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【1:1RP】ハイドランジアの囁きは遠く

琴平・琴子 2022年6月13日


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『アリスラビリンス。花の国は生憎の空模様でしょう』

その日は珍しく備えあれば憂いなしの持ち物は持っていなかった。
何故ならそれが必要無いと思っていたことだから。
雨宿りがてら訪れた喫茶店のラジオより聞こえてきた天気予報のアナウンスに、少女は少々不貞腐れる。

連日の茹だる様な晴れの暑さ。太陽の陽射しは文字通りの灼ける様な熱。
これにはお気に入りの白薔薇庭園の白薔薇達だって文句を言うに決まっているだろうし、水分が足りなくて萎れてしまうだろうから。
バケツに、手持ちスコップ。新しく貰ったお帽子を被って白陶器の如雨露で水遣りをするんだと意気込んでいたのに。

空模様は灰色の曇り空。雨が降っていてそれどころではない。
炎天下の中で水遣りをしないで済んだことを喜ぶべきか、それとも新しく貰った如雨露を使えなかったと憂うべきか。
珍しく着いて来てくれた猫の使い魔・市はバケツに身体を突っ込んで丸まっている。
小さな溜息をつきながらバケツの中から猫にしては巨体を取りだすと不満な声で鳴かれて、また溜息をつく。

――何処かでひそひそ話声が聞こえるけれど何処だろう。
白薔薇達の噂話かな。だとしたら元気そうで何よりだけれども。
この気持ちはどうしてくれよう。いっそ帰ろうかどうしようかと悩む。

雨、止まないな。
ぽつり呟いた声は雨音に掻き消されていく。


◆先着1:1RP、どなたでもどうぞ
 キリの良い所で締め
 2週間返事が空いて気づいたら〆
(何かありましたらお手紙にて)
 メタと確定ロールはご遠慮下さい




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琴平・琴子 2022年6月13日
(テーブルの上には暖かな紅茶は湯気も見えなくなっていた。行儀が悪い、と思うものの頬杖をついて窓の外を見上げると灰色の空。雨はまだ止みそうになくて、眉間に皺を寄せてううんと唸った。)折角役立てそうと思ったのに。(雨が止んだらさてどうしようか。そのまま帰る。万が一の事もあるからその足で白薔薇庭園へと向かう。――悩ましいけれど、今はこの状態をどうしようか。本があればそれを読んだのに今は無い――作業に其れは不必要だから。ノートにキラキラのラメが入ったペンで意味も無く螺旋を描いてみるけれどもこれもその場凌ぎにしかならなくて、何度目かの小さな溜息を零した。)
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城野・いばら 2022年6月13日
(晴雨兼用のお気に入りの日傘を差して、雨を楽しみ歩む道。雫を纏う瑞々しい薔薇達に、今日は良い雨日和ねなんて挨拶したのはほんのすこうし前の事。そろそろ足休みをと考え、見えた建物に向かえば。窓に、見知ったお顔があった気がして足を止め)…琴子?ここは、喫茶店さんかしら?琴子、ことこー。(少し視線を落とした様に見えた貴女に、気付くかしらと思いつつも手を振ってみる)
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琴平・琴子 2022年6月14日
?(何処かで自分を呼ぶ声が聞こえる。変だな、お店の中には自分に声を掛けた人はいなくて首を傾げた。もしかして、と窓の外を見ると、)おね、……いばらさん!(見覚えのある貴女の姿に目を丸くした。久々に出会えた貴女に嬉しくなって勢いよく言い掛けた『お姉ちゃん』の言葉を飲み込み、そわそわとした気持ちを丸め込んで窓枠にしっかりと手を掴んで、軽く身を乗り出して叫んだのなら、貴女に聞こえるかな。)
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城野・いばら 2022年6月25日
(気付いてくれた貴女の様子に笑顔咲かせ、また手を振って。もう一度お声がけを、と口を広げた所で考える)…営業中なら入っても大丈夫かしら。ココからお喋りするのも、雨さんを感じられて良いけれど。琴子と会えたのは久しぶりだもの。できたらゆっくりお話ししたいわ(そうと決まればと。其方に行っても良いかしらと、身振り手振りで貴女に伝えてみる)
