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シャングリラ☆クライシス⑬〜Cosmic Mistic

作者：五条新一郎

「皆様の奮励努力により、アイドル☆フロンティアにての大戦は新たなる段階へ移行。上空に開いた裂け目より、骸の海への突入が可能となりました」
　そう戦況を語るのは、グリモア猟兵、ルナ・シュテル（Resonate1120・f18044）。
「｜光の道《アイドルロード》を駆け上がった先に待ち受けておりますのは、侵略神『ヴァラケウス』と星壊神『プラネットブレイカー』。此度の戦の黒幕たる存在です」
　両者の背後には更なる黒幕と言うべき存在の気配も在るが、彼らもまたアイドル☆フロンティアにおける強大な脅威であることには変わり無い。この場で打ち倒さねばならぬ敵と言えよう。

「此度、皆様にお願いしたいのはそのうちの一方、星壊神プラネットブレイカーの撃滅となります」
　ヴァラケウスは人々の心に骸の海を注いでいた元凶であるが、このプラネットブレイカーはその人々の心を浄化し得る存在――アイドルを絶滅させるべく、己の『宇宙操作』の能力により、アイドルの現れ得る星々や、アイドルに力を与える星々を片っ端からドラゴン化し滅ぼしてきた。即ち、トワイライトにとっては己らの故郷を奪った元凶である。
　一方、スペースオペラワールドにおいてかつて古代種族を滅ぼしたという悪竜もまた、同じ名を持ち。どうやらかの世界にて善竜スターゲイザーに滅ぼされて後、この世界に至ったようだが――その詳しい内実は、現時点では分かっていない。確かなのは只、この星壊神は間違いなく其を実現できるだろう強大な存在である、ということだ。
「プラネットブレイカーは竜化した自らの外殻を喰らい、力を高めた状態にて皆様を迎え撃ちます。その力は、戦場たる宇宙空間に適応した、極めて強力なものです」
　かの存在が扱う『宇宙操作』の力は、宇宙に存在するあらゆる事象を操るという強大かつ大規模な代物。隕石を呼び寄せたり超新星爆発を引き起こしたり、かの存在の周囲では宇宙空間で発生し得るあらゆる現象が発生すると考えて差支えない。
「そうした宇宙における様々な現象も脅威ですが、無論のことユーベルコードによる攻撃もございます。これらを乗り越えねば、かの敵に打撃を齎すは不可能と申せましょう」
　成程、神の名に相応しく驚異的な存在である。心して挑むべきであろう。

「かの敵を打ち倒し、アイドル☆フロンティアの恐るべき禍を祓うべく。皆様、どうぞ宜しくお願い致します」
　一礼の後、ルナはグリモアを起動。掌に浮かんだデジタル数字がカウントを刻み――ゼロへと至ると同時、溢れる闇が猟兵達をかの虚空の領域へと導いてゆく。

第1章 ボス戦 『星壊神『プラネットブレイカー』』

POW   :    ドラゴニック・クェーサー 戦場に【小惑星サイズのドラゴン】を召喚する。［小惑星サイズのドラゴン］は指定した対象1体を自動的に追尾し、【ブレス】で攻撃し続ける。 SPD   :    宇宙竜嵐 【超高速突撃】での攻撃のたびに、指定秒数後に遅れて敵を攻撃・麻痺させる、追尾型の【宇宙線】を放つ。 WIZ   :    星を滅ぼすもの 自身の身体部位ひとつを【天体エネルギー】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。 イラスト：塩さば 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

