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バトルオブフラワーズ⑩〜うさぎあそばせ、こころおどらせ

#キマイラフューチャー #戦争 #バトルオブフラワーズ #ラビットバニー

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●えもみあふれろ!
「皆、『システム・フラワーズ』での戦闘要請だよー!」
 グリモアベースで大きな声を響かせたのはユェン・ウェイ(M.Y.W・f00349)。重要な依頼の案内のためか些か声に気合が入っている。
「皆のおかげでエイプモンキーは倒せたけど、敵幹部はまだいるからね……次に皆が戦って欲しい相手はカワイイ怪人『ラビットバニー』だよ」
 ユェンが画像で示したのはナイスバディーなギャル風の怪人だ。大きなウサギの被り物をしているからラビットバニーなのだろう。
 戦場は先程のエイプモンキー戦と変わらず「咲き乱れる花々の足場」にて行われるようだ。普通に戦闘を行う分には問題のない場所で、足場は怪人を中心に展開されている。
「そして彼女もエイプモンキーと同じく強力な能力を持っているんだ。その名も『絶対無敵バリア』!」
 子供が考えたような技名だが、それを告げるユェンの目は真剣だ。
「彼女、ボク達が動くよりも先に『絶対無敵バリア』を展開する事が出来るみたいで……普通に殴りかかったら絶対に勝ち目はないよ。でもバリア以外の所に弱点があるみたい」
 どうやらラビットバニー自身が絶対無敵な訳ではないようだ。では果たしてその弱点とは……。

「ラビットバニーはね、エモい事に弱いんだ」
 急に謎の概念が飛び出した。
「こう……かわいい! かっこいい! おもしろい! 燃える! フォトジェニック! みたいな感じで心を動かすものに遭遇すると、ラビットバニーは集中出来なくてバリアも維持出来なくなっちゃうらしいんだ。だから彼女と遭遇したらまずはエモさでバリアを解除してね!」
 彼女がエモいと感じるものはかなり幅広いようだ。
 可愛いものを差し出す、格好いい行動をする、面白いものを披露する、割となんでもエモ判定として使う事が出来そうだ。
 それぞれ自分の好き・得意をぶつけるつもりで挑んで欲しいとユェンは付け加える。
「ただしラビットバニーはバリア抜きでも十分に強敵だよ。バリアを剥がした後も気をつけて戦ってね」
 彼女の攻撃方法は大まかに分けると三つだ。
 一つ目は背負った赤べこキャノンでの臨機応変な攻撃。
 二つ目は兎面の目を光らせて身体強化を行っての格闘攻撃。
 三つ目は指先から出したビームで足場を自在に操作して猟兵達の動きを阻害する攻撃。
 これらの攻撃に注意しながらの戦闘となるだろう。

「幹部相手って事で大変な依頼にはなっちゃうけど……皆が無事に帰ってくるのを待ってるからね。それじゃあ、気をつけて!」
 ユェンは再び気合の籠もった声を発し猟兵達を見送っていった。


ささかまかまだ
●注意事項
 ラビットバニーは必ず、猟兵に先制して『絶対無敵バリアを展開するユーベルコード(POW、SPD、WIZ)』を使ってきます。
 絶対無敵バリアは本当に絶対無敵で、あらゆる攻撃を無効化しますが、「ラビットバニーがエモい物を目撃する」と、精神集中が乱れてバリアが消滅します。
 ラビットバニーのエモい基準はかなりユルいので、バリアの解除は比較的容易と思われますが、バリアなしでも彼女は相当の実力者です。


 こんにちは、ささかまかまだです。
 今回もキマイラフューチャーでの事件です。
 絶対無敵にエモで対抗しましょう!

 エモい行動についてですが、とりあえず「これってエモいんじゃない?」と挑戦していただければ割とゆるっと通るんじゃないかなと思います。

 注意事項の通りラビットバニーは強力な怪人です。
 エモをぶつけた上で苦戦する可能性もあるのでご留意ください。
 また、高難易度依頼ですのでシナリオ失敗の可能性もあることをご了承ください。

 今回も戦争シナリオですので、青丸の数がオーバーキル気味になりそうな時はプレイングを却下させていただく場合がございます。ご了承下さい。
 また戦争の詳細ページ、マスターページも適宜確認していただければと思います。

