夕立
遙々・ハルカ 2019年8月8日
雨、コンビニ前
片手に下げたビニル袋、背後には幾つか置き忘れのある傘立て
一歩コンビニの中へ踏み入れば、入り口脇にビニル傘が売っている
それでもそうすると後が面倒なことを知っているがために
ただこの軒先で、ぼんやりと雨が止むのを待っているのだ
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・トヲヤの方と喋れる
・先着一名
・誰でもどうぞ
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マルガリタ・トンプソン 2019年8月27日
へぇ……勉強の何が面白いのかと思ってたけど、そういう意味があるならやっといて損はなさそうだ。(他人に騙され難いということは、他人を騙し易いということでもあるので)(愉快そうに笑いながら水溜まりを飛び越える)……より好いと感じる、かぁ。ああ、真面目っていうより、ただの良い奴って感じがするね。……面倒な生き方だけど、悪いことじゃないと思うよ。そういうの。ああは言ったけど、君は諦めの良い人間になるにはまだ早いのかもなぁ。(揶揄うように、或いは諭すように)
遙々・ハルカ 2019年8月27日
面白さとまた別種とは思うが、有用であるには違いない。(首肯をひとつ。彼女の飛んだ水溜まりの端を踏み、そのまま越える。彼女の頭を追うように動く傘)……良い奴、かどうかも俺自身では判断し難いことだが
……、……諦めないことや、時に非合理であることは、人間の美徳であるようにも感じることがある。それが必ず良い結果に結びつくとは限らずとも。(その意図が“伝わっている”かは別として、言葉は慈しみに似ていた。ぱらぱらと雨音。僅かな間の後)俺は普段……肉体の主導権を持たないので。(瞼を閉じる。雨脚が少し弱まっている気がした)
マルガリタ・トンプソン 2019年8月29日
そっか。確かに知識ってのは多いに越したことないな。……こういう会話もね。どこかで何かの役に立つかもしれないし。(さっきは飛び越えたかと思えば、今度は慎重に回避する。君にお構いなしに変わる歩調)君の選択が最善でないとしても、だからこそその行く先がより善きものであるようにと人は願ってしまうものなのさ。そういう非合理こそ人間の可愛いとこだと俺は思うよ。
マルガリタ・トンプソン 2019年8月29日
……。(数秒の間、雨の音を聴いていた)……君の身体は、君のものではない?(雨に遮られていた視界が僅かに明るい)
遙々・ハルカ 2019年8月31日
(そうだなと言葉少なに再度肯き、次いで指差しで彼女に道を示した。この角を曲がる)――或いは、その思いも善と言う。善性だよ……嗚呼、全く君の云う通りだ。自ら道を踏むと選ぶことも、その道行きに祝福を願うことも、いつも善だった。(雲を透かした光は薄い。その合間を縫う細い雨が傘の上に落ちる音は、今や密やかだ
)……。(瞬き)
遙々・ハルカ 2019年8月31日
……そうだ。(三度の首肯)俺は間借りしているに過ぎない。(落とすような声)
マルガリタ・トンプソン 2019年9月1日
(足元を見ていた視線を上げて君の指先を、次いで君の顔を見遣って)ならそこに善を見出すことも、きっと善と呼ぶのだろうね。……やっぱり君はいい奴だよ。善人だからって贔屓はしないけど、好ましくはある。健気で、人らしくって
、……。(光が眩いわけでもないのに目を細めて)
マルガリタ・トンプソン 2019年9月1日
なぁんだ、君もか。(ただの世間話のような口振りで)(君の額のあたりを指さす)その身体の持ち主は今どうしてる?仲いいの?
