絆を試せ、バトモンコンテスト!
●バトモンは友達!
バトルモンスター、縮めてバトモン。戦争の為に作られた生き物たちは、今や人間の大切な友達となっていた。
一緒に仕事をして、一緒に戦って。このバトルモンスターワールドが豊かで平和な時代を迎えたのは、人とバトモンの絆によるものだった。
そんな人とバトモンの絆を確かめ合うお祭りが『ハロウィン』!
戦争の為に生まれた彼らと、今は大切な友達であることを再確認する盛大なお祭りが、世界各所で開かれているのである。
だが、そんな楽しくて素敵なお祭りにも、魔の手は忍び寄る。
「まったく無粋。バトモンなど研究材料に過ぎぬというのに」
英雄教授「プロフェッサーT」は、わいわい楽し気なお祭り会場を眺め、呟いた。
「だがその絆とやらを壊したらどのような結果が得られるだろうか? 過去には出来なかった調査が出来るというのは、実に興味深い」
眼鏡をクイと上げて、プロフェッサーTはにやりと笑うのであった。
「人とバトモンの絆を確かめ合うお祭り……素敵ですわよね」
エリル・メアリアル(|孤城の女王《クイーン・オブ・ロストキャッスル》・f03064)は、微笑まし気に呟いた。
バトルモンスターワールドで開かれる『ハロウィン』。バトルモンスターワールドにおいて、その日は人とバトモンが大切な友達であるという事を確認する日でもあるのだという。
「だから、この世界ではバトモンを模した着ぐるみを着たり、パートナーのバトモンとお揃いの仮装をしたりして練り歩くんですって!」
エリルがその光景を思い浮かべながら、興味深げに言う。きっと賑やかで楽しいお祭りなのだろう。
だが、エリルはそこで急に険しい顔をして、猟兵達へ見つめなおす。
「けれど、そんなお祭りにオブリビオンの乱入が予知されましたの!」
折角のお祭りに水を差す、無粋な行為である。エリルは憤慨しながら、猟兵達に告げた。
「お祭りを台無しになんてさせちゃいけませんわ! 返り討ちにしてしまいましょう!」
●絆を試せ、バトモンコンテスト!
「わたくしがオブリビオン乱入の予知をしたのは、バトモンコンテスト会場! ここではバトモンとの絆をアピールするステージが開かれてますの!」
出場者は、相棒となるバトモンとともに仮装をして出場し、かわいさ、うつくしさ、かっこよさ……そして勿論、パートナーとどれほど心を通わせているかを競い合う。
「技を出したり、一緒になって踊ったり、とにかくバトモンと通じ合っていることをアピールするんですの!」
思い浮かべるだけで楽しいステージになりそうだ。ステージに上がらないバトモン達だって、そんなステージを見れば、人との絆を強く感じてくれるに違いない。
しかし、そこにオブリビオンが現れる。
「オブリビオンは、そんな風にバトモンとの絆が最高潮に高まった時を狙って襲撃してきますの」
その目的は、絆を壊し、洗脳することでどのような結果が得られるか、という研究の為。
「そんな研究なんて絶対にさせちゃいけませんわ!」
エリルが叫び、猟兵達を見る。
「ですから、皆様もステージに参加して、オブリビオンを迎え撃ってほしいんですの!」
続けてエリルは参加概要をざっくり説明する。
バトモンとは何匹でも一緒に参加可能。バトモンを連れていない人であっても、ステージ付近には楽し気な雰囲気を感じ取って集まってきた野良バトモン達もいるようなので、その子達と絆を深め合ってもいいという。
仮装など凝っておけば、よりバトモンと心を通わせらそうだ。
ここまで説明を終えて、改めてエリルが猟兵達を見る。
「バトモンとの絆を深めれば、きっとオブリビオンの洗脳をも乗り越えられる力が生まれるはず。皆様、バトモン達のために、ぜひ力を貸してくださいまし!」
そうして、エリルのグリモアが輝き始めた。
「楽しいハロウィンを迎えるために、ね!」
G.Y.
こんにちは。G.Y.です。
今回はハロウィンにちなんだ2章形式のシナリオをお届けします。
場所はバトルモンスターワールド。ハロウィンのお祭り会場が舞台となります。
第1章は日常です。
会場のステージではバトモンコンテストというイベントが開催されており、そこではパートナーとなるバトモンと一緒に踊ったり、技を披露したり、様々なパフォーマンスをすることで人とバトモンが絆を確かめています。
皆さんもこのイベントに参加して、オブリビオンを迎え撃ちましょう!
第2章はボス戦です。
会場に現れたオブリビオン『プロフェッサーT』撃退しましょう!
