【●1:1RP】刻燻る
イディ・ナシュ 2020年3月15日
『例えば、あなたが別の何かになれるとしたら』
他愛ない会話の始まりは
古物商に響いた女のそんな台詞からだったのかもしれない。
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雲烟・叶とイディ・ナシュのの1:1RP
キリの良い所で〆
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イディ・ナシュ 2020年3月15日
(ぺらりぺらりと紙を捲る音が、店内に並ぶ棚の奥から続く。一山幾らで売られていそうな古書の棚の片隅で、無意識に手にした本の一節を音読した声の主は、何処ぞから拝借した小さな丸椅子に腰掛けて読書に没頭していた。随分と長くそうしていたので、周囲の気配にはとんと無頓着。来客の兆しか、ふとした集中の切れ間に感じる何かがあるならば、流石に顔は上がるのだろうけれど)
雲烟・叶 2020年3月17日
(足を踏み入れた店内。店番も見当たらないなら勝手にするかと暇潰しを求めて古書の山へ歩み寄った瞬間、女の声で読み上げられる一説。思わぬそれに、一度瞳を瞬いて足を止めた)(今の声は、多分
)…………イディのお嬢さん、でしたっけ。(声だけで判別出来るほど会話をしたことがある訳ではないけれど、恐らく。本棚の奥に想像通りの姿を見付けると、上がった顔へ軽い会釈を)読書のお邪魔をしてしまいましたかね。
イディ・ナシュ 2020年3月18日
(己以外の客の存在は、声掛けられた耳よりも先ず、鼻が知らせた。ふわりと鼻を擽る、誰と知れるその香り。頁を捲る手を止めて顔を上げれば、脳裏に浮かんだ玲瓏な姿が違わずそこに在り。呼ばれた名に、はい、と返事と会釈を返す) こんにちは、叶様。お買い物でいらっしゃいますか?(本は手にしたままで立ち上がり) いえ、丁度本の内容に見切りを付けた頃合でしたので。お耳汚しをしてしまいましたね。(喋りながら読む癖は自覚している。恥じ入るような声に対して、表情はしんとして変わらぬままではあるが)
雲烟・叶 2020年3月27日
(常に煙を纏う男は、今日も。煙と、煙で形を持った管狐たちと。立ち上がる相手へと歩み寄り、その手の中にある本のタイトルを辿るように視線をやって)明確な買い物がある訳でもねぇんですが、定期的な確認ですかね。同胞の卵になりそうな物は正規の値段で引き取るとお約束しているので。(魂が目覚め始めた器物やら、そういった物。卵と呼ぶそれらを集め、店で保護するのも仕事のひとつだ。恥じ入るような声を聞けば、その表情には気にした様子もなくのんびりと笑って)いいえ、綺麗なお声でしたよ。別の何かになれるとしたら、ですか。……イディのお嬢さんなら如何します?(単なる興味だ)
イディ・ナシュ 2020年4月1日
同胞…といいますとヤドリガミの成り掛け、でしょうか。叶様はそういったモノを扱うことをお仕事にでも?(卵、と聞いて周囲をぐるりと見渡した。溢れかえる古物、物、モノ。ささやき声にも満たない殻の中からの揺らぎは、確かに多い気がすると、浅い頷きで納得を示す。視線を向けられているのが本だと気付けば、タイトルが見えるように、表紙を叶の方へと向けた)(『猿でもわかる!深層心理』だとか、読める筈で) 有難うございます。己であることに然程の不満もありませんので、他の何と強く思う訳でもありませんが、そうですね、……ブラックタールの方々の心地は体験してみたくはございます。(楽しそうだと思いませんか?とは、口には出さずとも。見上げる視線にありありと)
雲烟・叶 2020年4月9日
