テレビウム・ロック!~ラン・テレビウム・ラン~
●ある少女の受難
キマイラフューチャーのある路地裏にて。
何やらテレビウムの少女がゴミ箱の影に隠れ、辺りの様子を伺っていた。
少女の顔に浮かぶのは鍵のような映像であり本当の表情は分からない。
だが肩で息をするその様子からは緊迫感が漂っていた。
「ここまで来れば……あ!」
ゴミ箱からひょっこり顔を出して見ればムキムキの男達が何かを探しているのが見えた。
「あっちだパカー!」
「いたパカー!」
どういう訳だか彼らは少女がいる場所が分かるようだ。彼女の方向を指差して仲間を呼びかけると一斉に追いかけてくる!
「あー、もう! いい加減にしてよ! 何なのよ!!」
少女も隠れるのをやめて走り出す。今は小柄な彼女の方が上手く逃げる事が出来ているが、集団相手では追いつかれるのも時間の問題だろう。
少女が何故追いかけられているのか。
何故鍵のような映像を浮かべているのか。
一体何が起きているのか。
全てはこれから分かる……かもしれない。
●鍵は追うもの
「集まってくれて感謝する。今回はキマイラフューチャーで事件発生だ」
グリモア猟兵のカイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)は集まってくれた猟兵達に一礼してから説明を開始した。
手渡す資料にはどこかの町の地図とテレビウムの写真が載せられている。
「一部のテレビウムに『鍵のような映像』が浮かび、そのテレビウム達がオブリビオンに追われるという事件が発生している。今回はそれを解決してきてもらいたい」
カイが確認出来たのは写真の少女『ペチコ』であり、彼女は今まさにオブリビオンに追いかけられている。そのため現場に急行して助け出して欲しいとの事であった。
「彼女は何の力も持たない一般人だ。だからこそ何故追いかけられているのか不思議なんだが……恐らくは映っている鍵に何かあるんだろう。オブリビオン退治と共にその謎も解き明かしてくれたら幸いだ」
現在彼女は『アルパカマッスルブラザーズ』に追いかけ回されている。
現場に急行すればすぐに彼らと戦闘を行う事も可能である。
だが彼女を追いかけているオブリビオンは他にもいるようだ。鍵の謎を解きつつオブリビオンもどんどん撃退しなければならないだろう。
なかなか忙しない仕事になりそうだが、一般人が困っているなら助け出さない訳にはいかないだろう。
「行き着く先がどうなるかは分からないが、同じようなケースが複数件発生しているというのも見過ごせないだろう。大変な仕事になるかもしれないが、よろしく頼む」
ささかまかまだ
ささかまかまだです。
今回はキマイラフューチャーで緊急ミッションです。
『4月30日朝8:30までの完成した成功シナリオ数』で今後の展開が変わるお話となっており、青丸の数がオーバーキル気味になりそうな時等はプレイングを却下させていただく場合がございます。ご了承下さい。
1章では『アルパカマッスルブラザーズ』との集団戦を行っていただきます。
2章も集団戦、3章はボス戦です。
1章はOPが出た直後からプレイング募集、2章以降は追加OPが出た直後からプレイング募集をさせていただきます。
そんなに難しい事はないので気楽に参加していただければと。
シナリオNPC『ペチコ』はごく普通のテレビウムでティーンエージャーです。
猟兵に出逢えば基本的に信頼し、協力的な姿勢を見せます。
それでは今回もよろしくお願いいたします。
第1章 集団戦
『量産怪人アルパカマッスルブラザーズ』
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POW : ポージング
自身の【逞しい肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : ポージング
自身の【躍動する肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ : ポージング
自身の【洗練された肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
イラスト:ヤマトイヌル
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
備傘・剱
…筋肉むっっっきむきの変態と困ってる女の子、どっちに加勢するかなんて、考える余地、無いよなぁ
まずは、この筋肉アルカパっぽいのを退散させる事が重要だな
遊戯守護者を呼び出して、ペチコを守らせるが、出来るだろうか?
まぁ、盾位には…?
敵の攻撃を武器で受けつつ、鎧砕きで筋肉を粉々にしてやろうか
女の子を複数で襲う男に、情状酌量の必要、無いからな
絵面的にも美しくないしよ
で、退散出来たら、医術で診察を試みるぜ
素人に毛が生えた感じだが、多少はマシだと思うしな
ペチコを落ち着かせる事も…できると良いなぁ
出来る限りの事はしてやりたい
原因が解らないと、仲間にも降りかかるかもな
追及はしたいぜ
アドリブ、絡みは好きにしてくれ
●
「助けてー!」
「待つパカー!」
指示された場所まで猟兵達がやって来ると、そこではペチコと変態達の追いかけっこが繰り広げられていた。
「……筋肉むっっっきむきの変態と困ってる女の子、どっちに加勢するかなんて、考える余地、無いよなぁ」
備傘・剱(絶路・f01759)は若干呆れながらも追いかけっこの様を見ていた。
兎にも角にもまずはペチコを救出しなければ。そのためには人手が必要だ。
「来い! 遊戯の中に封じられた守護者よ! 俺に力を貸せ!」
剱が『遊戯守護者召喚』で遊戯守護者を呼び出せば、指示に従いペチコを庇うように変態と彼女の間に割り込んでいく。
普段は小憎たらしい守護者だが、こういう時は役に立つ。
「なんだお前パカー!」
「どうでもいいだろ。女の子を複数で襲う男に情状酌量も説明の必要も、無いからな」
後ろから回り込んでいた剱が不意打ち気味に拳を振るう。ガントレットを身に着けた拳でアルパカの頭をぶん殴れば彼は空に輝く星となって消えていった。
「もしかして猟兵さん? 助けに来てくれたの?」
守護者に庇われたペチコも状況を確認し声をかけてきた。彼女に対しては説明が必要だろう。
「俺は備傘・剱、猟兵だよ。ペチコを助けに来たぜ。色々気になってはいるが……まずはこの変態共を追い払ってからだな」
話は続けながらも拳は振るい続ける剱。アルパカも次々に星になっていくが数はまだまだ多そうだ。
ペチコもあまり状況は分かっていなさそうだが、今は大人しく守護者の後ろに隠れてくれている。
とにかく今は殴るべし。一体でも多くのアルパカを倒すべく剱の拳は唸り続けた。
成功
🔵🔵🔴
摩訶鉢特摩・蓮華
なんでいきなりテレビウムさんの顔に鍵が映ったんだろうね?そんでオブリン(オブリビオンの略)に追われることになってるし…とにかく、今はペチコちゃんを助けないとだね!
初めましてこんにちは、ペチコちゃん!安心して、蓮華は猟兵だよ。ペチコちゃんを助けに来たの!あの変なのは蓮華たちに任せてね!
アルパカさんって可愛いよね!もふもふしてるとことか、つぶらな瞳とか…。
(ちらっと怪人見て)いやぁ~!あんなのアルパカさんじゃないぃ~!こっちに来ないで~!
近寄りたくないから、呼び出した炎の折鶴のビームで全周囲から攻撃だよ!
わざと狭い一本道に誘き寄せて合体させた折鶴の大口径ビーム&特攻攻撃でダメ押しなの!