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琴平・琴子 2022年6月27日
えっと、(きょろり辺りを見回して、自分の向かい側の席には猫の市が座席を温めているだけ。お腹の辺りを抱えると不満げな顏だけが返って来た事には気にしないことにした。)大丈夫ですよ、お席は空いてますから。(うん、うんと肯定するように首を大きく縦に振って、待ってますからと元気よく言えば大人しく座り、市を自分の膝の上に乗せてまだかな、とそわそわしながら貴女が来るのを待ち望んでいる。)
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城野・いばら 2022年7月7日
(返ってきた元気なお声に一瞬きょとん。だって、いつも落ち着いた可愛い妹の、初めて見た嬉しいお返事だったから。こうしてはいられないわと扉目掛けて駆ける。貴女に見せたい、しっかり者のオネーチャンには程遠かっただろうけれど、待ってくれている貴女に早く会いたくて。纏った雫をパタパタ落として中に入れば、店員さんにお声かけて貴女の傍へ)ごきげんよう、琴子。お会いするのはバレンタインのお茶会以来ね。あの時は、楽しい一時をありがとう。お元気にしていた?
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琴平・琴子 2022年7月11日
(きょとんとした貴女の顔に此方もきょとんとし目を丸くして。何か変な事していたかな、いいえ何も変な事はしていない筈と首を横に振るった。駆けていく音が近づく度にわくわくとした気持ちが募って、その扉が開かれて、わあ、と歓喜の声を挙げた。)ごきげんよう、いばらさん。あの時の一時を楽しんで頂けたようで何よりです。(立ち上がって腕に抱えた猫を椅子に一旦降ろして、ぺこりと頭を下げてカーテシーのご挨拶。)ええ、元気でしたよ。いばらさんは? 暑さは大丈夫でしたか? 雨は平気?(零れ出る言葉の数々に内心驚きながらも、それよりも溢れていくのは貴女とまたお話したかったという想い。)
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城野・いばら 2022年7月17日
(ご丁寧にありがとうと、同じように礼を返し。お初にお目にかかる猫さんには、はじめましてを。)それなら良かった。ええ、なんだか今年は、暑くなるのが早かったでしょう?お体がビックリしていないかしらって。…お外から見た琴子がね、何だかしょんぼりしてるようにも見えたから。ありがとう、いばらも元気、元気。涼しい場所を探して、お国を巡っていたのだけど、雨さんのおかげでね、この通り。そういえば、お外の薔薇さん達も楽しそうなご様子だったわ。(お喋りを沢山咲かせる貴女も。また話ができて嬉しいキモチは、同じで。うんうんと、お言葉に頷いて。)
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琴平・琴子 2022年7月19日
(椅子の上で丸まっていた猫は片目を瞑って、くぁ、と欠伸と一つ。彼なりのご挨拶をしてから椅子の下へともぐりこんだ。)立ち話も何だから是非座って?(ぱたぱたと駆けて、椅子を引いて、またぱたぱたと駆けては向かいの椅子に静かに座って。)暑いのは確かに堪えましたけれども、それでも寒さに比べればへっちゃらです。私が? しょんぼり?(していたかな……そう思いながら心当たりがあるとするならば、足下に置いていた如雨露を下から取り出してお膝の上に乗せた。)いつものね、白薔薇さんたちがいるお庭にお水をやりにいこうと思ったんです。折角頂いたものだから、って。そしたら雨で……。(でも、貴女のお話を聞く限りそれはいらなかったみたいと少し残念そうに眉を下げて。)
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城野・いばら 2022年7月27日
ふふふ。ご挨拶ありがとう…ムッシュ?しばらくご一緒させて頂戴ね。(椅子を引いてくださった貴女にも、お礼を言って座り)まあ…琴子も寒い方が苦手なのね、いばらもよ。寒さには寒いなりの良さがあるけれど。どうもね、眠たくなってしまうのが。暑い日も困るコトはあるけれど。ね、水遊びする楽しみがあって好きだわ。あ、いばらの勘違いなら良いの。下を向いていらしたから……あ、如雨露さん。ね、琴子。使うのを楽しみにしていてくれた?そうだったらね、私うれしいなぁ。(可愛い貴女を想いながら、いっぱい悩んだ甲斐があったというもので。そっと、じっと、貴女を伺って)
