バトルオブフラワーズ⑤〜口説いて攻略! キマフュ学園!
「皆も既に耳に挟んでいるだろうが……キマイラフューチャーが、真っ二つに割れた」
筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は、予知を聞きにきてくれて感謝する、と礼を告げた後。そう驚きの状況を口にして。予知の概要を語り始める。
「オブリビオンに追われていたテレビウム達の事件は、キマイラフューチャーの中枢「システム・フラワーズ」からの救援要請だったのだという。猟兵達がそれに答え、システムへと続くメンテナンスルートを開放した結果……キマイラフューチャーが、真っ二つに割れるという事態が起こったというが。システム・フラワーズを占領しているのは、この世界のオブリビオン・フォーミュラ「ドン・フリーダム」であることがわかった」
だが、周囲を守る6つの『ザ・ステージ』を全てオブリビオンから取り戻さないと、目的地である『システム・フラワーズ』にはたどり着くことはできないという。
なので猟兵の皆にはまず、『ザ・ステージ』の攻略を行って欲しいというわけだ。
「今回予知したステージは『ザ・ゲームステージ』。このステージでは、『ゲームキャラクター』という特殊戦闘ルールが適用されているという。ゲーム内のデジタル世界のような場所が戦場になるようなイメージか。そして、今回予知できた戦場は、学園が舞台の『恋愛シミュレーション』……つまり、ゲーム内のキャラの好感度をあげ、口説くことができればクリアということのようだ」
ゲーム機を操作するのではなく、ゲームの世界の中に入り込み、ゲームをクリアするようなイメージだ。
今回の舞台は、とある私立の学園。
口説くゲームキャラは、自分の性別と逆の性別のキャラクターで。それぞれ、ツンデレ・元気・クール・スポーティー・大人しい・保健室の先生の、6タイプの属性からお好みで選べる。
保健室の先生は少々難易度が高めのようで、残りの属性は難易度普通の生徒だという。
そして、学園のどこで、どのようなシチュエーションで相手を口説くかを指定できる。
場所とシチュエーション選択が終われば、どういう行動や言葉で口説くか、考えて行動して欲しい。
ゲーム内の相手キャラの胸キュンポイントが一定数を越えれば、クリアとなるのだが。
「しかし、クリア直前になると、集団敵が現れ、クリアを邪魔しようとしてくる。その妨害を撃破しなければ、ステージクリアにはならない。なのでクリアするためには、敵を撃破する必要がある」
クリアを妨害してくるのは、『つよくてかわいいアニマルズ』たち。
『丸太クマさん怪人』『鉄球ワンちゃん怪人』『ピコハンウサちゃん怪人』によって結成された、つよくてかわいいを自称する怪人トリオなのだというが。
この戦闘を逆手にとって好感度を爆上げすることも可能かもしれない。
「キマイラフューチャーの危機を、皆の口説きテクニックで救って欲しい。よろしく頼む」
清史郎はそう改めて頭を下げてから。猟兵たちを現場へと送るべく、掌に満開の桜のグリモアを咲かせたのだった。
志稲愛海
志稲愛海です。
よろしくお願いいたします!
今回は『ザ・ゲームステージ』の『学園恋愛シミュレーション』のような内容となっております。
●プレイングに関して
以下のご指定をお願いいたします。
・攻略する相手キャラの性格。
以下の番号をプレイング内でご指定ください。
番号がなければダイスで決めます。
相手は1~5までは学園の生徒、6は難易度高めです。
1:ツンデレ、2:元気、3:クール、
4:スポーティー、5:大人しい、6:保健室の先生。
・攻略する場所やシチュエーション。
例・放課後の教室、学園祭の後……など。
学園内や学園に関するシチュエーションであればオッケーです。
・どう攻略するか。
口説き文句や行動など。
以上をご指定ください。
戦闘は一行でも大丈夫です、口説きメインで考えていただければ。
戦闘も好感度を上げることに利用していただいて構いませんが、戦闘はある程度相手の好感度が上がっていないと発生しませんので、だめ押しくらいに考えていただければ。
学園もののため、皆様の実年齢関係なく、生徒もしくは教師。
または学園ものに違和感のない設定でのご指定でしたら可能です。
ご指定なければ、生徒になります。
生徒の場合はご指定いただかず大丈夫です。
●プレイング採用関して
通常の志稲の依頼に関しましては、ご参加くださった皆様のプレイングは極力全採用しておりますが。
戦争関連の依頼に関してはその限りではありません。
プレイングお返しする可能性も十分あること、ご理解の上、ご参加ください。
採用は先着順ではありません。
お手数ですが、マスター個人ページなどで募集期間などお知らせいたしますので、ご確認いただければと。
それでは、プレイングお待ちしております!
第1章 集団戦
『つよくてかわいいアニマルズ』
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POW : 丸太クマさん怪人・ウェポン
【丸太兵器 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 鉄球ワンちゃん怪人・ジェノサイド
【鉄球攻撃 】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : ピコハンウサちゃん怪人・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【ピコハン 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:まめのきなこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
伊織・あやめ
恋に恋するヤドリガミ、伊織あやめ!
狙うのは【4】テニス部の先輩
先輩の試合が終わったときを狙います
先輩、今日の試合お疲れ様でした(スポーツドリンク手渡し)
でも…負けてしまって…
あたし、それでも相手選手に握手を求めた先輩に涙がでそうで
あたしじゃ絶対「俺の分まで頑張れ」なんて言えない
あたし、先輩のそんな爽やかで、でも負けず嫌いなところに恋したんです
終わってから、一人ここで悔しさをこらえてたの、知ってます
あたしにその悔しさ、半分背負わせてください
来年はダブルスで優勝狙いましょう!
先輩の笑顔が、見たいんです
そのためならあたし、がんばれます!
(刀ぶんぶんして敵を追い払う)
――恋に恋するヤドリガミ、伊織あやめ!
……もとい。今は、恋に恋するテニス部員!
「先輩、今日の試合お疲れ様でした」
「……あぁ、サンキュ」
手渡したスポーツドリンクを受け取って、ふっと、先輩は笑んでくれるけれど。
先輩、無理してる……それが、伊織・あやめ(うつせみの・f15726)にはよく分かっていた。
今日はテニス部の試合。そして今、先輩の試合が終わったばかりなのだけれども。
「でも……負けてしまって……」
そっとお団子髪を揺らして、一瞬あやめは俯いてしまうけれど。
「あたし、それでも相手選手に握手を求めた先輩に涙がでそうで。あたしじゃ絶対「俺の分まで頑張れ」なんて言えない」
――俺の分まで頑張れ。
対戦相手と握手をしながらそう笑顔で言っていた先輩の声を、あやめはちゃんと聞いていたから。
いや、彼の言う言葉は、一字一句聞き逃したくない。
だって……。
「あたし、先輩のそんな爽やかで、でも負けず嫌いなところに恋したんです」
「えっ? 伊織……?」
驚いた様に自分を見つめる先輩。
その視線を、じっと紫色の瞳で真っ直ぐに見つめ返して。
「終わってから、一人ここで悔しさをこらえてたの、知ってます」
――あたしにその悔しさ、半分背負わせてください。
つらいことだって、ひとりじゃ重たくて苦しいことでも……ふたりではんぶんこすればきっと、ずっと楽になるはず。
いや、大好きな人だからこそ……それを一緒に、共有したい。
「……参ったな。伊織には、全部バレていたんだな」
そう、ふっと再び先輩は微笑むけれど。
その微笑みは――さっきのような、無理をした笑みではなくて。
心からの、微笑み。
『そうはさせないクマーー!!』
『良い雰囲気壊すんだワン!! 』
『リア充にはさせないピョン!!』
「先輩、来年はダブルスで優勝狙いましょう!」
――千紫万紅、紫の一閃。
嵐の如き斬撃を放ちながら、あやめは先輩に微笑み返して。
邪魔者をナチュラルに刀でぶんぶんとさっくり斬り退けた後。
「先輩の笑顔が、見たいんです」
――そのためならあたし、がんばれます!