ええ、まあ。単純に、UDC組織からの委託でしてね。長く使われた道具は邪神召喚の媒体にもなりやすいですし、万が一思念が宿ってから破損すれば怨念にも変わりますから。(そうなる前に持ち主が居ない物は回収して、顕現するまで保管。顕現後は人の世で生きて行けるように世話をする。顕現前の器物であっても思念さえあるのならば声が聴こえる己には、卵を見付けるのはそう難しい話ではなかった)(向けられた本のタイトルを思わずまじまじと眺め、つい首を傾げてしまった)……なかなか独創的なタイトルですね……?なるほど、確かにブラックタールほど違うと面白いかもしれませんね。個人的には、空や海を行く種族も気になりますねぇ。(ひょいと近くの椅子を引っ張って、腰を下ろす。話をする姿勢だ。ちょっと面白かったので)
イディ・ナシュ 2020年4月17日
あら、UDC組織と縁深い方でしたか。私も時折協力者としては出入りはしておりますが。…巡りが違えば、叶様に保護される一つとなっていたのかもしれませんね。(長らく眠っていた器物でしたので、と付け足して声だけで笑う。一緒になって首を傾げてから、本を手元に戻して再び開き) はい、あのトロリンとしたお体はどこまで伸びて縮むのか、感覚はどこまでおありなのかと興味が尽きません。…ちなみに『ブラックタールになりたいあなた…珈琲ゼリーを食べたいと心の底で思っているようです。我慢は禁物』だそうで。(独創に満たない駄文でした。と思い切り表紙を閉じながら椅子へと座り直して、顔を上げ) 叶様は、海の印象からは遠く感じますが、空ならば今のままでもお似合いのように思います。…雲の精霊、と言われても信じ込めそうなお姿ですし。(白い肌に白い髪、そして白い煙。指先を伸ばして、漂う煙をくるくると掻き回そうとする悪戯心)
雲烟・叶 2020年4月17日
ええ、本体がUDC組織に収監されてるもんで。……そうなっていたら妙な影響を与えちまって、今のお嬢さんではない可能性がありますねぇ。顕現は最近で?(種族が変わるとは違うが、これもまた別の何かになる話かもしれない。自分の影響を迷わず妙な影響に分類しつつ、脚の上に指先を軽く組んだ両手を置いた)結構遠慮なくスパスパ斬られても普通に動いているのは、依頼で見たことありますね。ユーベルコードで弾力を得て跳弾のように跳ね回ってる方も居たような。……それは単なる連想クイズでは。(もしかして独創的ではなく語彙がないだけかもしれない。ふと過ったが、考えないことにして本から視線を逸らした)……雲と煙は、まあ似てますからねぇ。……お嬢さんも、海より空ですかね。深い夜の、星の煌めきが似合いそうです。(くるりと掻き混ぜられた煙から、小さな狐の頭だけがひょっこり生まれた。なぁに、と言いたげにつぶらな瞳が相手を見つめる)
イディ・ナシュ 2020年4月19日
…収監?それはまた数奇な巡りの中にいらっしゃいますね。祭具にでも使われましたか。(あの組織の管理下ならば、つまりは、異常性をもつ物品であるのかと。青年の物柔らかな雰囲気とは結び付かず、じっと不躾な程に顔を見詰め。己の事を問われれば、我に返って顎を引く) 顕現自体は二十年ほど前ではありますね、その年数分の見識があるかといえば、否であるのはお恥ずかしい限りで。妙な影響と聞きますと、どんな風になるのか興味深いですね。それこそ弾力が増し増しになれるなら楽しそうですが。(語られるブラックタールの活躍ぶりに目を輝かせつつも、連想クイズ紛いの本はそっと棚に戻した。お役御免である) 夜の国で生まれましたので、染まってしまったのかもしれません。このお店は青空が似合う方の方が多くいらっしゃる気がしますね。店主様のお人柄…あら。(ひょこりと顔を出した狐の顔に、喉で笑う。挨拶代わり、緩く鼻先に触れようとして)
雲烟・叶 2020年4月23日