プロフェッサーTはこの会場内にいるバトモンを洗脳しようとしてきます。
しかし、絆の力が高まっていれば、きっとその洗脳すら打ち払うことが出来るでしょう!
そうなれば、会場中のバトモンバトラー達もオブリビオン退治に加勢してくれるはずです!
このシナリオを攻略して、無事楽しいハロウィンを迎えましょう!
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております!
第1章 日常
『バトモンとハロウィン!』
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POW : 大きな声を出してイベントを盛り上げる
SPD : バトモンと一緒にパフォーマンスを披露する
WIZ : バトモンを連れた他の参加者と積極的に話す
イラスト:del
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ぽん、ぽんぽん、と花火が上がる。
「レディース、エーン、ジェントルメェーン!!」
マイクを手にした蝶ネクタイの司会者が陽気な声で叫ぶ。
「今年もハロウィン、人とバトモンの祭典が始まりました!」
司会者は身振り手振りで場を盛り上げる。
「このステージでは、人とバトモンの絆を表現するバトモンコンテストが開催されます! 人も、バトモンも、これから始まるパフォーマンスで絆を感じ取ってください!!」
そして司会者がステージ脇に手をかざす。
「さぁ、参加者の登場です!!」
ベルト・ラムバルド
アドリブ上等
今年のハロウィンはバトルモンスターワールドか!
しかし祭りをぶち壊そうとする不敬な輩はどこにでも湧いてきやがる!
そんな輩を懲らしめるのが騎士道の権化のベルト・ラムバルドよ!
つー訳で祭りだ祭り~!
ちっかし困ったな…キャバリアはあるがバトモンはいない…
だがまぁお祭り騒ぎすればバトモン達は寄ってくれるだろうよ!
つー訳でUCでサムライエンパイアっ子連中を召喚!
江戸っ子諸君!
ここは異国の…えーと人と共に暮らす珍獣達を奉る国のお祭りの真っ只中!
負けず嫌いな君達の粋な心で祭りを盛り上げてくれ!
江戸っ子連中の御神輿担いでお祭り騒ぎで注目を集めバトモン達を鼓舞してやるぞ!
どうせ死ぬなら踊らな損損!
わいわいと賑わうハロウィン会場。
大通りには沢山のバトモンとともに祭りに参加している人々の眩しい笑顔があった。
「今年のハロウィンはバトルモンスターワールドか!」
その独特な光景を珍し気に眺めながら、ベルト・ラムバルド(自称、光明の暗黒騎士・f36452)は大きな声で言う。
「しかし祭りをぶち壊そうとする不敬な輩はどこにでも湧いてきやがる!」
ベルトは怒りを籠めて、拳を握る。そして、強く拳を掲げて宣言した。
「そんな輩を懲らしめるのが騎士道の権化のベルト・ラムバルドよ!」
その姿は凛々しくとても立派で、堂々としていた。ベルトも『フッ、決まった』とでも言うかのように決め顔をしていたが、楽し気な雰囲気にあてられて、すぐに顔がゆるくなる。
「つー訳で祭りだ祭り~!」
ぴょいんとスキップをしながら、ベルトは雑踏へと消えてゆくのであった。
「……ちっかし困ったな……」
バトモンコンテスト会場まで来て、ベルトは首を捻り始めた。
何を隠そう、ベルトはまだ自身のバトモンを連れていないのだ。だが、ここはバトルモンスターワールド。右を見ても左を見ても、野良のバトモン達がそこかしこにいるのだ。
「ならまぁ、お祭り騒ぎすればバトモン達は寄ってくるだろうよ!」
そう結論付けたベルトが、ぴぃーっ! と指笛を鳴らす。
そして、そっと耳に手を当てれば、遠くからどどどどどどと地響きのような足音が近付いてくる!
「おうおうおうおう、祭りをやってンのはここかい!?」
「|一体《いってえ》どんな祭りなんでぇ!」
現れたのは、サムライエンパイアのお祭り好き共だ!
集まったサムライエンパイアっ子達にベルトは「どうどう」と手をかざす。そして、一際大きな声で彼らに告げた。
「江戸っ子諸君! ここは異国の……えーと」
ベルトが言葉に詰まる。そこに、何だ何だと集まってきたバトモン達の視線が集まり始めた。
その姿に、ベルトはうむ、と頷き、口を開く。
「人と共に暮らす珍獣達を奉る国のお祭りの真っ只中!」
江戸っ子たちは口々に「ほう」やら「ははあ」やら納得してくれている様子。それよりもやはり祭りという言葉に血が騒いでいるのだ。
「負けず嫌いな君達の粋な心で、祭りを盛り上げてくれ!」
「そういうことなら任せてくんな! おう野郎ども!」
ベルトの言葉に、江戸っ子達が一致団結。一斉にお神輿を担ぎ上げる。さらに。
「おうおう、そいつらを奉るんだろう? なら乗ってくんな!!」
江戸っ子がバトモン達をお神輿の上にのせてゆく。
「いくぜぇ!」
「わっしょい!! わっしょい!!」
バトモン達を担ぎ上げて、お神輿が揺れる。バトモン達も揺れる。だが、楽しそうだ。
ベルトも揺れる。否、踊っている!