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琴平・琴子 2022年7月31日
寒い日に飲むコンポタージュは確かに美味しいのですけれどもすぐに冷えてしまうし、寒くて縮こまってしまうし……。(むう、と頬を膨らませるもすぐに萎ませた。)でもね、雪が降った後に誰よりも早く足跡つけるのはとっても楽しいんですよ。それは好きかもしれません。暑い日の水遊び? それは楽しそうですけれども……何をなさるの?(泳いだりとかするのかなと首をこてりと傾けて。)ご心配をありがとうございます、いばらさん。ええ、この子を使う機会が損なわれてしまったのが少しだけ残念で……。(だって自分の為を想ってもらって頂いた贈り物。それを使わないで何時使うというのか。目を細めながら再び頬を膨らませて不服そうにするもすぐに落胆していた。)
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城野・いばら 2022年8月13日
(頬を膨らませる貴女が可愛らしくって、ふふっと笑み溢し)ええ、いばらも何度か雪の世界に行ったことがあるけれど、真っ白でふわっとしていて、とても綺麗な景色だと思ったわ。うん?小川でね足を浸して涼んだり。泳ぎは上手じゃないから、上からね泳いでいるお魚さんを見るのも好きだわ。琴子は潜ったりするの?後はねぇ…魔法でお水を動かしたり、お水が欲しそうな植物さんに出会ったら、水を降らせるのも楽しいわ……あ。そうね、お空も水遊びがしたかったのかもしれないわね。(さあさあと音を奏でる雨を見て)……ごめんね、琴子。貴女の願いを叶える魔法は知らないの。…でもね?私はこの如雨露さん可愛いなって、一目見て好きになったのよ。…だから、お水を出すだけをお役目にしたら何だか勿体ないかもって。(そっと咲かせた橙色の薔薇一輪。如雨露の水を入れるお口に差す仕草をしてみせて、貴女に差し出し。お水をくださいな、なんて)
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琴平・琴子 2022年8月15日
(足を浸したり、お魚さんを見たり。いつもだったら元気そうな貴女とは少しだけかけ離れていて、想定していた事ではなくて目をぱちぱちと瞬かせる。)私も泳ぐのはあんまり……。だって、息ができないんですもの。魔法。いばらさん魔法が使えるの?(ぱちりと目を瞬かせた後、瞳を輝かせて貴女の顔を見つめた。)お空も水遊び……。(そう言われて灰色の空を見た。そう考えてみると、不思議とこの雨も許せる様な気がしてくるけれども。でも、そうじゃない、と再び如雨露を見つめる。)だって、如雨露ですよ。お水を出すのがお仕事なの、に……。(差し出された小さな陽だまりの様な橙色の薔薇一輪。目を丸くして薔薇と如雨露、そして貴女の顔を交互に見る。)そんな使い方、して良いの? 如雨露にお花を咲かせて良いの?(恐る恐る薔薇を受け取ろうとする手は戸惑う。だって、此れを枯らしちゃうかもしれない、と。)
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城野・いばら 2022年8月28日
(瞳瞬かせる様子に、面白そうじゃなかったかしらと首傾げ)息が?……そう言えばいばらも。息が出来ないお水に飛び込んだコト無かったわ。魔法と言っても、自然に宿るコ達…近くにいらっしゃる風さんや水さん達の力をお借りしてだけれど。いばらの魔力を添えて…糸を縒るように、カタチにね。(話し乍ら指を動かす。落とし損ねて隠れん坊していた雫を蝶々のようにふよふよと浮かべて見せて)そうね、そうね、お水を出すのがお仕事だけれど。それ以外をしちゃいけないって、法律もないでしょう?…意地悪なハートの女王さんだってきっと禁止してないはず。いばらは、ね、素敵だと思います。花瓶さんに負けないくらい、お水を抱えるのも上手だもの。(このコの可能性を広げてあげられるかは、薔薇を枯らせてしまうかは、きっと琴子次第。迷う貴女に、目を細め)橙ちゃんとも仲良くしてくれたら嬉しいな?