●
「初めましてこんにちは、ペチコちゃん! 安心して、蓮華は猟兵だよ」
ペチコの側に新しい猟兵も参上した。摩訶鉢特摩・蓮華(紅蓮眼・f09007)だ。
なんでいきなりテレビウムさんの顔に鍵が映ったのか、どうしてオブリン(オブリビオンの略)に追われることになったのか。
疑問は沢山浮かんでいるが、まずはペチコを助けなければ! 彼女からはそんな雰囲気がはっきりと出ていた。
「ありがとう、変なアルパカが追いかけてきてるの!」
「変なの? とにかく蓮華達に任せて、必ず助けるから!」
アルパカといえばもふもふでつぶらな瞳が特徴の可愛らしい生き物だ。
例えオブリビオンだとしても可愛らしいのではないか。そんな事を思いつつ敵の姿を確認した蓮華であったが、すぐにそれを後悔する事となる。
「待てパカー!」
目の前にいたのは、ムキムキの変態アルパカ達である。
「いやぁ~! あんなのアルパカさんじゃないぃ~!」
思わず悲鳴をあげる蓮華だが、彼女も一人の猟兵だ。すぐに臨戦態勢を取るとペチコを護るべく行動を開始する。
「朱華に染まりし焔よ、蓮華の想いに応えて!」
『朱華散華』で炎の折鶴を呼び出すと、何羽もの鶴達が次々に収束していく。
「オブリン、こっちに来ないで~!」
接近戦は生理的に無理であった。なのでとにかく収束させた折り鶴をビームとして扱い次々に発射する!
目の前の変態達は炎に焼かれ、思い切り吹き飛び空に輝く星となった。
だが敵の数は未だに多い。蓮華の苦労は続きそうだ。
成功
🔵🔵🔴
高柳・零
WIZ
鍵の謎ですか…先ずはペチコさんに話を聞いてみたいですね。
そのためにもアルバカマッスルを排除しなければ…。
「何故、鍵の付いた人を追いかけているのですか?」
答えを聞いたら、いきなり指10本全てを敵に向け、ジャッジメントクルセイドを10本落とします。(複数居れば全員に均等に)
「マッチョが女の子を追い回すなんて、完全に犯罪ですよ」
敵の攻撃は見切り、盾受けで止め、止め損なったらオーラ防御で受けます。
敵を倒したら、ペチコさんに話を聞きます。
「災難でしたね。もう大丈夫です」
「ところで、最近鍵が画面に出る以外に変わった事はありませんでしたか?又は、変わった場所に行ったりしましたか?」
アドリブ歓迎です。
●
テレビウムである高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)も現場に訪れていた。
どうして自分には鍵の映像が浮かばず、ペチコには浮かんだのか。
詳しく話を聞きたいがそのためにもまずアルパカ達を排除しなければ。
「何故、鍵の付いた人を追いかけているのですか?」
早速彼らの前に躍り出て質問してみる。彼らも何か知っているかもしれない。
「追いかけたくなったパカー!」
残念、彼らはただの本能に従う脳筋だった。
それならさっさと退治してしまえばいいだろう。
「天よ邪なる力を封じたまえ」
零は可愛らしいフォルムの指をそれぞれアルパカ達へ向けると『ジャッジメント・クルセイド改』をさくっと発動。
すぐに天から光が降り注ぎ、変態達を浄化していく。
ここまでの戦いで敵の数は減りつつあった。まだまだ向かってきているようだが、少しだけならペチコからも話が聞けるだろう。
「はじめまして、災難でしたね」
「うん。でも猟兵さん達が助けに来てくれたから」
零が年の近い同種族という事でペチコも打ち解ける姿勢を見せてくれている。
「ところで、最近鍵が画面に出る以外に変わった事はありませんでしたか? 又は、変わった場所に行ったりしましたか?」
「んー……特には。いつも通り過ごしてたよ?」
早速疑問を投げかけるが彼女も何も知らないようだ。
別のアルパカ達も迫りつつある。彼らを退治しきれば何か起きるだろうか。
その答えに辿り着くべく零も再び戦闘の構えを取った。
大成功
🔵🔵🔵
リア・ファル
共闘・アドリブ歓迎
【心情】
テレビウムさん達が大変だ!
とりあえずオブビリオンを蹴散らして、保護しなきゃ!
追われている原因の鍵…当然、調べてみたいよね
【行動】
まずはペチコちゃんを保護しなきゃ
囲まれそうなら、イルダーナの後ろに乗せて、保護しつつ戦うよ
来たね、筋肉アルパカ!
「それじゃ、フロント・ラット・スプレッド!」
こっちからポージング指示をしたら、釣られちゃうんじゃないかな?
その隙にコードライブラリ・デッキ製の電撃麻痺弾で攻撃しちゃおう
「それじゃ、バック・ダブル・バイセップス!」
無防備な腰に、ショット!
UC【我は満たす、ダグザの大釜】を使用、
素敵な筋トレグッズの数々を配置!
モチロン…罠さ!
●
猟兵達と変態達が混戦を行う最中、一体のアルパカがペチコを捕まえてしまった。
猟兵達が油断していた訳ではない。混沌を極める状況に上手く乗ったアルパカがいただけなのだ。
「どうするパカー」
「分かってないのー!?」
明後日の方向へ走る変態。そんな彼に突然声がかけられた。
「フロント・ラット・スプレッド!」
それはボディビルのポーズ指示だった。思わずポーズを取る変態、投げ出されるペチコ。
「きゃー!?」
「大丈夫、ボクに捕まって!」
彼女を優しくキャッチしたのはイルナーダで駆けるリア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)だった。
「それじゃ、バック・ダブル・バイセップス!」
再びリアが指示を出すと、アルパカは効果音が鳴りそうな勢いでポーズを決めていく。
「隙あり、だね!」
無防備になった敵へと容赦なく電撃麻痺弾を撃ち込めば、その身体は一気に弾け飛んだ!
ペチコを捕まえたアルパカは無事に倒せたが後ろを振り返れば他のアルパカが追いかけてきているようだ。
「お姉さん、大丈夫?」
「任せて! Dag's@Cauldron、今週のオススメ商品の紹介だよ!」
リアは『我は満たす、ダグザの大釜』で今必要な商品を呼び出す事が出来る。今回選択されたのは……沢山の筋トレグッズだった。
道に次々設置される筋トレグッズ。あっさり引っかかるアルパカ達。次々に撃ち込まれる弾丸。
どんどん道が開けていき、リアとペチコは再び猟兵達と合流する事が出来た。
「ありがとうお姉さん!」
「こちらこそ! でもまだ敵はいるね……鍵の事も気になるし、あと少し頑張ろう!」
リアはペチコを下ろして笑いかけると、再び敵陣へと駆けていった。
成功
🔵🔵🔴
山梨・玄信
謎を解きながら戦闘とは、中々難しい事を言ってくれるのう。
それでも、やるしか無さそうじゃが…。
【SPDを使用】
ペチコ殿の前に褌一丁で登場するぞい…何故逃げるんじゃ!わしは味方じゃ!
まあ、仕方あるまい。ポージングされて能力を上げられると厄介じゃから、その前に速攻で敵を倒すのじゃ。その為の褌一丁じゃしの。
全力のシーブズギャンビットに2回攻撃+鎧無視攻撃で、一気に蹴りを付けに行くぞい。
反撃はオーラ防御を展開して、見切りで打点をずらして受け止めるのじゃ。
敵を片付けたら、服を着てペチコ殿を落ち着かせるぞい。
「怖い目に合わせて申し訳ない」
「鍵が出る前に、何か前兆のような事は無かったかの?」
アドリブ歓迎じゃ。
●
「謎を解きながら戦闘とは、中々難しい事を言ってくれるのう」
山梨・玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は戦闘に備えつつ現場へ向かっていた。
やるべき事はいくつかありそうだが、それでもやるしか無さそうだ。
「ぴゃあ!? 新手? 新手なの!?」
「大丈夫じゃ! わしは味方じゃ!」
早速敵とペチコの間に入る玄信。だがペチコは彼の姿を見て思わず悲鳴をあげて逃げ出そうとした。
何故なら玄信の姿が……褌一丁だったからだ。
ビキニパンツのアルパカに囲まれてたもんね。勘違いしちゃうよね。
だが落ち着いてみれば玄信がドワーフで猟兵なのは分かってくれた。目のやり場には困っているようだが、大人しく指示には従ってくれそうだ。
「今こいつらを片付けるから、待っておれ」
玄信は素早い身のこなしでアルパカ達へと接近すると、一気にダガーを振り下ろした!