いえ、ちょっと質の悪い呪詛に満ちている物なんで、災害級呪物と認定されまして。(視線を気にもせず、にこやかにあっけらかんと。なお、ちょっとではなくかなりである。この煙管の呪詛は、ただ殺すだけより遥かに質が悪い)顕現年齢は外見通りって所ですか。まあ、見識に関しちゃ自分も他人のことは言えませんねぇ。少なくとも、今のあんたの過去に自分は居ませんし、そりゃあ何かしら変わりはしますよ。……弾力が増すユーベルコード、作ります?(弾力が増したヤドリガミとは。スーパーボール並にすっ飛んで行く相手を想像してしまった、面白いかもしれない)生まれた場所の空気に染まる、その辺は人の子も器物の子も変わりませんねぇ。この店の客、あんまり多くは知らないんですよね。エストも嗚呼見えて結構夜も似合うと思うんですけど。(たまに、夜歩き中に逢うからかもしれない。鼻先に指を出された管狐は、ぱくり、と迷わずその指を甘噛みした)
イディ・ナシュ 2020年5月2日
呪物、ですか。…高名な呪術師が主様であられるのです?(災害級、と穏やかでない表現を用いた身の上話に、微かに目を瞠った。泰然とした物言いも姿も、その形容詞に結びつかず) 左様ですね、成った時よりこの姿ではありましたが。叶様は思慮深く感じる立ち居振る舞いでいらっしゃるようには思えいますが…顕現から如何程お過ごしですか。(外見詐欺は種共通のものであるが故に、まじと顔を眺めたところで齢が測れる筈もなく。ユーベルコードの提案に、ふと店の天井を見上げながら検討を始めた数秒後には、溜息と共に首を横に振り) ……義妹が真似をすると惨事が予想されますので…。(頭痛がする気がして額に手を添えようとしたが、それより先に指先が咥えられた。悪戯な狐の仕草に喉奥で笑い) あら、では叶様の気質は悪戯っ子なのですね。染まっているこの仔がそうですし。夜遊び仲間にも恵まれておられるのでしたら、夜長の退屈とは無縁そうですね。
雲烟・叶 2020年5月2日
いいえ。単純に、最初の持ち主から最後の持ち主に至るまで、例外なく全てが愛憎を始めとした負の感情で引き起こされた惨劇により息絶えただけですよ。(少なくとも、管理されて呪物として作られている物ならば自分ほど無差別じゃないはずだ)自分は顕現した時は十五くらいの子供でしたねぇ。そろそろ百年って所ですかね、確か。とはいえ、器物としての記憶も全て継承済みなので、感覚としちゃそろそろ二百年くらいのものなんですが。(九十六年。四年は誤差だ。検討し始めた姿を眺めていれば、どうやら結論が出たようだ。うっかり提案が通るかと思った)キディのお嬢さんは……あらぬ所にすっ飛んで行って突っ込みそうですね。(風評被害。もきゅもきゅと相手の指を甘噛みする首だけ狐を見やって、小さく苦笑して)まあ、否定はしませんが。……夜を退屈だと感じることは、確かにあまりないかもしれません。家に居ても使役たちに囲まれていますし。
イディ・ナシュ 2020年5月4日
それは、随分と相当な。愛憎劇の渦中にあったとなると、男女間での贈り物に使われるようなお品なのでしょうか…修羅場を見て生きてこられたのに、荒んだ印象を叶様に御見受けしないのはようございましたが。良い出逢いがおありでしたか。(思わず、白皙の顔を凝視した不躾。柔らかく品良く笑む姿と、語られる凄惨さは線一本で繋げるに難く、曖昧に首を傾けて) あら、大先輩。ヤドリガミの記憶の持ち方は多様ですね。私は…心を得てから七代ほど持ち主は変わりましたが、自身の歳を意識した事はあまり。(ひいふう、頭の中で数えながら指を無意識に折れば、きゅいきゅい狐の口の中を擽る形。狐に全身はあるのかと、空いた方の手で首根っこ掴んで引き抜こうとする大雑把な好奇心を見せつつ、その通りですと義妹の評価に太鼓判を押し) 長き時を生きる種にとっては、退屈が何より心を蝕む毒となるでしょうし、騒がしいぐらいが良いのかもしれませんね。
雲烟・叶 2020年5月10日
