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past;「真理依」

マリィシャ・アーカート 2022年2月2日


わたしだった人のこと。

お招きした方と。
のんびり。





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マリィシャ・アーカート 2022年2月2日
あなたは死を越えられると聞きました。だから、わたしはあなたをさがしていました。
(はじめまして。こんにちは。挨拶もしなかったわたしは、失礼な人間だと思われたかもしれません。あなたのことは勝手に調べたから、追い掛けたから、知ったような気になっていました。それに、……これは、もっと失礼な言い分ですが、一刻も早く要件に入りたかった焦りがありました。あなたが住まう場所に訪ねて開口一番にそんなことを宣ったわたしを、あなたはどう見るのでしょう) (無効票)
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桃・煉蓮 2022年2月2日
ふむ。ふーむ。(UDCの「ドラマ」に出てくるような木造二階建ての「アパート」ってあるじゃないですか。わたし、なんだかビビッときてしまったのです。で、《ある場所》から逃げてきたあと、この旧き良き歩くと床がミシッといったりしちゃう■■荘をわたしのお城にしていたんです)……ま、とりあえずあがってくださいな。お嬢さん。(決して短いお話にはならなさそうです。冷蔵庫にはお茶とお酒しかないんですけど……つまみのさきいかしかないんですけど) (無効票)
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マリィシャ・アーカート 2022年2月2日
良いん、ですか。
(わたしの姿を見て、わたしの失礼な態度にも動じずに敷居を跨がせてくれると言うのです。あなたの心はとても広いのだと思いました。他の人に分けてあげたって良いくらいに、だなんてことを、……また、そんな失礼なことを考えている自分に気付いて恥ずかしくなりました。でも。でも、もし、わたしの願いが叶うなら、こんなわたしとはもう別れられるかもしれないのです。わたしは深々と、頭が膝とぶつかるくらいのお辞儀をしました) (無効票)
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桃・煉蓮 2022年2月3日
うぎゃ。(って感じの呻き声のようなものが勝手に出てきました)そんな畏まらないでくださいったら。ね、ね。まあなんですか、「あなたが考えていること」を詳しく聞かないことには――
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桃・煉蓮 2022年2月3日
――叶えて差し上げられるか、わからないですもん。頭を下げるのはあんまりにも早すぎますよ。(釘をさすような言い方に聞こえたでしょうか。いやあ実際、さしたんだと思うんです。期待だけさせるのは残酷というものです。さあさ、とあなたを手招いて、まずは居間に落ち着いてもらいましょう。ワンルームなのでそこしかないんですけれど。家具は冷蔵庫にブラウン管のテレビと円い座卓くらいしか置いてません。そのへんで買ってきた週刊誌なんかが床にそのまま投げてあるのがやや恥ずかしいです。殺風景?いやいや質素なだけですよ) (無効票)
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マリィシャ・アーカート 2022年2月3日
お邪魔、しま、す。
(わたしは冷静にならなくてはいけないと思いました。声も大きくなっていました。わたしはそれを恥じて、がばりと顔を上げると途切れ途切れに紡ぎました。あなたが、やわらかい言い方を選んでくださっているのがわかりました。あなたが親切な人であるからでしょうか。それともわたしが子どもだからでしょうか)

……、
(綺麗な部屋だと思ったのです。でも感想を勝手に喋るのは憚られました。わたしは足の短いテーブルを眺めて突っ立っていました) (無効票)
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桃・煉蓮 2022年2月3日
麦茶でいいです?(断られちゃったらお酒か水道水になってしまいますが、前者はまずいでしょう。あなたはきっと、「見た目通り」のお嬢さん。わたしが「見た目より遥かに歳を重ねている」のとは違うのです。向かい合って座ってたら同年代くらいに見えたりしないかしら……)

あー。うーん。可愛らしいクッションでもあればよかったんですけど。(かろうじてグラスはふたつありました。来客を想定していないのでこの体たらく! ともあれ麦茶を注ぎながらあなたに声を掛けます)住まいまで知ってるってことは、わたしの名前や経歴はおおよそご存知――なんですよね? (無効票)
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マリィシャ・アーカート 2022年2月3日
はい。いい、です。いただきます。
(頷きます。二度。三度。そうして、もうひとつ。あなたの質問への答えとしても、です)
……ごめんなさい。調べました。調べ、て、もらいました。
(わたしは懸命に考えました。突然訪ねてきた見ず知らずの子供。勝手に「調べた」だなんて告げる失礼。わたしは失礼ばかり重ねています。それだけではありません。大切なことを今になって漸く思い出しました)

……マリイ、です。わたしの名前。
(せめて名乗らなくてはいけなかったのです。自己紹介をしなくてはいけなかったのです。こちらの情報を開示したからと言って失礼が塗り消せるわけではありません。それでもわたしはこんなことも忘れていたのです)

まことの、ことわりに、よる、と書いて、真理依。です。 (無効票)
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桃・煉蓮 2022年2月3日
マリイさん。(まことのことわりによる――頭の中で漢字を並べつつ、座卓には麦茶を並べます。不肖わたくし、べつに読心術は使えませんけど、かなーり恐縮してしまってるように見えますね。わたしが先に座っちゃわないと、ずっと立っていそうじゃありませんか)では……改めてですが、わたしは桃煉蓮。桃源郷出身の仙人です。(「仙人です」、という自己紹介に疑問符が無ければ、マリイさんが「調べてもらった」その人の腕は確かなのでしょう。ついでにマリイさんが、少なくとも学生業以外に「仕事」をしていることもわかるというものです。わたしはいつも通り胡座を……かくのははしたない気がして、斜め座りみたいな形に落ち着きます。目の前を示して、どうぞと声に出しました) (無効票)
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マリィシャ・アーカート 2022年2月3日
煉蓮、さん。って、お呼びしても。いいですか。
(失礼します。言って、あなたの向かいに正座しました)