シーフとしての素早い動きに翻弄され、アルパカ達は次々に急所を討たれていく。
『シーブズ・ギャンビット』の力も相まって玄信の動きは光のようだった。そのためにわざわざ褌一丁で参上していたのだから。
一通り敵を倒しきると玄信はいそいそと服を着ていく。困っていたペチコもやっと安心したようだ。
「怖い目に合わせて申し訳ない」
「ううん、助けに来てくれたのはすぐに分かったから……ありがとう」
まだぎこちなさはあるものの、ペチコは礼をして感謝の意を示す。
しかし敵陣はまだやって来るようだ。それに備えて玄信は再びダガーを構えた。
大成功
🔵🔵🔵
サハル・マフディー
ふゥん、テレビウムの画面に鍵がねェ。
しかもそれがあっちこっちで発生していると来たもんだ。
こりゃあ厄介だねェ、助けてやらないと。
「そこ往くアルパカ、でかい図体して小さいお嬢ちゃんを追い回すもんじゃないよ」
ペチコを身体の下に庇うようにして守りながらアルパカマッスルブラザーズと相対する
「お嬢ちゃん、ここは私が抑えるからとっとと逃げな」
ペチコを逃がし、逃げていくのを確認してからジェットミューテーションを発動
尻尾をジェットエネルギーに変異させ、その尻尾を薙ぐことで衝撃波を発生させる
「さァ、超えられるものなら超えてみせな、オブリビオン!」
アドリブ・連携歓迎
●
アルパカの数はかなり減ってはいるものの、あとひと押し必要なようだ。
そこに現れたのはサハル・マフディー(神の信徒は紫煙と共に・f16386)であった。
「ふゥん、テレビウムの画面に鍵がねェ」
事象の出処は分からないが、困っている人が目の前にいる。とにかく今はペチコを助けてやらないと。
「そこ往くアルパカ、でかい図体して小さいお嬢ちゃんを追い回すもんじゃないよ」
サハルは大きな身体でペチコを庇うように立ち塞がると、アルパカ達を睨みつけた。
「なんだパカー!」
「あんた達はどうでもいいさ……お嬢ちゃん、ここは私が抑えるからとっとと逃げな」
「ありがとう、猟兵さん!」
ペチコが逃げたのを確認すれば遠慮なく戦う事が出来る。
サハルは自らの竜の尻尾をジェットエネルギーに変異させると、それで一気にアルパカ達を薙ぎ払った!
『ジェットミューテーション』で生み出されたパワフルなエネルギーはアルパカ達を弾き飛ばし、次々に星へと変えていく。
「さァ、超えられるものなら超えてみせな、オブリビオン!」
「この人強いパカー!?」
尻尾から生み出される衝撃波は残ったアルパカ達を殲滅していった。
あとはペチコを助けるだけだ。逃げた彼女の側まで行くと、ペチコは安心したような雰囲気でサハルを見上げている。
「もう大丈夫だよ。あいつらはみんないなくなったからね」
「良かった……本当にありがとう!」
分からない事は沢山あるが、これで一件落着だろうか。
集った猟兵達がそう思いだした頃……事態は再び動き出す。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『イソギンチャク怪人』
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POW : テンタクル・テンペスト
予め【触手を振り回しておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : ウネウネ・アネモネ
自身の肉体を【ウネウネモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : ポイゾナス・ポリプ
【頭部】から【毒針のついた触手】を放ち、【麻痺毒】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:伊藤あいはち
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●目的地は探すもの
突如ペチコの画面からアナウンスが流れ始めた。
『ナビを開始します、ナビを開始します、目的地へ向かって下さい』
気がつくと彼女の顔に浮かぶ画面も変わっている。鍵ではなく地図が映し出されているのだ。
目的地として表示されているのはただの空き地のようだが……。
「ここに向かえば何か分かるかも……行ってみてもいいかな?」
ペチコも場所に心当たりはないようだが、やはり何かが気になるようだ。
早速皆で移動を開始しようとしたその時。
「シュルルル! そのテレビウム渡すシュル!」
「ポセ男様が待ってるシュル!」
突然後方から大量の『イソギンチャク怪人』が出現した!
変態を倒したと思えば別の変態の集団が出現したのだ!
どうやら追いかけっこは続くようだ。今度はペチコを目的地まで導きながらの戦闘となる。
忙しない戦いに備えつつ、猟兵達もペチコも再び走り出していく。
リア・ファル
ペチコちゃんの画面が変わった!?
この目的地は…考えるのは後だ、ボク自身も座標をマッピング!
出発しよう!
イソギンチャク怪人…! 追ってくるの?
それじゃあちょっと手荒に…戦艦式ナビゲーション発動!
ペチコちゃん、しっかり捕まってて!
道順、コース取りなどなど、「情報収集」の上でイルダーナを走らせていく
監視カメラや動体センサーも「ハッキング」して、敵の位置把握もオッケー
伸びてきたウネウネをヌァザで斬る!
ペチコちゃんに触れさせるわけには行かないね!
UC【慧眼発動】!
避けては斬る「カウンター」!
UDCアースじゃイソギンチャクを食べる地域もあるらしいし、
ナマス斬りにしてあげるよ!
ロシオ・サントス
「アンタらみたいな怪しい輩はそう居ないね!早速成敗だ!」
……え、さっきは筋肉モリモリマッチョマンのアルパカが居たって?この辺超ヤバいね!
今回は宇宙バイクに乗って参戦するよ
ペチコちゃんって子の画面にナビが出てるから、戦闘前にちょっと失礼して覗かせてもらおう。挨拶もしておこうね
行き先確認して…オッケー、任せておきな!