威勢の良い掛け声とともに大騒ぎするその様子は、何はともあれバトモンと人との絆をしっかりと深めたようである。
「どうせ死ぬなら踊らな損損!」
ベルトは満面の笑顔で言うのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ミーグ・スピトゥラス
オレ、知ッテル
バトモン、戦ウ為ニ作ラレタ存在
オレモ、研究所デ作ラレタ
ダカラ、何カ親近感覚エル
ダカラ、ホットケナイ
仮装ハ…フランケンシュタインノ怪物
頭ニ大キナネジノ飾リ被ッテ、大キメノ上着ヲ羽織レバ完成ダ
オレ、バトモンヲ仲間、シテナイ
ダカラ、野良バトモント交流スル
オレガ探スノハ、ハロウィン腕相撲大会ノ会場
ソコ、力自慢ノ野良バトモン、集マッテル
野良バトモン、野生デ生キテル
野生、弱肉強食ノ世界
ダカラ、力ト力ガブツカリ合ッテ生マレル絆、アルダロウ
オレ、負ケソウニナッタラ…オ祭リニ水ヲ差スオブリビオンヘノ怒リデ…『バイオミック・オーバーロード』
オ互ニ全力ヲ出シ合ッテ、トリック・オア・トリートダ
バトルモンスターワールド、ハロウィンパレード会場。
仮装者で集まる雑踏の中で、頭一つも二つも抜けた巨体が、のし、のしと歩いていた。
その姿はフランケンシュタインの怪物を模していて、まるで本物のような迫力だ。
そんなフランケンシュタインの怪物に扮するのは、ミーグ・スピトゥラス(コズミック・バイオモンスター・f24155)。彼は人々と一緒に歩くバトモンの姿を見て、小さく呟いた。
「オレ、知ッテル。バトモン、戦ウ為ニ作ラレタ存在」
見渡せば、視界の中には数多くのバトモン達の姿がある。ミーグはその様子に親近感を覚えていた。
ミーグはかつて研究所で生まれたバイオモンスターであったからだ。
「ダカラ、ホットケナイ」
ミーグが羽織った大きな上着がふわっと揺れる。風が吹けばそろそろ寒くなってくる季節だ。それでも、人々の表情は暖かだった。
『さぁー、こちらのコンテスト会場ではハロウィン腕相撲大会が開催されています!』
スピーカーから威勢の良い声が響いた。いくつにも分かれているコンテスト会場のうち、一つに注目が集まる。
『やはりバトモンと言えば力自慢! ということで、バトモンバトラーのコンビだけではなく、野生のバトモン達も集まってきていますよ!』
ステージの上にはゴロロン、ウーファー、バッキャムなど……力の強そうなバトモン達が集まっている。
どうやら今は山から下りてきたゴリテングがチャンピオンのようである。
『さぁ、次なる挑戦者は誰だぁ!?』
そんな中から、どずん、とステージを揺らして、ミーグが前に出た。
「オレ、力自慢ノ野良バトモン、戦ウ」
太い腕を出して、台に乗せる。
「サア、来イ」
その堂々とした態度に、ゴリテングもむふぅと鼻息を荒くして腕を出す。
バチバチと火花が散るかのような二人の姿に、司会も興奮を隠しきれない。
『これはどんな戦いが繰り広げられるでしょうか!?』
腕を互いに握り合い、司会が叫ぶ。
『では……ファイっ!!』
「ヌゥウウ!」
「ぐぉっほ!!」
互いの意地と意地がぶつかりあう!
筋肉を通じて、力と力を通じて、二人の絆が深まってゆく。
野生で生きる者はすべからく、弱肉強食の世界の中に生きている。
力こそが生きる術、力こそが自身を表現する手段だからこそ、二人は理解し合ってゆく。
「グウウッ……!!」
ゴリテングの力に、ミーグが押され始めた。流石バトモン、凄い力だと実感する。
だがミーグも食い下がる。力を籠めて必死でゴリテングの腕を押し返そうとするほどに絆を感じ、その絆が、ある一つの感情を燃え上がらせた。
「ヌアァァァァ!!!」
それは、怒り。
これほどまでに絆を確かめ合えるお祭りに、そしてこの会場に着くまでに見た人とバトモンの笑顔に、水を差す不届きものがいることへの怒りが爆発!