 それでは今回もよろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『カワイイ怪人『ラビットバニー』』

POW   :    赤べこキャノン
【絶対無敵バリア展開後、赤べこキャノン】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    うさちゃんカンフー
【絶対無敵バリア展開後、兎面の目が光る】事で【うさちゃんカンフーモード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    おはなハッキング
【絶対無敵バリア展開後、両手の指先】から【システム・フラワーズ制御ビーム】を放ち、【花の足場を自在に操作する事】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:和狸56

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ハロ・シエラ
エモいと言うのはつまり……心を動かす事。
そして目には目を、兎には兎を。
【物を隠す】【早業】【フェイント】の技術を駆使してこの帽子からかわいい兎のぬいぐるみを出して見せましょう。
それも一つと言わず二つ、三つ。
勿論事前に帽子の中身を確認させます。
レイピアはステッキ代わりに。
相手がぬいぐるみに気を取られた隙に私もバニーガールに早変わり。
と言っても【早業】で服を脱ぐだけですが、それも【パフォーマンス】の一部と見せ掛け、加速したユーベルコードの一撃を試みます。
【グラップル】の知識と【第六感】で敵の攻撃や回避を予測し、隙を見てバニースーツの胸元から出したダガーで【だまし討ち】。
どっちがより兎か、勝負です!




 花の咲き乱れるシステム・フラワーズ内部にて。
「あなたがラビットバニーですね」
 黒い軍服を身にまとったハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が、早速幹部へと戦いを挑みにやってきた。
「そだよ、あんたが猟兵?」
 ハロの姿を視認したラビットバニーは兎面の目を光らせカンフーの構えを取っていく。
 彼女の周りには輝く壁が。あれが恐らく絶対無敵バリアなのだろう。
 あれを解除しなければ全く勝負にならない。
「そんじゃ……ボッコボコだし!」
「その前に、まずはこれを」
 ラビットバニーが殴りかかる直前、ハロはさっと被っていた帽子を外して前へと差し出した。
 帽子は何の変哲もない軍帽だ。思わず興味を持って足を止めるラビットバニー。
「種も仕掛けもありません。それでは……1、2、3」
 レイピアを杖の代わりにして帽子を叩けば、掛け声と共に兎のぬいぐるみが飛び出した!
 ハロが更に帽子を叩けば兎は2羽、3羽と増えていく。愛くるしい兎達にラビットバニーも釘付けだ。
「か、かわいい~!」
「それだけではありませんよ」
 気がつけばハロも軍服から可愛らしいバニースーツに着替えていた。
 相手がぬいぐるみに注目していた間に早業で脱いだだけなのだが、この流れだとそれも手品の一環に見えている。
「黒髪美少女バニーの手品ショーとか最高にエモいわ! 最高!」
 すっかり夢中のラビットバニー。気づけば彼女の周りからはバリアも消え去っていた。
 ならばここは、攻め込む時だ。
「ありがとうございました……それでは」
 一気に前へと跳躍し、敵の方へと踏み込むハロ。
 しかしラビットバニーも相応の実力者だ。バリアを解除しているとはいえハロの動きに気がつくとすぐさまカウンターを仕掛けてきた。
「その程度であーしに不意打ちしようなんてゲロ甘じゃん!」
「……いいえ、構いません」
 数発反撃は受け入れてしまったが、ハロはギリギリの所で致命傷を避けていた。知識と身軽さが彼女を支え、確実に敵の懐へと迫っていく。
 ハロがバニースーツに着替えたのは演出のためだけではない。服を脱ぐ事で身軽になり、敵のカンフーへの対応力を上げる意図もあったのだ。
「目には目を、兎には兎を。どっちがより兎か、勝負です!」
 カウンターを上手く受け止めていけば隙も生まれる。ハロはバニースーツの胸元からダガーを取り出すと、それを全力でラビットバニーへと振りかぶった!
「捉えられないほど、疾く!」
 素早く力強い『スネイクバイト』の一撃はラビットバニーの胴体を切り裂いた。
 流石に致命傷とはならなかったが確実にダメージは与えられたようだ。
「むかつく~! でもエモ可愛い!」
 ダメージには怒りつつもハロの可愛さだけは讃えていくラビットバニー。戦いはまだまだ続く。

成功 🔵​🔵​🔴​

備傘・剱
エモい、なぁ?
要するに動画映えすればいいって事だな?

