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その無限の欲に塗れた迷宮のその先で

#ビブリオラビリンス

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#ビブリオラビリンス


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「……え~と、こう言う風に前に立つのって、何だか気恥ずかしく感じますね……」
 ――グリモアベースの片隅で。
 ティアラ・フローレンス(人間のダンジョンメーカー・f45686)が少しだけ恥ずかしげにポリポリと頬を掻くのに気が付いた猟兵達がティアラの周りに集まって来る。
 そんな自分の周りに集まった猟兵達を見て。
 皆さん、とティアラが話し続けた。
「猟兵の皆さんの介入のお陰で、ボク達、ビブリオラビリンスの住民達は、改めて猟書家達への反撃を行うことが出来る様になり……結果として、ビブリオラビリンスにいる猟書家達の多くを倒すことが出来ました」
 ――けれども。
「そうやって、優秀な猟書家達を皆さんが撃破してくれた影響なのでしょうね。より優秀な猟書家達を生み出さんと、ビブリオラビリンスの大多数を占める侵略蔵書の住民達……それこそ、覚醒すれば皆さんと同格になり得る可能性のある人を、猟書家にしようとする事件が起きようとしております」
 そのティアラの説明に。
 猟兵達が其々の表情を浮かべるのを確認しながら、実は、とティアラが言の葉を続ける。
「ボクが予知出来たのは、このビブリオラビリンスに存在する数多の|小世界《アライアンス》の中の1つの|小世界《アライアンス》のとある住民が、巨万の富を得たにも関わらず、更なる自身の欲望を満たす為に猟書家と化した、とある猟書家に言葉巧みに騙されて、猟書家になってしまうと言う事件でした」
 ――欲望。
 それは、人が人である限り、決して逃れうることの出来ない業。
 その業を富でついた猟書家の手で、猟書家の手の内に落ちてしまうビブリオラビリンスの|小世界《アライアンス》の住民の事件を予知出来たのです、とティアラは続ける。
「ただ……残念ながら、その|小世界《アライアンス》を具体的に表現する名前は分かりません。……と言うよりも、その|小世界《アライアンス》に向かわせまいと猟書家が作り出したループする迷宮がその世界がどういう場所なのかを知る事を予知でも不可能にしている、とでも言うべきでしょうか」
 ――つまるところ、その意味は。
「その……今、正に猟書家にされようとしている方を助ける為には、先ずは猟書家が用意したループする迷宮を突破する事が必須になる、と言う事です」
 その為に、具体的に何をすればいいのかは、それぞれの判断次第だけれども。
 ――けれども。
「……ボクの予知したこの事件に関しては、人々の『欲』に関する何かを考え、もしそれを自分が突き付けられたらどうやって乗り越えるのか……を踏まえた上で行動を起こして頂いた方が、より良い結果を生み出すのではないか、と思っています」
 ――それは、とても難しい事かも知れない――或いは猟兵達がいつもやって来たことかも知れないけれども。
「いずれにせよ、皆さんなら大丈夫だとボクは信じています」
 ――因みに。
「思い浮かばない様なら、普通に如何にしてループする迷宮を突破して、その先の|小世界《アライアンス》に辿り着くのかを考えるだけでも大丈夫です。あくまでも『欲』について考えた上で迷宮に挑んだ方が、この迷宮を突破しやすくなる可能性が上がるだけ、と言う話でもありますので」
 と、説明を終えて息を零した上で。
「皆さんが、猟書家達に対する更なる反攻の兆しになる事を、ボクは心から願っています。……どうかお気を付けて」
 そんな、ティアラの言の葉に背を押され。
 ――グリモアベースから、猟兵達は姿を消した。


長野聖夜
 ――『富欲』こそが本当の幸福なのか。
 いつも大変お世話になっております。
 長野聖夜です。
 今回は、ビブリオラビリンスのシナリオをお送りいたします。
 第1章の攻略方法は、基本的にシナリオフレーム通りとなりますが、このシナリオにおいてはプレイングボーナスになり得るものがございます。
 特殊プレイングボーナス:自身の『欲』とは何かについて考えて、それを乗り越える。
 ある程度各キャラの心情方面の話にもなるかと思いますので、このプレイングボーナスを選ぶかどうかは皆様にお任せ致します。
 尚、このシナリオでは猟書家候補者がいますが、第1章では、その人物は出て参りません。
 詳しくは第2章以降の断章でお伝え致しますので、この『猟書家』にされようとしている人物とその人物の住む|小世界《アライアンス》については、深く考えなくても判定に影響は及ぼしません。
 プレイング受付は、12/18(木)8:31~になるかと存じ上げます。
 詳しくはタグ、MSページにてお知らせする予定ですので、お差し支えなければ其方もご参照くださいませ。

 ――それでは、良き結末を。
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第1章 冒険 『ループする迷宮』

POW   :    ループ空間内部を歩き回り、マッピングを行う

SPD   :    ループで戻ってきた地点に変化がないか調べる

WIZ   :    ループを発生させている魔法を解析する

イラスト:みささぎ かなめ

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アラタマ・ミコト(サポート)
|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》ことアラタマちゃんなのです。
極楽浄土でいろいろ経験してきましたが、それでも世界は広く多いのです。
即身仏ゆえに感情が表に出てきづらいのですが、本当はとても感動しているのです。
極楽浄土で使われていた「かたかな」という文字は未だに苦手なのですが、どうぞよろしくなのです。




「びぶりおらびりんすの|小世界《あらいあんす》では、おーしゃんふろんてぃあと言う|小世界《あらいあんす》には行った事がありますが、名も知られぬ|小世界《あらいあんす》と言うのは初めてなのです」
 そう、その迷宮に足を踏み入れたアラタマ・ミコト(極楽浄土にて俗世に塗れし即身仏・f42935)そう静かに1つ頷く。
 その発音が少し拙いのは、元々、|荒魂鎮神命《あらたましずむるのかみのみこと》として、沢山の経験をし来てた極楽浄土でも使われていた『かたかな』と言う文字が苦手だから、と言うのもある。
 けれども、こうして極楽浄土を出たその先でも、これ程数多に広がる世界がある……と言う事実には、いつも感動を覚えずにはいられない。
「とは言え、そうとばかりも言っていられないですね」
 今必要なのは、この事件を如何に解決する事かにあるだろう。
 そう結論を下したアラタマが、このループする迷宮へと足を踏み入れたのであった。


 ――アラタマにとって、その為に一番簡単な方法は。
「迷宮を歩いて、変化が無いのかどうかを調べる事、ですね。|極楽浄土《GGO》でも|この手の試練《だんじょんくえすと》は何度か経験がありますし」
 そう、小さく自分がどうすべきなのかを確認して。
 実際にループする迷宮の中に潜り、延々と続く様に見える無数の本棚の間を進んでいくアラタマ。
 何度も何度も同じ場所を歩いて、歩いて、歩いている様にも思えるが……。
「大体こう言う|試練《くえすと》には、歩き続けていくと風景が変わったり、違和感を感じることがあるものです」
 そう1つ確認の様に頷いて、更に歩いて暫くして。
 先ほど迄と本棚の本の色が若干違う様に見える、十字路にアラタマは辿り着く。
「これは……」
 そう周囲を見ながら感じた違和感を振り返り。
 本棚にあった違和感の中心であったその本を手に取ると。
 ――本から矢印が飛び出し、まるでこっち、こっちと言う様にある方角をアラタマへと指し示す。
「どうやら、この先に目的としている|小世界《あらいあんす》がありそうですね」
 そう1つ頷いて。
 アラタマがその矢印が示したその先へと進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

館野・敬輔
【一応POW】
他者絡みアドリブ大歓迎
指定UCは演出

この手の迷宮って
地道にマッピングして最適解を探すほうが早い気がするから
マッピングしつつループしている地点を突き止めて脱出しよう

…で、人々の『欲』なんだけど
俺自身は巨万の富と言われてもピンとこないんだよな
多少楽することは覚えたとはいえ、基本的に自給自足の生活だから
猟兵活動で得た報酬にはほとんど手をつけていないんだよ
だから、巨万の富を突き付けられたとしても惹かれるどころか困ると思うんだよな
…ひょっとしたら、ダークセイヴァーの吸血鬼たちを思い出して怒りに駆られるかもしれないけど

…それで思い出した
(指定UC発動し魂の少女たちを呼び出して)
そういえば君たちさ、以前僕のお金使ってなかった?
ほら、あのサイキックハーツ世界での紅葉狩りの時
気付いたらすまほからお金が沢山引き落とされていたんだけど
心当たり、ある?