早速進行の邪魔にならないようにゴッドスピードライドで怪人を撹乱しに行くよ
ウネウネモードになると伸縮性が出てリーチが伸びるらしいから、それに注意してヒットアンドアウェイ戦法で行くよ
ただ突撃するだけじゃなくてジャンプして踏んづけたりしてもいいかな
味方の邪魔しないようにアドリブ、連携歓迎です
●
ペチコに映し出された地図を確認した猟兵達は、早速目的地へと向かうべく動き始めた。
「この目的地は……ううん、考えるのは後だ。出発しよう!」
まずはリアが先行する事となる。イルダーナにペチコを乗せて、マッピングした目的地を確認すれば一気に町を駆けていく。
「シュルルルー!」
後ろを振り返ればイソギンチャク怪人達も追いかけてきているようだ。うにゃうにゃ動く様が気持ち悪い。
「ちょっと手荒に運転するね! ペチコちゃん、しっかり捕まってて!」
「うん!」
ペチコがしっかり捕まるのを確認すれば更にイルダーナの速度を上げていく。
機動戦艦ティル・ナ・ノーグの技術を活かした戦艦式ナビゲーションも併用すれば確実に最短ルートを割り出す事が出来ていた。
キマイラフューチャーには町中にハイテクな機械も設置されている。それらをハッキングすれば沢山の目として運用する事だって可能だ。
だが敵の数も多い。何体かのイソギンチャク怪人が先回りして足止めをしようとしてきたのだ。
ウネウネとした触手を伸ばす怪人。このままでは絡め取られてしまう。
「どうしよう!?」
「限定状況を入力(インプット)、予測結果を反映(フィードバック)。大丈夫、その一撃は、もう『知ってる』よ」
突如リアの目が輝いた。未来を擬似演算する事で予測し回避する『慧眼発動』による力だ。
リアは華麗なドライビングテクで触手を避けきると、すれ違いざまに魔剣型デバイス・ヌァザで怪人達を斬りつけていく。
「UDCアースじゃイソギンチャクを食べる地域もあるらしいし、ナマス斬りだね!」
「すごい、格好いい!」
こうして二人は順調に目的地までの道を進んでいく。だが敵もまだ必死なようだ。
猟兵とペチコを追いかける怪人達の間に、新たに一つの影が躍り出た。
「アンタらみたいな怪しい輩はそう居ないね! 早速成敗だ!」
宇宙バイクで現れたのはロシオ・サントス(アンプ・イット・アップ・f13894)。
ペチコの画面に地図が浮かんだ頃に現場へと到着し、別行動を取っていた猟兵だ。
出発直前にペチコ達と挨拶も済ませており、目的地も把握している。
「ごめん、お願いするね猟兵さん!」
「任せて! ペチコちゃん達は先に行ってて!」
ロシオの目的は怪人の足止めだ。宇宙バイクを使えば後で合流する事も容易だろう。
「シュル!?」
「聞いたよ、さっきは筋肉モリモリマッチョマンのアルパカが居たって? この辺超ヤバいね!」
軽口を叩きながらもしっかりとエンジンを吹かすロシオ。勢いよくバイクを走らせれば怪人達を何体かを轢き飛ばし星へと変えていく。
勿論怪人達も黙って攻撃を受ける訳ではない。触手を伸ばしロシオを捕捉しようとしてきたのだ。
「うぇ、気持ち悪い……でもあたしは簡単に捕まらないよ!」
『ゴッドスピードライド』でバイクを道幅に合った形に変形させれば、一気に触手を回避していく。
ハンドルを巧みに操りウィリー走行で敵へとぶつかってみたりもする。
「シュルルー!!」
「やっぱりヌメヌメしてる……! あとで洗車しないとだね」
激しく動いているがロシオは余裕の表情だ。気がつくと目の前の敵はうまく倒しきっていた。
だが後方には更に増援の怪人達が迫っているのも確認出来る。
「……一旦先に進もうか、先に目的地まで行けば何か分かるかも」
敵の多さから進む事を判断するロシオ。猟兵達の活躍によりペチコも確実に目的地へと近づいていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
高柳・零
WIZ
【遺跡酒場】
「サハルさん、ペチコさんと蓮華さんをお願いします。自分はしんがりを務めます」
ペチコさんはマスターと蓮華さんとサハルさんに任せ、味方を攻撃から守ります。
盾受けとかばうで壁になりましょう。
常にオーラ防御を展開しておき、どこから攻撃を受けてもいいようにしておきます。毒は毒耐性で耐えてみせます。
「触手が女の子を追い回すなんて、もっと犯罪ですよ」
「ポセ様…ポセイドンですか?」
ちょっとカマをかけて情報を引き出してみます。
攻撃はUCで。出来るだけ多くの標的を指差し、纏めて片付けます。
アドリブ歓迎です。
備傘・剱
【遺跡酒場】
山の幸の次は、海の幸か
統一感がないなぁ
ペチコ、一応、聞いておくが、知り合いじゃない、よな?
遠距離から、誘導弾と衝撃波を飛ばして弾幕を張るぜ
サイコキネシスで触手を纏め、仲間が切り込む隙を作るぜ
ペチコには物陰に隠れてて欲しい所だが…
物がイソギンチャクなだけに粘着質っぽいよなぁ
ペチコへの流れ弾や、攻撃をガントレットで受け流すぜ
俺への攻撃よりもそっちを優先しておこうか
俺は、怪我には慣れてるがペチコはそうではあるまい
所でよ、ポセ様って誰だ?
想像するにこの現象を起こしてる奴ってのはわかるんだが…
ここまで、律儀にやってきてやったんだ
教えてくれたって、良いと思うが
アドリブ、絡み、好きにして欲しい
山梨・玄信
【遺跡酒場】
新手か!ふむ、よく見たら見知った顔も多いし共同戦線と行くかの。
【SPDを使用】
防御は他の人が受け持ってくれそうじゃし、わしは敵の排除に回るぞい。気弾を2回攻撃で連射し、2箇所に撃ち込んで速攻で倒すぞい。
相手が伸びて細くなる前にケリを付けるのじゃ。既に細くなっていたら、接近して同じ攻撃を確実に当てるぞい。
反撃は第六感と見切りで躱すのじゃ。避け損なったらオーラ防御で耐えるぞい。攻撃が読みにくそうなのでな。
「わしの気弾とお主らの伸びる速度。どっちが早いか勝負じゃ!」
「 サハル殿、お気遣い感謝じゃが、わしもそれなりに足が速いからのう。自分で走る…安心せい。もう脱がんからの」
アドリブ歓迎じゃ
摩訶鉢特摩・蓮華
【遺跡酒場】
ンモー!さっきといい今といい、どうして揃いも揃ってキモイオブリンしか出てこないの!? もっと可愛いオブリンプリーズ!(切実)
でもみんなが一緒でホントによかった!これでなんとか戦えそうなの!
POW
逃げながら戦うのってけっこう大変なの…
「サハルさん、乗せてくれるの?ありがとう!さあ、ペチコちゃんも乗って!」
ペチコちゃんを抱えてサハルさんの背に飛び乗るね!
「ペチコちゃん、サハルさんにしっかり掴まっててね!」
蓮華は敵の方に向いて立ち上がって、相手の攻撃に備えるよ!
触手を伸ばしてきたらチェシャ猫の爪で切り落とすね!
逆にカウンターで複数一度に切り裂いてあげるよ!
足を狙うと効果的かな?
サハル・マフディー
【遺跡酒場】
やれやれ、またしても追いかけっこかい。忙しないったらありゃしないねェ。
まァ乗りかかった舟だ、付き合うとするよ。
再びジェットミューテーションを発動、両前脚と両後ろ脚をジェットエネルギーと化す
「お前達、追いつかれるよ!乗りな!」
ペチコや同行する仲間たちを必要に応じて背中に乗せて駆ける
追いかけてくるイソギンチャク怪人にはエネルギーの噴射をぶつけて攻撃
「劔、ポセ様じゃァない、ポセ男様だ。どの道謎の人物には変わりがないがねェ……さしずめお前達のボスってところかい?」
可能であれば、変態イソギンチャクの伸縮自在の身体を剛腕で締め上げつつ尋問も敢行
アドリブ・連携歓迎
●
先程の戦いで見知った顔を確認し合う者達もいた。
怪人達の増援に合わせ、今度は彼らがペチコを案内する事となる。
その面々……遺跡酒場のマスターと常連達は、敵を迎え撃つ者と先へ進む者に分かれて行動を取っていた。
「山の幸の次は、海の幸か。統一感がないなぁ」
なんだか呆れながらもしっかりと誘導弾と衝撃波を飛ばして怪人達を迎撃するのは酒場のマスターである剱。
激しい弾幕は纏まって行動する相手には効果覿面、うまく足止めの機能を果たしている。
「わしの気弾とお主らの伸びる速度。どっちが早いか勝負じゃ!」
ウネウネと触手を伸ばす怪人達に高速の気弾をぶつけて彼らを倒すのは玄信。
仲間がしっかりと互いを守り合っているため彼は全力で攻撃に回る事が出来ていた。
「触手が女の子を追い回すなんて、もっと犯罪ですよ」
テレビウムらしい可愛らしい表情はそのままに敵の攻撃をしっかりと受け流しているのは零。
身体をオーラで覆う事で怪人達の嫌らしい毒攻撃も中和しながら立ち回っている。
彼ら三人はペチコを仲間に任せ、イソギンチャク怪人の数を減らすべく行動を取っていた。
先行する仲間とは付かず離れず適度な距離で護衛に回る。そのためにも敵の攻撃を積極的に受けているため多少の怪我はやむを得ない。
「シュルッ!」
「っとと、危ない危ない」
なんとかペチコを確保しようと伸ばされた毒針は剱がガントレットで弾き飛ばし。
「毒にならある程度耐えられます。壁は任せて下さい」
「恩に着るわい、攻撃は任せるのじゃ」
壁となった零が仲間を守れば玄信がすかさず敵へと蹴り込み。
三人は息の合ったコンビネーションで次々に怪人達を追い込んでいく。
しかし本領発揮はこれからだ。三人は猟兵らしくユーベルコードによる連携も得意としているのだ。
「そろそろもっと数を減らすか。これで吹き飛ばしやすいだろ」
まずは剱が『サイコキネシス』で怪人たちを縛り上げ、二人の方へとぶん投げる!