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琴平・琴子 2022年9月2日
(そうじゃないのと首を横に振り、意外だったんですと呟いた。)てっきり、泳げるものだと思っていたので。だってお花は水の中でも揺れたり、水面に浮かぶじゃないですか。あら、魔法……?(糸を縒る様に動かされた指先を目で追い、不思議そうにしていた瞳を子供の様に輝かせる。本当に存在したんだと言わんばかりに。)……お花は栄養たっぷりの土の上でも、花瓶の中でも――如雨露の中でも大事に咲かせてもらえるなら、何処でも嬉しいもの、ですか?(大事に咲かせられるかは、今もまだわからない。でも、)仲良く、なら。きっと。(できる筈、と優しく橙ちゃんの茎を持って。物言わぬ花ならば、と思っていたけれども。)(しとしと、ぴちゃん。ひそひそ。何処から雨音に紛れて話し声が聞こえた気がして。外を見ても紫陽花が雨雫に滴っているだけ。)今、何か聞こえませんでした? 紫陽花が喋る、なんてことないですよね。
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城野・いばら 2022年9月11日
そっか、良かった。そうね…水辺に咲くコ達なら、お上手かもしれないわ。けれどいばらは、土のお布団で育った花だから。泳ぐというよりは、流される方かも。(ゆうらり、お水の流れに乗って旅するのも面白そうだけれどと茶目っ気たっぷりに笑って。花弁の代りに揺れるのは水の蝶々。ふよふよと、如雨露の口にとまり)――私は大好きよ。頑張って咲かせた花弁を褒めてもらうのも。綺麗って、笑顔を見せてもらえるのも。如雨露さんがお水を咲かせる役割が来るまでは、どうぞ住まわせてあげてね。
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城野・いばら 2022年9月11日
紫陽花さん?(言われて外の紫陽花を見やり。あ、もしかしたらと。如雨露を送る際に籠めた願いを思い出す)……ふふ、如何かしら。橙ちゃんも『もの言う花』ではないけれど。そう成ってはならない、なんて法律はないもの。他のお花さんだって。ね、聞こえたかもって思ったら。琴子がね、お話しできたら良いなって思ったら。ごきげんよう、って挨拶してあげてね。(如雨露に願った能力は敢て伝えない。今は、悪戯な雨の囁きに聞こえるかもしれないけれど。いつか、貴女がお花さんと楽しそうに話す姿が見れたら良いなと)
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琴平・琴子 2022年9月17日
少し怖くはあるけれど、水の滑り台を堕ちるような旅だったら、それは楽しそう。今は難しいかもしれませんが来年だったら丁度良いのかも……?(今でも旅をしているようなものだけれども、楽しむ余裕はあってなかったものだから。如雨露の口にとまった蝶々をじい、と見つめては触れてしまいそうな手と指先を抑える。)……あのね、お花を綺麗に咲かせることができたら。見て貰ってもいいですか? お花のお姉ちゃんとして――ううん、私の、お姉ちゃんとして。
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琴平・琴子 2022年9月17日
確かにこの辺りでは賑やかなお花さんたちいっぱいいらっしゃいますけれども。(それこそ賑やかで、少々騒がしいくらいには。けれどもその騒がしさは嫌ではなかったから気にしなかったものの。)まあ、お喋りしてはいけないという法律もありませんからね。(それでも元居た世界ではお花は喋らないものだったから、少しだけ落ち着かなくてそわり、としてしまう。)……変だって、思われませんか? (貴女がそういうことをからかうものではないことは分かっている。けれども、元居た世界でそんなことしたら。変だと、思われてしまうから。少しだけ、戸惑ってしまう。)
