シャングリラ☆クライシス⑬〜星に挑む
●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、いつものように鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回もアイドル☆フロンティアの戦争、『シャングリラ☆クライシス』の第二戦線に挑んでもらうよ!」
『侵略神』ヴァラケウスと『星壊神』プラネットブレイカー、二柱の神による大侵攻。第一戦線とはうって変わっての、強大な敵との戦いが第二戦線の戦いとなる。
『プラネット・ドラゴンロード』の力を纏った彼らの力は凄まじく、すでに多くの場所で激戦が繰り広げられているようだ。
「今回キミ達に向かってもらうのは、プラネットブレイカー本体との戦いだよ。その能力は『宇宙操作』――宇宙に発生するありとあらゆる現象を操り戦闘に利用することができると言う恐ろしいものだ」
自身のユーベルコードとは全く別に、彼はその力を自在に操る。隕石を無数に降り注がせ、目の前で超新星爆発を起こす。そんな規格外の力が、猟兵の相手となる。
凄まじく厳しい戦いとなる事は間違いないだろう。
「その現象の強度自体もさる事ながら、問題は『ありとあらゆる現象』と言うところだ。はっきり言って、その全てに対応する事は現実的じゃあない」
例えば、流星を対策して頭上に気をつけていたら、足元で超新星爆発を起こされるかもしれない。ならばと防御を固めれば、その防御ごとブラックホールに叩き込まれるかもしれない。そうしたありとあらゆる可能性を考えるのは、どんな世界のスーパーコンピュータだって不可能だろう。
「だからこそ重要なのは……相手にその余裕を与えない事だ。どんな強大な現象だって、発動しているのはプラネットブレイカーなんだからね」
こちらが攻撃を仕掛ければ、プラネットブレイカーはそれを宇宙操作で防ぐだろう。それを息つく暇も与えず続ければ、こちらを宇宙操作で攻撃する暇はなくなる。
そのまま、プラネットブレイカーの防御の意識を越えるまで延々と攻撃を叩き込み続ければ、いずれは倒す事が出来るだろう、と言うわけだ。
「ただし、注意点が3つ。まず1つ、プラネットブレイカーが『防ぐに値しない』と思う程度の牽制攻撃では意味がない。もう1つ、ただ一種類の攻撃だけでは、対応するのは簡単で慣れられてしまうだろう。そして最後の1つ。この方法でも、プラネットブレイカーのユーベルコードを封じる事は難しいだろう」
総合すればつまり、『プラネットブレイカーの強力なユーベルコードに対応しつつ』『非常に強力な攻撃を』『なるべく複数の種類』『息つく暇を与えない勢いで叩き込む』事が、勝利の条件となる訳である。
「厳しい事を要求しているのは分かっている。でも敵は、数多の星と文明を滅ぼしてきた強力な『星壊神』――その名に恥じない力を持っている。だからこそ、このくらいしなくちゃ勝てないんだ」
いつもどおりのわざとらしいほど可愛い仕草の中に、強い緊張と願いをこめて、くるる猟兵達を見渡す。
「それでもキミ達なら、勝てるって信じてる。それじゃあ、良い知らせを待ってるよ!」
一二三四五六
こちらは最後のドラゴンロード。
ごきげんよう。プラネットブレイカーとの死闘をお届けします。一二三四五六です。
プラネットブレイカーは宇宙に発生するありとあらゆる現象を操り戦闘に利用することができます……が、そんなん言われてもどうするか困りますよね。隕石や超新星爆発はあくまで一例にすぎませんし。
と言う事でこのシナリオでは、OP文中でくるるが告げているように『プラネットブレイカーの強力なユーベルコードに対応しつつ』『非常に強力な攻撃を』『なるべく複数の種類』『息つく暇を与えない勢いで叩き込む』ことでプレイングボーナスを得られるものとします。
まあ定義した上で普通に無理難題ですが、そこは猟兵の皆様ならきっと活路を開けると思います。頑張ってください。
それでは、皆様の全力のプレイングを楽しみにお待ちしています。
第1章 ボス戦
『星壊神『プラネットブレイカー』』
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POW : ドラゴニック・クェーサー
戦場に【小惑星サイズのドラゴン】を召喚する。[小惑星サイズのドラゴン]は指定した対象1体を自動的に追尾し、【ブレス】で攻撃し続ける。
SPD : 宇宙竜嵐
【超高速突撃】での攻撃のたびに、指定秒数後に遅れて敵を攻撃・麻痺させる、追尾型の【宇宙線】を放つ。
WIZ : 星を滅ぼすもの
自身の身体部位ひとつを【天体エネルギー】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
イラスト:塩さば
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
朱鷺透・小枝子
唄え、呪え、ララバイ!!我らが押し通る!!!
