1
【1:1】ほの青く光る花

エンティ・シェア 2019年7月26日


暗がりばかりが広がる森に、不思議な光が浮かんでいた
歪んだ円のように広がる光はほの青く、何かの陣のようにも見えて
けれどよくよく見れば、それは花だった
小さな花弁を光らせる、小さな小さな花畑
見つめて、眺めて、思いついたように折りたたみ式の椅子を置いた
向かい合うように、二つ

素敵な花を見つけたものだね。そう思わないかい

無人の椅子でも、構わずに語りかける
そこに誰かが座るなら、初めからそこに居たかのように、話を続けることだろう
その人の顔が、よく見えなくたって


先着1名様、誰でも歓迎お喋り場
切りの良いところ、もしくは二週間の間が空けば切り上げ




1





クロト・ラトキエ 2019年7月27日
(闇を、重いと思ったことは無い。だからそう思うのだとすれば、それは気候だとか状況だとか、或いは自分のコンディションに由来するものだ。ともすれば投げ出したくなる様な歩みを、音も伴わずに進める。……進めた、先。それは在った) (広がる淡い光の中に、話し声。既に慣れた目は、それがただ一人から発されているものと識る。不審であり――けれど興味を惹かれたというのも事実で) (気配を殺すだなんてことは、瞬きすることと大差無い。其の人が、さて次にどんな言葉を発するのか……) (木陰に凭れ、只々待つ)
0
エンティ・シェア 2019年7月28日
――うん、そう。そうだ。綺麗なものは良いね。光る花といえばダークセイヴァーで娘さんを探したことがあったろう。あの時にも、『月』に光る花を追ったんだ。あれとは違うさ。これは自然だ。だからこそ、一層美しく映えているのだろう?(誰がそこにいるでもなくても、つらつらと)……はは、そうかいそうかい。もう忘れてしまったか。いいよ。いつものことだ。ただ間違いなく、あの時は愉快だったんだ、私は。君の出番を奪ってしまうくらいにね。(気配には、当然気付かない。気が付かないまま、誰かとの会話は続いて)――ねぇ、返事をおしよ。つれないねぇ、君は。
0
クロト・ラトキエ 2019年7月28日
(人影も気配も変わらず一つ。一人、だ。驕るつもりは無いけれど、察知に後れを取る気は無い。よもや気付かれているとも思わない。そのひとは、確実に、紛れも無く、ひとり。――だのに。その声は確信をもって『話し掛けている』、其処には確かに『誰か居る』のだと、思わせるだけの響きがある) (……加えて。己は、その声もまた『識って』いた。幾度か顔を合わせ、幾度も耳にし、言葉を交わしたことさえあったが故に、その音を違う筈は無く、) (ならば答えに至った――否、この場合は至れたというべきかもしれないが――のは、必然だろう。樹に身を預けながら、考える) (改めて、彼は、そうであったこと。それと、意外なことに、こうして耳を傾けていることが存外面白いということを)
0
エンティ・シェア 2019年7月29日
あぁ、そういえば君、先日はアリスラビリンスで失礼を働いていたね。全く、初対面とは言え共闘している者には挨拶くらいしたまえよ。…ははぁ、さては君、人見知りだね。なんて、冗談に決まっているだろう。露骨な無視はやめたまえよ。さすがの私でも傷つくよ。…うん?はは、傷ついたことなんて無いだろうと? ははは、よく知っているじゃないか。私のことを理解してくれているようで何よりだよ。返事もしてもらえたからね、満足だ。(肩を揺らしてくつくつ笑って。組んでいた足を組み替えて、頬杖をついて)興味くらいは持ちたまえ。払う代償がなくなっては、君だって困るだろう?
