静かの海
琴平・琴子 2022年9月11日
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――中秋の名月。十五夜。そんな名の付く日のこと。
封神武侠界での月が綺麗だと教えてもらったのは昨年のことで。
そういえばあそこのお団子屋さん美味しかったなと思い出して魔法の瓶に入れたほうじ茶とお供と一緒に封神武侠界へと足を運んだ。
無事に買えた一人では喰い切れぬ山盛りのお団子と魔法の瓶に詰め込んだほうじ茶。
夜更けに子供一人でいるなんてよろしくない事。
けれども。
空を見上げればまんまるのお月様。
濃紺のお空に浮かんだお月様の表。
けれども裏は?
果たして月の裏側も月なのだろうか。
レジャーシートを広げて、お団子とほうじ茶を用意して、膝の上にお供のふてぶてしい猫を乗せて湯たんぽ代わりにすれば。いつも通りの備えあれば憂い無し。
あの月の裏側がふときになった夜のこと。
🌑突発的なリアタイRPスレ
🌓9/11の18時頃~24時頃まで予定
🌔誰もいなくても一人で進行
🌕どなたでもどうぞ
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琴平・琴子 2022年9月11日
(手元にはほうじ茶。膝元には眠り眼の市。横には山盛りのお月見団子。昼は暖かいけれども夜は少し冷える。だけれどもぬくぬくとしているからこれで大丈夫。)(上機嫌に揺れるふわふわとした尻尾が鼻を掠めて、くすぐったくて――)っくしゅん、(出てしまったくしゃみにぱっと腕で抑えたものの廻りに誰もいない? いないよな、と一安心。)
(無効票)
琴平・琴子 2022年9月11日
(手にしたほうじ茶の湯気が無くなっている事に気付いた頃。指先の温もりだけが温かくて、これなら飲めるだろうとカップに口をつける。ほんのりあたたかくて、ほう、と吐息を漏らして月を見上げる。)(月の裏側。人によっては蟹がいるとか、うさぎがいるとか、様々な答えがあるけれども、その裏側は本当に月なんだろうか。見えないだけで、実は違ったりするのだろうか。)
琴平・琴子 2022年9月11日
(前に本で見た事がある気がする。月には海があると。生き物がいないのに海があるんだ、って不思議だなって思った記憶がある。名前、なんだっけ。)静かの海、でしたっけ。(他にも名前があったとは覚えてる。けれど、それだけが印象に残っていた。)
琴平・琴子 2022年9月11日
(そんな風に海があるとしても、見えないところも月だとしたなら。隠れたところも、月なのかな。)――あの人の、見えないところも、本当にあの人なのかな。(本当は何をしているのか、聞いた事の無い、あの人の、裏側。)
琴平・琴子 2022年9月11日
(考えたって答えは出ない。元の世界に帰って、あの人に聞くまでは。首を横に振るって雑念を振り払う。知らない。知ったところで、何も変わらない。あの人は。)(お月見団子を一つ摘まんで口に放り込む。仄かな甘さが口に広がって行って、もちもちとした食感が楽しい。)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月11日
それ、美味しそうだね。
(いつの間に其処にいたのか。彼女が考えに耽っている間に、世界を渡り歩いてきたのか。ドレスを纏った魔女が、さく、と草を踏む音がした)
お団子……お月見かい? コトコ。
(無効票)
琴平・琴子 2022年9月11日
(瞳をぱちりと瞬かせた後に、永久の桜の国で食事を共にした青い魔女の姿に目を丸くするも、慌てて頭だけ下げた。)
こんばんは、ヴィズさん。ええ、この時期の封神武侠界のお団子美味しくて。……いっぱい買うと安いんですよね。
(山盛りになったお団子は1人で食べ切れるものではない。)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月11日
こんばんは。
(ドレスの両端を摘まみ、軽くお辞儀をしてみせて)
そうなの? コトコは詳しいんだねえ。でも、其の量は一人では食べられなさそうだ。
(一人ではないけど、と、彼女の膝の上を見る。愛らしい取り合わせにふふ、と笑って)
あたしも分けて貰って良い?