騎兵刀2本を振るい『亜空間アタック』距離と規模を超拡大し威力増強!
同時使用UC『揺籃の子守唄』発動!戦場にドロモス・コロスを召喚し続け、
四方八方より魔法斬撃波と衝撃波を星壊神へ放ち超高速突撃に対応、勇壮苛烈なる魔法の演奏を戦場に響かせこの戦いを見る観客席を刺激!応援の力を以て自身とドロモスの攻撃威力増強!!
るぅううううああああああああああ!!!!
折れた騎兵刀を【念動力】で投擲し、即座に次の騎兵刀を超拡大!同時に魔法演奏もより苛烈なものへと変え観客席を刺激、そして超拡大刀身より破壊呪詛物質を開放!追尾宇宙線や宇宙現象防御を破壊し、星壊神へ叩きつける!!
マシュマローネ・アラモード
条件を満たすには、魔法の装填を使いましょう。杖は戦鎚の柄を代替に。
UCへの対処は【豊穣の慈雨】で減衰、外殻を纏った巨躯への一撃は、【巨躯屠る栄誉】間断を入れずに【大いなる大王の破壊衝】で、射程に収めてダメージを、宇宙現象を散らしましょう。
機動力に【ブリリアント・フルバーニアン】で飛翔して回避と同時に弱点部位への斥力(吹き飛ばし)でダメージを蓄積させていきましょう。
プラネットブレイカー、スペースオペラワールドに伝承される悪竜、たとえ次元が違えど、倒すべき巨悪にして武人の誉れ。
【赫灼たる王の宣言】で真の姿で挑み、能力を底上げします。
七那原・望
果実変性・ウィッシーズオブザーバーを発動しつつ魔法による防具改造でアイドル衣装に変身。
ライブスタートなのですー♪応援よろしくなのですー♪
歌を歌いながら念動力で浮力を与えたスケルツァンドに騎乗し空中戦。飛行し続けブレスを回避。
今のわたしには敵の無数の可能性の死が見えている。
あくまで可能性に過ぎないけれど、それらを可能な限り再現していけば全てが敵にとって致命的攻撃になるはず。
高速飛行するセプテットの乱れ撃ち、プレストの打撃、アマービレで呼んだ無数のねこさん達との多重詠唱全力魔法一斉発射、念動力で舞い飛ぶスタッカートとフィーネの斬撃波、オラトリオによる暗殺。
その全てで息つく暇もないくらい蹂躙します。
リリスフィア・スターライト
下手な牽制やUCを封じる作戦も通用しない相手なら、 強力な攻撃を連発させてもらおうかな
天体破局で津波、稲妻、竜巻、地震、大火事といったありとあらゆる天変地異を引き起こしていくよ
全力魔法による破壊力重視でどんな天変地異となるか自分でも予想できないけど、とにかくプラネットブレイカーを倒すことだね
向こうが天体エネルギーを変異させて対応してきても、こっちも別の天変地異を引き起こして対応できないようにかな
一つの術に拘らず早めに切り替えていくよ
連携出来る状況なら仕掛けるタイミングは合わせて、応援が得られるなら感謝しつつ得られた力を天体破局に注ぎ込ませてもらうよ
アドリブ、連携歓迎
「唄え、呪え、ララバイ!! 我らが押し通る!!!」
高らかな宣言と共に戦端を切る、朱鷺透・小枝子(|亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924)。両手に構えた騎兵刀を振り上げ、プラネットブレイカーへと立ち向かう。
その刃を振るい繰り出す斬撃は、空間を捻じ曲げ、破壊の規模を拡大させて。
「おおぉぉぉぉぉぉっっ!!!!」
「ふん……」
だがそれを一瞥したプラネットブレイカーは、僅かにその鼻を鳴らすのみ。その眼前に現れた天体の質量が、重力を捻じ曲げ、斬撃を全て受け止める。
「我に――宇宙には届かぬ」
「いいや、まだだっ!!」
だが、そんな相手を取り囲むように召喚される、小人型ビット『ドロモス・コロス』の軍勢。