0
クロト・ラトキエ 2019年7月29日
(語り口は……恐らく、自分も知るその人のもの。感覚としては、内側へと語りかけている、と。そんな感じだろうか。大凡を彼が代弁してくれている――と思われる――為、内容の概要だとか、如何な会話が繰り広げられてるだとか、判る気はするのだが) (……全てが推論にしかならないというのも、微妙な心地ではある。けれど、それ以上に。『嗚呼、拙いな』と、そう思うのは、) (本当はきっと、早々に立ち去るべきだったろうに。代償とは何ぞや、とか……何より、その『彼ら』の会話自体の行方に、好奇心が引っ張られている。そのこと) (猫にはなりたく無いなと、胸中でわらう)
0
エンティ・シェア 2019年7月30日
たまには君達から話題を振ってくれてもいいんだよ。いつまでも聞き手では飽きもするだろう?――ははは、私と話すことはないか。そうかいそうかい。結構だ。君達が興味の有りそうな話もあるのだがね。そう、例えば……(言い掛けて、止めて。少しの間を置いて、またくつくつと笑う)はは、やっぱり興味はあるんじゃないか。鬼殿の話だろう?察しはつく。だがそれは私の口から語るにはまだ早い。内緒の話というやつだ。忘れた頃に知ることが出来るよ。……だがまぁ、良かったよ。『興味』はまだ、あるようだ。削るばかりで補わなければ、いずれ君と別れてしまわねばならないからね。誰でもいい。何にでもいい。種別は問わないよ。維持しなさい。まだ君を手放す気は、無いのだから。(ともすれば優しく聞こえる声音で、言い聞かせるような言葉は、誰も居ない空間に溶けて、消えるだけ)
0
クロト・ラトキエ 2019年8月3日
(あぁ、うん。徐々に分からなくなってきた) (けれど、それも当たり前だ。否、それが当たり前だ。意外なんてことは無い。当然だ。己は、それ程に『彼』を知らないのだから。彼の言葉では無いけれど、『興味』はある。一句一句に、それはどういう意味なのかなんて、相対しているのなら問うていただろうくらいには。そういう意味では『誰か』ほどではないけれど、己も聞き手なんだろうな、と――盗み聞きのこんな状態で、そんなものは今更か) (何とも思考がとっ散らかっている。こんなのは、本当に、らしくない。思い、深く、息を吐く。張った気を散らす様に瞼を閉じて、) (ずるずると、樹に懐いたまま座り込んだ)
0
エンティ・シェア 2019年8月4日
……おや。(ぴたり、と。話の止まらない口を止めた)(どうやら聞いている者が居たらしい。自分の内側よりもよほど、この話を聞いてくれる者が)(足を組んだ姿勢のまま、ゆらゆら、爪先を揺らして暫し思案してから、ひょいと立ち上がる)(花畑から離れれば、途端に闇が深まったけれど、多分、こっち。勘を頼りに見つけたはずの気配を追って)ねぇ、君。君だよ。その辺りにいるんだろう。ちょっとこっちへ着て、私の話し相手になってくれないかい?
0
クロト・ラトキエ 2019年8月7日
(意図して静寂を破ったのだから、この展開は十二分に想定の内だ。……だった、が。森の静寂。闇に揺蕩う、光る花。そこに佇む一つの影。それだけ聞けば幻想的であろうし、事実見ていて飽きない景色ではあった。あったのだ、けれど……!) (あぁ、何だろうこれ。つい数時間前までとは全く別の意味での似た感覚。いや、聊か語弊がある。似ているどころか遥かに今の方が上だと思う。何がって、そりゃあもう――)……えっ、何コレ怖っ(独り言である。声のボリュームはべらぼう落とした。まさかまさか聞き留められることは無いと思うが、どうしてだろう、言わずにおれなかったのである。改めて、喉に手を置く。一息の後、紡がれるのは幾分か低い声で) あー……盗み聞き、失礼した。不可抗力だったんだ、ご容赦願いたい。話せるほどのことなど無いが聞き手くらいなら吝かでは無いんで……出来れば、そこで、ストップして貰えないかなぁ?