身体が巨大になり、腕の力もさらに強くなってゆく!
「ぐおっほぅ!!?」
ゴリテングの腕を押し返し、ミーグはそのまま叩きつけるように台へと押し付けたのであった。
『飛び入り選手の勝利だぁぁ~~~!!』
わぁあっ、と大歓声と拍手が上がる。
「イイ戦イ、ダッタ」
ミーグがゴリテングに手を差し出した。ゴリテングは無言で、その手を握り返した。
大成功
🔵🔵🔵
七色・くるみ
バトモンコンテスト!
パフォーマンスで盛り上げるならお任せだよ!
行こう、パッピーくん!
というワケで、トラペリカンのパッピーくんと一緒にコンテストへ参加するよ。
音楽に合わせて一緒に【ダンス】しつつ、要所でわたしがジャンプしたり決めポーズを取ったりでアピールすると同時に、パッピーくんに【ファンファーレ】を鳴らしてもらうコンビネーションを決めるよ。
いっぱい練習してきたし、ばっちり決めてみせようね!
フィニッシュは、パッピーくんに観客席の上まで飛んでもらってから、わたしのUCを発動。パッピーくんを起点にキラキラの爆発を観客のみんなに振り撒くよ!
お疲れ様、パッピーくん!
みんな楽しんでくれたら良いよね!
ハロウィンで盛り上がるバトモンコンテスト会場。
沢山のバトモン達の見事なパフォーマンスで、バトモン達は人々との絆を改めて強く感じていた。
そんな観客席の様子を舞台袖で見つめる少女、七色・くるみ(ウィッシュフル☆レインボー・f45138)は、独特の高揚感と期待感で胸を震わせていた。
「パフォーマンスで盛り上げるならお任せだよ!」
自信たっぷりに言うくるみ。さぁ、次はくるみの番。
「行こう、パッピーくん!」
トラペリカンのパッピーくんが金色のボディを輝かせてくるみに応えた。そして二人一緒にステージへと走る!
――わぁぁああっ!!
大歓声とともに、ポップでキュートな音楽が流れ始めた。
くるみはステージ中央に立つと、びしっと観客に決めポーズ。パッピーくんも羽根を大きく広げて、ステージのライトをきらきらと反射させる。
「いっぱい練習してきたし、ばっちり決めてみせようね!」
くるみとパッピーくんは互いに目配せをしあい、パッと華麗に踊り始めた。
音楽に合わせてくるみがジャンプすると、パッピーくんがファンファーレを鳴らす。
そんな可愛く楽しいステージを見れば、バトモンだって人だって、楽しい気持ちになれるに違いない。
気付けば観客席から元気な手拍子がステージに響いて、くるみとパッピーくんのダンスをさらに盛り上げる。
曲も終わりを迎えそうなそんな時。くるみは再びパッピーくんに目線を送った。
「今だよ!」
そんな言葉が聞こえてくるかのように、二人の息はピッタリだった。パッピーくんが大きく翼を広げると、プァーッとファンファーレを鳴り響かせながら観客席へと飛び立ったのだ。
「いくよー! 最後のしあげっ!」
くるみがばきゅんとまっすぐな視線をパッピーくんに向けた。直後、ドキドキの爆発がパッピーくん中心に巻き起こり、観客にキラキラとした爆発を舞い散らせてゆく。
これには観客も大喜び。パッピーくんも高らかな鳴き声を上げながら、観客全体にまんべんなくキラキラを振りまいてゆくのであった。
こうして最高潮のうちに、くるみとパッピーくんのライブは終了した。
「お疲れ様、パッピーくん!」
二人の間には、確かに強い絆が感じられる。その絆を、観客席にいたバトモン達も感じ取ってくれたに違いない。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『英雄教授「プロフェッサーT」』
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POW : ギロチンせつだん
【怨霊ガニバトモン「シニガザミ」の鋭い鋏】で攻撃する。命中すると【生命力と魔力を吸収する呪詛】を纏い、レベル分間[怨霊ガニバトモン「シニガザミ」の鋭い鋏]の威力と切断力が上昇する。
SPD : ふくしゅうげき
自身の【使役する怨霊ガニバトモン「シニガザミ」】に【怨みと憎しみのオーラ】を宿し、攻撃力と吹き飛ばし力を最大9倍まで強化する(敗北や死の危機に比例する)。
WIZ : きょうじゅのきょうりょくかいふくやく
【カバン】から【取り出したドーピング回復薬入り注射器】を飛ばし、命中した味方1体に肉体強化・負傷回復・意識回復効果を与える。
イラスト:函田実烏
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「仇死原・アンナ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
バトモンと人の強い絆――。
ハロウィンの催しは大成功。彼らの絆を何倍にも強く結びつけた。
しかし、それを阻もうとするオブリビオンはもう間近に迫っていた。
「興味深い」
その男、英雄教授「プロフェッサーT」は眼鏡をクイと直して言った。
「その絆とやら、我らの時代には無かったものだ」
その背後に怨霊ガニバトモン『シニガザミ』を従えて、会場中のバトモン達を見やる。
どのバトモンも、腑抜けた顔をしていると思った。あのようなバトモンに興味などは無い。興味があるのは――。
「さて、ここからは未知の領域だ。観察のし甲斐がある」
どす黒いオーラが会場中に満ちてゆく。バトモンを洗脳し、その絆を壊そうというのだ。
だが、大丈夫。
「出たなプロフェッサーT! お前なんかに僕らの絆は壊させないぞ!」
「そうよ! お祭りの邪魔をしないで!」
強い絆を持ったバトモン達は、洗脳の力を跳ね返してしたのだ!