キラキラと輝かせた紫色の瞳で、先輩だけの姿を映すあやめ。
そんなあやめを、先輩はそっと……少し初々し気に。
遠慮気味に、自分の胸の中に引き寄せて。
「……俺も。おまえとなら優勝できる気がするよ、伊織……いや、あやめ」
本当は俺、すげー悔しくて……だから、分かってくれて嬉しかった、と。
自分の本当の心を見てくれていたあやめの黒髪を、先輩は優しく撫でながら。
「俺も……おまえが好きだ。一緒に頑張ろうな、あやめ」
ぎゅっと、胸の中の可愛い後輩――いや、愛しい恋人を、強く抱きしめたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
春日・釉乃
相手の性格:5
シチュエーション:昼休みの屋上
攻略法:
いつも教室で1人で食べている彼を天気がいいからと屋上へ誘い出す
大人しくて真面目な彼だから反対すると思うけど、そこはあたしらしくちょっと強引に腕を引っ張って連れ出すの
作ってきたお弁当を一緒に食べて、卵焼きを「あーん」したり彼のお弁当の具を取ってみたりイタズラする
食事中にきっとアニマルズが妨害してくるから【絢爛に踊れよ剣の花嫁】で好きな彼を守りたいという願いを元に[早業]で相手を一閃
それから、UCの飛翔能力を使って彼と一緒に空を飛んで
「こんなあたしだけど…それでも誰よりキミのことが大好きなの。あたしが守ってあげるから、代りに構ってね」
とキスをする
――キーンコーン、カーンコーン……。
ようやく午前中の授業が終わり、やってきたお昼休み。
「釉乃ー! 今日はお昼、学食で食べよー」
「ねー釉乃、購買行かなーい?」
あっという間に沢山の友達に囲まれた春日・釉乃(”CHIPIE”・f00006)だけれど。
「ごめん、あたし今日、お弁当なんだ」
そう賑やかな友人たちに手を合わせながら。
お弁当箱を片手に、釉乃が声を掛けたのは――。
「ね、今日天気もいいし、一緒に屋上でお昼食べない?」
「……えっ」
心底驚いたように釉乃を見上げる、クラスメイトの男の子。
いつも友達に囲まれている釉乃とは逆に、いつも教室で1人お昼を食べている彼。
「で、でも……屋上で食べても、いいのかな」
「大丈夫、大丈夫! さ、行こうっ」
「えっ? あ、ちょっ……う、うん」
大人しくて真面目な彼は、やっぱり少し戸惑いをみせたけれど。
そこは釉乃らしく! ちょっぴり強引にその腕を引っ張って、彼を教室から連れ出せば。
釉乃の勢いに押され、瞳をぱちくりしながらも、これ以上反対せずに屋上へと一緒に歩き出す彼。
屋上のドアを開け放てば――爽やかな春の風が、長く艶やかな釉乃の髪をふわりと揺らして。
向けられた釉乃の笑顔に、彼は大きく瞳を見開くも。
すぐにちょっと照れくさそうに仄かに頬を染めながら、恥ずかし気に目を逸らす。
そして屋上で、ふたりっきりのランチタイム。
「このお弁当、春日さんが作ったの? 料理、上手なんだね」
小悪魔ギャルのようで少し勝ち気なイメージとは違った、意外な一面。
彼は感心したようにそう言うけれど。
「……あっ、僕のタコさんウインナー……!?」
ひょいっとイタズラ心で彼のウインナーを誘拐してみた釉乃に、素直な反応を返す彼。
そんな様子にくすくす笑みながら。
「じゃあ、あたしの卵焼きと交換こなら、いい?」
手製の卵焼きをひとつ、摘まんで。彼の口へと、あーん。
大人しい彼は、そんな釉乃の行動に、顔を真っ赤にしながらも。
「あ、あーん……ん、すごく……美味しい」
モグモグと卵焼きを口にして。ふっと、笑顔を宿す。
そしてそんな彼の笑顔に、よかった、と。そう笑み返しながらも。
『あーんとか、ベタな展開クマー!』
『本当にそれ作ったんだワン??』
『屋上だいたい入っちゃいけないんじゃないぴょん……!?』
――我はαにしてΩなり、 最先にして最後なり、始めにして終わりなり。
彼への想いを乗せた早業の一閃が、突如邪魔をしに現れたアニマルズを一蹴。
折角のふたりきりの屋上ランチに水を差さんとする輩を、一瞬にしてザッと斬り伏せてから。
もう――誰にも、邪魔されないように。
「わ……っ!?」
ふわり、彼と一緒に飛翔して、ふたりだけの空の上へ。
そして釉乃は、眼前への彼へと告げる。
「こんなあたしだけど……それでも誰よりキミのことが大好きなの」
――あたしが守ってあげるから、代りに構ってね。
そんな釉乃の言葉に、彼は驚いたような表情をするけれど。
「本当に……僕で、いいの? 春日さん」
少し自信がなさそうにそう言った彼へと、釉乃はこう返すのだった。
「キミだから、大好きなの」
そして――よろしくお願いします、と照れくさそうに言った彼に。
釉乃はそっと……羽のようにふわり、キスで返すのだった。
大成功
🔵🔵🔵
遠呂智・景明
指定は1:ツンデレ
しちゅえーしょんは学園祭とやらの後
俺も、生徒でいいだろう
学園祭の後、校庭の中央の巨大な樹の下で告白すると2人は永遠に結ばれるという伝説があるとか
まずは日常的に共に生活すること
その中で相手のツンデレの傾向を掴む
こまめに贈物等を忘れない
相手にその気を起こさせる
学園祭でも行動をできるだけともに
祭りの後に呼び出そう
そして、告白の時こちらの素直な言葉をぶつける
俺は、お前のことずっと好きだった
お前は、どうだ
俺といて、退屈だったか?
もし、これからもそばにいていいなら
いや、違うな。そばにいさせて欲しい
俺と付き合ってくれ。後悔はさせねぇから
オブ共は使用UCで始末!
邪魔者は馬に蹴られろ
――気が付けば、いつも何かと一緒で。
誕生日やほんのちょっとしたお礼なんかでも、さり気なくセンスの良いものをくれて。
減らず口をつい叩いてしまう自分に、何かと構ってくる……そんな、ちょっぴり気になる存在。
そして、一緒に実行委員をした学園祭も、終わりを告げて。
充実感いっぱいな中、何だかちょっぴり寂しい気もする……。
遠呂智・景明(いつか明けの景色を望むために・f00220)は、そうふと自分をじっと見つめている彼女の視線に気付いて。
ん、どうした? と振ってみるけれど。
「べ、別に……なんでもないわよ」
やはり返ってくるその反応は、ツンデレ。
彼女にとっては、偶然で腐れ縁だと、そう思っているかもしれないけれど。
景明にとっては偶然でも何でもなくて――意図的に、彼女と一緒に過ごしてきたのだ。
楽しくて、充実した学園祭。それももう、終わりを告げて。
「それで、どうしたの? 校庭になんか呼び出して」
ふとそう、小首を傾げる彼女。
ふたりの眼前に在るのは――巨大な伝説の樹。
その伝説とは……この樹の下で想いをつげれば、2人は永遠にむすばれる、と。
――だから。
「俺は、お前のことずっと好きだった」
景明がふと素直に告げる、彼女への想い。
「えっ……?」
「お前は、どうだ。俺といて、退屈だったか?」
「退屈……なわけ、ないじゃない」
照れ隠しからか、つい、ぷいっと視線を外してしまう彼女だけれども。
「もし、これからもそばにいていいなら……いや、違うな。そばにいさせて欲しい」
スッとその頬に手を添え、景明は、彼女を自分の方へと優しく向かせて。
――俺と付き合ってくれ。後悔はさせねぇから。
そっと引き寄せた彼女の耳元で、そう囁くように告げた。
そして。
『ツンデレにデレさせないクマ―!!』
『伝説の樹って、それただの木だワン!』
『永遠の恋とか、そんなのあるわけないだぴょーん!』
「邪魔者は馬に蹴られろ」
雷鳴轟いた刹那――邪魔しに出てきた野暮なアニマルズたちを、一瞬でぶった斬って。
「べ、別に……そんなに言うなら、付き合ってあげていいけど……きゃっ」
「……ま、そんなところが、かわいいんだけどな」
言葉とは裏腹に、嬉しそうに顔を真っ赤にさせる彼女を、景明はそっと抱きしめたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
五條・桜花
えっと狙うのは、6:保健室の先生です
年上狙いで行くのですよ!