0
エンティ・シェア 2019年8月8日
(制止をかけられた。ふむ?首を傾げて声のした方を伺い見た)(聞いたことがあるような気がする声だ。どこで、だったか。誰のもの、だったか。ゆっくりと思案しながら、変わらずの暗がりを見やる)別に聞かれて困ることを言う気はないものでね、興味の一つでも示して話の輪に入ってくれたならむしろ好都合、くらいなものさ。というわけで容赦も何も、私は君を手招きたいくらいなのだがね。この距離でないと困るかい?(何ならあちらにいい席があるわけなんだが、と花畑に置き去りにしてきた椅子を指し示して)
0
クロト・ラトキエ 2019年8月10日
(向かい来た気配は止まった様で。微動だにしないままであれば、己の色は闇に溶けてでも見えるだろうか。改めて問われ、休息を欲して煩い頭を働かす。困るかと言えば、そこに肯定に値する合理的な理由は無い。寧ろ彼の持つ力を思えば、協力を仰ぎたいくらいだ。それをわざわざ、声音を変えてまで、身を晒し難いわけがあるとすれば――)……そうだね。貴方の話は実に興味深かった。ただ今の私には、本当にちょっとした問いや、相槌を打つくらいのことしか出来そうに無いんだ。本来なら顔を見て謝るべきなんだろうが……(それは聊か面倒なヤマの後だった。スペックの低下。要は、無様――と自らが思うそれ――を明かしたくない、只の意地だ)……あまり、人様にお見せ出来る姿じゃなくてね。そんなでも……話し相手にして貰えるかい? あぁ、椅子にかけてくれて構わないよ。ちゃんと、聞こえるから。
0
エンティ・シェア 2019年8月12日
よし、分かった。つまりは君の気が紛れればいいのだろう。暗がりなどないかのように、明るく楽しい話をしてあげよう。さてさて何がいいかね。(言いながら、花畑の方へと歩み寄り、開いた椅子を一つ取り上げ運び出す)ところで私は君の位置をまだ正確に判別していないから、うっかり近づいてしまうかも知れないけれど、この辺ならまぁ大丈夫だろうと高をくくって椅子を移動させてもらうことにしたよ。私の声が聞こえても、きみの声が聞こえなければ意味がない。私が寂しい。まぁ、独り言は慣れているけれどね。さぁさぁ、聞きたまえ。そして私ばかりが楽しいお喋りにならぬよう君の疑問や問いかけには誠意を持ってお答えしようじゃないか。(先程近づいたのと同じくらいの位置に椅子を置き直し、適当に座る。その間も、べらべらと口は止まらず喋り続けていた)
0
クロト・ラトキエ 2019年8月12日
(なんだって? 思って、自分の言葉の意味に気付く。そうか、己は、是を返したわけか。考え其処に至り、いっそ楽しくさえなって、笑みに似た吐息と共に目蓋を閉じ耳を傾けた。カタカタと無機物の音。位置は先程と数十cmと変わらないだろう。声を返し続ければいずれは在り処も判ってしまうだろうが、幸いなことに周りは木々、遮蔽物には事欠かない。故に。手首を一振り、取り出したのはカードと呼ぶには幾分か大ぶりな一枚の札。口元に寄せ、声を散らす) ああ。それも、そうだ。私だけ聞こえても意味が無いね。何が、か……(それは如何程の間だったろう。先刻惹かれた幾つかの単語が浮かんでは、けれどそれでは無いだろうと、一つ一つ沈められてゆく)――そうだ。(昏い天蓋を、薄く開いた眼で仰ぎ見て) さっき、話し掛けていたお相手のこと。楽しそうな……ってのは、私だけかもしれないけれど。何の話がいいかというなら、貴方の同居人のこと、かな。
0
エンティ・シェア 2019年8月14日