無数に放たれる攻撃が、まさに雨霰とプラネットブレイカーへと降り注ぎ。
「ライブスタートなのですー♪ 応援よろしくなのですー♪」
魔法で自身の衣装をアイドルのそれに変えた七那原・望(比翼の果実・f04836)も、その弾幕へと加勢する。宇宙バイクに跨がりながら手にした銃を七つに分かつと、それらを宙に浮かべての射撃。
「さあ、いくのです!」
「――無駄な事だ」
だが、その圧倒的な砲火を前にして、やはりプラネットブレイカーに動揺はない。無造作にその手を振った瞬間、戦場に熱風が吹き付ける。
太陽風による電磁波がドロモス・コモスを狂わせ、星の重力が銃弾を引き付けて。そして相手の身体が、宇宙のエネルギーを帯びていく。
「非力なものよ。塵芥は、宇宙に対抗する術を持たぬ」
「っ……!」
それをもってしての突撃は、さながら彗星の如く。動きを止めたドロモス・コモス達が破壊され、それは猟兵達へも迫りくる。
宇宙線を撒き散らしながら破壊を撒く様は、規模が違う。まさしく宇宙規模の破壊が、振り撒かれ――。
「プラネットブレイカー、スペースオペラワールドに伝承される悪竜よ!」
そんな突撃を前に、マシュマローネ・アラモード(第一皇女『兎の皇女』・f38748)は高らかに名乗りを上げる。宇宙規模の戦いならば、猟兵達の中では彼女が一番慣れているだろう。
ゆえに怯む事なく、その杖を高く掲げて。
「たとえ次元が違えど、巨悪を倒すは武人の誉れなり……!」
その赫灼たる宣言と共に、彼女の身体が真なる姿に変わっていく。皇女の誇りを力に変えて、『月』に跨がり、真っ向から突き進んで。
「はああああっ!」
「む……!」
その勢いと共に振り下ろした大槌が、プラネットブレイカーと真っ向から激突する。生み出された斥力が拮抗し――こちらが弾かれるも、相手も動きを止めた。
「くっ、流石は伝承の悪竜。一筋縄ではいかぬか……!」
「ふむ……少しはやる者もいるようだ」
多少の感嘆を口にしつつも、プラネットブレイカーには傷一つない。その右手を高々と掲げて――そこに再び殺到する、ドロモス・コモスの攻撃。
「落とされれば、また生み出せば良い……!」
「虫ケラが、鬱陶しい!」
不快さを声に滲ませたプラネットブレイカーは、再び太陽風を巻き起こす。どれほどこちらが軍勢を呼び出そうとも、その全てを一瞬で無力化し得る圧倒的な力。
(「それでも構わん……! 奴を釘付けする……!」)
そんな事は、小枝子も承知の上だ。こうしてプレッシャーをかけ続け、『防がせる』事が目的。
事実プラネットブレイカーは先程、こちらを攻撃する流星群を呼ぼうとしていた。それをドロモス・コモスに対応するための太陽風に切り替えさせたなら、成果は上々。
「死の可能性が、薄い……でもっ!!」
望もその意図は同じ。無数の猫を呼び出して、プラネットブレイカーへと魔力を斉射する。彼女の目は本来、数多の死の可能性を見通すもの。だが相手の強大さを示すように、今の目にはそれは微かにしか映らない。
今の彼女には、プラネットブレイカーを殺害出来る可能性がほとんどないという事で。
「それなら迷わなくてすみますっ!」
「ふん、しつこい……」
だからこそ、その微かな可能性を少しでも再現すべく、機械掌を飛ばして攻撃する。対するプラネットブレイカーは、魔法の斉射を相殺するために流星群を呼び、機械掌は自身の身体に天体エネルギーを纏う事で受け止めて来て。
「宇宙の力の前に、滅びるがいい!」
さらにそのエネルギーが解放されれば、凄まじい爆発が生じる。この場の猟兵を消し飛ばしてあまりある、圧倒的な破壊力。