高難易度でもめげません
眼鏡かけてるの希望です
場面:放課後夕暮れ時の教室で、見回りしてる先生が教室にいる私を見かけて
最初は兄のように慕っていた先生の事を意識しまい思わず零れ落ちた想いを伝えるっていうイメージなのです
あの日私の頭をなでてくれた時から貴方は私にとって兄のような存在でした
なのにどうしてだろう
あなたが他の人に笑いかける度、その手を触れるたびに胸が痛くなる
貴方にとっての私は学生の一人でしかないかもしれない
でも……そっと先生の手に触れて
先生、好きです
これから私の事を学生としてだけじゃなく、女として見てくれませんか?
戦闘は桜の花びらで
年上で、難しいのは……十分、よく分かっているけれど。
それでも、五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)が見つめてきたのは、彼だけ。
教室に差し込む陽のいろが、銀の髪を夕焼け色に仄かに染め始めた頃。
つい、兎の可愛い写真集を眺めるのに夢中になってしまって。
気付けば――教室には、誰もいなくなっていた。
そろそろ帰ろうかな……桜花がそう、帰り支度を始めた――その時だった。
「……五條? まだ残っていたのか?」
「先生……」
自分を見つめる、眼鏡の奥の瞳。
「こんな時間まで何やってたんだ? 早く帰れよ」
ぽんっと軽く頭に乗せられた、大きな掌。
教室にやって来たのは、見回りをしていた保険医の先生だった。
頭の上に感じるぬくもりは――あの日と同じで、とてもやさしくて。
「あの日私の頭をなでてくれた時から貴方は私にとって兄のような存在でした」
「五條?」
「なのにどうしてだろう……あなたが他の人に笑いかける度、その手を触れるたびに胸が痛くなる」
――貴方にとっての私は学生の一人でしかないかもしれない。
でも……。
頭の上から離れた先生の大きな掌を、そっと、桜花は取ってから。
『高難易度をクリアさせないクマ―!』
『年の差反対! ワン!』
『禁断の恋なんて、不埒だぴょん!』
空気を読まず出てきたアニマルズを、吹雪かせた桜の花弁であっという間に黙らせた後。
改めて、眼鏡をくいっと上げつつも、驚いた様に自分を見ている先生に向き合って。
桜の花のような笑顔を咲かせながら、想いを告げるのだった。
「先生、好きです」
――これから私の事を学生としてだけじゃなく、女として見てくれませんか?
先生の頬が赤いのは、差し込む夕焼けのせいか――それとも。
「……五條」
先生は眼鏡の奥の綺麗な瞳を桜花へと向けて。こう、続けるのだった。
「ダメだ、俺たちは教師と生徒、そんな関係は許されない」
「先生……」
「だから、今は無理だけど……でも、おまえが卒業したら、その時は……」
そして――ぎゅっと。
頭の上だけでなく……優しい温もりが、桜花の全身を包み込んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
鴇沢・哉太
【6】
難易度高めと聞くとむしろチャレンジしたくなる性分なんだ
さて、うまくいくといいけれど
放課後の保健室
そろそろ帰りなさいと怒られるかもと思えど
保健室のベッドでゆっくり半身を起こして
そのまま動かない
…帰りたくないから
そう言ったら困らせるかな
ただ相手の花かんばせに視線を注ぐ
具合は悪いままだよ
恋煩いなんて、なったことがないから
どう治せばいいのかわからないんだ
もうすっかり重症だよ
…あなたは治せる?
そっと手を取って切なさ帯びた視線を贈る
ううん、本当は治りたくない
あなたを好きなままでいたい
取った手に唇寄せ問う
俺はただの生徒?
それとも少しは意識してもらえる?
ねえ
俺と一緒に眠ろう?
楽園揺籃歌をゆっくりと口遊む
難易度高めと聞くとむしろチャレンジしたくなる性分なんだ、と。
ゆっくりと半身を起こした鴇沢・哉太(ルルミナ・f02480)は、淡紅を孕む薄鈍の前髪をそっと掻き上げて。
「鴇沢くん……?」
彼が動いたその気配を感じ取って発せられた、少し艶めかしい声が、そう響くけれど。
そのまま、何故か動く気配のない彼。
ふいに、カツカツとハイヒールの音が小さく鳴って。
そっと開けられたカーテンの向こうには……少し小首を傾げるように哉太を見つめる、保険医の教師の綺麗な顔。
「鴇沢くん、どうしたの? 具合、まだ悪いのかしら」
……帰りたくないから、って。
(「そう言ったら困らせるかな」)
そっと見上げる両の薄紅に、ただ、美しく眼前に咲く花だけを映して。
「具合は悪いままだよ」
哉太はそう、そっと紡ぐ。
「あら……まだ熱、高いのかしら」
先生はおもむろに、細くしなやかな指で、彼の額に触れるけれど。
「どう治せばいいのかわからないんだ」
――恋煩いなんて、なったことがないから。
柔らかく甘く、そしてどこか憂色を帯びた声が、先生の耳を擽れば。
「もうすっかり重症だよ……あなたは治せる?」
刹那――額から離れたばかりの華奢な手に絡められる、綺麗な長い指。
そして優しく先生の手を取ったまま、切なさを帯びた視線を贈る哉太。
だが先生は、そんな淡紅のいろから逃げるかのように、ふっと目を逸らして。
「……もう、熱に浮かされちゃダメよ、鴇沢くん」
早く治さなくちゃね、と。
そう、子供に言って聞かせるかのように、茶化して言ってみせるけれど。
「ううん、本当は治りたくない」
その声に微かな動揺の音色が隠されているのを、哉太が見逃すわけはない。
声ひとつも上げずいつの間にか倒れているつよくてかわいいアニマルズたちを後目に。
――あなたを好きなままでいたい。
再び顔を上げた先生の瞳に映るのは……じっと自分だけを見つめる、魅惑的な眼差し。
そして一瞬言の葉を失ってしまった先生の手に、愛を謳うその甘い唇を寄せて。
ふっと上目で、仄かな紅に染まった花顔を見つめ、問う。
「俺はただの生徒? それとも……少しは意識してもらえる?」
「……鴇沢くん」
――ねえ、俺と一緒に眠ろう?
まるでその名の通り天国へと誘うかの如く。
甘く、そしてどこか蠱惑的な響きで口遊まれるのは――楽園揺籃歌。
そして、その歌声に酔いしれるかの様に。
「もう……悪い子ね、鴇沢くんは」
先生はそっと、彼の膝へと、紅色に咲かせた花かんばせを沈めたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
叶・雪月
5:大人しい
シチュエーション:突然の夕立で戸惑う下駄箱前で
クラスメートの関係性
突然の雨困ったよな
あんたも傘忘れたのか?