……へぇ。そう、私の、同居人について。居ることを、知っているんだね、君は。はは、まぁいいさ。どこかで聞いたことのあるような声だと思っていたからね、会ったことぐらいはあるのだろうと察しているよ。しかし、そうか。彼らのことか……(こちらから聞こえたように思っていた声が、曖昧になってしまったのを聞き止めつつも、不思議なことだなぁ、なんてのんきに構えて足を組んで)私が幾ら話しかけても返事をしてくれない、つれない子達だよ。二人居てね、二人共、私のことが嫌いなようだ。その理由くらいは知っているつもりだけどね、何分会話が成立することが滅多に無いものだから、確認できていない。困ったものだよ。(言葉とは裏腹に、とても困っているようには聞こえない声で笑って)けどまぁ、仕事の時には自主的に働いてくれるからね、頼もしい子達でもあるよ。君、会ったことは…なさそうだね。
0
クロト・ラトキエ 2019年8月17日
……?(知らぬ相手のフリの方が良かっただろうか。しかしそれは、何を想定したって『意味が無いこと』だ。立ち去らず、あまつさえ存在を明かした時点で、隠し切る気はとうに無い。今の、声、言葉、在り処……そんなものだって、言葉通りただの意地に過ぎない。勝者はとっくに『興味』の方だ) (だから、聴く。聞いて、訊く) ふぅん……。返事、あると聞こえたりするものなのかい?(同居と言うからには顔を突き合わせそうなイメージもあるが、体一つで話して聞くは、どうにも想像が難く、) 「嫌い」なぁ。こうしてる分には理由が思い当たらないが……何、寝付けないほど話し込みでもしたのかな?(冗談めかして相槌を返す。彼の台詞と声音の不一致があまりに顕著で、つられたみたいに小さく笑ってしまったものだから)……、私?(己へと向けられたそれに、一拍、反応が遅れた) ああ……私は。仕事に熱心とは、言い難い方だから。ない、だろうなぁ。
0
エンティ・シェア 2019年8月19日
聞こえるさ。プライベートなんてあってないようなものだからね。彼らの声は私には全て聞こえるし、私の声は私が意図する限り彼らに届く。だから君とのやり取りも、私が秘匿しない限りは全て筒抜けさ。(壁が薄いアパートどころの騒ぎではないよと笑って)はは、そうだね、私は彼らを眠らせなかった。拾ったんだ。捨て置けなかったなどと御大層な話ではなく、ただ面白そうだったから、私の中に無理やり住まわせた。彼らはきっと死ぬことを覚悟していたのだろうね。その覚悟を記憶諸共奪い取って、ねじ込んだのさ。どうだい、君はそんな相手を好ましく思えるかい?(愉快そうな口ぶりは、冗談めかして軽い調子で。問いに返される言葉には、ふぅん、と呟いて)なるほどねぇ、まぁ、そうだろう。仕事の行き先が合致しない限りは、そうそう会わないからね。広い世界に機会は様々だ。ここは素直に、君と彼らが出会ういずれかの時を期待するとしよう。
0
クロト・ラトキエ 2019年8月23日
(全て聞こえて、意図しなければ届かない。それはまた、何とも)……そこまで不利な状態でも頑として返事を返さない辺り、意地さえ感じるね。筒抜けでも、是非ノーコメントのまま頼みたいな(彼、或いは彼らの様な在り方が、一つの種族としてある程だってことくらい知っている。それは十人十色、千差万別、成り立ちとて定まりはしないことも。……それでも、拾うという単語に感じた引っ掛かり。それを今は、)死に瀕して、覚悟と記憶を奪って、住まわせる……ははぁ。そういうことも出来るものなのだねぇ(飲み込むことも無かろうと踏んだ。そのままの感想を述べた口は、問いへの思案を挟んで暫し閉じ)……。ま、それは口をきいても貰えなくなりそうだ(選んだ応えは、好ましいか否かでは無く、一般論。視えた気がする、彼の、それと。競う気は無いというのも理由の一つであり――) あぁ。生きてりゃ何処かで会うこともあるかもだ。私も期待しておこうかね。
0
エンティ・シェア 2019年8月24日