……はい。
だいじょうぶ。です。意味は、わかります。
(あなたは敢えてわたしに告げました。仙人、とわたしの同級生が聞いたとしたら、きっと首を傾げると思います。雲に乗って羽衣を纏い、自ら光を放っているような「伝説の人」を思い浮かべるのではないでしょうか。でもわたしは違いました。仙人の実存を知っていて、あなたが仙人と知っていて、それを調べられるような人との繋がりがある、猟兵であるのですから)

わたしはただの人間です。
10歳です。まともに戦ったことは、まだありません。
(一つも誇れるようなことがありません。わたしは少し俯いて、けれども目を逸らすのは失礼だと思い直して、もう一度顔を上げて、そう結びました) (無効票)
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桃・煉蓮 2022年2月4日
はーい、煉蓮ですよう。(ついつい頬が緩んじゃいました。そういうふうに呼んでもらうのは久々です。猟兵になってからは初めてかもですね?)
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桃・煉蓮 2022年2月4日
(お若い、と言いそうになりましたが、やっぱり言わずにおきます。「猟兵」に年齢はあまり関係ないですものね)そこはお揃いですよ。わたしも出たことありません。「イライ」って呼んでいた人が多かったですかね? 所謂お仕事。予兆への対策ってやつ。(セカンドライフはこの通り楽しんでいるのですが……これはべつに胸を張ることではないですね……)ですので、引け目? を感じる必要はありませんよ。(おんなじ、おんなじ。にへらと笑って、冷蔵庫から出したての麦茶を啜ります) (無効票)
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マリィシャ・アーカート 2022年3月27日
(「それで」と、わたしは喉の奥から心臓と一緒に飛び出してきそうな言葉を必死に飲み下します。焦って口を開いてはいけないのだと、首を一人でぶんぶんと横に振っているわたしの姿は滑稽なのではないでしょうか)

わたし、……うまく、お話ができなくて。
相手が誰か、は、関係がないんです。
クラスの人も、知らない人も、優しい人も、怖い人も。
同じように、下手なんです。お話するの、が。

(笑顔を浮かべてくれているのは、わたしを落ち着かせようとしてくれているのでしょう。その予想に思い至ることはできるくせして、わたしは、わたしときたら。きっと眉根に皺が寄っています。これも失礼です。自己嫌悪するのは勝手ですが、人前ですることではありません) (無効票)
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桃・煉蓮 2022年3月27日
ふふん。(ウインクひとつ。なんだかとっても思慮深い女の子。ここはお姉さんとして――お姉さんですとも。ひいお婆ちゃんどころじゃないくらい歳は離れてるかもですけど! ――大人のヨユーというやつをお見せせねばなりますまい)そうかしら。わたしと意思の疎通ができている時点で、下手ってことはないと思いますよ。苦手意識は、あるのかもですけど。……だってマリイさん、これは「核心に近いこと」かもしれませんが、まだ人生に10年じゃないですか。変わりたいのだとしたら、これから変わっていく機会がいっぱいありそうです。(第一声を思い出すわたしです。――死を越えられると聞きました、ね。) (無効票)
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マリィシャ・アーカート 2022年3月27日
(「ありがとうございます」。それが正解なのではないでしょうか。10歳の少女は10歳の少女らしく振る舞うべきなのではないでしょうか。わたしは、また頭の中でぐるぐると考えて、口を開いて、でもまた閉じて、勝手に気まずさを覚えて、指で麦茶の冷えたグラスをなぞりました)

……10年は、短いと思われますか。思います、よね。
でも、わたし、もういらないんです。
10年。10年……これ以上は、いらないんです。

(確かに、「核心」に迫った切り口でした。あなたはとっくにわたしの台詞を先読みしているのかもしれません。長く、長く――わたしには想像もつかないほど長く生きているから、なのでしょうか) (無効票)
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桃・煉蓮 2022年3月27日
(無い、ではない。要らない、という言葉を選んだ女の子を見つめます。10年の先が無い、と言うのなら、例えば難しい病気とか、そういった事情を想定できるというものですが、しかし)……正直なところ、あまりにも短いですよ。まばたきの間。そのくらいの感覚です、マリイさん。

ね、良からぬこと、考えていませんか? (▼)
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マリィシャ・アーカート 2022年3月27日
(良からぬこと、というのは、世間一般に良くないとされていることを指しますよね。……生意気な無駄口です。わたしはそれを言葉にしませんでした)

はい。
考えています。
わたしはこの「真理依」を棄てて、新しい存在として生まれ直したいんです。

(指を離したグラスから、つう、と水滴が流れ落ちました。わたしはあなたの瞳を、たぶん初めて、漸く、逸らさずに見詰めることができました)

生まれ直したい。
違う人になって。
真理依じゃなくなりたい。
真理依は嫌です。

(独り言のような口調で告げました) (▼)
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