これですよ、模造ですが。……さて。良い出逢がなかった、とは言えませんが、そもそも荒んでも仕方ありませんしねぇ。(凝視されても、微笑む顔は変わらない。これ、と手元でくるりと女物の長煙管を回して見せた。割り切るそれは、人の子への恨み辛みなんてありゃしないからだ)七代。本体が何かは存じ上げませんが、長年使われてらしたんで?(この男は、あまりにも次々と人死にが出るものだからひとりの元に居た期間はそう長くない。作られてから百年きっかりでヤドリガミとなった。擽られるのに反応して、もきゅと口を動かす管狐。擽ったいらしい)(ずるん)(あっ)(首が引っこ抜かれた管狐は、引っこ抜かれるに合わせて周囲の煙で細長い身体と短い手足、長い尾を形成する。短い手足が抗議するように動く)……畑の大根じゃねぇんですから、引っこ抜かねぇでやってくださいよ。ええ、本当に。騒がしく、一喜一憂して賑やかに燥ぐ存在は愛らしいものです。
イディ・ナシュ 2020年5月10日
…煙管、でしたかしら。これだけ綺麗なのに呪詛の核だとは、惜しゅうございますね。…ああ、叶様の泰然とした振る舞いは寧ろ、酸いも甘いも噛分けたが故のものでしょうか。(白い顔から白い手へと視線は映る。繰られる長煙管の精巧な意匠は、なるほど数多の人にとって素晴らしい贈り物となったのだろう) 本体は今も主人の元ですのでお目に掛けられませんが、身を飾る品を核としています。…治安の悪い国柄故に、使われるばかりでもありませんでしたが。ヤドリガミと成るまでは記憶も意識も持ち得ませんでしたので、そこから七代ほど。(なので何歳と主張して良いのか解らないのだと、困ってもいない顔で困りましたと笑う声を出す。そんな間に収穫できたのは、たわわに実った長い狐。驚いたように何度も瞬いてから、抗議の仕草を宥めるべく膝に乗せて) 叶様は良い畑ですね。そういえば写真でもこの仔たちが賑やかそうでした。何匹飼われているのでしょう。
雲烟・叶 2020年5月16日
逸品だと自賛出来ますが、そんな訳で人様にお勧めする訳にも行かず。……通り過ぎる人波が濁流だったもので。(態とらしく自賛し残念がって見せるが、元より呪物なんぞを人の子に使わせる気は更々無い。次々死して変わる主人たちを濁流と称し、ふふりと笑う。煙管にとって、持ち主とはあっという間に変わって行くものだ)おや、宝飾品ですか。 持ち主は身近にいらっしゃらないんです?身体が破損したら本体に戻されるのでは。それなら、確かに年齢に迷いますねぇ。(ふと思い付いたように。自分は、一度はUCで補えるが短期間で二度壊れれば封印中の本体に戻される。相手の話を聞くに、本体年齢は自分より古いのだろう)畑扱いは初めてですよ。全体数は不明ですが、同時顕現数は今は六十九匹ですかね。元は数多の術者に使い潰されて来た無数の管狐の集合体なので、此方の力が増すと同時に顕現出来る数が増えるんです。(収穫された管狐が相手の膝で丸まった)
イディ・ナシュ 2020年5月31日
…泥中の蓮、でしたかしら。倦まず折れず、濁流の中でも保っていられたものをこそ、美しいと云うのでしょうね。(呪詛と成り果てる程の、ひとの心の渦中で過ごした月日が世間話の温度で語られる。演技めいた仕草と笑みをじっと捉えていた目を膝へと落とし、そこで丸くなる管狐の頭を殊更丁寧に撫で梳いた。良い子良い子と、子供を褒める指の動き) 叶様は修復の際に本体へお戻りになられるのですね。私は、肉片一つでも残っていればそこから再生が始まりますので、旦那様と離れていても不都合はないのです。年齢は最早気にするだけ無駄だろうと思っておりますので、小娘とでも老婆とでも好きに扱って頂ければ。(同じヤドリガミでも差異はあるののだと、初めて知った顔で声音に感嘆を混ぜ) あら。長きを生きると初めてに行き逢う機会も減りましょうし、叶様の新たな可能性を見出せたと誇っておきますね。……六十九。それはまた、子沢山、いえ、大豊作…?