そのうち止むかもだが……っと雷か
ん?雷怖くないのかって?
そりゃ怖いさ俺なんかこのでかさだろう
ぼーっとつったてたらいい避雷針さ
しっかしこれ……当分止まなさそうっていうかうっかりすると電車止まるよな
じーと彼女を見下ろして
うん、あんた小さいな
(制服のブレザー脱いで
これかぶって駅までいくぞ!
あんた一人くらいならこれで少しはしのげるだろう
俺?俺は大丈夫さ、ちょっとくらいなら風邪ひかないしさ
それにあんたをエスコートする役得で相殺さ
んじゃいくぞ!
雨に滴るいい男ってね
俺の刃に沈みな
ふと教室の窓の外に目を向けてみれば――突然の夕立。
叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)は、参ったな、と呟きつつも靴箱へと向かっていたが。
――この夕立も、もしかしたらかもしれない。
そうふと、思い直すのだった。
靴箱で困っているように雨模様の空を眺める、クラスメイトの彼女の姿を見つけたから。
「突然の雨困ったよな。あんたも傘忘れたのか?」
「あ……叶くん」
大人しそうな印象の彼女は、雪月の声に、驚いた表情を見せるも。
髪をそっと揺らしながら、頷いて。
「そのうち止むかもだが……っと雷か」
「きゃっ」
突然鳴った雷に、思わず声を上げる。
そして、そんなに慌てる様子などない雪月を見つめて。
「叶くんは……雷、こわくないの?」
そんな遠慮気味な声に、雪月は彼女だけを映すその赤の瞳を細めて。
「ん? 雷怖くないのかって? そりゃ怖いさ俺なんかこのでかさだろう。ぼーっとつったてたらいい避雷針さ」
「ふふ、避雷針って。叶くん、面白いこと言うのね」
雷で強張っていたその表情を緩め、小さく笑みを宿すけれども。
ハッと彼女は顔を上げて、慌てて口を開く。
「あっ、ごめんなさい。私、馴れ馴れしく……」
雪月はそんな彼女を見下ろしつつ、じっと暫く見つめた後。
「しっかしこれ……当分止まなさそうっていうかうっかりすると電車止まるよな」
――うん、あんた小さいな。
それだけ呟くと、制服のブレザーの上着をスッと脱いで。
「これかぶって駅までいくぞ! あんた一人くらいならこれで少しはしのげるだろう」
「えっ? でもそれだと、叶くんが……」
「俺? 俺は大丈夫さ、ちょっとくらいなら風邪ひかないしさ」
そうニッと笑んだ雪月は、んじゃいくぞ! と、その腕をおもむろに伸ばして。
瞳をぱちくりとさせている彼女の手を優しくそっと掴んで……二人一緒に、夕立の校庭に飛び出すと。
『置き傘くらいしとけクマ―!』
『風邪引けばいいんだワン!』
『雷落ちろだぴょん!』
「俺の刃に沈みな」
出てきたアニマルズを、長く雪深い神社に奉納されていたという太刀で即効ぶった斬りつつ。
彼女を守るように位置取り、ふと振り返ると。
「それにあんたをエスコートする役得で相殺さ」
「叶くん……」
水たまりをひょいっと避けながら、心なしか頬を染めて自分を見つめる彼女に、もう一度笑む。
それに――雨に滴るいい男ってね、って。
大成功
🔵🔵🔵
ステラ・アルゲン
(アドリブOK)4
口説き落とせばいいと。なら私に任せ……え、相手は男ですか?
……ちょっと待ってください。ええっと、よし!
場所は剣道場。練習を終えて彼に話しかけに行く
先輩、あの子に告白されたって本当ですか?
さすが剣道部のエースです。女子に人気なのも頷けますね
あの、告白の返事がまだでしたら聞いてください
……私も先輩のことが好きです。あの子みたいに可愛くも、女性らしくもないですし、剣しかできないですが
でも、この気持ちだけは誰もにも負けないと……先輩、私じゃダメですか……?
上目遣いで涙目で両手で【手をつなぐ】
そして【誘惑】
とまぁこんな感じで先輩に恋する後輩ぽくしましょう
敵が現れたら斬りに行く
相手を口説き落とすことに関しては定評のある、ステラ・アルゲン(流星の騎士・f04503)だけれど。
「口説き落とせばいいと。なら私に任せ……え、相手は男ですか?」
相手が女性ならば、下手したら男性よりも即落とせるほどのイケメン力を誇るステラにとって、恐らくイチコロに落とせそうであるが。
今回は、自分の性別と反対――つまり、男性が攻略対象なのだ。
けれども。
「……ちょっと待ってください。ええっと、よし!」
ステラはそう気合を入れて……学校の、剣道場へと足を向けた。
彼女の所属している部活は、剣道部。
日々鍛錬し剣の腕を磨いて、充実した日々を送っている。
いや……充実しているのは、部活動だけではない。
青い瞳で見つめる先には――真剣に練習に打ち込む、剣道部エースの先輩の姿。
だけど……耳にした、ある気になる噂話。
ステラは練習を終えた先輩に、お疲れ様でした、そう声をかけてから。
ふと、星の様な煌めきを宿す瞳で先輩の姿だけを映し――こう、続けたのだった。
「先輩、あの子に告白されたって本当ですか?」
さすが剣道部のエースです。女子に人気なのも頷けますね、と。
言ったステラに、先輩は驚いたような表情を浮かべて。
「えっ? なんで、そのこと……」
そう呟くけれど。
そんな先輩に、真っ直ぐな眼差しを向けて。
あの、告白の返事がまだでしたら聞いてください――ステラは、思いの言の葉を紡ぐ。
「……私も先輩のことが好きです。あの子みたいに可愛くも、女性らしくもないですし、剣しかできないですが。でも、この気持ちだけは誰もにも負けないと……」
――先輩、私じゃダメですか……?
そっと、繋がれる手。
上目遣いで彼を見つめるその青き瞳は、心なしか潤んでいて。
いつも凛々しく剣をふるう姿とはまた違った、誘惑の色を湛えるその視線。
……そして。
『メーン! だクマ!』
『部活で恋とか都市伝説だワン!』
『先輩、もう告られた女と付き合ってるんじゃないかぴょん!』
――願いさえ斬り捨てる、我が剣を受けてみよ!