で、ラビットバニーとやらに確認を取っておこう
絶対無敵バリアは破れないんだな?
確認が取れたら、やってみよう

フォトンガントレットを構えて、バリアに殴りかかるぜ
リズミカルに
頭の上の一足りないも、ダイスを投げるぜ
リズミカルにな

これぞ、この場じゃないとできない演奏、『絶対無敵バリアで奏でてみた』だぜ!

〆には派手に麒麟閃を使うぜ

で、バリアが消えたら、今度は『ラビットバニーで奏でてみた』
をやってみようか
距離を取って、拳から衝撃波を放つ
今度は、防御も考えないといけないから、オーラ防御と武器受けで対応するぜ

〆は勿論、麒麟閃だ

アドリブ、絡み、好きにやってみてくれ




「エモい、なぁ?」
 要するに動画映えすればいいって事だな? と確認を取りながら現れたのは備傘・剱(絶路・f01759)。
「なあラビットバニー。絶対無敵バリアは破れないんだな?」
 早速拳を構える剱を前に、ラビットバニーも応戦の姿勢を取って。
「当たり前じゃん! 絶対無敵は伊達じゃねーし?」
 言葉の通り彼女の前に展開されたバリアは絶対無敵。ならまずはそれを打ち破ろう。
 剱は敢えて敵の前へと踏み込んでガントレットをつけた拳をバリアへと殴りつけた!
 出来るだけリズムよく、ビートを刻むようなテンポで叩きつけられる拳。
 よく見ると剱の頭上にいるからくり人形『一足りない』もダイスを投げつけ一緒に何かを奏でていた。
「え? まさかこれって?」
「これぞ、この場じゃないとできない演奏、『絶対無敵バリアで奏でてみた』だぜ!」
 最後に高速後ろ回し蹴りでフィニッシュを決めれば演奏は見事に終了。
 敵の技を利用するまさかの芸術、ラビットバニーもこれにはイチコロだ。
「え、エモ~い! SNSだったらめっちゃいいねするわ!」
 感心と共にバリアも消え去った。ならばここからは殴り合いの時間だ。
 剱は急いで後退すると、ガントレットに精神の力を籠めていく。
「っとと、バリアが消えたからってまだまだよゆーだかんね?」
 相手が構えているなら妨害すればいい。ラビットバニーも両手の指先に力を籠め、あたりに舞う花達へとビームを射出しだした。
 彼女が指を動かせば花弁達は波のようにうねり、剱へと迫る。
 だが相手も手練なのは重々承知、剱はワイヤーワークスを投げ込み花を散らすと続けて拳から衝撃波を生み出していく。
 ラビットバニーの手繰る花と剱の放つ衝撃波がぶつかりあい、次々とフィールドに花が舞い踊る。
 だが互いに決して油断はしない。その先にいる相手を見逃さず、一気に踏み込むタイミングを図っていた。
「ちょこまかと……ウザイっつーの!」
 先に動いたのはラビットバニーだ。花の足場を動かして剱の方へと突進すれば、残りの花で自らの拳を覆い全力のパンチをぶつけにいく。
 いくら素材が柔らかいとはいえその質量は馬鹿にならない。剱はなんとかガントレットで攻撃を受けるが身体への負担はかなり大きい。
 だからこそ、次の一撃で仕留めよう。
「そっちから踏み込んでくれるなら助かるぜ……来たれ、麒麟!」
 花の拳を振り払い、一瞬だけラビットバニーの姿勢を崩す。一瞬あれば十分だ。
「我が身に宿りて、疾走せよ。この地、汝を妨げるもの、一切無し!」
 剱は大きく身体を反らせ、足元に雷を帯びたと思えばそれを全力の後ろ回し蹴りとして振るった!
 『麒麟閃』の一撃はラビットバニーを吹き飛ばし、辺りを更に花で覆っていく。
「ひっどい……でもこの光景エモいかも……」
 ぼやきながら起き上がる彼女はまだまだ元気なようだ。剱も次の攻撃に備えて再び拳を構えていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

高柳・零
WIZ

要は相手が喜びそうなネタをすればいいんですね。
では、どこからともなく羽織と座布団を取り出し、落語を始めます。
「まあまあ、そうイキリたたずに、一席聞いちゃ頂けませんかい?おっと、そちらは姉さんだから立ちませんかって…いきなり下ネタを失礼いたしやした!」

敵のUCには抵抗しながら手足が全部違う方向を向くという苦しい体勢で動きを封じられます。
この時「指」も全て違う方向に向けます。
「いやあ、参りましたね。動けません。ですが…自分はこの体勢でも攻撃は出来るんですよ!」
敵に向いている指の方向にジャッジメントクルセイド改を撃ち込みます!