…いや、怒っているわけじゃないんだけど
もし、君たちが自由に使えるお金…富が目の前に現れたら
君達はどう考えるのかなって聞きたくてさ




 ――その、指し示された道の、その向こうには。
「……迷宮に続く、迷宮か……これ、何処まで続くんだろうな……」
 そう、館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)が思わず溜息をつきながら、懐から取り出したのは、一枚の白紙。
(「この手の迷宮って、地道にマッピングして最適解を探す方が早い気がするんだよな……」)
 周囲を見て違和感を探ったりするよりも、特別に敵が襲ってくる様な状況ではないのであれば、結局の所、地道に歩いた方が良い。
 序に言えば、この辺りにはどうにも嫌な空気が流れている様に感じられる。
 ――その何処か澱んでいる様にも思えるその気配が。
「人の持つ『欲』って事なのかな……まあ、正直俺は、巨万の富と言われても、ぴんとは来ないんだけれども」
 元々、|故郷《ダークセイヴァー》は、多少楽する事手段こそ覚えたとは言え、基本的には自給自足の生活なのだ。
 猟兵稼業は危険だからか、何処から資金が出ているのかは分からないが、きちんと出て来る報酬にも殆ど手を付けてはいない。
 ――だから。
「正直、巨万の富を突き付けられたとしても、惹かれるどころか困るんだと思うけれどな……」
 ――けれども、実際にこの先の|小世界《アライアンス》で猟書家にされようとしている人物は、欲……それも『富欲』とやらに実際に膝を屈しそうになっている。
 その事実を、見過ごすことは出来ないけれども。
 そう内心で思いながら、敬輔がは自らの左肩に装備されている『復讐者の紋章』をそっと撫でていく。
 ――今は既に果たされている復讐ではあるのだけれども。
 でも……。
(「……これを果たしたいと思う事、それ自体もまた、富でこそないとしても『欲』なのだと言うのであれば……」)
 そう、ふと敬輔が内心で思うと同時に。
 マッピングの為に歩き回っていた|世界《・・》がそんな敬輔の昏い|欲《・》に反応する様に激しく明滅する。
「……そうか、この怒りも、想いもある意味では『欲』なのか」
 ――けれどもその復讐それ自体は……。
「……もう、終わった事、なんだよ」
 今でもオブリビオンを決して赦してはいない。
 かの者達によって敬輔の様に自身の大切なものを理不尽に奪われた者達も数多いると|知っているから《・・・・・・・》
 ――そして、そこには嘗てから抱き続けるオブリビオンへの復讐心もまた、存在し続けているのだろう。
 ――それでも。
「でも、|彼等《オブリビオン》を討滅する事が、人々の、未来の可能性に繋がると言うのであれば、俺は復讐ではなく、未来への可能性の為に戦う覚悟がある……と思う」
 ――だから。
「……その富欲によって|小世界《アライアンス》の住民を堕落させ、|自分達の仲間《猟書家》にしようとする猟書家の元へ、俺の事を導いてくれ」
 ――それもまた、『欲』なのかも知れないけれども。
 そんな敬輔の内心での微かな自嘲と共に。
 不意に……敬輔の周囲に纏われている空気が明滅しながら、敬輔を取り囲み……同時に、敬輔の脳裏にちらりとこんな言葉が過る。
(「――|欲望《デザイア》? それが仮とは言え、彼女が予知した|小世界《アライアンス》の名前なのか?」)
 ――そんな事を考えながら。
 マッピングをする手を止めず、足を止める事も無く、敬輔が自らの脳裏に浮かんだ言葉と周囲の本棚に挿された本達の明滅を目にしながら、前へと進んでいく。
 ――その先に在るのであろう|小世界《アライアンス》への道を進む、その為に。


 ――と、此処で。
(「あれ? そう言えば……」)
 自らの決意によって反応した迷宮に導かれる様にマッピングをしつつその道を歩きながら。
 敬輔は腰に差した黒剣に向けて、呼びかける。
(「ねぇ、皆、皆……」)
 その敬輔の言の葉に。
 自らの黒剣の中に眠る『少女』達が、何? と普段通りに白い靄と化して周囲に現れるのを確認して、敬輔が続ける。
「君達さ、以前、僕のお金使ってなかった?」
 ――ギクリ。
 何処かで、誰かが身を竦める様な音が聞こえた気がするのは気のせいであろうか。
(「お兄ちゃん、お兄ちゃん、何の話? 何の話?」)
 因みにそう自らの脳裏に直接呼びかけて来る『少女』達の声がしかも何だか震えている様が気さえする。
 いや、これは……。
(「ああ……間違いなく動揺しているな、是」)
 まあ、感情と同調できるのだから、『少女』達がそれに後ろめたいものを覚えていたりしたら、当然それは敬輔も感じてしまう訳で……。
 ――ともあれ、別に責めるつもりも怒るつもりもないけれど。
(「一応、聞いておかないとまずいしな……。流石に人の財布勝手に使っちゃうのは問題だし……」)
 と至極真っ当な事を思いながら敬輔が言の葉を続ける。
「ほら、あのサイキックハーツ世界での紅葉狩りの時にさ、気付いたらスマホからお金がたくさん引き落とされていたんだけれど……君達、心当たりあるんじゃない? って思ってね」
 ――ダラダラダラダラダラ。
 背中に冷たい汗が走っている感じ、と言えば、まあ、流石に分かるであろう。
 敬輔の言の葉に少女達が完全に動揺しているのが手に取る様に分かり、思わず苦笑を零して軽く天を仰ぐ敬輔。
「……いや、怒っている訳じゃないんだよ?」
 と、敬輔が問いかけると。
 ――本当に?
 そう『少女』達の1人……と言うか、この気配は……。
(「……加耶?」)
 何故か代表して自分の|妹《・》の気配が出てきた事に得も言われぬ表情を浮かべる敬輔。
 その加耶の怒らないで、お兄ちゃんと言う気配が黒剣から伝わってくるものだから、成程、所謂あれは『羽目を外した』という事らしい。
 ――ともあれ。
「もしさ、君達が自由に使えるお金……富が目前に現れたら、君達はどう考えるのかな?」
 ――これから先に待ち受ける猟書家が『富』を以て、相手を堕落さしめる相手だと言うのであれば。
 返答次第では、『彼女』達が膝を屈したり、危機に陥ったりする可能性がある以上、『彼女』達の力を使わない様にする必要性が出てくる可能性もある。
 そう判断して故の、何気ない敬輔の問いかけに……。
(「……考えた事も無かった」)
 そう、『少女』達がキョトンとした、と言った感じで感情を告げて来るのを聞いて、敬輔が思わず目を見開き。
「……本当に?」
 と問いかけるのに、返ってくるのは、うん、と言う首肯の波動。
(「だって……それがあったとしても、それで楽しく、幸せに過ごせるとは限らないでしょ、お兄ちゃん?」)
 ――富は、確かに人の生活を満たしてくれる。
 けれども、それを突然、ひょい、と与えられたところで……決して得られないものがある。
 どんなに豊かな人間であったとしても、それが本当の幸福に繋がるのかは分からない。
 それもまた、真実の一面だから。
 そんな『少女』達の内心の言の葉を聞いて。
「そうか」
 そう敬輔が1つ頷き、無限に続く迷宮を、光に導かれて無限ループを越えんと先を急いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

森宮・陽太
【一応WIZ】
他者絡みアドリブ大歓迎

基本は歩き回りながらループしている地点を探し
把握したら目で観察しつつ魔力を解析したり流れを辿ったりしてみる
同時並行で指定UCでインプを召喚し、猟書家とやらの捜索をしてもらいつつ出口を探す
骸の海に反応するこいつなら、|猟書家《オブリビオン》に反応するかも知れねえが
違う箇所に反応する可能性もあるから、見つかればラッキー程度だな

…それにしても人の欲、か
富欲…金はヒトの心を容易に狂わせる
何なら金を積まれれば、ヒトはあっさりと裏切るし、堕落する
そう言う輩を、俺…『零』は嫌という程|故郷《サイバーザナドゥ》で見て来た
…何なら、金の力でヘッドハントされかけた奴を始末した事すらあるさ

…でもな
富欲で人を操ろうとする輩は、人の絆ってのを信じていねえんだ
金がなくなればあっさりと見切られ、裏切られる
富でしか繋がらねえ関係は、あっさり富で破綻する
それでも奴らは、富で人心を掴もうとするのを止めない
…それしか知らねえからな