まさに流星一閃、目にも止まらぬ速さで、天駆ける一筋の流星の如き斬撃がアニマルズたちを斬り捨てて。
「さすがはステラ……見事な剣捌きだな」
先輩はその剣技に見惚れたように瞳を細める。
いや……見惚れていたのは、ステラの剣捌きだけではない。
先輩はそっとステラのしなやかな手を取って、こう言ったのだった。
「告白された女の子は、断ったよ。だって、俺も……」
――おまえのことが好きだから、と。
大成功
🔵🔵🔵
出水宮・カガリ
キマイラフューチャーでひとを口説くことが多いような
んー。保健室の、女教師で
折につけて、保健室に通おうか
朝、先生がいると知らず保健室に寝に行く
先生なので注意するだろうが、睡魔に負けて寝てしまう、と
寝顔あぴーる、というやつらしい
昼休み頃に起きて、最近家で眠れないとか、久し振りに気持ちよく眠れたとか、そんな感想を
「先生は、いつ寝ているのだ。昼寝くらい、したらどうだ?とても気持ちが良いぞ」と誘う
放課後も保健室に来て、今度は寝に来たのではなくて――先生に会いたくて、来た、と
先生がいる保健室が。きっと、先生に見守って貰えるのが。
先生が、好きだ、と
…いう感じで
怪人は盾のシールドバッシュで吹き飛ばしてしまおう
(「キマイラフューチャーでひとを口説くことが多いような」)
出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)はそんなことを思いながらも。
向かった先は――保健室。
実は、朝も、訪れていたのだけれど。
放課後になった今……また、カガリの足は保健室に向いていた。
……朝、保健室を訪れた時は――睡魔に抗えなくて。
「もう、出水宮くん。保健室は睡眠を取る場所じゃないのよ?」
そう、保険医の先生は言いながらも、本気でカガリを追い返すことなく。
流れるような金色の髪が広がるベッドの上で……先生の視線がまだ自分にあることを確認した後。
すうっと、カガリは無防備で綺麗な寝顔を晒して。
「出水宮くん、随分良く寝ていたわね。いつもちゃんと寝てる?」
むくりと起き上がった昼、そう声を掛けてきた先生へと、ふるり首を振ったカガリ。
「最近家で眠れない。だが……久し振りに、気持ちよく眠れた」
それから眼前の先生へと、紫を帯びるその瞳を向けてから。
カガリはこう、言の葉を続けた。
「先生は、いつ寝ているのだ。昼寝くらい、したらどうだ? とても気持ちが良いぞ」
「……もう、何言ってるの。私は、今仕事中よ?」
カガリの誘いに、先生はどこか仄かに頬を染めながらも。
この時は、そう子供に言って聞かせる様にかわした先生だったけれど。
「あら、出水宮くん? まだ眠いのかしら」
夕焼け差し込み始めた放課後の保健室で、再び現れたカガリに、先生はそう首を傾ける。
その言葉に、そっと横に首を振ったカガリは……夕陽を纏いさらに煌めく金色の髪をふわり靡かせて。
真っ直ぐな紫湛える眼差しを向け、紡ぐのだった。
「今度は寝に来たのではなくて――先生に会いたくて、来た」
「……え?」
美しい顔に驚きの表情を浮かべつつ、やはり先生の顔が赤いのは……夕陽のせいか、それとも――。
『先生と生徒は禁断クマ―!』
『サボりだめだワン!』
『金髪ずるいぴょん!』
現れたつよくてかわいいアニマルズを、バコォッ! と、シールドバッシュで豪快にあっさりぶっ飛ばした後。
「出水宮くん……」
夕陽が照る中――カガリは自分を見つめる先生に、抱く想いを告げたのだった。
先生がいる保健室が。きっと、先生に見守って貰えるのが――先生が、好きだ、と。
そして優しく、己の胸の中に閉じ込めるかのように。
華奢なその身体を、包み込むように抱きしめたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
新堂・ゆき
スポーティー
…私はなぜこんな青春しているのでしょうという顔
はっ、任務を遂行せねば。
場所は学園のテニスコート
シチュは練習とかテニス体験会とか参加テニスを教わる。
完璧についていくと相手に響きません。
最初は教えてもらった事を必死で覚えて
徐々に本気出しますとも。
少し隙があってドジっ子位の方がきっと
教えがいがあって、好感を持っていただけるのではないでしょうか。
休憩時のお弁当とドリンクの差し入れは必須です。
ダメ押しはキラキラの笑顔ですね。
戦闘
ごそごそ月照丸取り出してばーんとどーんと。
身に纏うのは、可愛らしいテニスのウェア。
学園のテニスコートを、右に左に、スコートをひらり揺らしながら走りつつ。
(「……私はなぜこんな青春しているのでしょう」)
そう何気に心に思う、新堂・ゆき(洗朱・f06077)であるが。
これも、猟兵さんの大切なお仕事――!?
暫し、青春の汗を爽やかに流すことに。
「新堂、バックの打ち方はもうちょっと腰をひねるといいぞ」
そう指導してくれるのは、いつも優しくしてくれるテニス部の先輩。
まだ入部したばかりで、不慣れだけれども。
先輩は、とても優しく教えてくれて。
ゆきもそれにこたえるように、真面目に練習に勤しんでいる日々。
たまにまだ、大きく空振りしちゃうこともあるけれど――それもまた、ご愛嬌。
先輩はそんな失敗も、どんまいって、楽しそうに笑ってくれて。
「お、新堂、ナイスショット!」
徐々に何気に本気を出しつつ、スパーンッといいショットを返したゆきに、先輩の声も嬉しそう。
完璧ではなく、教え甲斐があって、真剣にテニスに取り組む後輩。
たまに隙があるドジっ子なところが、また男心にきゅんとくるだろう。
そして、一通りみっちり練習をした後の昼時間。
「先輩、よかったらどうぞ」
「お、気が利くな」
先輩の隣にすとんと座って。
作ってきたお弁当とスポーツドリンクを手渡すゆき。
「この弁当、新堂が作ったのか? すごく美味そうだな」
先輩は、でも俺が弁当食べていいのかな? と、少し照れくさそうにゆきを見て。
『ドジっ子あざといクマー!』
『弁当あざといワン!』
『青春くそくらえだぴょん!』
邪魔をしに現れたアニマルズを、ごそごそ喚んだ月照丸で、ばーんとどーんと蹴散らしてから。
先輩のために作ってきましたから、と、ゆきは頬を染める先輩ににっこり微笑んで。
「新堂……俺、勘違いしちゃうぞ……?」
ダメ押しのキラキラ笑顔を向けつつ、お弁当を差し出したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
セリオス・アリス
6
アドリブ歓迎
剣道部所属
両親が死んでバイトで生計をたててる
口説きテクニック?
難しすぎだろ
え…?設定これなのか?
◆
センセーベッドかして
もう眠くて眠くて
あ?
何のために学校に来てるかなんて
センセに会いにに決まってんじゃん
なーんて、冗談ですよ
だって、センセそういうの嫌いじゃん?
好きな女に嫌われたがるヤツがいるかってーの
これも冗談かって?
さあどうでしょう
肩すくめ意味深に
ハハ、まあホントは剣道の大会が近いからなんだけどさ
からかうな…って、最後のは本気だぜ?
剣道やってるのだってこうやって…
先生を引き寄せ襲ってきた怪人を立てかけてあった竹刀で2回攻撃
好きになった相手を守る為だし
だから怪我したらよろしくセンセ♡
両親が他界し、バイトで生計を立てながらも。
剣道部の部活動にも手を抜かず勤しむ、セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)。
そんな多忙な日々だから。もしも彼女がいなければ……学校にも、こんなに来ていなかったかもしれない。
「センセーベッドかして」
もう眠くて眠くて、と。
ふわっと欠伸をしながら保健室にやってきたセリオスに、保健室の先生はふうっと大袈裟に嘆息して。
「セリオスくん、また授業さぼって。何のために学校に来てるのかしら」
一見注意しているかのように聞こえるけれど……その響きに、責めるいろはみられない。
セリオスは艶やかな黒髪をふわり靡かせ、ふいに先生の目の前まで歩みを進めてから。
「あ? 何のために学校に来てるかなんて、センセに会いにに決まってんじゃん」
まるでその響きは、美しく歌う鳥の囀りの如く。
綺麗なその顔にふっと、どこか余裕の色を浮かべた笑みを向けた後。
仄かに頬を染め自分を見つめたままの先生に、今度は人懐っこく笑ってみせて。
「なーんて、冗談ですよ。だって、センセそういうの嫌いじゃん?」
「あ……冗談よね、セリオスくんってば」
ハッと我に返って顔を上げつつ、どこかホッとしたように表情を緩めた先生。
だがすぐに、青に煌めく真っ直ぐな眼差しで。
「好きな女に嫌われたがるヤツがいるかってーの」
セリオスは再びそう、囀る。
その言の葉に、一瞬先生は言葉を失うも。
また冗談言って、と、セリオスから視線を逸らすけれど。
「これも冗談かって?」
――さあどうでしょう。
セリオスはそっと肩をすくめて意味深に。
麗しき囀りで先生の耳元を擽りながらも、青き瞳を細めてから。
「ハハ、まあホントは剣道の大会が近いからなんだけどさ」
「もうっ、大人をからかうもんじゃありません」
ふっと息をつき言った先生の言葉に、濡れ羽色の髪をしなやかに揺らしつつも。
セリオスは微かに首を傾け、再び笑んで。
「からかうな……って、最後のは本気だぜ?」
「……きゃっ!?」
その綺麗な顔からは想像できないような、男らしく優しい力強さで。
セリオスは先生の身体を、自分の元へと、ぐいっと引き寄せる。
――そして。
『先生と生徒、なんて不埒なクマ―!』
『そもそも、どういう設定なんだワン!』
『邪魔してやるぴょん!』
彼女を引き寄せた逆手で咄嗟に竹刀を握り、邪魔をしにきたアニマルズをすかさずバシバシッとぶっ叩いて、さくっと消滅させてから。
「剣道やってるのだってこうやって……好きになった相手を守る為だし」
そっと、胸の中にいる先生の頭をそっと撫でてあげながら。
セリオスは再び美しい笑みを咲かせる――だから怪我したらよろしくセンセ、って。
大成功
🔵🔵🔵
月居・蒼汰
え…?
