お買いもののこと
ニケ・セアリチオ 2019年8月9日
【UDCアース:昼】
まだ日も高いお八つ時。
夏の熱気が猛威を奮い、『氷』の暖簾がひらひらと風に揺れる頃。
お野菜お肉に果物甘味、そのほか諸々なんでもござれ。
そこそこに歴史の見られる、商店街の一角で。
胸元の金貨を揺らしながら、軽やかな足取りで進む少女がひとり。
店先の商品に目を輝かせては、一つ二つと少しずつ袋が増えていく。
からころと鳴るラムネ瓶を片手に歩いて行けば。
見知った影が、前方に一つ揺れていた。
(イヴァンとニケ)
(一、二週間ほどの間を目安にして。緩やかに〆)
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ニケ・セアリチオ 2019年8月9日
イヴァンさん、イヴァンさんではないですか?(見知った狼の影を見つけて、たたっと勢いよく駆けていく。とは言え知り合って未だ浅い日ではあるけれど、見間違いかもといった懸念は少女に一切ないようで。高く弾んだ声音は、迷いなく真っ直ぐに放たれた)
イヴァン・イヴァノフ 2019年8月10日
(弾んだ声音に撃たれたように、獣の耳がピンと立つ。緩慢に振り返ると
、)?……ああ、お前は……(覚えのある匂いだが、うだる暑さにぼんやりした頭では、いまいち名前が出てこない様子で黙り込んでしまう)
ニケ・セアリチオ 2019年8月11日
ふふっ、こんにちは! 今日もとっても暑い日ですねっ(たったと駆け寄れば、彼に並ぶようにして隣を歩いて)出先でお会いしたのは、確か初めてだったかしら。イヴァンさんもお買い物ですか?(するすると紡がれていく言葉。彼の沈黙をさして気にした風はなく、と言うよりは気付いてもいない様だった)
イヴァン・イヴァノフ 2019年8月17日
(軽快な口調によれば、彼女はどこかの「内」で会った人間であるらしい。ならば心当たりは二つ)……(猟兵、下宿、猟兵、下宿――いずれにせよ。彼女は気に留めていない風だ。何より彼女の匂いに危険はないように思えたので、狼は考えるのをやめた)……ん。俺か。俺は
、……。(頷きかけて、ふとやめる。己の手の大漁に膨らんだ買い物袋を難しい目で睨む)
ニケ・セアリチオ 2019年8月20日
あら、あら?(彼の視線を追えば、たくさんのお買い物の成果が目に入る。「いっぱい買われたのね!」なんて言葉を口にしようとして――寸でに、噤んだ)……イヴァンさん? どうしたのかしら、どこか痛めてらっしゃるの?(彼の難しげな表情を、そう受け取ったようだ)
イヴァン・イヴァノフ 2019年8月25日
(痛めているのかという問いに、顔をあげ、誤差程度に表情を弛める)……ああ、いや。違う。そうじゃない。ただ、これは俺の……俺だけの買い物ではないから、お前の質問にそうだと答えるのは、おかしいと思って。(よく見れば、袋の隙間から生鮮類や日用品のようなものが覗けた。いずれも通りの店先で、特に日用品は下宿で見かけたことがあるものだった)