そう、だから私はあの手この手で彼らの声を聞こうとするのさ。興味の有りそうなことを呟いてみたり、返事をしなければならないような言葉を掛けたりね。はは、彼らは私が誰と何を話していようとも、どうせ何も言わないさ。それに何かを言いたくなれば、私を通してではなく、君に直接言うだろう。(それがまたの機会なのか、いまこの場でなのかは、彼ら次第だけれどと告げて)私は少し特殊な体質でね。そう言う事もできるのさ。ははは、やはりそうか。私は随分とわるいことをしてしまったようだ。けどまぁ……あぁ、君はどこから聞いていたのかな。私はまだ、彼らを手放す気がないんだ。だからね、あぁ、これは『内緒』の話なのだが…機会があれば、彼らを助けてあげて欲しい。手伝とか庇えとかいうわけではなくね、死ぬには早いと思わせるような、未練を与えてあげて欲しい。要するに仲良くしてあげてほしいんだ。なんて。君が誰かも知らないままだがね。
0
クロト・ラトキエ 2019年8月29日
……、(つと考えて)……ただ声を聞きたいだけ? いや。話をしたいなら、もうちっと殊勝に、飾らずに投げかけてみればと思うとこだが(彼のことも同居人のことも殆ど知らない、ただの素直な印象で感想。それは無礼な差し出口だと理解して、けれど今、続ける言葉に謝罪は無い) 特殊、な。……ま、悪いかどうかってなると、私には分からないけれど。向けられる感情がそうなのなら、そうなのかもね。しかし。助けて、ねぇ……(別段断る理由は無く、ならばそうする気も無い。けれど) 私は「命使うんなら、嫌な奴には万倍の目に遭わせてから」ってな側だし。未練ってのも今一解らない。頼む相手としては人選ミスかもよ? その彼らの方から、仲良くなんて願い下げされてしまうかもだ。
0
エンティ・シェア 2019年8月29日
…………。(黙る、間が空いた。的を射られたと、感じて)そうだよ。聞きたいだけだ。私は彼らに深入りする気はない。だって、どうせ彼らはその内私の中から消えてなくなるんだ。今はまだ、その気がないしその必要がないから、そこに居ることを確かめられればいい。とても、とても簡単な話さ。私は寂しがり屋なんだ。なんて。そうだったら可愛げもあるのだがね。(けろりと笑って、背凭れのある椅子をぎしりと鳴らす)彼らにとって、わるいやつのままでいいのさ、私は。だからこそ、君のような者に頼んでいるわけでね。なぁに、何一つ心配はしていないよ。私のことを知っている者は多くない。そのいずれの者も、私は信用しているからね。君とは仲良くなれると思うよ。(特に根拠のない自信は、自分よりも質の悪いものはそうそう居ないという、確信ゆえに)
0
クロト・ラトキエ 2019年8月31日
「どうせ彼らは消えてなくなる」……なるほど、そりゃあ深入りも出来ないよねぇ。知る程に、寂しさなんていや増すんだ。……それなのに押して押して、確かめずにはいられない。なら、尚のこと、貴方は対話すべきだと思うがね? 良きにつけ悪しきにつけ――悪いヤツでも嫌なヤツでも、痕を残せることに変わりは無いが。頬を撫でたそよ風よりも全て薙ぎ倒した嵐の方が、遺す分には面白いのでは?(茶化された様な言を、けれど偽りとは取らない。それはそういう応えだった。勿論、他人の言葉を一々真に受けるほど善良では無いし、そう呼ぶにはあまりにあまりな言い草で……判り難い、答えだ。居所、姿、常の声さえ、何も明かしもせずに。みせるのは悪癖、その一端。それもまた自覚した上で)……とまぁ、こんな感じに? 同居の皆々様で随分な愉しみ方をしそうな輩も居ないでは無いんで、信用し過ぎもどうかと思うが。それで貴方がよいというなら、承るけどね。
0
エンティ・シェア 2019年9月1日
おや、痕を残すのと深入りするのは似ているように思うがね。けれど、そうか…嵐のほうが、ね……。(ぎしぎしと音を立てる椅子が、急に煩いなと感じて、凭れるのをやめて組んだ足の上に頬杖をついた)対話、ねぇ……(思案するように繰り返して呟いた口元は、相手に見えていないのをいいことに、愉しげに緩んで)はは、やはり君は信頼に足るようだね。実際に会ったこともない同居人の話を信じ、大真面目に考えて、答えてくれるのだから。戯言だと一蹴してしまうことは簡単だろうに。そうしないのは興味本位かい?まぁ、何でもいいよ。相談相手を間違っては居なかった。そう言うことさ。ねぇ、暗がりの君。…そういえば君の方からはあちらの花畑は見えるのだったかな。実は私はどこぞの世界で花冠の編み方を愛らしいレディに享受頂いていてね。君さえ良ければ、楽しい話のお土産に君を飾ってあげようか。