口説く…?出来るかな…
…やるしかない、か
5番の、大人しい…演劇部の先輩と
卒業式の前日、校舎の屋上で
来てくれてありがとうございます、先輩
明日は話せないだろうから
先に伝えさせて下さい
先輩とは部活でしか会えなかったけど、ずっと見てました
普段は大人しい先輩が、役に入り込んだ瞬間の横顔とか
台詞や仕草の一つ一つに、文字通り魂が込められてるのとか
何をするにもいつも一生懸命な所とか
いつの間にか、目が離せなくなってて
…先輩のこと、もっと知りたい
もっと側で、先輩の本当の姿を見たい
こんな風に思うのは、先輩のことが好きだからって思うから
だから、言います
…好きです、先輩
…敵が出たら願い星の憧憬で早急に退散願います
(「え……? 口説く……? 出来るかな……」)
月居・蒼汰(泡沫メランコリー・f16730)は首を傾け、一瞬ちょっぴり不安気な気持ちを抱くも。
……やるしかない、か。
頼まれれば断れないお人好しな蒼汰は、柔和な表情にそう決意の色を宿しながら。
キイッと、校舎の屋上の扉を開けた。
――明日はいよいよ、演劇部の先輩の卒業式。
でも明日はきっと……慌ただしいだろうし。
「来てくれてありがとうございます、先輩」
「どうしたの? 月居くん」
「明日は話せないだろうから、先に伝えさせて下さい」
金を帯びる瞳で眼前の先輩の姿だけを映し、思いを紡ぎはじめる蒼汰。
「先輩とは部活でしか会えなかったけど、ずっと見てました」
学年も違うし、放課後しか会えない、そんな関係だったけれども。
それでも……いや、だからこそきっと。
蒼汰にとっては、先輩と過ごせる部活の時間はとても特別で、ひとつひとつが大切で。
一緒に作り上げてきたいくつもの演劇作品のシーンが、今でも鮮やかに蘇ってくるし。
それに……普段は大人しい先輩が、役に入り込んだ瞬間の横顔とか。
台詞や仕草の一つ一つに、文字通り魂が込められてるのとか。
何をするにも、いつも一生懸命な所とか――。
「いつの間にか、目が離せなくなってて……先輩のこと、もっと知りたい。もっと側で、先輩の本当の姿を見たい。こんな風に思うのは、先輩のことが好きだからって思うから」
――だから、言います。
蒼汰がそう、はっきりと宣言した瞬間。
『卒業式だからって、うまくいかせないクマ―!』
『邪魔してやるワン!』
『口説かせないぴょん!』
現れた邪魔なアニマルズに、蒼汰はふっと指先を向けて。
彼方の空から降る星の輝きで、あっという間に敵を蹴散らした後。
そっとくすんだターコイズブルーの髪を揺らす風に乗せて、想いを紡ぐ。
「……好きです、先輩」
先輩はそんな彼の告白に、少し驚いたように瞳を見開いたけれど。
「うん。私も……優しい月居くんが、好きです」
まるで、演劇のワンシーンかのように――ふたりの想いが今、大団円を迎えるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
コノハ・ライゼ
へぇ、後腐れ無くて楽しそーじゃナイ
演じるのは得意ヨ
相手6
オレは真面目な新任教師
放課後の校内でセンセイのお手伝いってトコ?
先生、荷物運ぶの手伝いますよと廊下で声掛け
生徒の前では厳しい顔も先生の前では和らぎ笑う
先程は胃薬、ありがとうございました
先生は仕事の丁寧さだけでなく、優しい笑顔が素敵だと
生徒達も頼りにしているようですよ
かくいう僕も先生の笑顔を見たくてつい頻繁に……と、
これは公私混同、かな
僕は学校外でも貴女の笑顔を見ていたい、できるだけ長く
駄目ですか?
敵が現れたら先生を背に庇い
【彩雨】ばらまき近付けないよう攻撃
可愛い動物が好きならゴメン、貴女の安全には代えられないから
どうか嫌わないで下さいね
「……へぇ、後腐れ無くて楽しそーじゃナイ」
演じるのは得意ヨ、そう薄氷の瞳を細めてから。
コノハ・ライゼ(空々・f03130)の視線の先には――大きな荷物を前に、少し困った様子の保健室の先生の姿が。
新任教師であるコノハにとって彼女は、職場の同僚であり先輩であり、そして……。
「先生、荷物運ぶの手伝いますよ」
「あっ、ライゼ先生。すみません、有難うございます」
生徒の前では厳しいコノハの、知的美人なその顔に宿る表情も……彼女の前では、優しく和らいで。
自然と零れる笑みと共に、ふたり保健室へ向かって、並んで歩き出す。
そしてー―誰もいない保健室まで、荷物を運び終えた後。
「先程は胃薬、ありがとうございました」
「胃はもう大丈夫ですか? ライゼ先生も無理なさらないでくださいね」
「先生は仕事の丁寧さだけでなく、優しい笑顔が素敵だと、生徒達も頼りにしているようですよ」
心配気に自分を見る彼女に、コノハはそう、笑みで返した後。
「かくいう僕も先生の笑顔を見たくてつい頻繁に……と、これは公私混同、かな」
「え……?」
驚いた様に顔を上げた彼女に。
コノハは囁くように、こう続けたのだった。
「僕は学校外でも貴女の笑顔を見ていたい、できるだけ長く」
――駄目ですか? って。
その時。
『公私混同クマ―!!』
『職場で何やってるんだワン!』
『邪魔してやるぴょん!』
騒がしく乱入してきた、つよくてかわいいアニマルズであったが。
氷纏い煌めく水晶の針の雨が、容赦なくさくっと3体とも秒殺で殲滅して。
「可愛い動物が好きならゴメン、貴女の安全には代えられないから。どうか嫌わないで下さいね」
「嫌いだなんて、そんなわけ……!」
コノハの背後で守られながら、彼女はそう大きく首を振った後。
そっと、その背に凭れて。
「ライゼ先生のこと、真面目で身体壊さないか、私も心配だから……学校外でも、私も貴方を見守っていたい……」
静寂の戻ってきた保健室でふたり――ぎゅっと愛し気に、相手を抱きしめたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
呉羽・伊織
5
アドリブ大歓迎
よしきたコレは得意分野(?)
――なハズ、たぶん、がんばる
(立入禁止の屋上でサボっていれば、真面目で大人しい筈の少女が舞込み)
お、珍しい顔だなー
オレに注意でもしに来た?