「助かります。それでは……天よ邪なる力を封じたまえ」
「わしも攻めるぞ! はっ!」
零が『ジャッジメント・クルセイド改』、玄信が『神聖気弾』を飛ばされた怪人達へ撃ち込めば見事なホームランが決まった!
こうして三人は迫っていた追手達を全て倒す事が出来た。だが戦闘の最中に合間のくぐり抜け先へ進んだ怪人もいるようだ。
だが猟兵達は焦らない。ペチコを守る仲間の事も信頼しているからだ。
「ンモー! さっきといい今といい、どうして揃いも揃ってキモイオブリンしか出てこないの!?」
「やれやれ、またしても追いかけっこかい。忙しないったらありゃしないねェ」
ペチコを守りつつ先行する事になったのは蓮華とサハル。
サハルは『ジェットミューテーション』で四脚をジェットエネルギーに変形させ、広い背中に蓮華とペチコを背負って前進していた。
「多少の敵なら迎撃できるが……蓮華、やれるかい?」
「任せて! ペチコちゃんはサハルさんにしっかり掴まっててね!」
「うん、ありがとう!」
進行速度は落とさずに敵をエネルギーで迎撃しつつサハルは状況を確認していた。
自分一人では敵を全て倒す事は出来ない。だが今は仲間がついている。
蓮華もサハルの背中の上でしっかりと立ち上がると、迫り来る怪人達へ向き合い攻撃の構えを取った。
「みんなが一緒でホントによかった! これでなんとか戦えそうなの!」
指先を怪人達へ向けしっかり狙いを定めて。狙うは彼らの細くて変な足元だ。
「シュルルー!」
「空間ごと切っちゃうよ!」
『チェシャ猫の爪』により生まれた空間断裂が見事に怪人達の足元へ命中し、綺麗にその身を切り裂いた。
足と身体を分離させられた怪人達はそのまま消滅していく。
「見事だねェ。私も手伝うよ」
サハルも負けじとエネルギーで次々と敵を吹き飛ばし、どんどん進路を開けていく。
「二人共格好いいよ!」
「えへへ、ありがとう!」
「頼りにされるのは悪い気がしないねェ」
どこか和やかな女子会的ムードも出しつつ三人は先へと進んでいく。
目的地の近くまで来れば敵もあと僅かになっていた。
怪人はもう抵抗出来そうにない。それならここで合流し、敵に情報を吐いてもらおうという事になったのだが……。
「それで……ポセ様……ポセイドンですか?」
「ここまで律儀にやってきてやったんだ。そいつについて教えてくれたって、良いと思うが」
まずは零と剱が怪人へと詰め寄る。片手に武器を構えてしっかり脅しの姿勢だ。
「絶対話さないシュル……」
しかし怪人も最後の誇りを示すためか口を割らない。口元の触手はウネウネしてるけど。
「二人共、ポセ様じゃァない、ポセ男様だ。さしずめお前達のボスってところかい?」
今度はサハルが詰め寄った。脅しが効かないと判断すれば身体を剛腕で締め上げる尋問で対応だ。
「いだだだッ! ポセ男様はボスでシュル! そこのテレビウムを攫うように言ってシュルル!」
最後の誇りは一瞬で消え去った。口をもごもごさせつつ答える怪人だが、あまり詳しい状況は分かっていないようだった。
何にせよ目的地まで連れていけば何か使えるかもしれない。猟兵達は怪人を締め上げて再び道を進みだした。
「ペチコちゃんの顔、戻るといいね」
「うん……もう追いかけっこも疲れたし……」
蓮華はペチコと談笑しながら道を往く。女子会モードは継続中だ。
「わしは目的地まで走ろうかのう」
「えっと……」
玄信が早足の構えを取ると出会いの瞬間を思い出したペチコが不安げな顔をした。
やっぱり褌は刺激が強かったようだ。
「……安心せい。もう脱がんからの」
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『海神ポセ男』
|
POW : ヒッポカムポスわっしょい
自身の身長の2倍の【金色のたてがみをもつ海馬の引く馬車 】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD : クロノス激おこ
【触手の先】を向けた対象に、【麻痺状態にする電撃】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : アムピトリテさまさま
【毒を持つ蟹足】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
イラスト:阿賀之上
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「レド・ダークライト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●カウントは待ってみるもの
敵に追われつつも目的地へ着いた猟兵とペチコ達。
目的地は地図の通り広い空き地であった。
「本当にここが……えっ!?」
辺りをきょろきょろとしていたペチコであったが、突如彼女の身体に異変が起きた。
液晶の画面を中心に彼女自身が光りだしたのである!
液晶には「14:59:59」の数字が浮かぶ。どうやら何かの時間のカウントのようでどんどん0に近づいているようだ。
先程まで普通に話していたペチコであったが今は全く動かない。
どうやらこのカウントが終わるのを待てばいいようだが……?
「シュルッ!?」
「ほんと激おこ。やってらんない」
突如連れてこられた怪人が悲鳴をあげる。彼の身体が別の触手によって貫かれていたのだ。
その触手の主は海洋生物をつなぎ合わせたかのような怪人であった。
「そのテレビウムは邪魔。ハーデースのとこ行き」
言っている事はよく分からないが、彼はペチコに対して殺意を向けているようだ。
そんな彼こそが 『海神ポセ男』。ペチコをここに連れてくる事を阻止すべく怪人達を動かしていたオブリビオンだ。
ポセ男は猟兵にも強い敵意を向けている。戦闘を避ける事は不可能だろう。
ペチコのカウントが終わるまではあと15分程。
その間彼女を守りながらポセ男を撃退する必要がありそうだ。
カウントさえ終われば何かが起きる。
そんな予感を皆が胸に抱きつつ、最後の戦闘が始まる!
サハル・マフディー
【遺跡酒場A】
はァん、カウントダウンか。分かりやすく表示させてあるのはいいことだが、果たして何をやっているんだろうねェ?
何かの処理でも走らせているんだろうか……?
海神ポセ男、なるほどそのまま名前だったのか。
随分とけったいな見た目をしているじゃないか、分かりやすくて実にいいねェ。
真の姿を解放、両腕に黒い炎を纏う
「私の拳は頑丈だ。魚共の鱗なんぞガラスのように砕いてやるさね!」
前衛に立って、灰燼拳で積極的に殴り掛かる
ペチコを守り、仲間も守る形で立ち回ることを意識
アドリブ・連携歓迎
備傘・剱
【遺跡酒場A】
海神ポセ男…?