遙々・ハルカ 2019年9月6日
(ほんの少し。戸惑ったような色で、彼女の顔を見返した。今はまだ傘の下、薄い影の中)……そうだろうか。“そう”ならば好いと思いはするが
、……、……こういう時、(頤に手を遣る。考える間)ああ。そうだ……有難う。面映ゆくはあるが、嬉しくも思う。人々の『善』を、俺は好きだから……。
遙々・ハルカ 2019年9月6日
(それから瞬き、彼女の指の先を見た。ちょっとばかり首を捻るような仕草)成る程……彼は、眠っているところだ。今日はアルバイトがないから……。(暫し、口を閉じた。それは考える間で、多分これまでで一番長い
)……。……喧嘩は、しない。
マルガリタ・トンプソン 2019年9月8日
どういたしまして。けど……ふふ。君のわりと前向きなとこ、ちょっと意外ではあるなぁ。陰気そうに見えるのに。(当然の如く悪意はなく言い放ってみせた)……君は君が好きな君でいてね。きっとそれが一番いい。
マルガリタ・トンプソン 2019年9月8日
お休み中かぁ。じゃあ起こしちゃ悪いね。ご挨拶しときたかったけど。(指さしていた先に、あたかも誰かがいるかのように手を振って)……喧嘩しないの?えらいなぁ。一つのものを二人で仲良く共有するなんて、俺には難しいや。(君のその言葉を“仲良し”と解釈したらしい)
遙々・ハルカ 2019年9月13日
……。(瞼を伏せた沈黙は「陰気そう」の後だ。通常否定すべきと思いながらも否定するだけの材料が己にないことの沈黙ではあった。曖昧な、うん、だか、ううん、のような唸り声に似たものを漏らした後で)……それは
。……、……、有難う。君の物言いは、率直だな。(好ましい、とよくよく似た発音の感想を添え)
遙々・ハルカ 2019年9月13日
(やはり考え込むように口元へ手を遣り、僅かだけ眉間を寄せる、間)……共有、というか。そも、この肉体は俺のものでない、ので……何と言うか……そうだな。元より、彼が寝ているか、彼に頼まれた時でなければ、俺がこうして表出していることもない。君は――……「君も」と言ったな、君の方は、喧嘩をよく、してしまうのか。(些か想像し難いのか、首を傾ぐ仕草で)
マルガリタ・トンプソン 2019年9月17日
君は明るくって、太陽みたいな人だね。(どことなく、芝居がかった口振りで)……なんて言ったら君、びっくりしちゃうだろ。まあ、思った通りのこと喋って怒らせちゃったりもするし、難しいよね。(難しいことなど考えていなさそうに、にこにこと見慣れぬ街並みを眺めている)
マルガリタ・トンプソン 2019年9月17日
あー……あまり“外”に出ないのって、そういうこと。じゃあ喧嘩のしようもないね。俺は……(君を真似るように口元に手を遣って考える)“俺たち”は多分、互いの出来ないことを補うように出来てるんだと思う。出来ることが違うとどうしても価値観が違ってくる。かといって相手に合わせてたら二人でいる意味がないし……だからどうしても喧嘩になっちゃうのさ。
遙々・ハルカ 2019年9月22日
(吃驚した、というよりは、理解に苦しむ、ような顔を一度した。それから)……嗚呼、成る程。(納得したように肯いた。確かに言葉を繰ることは難しい、と。暫く前に口にした気のするそれを再度言葉にして)俺も変に話すと、怒られてしまうからな……。
遙々・ハルカ 2019年9月22日
……。そうか、喧嘩に……。(彼女へと向けていた視線を一度、他所へやった。雨の音はごく柔い。はらはらと重さを感じさせない、間)しかしそれは……健全、なことかも知れないな。価値観の違う人間が二人、それも方向性も別である人間が、離れることが出来ずずうと一緒にいるのならば――ぶつかり合うことは確かに必然的……と言うか、そうなるのが、当たり前……かも知れない。(数拍を置き)……激しくならないのならば。(例えば暴力は良くない、という意味合いで)
マルガリタ・トンプソン 2019年9月23日
……っふ、(概ね予想通りの反応が可笑しくて肩を震わせ)……うん、嘘とか尤もらしいこととか、器用に言える人は言えるんだろうけど。多分俺たちには向かないねぇ。(怒られている君を想像している)(なんとなく不憫な感じがした)
マルガリタ・トンプソン 2019年9月23日
