だろーね、って感じだ。嫌いじゃないぜ、姫陽の桃の匂い。
とりにく呼ばわりはー……狐らしいとこ、見せてくれるんでしょ?それまではお預けだなあ。(にへら)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
そりゃもう、誘惑の桃の香りだからね?
(くすくすと笑って)
言ったな?
見せてあげるよ、本気の妖狐をね。
(無効票)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
……でも拉致るのはこれっきりにしてね???
あれだからね、僕、殆ど人の部屋入ったことないからね???
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
やめてください……(震え声)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
見てなよ、君に恋をしてもらった男をね。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
……よし。(歯を見せて小さく頷くと)
君の根っこの所に植わったコンプレックスは一朝一夕でなんとかなるもんじゃないだろうし、僕に言えるのはこんなとこでしょ。
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
そこまでお見通しなの怖いんだけど……いや、僕が垂れ流してたか……。
まあ、何とかするよ。
まだ先はなんにも見えないけど。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
そりゃもー。一度は恋した相手のことだぜ。よく知ってるさ。(ふふん、と胸を張って)
先なんて見えてなくてとーぜんだよ。僕らは生きてるんだから。……ま、がんばってよね?
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
ふふっ、君もいい趣味をしている。(2つの意味でね、と)
それもそうか……目は前についてるのに先は見えないなんてままならないな。
でも、君は紅茶淹れるの上手いね。
失礼だけど、ちょっと意外
(演出継続)
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
今度は茶菓子と茶葉をちゃんと用意してくるよ。
また部屋につれてこられたら、ね。
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
そりゃもー。こちとら日々いい女になっていってますから!お料理やお菓子作りも日々練習中だぜ。
ん、楽しみにしとくよ。その時は君のハッピーな話聞かせてよね。……送ってく?
沙羅音・姫陽 2020年3月19日
みない間にほんとにいい女の子になったって思った。
(取って付けたように言う)
お菓子か……楽しみだ。
出来るだけ努力する。
頼めるかい?
流石にここから帰る道はしらないからね
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
そりゃよかった。すぐに君が後悔するくらいイイ女になってるから楽しみにしとくといいぜ。(にかっと笑って)
それじゃ、いこっか。(そう言って、外へと向かうのでした)
ウェンディ・ロックビル 2020年3月19日
(恋した少女と、恋した少年の、ひとときのお茶会、これにておしまい)