アドリブ歓迎です。




 激戦の続くシステム・フラワーズ内部。そこに新たな猟兵が現れた。
「ちょっとそこのお嬢さん」
「あーし? 今忙しいんですけど」
 ラビットバニーへと声をかけたのは高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)だ。
 彼はどこからともなく羽織と座布団を持ち出して待期していた。今の零は完全に落語家さんである。
「まあまあ、そうイキリたたずに、一席聞いちゃ頂けませんかい?」
「あーしそういう古臭いのキョーミないんですけど……まあ、聞くだけなら」
 なんとか関心は向けられたようだ。ラビットバニーは大人しく話を聞く姿勢を取っている。
「おっと、そちらは姉さんだから立ちませんかって……いきなり下ネタを失礼いたしやした!」
 一瞬、辺りを静寂が覆う。
 ラビットバニーの表情は兎面で見えない。彼女は肩をぷるぷる震わせ……。
「あっはっはっはっは! 何それ、そういうネタ? 超ウケるんですけど、エモいわ!」
 爆笑しだした。ラビットバニーは下ネタOKのようだ。
 笑いと共にバリアも消え去ったのが見える。ここからは戦闘開始だ。
「それでは……いきますよ!」
 零はバスターソードを掲げてラビットバニーへと向かいだした。敢えて隙を見せるように、大振りに動く事も忘れない。
 一瞬で花が零の身体を覆い、バスターソードもあえなく地に落ちる。
「隙だらけじゃん……そんなんであーしに勝てる訳ないっしょ」
 気がつけば彼女の指からは足場を動かす制御ビームが発射されていた。花達はどんどん零の身体へと積み重なり動きを封じていく。
 ラビットバニーの操作で自在に動く花達は万力のように零の身体を抑えつけ、手足をバラバラに捻じ曲げようとしてきた。
「いやあ、参りましたね……動けません……」
 なんとか脱出しようとする零だがそれは叶わない。体中が痛みに悲鳴を上げ、気を抜けば気絶してしまいそうだ。
 ラビットバニーはそんな零の様子をどこか冷ややかに見下ろしている。
「バラバラになったテレビウムとかエモいかもね?」
 だがこれも作戦のうち。相手が油断している時がチャンスだ。
「ですが、自分はこの体勢でも攻撃は出来るんですよ! 天よ、邪なる力を封じたまえ」
 詠唱と共に光がラビットバニーの腕を穿った。気がつけば零の人差し指がラビットバニーを指し示していたのだ。
 そして一瞬の隙に『ジャッジメント・クルセイド改』を発動する事が出来ていた。花の拘束も緩み、零はなんとか態勢を立て直す。
 しかし身体への負担は予想以上に大きかった。零の身体は少しふらついてしまっている。
「言っとくけど、次はないからね」
「覚悟の上ですよ」
 だが零の戦意は燃え尽きていない。その様子にラビットバニーも確かなエモさを感じていた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

エルス・クロウディス
中々お披露目の機会がなかったけど、一つやってみますか。

敵に挑み、攻撃を防がれ、放たれる赤べこキャノンの直撃、舞い上がる花と煙。
が、これを<武器受け>によって防ぐ。
防ぐ武器とは、

「エルデストシフトッ!」
ウェポン・オーバードライブの効果が、成長という形で現れたドラゴンランスの小竜、闇套。
キャノンを防いだ翼を広げて一吠え。
腕組みドヤ顔の俺が頭に立てるくらいの成長だ、迫力もあろうもん。
「人竜一体の技を見るがいい!」
っつってなあ!