怪人の間違いじゃないんだ
名前、ちょっとは気にした方がいいぞ
ペチコに近づかせない様、接近戦を仕掛ける
先制攻撃で切り込んだら、二回攻撃で切り込む
見た目、蟹っぽいからな
鎧砕きをかまして中身を出してやる
ガントレットで触手を受け流しつつ、カウンター気味に麒麟閃を叩き込んでやるぜ
ワイヤーワークスをロープワークで操って、動きの邪魔をしてやる
俺は、ペチコの様子を気にしておくが…
変化があったら、すぐに駆け寄れるようにしておく
何やりたかったか知らないが、邪神の野望ってのは潰えるのが世の常って奴だ
これに懲りたら、二度と、狙わないことだな
世界も、女の子も、よ
アドリブ、絡み、好きにやってくれ
高柳・零
POW
【遺跡酒場A】
ええ!テレビウムにこんな能力が…ってペチコさん!しっかりしてください!
ダメですか…一体何が?
「ポセ男…名前だったんですね…」
味方の壁になる為、盾受け、武器受け、オーラ防御を展開。かばうで味方を守ります。毒や電撃にも耐性はありますよ。
強力な攻撃は無敵城塞で弾きます。
「何か…中二病患者っぽいですね…。まあ、遥か昔からある病ですが」
触手で多方面から攻撃して来たら見切りで動きを読み、範囲攻撃で弾き飛ばします。追撃のバスタードソードの2回攻撃で斬り落とします。
「ですから、女の子に触手とか犯罪ですよ!大人しく牢屋(骸の海)に行ってください」
アドリブ歓迎です。
●
猟兵達は各々ペチコを守るように、あるいはポセ男を狙って動き出した。
「海神ポセ男、なるほどそのまま名前だったのか」
「ポセ男……名前だったんですね……」
「怪人の間違いじゃないんだ。名前、ちょっとは気にした方がいいぞ」
サハル、零、剱はポセ男の正体になんだか納得したり名前を気にしたりもしつつ一気に敵へと駆けていく。
接近戦で敵を抑え込む事が出来るのならばペチコも守る事が出来るはず。三人とも考えが近いからこそ連携も取りやすかった。
後ろを見やればペチコが動かず光り続けている。
それに対する三人の考えは戦法と違ってバラバラであった。
何かの処理でも走らせているんだろうか、と推測するサハル。
同じテレビウムとしてペチコの身に起きた異変を気にし、心配する零。
事情は分からないが変化があればすぐに駆け寄らねば、と気遣う剱。
だが三人とも今すぐ目の前のオブリビオンを倒しておかなければと思う気持ちは一緒だ。
「お前らもまとめてハーデースのとこ行き」
海神ポセ男も黙って猟兵達を待つわけではない。その背中から伸びる蟹足に力を籠めれば、迫り来る猟兵達へと思い切り振り下ろす。
だがその攻撃は蟹足よりも硬い何かに阻まれた。『無敵城塞』で超防御モードと化した零が飛び込み受け流したのだ。
「何か……中二病患者っぽいですね……。まあ、遥か昔からある病ですが」
防御を解除し攻撃の構えを取る零だが、流石にすぐには動けない。そこを狙って今度はポセ男の蛸足触手が槍のように襲いかかった。
「随分とけったいな見た目をしているじゃないか、分かりやすくて実にいいねェ」
触手達は黒い炎に阻まれ零へとは届かなかった。炎の主はサハルであり、彼女の拳が触手を燃やしていたのだ。
彼女の拳は力強い黒い炎に包まれていた。これが彼女の真の姿である。
「私の拳は頑丈だ。魚共の鱗なんぞガラスのように砕いてやるさね!」
『灰燼拳』による強烈な拳が叩き込まれ、ポセ男の蛸足は一気に焼け焦げる!
どこか美味しそうな香りが漂っているのは気の所為だろうか。
「素直に海の幸にでもなってた方が良かったんじゃないかい?」
「くっ……アムピトリテさまさま」
ポセ男も負けじと再び蟹足での攻撃を試みだした。毒を宿したその足に無防備に触れるのは危険だろう。
だが思うように足を動かせず、思わず小首をかしげるポセ男。よく見ると蟹足にワイヤーが絡みついているではないか。
ワイヤーの先には鋼鉄製のハンマーが括り付けてある。炎に焼かれる衝撃でこれを巻きつけられていた事に気づけなかったようだ。
「来たれ、麒麟!」
ポセ男の後ろで声が響く。ワイヤーを持った剱が敵の死角へと潜り込んでいたのだ。
「我が身に宿りて、疾走せよ。この地、汝を妨げるもの、一切無し!」
轟音が鳴り響き、剱は衝撃と共に強烈な後ろ回し蹴りを叩き込む!
『麒麟閃』により彼自身が強靭な武器と化している。迸る紫電は更に地を駆け巡り猟兵達を支えた。
「女の子に触手とか犯罪ですよ! 大人しく牢屋(骸の海)に行ってください」
更に追い打ちとばかりに零もバスターソードで斬りかかる!
電撃で弱った触手はあっさりと切り落とされ、地に落ちる前に溶けていった。
全ての触手を切り落とせた訳ではないが、敵の戦力は確実に削げているようだ。
「何やりたかったか知らないが、邪神の野望ってのは潰えるのが世の常って奴だ」
その身に紫電を宿しながら剱がポセ男に声をかける。
「これに懲りたら、二度と狙わないことだな。世界も、女の子も、よ」
どこか優しさも含んだ剱の言葉であったが、ポセ男に懲りている様子はない。
戦いはまだ続きそうだ。三人の猟兵もそれに備え、態勢を整えてポセ男へと更に攻撃を加えていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
摩訶鉢特摩・蓮華
【遺跡酒場B】
意識まで奪われてしまうくらい面白い動画なのかも!蓮華も見てみたいなぁ…
それにしても、なんでこう立て続けにキモイオブリンばっかり出てくるのかな!こんなのが海神とか詐欺もいいとこだよ!(ぷんすか)
POW
仲間の牽制攻撃に合わせて、違う角度から念力で念動波を叩きつけるね!
仲間のダッシュに合わせて、蓮華も回り込むように敵に接近するよ!
敵の攻撃は両手の鉄塊剣や念力で弾き飛ばすね!できれば他の仲間の方も念力でフォローできたらいいかな。
仲間とは別方向からタイミングを合わせて鉄塊剣で斬りつけるよ!念力で追撃も忘れずにね!
「悪党としてはある意味正しいけど、そういうの蓮華は大嫌い!」
山梨・玄信
【遺跡酒場B】
何じゃ、ペチコ殿。重い動画でも読み込んでいるのかの?
…意識まで奪われるとは…何事じゃ?
【POWを使用】
先ずは範囲攻撃で牽制して、敵の動きを観察じゃ。
ある程度見切ったらダッシュで接近し、第六感と見切りで攻撃を躱しながら鎧無視攻撃を2回攻撃で叩き込むぞい。
避けられない時に備え、オーラ防御は常に展開。
毒と電撃は耐性で抵抗するのじゃ。
懐に入ったら、必殺の灰燼拳をお見舞いじゃ!