だったら、俺らが否定してやろうじゃねえか
…そうだろ、『零』




「……彼奴らのお陰で、大分ループ先は見えてきた感じか?」
 そう、仲間達の今までの探索を引き継ぐかの様に。
 呟きながら、164体の小型インプを召喚し、ループを発生させている魔法の解析……それは、恐らくこの魔力を供給しているのであろう、|小世界《アライアンス》へと続く道……を探索させながら、森宮・陽太(未来を見据える元暗殺者・f23693)が顎に手を置いて、考える表情を浮かべている。
(「骸の海に反応するインプ達なら、|猟書家《オブリビオン》に反応するかもしれないが……どちらかと言うと今回は、違う個所に反応している感じもするな。何と言うか……このループを作り出している、人の『欲』を源にした魔力に、と言う感じか……?」)
 見つかればラッキー程度の思考で、根気よくそれを調査する陽太のその脳裏にふと過ったのは……。
「……それにしても、人の『欲』、か」
 予知の中で言われていた『欲』の中の1つ、『富欲』の事についてだった。
「……正直に言っちまえば、俺にとっては完全に他人事じゃないんだよな……『富欲』はよ」
 それは、陽太が『富欲』に溺れている、と言う意味ではない。
 寧ろ、ある意味では正反対にある|義理の親《両親》の『無償の愛』によって、今の自分になったとさえ今の陽太には言う事が出来るだろう。
 ――只。
(「そう……『富欲』……金ってのは、容易にヒトの|『心』《・》を狂わせることが出来る事を、俺は良く知っている」)
 ――『金』と言えば聞こえは悪いが、|信用《クレジット》と言う言葉に置き換えればその意味は全く変わる。
 例えば、|信用《クレジット》を積まれればヒトはあっさりと裏切るし、堕落する。
 無論、最初に提示された|信用《クレジット》以上の|信用《クレジット》……財力があれば、の話だが。
 そうしてより多くの|信用《クレジット》――|金《・》を積まれて最初の雇用主からあっさりと掌を返した者達や、金と性、2つの|欲《・》で本来の地位から堕とされた、そんな輩を陽太――の中の本来の|“自身”《・・》にして今は半身とでも称すべき者――『零』は、嫌と言う程見てきていた。
 ――陽太の……と言うよりは、元の人格である『零』の故郷とでも言うべき|異世界《サイバーザナドゥ》で。
(「……あそこは元々、全てが|金《・》で決まる世界だ。金の存在それ自体が|信用《・・》になっていた訳だからな」)
 何ならば、金の力でヘッドハンドされかけた相手を零は始末した事さえもあるのだ。
(「ヘッドハンド……まっ、ヘッドハンティングの全てが悪とは言えないが……|俺の故郷《サイバーザナドゥ》では、マジで死活問題な部分もあったしな」)
 ――けれども。
 そう、けれどもだ。
 その陽太の思考と、『欲』に塗れて堕ちていったヒト、そしてそんな|欲望《デザイア》に塗れた世界に続くかもしれない奇妙な魔術の流れを追う様に歩きながら陽太がゆっくりと口を開く。
「……富欲で人を操ろうとする輩ってのは、人の絆ってのを信じてねぇんだよな」
 ――もし、金……|信用《・・》が無くなれば、そいつはあっさりと見限られ、裏切られる。
 ――その意味する所は……。
「富でしか繋がらねぇ関係は、あっさり富で破綻するんだ」
 ――それでも、そんなヒトが持つであろう善性や、その優しさと言うものを。
「信じられる程、|あの世界《サイバーザナドゥ》が豊かだったのかと言われれば……俺には答えを出す事は出来ねぇな。だからこそ、彼奴らは、富で人心を掴もうとするのを止められないんだよな。……|俺《・》みたいに、そんな金とかとは無縁に大事にしてくれた両親みたいに……与えられる事も、与える事も出来る『無償の愛』を知らないから」
 ――それを、金で堕落させようとしている猟書家は知っているのだろうか?
 そして……そんな猟書家に膝を屈しそうになっている人物は……どうなのだろうか?
 ――その真相は、実際にこの目で見て見なければ分からないけれども。
 そこまで思考と自分なりの答えを見出した所で。
 インプ達と自身の力で見つけた魔力と光のその先に見えた開かれた本――|欲望《デザイア》と呼ばれる|小世界《アライアンス》の入り口――に辿り着いた陽太がそこで立ち止まって不敵に笑う。
「……この|小世界《アライアンス》に今、潜んでいやがる|猟書家《オブリビオン》を、|俺等《・・》が否定してやろうじゃねぇか」
 ――そうだろ、零。
 その誓いと決意と共に。
 陽太が、辿り着いた|小世界《アライアンス》の入り口に足を踏み入れ――その先で見たものは――。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『猟書家「武器商人ザイロック」』

POW   :    死の商人の私兵たち
自身の【所有する財産】を代償に、【様々な世界から召喚されたレベル体の戦闘員】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【様々な世界の最新の武器や兵器】で戦う。
SPD   :    侵略蔵書「武器帳簿」
【侵略蔵書「武器帳簿」】から、対象の【速やかに敵を排除する】という願いを叶える【過去に取り扱った、ありとあらゆる武器】を創造する。[過去に取り扱った、ありとあらゆる武器]をうまく使わないと願いは叶わない。
WIZ   :    闘争と破壊の十二使徒
自身の【侵略蔵書「武器帳簿」の数ページ】を代償に、1〜12体の【様々な武器、兵器、魔術を操る12体の騎士】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。

イラスト:はるまき

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ――そこには1人のその背に無数の武器を背負った男と、1人の娘がいた。
「そうね……あなたの言う通りね」
 そう娘が決意を秘めて首肯する様子を見て、そうだ、と無数の武器を背負った男は笑う。
『儂の巨万の富さえあれば、貴様の大切な家族を救うことが出来る。だが、只でその富を貴様にやる訳には行かぬ。だが……儂に従えば|世界中《・・・》に燻る戦争の火種を煽り、その火の中で大量に武器を売り、貴様の貧困故に困窮する家族を救うことが出来るだけの富を作ることが出来るのだ。この儂の持つ「武器帳簿」に見初められ、自在に操ることが出来る様になった貴様であればな』
 ――しかも……しかもだ。
『無論、世界中の者達に有償で貴様が配る武器の元値は、この書物を使って召喚する限り0。一方的に貴様が利益を貪る事が出来、貴様の家族を幸せにする事が出来る! それが、貴様の叶えたい|欲望《デザイア》……ありとあらゆる人々がその心の内に潜ませているものなのだ……!』
 ――その、|欲望《デザイア》を、己が裡の願いを果たす事を望まんと。
 ――その娘が目前の男――猟兵達にはそれが|猟書家《オブリビオン》だと直観出来る――の差し出した『侵略蔵書』を手に取ろうとした、その刹那だった。
 ――そこに猟兵達がその場に姿を現したのは。

 **************
 第2章は下記ルールにて運営致します。
 1.侵略蔵書『武器帳簿』を猟書家が一人の娘(「猟書家になれる素質を持つ」)に渡そうとしている所から介入が可能です。
 2.彼女の名前は現時点では分かりませんが、会話の持って行き方次第では聞くことが出来るかも知れません。
 3.また、『家族』を救うためにお金が必要であり、その為の資金源……手段として侵略蔵書を渡されようとしている、と言うのが娘の状態になります。
 4.彼女をどうやって説得し、猟書家になるのを防ぐかどうかはプレイングボーナスとなります。
 5.尚、単純に猟書家「武器商人ザイロック」を撃破しようとすることも可能ですが、現在、彼は彼女の心を掴んでいる状態の為、只、撃破しようとすると間違いなく娘を盾にします。

 ――それでは、最善の結末を。
館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎

戦場に飛び込むと同時に指定UC発動
高速移動で男と娘さんの間に割り込み
「2回攻撃、怪力」で男の侵略蔵書を持つ腕を叩き切る
侵略蔵書が落ちた場合、ふたりより早く拾い上げて
奪われないようしっかり持っているよ
戦闘終了後まで娘さんに渡らなかった場合は、燃やして処分しよう

武器商人が武器を創造しこちらを攻撃してきた場合は
「視力、見切り、武器受け」で回避したり受け流したりして攻撃をさばきながら黒剣で叩き切る
貴様のような死の商人が|猟書家《オブリビオン》なら、俺に躊躇する理由はないからな

…問題は娘さんの説得なんだけど
俺だと情に訴えるしかできそうにないんだよな
一先ず声はかけてみるか…

その本を手にし、目の前の男の言うとおりにすれば
確かに君の家族は救えるかもしれない
けど、それは各地に戦争を引き起こして
君の家族と同じような、困窮する家族を大量に生み出してしまうよ

そういう方法で莫大な富を得て家族を幸せにしたとしても
君の家族は喜ぶだろうか?
…もう1度、よく考えてみて


森宮・陽太
【SPD】
アドリブ連携大歓迎

接敵する前に指定UCで『零』召喚
零、あの男(武器商人)と娘さんに見られないよう移動し、男の背後を取ってた上で合図するまで待機してくれ
…隠密なら『零』のほうが得意だから、俺はあえてふたりに見られるよう動くさ

さて、娘さんにどう声をかけるか
良心が残っていればまだ引き返せるが
男の言は『金銭、富欲』という観点では完全に筋が通っちまっているから厄介だ
家族が困窮している娘さんなら、間違いなく刺さっちまうな…

だがよ、いい話には必ず裏がある
家族は救われるその裏で、流した武器で多くの命が失われるのもそうだが
その力を利用しようっつー輩が現れたらどうするんだ?
娘さんが救いたい家族が、逆に危険にさらされるぜ?
…あんた、そういうのに耐えられるか?

