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海の記憶

雷・春鳴 2019年6月10日


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雨が。降っているね。

くらい くらい 雨雲から、銀の粒がおちてくる。
紫陽花の葉。泥濘む土。傘を叩いて呼んでいる。

子供の頃から知っていた。
雨降りの、四角い水槽みたいな中庭で
白い霞が魚の形をして漂っているのを。
雨が 海の記憶を 呼び醒すのだと。
研究者は言っていた。

だから。知っている。
雨が降ると、海になるのだと。


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雲で空が覆われて、暗い雨の日。こんな日は、海の記憶が漂う場所がある。もう使われていない線路を辿ったその先に。ぽつんとひらけた、紫陽花の庭。
海を、作ろう。


◯ダイスをふって、赤と青の記憶を組み合わせる。そしたら海の記憶から魚のような何かが甦る。それらは只々 漂うのみ。
◯出た数字分、海の記憶を消費します。【1000】が【0】になれば何かがあるかもしれないし、ないかもしれない。
◯梅雨が明けたら終わり。だいたい1ヶ月程度で雨上がり。
◯どなたでも、何人でも、どうぞ。通りすがりや、ゆっくりRPも。

◯赤     ◯青
1:霧のような 1:鱗を持つ魚
2:水のような 2:尾鰭を持つ魚
3:雷のような 3:海月の群れ
4:空のような 4:貝殻
5:骨のような 5:海藻の森
6:羽のような 6:小魚の群れ
7:光のような 7:甲殻類
8:雪のような 8:体を持つ魚
9:花のような 9:珊瑚礁
0:星のような 0:不完全な魚