そして、彼らのパートナーのバトモンバトラーがプロフェッサーTの前に立ち塞がる。
「なんだと?」
プロフェッサーTが目を見開いた。
プロフェッサーTの洗脳は失敗に終わった。
そればかりか、多くのバトモンバトラーが彼らとの対決に力を貸してくれる。
これなら、英雄なんて簡単にやっつけられるはずだ!
ベルト・ラムバルド
アドリブ上等
ムハハ!カッコつけて登場したつもりがはなから貴様の野望は終わりよ教授!
ついでに騎士たるベルト・ラムバルドめが貴方の野望を完膚なきまで懲らしめてやろうぞ!
行くぞ!
さっそくバトモン達と築いた絆を試す時が来た!
騎士だが今はカリスマバトモンマスターな気分ッ!
レイピアを振り回し…UCでバトモンを召喚!…ちょっと色違う?まぁいいか個性だ個性!
大軍指揮と集団戦術でバトモンを華麗に指揮して教授目掛けて一斉攻撃だ!
奴の操る蟹みたいなバトモンに罪はあるまい…今の私はカリスマバトマス!なんなら説得もできるはず!
なぁ蟹バトモン君…あんな陰気な爺さん捨てて私と共に…
ぬああああぁぁ……|☆ミ《吹き飛ばされる》
現れたプロフェッサーTに対して、バトモンバトラー達が立ち向かう。
その輪の中から、高笑いをしながらベルトが現れた。
「ムハハ! カッコつけて登場したつもりがはなから貴様の野望は終わりよ教授!」
ビシィっと指を突き付けて、勝ち誇った様子で捲し立てるベルト。
その勢いは周囲のバトモンバトラー達にまで伝播して、いつしか彼とともに並び立つ軍団が出来上がった。
「ついでに騎士たるベルト・ラムバルドめが貴方の野望を完膚なきまで懲らしめてやろうぞ!」
そうしてレイピアを抜いて、ベルトはそれを顔の前に立てた。どわ、と不思議なオーラが湧き上がる。そう、ベルトは騎士である。しかし、今の気分はまさしくカリスマバトモンマスター!
そのオーラに引き寄せられて、周辺の野良バトモン達もまた、彼のもとに集ってくる。
「おぉっ!?」
現れたバトモン達の姿に、ベルトが驚いた。
「……ちょっと色違う?」
見れば、なんだかきらんと一瞬光っているようにも見える。レア感が増し増しだ。
「まぁいいか、個性だ個性!」
というわけで、集まったバトモンおよびバトモンバトラーは、ベルトのもとに一堂に会することとなった。
彼らの中心で、ベルトが叫ぶ。
「いくぞ!」
その号令とともに、バトモン達は一斉にプロフェッサーTへと向かってゆくのであった。
「いけっ! ガブニアっ!」
「モンケンガメ! ぶんぶんアタック!」
バトモンバトラーの指示に合わせ、バトモン達がプロフェッサーTへと向かってゆく。
プロフェッサーTは眼鏡を直して、静かに告げた。
「シニガザミ、ふくしゅうげき」
プロフェッサーTのシニガザミから、禍々しいオーラが膨らんでゆく。そのオーラを宿した腕でバトモン達を薙ぎ払う。
「わぁぁっ!」
「きゃぁーっ!」
吹き飛ばされてゆくバトモンバトラー達。
「くっ、凄いパワーだ! だが……!」
ベルトはシニガザミを見つめ、考える。
「奴の操るあのバトモンに罪はあるまい……」
そう、そして今、ベルトはカリスマバトマスなのだ!