娘さんが手を離したら、『零』に合図
零、この武器商人をやっちまえ!!
俺も想像された武器をさばきつつ二槍伸長「ランスチャージ、暗殺」でやる

侵略蔵書が残ったら、演出で【悪魔召喚『アスモデウス』】召喚
アスモデウス、この本きれいさっぱり燃やしちまえ




(「……此奴は、中々に厄介な相手だな」)
 その娘にザイロックが侵略蔵書を渡そうとしている姿を目撃している、森宮・陽太(未来を見据える元暗殺者・f23693)が内心で眉を顰めていた。
 密かに自らのもう一人の人格、『零』に頼むぜ、と依頼してザイロックと娘さ案に見られない様にその背後を取って貰いながら。
(「何せ、|男《オブリビオン》の言は、『金銭、富欲』と言う観点では完全に筋が通っちまっているからな……」)
 家族が困窮し、どうすれば良いのかに悩んでいる娘。
 その娘が何故困窮しているのかは分からないが……身なりからするに、恐らく元々あまり恵まれていない環境にいるのだろう。
 或いは、良くある話だと家族の誰かが病等を患い、或いは誰かの借金を肩代わりして、結果として貧困となってしまったか。
(「いずれにせよ、家族が困窮している娘さんなら間違いなく刺さっちまう。さて、どうそれを救うか……」)
 そう陽太が内心で呟いたその時だった。
「駄目だ! 君がそれを手に取ってしまっては……! それを手に取れば、君も、君の家族も破滅する……!」
 その叫びと、共に。
 自らの全身に白い靄の|少女《・・》達を纏い、高速で陽太の背後から館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)が彼女達が反応するよりも早く戦場に飛び出すと同時に、ザイロックが『侵略蔵書』を持つ腕に向けて、抜く手を見せぬ速さで腰に帯びた鞘から黒剣を抜剣、赤黒く光り輝く刀身を以てその腕を撥ね上げる様に斬り裂いたのは。
『ちっ……敵か!』
 その敬輔の高速の斬撃に気が付いたザイロックが咄嗟に腕を引っ込めながら、その手首を斬り裂かれて侵略蔵書を取り落とし。
「きゃーっ!?」
 飛び散る血飛沫を見て、思わず娘が悲鳴を上げるのを聞きながら、素早くその侵略蔵書を確保しつつ敬輔がそっと内心で安堵の息を吐いていた。
(「どうやら彼女は、人殺しとかこう言った揉め事に慣れている……そう言う子ではなさそうだ……」)
 ならば、未だ望みはある。
 猟書家になる事が出来る資質以外に娘個人に特筆すべきことが無いのであれば、情に訴えての説得も出来得る可能性が高いからだ。
 ――だから。
『突然の挨拶をしてくるとは。どうやら、貴様達には相応の報いをくれてやる必要がある様だな』
 その呟きと、共に。
 恐らく自らのであろう侵略蔵書『武器帳簿』を懐から取り出したサイロックがその周囲に、無数の武器を召喚しようとした……その時。
(「零……!」)
 そう陽太が自らの意志に呼びかけて来るのを聞いた『零』が……。
「……ああ、任せろ、陽太」
 そう低く小さく呟くと同時にハイロックの背後から彼に音もなく肉薄しながら、黒一色の両刃ナイフ……リッパーナイフを抜刀。
 その背後からその身を抉る様に突き出したその刃で、深々とザイロックの背中を貫いた。
『ちっ……!』
 思わずザイロックが呻きながらも自らの周囲に無数の武器を召喚。
 そこには長剣や槍、杖、刀の様な武器もあれば、銃の様な比較的近代の武器もある。
 それらの銃口や切っ先が自分達に向かって来ようとしているのに気が付き、先にザイロックと娘の間に割り込んだ敬輔が娘を背にする様に立つのを見て、娘が目を丸くした。
「……ね、ねぇ、なんで、何で邪魔をするの……? あれがあれば、お父さんを助けることが出来る薬を……!」
 ――買う事が出来るのに……!
 腰が抜けたかその場にへたり込みつつ、そう必死に問いかける娘をちらりと見て、敬輔が奪い取った侵略蔵書を抱えながら言の葉を紡ぐ。
「……|この本《・・・》を手にして、目前の言う通りにすれば、確かに君の家族は救えるかも知れないのは間違いない。其れでも良いと割り切ることが出来るのであれば、俺にはその君の気持を否定しきることは出来ない」
 ――自分も、|家族《・・》を|目前の敵《オブリビオン》に奪われ、その復讐の為に戦いに身を投じた者だ。
 故に、家族を大事に思わんとする彼女の心は、痛いほどによく分かる。
 ――分かるのだ、けれども。
「ったく、敬輔。相変わらず無茶な戦いをするな。いや、まあ、俺も人の事は言えないけれどよ」
 その、小さな嘆息と共に。
 娘を庇う様に前に立った結果、特技である高速移動を生かすことが出来る動きを取れぬ敬輔に向けて雨の様に降り注いだ刀剣類に向けて、淡紅色と濃紺色の伸長された二槍を一閃して叩き落した陽太の言の葉に。
「……そうは言うけれどな、陽太さん……」
 と敬輔が思わず渋面になるのを見て苦笑を零した陽太が、敬輔の背後の娘へと言葉を続けた。
「アンタみたいな娘さんになら、まあ、間違いなく彼奴の言葉は刺さるよな。そりゃ敬輔の言う通りだと思うし、俺もその点については同感だ」
 ――でもよ、と陽太が腰が砕けてその場にへたり込んでいる娘に向けて、左目を軽く瞑り、右目を鋭く細め。
「良い話には必ず裏があるもんだぜ? ……確かにアンタの家族は救われるかも知れないが……そのアンタが流した武器で……」
「君が救いたいと思った、君の家族と同じ様な境遇に多くの人々を生み出してしまうという事になるんだ。それでも君は……君の家族は、幸せになれるのか?」
 その陽太の言の葉を引き取る様に続けられた敬輔の説得。
 それを聞いて、思わず、と言う様に俯き加減になる娘の様子を確認しながら、陽太がそれもだが、と補足する様に溜息を零す。
「しかも、目の前の此奴みたいに、あんたの力を利用しようっつー輩が現れる可能性すらあるんだぜ? そうなったら……あんたの家族が、逆に危機に晒される……」
『その様な者達の言う事等聞く必要はないぞ! 此奴らは貴様に甘言を弄し、貴様から幸せを奪い取ろうとしているだけだ!』
 そう断言する様に叫ぶと共に。
 召喚した杖で自らの背後から強襲を駆けてきた零を薙ぎ払う様に一閃して牽制すると同時に、陽太達に牽制の銃撃を弾幕の様に撃ち出さんとするが。
「……陽太達の邪魔はさせぬ」
 そう淡々と呟いた零がリッパーナイフを更に深々と突き立てる様に傷口を抉る様に捻じる。
 捻じられたその刃にがっ、と血泡をザイロックが噴くその間にも、娘は悩む様な表情を見せていた。
「……其れを手に取れば、私が、誰かを不幸にする……。でも、その不幸が無いと私のお父さんの病気も……お母さんや弟も皆……」
 そう、迷う様な表情を浮かべて呟く娘のそれに。
 敬輔がそんな風に、と黒剣を振るって斬撃の波を撃ち出しながら続ける。
「君が、君の家族の幸せのためにどうすれば良いのか、それに悩むのはよく分かる。だからこそ……もう一度、よく考えて見て欲しい」
「……あんたが敬輔の持つその侵略蔵書を手に入れたら、あんたの家族を富で幸せにすることが出来るかも知れないが、そのあんたの力を利用しようとあんたの家族を人質にして、危険な目に合わせる可能性が高い。……その事も十分考えに含めてな」
 そう呟き、濃紺と淡紅色の二槍に螺旋状の軌跡を描き出させ。
 娘の安全を確保しながら、ザイロックに更なる深手を与える陽太の言の葉に。
「私は……」
 そう娘が呻くのを、赤と青のヘテロクロミアで認めながら、敬輔が|少女《・・》による斬撃の波を撃ち出して、ザイロックに更なる負傷を積み重ねさせていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

轟・やゆよ(サポート)
語尾に「だわさ」「なのよさ」がつく熱いアニソン好きな女の子
元気で正義感が強い

あたしも駆けつけてきたのよさ!
その場で必要なUCや技能を使って攻撃や支援をするだわさ
説得の通じる相手なら説得を試みるしワケありの相手には思わず情を口にするだわさ

もちろん公序良俗に反することや他人の迷惑になることはしないのよさ!

