Journal intime
オデット・ブーガンヴィル 2019年7月19日
白いガーデンテーブルの上に置かれたノート。
ノートの表紙には「交換しない日記」と丸い女の子の字で書かれている。
取り留めのない日々だけど、書き留めて置きたい事がある。
そんな出来事がある事も一つの幸せだったりするのかも知れない。
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オデット・ブーガンヴィル 2019年7月19日
【7/19.O】昨晩、お兄ちゃんと一緒に夕食を食べていた時に「神様って居ると思うか?」なんて話しを振られた。「居ても居なくても変わらないから興味無い」そう言い返したらお兄ちゃんが笑って同意してくれた。「大体、神様って名乗る奴に限って救おうとか言い出すのよ。人が縋るのは好きにすれば良いけど自分から言い出すのは何様って感じ」て言ったらお兄ちゃんが少し困った顔をした。つい一般人のお兄ちゃんに猟兵目線で話してしまったわ、これは失敗。「そうか猟兵だとそういう奴とも戦う事もあるのか…神様名乗るクソ野郎に会ったら痛い目見せてやれ」そうお兄ちゃんは笑って言う。普段は心配し過ぎな位に心配する癖に猟兵の活動に関しては理解して背中を押す言葉をくれるけど分かってる。変わらず心配してくれてるけど、それ以上に私を信じてくれてるから言わないんだって。その全てがとっても嬉しいの。だから……いつもありがとう、お兄ちゃん。
カルロ・ラウィーニア 2019年7月19日
【7/19.C】今日は兄夫婦が子供たちと一緒に遊びに来ていた。前に会ったのは私の誕生日の時だったから大体2ヶ月ぶりの再会だが子供が成長したなと感じるには充分な時間だったらしく時々大人びた事をあどけない可愛らしい口で言い出すのには驚かされてしまった。今日は、私の誕生日の前日に熱を出してお祝い出来なかった娘がどうしても直接プレゼントを渡したいと大騒ぎをしたらしく、仕事を随分頑張って片付けて予定を作ったと連絡をくれた時に疲れきった声をして兄が言っていた。そうして貰った2ヶ月遅れの贈り物は手作りクッキーで息子も混ざって今朝焼いたのだと兄の妻から教えて貰った。どれだけ年齢を重ねても心の篭った贈り物は嬉しい物だと2ヶ月前と同じ事を思ってしまった。勿論、個性的な形をしたクッキーは美味しく頂いたよ。
オデット・ブーガンヴィル 2019年7月26日
【7/26.O】今夜はお兄ちゃんに私の誕生日を祝って貰うわ。いちいち誕生日だからってはしゃぐ様な事しないけど、お祝いして貰えるのは嬉しいわ。詳しい事は明日また書くわ。
オデット・ブーガンヴィル 2019年7月28日
【7/28.O】色々あって昨日書けなかったわ。取り敢えずお兄ちゃんにお祝いして貰ったわ。お兄ちゃんが焼いてくれたケーキ、美味しかった。随分失敗したのか部屋に焦げた臭いがちょっと残ってたけど。プレゼントは花飾りの付いたブレスレット。ちょっと子供っぽいデザインの様な気がしないでもないけどまぁ付けたくない程でも無いし、お兄ちゃんがくれた物だから特別に許す事にするわ。