0
クロト・ラトキエ 2019年9月2日
あぁ。そう言ってる。言葉通りだよ。その方が――たのしい、からね(今の自分は、さぞ『らしい』貌をしていることだろう。先の言葉が孕む二つの意味を、彼が如何……或いは何方と取ったか。定かでは無いし、重要でも無い。ただ少し、否、随分と、頭がはっきりして来たことはお陰様というべきか。いや、言わないけれど) 真面目、かな。思うさま解釈して好き勝手言うのをそう呼んで良いなら、謹んで受け取るけど。私に言わせれば貴方こそ、その「会ったこともない」筈の相手ついてよくこうも疑い無く語るものだと、訝ったっていいと思うが……それともこれも「何でもいい」の部類なのかな?(暗がりの君とは、実に言い得て妙なこと。言葉に促され向けた視線の先、視界を阻む木々の向こうであって、それでも浮かぶ光の原。花冠と聞いて微かに浮かんだのは、いつかの彼との記憶と――)……いや、遠慮しておくよ。ああいう物は、眺めておくだけの方が趣味なんだ。
0
エンティ・シェア 2019年9月2日
はは、なるほどね。たのしいことはいいことだ。肝に銘じておくよ。(含んだ意味があるのだろうとは理解しても、その意味が何であれ、たいして気にすべきことではない。それよりも、)君、初めより随分と調子の良さそうな声をしているね。気分は少しは紛れたかい。相槌程度と言っていた君に考えさせるような真似をしてすまないね。ただまぁ、先程も言ったように相談相手を間違えては居なかったというのが全てでね。訝る必要なんて無いのさ。『何でもいい』んだ。私の声に言葉を返してくれている君を、疑う理由なんて無い。(言い切って、断りの返答には残念そうに「そうかい」と返して)残念だなぁ。似合うと思ったのだけれどねぇ。
0
クロト・ラトキエ 2019年9月5日
うーん……どうやら先は長そうだ(言い回しに、思ったまま零す。……と、読まれたかの様に続いた言葉にはたと瞬き、そんなに判り易かったのかと、洩れたのは苦笑) そうかな?……いや、そうかもな。良くなったのなら、謝る必要は無いだろう?(『何でもいい』。そこに集約されるが如き彼の言葉は、まるで「悪人となど会ったことが無い」かの様だ。いかな意味であれ、それはそれで興味はある、けれど、今は)……相談、ね。じゃあ「次」があった時には、相談料でも請求してみるかな(クツリ笑い、立ち上がる。幾ら何でもこの距離だ。彼の顔が此方を向いては無くとも、大凡の位置くらいは察されてしまうだろう。が、) ジョーダン、似合うもんか(風を切る糸、巻き取る余剰。樹上へと得物が届く手応えを感じた頃には、もう地を蹴った後。光は随分と離れ、けれど薄らと、再び遠く赤の髪を見る) 悪いね、そろそろ行くよ。またいずれ――私らに似合いの場所で。
0
エンティ・シェア 2019年9月8日
前向きに検討させていただきますってやつさ。はは、相談料か、いいよ。ただし私が支払える程度で頼むよ。(さらりと告げれば、きゅるりとどこか耳慣れた音がする)(多分これは、糸が巻かれる音。その音は、何度か聞いたことがあって……それゆえに、誰のものかなんて、判別できなくて)……ふぅん。まぁ、いいか。どうせ、顔を見たって名前を知っているわけでもないんだものね。(いずれかの機会に相対することがあれば、もしかしたら気がつくのだろうか。だとすればそれはそれは楽しいことではなかろうかと、笑って)――聞いていたね、君達。彼は、仲良くしてくれるそうだよ。(内緒話なんて最初からしていない。全部全部、筒抜けのまま)ははは、次に彼と遭遇するのは、『誰』だろうねぇ。
0
エンティ・シェア 2019年9月8日
(〆)
0