いつか、クリームソーダとパフェを分けたみたいに。
琴平・琴子 2022年9月11日
昨年、通りがかった時知っちゃったんですよ。そこのお団子が美味しい、って。
その時もとても綺麗な月の日だったんですよね。
(空にある満月を見上げる。綺麗な満月は手元にあるお月見団子みたいにまんまる。)
構いませんよ。一人と一匹じゃきっと持て余してしまうでしょうし。
(膝上に乗った猫は寝ていて、起きそうにないですしと苦笑い。)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月11日
成る程?
其れで今日も月が綺麗だから、と思い出した訳だ。
(隣にすとん、と座る。寝ている猫の顔を少し眺めて、そうして相手の横顔を見詰める)
ふふ、でも買いすぎなんてコトコらしくない。……もしや、あたしをおびきだす罠だったりして。
(なんてね、と揶揄う)
可愛い猫だな。飼っているのか?
(早速、とお団子に手を伸ばして一つ頂きながら)
琴平・琴子 2022年9月11日
そう、そうなんです。だってあんなに月が綺麗なものだから。
(なんて言って微笑んで、隣に座るのも拒まず。見上げていた顔は膝元で寝ている猫を見下ろして、その頭を撫でる。)
罠だなんてそんな。毒入りでもなんでもないですよ? ただのシンプルなお団子ですって。
(揶われているのも理解した上で微笑むも、少しだけむくれて見せて。)
勝手に住み着いた猫なんです。世話してあげてると言うか……。
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月11日
今日は確か、月が綺麗に見える日ではなかったか?
カクリヨでそんな日の話をした覚えがある。秋の初めにはそういう日があると。
(くうくう眠る猫。動物が好きかというと、好きでも嫌いでもないが、愛らしいとは思う)
ふふ! 毒くらいじゃあたしは死なないよ。――あ、でも。美味しすぎると死んじゃうかも。
(もぐもぐ。食べたお団子は思いのほか美味しくて)
美味い。
おや、そうなの。コトコのお家が気に入ったんだねえ。
――世話してあげてる、か。案外向こうも「世話されてあげてる」って思っていたりして。
琴平・琴子 2022年9月11日
あれ。
(目を丸くして指を折り数えてみる。今日は確か――。)
あ、十五夜。確かに月が綺麗に見える日ですね。
(忘れてた、と呟いて撫でる手を止めて呆然と。)
美味しすぎると死んじゃうんですか? そ、それはどういう……。
(毒でよく死ぬのは聞いた事あるけどどういうことだろうとそわそわ。)
暑い時は涼しくて、寒い時は暖かい部屋だからかも。
世話されてあげてる……。確かに、そうなのかも?
(起きる気配の無い猫はそういう偉そうな所があるから言われてみれば……。)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月11日
え。
(相手がきょとんとしたので、己も目を丸くして)
――おやまあ! 知らずにお団子食べてたの、……ふ、あはは、あはははは……!! そりゃあ十五夜? だもの、月も綺麗に、見える、はず……あはは、笑い死んじゃうかも、あはは……!
はあ、あー、(目元に滲む涙をぬぐい)
そりゃあ過ごしやすいところじゃないか。猫にとっては楽園だ。
ふふ……猫ってそういうところがあるからねえ。なんというか、飼われてあげてる、みたいな?
琴平・琴子 2022年9月11日
む。そ、そういうことを忘れる時だってありますよ……! 人なんですから……!