闇套の口の先に生まれる魔力球。
ウィルをかざして、闇套と一緒に魔力を注ぎ込み、
「いっけぇっ!」
と、雷<属性>の魔力ブレスによる、前方<範囲攻撃>でなぎ払う。

アドリブ・連携歓迎




「中々お披露目の機会がなかったけど、一つやってみますか」
 小竜・闇套と共に戦場へとやってきたのはエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)。
 彼にはある算段があった。エモさと試したことがない戦術、その両方を満たせるものが。
 まずは闇套を突撃十字槍の姿に変えて堂々と宣戦布告だ。
「俺はエルス。ラビットバニー、お前に勝負を挑みにきた」
「名乗るなんてよゆーじゃん? そっこーでぶっ飛ばしてやるし!」
 相手の姿を確認するや、いきなり赤べこキャノンをぶっ放してきたラビットバニー。
 見た目こそシュールな武器だがその威力は絶大だ。エルスは闇套を構えて防御の姿勢を取ったが、大きな爆風に呑み込まれてしまう。
 まともに食らったのならば防御しても大きなダメージは免れないだろう。ラビットバニーはあまりの呆気なさに驚いていた。
「あーし相手に名乗るから吹き飛ばされ……ん!?」
 舞い上がる花弁と煙の中に、何かがいる。
 浮かび上がるエルスのシルエット、更にもう一つ大きな影が視認できた。
「エルデストシフトッ!」
 『ウェポン・オーバードライブ』の詠唱と共に現れたのは大きなドラゴンへと成長した闇套だ。翼を広げ、エルスを守るように立ちふさがっている。
 もちろん赤べこキャノンの威力は大きくエルスも闇套も無傷とは言い難い。
 しかし二人共戦意は十分、エルスは闇套の頭に立って腕を組むとと改めてラビットバニーを睨む。その表情はどこか誇らしげだ。
「人竜一体の技を見るがいい!」
「か、かっこいい~! 戦いの最中に成長とかエモい、エモいわ!」
 二人の様子にあっさりバリアを解除するラビットバニー。ならばあとは攻め込むのみ!
 闇套が大きく口を開ければそこにどんどん魔力が集中していき、大きな魔力球へと形作られていく。
 エルスも自らの意志そのものを現す武器『ウィル』を構えて共に魔力を籠めていく。
「いっけぇっ!」
 叫びと共に放たれるのは凄まじい雷の息吹。それをラビットバニーへと向けていけば彼女に避ける術はない。
「あっ、まっず……ぎゃああ!」
 ラビットバニーはブレスを受けると思い切り吹き飛んでいった。しかし彼女の戦意もまだ衰えてはいない。
「合体技とはエモいじゃん……でもあーしもまだ負けてないし!」
「それなら何度でも挑むのみだ!」
 エルスもまた闇套と共に敵を睨む。激しい戦いはそろそろ中盤戦を超えつつあった。

成功 🔵​🔵​🔴​

モティアナ・クロスウィート
・先制攻撃対策
ユーベルコードの肉を食べる姿勢を見せることで、赤べこキャノンを誘発
フェイントや残像、で回避を試み回避しきれないものは武器で受け損害を減らしつつこちらのコード使用まで耐える
「攻撃しなければバリア自体は無意味なのだからな」
そして、体の中から肉を取り出して食べ始める
身体をおやつ入れにしているところ目撃されてなぜかツッコミを受けたことを思い出しつつ自己強化
「食べるもちぃか?」
自分だけ食べるのもあれなのでついでに体内のおやつ入れから餅を取り出し差し出してみる
バリアが解除されたなら攻撃へ。反撃してきた場合捨て身でカウンター攻撃を繰り出す
あとお餅は成功失敗に関係なく怪人が拒絶しなければ渡します