雲烟・叶 2020年6月26日
そんな美しいもんじゃ、ありゃしませんけどねぇ。(可笑しそうに。真実、煙管にとってはそんな美しいものではない。倦み、折れ、それでも必死に掻き集めて、何とか形だけ整えてそれらしく振る舞っては、結局無い物ねだりを続けている。ずっと。ずっと。管狐は相手の膝の上、鳴くことも喉を鳴らすこともないが緩く振られる尾が喜びを示す。長い胴体からそのまま続く長い尾は、先がゆらりと煙に溶けていた)基本的には、人の肉体として死を迎えるレベルに損傷した場合は戻りますねぇ。……良いですね、それ。お嬢さんみたいな修復の仕方だと楽だったんですが。人の世での年齢換算と行きましょうか、じゃねぇと器物年齢じゃエストにすら負けますからね。(それは便利、としみじみ。封印されている本体に戻るのは面倒臭い)誇るポイント其処なんです?……実は畑扱い気に入ってますね、イディのお嬢さん。ま、このままだと何時か三桁も夢じゃない感じですかねぇ。
イディ・ナシュ 2020年7月5日
そうですか?…内実こそ私に透かし見る事はできませんが。それでも、ここでこうして綺麗に微笑んでいる叶様を拝見していられるのは、奇跡のように私には感じられます。(例え取り繕ったものであったとて、そうできるようになるにはどれ程の努力が、意地が、形を成すためのありとあらゆる意思が要るのだろうかと。故に、綺麗だという思いを曲げる気はないのだとでも言うように、微かに声音が笑う) 覚えておきます。もし戦場を共にする機会があった際は、叶様が本体に戻る羽目に遭わぬよう尽力いたしましょう。…あら、意外と負けず嫌いでいらっしゃいますか?そこはお可愛らしいですね、と申し上げたら怒られてしまうかしら。(老獪と呼ぶに相応しい普段の振る舞いからは少し外れた物言いに、幾度か瞬いてから楽しげに告げる。三桁近いらしい膝の上の生き物を飽きず撫でつつに) 着眼点は多いほど良いものです。ええ、気に入っているのは否定いたしませんが。
雲烟・叶 2020年10月29日
……全く、この古物商に来る人々って変わり者多くありません?ま、お礼は言っておきましょう。ふふ、お褒め頂きありがとうございます。(軽く肩を竦めて、溜息がちな声。この古物商には変わり者しか来ないのか。店番からしてアレだし。けれど、何処となく擽ったく面映ゆいのも確かで、続く礼の言葉は嫌味なく。こういうの、慣れていないから内心少しだけ照れるのだけれど)おや、心強い。そう簡単になりはしねぇですから、その際は精々お互い頑張りましょ。……負けず嫌いのつもりはなかったんですが。うーん……何と言いますか。あの子より歳下扱いは本意ではないと言うか。(孫扱いのような気分で愛でている氷剣より歳下扱いは嫌。それだけである、この煙管。別に氷剣を侮っている訳でも何でもないが、それはそれ、これはこれ)まあ良いですが。その作物、構ってくれると思うと遠慮なく増えますから、あんまり構ってやってるとその内増えすぎて埋もれますよ。
イディ・ナシュ 2020年11月3日
いいえ此方こそ、お褒めに預かり光栄でございますよ。勿論、"そうあれ"と押し付ける気持ちで申し上げてはおりませんので、こそはご安心くださいませ。(変わり者を褒め言葉と受け取った風情で、緩やかに一礼をし憚らない。寧ろ楽しそうですらあるのは、笑み含む声から滲んでもいるだろう) ふふ、エスパルダ様は屈託ない振る舞いをよくなさいますものね。…矢張り、百年近くも人の身をお持ちですと年長者扱いの方が落ち着くようになられるのでしょうか?無邪気な叶様も、少々見てみたい心地ではありますけれども。(彼の言い分に共感する形で頷いた。構いすぎ危険を指摘された管狐は、使役者の目も憚らずに相も変わらず膝の上。では、と煙の中にそっと戻すまでに存分捏ね繰りまわしてしまったのは、ご他聞に漏れずふわふわ好きだったが故の) 可愛らしいもので窒息するなら本望ですね。叶様でも埋められてしまう事がおありですか?
エスパルダ・メア 2021年2月1日
(『別の何かになれるとしたら』。生まれたときから揺るがぬ形を定められた器物たちの話は、ヒトめいた響きを持って穏やかに、燻るように。続いて行ったようだ)