そうそう、無理に仲良くしようと努力するより、程々に喧嘩をする方が合理的だ。まあ俺たちの場合は八割方、もっと女の子らしくしろとか勝手に私物を使うなとか、そんな小言を言い合う程度で済むんだけど。(傘を閉じるにはまだ早いだろうか、と手を伸ばす。掌に落ちる小さな雨粒)君は喧嘩をしないって言うより、得意じゃなさそうだね。あまり怒らなそうだし……苛められたりしてない?大丈夫?(心配げに君の顔を覗き込んだ)
遙々・ハルカ 2019年10月11日
(やんわりと瞬いた)嗚呼。嘘は、難しい。人間において特に理解の難儀な部分だ。真実のみでやり取りを構成すると――そう、それこそ、喧嘩、になってしまうのかも知れないが……。(彼女の想像にある己の姿など知らず、ただその難しさ、というものに思いを馳せては首を捻っている)適度な喧嘩というのが、或いは難儀なのだろうか。エスカレートする様は、見たことがある。
遙々・ハルカ 2019年10月11日
女の子らしく……。(改めて彼女を見た。見たのだが、自身にそも『女の子』というものへの理解が足りなかったので、如何とも判別し辛いのだった。なので「手が濡れてしまう」とだけ紡いで)俺は
。……。(薄い瞼を上下させる。銀の色が彼女の双眸を見返した。視線を合わせたまま、ややあって)確かに怒るというのは、苦手だ。……いじめられるというのが、よく。判らないが。大丈夫なのでは。(ないだろうか)反撃ならば、出来る。
マルガリタ・トンプソン 2019年10月14日
でも君、そうして悩むくらいだから、俺みたいに無神経ってわけじゃないだろ。(悩むのをを妨げないように、大人しく君の言葉を待って)……誰かと仲良くなりたかったらこんなふうに、何かの帰り道にでもゆっくり話すのがいいよ。喧嘩って相手のことが嫌いだからじゃなくて、分からないから起こるんだと思うんだよね。(今気付いたんだけど、と笑う)
マルガリタ・トンプソン 2019年10月14日
化粧したり可愛い服着たりした方が女の子らしくてモテるって“私”は言ってたよ。裸になったら一緒だよって言ったら怒られた。(君の視線も、雨に濡れるのも、然程気にしない様子で手を引っ込めた)いや、君がそういう感じだから、“もう一人”は逆に口が上手いんだろうなと思ったのさ。ちゃんと言い返せるなら安心だね。(ほんとに大丈夫かなぁ、と思ったが口には出さない)
遙々・ハルカ 2020年5月21日
君は……無神経なのか?(単純な疑問としての音だった。それは俺はそう思わなかったという意味合いも含んでいたが)理解が及べば……若しくは、知ってさえいれば、配慮のしようもある。成る程。それなら君とは……仲良くなっている最中、だな。(ごく弱くなった雨音を確かめるように、僅か傘を傾けた)(弱いが、濡れる。曖昧な雨脚)
遙々・ハルカ 2020年5月21日
……。(間の後で)箱だけを並べておくより、包装紙でつつんだりリボンを掛けたりした方が見映えがする、ということだな。それは確かに、中身が良いこととは別なのだろう。(納得した、というように点頭ひとつ。小さな水溜まりを静かに踏み越え)嗚呼……確かに、彼はよく喋る。し……うん、要領もいい、のだと思う。特に言い返す必要はないから、問題はない。(「必要あればする」と付け加えた。今のところ必要性がないので、どのような場面になるのかは判らないのだが)
マルガリタ・トンプソン 2020年5月24日
人と仲良くする努力はしてるんだけどね。色々と加減が分かんなくて、結果的に無神経な人になっちゃうんだ。(然程深刻に悩んでいるわけでもなさそうな響きだった)そうだね。初めて会ったわりに、君とは結構仲良くなれてる気がするよ。今のところ喧嘩もしてないし。(空模様を窺う。雨が止むのと目的地に着くのと、どちらが先だろう)
マルガリタ・トンプソン 2020年5月24日
確かに人に贈り物をする時とか、外側もちゃんとしたものを用意するもんな。(贈り物をするような習慣がなかったので、その喩えも実はぴんときていないのだけれど)……俺より君の方が“私”と話が通じるかもね。俺も君の“もう一人”と話してみたら面白そうだ。お喋りな人なら、君の秘密とかも教えてくれるかもしれないし?(賑やかになりそうだなぁ、と思う。一つの傘の下に二人と二人。そう考えるとなかなかの大所帯だ)
遙々・ハルカ 2020年5月26日