「こんにちはもちぃ、あなたがラビットバニーでもちぃな?」
 モティアナ・クロスウィート(ブラックタールのお餅好き・f02000)はラビットバニーの前へと戦いを挑みにやってきた。
「そーだけど……あんた、何してんの?」
「お肉を食べてるもちぃ」
 モティアナは体の中から肉を取り出しながら食べている。しかもいっぱい。
「いや、それは分かんだけどさ。どうして……ああ、そういうアレ?」
 そういえばこの世界には戦闘中に食事をする事でパワーアップするやつもいるらしい。それならこれはほっとけない。
 ラビットバニーは早速バリアを張り、赤べこキャノンを用いてモティアナを迎撃し始めた。
「あーしの前でよゆーじゃん、肉ごとこんがり焼いてやんよ!」
 モティアナもこうなるのは予測済み、肉を食べつつも俊敏に動いて回避に専念していく。
(攻撃しなければバリア自体は無意味なのだからな)
 ラビットバニーの推測の通りモティアナは自らに『フードファイト・ワイルドモード』を使用していた。食べれば食べる程彼女は強くなっていく。
 しかし相手が俊敏だと分かればラビットバニーも対応してきた。赤べこキャノンを高命中モードへと切り替えしっかりモティアナを狙い出す。
 ギリギリの所で致命傷は避けつつもダメージ自体は無視できない。モティアナのお餅ボディにも傷が増えてきた。
「っつーかどこから肉出してんの!? ブラックタール怖いわ!」
「前もそうツッコミを受けたもちぃ」
 傷を受けつつも確実に前進し、徐々に敵へと迫るモティアナ。しかしこのままではバリアに動きを阻害されてしまう。そこで彼女が取ったのは……。
「食べるもちぃか?」
 身体の中からお餅を取り出し、ラビットバニーへとおすそ分けするという行動だった。
 彼女の顔は優しく、善意で渡してくれているのが伝わってくる。
「て、敵に食べ物をあげるとか……エモーい!」
 感動して思わずバリアを解除するラビットバニー。しかし赤べこキャノンはしっかり構えたまま、その銃口もモティアナへ向けられたままだ。
 幸いな事にキャノンは高命中モードであり直撃しても致命傷にはならないだろう。モティアナはここで大きな賭けに出た。
「でも油断はしねーから! 覚悟しな!」
「わたしも全力だ! ここで決める!」
 モティアナは砲撃に巻き込まれつつも前進し、勢いをつけての体当たりをぶつけた!
 大きく吹き飛ばされるラビットバニー。着実にダメージは与える事が出来ている。
 恐らく同じ攻撃をもう一度繰り出す事は難しいだろう。だがまた一歩戦いが進んだ手応えを感じるモティアナだった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ウィルヘルム・スマラクトヴァルト
エモい……ですか。あまり自信はありませんが、
とりあえずやってみましょう。

これも世界を護る戦い……負けるわけにはいきません!
その意志とともに、UC【ハイパー・ガーディアン・モード】を発動します。
強い意志や感情を受けての戦闘力強化は王道ですが、
王道はエモいからこそ王道たり得るのです!
エモくなければ、王道たり得るはずがありません。

首尾良くバリアが解除されたら、バニーの攻撃はスキル「盾受け」を用いて
緑の大盾で受け止めつつ、マッハ2弱の飛翔能力で一気に接近。
飛翔するのですから、足場を操作されても関係ありません。

そして、スキル「怪力」「勇気」を乗せて、UC【両断の一撃】を発動、
一撃必殺を狙います。




「エモい……ですか。あまり自信はありませんが、とりあえずやってみましょう」
 ウィルヘルム・スマラクトヴァルト(緑の騎士・f15865)はエメラルドの身体を輝かせながら戦場へとやって来た。
「また猟兵? もうなんでも吹き飛ばしてやるし!」
 ここまでの戦いで傷が増えつつあるラビットバニー。彼女は明らかにイライラを募らせた雰囲気で、もう面倒くさいとばかりにいきなり赤べこキャノンを構えていく。
 そして銃口をウィルヘルムへ向けてぶっ放そうとした時……彼の様子に気がついた。
「これも世界を護る戦い……負けるわけにはいきません!」
 ウェルヘルムの輝きが増している。エメラルド色の光を纏い、強い意志を宿した目でラビットバニーを見つけているのだ。
 その輝きは彼の世界や他人を護ろうとする意志の強さそのもの。それは彼自身の力にも変わっていく。
「この世界も……そこに住まう人々も……私が護るんだ!」
 『ハイパー・ガーディアン・モード』で自らの力を高めハルバードを構えるウィルヘルムは、まさに王道騎士物語の主人公。
 王道こそエモいもの。エモいものこそ王道。ウィルヘルムが出していたのは直球の対策だった。
 勿論その姿にラビットバニーが何も思わない訳もなく。
「や、やだ。こういうのすっごくエモいじゃん……」
 あっさりバリアを解除していた。しかし迎撃する事自体は忘れていない。感動しつつもしっかりと赤べこキャノンを放ってきた。
 凄まじい熱量が迫ってくるがウィルヘルムは恐れない。
「……いくぞ!」
 緑の大盾で砲撃を受け止め、盾を構えたまま全力で飛翔していくウィルヘルム。
 今の彼のスピードはマッハ2弱。進んでいく度に足元の花が大きく舞う。
「本当に騎士様みたいじゃん……でもちょっと、止まってくんない!」
 ラビットバニーも負けじと砲撃を続けるがウィルヘルムは止まらない。衝撃で身体に損傷が生じても決して進むことを辞めはしなかった。
 そしてあっという間に接敵し……。
「私の渾身の一撃、食らうがいい!」
 ウィルヘルムはラビットバニーへ向けて全力の『両断の一撃』を放つ!
 嵐のような一撃が繰り出され、彼女の身体は大きく跳ねた。
「技まで王道じゃん……! 悪くないけどむかつく……!」
「皆が私を支えてくれている。だから私は決して負けない!」
 敵の傷はかなり深くなってきた。戦いの終わりまではあと少しだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