アドリブ絡み歓迎


百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生

正義感が強く困っている人は見過ごせない

UCは業火の一撃、灼熱の束縛などを使っていきたい

攻撃には怪力、属性攻撃、2回攻撃、グラップルなどの技能をのせる

逆に敵の攻撃をからみんなをかばう、耐えるために
武器受け、挑発、おびき寄せ、時間稼ぎ、激痛耐性なども使用
敵に一撃入れられそうなら咄嗟の一撃や捨て身の一撃、カウンター
こいつがボスか…
みんな大丈夫?助けにきたよ!

そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!

技能の勇気、覚悟、気合いは常に発動状態

アドリブ絡み歓迎

説得できる場合は説得したい
同情の余地がある敵には情を漏らすことも
ほかの技能も状況に合わせて使うよ


谷保・まどか(サポート)
怪奇人間の魔獣解体士×バーバリアンです
普段の口調は 人として生まれたもの(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
興奮したり気を抜くと 蛮族育ちの改造体(オレ、お前、だ、だな、だろう、なのか?)

普段は大人しく丁寧かつやや弱気な優等生少女ですが、興奮が強まってくると荒々しく狂暴な性格が出てしまいます

戦闘スタイルは蛮族式肉弾戦と自身の肉体を変容させて異形化しての戦い方を併用します

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません
あとはお任せ。よろしくおねがいします!




 ――そうして、陽太や敬輔が娘を守り、娘が迷う、その間に。
「皆、大丈夫か? ボクも助けに来たよ!」
 その言の葉と、共に。
 己が刀身に炎の精霊を現す紅き印が描かれたルーンソードと、片手半剣でもあるバスタードソードと言う二刀流を構えた百地・モユル(ももも・f03218)が、零にその背中からリッパーナイフを突き立てられていたザイロックに向けて、炎を纏わせ上空から飛び掛かったのは。
 X字型に振るわれた袈裟と逆袈裟の炎斬による思わぬ奇襲に気付いたザイロックが咄嗟にそんなモユルに応じる様に自らの所有する財産を消費しようとした、その刹那だった。
 ――♪
 何処か楽しく、弾む様な歌声で最近流行のアニメのアニメソングが戦場に鳴り響いたのは。
「早々、君達は、その娘を頼むだわさ! こんな、世界中に武器を売り回って自分だけが設ける様な奴を捨て置きはしないのよな!」
 そのアニメソングを何処にでも届く紫のインカム、『ラブリーインカム』響かせながらびしり! と決意と共に、ザイロックへと指先を突き付けたのは、轟・やゆよ(あにそん伝道師・f06396)
 やゆよが鳴り響かせるアニメソングと突きつけられた指先を思わず目の辺りにしたザイロックがその瞬間……!
『ぐっ……おのれ、猟兵どもめ!』
 そう憎々しげに叫ぶと同時に、侵略蔵書『武器帳簿』の数ページを代償にして、先程周囲に展開した長剣や銃、杖を手に取った12体の騎士達を召喚。
 騎士達の刃を、銃弾を、そして魔術を一斉にやゆよに向けて解き放たせようとした、その瞬間だった。
「今だわさ、まどかちゃん!」
「えっ……えっ……ええ~っ!? わ、私、私に何とか出来ると思っているんですか~!?」
 そう自らへと注目を引き付けているザイロックの側面から、あたふたした様子を見せながら、姿を現したのは自らの筋肉と幾つもの鋭い牙を獣の腱で繋いだ肉裂きの牙を接続させながら、ザイロックの側面に現れた谷保・まどか(バルバロス委員長・f34934)
 そのまどかが自慢の筋肉で全力を以て振るった牙が側面からザイロックの体を貫いている。
『ぐっ……?!』
 その思わぬ痛痒に目を見開きザイロックがまどかへと敵意を向けようとするが。
「おっと、余所見をしている場合じゃないよ! お前みたいに、人の心の弱味に付け込んで、自分達の仲間に加えようとする様な悪い奴は、ボクは絶対に許さない!」
 そう咆哮と共に、双剣に纏わせた炎を熱波の波の如く展開しながら薙ぐ様に双剣を振るうモユル。
 振るわれた炎の斬撃が、アニメソングの鳴り響くこの戦場を彩る様に照らし出しザイロックの身を焼いている。
「大丈夫かい、やゆよさん!」
 そのアニメソングを鳴り響かせながら12体の騎士達からの斬撃や魔法、銃撃を纏めて受けようとするやゆよを身を挺して庇いながら問いかけるモユルのそれに。
「~♪ ~♪」
 アニメソングを戦場に歌い響かせる事で大丈夫と言う意志表示を示したやゆよの様子を目の端にちらりと捉えながら。
「と、兎に角、私達は、やゆよさんが倒れるよりも前に此奴を倒してしまえば良いんですね!?」
 そう何とか確認する様に言葉を投げかけながら、左手に構えて自らの筋肉と融合させたボーンアックスを唐竹割に振り下ろし更なる斬撃を重ねたまどかが問うのに。
 ――♪
 微妙にアニメソングの音程を変化させる事で是としたやゆよにわ、分かりました! とやや慌てふためく様に返しながら。
「な、ならば、これで叩きのめします。はあぁ~……」
 と、まどかが全身の筋肉をその両手に構えた肉裂きの牙とボーンアックスをも飲み込まんばかりに筋肉を隆起させるその間に。
「まどかと、やゆよの邪魔は絶対にさせないよ!」
 叫んだモユルが、双剣に纏わせた炎……『紅蓮に輝く高熱の炎』の力を全開にして横一文字に振り抜いた。
 振り抜かれた双剣から解き放たれた眩く光り輝く高熱の炎がザイロックに纏わりつき、更にその体を焼いているその間に。
「まどか肉アターック!」
 雄叫びと、共に。
 全身を飲み込まんばかりに隆起させた筋肉を全開にしたまどかがその筋肉化した強烈な体当たりを叩きつけた。
 ――その周辺の地形をも破壊せんばかりの勢いで。
 叩き込まれたその一撃が全身を打ちのめされたザイロックが……。
『馬鹿な……こんな……! だが……未だ……!』
 そう呻く様に呟きながら崩れ落ち。
 その手から落ちた侵略蔵書に向けて、モユルが紅蓮に輝く高熱の炎でその侵略蔵書を焼き払うと同時にやゆよを狙った12体の騎士が消滅するが。
(「……やらせは……せぬ……! 儂の財産を燃やさせる事を決して……!」)
 ――そんな怨嗟にも等しい呪詛を撒き散らす様に。
 炎に焼かれた侵略蔵書の紙片が見る見る内にその姿を変えていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 集団戦 『ブックアーミー』

POW   :    接近戦
【体術や近距離武器】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【行動パターンや癖】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD   :    射撃戦
【視線】を向けた対象に、【遠距離武器】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    環境利用
戦場の地形や壁、元から置かれた物品や建造物を利用して戦うと、【体術と戦場で拾った物品による攻撃】の威力と攻撃回数が3倍になる。