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雷・春鳴 2019年6月10日
【1000】(まるで夜のように暗がりで、空から大粒の涙が弾丸のように降りそそぐ。ぽつんと傘をさして、空を見上げた)(海の記憶とは、記憶の再生という現象に過ぎないらしい。いろんな記憶が混じり合って、再生される。だから、その姿は曖昧で、いつも──綺麗だった。)
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雷・春鳴 2019年6月10日
【974】(形を得られずに空中を漂う記憶の靄を指で誘う。混ざり合ったそれは、水のように自由で、透明な小さな魚の群れをなす。雨を受け、きらきらと少量の光を反射)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
海、(雨だなんて嫌だなぁと憂鬱にしていたら、雨が好きになれるようなものを探しておいでと誰かに言われたから。悔しいながらに探していた。こんなところ、普段使っている列車にない駅で、不思議なものを見つけてしまった)(黒い傘をさした細身の女が、見やるは――移り気の花たち)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
【881】わ、わわっ……(あたりにまるで花でもあったのか、ふわりとそれが立ち込める。ああ、これは海月だ。と意識すればここがやはり、空想の海であることは明らかだったのだ)……きれい、(非現実は、美しい。)
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雷・春鳴 2019年6月10日
……?(きれい。そう声がして振り返る。目に映った女に一瞬体が強張ったが、数回の瞬きの後 首を傾げた。以前見た時は、首筋を冷たい指が撫ぜるような……ゾッとする女に思えたが。海月の群れに隠れた彼女は、柔らかだ。) こんなところにまで来るなんて、迷子くらいだよ。えっと、教授……?(だれかにそう呼ばれていたような気がする。だから記憶を手繰って、そう呼んだ。)
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雷・春鳴 2019年6月10日
【810】迷子なら 俺と一緒だね。(再び記憶をつなげて、生まれ落ちた光る鱗を持つ魚。その隙間から差し込むような光が、暗い海の明かりとなる。)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
え、あ――(消え入りそうな彼だなと思った。見たことがあるよと脳裏に声が響くが、「教授」と呼ぶのは己の生徒くらいのもので。ああ、『あっち』の知り合いかと合点がいけば――彼が猟兵であることは直ぐに推理できた)ミスター、ええと……ええ、私も迷子、で。おそろい、と言って、いいのか。ヘンリエッタと申します。……?(煌めく光に彼は呑まれてしまいそうな程、存在があやふやに見えるのは気の所為なのだろうか)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
【720】また、(自身の側から花が湧く。不完全なそれは自分のことを暗示しているような気もして何処か納得出来た。)ここは、……まるで、海の中にいるようですね(もっと戸惑ってもいいものだったが――目の前の彼の方が少し気がかりだった)
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月10日
(雨の日は気分がいい。太陽に当たらなくていい。星が見えないのが気がかりな。それだけの雨空だ。傘を手に ゆらりと散歩に出掛けて――知った顔がふたつ。知らない現象がひとつ。)雨――いや、海か?(まだ小さく見えるふたつの傘から目線をあげて。空を見る。)
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月10日
【681】(空を見上げれば 降り注ぐ雨の中を雷のような鱗の魚が 泳いでいく。)ほぉん。海の中 か。(小さくひとりごちて。見上げていた視線を ふたつの傘に戻す。)こんにちは。お二人さん。俺が知るのはマダム なのだが、君には初めましてが正しいだろうか。
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雷・春鳴 2019年6月10日
ヘンリエッタ…………そう、君に似た人に会ったけど、人違いだったみたい。(帰ってくる声も言葉も、似てるようで似ていない。けれども内側の蟲のざわめきだけは、同じ) 此処もずうっと昔は海だった、それだけだよ。彼らは幽鬼に近いらしいけど、雨上がりには消えてしまうんだ。(彼女が咲かせた不完全な魚を両手で包む)(どこか祈りの姿に、似ていた)
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雷・春鳴 2019年6月10日
【656】(ふわりと手を広げれば、薄い水のヴェールが辺りに漂う。海藻の森にふたり包まれて、見えない波に揺らめいているのを見る)ヘンリエッタ。海の底にいるのは、怖くない?(此方を見ている視線に、何か不安があるのかと思って問いかけた――その時に、一筋の雷のような魚が宙を駆けていく)……ああ、ヌル。あんたは何処にでも現れる、ね。
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
――っ、(両手で包まれた魚を見ていると、まるで己がそうされたかのように感じてしまう。感情移入の、しすぎだろうか。それとも、この魚共の仕業なのだろうか)海、だった。海は、生命の起源、と、いいますよね。――消えてしまうのは、すこし惜しいけれど怖くは、ありません、よ。水底に、還っただけ、でしょう?(否、空想など――妄想に比べれば、怖くはないという意味であるが、彼の言葉を否定するのはどこか、硝子細工を割ってしまうようだったから。)わ、わ……(次いで、目の前を駆けていく雷の魚の出どころを見た)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