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城野・いばら 2022年10月1日
あ、滑り台だったらお尻が着いて安心ね。滑り台の国…も、探したらあるかもしれないわ。雲から雲へ掛かる虹色の台…螺旋階段のようなくるくるした流れ…直角に落ちる道はきっとスリル満点。(止まった蝶はまたふわっと飛び立ち、貴女の前に。滑り台に乗っているかのように、話に合わせてふわふわくるくる舞って見せる。けれど。落ちる…落ちるとは?!と、一瞬戸惑った様子で)ふふ、そうね…来年の夏、たっぷりお水を楽しむものだから、水着だって必要ね。――ええ、ええ、もちろんよ。私の、可愛いの妹の努力の結晶さんだもの。綺麗に咲かせる前でも。悩むお話があったなら、遠慮なく呼んで?私達のコトなら…バラさんのコトじゃなくても、力になるわ。琴子のオネーチャンなのだから。
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城野・いばら 2022年10月1日
(法律は守るべきものだけれど。薔薇は赤くなくてはならない、なんて理不尽な法律は、あっても全力で抗いますけれどね)お話しする方法は一つじゃないわ。花弁のお口がないコだって、見てあげて?香りで意思表示したり、貴女のお声に、頷いてくれているかもしれない。へん?ご挨拶も、ダメ?…いばらだったら。変も、不思議も、いばらには誉め言葉だわ。周りのコにご迷惑にならなければ、其れで良いのじゃないかしら。ありがとうってお返しするの。(優雅にカーテシーで?胸を、背筋をピンと張ってカッコ良く?どちらでも。)…確かに、色んな世界があって。それだけ、色んな風習も。グリモアのアリス達のおかげで、私も色んな事を知れたわ。知るコトによって、拡がる物も、狭まる物も…常識を図る物差しは、個々で長さが違うものなのだから。琴子はね、琴子の想うままに。(貴女から見た世界、私も聞きたいなぁって思うから、と咲って)
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琴平・琴子 2022年10月8日
くるくるした虹色の滑り台……。(少しだけ想像してみる。可愛くて、綺麗で、きっと落ちる姿は楽しいと思うけれども。でも少しだけ、怖い。ふわふわくるくる。舞って魅せてくれる蝶々の羽ばたきは曲芸を見ているようで楽しくて。次は何をしてくれるのかなと思えば『落ちる』に戸惑いを見せてそうっと両手を出してみる。此処に落ちて御覧、と示すように。)水着、また身長が大きくなる筈なので新調しないといけませんね。じゃ、じゃあね、じゃあね。水着も新しいの選んでくれたり……する? (そわりそわり。妹だからといって我侭が過ぎたりしていないだろうかと不安と戸惑いがあるけれど、それでも目の前のお姉ちゃんに頼りたくて、甘えたくて言ってみたりしてみたけれども、どうだろうと様子を伺い。)
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琴平・琴子 2022年10月8日
香り?(今は喋らぬ橙ちゃん。失礼、と思いながら鼻を近づけてすん、と嗅いでみる。ほんの少しの薔薇の香り。これが彼・彼女なりの言葉なのかな。――そう想うと湧いてくるのは『もっと聞いてみたい』『もっと話してみたい』という欲。ああ此れが、お姉ちゃんの言う言葉なのね、と微笑んで。)あのね、私のいた所ではそれが変って言われるの。……お話できるお花なんて、ない、って。でも、今こうやって、橙ちゃんや、お姉ちゃんとお話してるとお花も色んなことを喋ってくれて。――楽しい、の。とっても。(胸の辺りをぎゅっと掴んで、此処がぽかぽかする。お日様なんて出てないのに。暖かで、楽しくて。)(遠くで聞こえる声はまだ誰の、何の声なんて分からない。でもそれが“良くないもの”だとは思えないし、もっと耳を傾けて、聞こえたら。楽しいお喋りがちゃんとできるかなって思ったら。暗い空は明るくなって、太陽が顔を覗かせていた。)