イラスト:Na.がし

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ――その焼き尽くされた本の紙片達が姿を変えた銀の細剣を構えた騎士達。
 その騎士達の視線の先には。
「ひっ……?!」
 ――突き刺す様な殺気に自らの身を貫かれている彼女の姿が。
 ――金で懐柔することが出来ぬのならば、殺してしまえ。
 それが……|猟書家《・・・》の為にならない相手であれば、尚更だ。
 そんな、その騎士達から突きつけられ、全身を針の様に貫くそれを感じ取っているのであろう。
「私は……私は……」
 膝をがくがくと笑わせながら、娘はよろよろと猟兵達の背後で立ち上がる。
(「でも……私には……お金が、必要なの」)
 そうじゃなければ、家族を幸せにすることが出来ないから。
 その為には何が必要なのであろう。
 それをあの今は殺意の塊となった騎士達を遺していったあの|彼《・》は確かに教えてくれたのだ。
 ――けれども。
 ちらりと、娘の脳裏に家族がちらつく。
 そして、先程告げられた自らが齎すそれによって、不幸に――困窮に苦しむ人々が生まれてきてしまう可能性が出てくるという事実も。
「でも……じゃあ、私達は、幸せになってはいけないの……?」
 ――今、正に苦しんでいるお父さんや、その苦しみに更なる苦しみを得ているお母さんや、弟達を……自分が使える力で幸せにしようとしてはいけないの?
 |私《・》は、只の|人間《・・》だ。
 只、|あの男《・・・》が教えてくれて……そして今、正に自分の目の前で戦っていた人達の様な不思議な力を使えるかも知れない以外には何の取り柄もない|人間《・・》なのだ。
「私は……」
 娘の悩みと、問いに対する解を得られぬ儘に、騎士達は|彼女《・・》を始末せんとその銀の細剣を振るう。
 ――そんな騎士達と、娘の間に猟兵達は割って入るのであった。

 **************
 第3章は下記ルールにて行います。
 ・娘と敵の間に猟兵達が割り込んでいる状態から戦闘がスタートします。
 ・彼女は第2章の判定の結果、揺れ動いております。彼女の想いにどう答え、説得する事で彼女は下記ユーベルコードを使用してくれる可能性があります。
 使用UC名:その想いのその先へ
 🔴取得数×15点の【大切な者を守る為の戦う力】を纏う。10消費で与えるダメージが6倍、5消費で敵の攻撃に即反撃できる。
 *こちらを使用して貰える状態まで持っていく事は、プレイングボーナスとなります。

 ――それでは、最善の結末を。
政木・朱鞠(サポート)
確かに集団相手の対応は厄介だけど悩む時間が勿体ないし、困っている人をほったらかしにしてたら、あっと言う間に未来が過去に喰い潰され無いように、今は目の前のターゲットを倒すことに集中しないとね…。
死ぬこと以外はかすり傷とまでは言わないけど、ここで退くわけには行かないよね。

戦闘
相手は多勢…手数で押し負けないようにしないとね。
武器は拷問具『荊野鎖』をチョイスして、『咎力封じ』を使用して動きを封じて、【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使い【傷口をえぐる】でダメージを与える戦法を取ろうかな。

アドリブ連帯歓迎




 ――その、今にも襲い掛からんとしているブックアーミーが。
『……殺す、殺す、殺す……!』
 と、呪詛の様に呻きながら、周囲に散乱した先の戦いの痕のそれを拾い上げ、それを投擲しようとした、その瞬間。
「まあ、こんな形で関わる事になったのも何かの縁って事よね。殺されようとしている人をほったらかしにするつもりないし」
 その言の葉と、共に。
 ヒュンッ……とまるで蔓薔薇の様にランダムにスパイクが付いた拷問具『荊野鎖』を振るってその物品を叩き落としながら、政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)が微苦笑を浮かべる。
 それをフェイントに数を以て肉薄し、何時の間にか自らの周囲を取り囲む様にし、先鋒としてその内の1体が銀の細剣を突き出しながら回し蹴りを放ってくるのを咄嗟に、政木式シノビブーツを履いた回し蹴りで相殺。
 けれども、続けざまに連携して次々に体術を繰り出し朱鞠を追い詰めんとするブックアーミー達を見つめながら。
「……相手は多勢……此の手数に押し負けない様にする為には……」
 その呟きと、共に。
 纏めてブックアーミー達を締め上げる様に『荊野鎖』を一閃して、ブックアーミー達の動きを阻害しながら……左手で印を組み。
「東風吹カバ 匂ヒヲコセヨ 梅ノ花 主ナシトテ 咎ヲ逃スナ」
 そう、呪を唱え、印を結んだ――刹那。
 自らの『荊野鎖』や、懐に忍ばせた忍者手裏剣『鳳仙花』、腰に帯びた双刃『狐剃刀』、そして背に帯びていた打咎鞭『九尾〆下帯』などの武器が一斉に、まるで薔薇に付いた棘の様に、無数の『紅梅』の花弁を解き放ち、自らを取り囲んでいた『ブックアーミー』達を纏めて貫き、打ち倒す。
 ――それでも。
(「未だ未だ数は沢山いるけれども……」)
「まっ……退く訳には行かないよね」
 そう微苦笑を口の端に綻ばせて。
『荊野鎖』で相手の身を拘束、そこに付いた棘でブックアーミー達を貫いて、朱鞠は確実にブックアーミー達の数を減らしていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ギュスターヴ・ベルトラン(サポート)
|C’est du soutien, ok.《サポートだな、了解》

一人称:オレ
二人称:相手の名前+さん呼び、敵相手の時のみ呼び捨て
口調:粗野で柄が悪い

■行動
信心深いため戦う前に【祈り】を捧げる事を忘れない
敵の主義主張は聞き、それを受けて行動する。行動原理を理解しないまま行動はしない
連携相手がいるならば相手のフォローへ、居ないなら全力で敵をシバきに行く
戦場によっては屋内でも空が飛べるタイプの魔導バイクを乗り回す
「公序良俗に反することはしてねえぞ」と言うし実際にそうするタイプ

■攻撃
主武器:リングスラッシャーと影業、魔導書
近距離攻撃が不得意なので敵とは距離を取って戦う

アドリブ連帯歓迎


音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。



自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
                      プロデューサーより




 ――さらに別の一角では。
「世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん、只今参上ー」
 と、ダウナー系アイドルを想起させる、ローテンションで前口上を述べながら、やる気が無さそうにしな垂れたウサギミミをピクピクと動かすのは、音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)
(「……本当に、如何してこんな恥ずかしい前口上述べなきゃいけないのよ……番組の為なのは分かっているけれども」)
 そう内心にうう……と鳥肌を立ててこっそりと嘆息する鬱詐偽のその隣では。
「――|主よ、哀れみ給え《Seigneur, aie pitié》……」
 そう静かに目前のブックアーミー達を突き動かす者達への祈りを捧げたギュスターヴ・ベルトラン(我が信仰、依然揺るぎなく・f44004)が実体はないが、HYMNE――人の生を賛歌する茨の冠の形をした光輪――を召喚している。
「今回のオブリビオンは、欲望にその身を突き動かされ、本能のままに動くオブリビオンの様ね」
 その鬱詐偽の問いかけに。
「……ああ、どうやらその様だな、鬱詐偽さん」
 そうギュスターヴが静かに溜息を1つ吐いている。
 ――そんなギュスターヴ達の目前では。
『儂の……金……! 儂のモノ……! 儂のモノにならなければ……貴様を此処で……!』
 ――殺す、殺す、殺す!
 そんな圧倒的な迄の殺意の念を放出するブックアーミー達の姿。
 そこには全ての富を自らのものとし、そして、自分の思い通りにならなかった目前の娘を殺さんとする欲望に塗れている。
「その欲望は、言葉にされなくても、理解は出来るし、ある意味では人の根源に根差すそれを持つ貴様達の心情には思う所が全く無い訳じゃねぇが……」
 ――けれども。
「手前等みたいな、自らの|道先に迷う子羊《Agneau égaré》の命を奪わんとする手前等みたいな外道を、オレは赦さねぇんだよ!」
 その咆哮と、共に。
 ギュスターヴがその手に召喚した光の茨の輪――HYMNEを眩く光り輝かせ、神の愛に満ちた茨と光り輝く薊を100以上召喚して解き放つ。
 ――聖ペトロが賜った聖なる鍵……の力の一部分を再現したその力を。
 今、正に神に与えられし試練に挑もうとしている娘を、その邪な殺意と悪を以て殺さんとする目前の相手に向けて。
 その神の愛に満ちた茨が戒め、薊の棘がブックアーミー達を斬り刻み、或いは貫いていくのもまた、1つの|到達《サイキックハーツ》か。
 そう、祈りを籠めて小さく言葉をギュスターヴが紡ぐその間に。
「是も私の命綱の番組の視聴率確保のため……神の愛を説く聖職者と共に、ブックアーミー達に挑むと言う訳ね……」
 ギュスターヴが召喚した神の愛に満ちた茨に締めあげられるブックアーミー達へと自らの周囲に戦闘力の無い、動画撮影ドローンを召喚し、その輝きの中でも何処か鬱々とした黒いオーラを溢れさせながら肉薄した鬱詐偽が何処か陰鬱そうに嘆息を一つ吐きつつ、ブン、と容赦なく鬱々としたオーラを纏った拳を繰り出していた。
 眩く光り輝くその茨の中に割り込む鬱々とした闇。
 それは、ある意味では正反対とでも言うべき力だが……其れ故に、其の2つの力が重なった時の爆発的な力は、反作用爆発的な力を引き起こさんばかりに凄まじい。
 その一撃に自らの体術を以て応じようとしたブックアーミーが容易くその場で撃ち抜かれて溜まらず崩れ落ち、そのブックアーミーの両肩を掴んで逆立ちし、グルグルとその場で旋風の如く回転する鬱詐偽。
 放たれた鬱々とした漆黒のオーラを纏った回転蹴りが、ギュスターヴが解放した光り輝く薊の棘に貫かれたブックアーミー達を蹴り飛ばすその姿を、動画撮影ドローンが映し出し続けている。
「鬱詐偽さん、無茶はしちゃだめだぜ?」
 そんな鬱詐偽の主への愛と光とは異なる力を認め、微苦笑を零しながら、召喚した茨を盾の様に展開、黒い根暗オーラを纏った鬱詐偽の死角を守る様に配置して。
「そうは言うけれどね、視聴率を稼ぐ為には、多少の無茶も必要なのよ……」
 もし、ギュスターヴが茨の盾を配置してくれなければ間違いなく致命傷になったであろう銀の細剣による刺突に気が付いた鬱詐偽がそう返しながらそのブックアーミーの頭部に黒い鬱オーラを纏った拳を叩きつけ、本の頭を破砕する。
 ――そうして、確実に数が減っていくブックアーミー達の姿を見ながら。
 自分達の背後にいる娘とその周囲の様子を見たギュスターヴがそっと口の中で祈りの聖句を紡ぐ。
「――|主よ、かの者に幸有らんことを《Que votre nom soit sanctifié》
 ――と。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