「なんなら説得も出来るはず!」
ベルトがレイピアをかざすと、彼に呼ばれてやってきたバトモン達がプロフェッサーTへと飛び掛かり、シニガザミから引きはがす。
「今だ!」
すかさず、ベルトが前に出た。
「なぁ蟹バトモン君……あんな陰気な爺さん捨てて私と共に……」
オーラをぶわっと膨れ上がらせて、ベルトが呼びかける。
(「ふふ、我ながら完璧だ」)
と、ベルトは思った。が。
――ぶん!
蟹の爪が、思い切りベルトを殴りつけた。
「ぬあああああぁぁぁ……!!」
やな感じで吹き飛ばされて、星になるベルト。
しかし、それはそれとして。
彼の呼んだバトモン達はしっかりとプロフェッサーTを追い詰めることに成功していたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
七色・くるみ
出たねオブリビオン!
バトモンさん達を洗脳なんてさせないんだから!
いこう、パッピーくん!それにみんな!
パッピーくんには相手のバトモンさん目掛けて【音響攻撃】を放って怯ませてもらって、その隙にみんなのバトモンさん達が攻撃する、って形の連携を取れればと。
わたしは【アイドルダンス】と【歌魔法】でみんなを【鼓舞】するよ。でも、歌と踊りはそれだけのためじゃない。
プロフェッサーを指差してUCを発動、わたし以外を認識できなくして自分のバトモンさんへ的確な指示を出せなくするよ。
加えて、わたしの歌と踊りで、その心を【浄化】できればと。
もう、バトモンさん達は道具なんかじゃない、みんなの大事なお友達なんだから!
「出たねオブリビオン!」
プロフェッサーTに向かって、ステージの上のくるみが堂々とした態度で言う。
「バトモンさん達を洗脳なんてさせないんだから!」
このコンテストに集まったバトモン達は、パートナーとの絆を深めたことで英雄の洗脳から免れていた。
いまや、会場中にいるバトモンバトラーすべてが猟兵に味方してくれている。プロフェッサーTにとっては窮地ともいえる状況であった。
「ふ、確かにこれは想定外だったな」
それでも、プロフェッサーTは冷静さを崩さない。彼にとってはこの状況すら、ひとつの実験なのだろう。
「いこう、パッピーくん! それにみんな!」
パッピーくんがくるみの号令にあわせて翼を羽ばたかせる。
同時にバトモンバトラー達も、一斉にプロフェッサーTへ向かってゆくのであった。
「パッピーくん! おんきょうこうげき!」
くるみの指示に従って、パッピーくんがラッパのような嘴を吹く。パァンと甲高い音色がシニガザミを震わせ、その隙にバトモンバトラー達が攻撃を仕掛ける。
「みんな、頑張って!」
くるみの歌とダンスによって鼓舞を受けたバトモンバトラー達は、いつも以上の力を発揮して、見事な連携を見せていた。それはきっと、このハロウィンで深くなった絆によるものでもあるのだろう。バトモン達の息の合った攻撃は、シニガザミに満足な反撃を許さない。ほぼ一方的に攻撃を受けるだけとなってゆく。
「よし、これなら勝てる!」
「プロフェッサーT! 観念して……!」
バトモンバトラー達が勝利を確信したその時だった。
「シニガザミ」
どす黒く、そして冷徹な声が戦場に響いた。プロフェッサーTは鞄から注射器を取り出し、シニガザミにそれを刺す。
「……み、見てっ!」
「傷口が……!」
シニガザミが受けた傷がみるみる回復してゆく。そればかりか、甲殻がさらに頑丈に変わり、爪が鋭くなる。その殻の内側にある筋肉が盛り上がって、外殻を膨れ上がらせた。
「さぁ、続きだ」
プロフェッサーTがそう言った時、違和感に気が付く。
「……?」
視界が何かおかしい。脇にいたはずのシニガザミの姿が無い。戦いの音も、未だにスピーカーから流れ続けている『耳障り』な音楽ばかりが大きくなってゆく。
(「音楽……?」)
ハッと気付き、プロフェッサーTがステージの方へと向く。そこには、照明に照らされ、キラキラと輝きながら歌う少女の姿があった。
「わたしだけを、見てっ☆」
くるみがプロフェッサーTに指先を向けて歌い続けている。
それがプロフェッサーTの認識を狂わせ、くるみだけを認識させるようにしてしまったのだ。
「なんということだ……!!」
これでは、折角強化したシニガザミに満足な指示が出せない。それどころか、自身が今どうなっているのかすらわからない。
戸惑うプロフェッサーTに、くるみはマイク越しに叫ぶ。
「もう、バトモンさん達は道具なんかじゃない!」
歌が、プロフェッサーTの心に沁み込んでゆく。
「く、ぐぐ……!!」
心が暴れ出しそうな感覚に、プロフェッサーTが膝をつく。今こそ最大のチャンス。
「みんなの大事な、お友達なんだから!!」
くるみの言葉と共に放たれたパッピーくんの音響攻撃が、プロフェッサーTを吹き飛ばした。
戦いの流れは完全に猟兵達の側にあった。無粋な乱入者を倒すまで、あと一息……!