何であれ気にかけてくれるなんて嬉しーなー
(笑いつつ然り気無く距離詰め)
――でも、ダメだぜ
一人でこんなトコに来ちゃ
サボりの不良に出会した挙句、知らなくてイイコトまで知るハメになるかもしんないぜ
(なーんて冗談と軽い調子で続けながらも、不意に真面目な顔で壁際へ迫り)
あァ、ソレとも――深入りしに来た?
そーいうコトなら、心行くまで良からぬコトを吹き込んであげるケド
――さて、その前に邪魔モノを排除しよーか
背に隠れてな
すぐ片すさ
(「よしきたコレは得意分野――なハズ、たぶん、がんばる」)
呉羽・伊織(翳・f03578)はそう、自称・得意分野を遺憾なく発揮するべく。
普段は立ち入り禁止とされている、学校の屋上へと足を向けた。
誰も来ないから、サボるのには都合がいい、うってつけの場所。
屋上へと続く扉を開け放てば、漆黒の髪を揺らす春風がふわりと吹いて。
何も遮るもののない空の青が、とても眩しい。
そんな春空の下――ふと、伊織は振り返って。
赤の瞳に舞いこんできた少女に、声を掛ける。
「お、珍しい顔だなー。オレに注意でもしに来た?」
「呉羽くん、やっぱりここにいたんだ」
その少女は、大人しい印象のクラスメイト。
だが、大人しい性格が故にクラス委員を押し付けられ、真面目な彼女は、何かとサボり魔である伊織のことを気にかけていて。
当の伊織も――そんな彼女のお節介が、嫌いではなかった。
いや、嫌いではないどころか、むしろ……。
「――でも、ダメだぜ。一人でこんなトコに来ちゃ」
伊織はさり気なく彼女と距離を詰め、無駄に整った顔に笑みを宿して。
「サボりの不良に出会した挙句、知らなくてイイコトまで知るハメになるかもしんないぜ」
「く、呉羽くん……教室に、戻ろう?」
伊織の口調は、いつも通りの冗談と軽い調子だけれども。
気付けばすぐ傍にある伊織の精緻な容姿に、顔を真っ赤にしながらも、彼女はそう言うだけで精いっぱいで。
照れたように、ふいっと視線を逸らすけれど。
伊織は素直なそんな反応に赤の瞳を細めてから。
不意に真面目な顔で壁際へと迫って……彼女の耳を擽るように、そっと紡ぐ。
「あァ、ソレとも――深入りしに来た?」
――そーいうコトなら、心行くまで良からぬコトを吹き込んであげるケド、と。
そして、耳まで真っ赤にした彼女が顔を上げた、その時。
――さて、その前に邪魔モノを排除しよーか。
これまでナンパな印象であったその表情が、ふっと変化して。
『ここは立ち入り禁止クマ―!』
『校則違反だワン!』
『イケメンの無駄使いだぴょん!』
「背に隠れてな、すぐ片すさ」
彼女を背に、そう言い放った瞬間。
握る黒刀で、邪魔者アニマルズを素早くさっさとぶった斬ってから。
「く、呉羽くん」
明らかにキュンと胸をときめかせている彼女を振り返って。
さァさっきの続きをしよーか、と。普段通りの気さくな笑みを向けたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
重松・八雲
2
アドリブ大歓迎
ふ、儂とて腐っても妖狐
今一度若かりし頃の勇姿(?)を示そう!
(見目は存外男前――口調は真剣仕様で取繕い、いっけなーい遅刻遅刻☆なコテコテ展開からいざ!)
すまない、ぶつかった上にパンを台無しに…というか足も傷めているのでは!
保健室までお連れしよう、少々失礼を!
(言うが早いがお姫様抱っこで走るも先生は留守――ならばと応急処置をテキパキ済ませ、最後にまさかの猫柄絆創膏をぺたり)
愛らしい女性を傷付けてしまい、本当に申し訳ない
この責任は必ず
望む事があれば何でも言ってくれ
君の元気な笑顔を取り戻す為に、全霊を尽くそう
そして次こそは――必ずや御身を守ろう!(流血沙汰回避に素手で敵をとっちめ!)
恋愛ものの王道の出会い方といえば、やはりこれしかないであろう。
――いっけなーい遅刻遅刻☆
いや、それはもう化石だと言ってはいけない。
年代的に、そういう発想にしか至らない点は勘弁して欲しいところであるが。
今一度若かりし頃の勇姿で臨む重松・八雲(児爺・f14006)は、存外男前。
そして、どしん、とお約束通りにぶつかったのは――ひとりの少女であった。
「きゃっ」
「すまない、ぶつかった上にパンを台無しに……というか足も傷めているのでは!」
「あ、いえ、このくらい大丈夫……」
「保健室までお連れしよう、少々失礼を!」
そう言うが早いか、八雲はひょいっと少女をお姫様抱っこして。
その逞しい腕の感触に、元気な印象の彼女は仄かに頬を染めながらも、大人しく保健室へと運ばれる。
だが生憎、保健室に先生は不在で。
ならばと、テキパキと自ら応急処置をする八雲。
その巧みな指の感触に、少女は再びほんのり顔を赤らめつつ。
「ここまでしてもらって申し訳ないわ。でも有難う」
「愛らしい女性を傷付けてしまい、本当に申し訳ない。この責任は必ず。望む事があれば何でも言ってくれ」
少女のそんな言葉に、八雲は大きく首を横に振りながらも。
最後に、まさかの猫柄絆創膏をぺたり。
男前だが豪胆な印象の彼から繰り出された、そんな不意打ちのニャンコに。
思わず、くすくすと笑む少女。
「? いかがされた?」
「ううん、この絆創膏が可愛いなって」
これは思わぬ、天然ギャップ萌えというやつか……!?
八雲は笑顔を取り戻した少女に笑み返して。
「君の元気な笑顔を取り戻す為に、全霊を尽くそう」
『シチュエーションの発想が古いクマ―!』
『てか、パンどうなったんだワン!』
『まさかのにゃんこ絆創膏だぴょん!』
「そして次こそは――必ずや御身を守ろう!」
少女の盾になるように立ち塞がり、握りしめた拳で、現れたアニマルズたちをとりあえず全員ボコった後。
八雲は少女を振り返ると、男前な顔に再び笑みを宿して。
――今度、落としてしまったパンの償いに、猫カフェに食事に行くなどいかがだろうか、と。
大きな背中で守ってくれたその雄姿に頬を染めている彼女を、もふもふ猫カフェデートに誘ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
千家・菊里
6
アドリブ歓迎
世界の危機とあらば
さて一肌脱ぎましょうか
(卒業式後、名残惜しむ様に保健室へ)
先生
俺も貴女の様な素敵な保健医を目指し、頑張ります
そう、本当に――貴女は俺の、憧れで――
(恐る恐る、壊れ物に触れる様に手を取り)
――いつか貴女と並んでも恥じる事のない、立派な人間になりたいと、ずっと、願って、足掻いて――嗚呼、御免なさい
隠し通して、去るつもりだったのに
…今すぐに応えて、なんて贅沢は言えません
だけど、どうか、叶うなら
俺が貴方を守れる立派な姿で帰ってきたら、どうか――
(またその笑顔で、迎えて頂けませんかと泣きそうな顔で笑い)
――そして貴女に危機迫るなら、この身に代えてでも(敵から守る様に構え)
卒業式の後の賑やかな声を、遠くに聞きながら。
「世界の危機とあらば、さて一肌脱ぎましょうか」
卒業証書の筒を握る千家・菊里(隠逸花・f02716)が名残惜しむように足を向けたのは――保健室。
軽くノックして扉を開ければ、少し驚いたように自分を見つめる、先生の瞳。
「千家くん、どうしたの?」
先生はそう小さく小首を傾げるも。
すぐに綺麗な顔に笑顔を宿し、菊里へと告げる。
「卒業おめでとう、千家くん」
「先生、俺も貴女の様な素敵な保健医を目指し、頑張ります」
「応援してるね、頑張って」
そんな菊里の言葉に、先生は大きく頷くけれども。
菊里は、ふっとミステリアスな色を帯びる赤の瞳を細めて。
「そう、本当に――貴女は俺の、憧れで――」
恐る恐る……まるで、壊れ物に触れる様に、細くて白い先生の手を取った。
「……え? 千家、くん?」
その掌の感触に、微かに動揺と紅潮が垣間見える先生。
菊里はそんな先生へと、真っ直ぐに視線を向けながら。
ずっと秘めていた想いを、告げてしまう。
「――いつか貴女と並んでも恥じる事のない、立派な人間になりたいと、ずっと、願って、足掻いて――嗚呼、御免なさい。隠し通して、去るつもりだったのに。……今すぐに応えて、なんて贅沢は言えません。だけど、どうか、叶うなら」
――またその笑顔で、迎えて頂けませんか。
泣きそうな顔で笑い、紡ぐ菊里。
それからふと振り返り、周囲に複数の狐火を生み出して。
『卒業式とかなんかずるいクマ!』
『同級生はどうしたワン!』
『保健室の先生狙うところがあざといぴょん!』
さっさと、邪魔しに現れた現れたアニマルズを炎で燃やしてから。
「――貴女に危機迫るなら、この身に代えてでも」
自分を守ってくれた菊里に、先生はこう告げるのだった。
「千家くん……私、待つのはイヤ」
――すぐに貴方の気持ちに応えたら、ダメかな、って。
大成功
🔵🔵🔵
月永・由良
1
アドリブ歓迎
どうせなら愛らしいお嬢さんの方が燃えるのだけど――仕方ない、やってやろう
(己が先輩の相手が後輩で、放課後に補習を)
折角付きっきりでみているというのに、つれないものだな君は
(ツンとした言動には余裕ぶった態度で返し、反応楽しむ様に煽り)
私が手厳しいから?