　｜光の道《アイドルロード》に沿って骸の海の中を駆ける猟兵達。戦域の風景は正しく宇宙の如し。そして敵は宇宙の力を操る星壊神。
「来おったな、猟兵共！」
　虚空に浮かぶ、ローブを纏った紫の竜人。その身から溢れる力は、成程宇宙の力を操ると言われても納得でき得るほどに強大。彼こそが星壊神『プラネットブレイカー』、数多の星々をドラゴン化という形にて滅ぼしてきた悪竜である。
「貴様らに吾を斃すことは叶わん！　宇宙の塵と消えるが良い！」
　言い放つが早いか、彼方の空間より幾つもの物体が高速で飛び来る。其は全て隕石。プラネットブレイカーの有する能力――宇宙操作によって呼び寄せられた代物だ。
　其は猟兵達を目掛けて次々と降り注ぎ、｜光の道《アイドルロード》へと突き刺さる。其は道を崩壊せしめるには至らぬものの、障害物として進攻を遅延せしめる。
『これって何でもありまくりなのではー！？』
　自身を模したキャバリア『｜藍色の灯火《藍ゼン・シュテルン》』で回避機動を取りつつ、紫・藍（変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052）は愕然と声を上げる。そう、宇宙における現象とは、定義を広く取ればその種類は軽く10種を超える。内容自体も幅広い為、決め打ちでも即興でも全てに確実な対処を取るのは極めて困難。
「やはり尋常ではない相手ですねぇ……！」
　オーラの翼で飛翔し隕石を躱し続ける夢ヶ枝・るこる（豊饒の使徒・夢・f10980）もまた、これ程の大規模現象を苦も無く引き起こす星壊神の力に唸る。やはり相当の難敵である、と。
「なれど此処は通過点！　立ち止まる訳にはいかない！！」
　だが、｜光の道《アイドルロード》を疾走する朱鷺透・小枝子（｜亡国の戦塵《ジカクナキアクリョウ》・f29924）は吼える。敵の強大たるは理解する。なれどこの敵の先にも更なる敵が在る。アイドル☆フロンティアの滅びを阻止するには、斯様な敵に怯んでいる場合ではない、と。
『その通りでっすね！　であれば！』
　そんな小枝子の意志に藍もまた同調する。ならば現実問題たる天体現象には如何に対応するか。その答えも見出した。
『もう何が来てもいいようにするしかないでっすね！』
「ええ、何とかしてみましょう」
　乱暴なようで抜本的な対策。藍の結論に、今度はるこるが同意を示す。彼女もまた、この場を解決する抜本的手段を見出したが故に。
　展開した探査祭器が周辺空間の変化を秒単位でモニタリング、あらゆる現象へ備えるべくその予測を開始。直後に襲い来た隕石は空間転移にて回避する。
「壊せ！　壊して押し通れ！！　朱鷺透小枝子ォォォ！！」
『藍ちゃんくんでっすよー！！』
　小枝子は障害を、敵を破壊する意志と共に。藍は己をこの宇宙へと響き渡らすべく。其々に己が名を叫び響かす。小枝子は騎兵刀を抜刀し、藍は己が乗機を通して戦場へ歌声を響かせ始める。
『―――――♪』
　響き渡る歌声と共に、藍色の灯火は踊り出す。低重力対応のドレスアーマーに換装した身を軽やかに。此処に、藍のスペースライブが幕を開けたのである。
「何をするつもりかは知らんが！　このまま押し潰れるが良いわ！」
　そんな猟兵達の様相を脅威と覚えたか。更なる現象を引き起こさんとその手を掲げる。直後、るこるの頭上の一点で、膨大なエネルギーが凝縮を開始。其は超新星爆発の予兆。探査祭器の情報で其を察したるこる、直ちにその手を合わせ祈りだす。己の奉ずる豊饒の女神へと。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その収穫の理をここに――」
　直後、集束したエネルギーが盛大に爆発。るこるの身を呑み込んで――否、逆にるこるへと呑み込まれてゆく。発現せしユーベルコードを以て、天体現象を吸収する構えに入ったのだ。