館野・敬輔
【POW】
アドリブ連携大歓迎

騎士出現と同時に指定UC発動
俺と娘さん、そしてこの場にいる他猟兵全員にエネルギー障壁を展開しダメージ軽減を図る
その上で俺は、いつでも娘さんを庇えるような位置取りを心掛けながら「怪力、2回攻撃」で叩き切り続けるよ
相手の攻撃は「視力、見切り、武器受け」で受け流していくけど、相手に行動パターンや癖を覚えられたら太刀筋を変えて対応だ

娘さんも揺らいでいるけど
今、言える言葉はひとつだけだな
家族を幸せにしたいなら、まず君が生き延びるべきだよ
君が死んだら家族も悲しむ
だから、今は生き延びる事だけを考えて

といっても、金銭面の問題は何一つ解決していないから
戦闘後、僕の猟兵稼業で得た報酬から
娘さんに当座の薬代と生活費を賄える程度のお金を渡そう
あ、僕自身のことは気にしなくて大丈夫
普段は自給自足の生活だから、金銭は貯まっていくばかりでさ

何の能力も取り柄もないと思っていても、やれることはあるもんだよ
僕だって、剣を取って戦う事になるとは思ってもいなかったし
…だから、できることはゆっくり探そう


森宮・陽太
【SPD】
アドリブ連携大歓迎
指定UCは2章から発動継続

娘さんへの攻撃は、娘さんへの視線を切れば防げそうだな
騎士と娘さんの間に割り込み続け、視線を常に俺に向け続けさせよう
相手の攻撃は二槍を回転させて叩き落としてやらあ
攻撃が途切れたら二槍伸長「ランスチャージ、串刺し」で心臓ブチ抜いてやる

零、騎士の注意が俺(+娘さんを守る猟兵全員)に向いたら
すかさず騎士を「不意討ち」し「暗殺」しろ
1度で殺せなかった場合は距離を取って潜伏してくれ
ヒットアンドアウェイで確実に仕留めるんだ

…で、だなあ
俺も俺で「想いにどう答え、説得する」かってのはあんま得意じゃねえ
だがよ、ひとつだけ言えることはある
家族が大事なら、家族を悲しませることだけはするな
娘さんがいなくなることが、家族にとっては一番辛いぞ

無理に持つ力だけを使おうなんて考えなくていい
娘さんにはまだ未来がある
これから何者にもなれるし、どんなことにでも挑戦できるぜ

そもそも、力を持たされたら利用されるぞ
…|かつての俺《「クリフォード・アッシュ」》のようにな




 ――そうして確実にブックアーミー達の群れが減っていくが、それでも完全に捌き切ることが出来ず……。
『殺す、殺す、殺す……!』
 そう怨嗟の叫びを上げながら肉薄してくるブックアーミー達の斬撃を、娘を中心に展開されていた蒼穹のオーラの様なエネルギー障壁が凌いでいる。
 ――その蒼穹のオーラの障壁の向こう側から。
「零!」
 そうブックアーミー達から決して視線を逸らさぬ儘に叫びつつ、その手の二槍を伸長させて負傷したブックアーミー達の心臓を貫いたのは、森宮・陽太(未来を見据える元暗殺者・f23693)
 その陽太の叫びに応じる様に、陽太が撃ち漏らした……或いはその貫いたブックアーミーを囮に陽太達に視線を向けてその銀の細剣の先端に集中させた魔力をレーザーの様に撃ち出そうとしたブックアーミーの背中に、不意に漆黒の両刃のナイフが突き立てられ、臓腑を抉る様に貫き、その黒い切っ先を胸から突き出させていた。
「ああ、分かっている陽太」
 そう落ち着いた口調で告げるもう一人の|自分《陽太》とでも言うべき全身を覆うブラックスーツと白いマスケラに身を固めた零が淡々と返して、素早く身を翻しながら、投擲したカードから吹き荒れるのは、暴風。
『フォルカロル』の力を模造したその暴風に薙がれ、その身を思わず怯ませた蒼穹のオーラの様なエネルギー障壁に肉薄していたブックアーミー達を。
「はっ!」
 叫びと共に刀身を赤黒く光り輝かせる黒剣を薙ぐ様に一閃し、赤黒き剣閃を以て纏めて斬り捨てたのは、館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)である。
 続けて返す刃で左から右にかけての薙ぎを振るい、それを衝撃の波へと変換して、後詰の様に続けざまに現れたブックアーミー達を怯ませる敬輔の背中を見つめながら。
「……如何して……ですか?」
 そう敬輔が背後に庇う様にしていた娘が敬輔に問いかけたのは。
 その娘の問いかけに。
「……何がだい?」
 そう敬輔が何処からブックアーミーが来ても娘を守れる様に慎重な立ち位置を確保しながら問いかけるのに、娘が軽く頭を横に振る。
「だって……私は……」
 ――私達が幸せになる事を望み……それが他人を傷つける事になるなんて事にすら、思い至っていなかった未熟者。
 しかも、|この人達《・・・・》の様な力に似た様な力があるらしいということ以外には、何もない、そんな人間。
 それでも……。
「私は……私達が……幸せになる為には、お父さん達を救う為にはお金が必要で……その為に私が持っているらしい力を使う事で、私の家族を幸せに出来ればいいのに、と心から願っているだけの、そんなどうしようもない私を……」
 ――如何して、守ろうとしてくれるの?
 そんな彼女の口に出す事の出来ない問いかけに。
「……正直に言えば、その悩みや揺らぎに対する答えを俺達は持ち合わせていないよ」
 ――だって、それは……。
「きっと、それぞれに幸せの形ってのはあって、その幸せのためにどうすれば良いのかの結論を出す事が出来るのは、他でもない、君自身だと思うから」
 ――だけど。
「それでも、俺達には、1つだけ言える事がある」
 その、敬輔の言葉を引き取る様に。
 陽太が零に騎士の注意が逸れた瞬間を狙ってその急所を貫き確実に止めを刺す意向を思念で伝えつつ。
「家族が大事なら、家族を悲しませる事だけはするな」
 と断定する陽太のそれに。
「……」
 うっ、と息を詰めた様にする娘へと、敬輔が相槌を打ちながら。
「少なくとも、君が此処で殺されてしまえば、君の家族は間違いなく悲しむ。その事実は決して揺らがない」
 その敬輔の何処か確信を以て告げられた言葉を後押しする様に。
 刀身が赤黒く光り輝く黒剣が一瞬だが、白く明滅し、そうだよ、とその敬輔の言葉を後押しする。
 ――それは、今は敬輔の黒剣の中で眠る|家族達《・・・》の願い。
 そんな敬輔の言葉を否定する様に。
 ブックアーミーの一体の体当たりによって、蒼穹のオーラの様なエネルギー障壁が傾ぎ、そこに向けてマントを翻して跳躍したブックアーミー達がその剣先に籠めた魔力を銀の弾丸へと変えて撃ち抜こうとするが。
「……その手は読めている」
 音もなく跳躍し、気が付けばその背後を取っていた零が黒一色のリッパーナイフで、その遠距離攻撃を行おうとするブックアーミーの首を切断し。
「生憎だが、そんな連携じゃ、俺達を倒すことも、この娘を殺す事も出来ねぇよ!」
 叫んだ陽太が続けざまに体当たりを敢行しようとしたブックアーミーに濃紺のアリスランスを伸長して串刺しにし、続けて淡紅色のアリスグレイブを横薙ぎに一閃。
 淡紅色の光に包まれたグレイブの先端で振るわれた閃刃がブックアーミーを斬り捨て、塵に化さしめたのを確認しつつ、陽太が続ける。
「……敬輔も言っているがよ。お前さんがいなくなる事、それが間違いなく家族にとっては一番辛いぞ」
 そう迷い、悩む娘をちらりと一瞥した陽太が、無意識に槍を構えた儘、そっと自らの胸元を撫でる。
 ――その胸の懐に納められている、大切な|家族《・・》が、|我が子《陽太》の無事を願い授けてくれた、透き通る水晶の刀身を持つお守り刀を。
「……でも……でも……! 私の力で家族を幸せにすることが出来るならば、私は……!」
 その娘の必死の叫びを聞いて。
 いや、と陽太が微苦笑を浮かべて軽く首を横に振った。
「今、あんたが|その力《・・・》を使えば、あんたの身に危険が及ぶ。だから……仮に|持っている《・・・・・》からと言って、無理にその力を使おうなんて、考えなくて良いんだよ。少なくとも、今直ぐには、な」
 ――何故なら。
「力を持ち、それを振るうという事。そこには大きな責任が伴うし、何よりもその力は只、闇雲に振るえばいい……そう言う訳じゃないんだ」
 そう静かに諭す様に告げた敬輔が何時の間にか大きく数を減らしていたブックアーミー達の1体が、死なば諸共、とばかりに突進してくるのに気が付き。
「今すぐに君が、結論を出す必要なんて無いんだ」
 そう小さく呟き、自らの蒼穹のオーラの様なエネルギー障壁でその刺突を受け止めながら。
 カウンターの様に目にも留まらぬ速さで振り抜いた赤黒く光り輝く刀身持つ黒剣の唐竹割の一撃に合わせる様に。
 ――その刃を返して横薙ぎに振るい……十文字に斬り捨て、最後のブックアーミーに止めを刺したのだった。