(ダイス忘れ)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月10日
【610】(――あまり、聞きたくのない名前が聞こえた。)あ、もしかして、……ヌル?さんも、あなたも、仰っているのは、マダムのことじゃ――(やはり自分は、此処にいるのは場違いだったろうかと思った瞬間に蒼い小魚の群れがわぁっと湧いた。まるで、己の思考をかき消そうとするかのように)……っ、初めまして、ヘンリエッタ、です。(褐色の彼に、ぎこちなく笑えた)
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月11日
俺はヌルだが、ヌルじゃない時もあってな。間違えたくなかった。君はマダムじゃァない。合っていて何よりだよ ヘンリエッタ。よろしく。(彼女の姿はどこか、違う彼女よりもずっと小さく見えて――その姿も、すぐに小魚の群れにまみれてしまったのだが。)ここは、本当に海の中のようだな。アズマ、次は海の中で迷子になったのか?
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月11日
(視界いっぱいに羽のようなまっしろで、半透明の。魚が。雨をその身に透かしながら泳いでいく。ぽつりぽつりと降る海の雫がその身に落ちて。嬉しそうに 泳いでは消えていく。)海の底、か。本物の海の底は暗くて光すら通さないが――ここは、綺麗だな。
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雷・春鳴 2019年6月11日
【544】そう、水底に。還っただけ。(途切れ途切れの言葉は、何処か不安定で……鏡みたいと思ったから。鏡に触れるような気持ちで手をのばしかけて――やめた。)怖くないなら良かったよ。(そう言葉だけ残して、ヌルへと視線を移す) ……マダム?(二人が話してる誰かさんに首を傾げた)誰だか知らないけど。目の前にいるのはヌルだし、俺と話してくれたのはヘンリエッタだ。
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雷・春鳴 2019年6月11日
【456】俺には目の前の事が全部だよ。(そう言葉にして、吹雪が舞う。寒くはない。ほろほろと崩れてしまいそうな雪の体を持つ魚は、何処か自分に似ている気がした。)俺は何処にでも迷子になりに行くよ。そう言うあんたこそ、海の底まできてガラクタ探し?……名前。そう名前、忘れていた。(ヌルに呼ばれて思い出す。名乗っていなかった事)ヘンリエッタ。俺はあずま はるなりと、言うよ。
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月11日
――多重人格者。(あなたも、と声を出してしまうのは、目の前のヌルが己とは違う道を歩んだように見えるからだ。その姿が半透明の魚にさえぎられて、鮮やかに見えて少しうらやましい。でも、間違えたくなかった、と言ってくれた)ええ、とても、きれい。(それはきっと、彼の心が)……私は、私……(次ぐ、彼の言葉には瞳を丸くした。ヘンリエッタとマダムを別にみてくれるのは、珍しい)アズマ、ハルナリ。日本のお名前ですね。きれいな音
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月11日
【378】ま、迷子に、なっても、素敵なことが、あるものですね(血と悪に塗れた黒として生きてきたが、今は――きれいな彼らにかこまれてもいいだろうか。やっぱり、命が咲いた)
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未不二・蛟羽 2019年6月11日
たんたん、とん、たん、たーん、っと……!(紫陽花の葉っぱから落ちる雫の音、レインコートに叩きつけられるあめの音。全てが楽しくて、歩きながらリズムを踏んでいた。ご機嫌な尻尾の蛇と共にくるりとターン。いつのまにか見知らぬ場所まで来ていたのも気付いていない様だ)
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未不二・蛟羽 2019年6月11日
【300】わ、わっ。(回転する獣の周りを踊る様に、光の魚がふわり。その後を追う様に尻尾の蛇が伸びて、噛みつき損ねて宙を食べた)なんか通ったっす! きらきら、きらきらのお魚さんっすー!(夜色の瞳を輝かせ、ぱたぱたと本体の方も魚の後を追った)
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雷・春鳴 2019年6月11日
迷子になっても、素敵なことがある。いい言葉だね。…………あれ?(ぱたぱたと駆ける足跡と、逃げるように横切っていくきらきらと光る魚。目を真ん丸にして、瞬きをすれば、誰かがこっちに走ってくる)
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雷・春鳴 2019年6月11日
【251】(彼が此処にたどり着いた時、足元から広がるように、空色の珊瑚礁が姿をあらわす。淡い水色に光る魚は姿を隠してしまうのを見た)――迷子が増えたね?(きらきらを追いかけてきた楽しげな彼に自然と目元が緩む)
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月14日
おやまァ。今日の迷子は たくさんだな。(やって来た顔をちらりと見て。)……ん、あいつ確かこの前……(ぱたぱたと走る姿を眺めて。)千客万来だな。迷子だらけで、ふ。いいじゃないか。
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月14日