それに対抗すべく、リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)が前に出る。
「そっちが天災なら……こっちも天災で対応させてもらおうかな!」
魔力を注ぎ込んで発生させるのは、天変地異。嵐が吹き荒び、稲妻が奔り、大地が噴火し、津波が押し寄せる。
全てを灰燼に帰る破局の天災が、天体エネルギーとぶつかり合い……そして、呑み込まれていく。
「所詮は星の上での災害に過ぎぬ……!」
「くっ……いいや、まだっ!!」
だがもちろん、諦めるつもりはない。さらに魔力を注ぎ込み、大地を震わせ、竜巻を巻き起こす。生じる天災は、リリスフィアにも制御出来ていない。いや、制御を最初から放棄して、ただ破壊の限りを目の前に発生させる。
そうでなければ対抗出来ない相手で、だがそうであればこそ、遠慮なく全力を振るう事もできる。どれほどの災禍を生み出しても足りないのなら、手加減の必要はない。
「宇宙に優る力など、存在せぬ……!」
「その割には、まだこっちを倒しきれてないようだけどねっ!」
リリスフィアの反論に、プラネットブレイカーから不快の感情が伝わって来る。今のところこちらに襲いかかるのはユーベルコードのみだが、もし宇宙現象までもが襲って来ていれば、対応する事は難しかっただろう。
逆に言えばそれは、作戦が上手く進行しているという事だ。
「ならば……虫ケラどもを薙ぎ払え!」
プラネットブレイカーは大量のドラゴンを呼び出し、それをこちらに襲いかからせて来る。その竜一匹一匹が、猟兵の命を奪うに足る、星々の力。
「まだだ……ドロモス・コモスよ! 奴らを迎え撃て!」
「ちっ……!?」
それに対して小枝子は、勇壮なる曲と共に、プラネットブレイカーへと突撃する。振るう騎兵刀は重力波によって防がれるが、それによって太陽風が止まった所で、再召喚したドロモス・コモス達がドラゴンを迎え撃って。
「こっちも……小型ドラゴンぐらいならねっ!」
リリスフィアもまた天災の力を、ドラゴン達に向けてぶつけていく。大雨がその翼を捉え、稲妻で撃ち落とし、津波に呑み込んで。
避けられぬ天災の嵐が、竜の嵐を駆逐していく。
「さあ、今だっ!」
「いきますわっ……!」
そうして出来た竜群の間隙を突き、マシュマローネが急接近する。ドレスからバーニアを展開し、超高速の急接近。
「無駄だ……宇宙には、届かぬ……!」
「っ……!」
プラネットブレイカーはそれを、超新星爆発によって迎え撃とうとしてくる。凄まじい破壊のエネルギーはまず、先んじて接近している小夜子の、その騎兵刀を砕き……。
「るぅううううああああああああああ!!」
「何っ……!?」
その砕かれた騎兵刀が、拡大し、より強い破壊力をもってプラネットブレイカーへと襲いかかる。超新星爆発をも斬り裂く斬撃が、初めて相手に動揺の声を上げさせて。
「だ、が……かはっ!?」
「見えた……ようやくっ!」
次の宇宙現象で猟兵達を迎え撃とうとするプラネットブレイカーの首筋が、望の影で斬り裂かれる。微弱な傷なれど、それは彼女がはっきり視た、死の可能性。
それによって相手の動きが硬直し。
「これで終わりですわ……斃れなさい、伝承の悪竜よっ!!」
「このまま……押し切るっ!」
マシュマローネの渾身の気魄が、プラネットブレイカーの防御を打ち砕く。そして亜空間の刃が、無防備な相手を両断し。
「おの、れ……この……我、が……!」
天災に呑み込まれた竜群と共に、プラネットブレイカーは骸の海へと墜ちていく。さながら、星が堕ちるように――。
大成功
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