「取り敢えず、これで全部か? そうだよな……零?」
 その陽太の問いかけに。
 零が周囲の気配を探る様にして、その通りだ、と言う様に首肯して。
「……後は任せたぞ、陽太」
 そう告げて消えて自分の中へと戻っていく零へと軽く礼を述べる陽太。
 そうして陽太と零が周囲を警戒しているその間に。
「一先ずの応急処置になるけれども……」
 そう告げて。
 敬輔が懐からそれなりの額の入った袋を取り出し、そのまま娘に手渡そうとする。
 その突然、敬輔が持ち出したお金を見て。
「えっ……何……っ?!」
 そう思わず、と言う様に息を飲み、口元を両手で覆い戸惑う娘に敬輔が続けた。
「多分、この位の額があれば、当座のではあるけれども、君のお父さんの薬代と生活費を賄う事は出来る筈だ」
 その敬輔の話を聞いて。
 思わず、と言う様に陽太がひゅう、と口笛を吹き、娘はぶんぶんぶんと頭を横に振る。
「そ、そんな……! 初めてお会いした方にそんなお金を貰う事なんて……!」
 その娘の言の葉に。
「でも、当座の資金が無いと、そもそも君の家族も、君自身もまた同じ様な目に遭う可能性が高いだろう? だから今は、何も言わずに受け取って欲しい」
 そう敬輔がなるべく柔らかく、けれども胡散臭く見えない様に精一杯の笑みを浮かべて告げるのに、娘が困った様にあらぬ方へと視線を彷徨わせる。
「で……でも……」
「いーから、いーから。受け取っておけってねーちゃん」
 そんな娘の様子を見兼ねたか軽い口調で笑ってそう告げるのは陽太。
 その左手でポン、と軽く敬輔の肩を叩き、此奴はさ、と陽太が続ける。
「とんでもないお人好しでな。困っている人がいれば、手助けするのが当たり前って奴なんだよ。大体、此処でねーちゃんと俺達が会ったのも何某かの縁だ。俺達に命を助けられてくれたんなら、その礼代わりに受け取ってくれや。そこまで含めての俺達の役割でもあるんだからよ」
 そう陽太が笑って告げるのを聞きながら、でも、と矢張り心配そうな表情を浮かべて敬輔を娘が見て。
「名前も知らぬ私に貴方がお金を施したら、今度は貴方が……」
 その娘の懸念の意図を読み取って。
 敬輔が大丈夫、と微苦笑を浮かべて肩を竦めた。
「陽太さんも言ってくれているけれど、君を救う事其れ自体が僕達の役割だしね。それに、|猟兵稼業《・・・・》でこれでも結構な額が貯まっているし、僕自身はl至急自足の生活だから、こう言う時位しかお金の使い道がないんだよ」
 その|猟兵稼業《・・・・》と言う言葉が響いたのだろう。
 思わず、はっ、とした表情を浮かべて、畏怖を籠めて。
「猟兵……|猟書家を壊滅させた英雄《・・・・・・・・・・・》の……」
 そう、漸く生まれたのであろう思考する余裕から、思わずポツリと呟くのを聞いて、だから、と畳みかける様に敬輔が続けた。
「まあ、僕自身は正直ピンと来ないけれども、少なくとも|この世界《・・・・》では、一応|英雄《・・》だからね。今、君に必要なだけのお金を用意する事位は訳なく出来るって事だ。だから、気にせず受け取って欲しい」
 その|猟兵《・・》としての敬輔の説得に。
 分かりました、と困惑と畏怖と尊敬と……他にも様々な感情の綯い交ぜになった複雑な表情を浮かべて、おずおず、と敬輔に差し出されたお金の入った袋を受け取る娘。
 そうして、そっと恐る恐る、慎重に、そして丁寧にそれを懐にしまう彼女の様子を見ながら、陽太が笑った。
「あんたには未だ未来があるんだ。だからこそ、是から何物にもなれるし、どんな事にも挑戦出来るだろ。その他の誰かに利用されかねない|力《・》なんぞに頼らなくてもな」
 そんな陽太の慰めに相槌を打つ様に敬輔が首肯して。
「正直に言えば、僕も何の能力も取り柄も無いと思っていたんだよ。でも……それでも、今、こうして君の様な人の前に出てくることが出来る様になった」
 ――その意味する所は、即ち……。
「本人はそう思っていたとしても、やれることはあるもんだからね」
 ――僕も剣を取って戦う事になるとは思っていなかった……とは、流石に口に出す事は出来なかったけれども。
 それを言ってしまえばきっと……この|娘《・》もまた、陽太の言葉の裏にある|引き返す事の出来ない世界《・・・・・・・・・・・・》に足を踏み入れさせてしまう事になるだろう、と敬輔には感じられたから。
 ――だから、今の敬輔に言える事は、1つだけ。
「先ずは君が、出来る事をゆっくりと探していく事。其れが今の君には一番必要な事だと、僕は思うよ」
 そう告げる敬輔のそれに陽太がそうだよな、と相槌を打ち返して。
「……そうしないと|嘗ての俺《クリフォード・アッシュ》みたいに、その力故に誰かに利用される|だけ《・・》の人間になっちまうからな」
 そう実感を伴う言の葉と共に、嘗て、|異世界《サイバーザナドゥ》で与えられた|最初の名前《・・・・・》を口に出す陽太のそれを聞いて。
「……ありがとうございます」
 そう深々と頭を下げる娘の様子に、敬輔と陽太が良かった、と静かに首肯で返したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年12月30日


挿絵イラスト