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【1:1] A votre sante

ヴィルジール・エグマリヌ 2019年8月30日


――良い酒場には好い美酒が在るものだ。

偶にはカジノ艦を抜け出して、他の船へと羽を伸ばす。
そうして辿り着いた先は、ワイナリーを生業とする交易船。
緑豊かな葡萄畑の電子映像に迎えられ、
巨大な樽が立ち並ぶ廊下を進んで、奥へ奥へ。

――軈て視界に現れた木造りの扉を開いたならば、
其処に広がる豪奢なオーセンティックバー。

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▽1:1RPの場所

▼ ジェイ・バグショットとヴィルジールのみ

▽9月30日まで




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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年9月1日
(出迎えてくれたボーイへ予約していた名を告げて、丁重に通された先は見晴らしの良い展望カウンター。大きな窓の外に広がる暗闇の中で、無数の惑星が色鮮やかに煌いていた。)――此処は気に入りの店なんだ。私のお勧めは貴腐ワインなのだけれど……ジェイはビール党だっけ。(席に腰を下ろして早々、連れへとメニューを差し出して)
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ジェイ・バグショット 2019年9月3日
船を渡り歩けば違う世界がそこにはあるわけか。(スペースシップにおいて唯一知るカジノ船から連れ出されれば、そこは新たな船の世界。予約の主の後ろを歩き、通された席は随分と上等なものだった)これはまた、随分と良い席にしたんだな。(広がる景色はどこまでも続く暗闇。だが煌めく星や惑星がそこに彩りを添えている)酒なら何でも。特にビールが好きなわけじゃねぇ。せっかくならアンタのオススメを。
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年9月5日
ちょっとした旅行みたいだろう?(片頬を上げて微笑んで見せた男は、横目で惑星の煌きを眺めて)綺麗な物を観ながら乾杯したほうが、酒もより楽しめると思って。(星以外何もないけれど。なんて肩を竦めながら、開いたメニューに視線を落とし)何でもいけるクチなのか。それじゃあ貴腐ワインにしよう。……嗚呼、摘みも必要かな、私はフォアグラやクレームブリュレを食べたい。(他に何か有る、と視線を其方に向けて問い)
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ジェイ・バグショット 2019年9月5日
…船ごとに趣向が違うってのはおもしれぇ。(ヴィルジールの言葉に改めて銀河の星を見る)貴腐ワインか。宇宙にもあるんだな。これまた葡萄棚の船があったりすんのかね。(有り得そうだと自分の言葉にフッと笑う)…あぁ、摘みも欲しい。俺もフォアグラ。あとは…生ハムとかあるか。
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年9月8日
それぞれ特色が有って面白いよね。ずっとこの世界で生きているけど、お蔭で全然飽きないよ。(釣られるように顔を上げ、窓の外に視線を呉れつつ)農業船の噺は偶に聴くから……特定の果物を作っている舟も有りそうだね。(船で栽培するのは大変そうだ、と他人事らしい感想を零して)ああ、生ハムも欠かせないね。良い品種があるようだし、其れも頼もう。(手を挙げてボーイを呼びとめれば手短に注文を伝え、去る背中を流し目で見送った。)
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ジェイ・バグショット 2019年9月9日
船の中で生きるなんて狭い世界かと思っていたが、そうでも無さそうだ。…ここの世界の技術力なら農業も養殖も出来そうなもんだけどな。(そういえば水はどこから調達するのだろうか。注文は任せぼんやり外を眺める)
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年9月14日
狭い世界が沢山広がって居る感じかな。(自身の半生を思い返すが、特に苦労をした覚えがない。住めば都とは言い得て妙だ。)農業船は偶に見かけるけど、繁殖はどうだろう。バイオ豚とか居るのかもしれない。(やって来たボーイがグラスに赤いワインを注ぐ様を眺めながら)――ああ、そうだ。寧ろ、宇宙船の無い世界で生きるのってどんな感じ?(何処にでも自由いける、気儘な暮らしが出来るのだろうか、などと首を傾けて)
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ジェイ・バグショット 2019年9月18日
それこそ船自体が惑星のような…。(ぽつり口にしてらしくないなと思う)どんな感じって…、そうだな。船と違って大地がどこまでも続いていて空もずっと高い。開放感はあるのかもしれん。まぁ俺が知ってる世界は二つくらいのもんだが、一つはここよりもずっと酷い世界だぜ。明日を心配しながら生きるヤツらばかりの世界だ。(語る口調には悲嘆も何も無く淡々と)
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年9月20日
おや、ロマンティックな事を云うのだね。(ワインが注がれたグラスの片方を、彼へと寄せながら。ゆるりと冗談めかして)何処までも続く大地、果の無い世界か。確かに解放感は有りそうだけど……。嗚呼、たしか住人の自由が少ない世界も有るのだよね。(何度か其処に足を運んだことは在る。然し人の悲嘆に触れられるほどの余裕はない旅路だった)支配する者が居るのは窮屈そうだな……。(素直な感想を零しながら、乾杯する?と自分のグラスを傾けて見せた)
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ジェイ・バグショット 2019年9月22日
…薄ら寒いこと言った自覚があるんだ、軽く流すのが優しさってもんだぜ。(グラスを手に香りを)…いつでも支配されるのは弱いヤツらだよ。(抵抗する力を持たないただのヒト)アンタはどっちかというと支配者って感じだな。(くっくと些か楽しげだ。傾くグラスに軽く触れさせ、こ気味よい音が鳴る)乾杯。
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年9月24日
ふふ、其れは失礼を。(胸に手を当てれば、軽く頭を下げる戯れを)お金や権力はどの世界でも強いよね。弱者に手を差し伸べてこその君主だと思うけれど。(愉しげに零された言葉には、不思議そうに瞬いた)買被り過ぎだなあ。私はただのつまらない男さ――ああ、乾杯。(軽やかな音と共にグラスを触れ合せ、ゆるりと仰ぐ)(其れを合図に卓へと運ばれてくるのは、生ハムやフォアグラと云った摘み達)
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ジェイ・バグショット 2019年9月29日
(金と権力には同意して)弱者を虐げて遊ぶのが好きなのさ。同じヒトだとも思ってねぇ…まぁせいぜい家畜か玩具かくらいの感覚だろ。(グラスを傾け楽しみながら)…そうか?結構サマになってると思うがなぁ。支配者。(緩慢な動きで摘みをつつく)
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年10月1日
玩具や家畜……其れは酷い話だな。人の自由を奪う権利なんて、誰にもないのにね。(涼しい貌を保った侭、分り易く憤って見せる。生ハムへフォークを突き刺して)まあ、支配人だからね。君はと云うと……支配されない側な気がするな、何となく。(自由人、といった印象を彼からは受けるのだ。苦笑しながらも、塩の効いたハムを呑みこんだ)
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ヴィルジール・エグマリヌ 2019年10月1日
(似つかぬふたりの間で交わされた言葉は、斯うしてグラスの美酒へと溶けて行く。――それが果たしてどんな味だったのかは、当人たちしか知らぬこと。)(〆)
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