加減……そうか、俺も何の気なしに口にした言葉で怒らせてしまったりするからな……。(気を付けないといけない、という言葉は対照的に生真面目だ)会ったばかりの人と喧嘩をするようなことも? そういうこともあるのか……俺は、……少し前に言った通り、あまり外に出ないものだから。(人間関係というのは難しいのだな、と唸った。――雲の灰は薄く、奥に夏の太陽が滲んでいる)
遙々・ハルカ 2020年5月26日
……? でも、それは好意的な相手やそういった場面に必要なものだから、確かに普段は必要ないかも知れない。(“飾り付け”について。首を傾いでは、これまた難しそうにする)いや、俺には……どうだろうか。あまり色々な人と話したこともないから、誰と話が合いそうだとか、判別が付かないな……。(確かに面白いのかも知れない、という気持ちと、勝手なことをして怒られそうだ、という気持ちの狭間にいた。空模様のようにはっきりしない。家はもうじきなのに)君ががっかりしないよう言っておくと……俺には秘密と呼べるようなものは、特に。
マルガリタ・トンプソン 2020年5月30日
俺の場合、嫌われて困る相手になら慎重になるけど、そうじゃない人を怒らせても「そういうこともあるか」で済ませちゃうからなぁ。そこも含め無神経なのさ。……初対面だって、合わない人とは合わないものだよ。もし喧嘩しても気にしすぎなくていいし、(君を安心させようと笑いかける。外のことを多くは知らないのならきっと不安だろうと)仲良くなれたら、その縁は大事にするといい。
マルガリタ・トンプソン 2020年5月30日
ああ、自分を特別に良く見せたい相手がいないからぴんとこないのかも。……これは今後の課題かな。(お互いにね、と付け足す。どうやら君にも少し難しかったらしい)じゃあ尚更、色んな人と話してみるといいよ。“同居人”と共通の知り合いが出来るとややこしいこともあるけど……。(まあ、それはそれで面白いし)
マルガリタ・トンプソン 2020年5月30日
えーっ、秘密の一つや二つくらいあったっていいじゃないか。(たいへん分かりやすくがっかりした)
遙々・ハルカ 2020年6月2日
……成る程。(彼女の言葉を、よくよく聞いてそう言った。真面目な生徒が、授業を受けている時のように)君の言う事も、一理ある。嫌われて困る相手と喧嘩をしてしまったら、気に病む、ということもあるだろうが……例えば、二度と会うことのないような相手とは
……、……まあ、そうだ。二度と会わないのであれば、再会して気まずい思いをする、という事はないわけだ……。(幾らか引っ掛かる部分があったようだが、それでもある程度は得心がいった様子で)
遙々・ハルカ 2020年6月2日
良く見せたい相手はいても、着飾りようがないのではな……。(肯きながらもやはり、難しげに首を捻っては)共通の知り合いが出来た場合……ああ、そうか。顔、というか身体が同じなのだから、その知り合いからしてみれば、見目では“どちら”か判らないのか……。(そう言えばそのような『問題』があったのだと。どうやら他者よりコミュニケーションは難しい。再三の唸り声)
遙々・ハルカ 2020年6月2日
ウンン……。(がっかりされてしまった。判ってはいたが眉を下げ、考え
)…………すまない。(謝罪の言葉を選んだ)折角――“大事”にすべき縁だのに、早速がっかりさせてしまって……。
マルガリタ・トンプソン 2020年6月3日
ま、俺も偉そうなこと言えないけどね。他人とこういう普通の会話をするようになったのってわりと最近だし、友達もあまりいないし……。(君が真剣に話を聞いてくれるものだから、なんだかこそばゆそうに)実際二度と会わないか、会っても覚えてない人間が大半なんだから、気楽に会話の練習をしてみればいいんじゃないかな。多分ね。……外見で区別がつかないってのは、髪型や身に着けるものを変えれば何とかなるよ。(例えばそれとか、と眼鏡を指差して)記憶や秘密をどこまで共有するかとか、自分と仲良しな人がもう一人とは仲が悪かったりとか。問題はそのへんだな。
マルガリタ・トンプソン 2020年6月3日
えっ、俺が勝手にがっかりしただけだから気にすることないよ。……大事にすべき縁だと思ってくれてるならさ、将来君の面白い秘密を知る機会もあるかもだし。(君を悲しませてしまっただろうか。だとしたらとても悲しいので、慌ててフォローする)それより君、良く見せたい相手がいるの?それって面白そうな秘密の気配がするけど。
遙々・ハルカ 2020年6月8日