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉(サポート)
「よっし、おいらに任せといてー♪」
グラップラー×サウンドソルジャー、人狼少年です。
前衛肉弾派で、積極的に行動します。
まだまだ未熟なアホの子ですが、やる気だけは人一倍!
あまり悩まずさっと決断して、臨機応変に切り替えて、いつも楽しそうにテンション高く行動します。
本人マジメでも、結果コミカルになりがちです。
ユーベルコードは、地味に戦闘力底上げに使うことが多いです。
最後は、グラップルの正拳一撃で締めるのが理想形。
多少の怪我は耐性のおかげで気付かず、肉を切らせて骨を断つ、がモットー。
いつも笑顔で、後先考えず。でもちょっとビビリ。
あとはおまかせで。よろしくおねがいします!
ハロウィンに賑わうバトルモンスターワールド。
人とバトモンの間にある強い絆を確かめるためのお祭りに乱入した英雄教授「プロフェッサーT」は、集まったバトモン達を洗脳しようと試みる。
しかし、お祭りの成功によってより絆を深めた彼らは、見事に洗脳を振り切り、猟兵達と共に英雄へと立ち向かうのであった。
「よっし、おいらに任せといて―♪」
木元・祭莉(銃弾を次から次へと叩き落とすなにかの達人・f16554)は、揚々とバトモンバトラー達の前に躍り出る。
「お祭りを邪魔するなんて許せないなっ」
その身に白炎を纏い、力強く燃え上がらせると、祭莉はプロフェッサーTへと向かって一気に駆け出した。
「いっくぞぉー!!」
まるで白い閃光のような速度で突撃してゆく祭莉。対するプロフェッサーTは至極冷静に、傍らのバトモンに命令する。
「シニガザミ」
その言葉にプロフェッサーTのバトモンが反応する。鋭い鋏を開き、祭莉を迎え撃った。
「うおっ!?」
ギラリと輝く鋏が祭莉の身体を裂く。噴き出した鮮血とともに呪詛の力が祭莉を襲い、傷口から生命力と魔力を奪い取ってゆく。
「こ、こえーっ」
怨霊ガニというだけあって、姿も攻撃技もおっかない。ちょっとビビりな祭莉は少し怯みつつも、白炎で傷口を覆って、シニガザミの懐へと潜り込む!
「おりゃぁあっ!!」
祭莉がシニガザミの鋏を掴んて、投げ飛ばした!
「……くっ!」
怯むプロフェッサーT。バトモンから離れた彼は今、完全に無防備だった。
「くーらえーっ!!」
祭莉の正拳突きが炸裂した。
「ぐはっ……!!」
白炎を纏った拳の凄まじい威力に、プロフェッサーTは吹き飛ばされてゆくのであった。
成功
🔵🔵🔴
立川・登玲奈
●SPD
うーん…策士策に溺れる、かな?
プロフェッサーTさんの話を聞くと昔のバトモンは道具同然に使われていたようだけど…今は違うよ
バトモンは友達であって家族も同然…どっちが正しいかは勝って証明するよ!
友情シンクロ、バトモン・フュージョン!
デンセッカー!!
プロフェッサーTをどうにかしたいけど…シニガザミが側に居るからどうにかして離さないといけないね
下手に接近するとシニガザミのハサミで吹き飛ばされちゃうなら…当たる前に当てるだけ!
『電光石火』で錯乱して隙を見つけたらプロフェッサーTに【電撃突進】!
シニガザミの攻撃が来るけど、身を翻して【電撃】の【尻尾スイング】で感電させて同時撃破を狙うよ!