「失敗した部下を始末するとは…正に悪人じゃな」
「これがわしの切り札じゃ!」
アドリブ歓迎じゃ。
●
空き地にて戦闘は続く。
蓮華と玄信は戦闘の合間を縫ってペチコの様子を見に行ったりもしていた。
彼女のカウントは刻一刻と減りつつあるが、その輝きは変わらず彼女自身も微動だにしない。
「重い動画でも読み込んでいるのかの? 意識まで奪われるとは……何事じゃ?」
「意識まで奪われてしまうくらい面白い動画なのかも! 蓮華も見てみたいなぁ……」
画面は光っているだけで何かが映っている訳ではなさそうだ。ペチコだけが何かを見ているのだろうか。
「ポセ男を忘れるな、激おこ」
猟兵からの攻撃を受け続けていたポセ男だが、二人が全然自分に注目していないと気付くと怒りを示してきた。
「だってキモイんだもん! こんなのが海神とか詐欺もいいとこだよ!」
怒りの言葉を返す蓮華。筋肉アルパカ、イソギンチャクに続いて海の生き物キメラだもんね。仕方ないよね。
「分かった分かった……お望み通りボコボコにしてやるぞい」
一方玄信は諭すような言葉をかけたが……次の瞬間には戦意を滾らせポセ男へと向かっていった。
蓮華も別の方向に走り出し、二人で早速攻撃だ。
「念力集中!」
『念力』で生み出された念動波は蓮華の腕からジグザグに飛び回り、ポセ男の後頭部に思い切りぶち当たった。
反撃に触手をお見舞いしようとするがそれは玄信の投げダガーにより阻まれる。
「ちょこまか鬱陶しい」
「それが狙いじゃからのう……卑怯なのはお主も変わらんじゃろ」
二人は牽制攻撃を仕掛けつつ確実に敵の懐を目指して動いていた。
触手が道を阻んできても、蓮華の鉄塊剣と玄信の身のこなしの前では敵ではない。
二人はあっという間にポセ男の目の前まで躍り出た!
「さっきの行動見ておったぞ。失敗した部下を始末するとは……正に悪人じゃな」
「悪党としてはある意味正しいけど、そういうの蓮華は大嫌い!」
ポセ男は連れてこられたイソギンチャク怪人を粛清していた。二人にとってはそれも許しがたい行動だったのだ。
もちろん怪人も許せないが……より卑怯な悪人がいるなら成敗しなければ!
「これがわしの切り札じゃ!」
「行くよ……吹き飛んじゃえっ!」
玄信の『灰燼拳』と蓮華の『念力』も乗せた斬撃が同時に振るわれ、ポセ男は思い切り後方の壁へと叩きつけられた!
ポセ男の背面、蟹足が何本か砕けたのが見えるが彼もまだまだ闘志を燃やしているようだ。
蓮華と玄信もまだまだ戦いを続けるつもりだ。激しい戦いはまだ続く。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リンセ・ノーチェ
アドリブ・連携歓迎
オブリビオンが消してしまいたいものは
僕たちにとって大切なものだと思うから
「…加勢に来ました、ペチコさんを守って下さい…!」
ペチコさんは動けないから守る猟兵が必要
その役目は任せ、僕は敵を惹きつけペチコさんから離していく
ユーベルコードで召喚した夜鷹とは五感の共有は最低限で
敵の攻撃が定まらない様に蟹足の周りを囮として飛び回って貰うね
「行って、夜鷹!捕まっちゃ駄目だよ!」
夜鷹も僕も敵攻撃は【見切り】回避、動き回って敵を翻弄
逃げて惹きつけられる範囲で攻撃もするね
精霊銃とエレメンタルロッドで【フェイント】を混ぜた【二回攻撃】を
どんどん撃ち込み、敵に冷静な判断を下す暇を与えない様に頑張るよ
レイン・ブランディ
間に合ったかしら?とにかく時間をしのぐことが必要なようね。
使徒召喚を使って土の力をもった使徒を呼び出すわ。土壁を作れば電撃や毒を防げるはずよね。
足りなければどんどん追加するまでよ。
護衛だけでなく攻撃にも手が回りそうなら土粒てを放って攻撃させるわ。
わらわ自身は水を操る力はあるけど、あまりこの相手には効かなさそうね。
一応聖杯を使って水を操り、細く渦を巻きドリルのように尖らせた水を仕掛けては見る。
他臨機応変に対応していきたいわね。
このまま世界を滅ぼさんとする輩の好きにさせるわけにはいかないわ。
[アドリブ・連携可]
ロシオ・サントス
「なに、ハーデース?アンタの友達?じゃあ怪人だね!」
そんなヤツのところにペチコちゃんを行かせるわけにはいかない!
ペチコちゃんの状態は気になるけど…とにかく今は敵の相手をしなきゃだね
『錬成カミヤドリ』で本体、即ちクラシックギターを複製してポセ男を囲もう
パフォーマンスも兼ねて複製ギターを搔き鳴らして気が散るように仕向けたり、なんならそれでぶっ叩いちゃおう。ちょっとパンクっぽいかな?
あたし自身は複製ギターの陰に隠れながら動くよ
複製ギターも17個しか作れないから大事に使いたい
敵も元々命中率に高い攻撃を持ってるようだし、上手く撹乱して攻撃に当たらないように注意しながら動きたいね
連携、アドリブ歓迎です
●
どんどん押し込まれていくポセ男。そんな彼からペチコを守ろうと三人の猟兵が彼女の側へと駆け寄っていた。
「なに、ハーデース? アンタの友達? じゃあ怪人だね!」
ハーデースって死の神様とかだったっけ。そんなヤツの所にペチコちゃんを行かせるわけにはいかない!
ロシオは宇宙バイクから降り、ポセ男にびしっと宣言。
「……加勢に来ました!」
戦闘の音を聞きつけてやってきたのはリンセ・ノーチェ(野原と詩と・f01331)。
オブリビオンが消してしまいたいものはきっと僕たちにとって大切なもの。
そうでなくても目の前で命を狙われている人がいるなら助けなくては。
「間に合ったかしら? とにかく時間をしのぐことが必要なようね」
レイン・ブランディ(雨を司る女神・f16511)も聖杯を携え空き地へとやって来た。
このまま世界を滅ぼさんとする輩の好きにさせるわけにはいかない。
そのためにはカウントが終わり切るまでペチコと呼ばれた少女を守りきらなければ。
三人の猟兵は顔を見合わせ、すぐにそれぞれが為すべき事を判断し行動し始めた。
「ええい……激おこ! クロノス激おこ!」
ここまでの戦闘の傷も相まって、ポセ男は露骨に怒りと焦りを示していた。
ならばここは更に彼から冷静さを奪い、力を削ぎに行こう。三人の猟兵の作戦はこの考えで一致している。
「僕達が前に出ます。敵を引きつけるから、ペチコさんを守って下さい……!」
まずはリンセが敵へと接近。彼一人では引きつけきれなくても、頼れる友達がいるから大丈夫だ。
「夜鷹、よたか、星になんかならないで。僕のそばに、いておくれ」
気がつけばリンセの側に星を纏った闇色の夜鷹が飛んでいる。
『星を纏いてみる夢は』で呼び出された夜鷹はポセ男の背面へと飛び回ると、彼の狙いを阻害するように動き回りだした。
「行って、夜鷹! 捕まっちゃ駄目だよ! 僕もついているから!」
リンセ自身もポセ男の蛸足へと接近し、その毒手に貫かれないよう跳ね回っていく。
合間に精霊銃と魔法で攻撃していく事も忘れない。
「護りはわらわに任せて、誰も傷付けさせないわ」
ポセ男をリンセと夜鷹が引きつけている間に、レインは『使徒召喚』で神の使徒たちへと呼びかけていた。
「出でよ我が使徒たちよ」
今回彼女の声に応えたのは土の力を持った使徒たちだ。彼らは猟兵達とペチコを守るように土壁を作っていき、しっかりと守りを固めてくれた。
ある程度壁が作られたならばレインと使徒達は共にポセ男へと攻撃を始めていく。
「海の生き物にはあまり効かなさそうだけども……仲間と共になら大丈夫ね」
レインは聖杯からどんどん水を溢れさせていくと、その水は何本もの小さなドリルのように渦巻きだした。
渦巻く水は不規則な軌道で飛んでいくとポセ男の身体をちくちくと刺していく。
土の使徒達も土つぶてを投げて彼の集中力を削いでいっていた。
「寄ってたかって……!」
「あたしもいるよ!」
怒ってレインの方を向こうとしたポセ男だったが、顔面を何かに叩きつけられた事で強制的に反対側を向かされた。
攻撃したのはロシオだった。彼女は『錬成カミヤドリ』で生み出したクラシックギターをハンマー代わりに扱い、ポセ男を殴りつけていたのだ。
「こういうのってちょっとパンクっぽいかな?」
耳元と思しき場所でいくつものギターをかき鳴らしたりもしてみる。ただでさえ苛ついているポセ男にとってかなり耳障りとなっているであろう。
リンセと夜鷹の連携、レインと使徒達の的確な阻害、ロシオのパンクな攻撃。
これらはすぐさま相手に致命傷を与えるものではないが、確実に敵の動きを鈍らせる良い援護攻撃となっている。
ペチコのカウントダウンも減りつつある。あと少し仲間を支えるべく、三人とその仲間達は動き続けていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
メリー・アールイー
アドリブ・連携、歓迎!