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城野・いばら 2022年10月22日
(差し出された両手にほっとした蝶。羽搏きを止めて、優しい掌目掛け、ひらりひらり花びらが舞う様に着地。触れたらほんの少しひんやりするかもしれない)身長…そう言えば、以前あった時より伸びたね。この調子だとすぐ追い抜かれてしまうかしら。(並んで歩く姿をそっと想像して。それも楽しみだわとふふっと笑んで)まあ!…いばらが選んで良いの?喜んで!うれしいわ…琴子は可愛い物も、綺麗な物もとっても良く似合っているから。うんと考えちゃう。ね、それなら。一緒にお仕立てに行って、オネーチャンの水着は琴子に考えてほしいな?お揃いのアイテムとか付けたら、わくわくしちゃうのよ(可愛い妹からのお願いは嬉しいもので。勿論、叶えたい。まだ先のお話なのだけど、私からも如何かしら?と)
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城野・いばら 2022年10月23日
(失礼と、お顔寄せた貴女に。橙ちゃんは少し擽ったそうに、じゃれて嬉しそうに見えた)…うん。話してくれてありがとう。どうかその気持ちのままに、接してあげてね。迷っても良いんだよ。ざわざわする気持ちはね、深呼吸して、ゆっくりで良いから向き合ってあげて。私も教えてもらった、落ち着く魔法。(ぎゅ、よりもとんとんノックしてね、と自分の胸をゆっくり叩いて見せて。琴子にとって、良いコか悪いコなのか。目を向ける事で、新たな道が見るかることだってあるのだから)――あ。雨さん止んだ?(明るさを取り戻した様子に気付き、窓の外を見て)
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琴平・琴子 2022年10月30日
(「よくできました」呟いた声は小さく。手に飛んだ水滴の鱗粉、止まってくれた水の冷たさは少々こそばゆかったけれど、触覚に指先を触れて撫でているつもり。)身長、確かに伸びてます。……おねーちゃんの身長を越えられ、る?(目をぱちりと瞬かせて、考えたのは貴女よりも大きな自分。それを格好よく貴女をエスコートする姿。それはちょっと良いかも、なんて思って微笑み。)おねーちゃんのを私が選んで良いんです? お揃いのアイテムまで?(良いの? 良いの? と瞳をきらきら瞬かせる。思ってもいなかった出来事に胸弾ませて是非! と頷いた。)いばらさんも可愛いのも似合うけど最近は大人な装いも多いから色々と迷ってしまいそうです……。(むむむ。これは一大事。カタログとにらめっこしなくちゃいけないかもと眉間に皺寄せ悩み始めた。)
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琴平・琴子 2022年10月30日
(ありがとうね、と橙ちゃんに礼を述べてそうっと離れていく。)――うん。うん。(耳を澄まして頷く。今は微かな声、反応しかわからないけれど。何時かは。)分かる様に、頑張るね。(素直には成れなくて。迷子と口にするのも恥ずかして、もどかしくて――言えなくて。歩き回ってしまって。更に迷子になってしまったけれども。)素直になっても。迷子になっても、いいのね。(固く結んだ掌をゆっくりと開いて、緩く握って、胸元をとんとん、と。上手くできてるかなこの魔法、と笑ってみせて。)ええ、雨さん上がってますよ。――あら。(下から賑わう紫陽花の声。)(『あらやっと聞こえた?』『雨、もう直ぐ上がるわよって教えたかったの』『ねえお空をみて見て!』)いばらさん、見て。お空。(綺麗な七色の架け橋をそうっと指さして、見えるかな。)虹!

(お付き合いありがとうございました!)
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