そうなのか……しかしそれで俺に語ってくれる程の知識量があるのであれば、君は……そうだな、要領がいいか、吸収力があるのだろう。(すごいことだと思う、と首肯した。柔らかな音。気付けば散漫だった雨粒の音ももう無い)……ああ。(傘を傾け濡れないことを確認してから、閉じる。それから示された眼鏡のセルフレームに触れ)成る程。――記憶に関しては、重要なら報告しろと言われているな。仲、は……確かにそういう事も起こり得る……“人格”が違うのだものな。そうか……。(ぽたぽたと、下げた傘の先から落ちる水滴。曲がり角の向こう側、アパートが見えた)
遙々・ハルカ 2020年6月8日
そう言ってもらえるのは有難いが、あまりひとを……君をがっかりさせたくは、無いな。(少なくとも良いことではないと思うので。秘密。どうだろう、と肩を竦め)それこそ大したことでは無い。『彼』にもう少し、好かれていたいだけなんだ。(彼。この肉体の持ち主。自身の胸元を指先で示してそれから、曲がった先、己の帰路へ顔を向ける)――有難う。じき家だし、雨も凌げた。それに、有意義な会話だった。(まだほとほとと水滴を落とす傘を、差し出して)
マルガリタ・トンプソン 2020年6月13日
吸収力に関しては君も負けてないんじゃないかな。多くを知らないってことは、知識を詰め込む余地がたっぷりあるってことさ。(ちょっと前まで雨の降り頻っていた空を見て。それから、ちょっと前まで嫌われても構わない他人だった君を見た)……ふふ。そういうややこしさは普通の人間とは分かち合えないからね、もっと色々話してみたいけど――。(どうやら、約束はここまでのようだ)
マルガリタ・トンプソン 2020年6月13日
『彼』に。……そう。そうだな、嫌われるよりは、好かれる方がいいね。(君と同じように、自分の胸元に触れて)……傘差してたのは君だし、俺はお喋りしてただけだけどね。役に立ててたなら嬉しいな。あと俺、そんなにがっかりしてないよ。(見知らぬ誰かの傘を受け取る。雨も止んだし、元の場所に返しておこうか)(そしてふと思い出したように)俺はマルガリタっていうよ。次に会った時、君を何て呼んだらいい?
遙々・ハルカ 2020年6月15日
前向きな解釈だ。だが、尤もでもある。空の器にものが入るのは道理だ。(肯く。全く以て納得したように。それから「吸収出来るよう頑張ってみる」と呟いて、彼女を見返し)俺も自身と――そう、この場合はそうだと思う。“同じような”存在に出会ったのも初めてなので……多分、少し……親近感、というものを覚えていた。(両の銀色を柔らかく細める。手から手へと渡る誰かの傘。水溜まりに映る雲間の青空)楽しいお喋り、というのも、俺にとってはとても珍しいものだったので――、(良かった、と合間に言い)マルガリタ。
遙々・ハルカ 2020年6月15日
『俺』の名前は、トヲヤと云う――。(瞬き、)初めまして。宜しく、マルガリタ。
マルガリタ・トンプソン 2020年6月19日
――俺も頑張らないとなぁ。(ちょっと偉そうなことを言ってしまった手前、そうしなければ示しがつかないし)ああ……そっか。君のことほっとけない感じがしたのは、もしかすると親近感だったのかな。(君を通して自分自身を見ていたようだと気付いて。気恥ずかしさを誤魔化すように傘の先で水溜まりを小突けば、青空に波紋が広がった)
マルガリタ・トンプソン 2020年6月19日
初めまして、トヲヤ。こちらこそよろしく。……今度会えたらさ、雨が降ってなくてもお喋りに付き合ってよ。(君に手を振る)(「さよなら」じゃなく「またね」と)
遙々・ハルカ 2020年6月22日
……。君もそう思ってくれたのなら、俺は……ああ、そうだな。嬉しく思う。(他者でありながら少し近しいもの。成る程、そういう事もあるのだ。彼女の作った波紋が円を広げて足元へと届く。青と白が混じるように揺れている)解った。次、君に会える時までに、少しくらいお喋りが上達しているといいが……。(彼女の仕草を見てから、自分の手を見る。そうして見様見真似に手を振って、少しばかり振り返ったまま角を曲がった。これも、初めてする挨拶だ)――また。
遙々・ハルカ 2020年6月22日
(『今度』も『次』も真実不確定要素だ。約束されたものではない。――多分。たぶん、約束未満の何か淡いものがその挨拶であるように思われた)(「またね」)(君がそう言い、自分も応えたので、また会える気がする。不思議なことに)