そこの部下を大事にしない系上司のポセ男!
ちょくらおしおきが必要なようだね
敵の攻撃は
「第六感」「フェイント」で避けるか
針山クッションで「盾受け」
喰らったとしても
「激痛耐性」「電撃耐性」「毒耐性」があるからね
色んな手を持っとるようだけど
触手も蟹足も海馬の馬車でも
UC『彩縫狩縫』の篝縫いでふんじばるさ
炎の「属性攻撃」で
殻付きだろうと「鎧無視攻撃」で「串刺し」だ
ついでに美味しく焼かれちゃえっとね
Reの丈夫な繰糸を巻きつけて、スパンと輪切りにしてもいい
ペチコを護る役が足りないなら
Re、行っといで
ぺチコを狙う攻撃は、Reが蹴っ飛ばすよ
この子は大事な相棒さ、怪我もすぐに縫って直すからね
リア・ファル
アドリブ・共闘歓迎
【心情】
ペチコちゃんの様子が…?
カウントダウンが終わるまでにオブビリオンは叩き返す!
海神ポセ男…?
うわっ、チャラ…。ウザいんで遠慮無く叩こうかな!
【行動】
怪人の周囲をイルダーナで走り
ペチコちゃんではなく攻撃をこちらに向けさせる
そのまま円の動きで追い込み、死角からヌァザで切り込む
「その場から動かないでもらおうか!」
毒・麻痺には「コードライブラリ・デッキ」の
データから治療薬を生成、味方や自分に薬弾を撃ち込む
「おっと、状態異常は防がせてもらうよ」
「情報収集」と「時間稼ぎ」で隙を狙って
グラビティ・アンカーの「ロープワーク」や重力増加の「麻痺攻撃」、
UC【凪の潮騒】で動きを止める!
●
長かったポセ男との戦闘もいよいよ終わりが近づいてきた。
「ペチコちゃんの様子が……?」
イルダーナに乗ったリアがペチコの前へと躍り出ると、彼女の様子を確認して考えを巡らせる。
カウントダウンが終わるまでに身の安全を確保してあげなくては。
では問題のオブリビオンは……?
「激おこ、ポセ男激おこ!」
「ポセ男……? うわっ、チャラいね……」
ボロボロの触手と髪を振り乱すポセ男に思わずドン引きするリア。何にせよウザいんで遠慮無く叩けそうだ!
そして怒り狂うポセ男を叱る者もいた。
「そこの部下を大事にしない系上司のポセ男! ちょくらおしおきが必要なようだね」
腕に小さなからくり人形を乗せながら宣告したのはメリー・アールイー(リメイクドール・f00481)だ。
彼女はここに訪れる前にたまたまキマイラフューチャーの配信で戦闘を確認していた。
その前の部分、ポセ男がイソギンチャク怪人を粛清する場面も見ている。あんな非道な行為をするような相手ならしっかり叱ってやらないと!
「まずは……Re、行っといで」
メリーは連れてきたからくり人形『Re』にペチコの護衛を任せると、自分自身はポセ男を攻撃すべく前へと進んでいく。
「ヒッポカムポスわっしょい!」
後がないポセ男も輝く海馬の引く馬車を呼び出し、それで一気に猟兵達を蹴散らそうとしてきた。
馬車はかなりの大きさかつ凄まじい速度で動いている。これに轢かれてはただでは済まないだろう。
だがメリーもリアも落ち着いて対処にあたり始めていた。二人の狙いは同じ、それなら一緒に攻撃すれば大丈夫なはずだ。
「速さならボクとイルダーナも負けないよ!」
まずはリアが敵の回りを機敏に動き、相手の進行方向を誘導していく。
合間合間にヌァザでの斬撃を加えていけば「これが攻撃の中心」と信じ込ませる事が出来ていた。
だが本命はここからだ。リアとメリーは互いの顔を見合わせ頷くと、ユーベルコードを一気に合わせる!
「対象の固有振動数について解析完了。……さあ、キミを世界から少しだけ切り離す!」
「ちょっくらお仕置きが必要かい?」
リアの片掌から飛んだ共鳴波がポセ男の時間を停滞させ、更にメリーのしつけ針が真っ赤な糸で触手達を篝縫いにしていく。
『凪の潮騒』と『彩縫狩縫』の合わせ技はポセ男の動きを完全に拘束したのだ。
「くぅ……これではアレが発動してしまう……!」
何かを危惧するポセ男だが、彼に猟兵達を止める術はもう残されていない。
「これで……最後だね!」
「ついでに美味しく焼かれちゃえっとね、ちゃんと反省するんだよ!」
ヌァザの斬撃と糸から立ち上がる炎がポセ男へと降りかかると、その身を骸の海へと還していく。
こうして猟兵達はペチコを狙っていた怪人を無事に退治したのだ。
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気がつけばペチコの画面に浮かんだカウントもあと数秒となっていた。
数字は順調に減っていき、最後に0を示すとペチコの身体から光が消えていく。
「あれ? 一体何が……」
ペチコの画面からは鍵や地図も消えており、元々の彼女の顔であろう画面が映し出されたようだ。
これにて一件落着だろうか。
猟兵達がそう思い始めた時、突然声が響きだす。
それはどこから聞こえてくる声とも判断出来ない。むしろ「周囲の建造物が喋っている」という風にしか感じられない声であった。
「システム・フラワーズより緊急救援要請」
「全自動物資供給機構『システム・フラワーズ』に、侵入者あり」
「テレビウム・ロックの解除数が多ければ多いほど、開放されるメンテナンスルートは増加する。至急の救援を請う」
声が告げたのはこれだけだ。その内容に関してはペチコも何も分からず、質問しても首を傾げるのみである。
果たしてシステム・フラワーズとは。何やらピンチの様子だが今はこれ以上の事は分からない。
だが確かに、これから何かが起きる予感が皆の胸にざわめきだしたかもしれない。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年04月30日
宿敵
『海神ポセ男』
を撃破!
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