心外だな
これでも優しくしているつもりなんだが
(一拍置いて
――君にだけは、特別に
と囁く様に呟いて)
今、何と言ったか?
――ちゃんと集中して、一言一句聞き逃さぬ様にして貰わなくては困るな
兎も角、そのプリントが無事解けたら、今日は特別に褒美をあげようか
(だから君も偶には素直な顔を見せてくれよ、と笑いつつ――敵が現れれば守る様に背に庇い応戦を)
(「どうせなら愛らしいお嬢さんの方が燃えるのだけど――仕方ない、やってやろう」)
月永・由良(氷輪・f06168)はそう、月色の瞳を目の前にいる少年へと向けて。
その視線に気付いた彼は、ふと手を止め、仄かに顔を赤らめるけれど。
ふいっと視線を外すと、ぼそりと呟く。
「……別に先輩に、見てくださいって俺、頼んでないんだけど」
「折角付きっきりでみているというのに、つれないものだな君は」
「だいたい、このプリントをこの時間で全てこなせって、無理だろ!?」
手厳しすぎるんだよ、先輩は、と。
ちょっぴり拗ねたようにそう言う後輩くんに。
「私が手厳しいから? 心外だな。これでも優しくしているつもりなんだが」
由良は小首を傾げ、ふっとひとつ息をついてから。
一拍置いて……そっと、囁くように紡ぐ。
――君にだけは、特別に、と。
「えっ? い、今……何て……」
後輩くんは耳を擽るようなその囁きに、動揺を隠せない様子で瞳を大きく見開くけれど。
「今、何と言ったか? ――ちゃんと集中して、一言一句聞き逃さぬ様にして貰わなくては困るな」
くすりとそう笑んで、由良はクールな印象の瞳を柔く細めてから。
『後輩を誑かしてるクマー!』
『イケメンだワン!』
『おねえさんけしからんだぴょん!』
「兎も角、そのプリントが無事解けたら、今日は特別に褒美をあげようか」
後輩くんをその背に庇いながら、召喚した死霊騎士を放ち、さくっとアニマルズを蹴散らした後。
夜闇の黒髪をふわり躍らせる由良は、プリントをやることも忘れ、自分に見惚れている後輩くんに。
ふっと笑いつつ、こう紡ぐのだった。
――だから君も偶には素直な顔を見せてくれよ、と。
大成功
🔵🔵🔵
ベルナルド・ベルベット
あら、口説くのがお仕事ね?
得意分野よ、全力で遊んであげる
一日お祭り騒ぎだった学園祭の後夜祭の終盤、てトコロかしら
だったらアタシの衣装も納得でしょ
狙いはそうね、保健室の先生
アタシったらオトナだから、お子様には刺激が強いのよ
お疲れ様、センセ。…あら、他人行儀ね、ルナで良いって言ったじゃない
同僚でしょ
学園祭、無事に終わって良かったわね
何もしてないって、アナタずっと走り回ってたでしょ、見てたわよ
足の怪我、ちゃんと手当したの?…してないじゃない、お馬鹿
ほら貸しなさい、いいのよ、アタシこういうの得意なんだから
くたびれた顔して――ご褒美、あげるわ、チョコレート
あら、キスでも貰えると思った?なんてね
敵は踏むわ
今日は学園の文化祭。
その文化祭も、大盛況で幕を閉じて。
今はそんなお祭り騒ぎの余韻を楽しんでいる後夜祭。
でもその後夜祭も、そろそろ終わりを迎え始めていて。
(「あら、口説くのがお仕事ね? 得意分野よ、全力で遊んであげる」)
ふふっと笑んだベルナルド・ベルベット(リーリフラウ・f01475)の、ピンクの瞳が探すのは――。
「お疲れ様、センセ」
「あ、ベルベット先生。お疲れ様です」
アタシったらオトナだから、お子様には刺激が強いのよ――そう、心の中で呟きつつ。
ベルナルドが狙うのは……やはり一番難易度が高いという、保健室の先生。
「……あら、他人行儀ね、ルナで良いって言ったじゃない、同僚でしょ」
そしてすかさず彼女のすぐ隣に座って、暫し会話を交わす。
「学園祭、無事に終わって良かったわね」
「ええ。でも私は特に何もしてないですし。生徒たちが頑張ってくれたから」
そんな言葉を返す彼女に。
ベルナルドは真っ直ぐな眼差しを向けて、言った。
「何もしてないって、アナタずっと走り回ってたでしょ、見てたわよ」
「えっ?」
「足の怪我、ちゃんと手当したの? ……してないじゃない、お馬鹿」
「どうして、そのことを……」
誰にも言っていなかった足の怪我。
なのに、それに気づいてくれたベルナルドに、驚いた様に視線を向けながらも。
「ほら貸しなさい、いいのよ、アタシこういうの得意なんだから」
彼女は、自分の足を這い手当してくれるその細くしなやかな指の感触に、仄かに頬を染める。
――そして。
『高難易度はもう成功させないクマー!』
『何としてでも失敗させるワン!』
『不埒な教師は滅べだぴょん!!』
邪魔しに現れたつよくてかわいいアニマルズたちを、ベルベットは躊躇なく踏んでから。
「くたびれた顔して――ご褒美、あげるわ、チョコレート」
自分を見つめる彼女へと、蕩けるように甘いチョコをひとつまみ、あーんしてあげて。
顔を真っ赤にしている彼女へと、くすりと笑みながら囁く。
――あら、キスでも貰えると思った? なんてね、って。
その高度な口説きテクニックを駆使し、様々なタイプの異性を次々とおとして。
『学園恋愛シミュレーションゲーム』の『ザ・ステージ』を、完全に攻略した猟兵たち。
そして『システム・フラワーズ』へとまた一歩、近づいたのだった。
大成功
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