エライアー・ウラヌビロス
絆ってやっぱりいいものだよね。
ボクが絆繋いだのは昔の人で今はいなくて、現代はまだ…だけどいつかそんな人が現れるかもだし、洗脳でそれを害するのを見逃すわけにはいかない。
だから力を貸してね、コランディとモノシリス。
基本は後方支援、二体に加えて共闘してくれるバトモンバトラーとバトモン達を回復したりして援護するよ。
UC起動し夢幻の雲で戦場を包んでオブリビオンには幻影の攻撃での攪乱を、味方には癒しを。
向こうのシニガザミの怨憎のオーラが強まってきたら電撃で牽制、マヒさせてその攻撃を上手く当てられないよう妨害。
…知らないことを無かったものとするのはよくないと思うよ、と敵に最後に一言を。
※アドリブ絡み等お任せ
窮地に追いやられたプロフェッサーT。
猟兵達とともに立ち上がったバトモンバトラー達は、折角のハロウィンを台無しにされるまいと果敢に攻撃を仕掛けてゆく。
「うーん……策士策に溺れる、かな?」
立川・登玲奈(閃光迅雷デンセッカーズ・f45443)はバトモンバトラー達の集団の中で呟いた。
バトモンバトラーと、そのパートナーたちのバトモンは、強い絆によってキラキラと輝いてるように見えた。
「絆ってやっぱりいいものだよね」
その中にともにあった伝説のバトモン、エライアー・ウラヌビロス(巡るもの・f45487)は目を細める。
エライアーと絆を繋いだ者は、今はいない。だが、いつかそんな人が現れるかもしれないと思わせる光景であった。
だからこそ、洗脳でそのチャンスを奪う英雄を見逃すわけにはいかない。
「力を貸してね、コランディとモノシリス」
その傍らに立つコランディとモノシリスはこくんと頷いた。
バトモン同士の絆が深まるのを眺め、登玲奈がプロフェッサーTに顔を向ける。
「プロフェッサーTさんの話を聞くと、昔のバトモンは道具同然に使われていたようだけど……今は違うよ」
ひょっとしたらそんなことを考えているのはオブリビオンとなってしまった英雄だけなのかもしれない。エライアー達の様子を見れば、そういう気分にもなってくる。
どちらにせよ、今のプロフェッサーTとは相容れられる気がしない。
「バトモンは友達であって家族も同然……どっちが正しいかは勝って証明するよ!」
登玲奈は友のバトモン、デンレッサを肩に乗せる。
「友情シンクロ、バトモン・フュージョン!!」
ぱぁぁあっ、と登玲奈とデンレッサが光り輝き、その姿が一つになってゆく!
「……デンセッカー!!」
ばぁぁあん、と現れたバトモンヒーローがビシッとポーズをとる。
「さぁ、いくよ!!」
デンセッカーの号令と共に、エライアー、そしてバトモンバトラー達が一斉にプロフェッサーTへと向かってゆくのであった。
迫るバトモンバトラー達を、プロフェッサーTのシニガザミが迎え撃つ。
鋭い鋏でバトモンを薙ぎ払い、吹き飛ばしてゆく。。
その様子を、プロフェッサーTはシニガザミの背後でじっと見据えていた。
「プロフェッサーTをどうにかしたいけど……」
デンセッカーが呟く。シニガザミはあくまで彼の洗脳したバトモンだ。狙うべきは、プロフェッサーTであるが、先行したバトモン達の様子をからもわかる通り、下手に接近すれば吹き飛ばされてしまう。
「ボクに任せてください」
その意志を感じ取ったか、エライアーが翼を広げた。
「コランディ」
その呼びかけに応じて、コランディが輝石の光を放つ。
「むっ……!」
プロフェッサーTの眼鏡が輝く。その瞬間を狙って、エライアーが夢幻の雲を発生させる。
「こわいものも、やさしいものも、夢の雲に」
戦場が夢幻の雲で覆われ、シニガザミの周辺に幻影を発生させる。
「モノシリス」
続けてモノシリスが、狙うべき道を指し示す。
「ありがとう!」
デンセッカーは電磁力を全身に纏うと、モノシリスの指し示す方向へと一気に駆け出した。
「あとは、当たる前に当てるだけ!」
デンセッカーがプロフェッサーTへと突っ込んでゆく。何拍か遅れて、シニガザミが反応する。
それでも十分、エライアー達はデンセッカーがプロフェッサーTに肉薄するのに十分な隙を与えてくれていた。
「……!! シニガザミ!!」
デンセッカーに気付いたプロフェッサーTが叫ぶ。その声に呼ばれ、シニガザミの鋏が鈍くきらめいた。
「させません!」
エライアーから電撃が放たれる。それがシニガザミの攻撃をワンテンポ遅らせる。
「えぇえいっ!」
デンセッカーが身を翻す。そうして大きく振り回された尻尾が、シニガザミごと、プロフェッサーTへと炸裂した。
「ぐ……あぁっ……!!」
プロフェッサーTが電撃を受けて膝をついた。もはや、戦う力は残されていないことは、誰の目にも明らかだった。
「……知ららないことを無かったものとするのは良くないと思うよ」
エライアーが言う。その言葉に、プロフェッサーTは自嘲気味に笑い。
「……ふ、興味深い……」
と言いながら倒れ、骸の海へと還ってゆくのであった。
こうして、ハロウィンの会場を襲った英雄は撃退された。
これでようやく、平和なハロウィンパーティーが帰ってくる!
ここからは人とバトモンがもっともっと絆を深める時間だ。
この平和がずっとずっと続くように祈りながら――!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