【208】(ふいに空が明るくなる。光がキラキラと乱反射して、青の光だけが視界に降り注ぐ。空と自身の間には。青い海月。ぱらぱらと雨は降りながら、けれども空は晴れていて。)狐の嫁入りだろうか。(と、溢す言葉は軽快な音をのせる。この迷子たちの今日が楽しいと、声が笑っていた。)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月15日
み、未不二さん!?(見知った顔までどうやら迷い込んできたらしい。)……まあ、危ない場所でなさそうですし、うん……(彼の保護者が心配をしないだろうかと思いながら、現実的な思考が脳いっぱいになったところで――青の光が降り注いだのだった)
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ヘンリエッタ・モリアーティ 2019年6月15日
【194】くらげ――(それが光を反射して、視界を蒼に染めてくれれば。己の背後から霧のように舞ういろとりどりの貝殻たちが空に舞う。太陽に吸い込まれるように、あるいは、雨に混じるように)……狐の嫁入り、ですか。ふふ、なんだか今日は不思議な事と、おもしろいことばかりで(つい、笑ってしまう。楽しいのだなと己の心を理解するまで少しかかった。掌に、蒼の光が落ちるのを微笑んで)
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未不二・蛟羽 2019年6月16日
わわっ、ごめんなさい……っす?(夢中になって追いかけていたら人にぶつかりかけた。慌てて顔を上げると、どこかであったことがある気がする。まいご、と言われてきょとんとして、あたりを見回した。ここはどこだろう)んー、うん?皆会ったこと、あるっす? (少し遠くにいる人もどこかで見た事がある気がする。首を傾げているところに今度こそ知った顔をみてぱっと顔を輝かせた)あ、ヘンリエッタさんっす!
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未不二・蛟羽 2019年6月16日
【172】(別の魚が泳ぎだす。透明な尾びれは空から降る雫とよく似ていて、同じ匂いがした)ふぁー……不思議なお魚さんいっぱいっす。なんかきらきらで、ドキドキがいっぱいの場所っすね!(ぴょんぴょんと跳ねながら再び魚を追いかけて)
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雷・春鳴 2019年6月18日
いつもはもっと静かだけど、今日は賑やかだ。(珍しく、ふっと口元が緩んだ。憂鬱な視界は、訪れた迷子たちによって彩られ、鮮やか)気分が……いいな。お前たちもそうだろう?(空へと漂う海の記憶に問いかける。暗い暗い雨空は、いつしか沢山の色に覆われている。もう残り少ない記憶へ触れて――)
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雷・春鳴 2019年6月18日
【127】(揺らめいていた水のヴェール。海藻の森。その透明な姿が徐々に晴天の空色へと煌めきを帯びて変化していく。空だ。かつて大地が覚えている、遠い遠い記憶の空色。)いつまでも青い、空。(雨上がりは、近い)
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四・さゆり 2019年6月21日
ずいぶんと、賑やかな、海ね。(レインコートが雨音をぱつ、ぽつ弾く音。)
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四・さゆり 2019年6月21日
【32】春鳴、迷子の群れの中って、きれいね。(海藻の森に、花が咲くように。この子も笑った。)
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月22日
さゆり嬢も、いらっしゃい。(きょろきょろと、周囲を見渡して。迷子たちの姿に、ひとつ笑みを浮かべる。)賑やかだな。そんで……楽しそう だな。(そう溢す己もまた、楽しんでいることを自覚しながら。)
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ヌル・プラニスフィア 2019年6月22日
【0】(花を模したような海藻の森が、きらきらと青く煌めいていた。見上げればまるで空のようで。少し霞がかって見えるのは 空に浮かぶ色とりどりの貝殻たちの仕業だった。霧は青の光を乱反射し、地面に様々な光の影を描いていく。その合間を ちゃぷちゃぷと尾鰭を鳴らして 魚が泳いでいた。――そこに、一筋の光が走る。)雷、か。(雷のような海月の群が 一瞬で、全てを光に呑み込んでいった。)
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雷・春鳴 2019年6月27日
さゆり、迎えに来てくれたの?(雨を弾く黄色いレインコート。かけられた声にパッと気持ちが明るくなる。迎えが来たのなら、今日の迷子はこれでおしまい。) (…雨、雨、雨の空。海の記憶が空へ空へ登っていく。泣いていた空が、柔らかい光を雲の隙間から覗かせて、雨粒はいつのまにか小さくなっていた。突如、大地が揺れるような音がする。――空を見上げたならば)
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雷・春鳴 2019年6月27日
(海の記憶が集まって、陽の光を受けて形を成す。光る鯨。大地を揺るがす声を上げて、空へと登る。海の記憶は、何処へ帰っていくのだろう。骸の海にも大地にも帰れずに空に登るのならば、あれもまた迷子なのかも知れません。 最後に残ったのは虹ひとつ。夕暮れの光に輝いて、夢の終わりを告げたのでした。)
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雷・春鳴 2019年6月27日
(雨上がり。迷子たちも帰る場所があるならお帰りなさい。雨が降ったなら、また。海の底で会いましょう。――これにて、雨の日のお散歩はお終い。)
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