高柳・零
POW
落語はダメですか。
では、即興ソングでも歌いましょうか。

ウサギの面に赤べこ担ぎ
豹のブーツにバニーのスーツ
無敵のバリア先制攻撃どんな猟兵も怖くはないのよ
私天下のラビットバニー

バリアが消えたら砲弾の軌道を見切って、天斬りで弾を斬ります!
破片はオーラと激痛耐性で耐え、前進します。
「自分のUCの能力を忘れてましたよ。どんな物でも斬れるなら、敵の攻撃も斬れるという事を」

敵が距離を取ろうとしたり、手数で攻めて来たら、2回攻撃と範囲攻撃を天斬りに組み合わせて迎撃スピードを上げます。

接敵したら衝撃波を地面に叩きつけてジャンプし、敵の真上から天斬りをお見舞いします。
「真上からの攻撃は避け難いんですよ!」




 零はバスターソードを杖代わりにし、再び立ち上がっていた。
「言っとくけど同じネタは通用しないかんね」
「もう落語はダメですか。では、即興ソングでも歌いましょうか」
 今度はバスターソードをエアギターのように振るいつつ、零は歌を歌いだす。

 ウサギの面に赤べこ担ぎ
 豹のブーツにバニーのスーツ
 無敵のバリア先制攻撃どんな猟兵も怖くはないのよ
 私天下のラビットバニー

 即興とはいえしっかりとラビットバニーを観察し褒めるような歌だ。
「ご清聴ありがとうございました」
「あ、あんた……あーしの事結構しっかり見てるじゃん……エモ……」
 再びあっさりバリアを解除するラビットバニー。しかし本番はここから。
 互いに武器を構え、最後の戦いが幕を開ける。
「褒めてくれるのはいいけど……容赦はしねーから!」
 ラビットバニーは早速赤べこキャノンで零を狙撃しはじめた。高威力の弾丸が零を狙い真っ直ぐに飛んでくる。
 だが零も黙って攻撃を受けるつもりはない。静かにバスターソードを構え……弾丸へ向けて斬撃を放った!
 彼が用いるのは『天斬り』。命中した対象を切断する技だ。
「自分のUCの能力を忘れてましたよ。どんな物でも斬れるなら、敵の攻撃も斬れるという事を」
 弾丸の破片が散るのは仕方がない。身体に刺さるそれらの痛みにも耐えながら、零はラビットバニーの方へと走り出した。
「そんなのズルじゃん! ええい、こっち来んな!」
 なんとか零を撃ち落とそうと砲撃を続けるラビットバニーだが、彼女の弾丸は全て斬り落とされていく。
 零の身体に傷は増えていくが、その手と足は決して止まらない。
 迫る弾丸は全て迎え撃ち、敵まであと一歩。
 そこで零は地面へと思い切り斬撃を放った。衝撃で身体が浮き大きなジャンプをしたような状態だ。
 そしてそのまま真下にいるラビットバニーへ向けて剣を構える。
「真上からの攻撃は避け難いんですよ!」
「この……舐めるな!!」
 なんとか零を狙撃しようとするラビットバニー。しかし剣を構えた零にはそれらも全て斬り伏せられる。
「天に変わって悪を斬る!」
 流星のような『天斬り』と共に着地する零。同時に凄まじい衝撃が起こり、直後に静寂が辺りを包む。
 まともに攻撃を食らったラビットバニーは2、3歩前へ進むと……花の中へ思い切り倒れ込んだ。
「ふん、あんた達……なかなかエモかったよ……」
 最後にぽつりと呟くと、ラビットバニーの身体は消滅した。

 こうして猟兵達は勝利を収め、先へと進む一歩を進める。
 そこにあったのは確かなエモさと手応えだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年05月17日


挿絵イラスト