(精一杯笑われてるのにむくれて見せて、ああもう、と両手で顔を覆う。)
だってお団子美味しいですし……。そんな笑い死されたら私が困ります……。
(笑い声にぱちりを膝元で開いた瞳はぱちぱちと瞬きをしてから欠伸を一つ。)
快適だと思いますよ、他の猫もいますし、ネズミやハリネズミもいますし。
飼われてあげてる……。まあ、確かに。
(そうなのかも? と首を傾げる。普段の偉そうな態度は其れだったら納得する。)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月11日
くすくす、ふふふ! そうだね、ヒトだから忘れる事もあるよね…!
……其れでも、お団子を食べたくなるくらい綺麗な月だった、という事か。(笑いを収めるためにお団子をまた一つ失敬して)
ふふ。大丈夫だよ、死なないよ。こんなに月が綺麗なんだもの。
あ、起きた。
(眠そうに欠伸をする猫。もうそろそろ月は天の中央に昇ろうとしていた)
ネズミにハリネズミ? おとぎの国みたい! 凄いなあ。
……。猫がネズミたちを追い掛けたりしないの?
(猫って鼠を捕るんじゃなかったか、と)
琴平・琴子 2022年9月12日
……ええ、そうなんです。お団子を食べたくなるくらい綺麗な月、なんですよ今日は。
(そういう事にください、と呟いて。見上げた月は、とても美しかった。)
月が綺麗な日に亡くなられては勿体無いですものね。
追い掛けますよ。食いしん坊ですから。
(膝の上から下りて、伸びをする猫は足元ですり、と寄るのはおねだりの合図。)
おとぎの国のハリネズミさんを狙ってるんですよ、この子は。
――さて、寝る子もようやく置きましたし、夜も更けますが。ヴィズさんはこれからどちらに?
私は冷えて来たので帰ろうかと。
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月12日
そうだね。
真ん丸お月様には、真ん丸な団子が似合う。
月を一口齧る、というと不遜な気もするがね。
(もぐもぐ。己が齧ったお団子は、欠けてしまって)
そうだね。でもどうせ死ぬなら、そういう“何かが綺麗な日”が良いとも思うね。
まあ! 其れはいけない。
御伽噺では丸呑みにしても吐き出さなきゃいけなくなるってルールがあるんだから。丸呑みにする方も、される方も可哀想だ。
(擦り寄る猫。可愛いねえ、と)
――そうだね。あたしはもう少し、この世界を散歩するよ。
(お団子を一つ、更に失敬した。食べながら歩くって風流だよね、と言いながら立ち上がる)
あたしは悪い子だからね。月が綺麗だから、夜更かししちゃうのだ。
琴平・琴子 2022年9月12日
ふふ、月を美味しく頂けるなんてなかなか無い日ですよ。
ああでも此れは私の我儘なのですけれどもね、長生きしてほしいなあ、なんて。
(すり寄って来た猫はきっと寒いから帰ろうと言っている気がする。言葉は分からなくても、そこそこの付き合い。なんとなく分かる気がする。)
――ですって、お前。聞こえてた?
(ぴんと立った耳はきっと聞こえてるだろうけれども、きっと聞こえない振り。)
(手元に冷え切ったほうじ茶を飲み干し、ゆっくりと立ち上がる。)
悪い方。(でも言っても聞かないだろうし、それが貴女の魅力な所なのだろうと微笑みながら団子を包んで抱えた。)
それではヴィズさん、また。
おやすみなさい。
(軽く頭を下げて、月明かりが照らす道の中、歩いて行った。)
(🌑月は見えず(退席))
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月12日
そうだね、お団子に出会えてよかったかもしれぬ。
……そうか。(僅かに沈黙し)長生きするさ。するよ、あたしは。
おやおや、怯えない。
ふふ、随分と度胸の据わった猫のようだ。
(どう思っているのかまでは判らないけれど。警戒もしないなんて。)
褒め言葉だ。
ああ、また。――おやすみ、コトコ。
(月は明るい。きっと彼女の家路を照らすだろう)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月12日
――長生き、ねえ。
(団子を齧る。月は何も言わない)
(🌑月は見えず(退席))