　その下を小枝子が駆け、プラネットブレイカーをその視界に認める。それ以上の侵攻は認めんとばかり、それまで以上の密度の隕石が降り注ぎ小枝子の足を止めさせんとするが。
「るぅうううああああああああ！！」
　雄叫びと共に、小枝子は騎兵刀を振り上げる。小枝子の身からは霊体じみた物体が溢れ出し、騎兵刀の刀身からは禍々しき破壊的な呪詛が立ち昇り――その身を目掛けて降り落ちた隕石は、彼女の身を透過していった。今や彼女の身は、半ば霊体と言っても良い状態ゆえに。
「叩き壊せぇぇええええええええ！！」
　透過した隕石から飛び出すや、小枝子はその身を大きく捻りながら刀を大きく振るい抜く。直後、周囲の隕石群が次々と真っ二つに断ち割れたかと思えば、切断面から崩壊して消滅してゆく。亜空間を介し攻撃範囲を半ば無限に拡大した斬撃を、範囲内全ての隕石に叩き込み。呪詛破壊物質と霊物質の働きで崩壊に追い込んだのだ。
「やりおる、だが……！」
　其を前に唸るプラネットブレイカー、なれども即座に次なる手を打つ。傍らに小惑星――かのクエーサービースト並みに巨大なドラゴンを呼び寄せるこるへ嗾けんとし。更に片手がプラズマ炎に変化し、これを以て藍色の灯火を焼かんと差し向ける。
　だが。
「燃え尽き――ぐわぁぁっ！？」
　藍色の灯火へ向け噴射させんとしたプラズマが、何故か彼自身に浴びせかかった。狙いを違えたか。否。
（宇宙の皆々様も、藍ちゃんくんのファンになってくれたのでっす！）
　己の作戦がうまくいったと、歌い続けながら藍は内心にて快哉する。彼の歌声は、ユーベルコードを乗せることで森羅万象、生物どころか現象や概念すらも己のファンとしてしまう力を持つ。以てプラネットブレイカーの腕部が変じたプラズマは、彼自身を焼く結果となったのである。
「一気に攻めさせて頂きますねぇ」
　更にはるこるも動く。己の身へと天体現象を吸収する動きを止めるや、溜め込んだ其を一気に解き放つ。その一連の流れが、惑星ドラゴンを呑み込み、そして存在丸ごと吸収していった。
　るこるが放ったのは、万物を吸収し取り込んでしまう波動。惑星ドラゴンを吸収したのも無論此れによる。プラネットブレイカーは存在格の大きさ故か吸収も部分的に留まるものの、そんな彼に対しては攻撃祭器群を差し向ける。
「く、これは……ぐおおぉぉぉぉぉぉ！！」
　悟ったように呻くプラネットブレイカー、その身に祭器からの攻撃が雨の如く降り注ぐ。熱線、炸裂弾、爆弾、重力弾、魔力矢、戦輪、などなど。多様な祭器による一斉砲撃が、星壊神の身すらも呑み込んで。
「おおおおおおおお！！」
　更には小枝子も動く。効果範囲を拡張しての、此処まで二度の攻撃。星壊神も対象にできたが敢えて外したのは、フェイントでありパフォーマンスであり、且つかの敵の回避行動という選択肢を抑制する為。るこるの砲撃に敵が怯んでいる今こそ、攻撃の好機だ。
「砕け、壊れろぉぉぉぉぉぉ！！」
　振り下ろした騎兵刀は、亜空間攻撃となってプラネットブレイカーを捉え。伴う霊物質と呪詛破壊物質が、かの星壊神の身を蝕み、壊し、崩壊せしめんと追撃を齎したのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「ぐ、やってくれるな猟兵共……！」
　先行した猟兵達の攻撃により深手を負った星壊神プラネットブレイカー。なれど、その身に漲る力に未だ衰えは見えず。
「だが！　吾が力とは宇宙そのもの！」
　更なる猟兵の一団が迫り来るを察するや、両腕を大きく広げ己が権能を発動。無数の隕石群を宇宙の彼方より呼び寄せると共に、発現せしユーベルコードがそれらより尚も巨大なドラゴンを二匹呼び寄せる。
「貴様ら如きに抗しきれる力ではないと知り！　そして死ぬがいい！」
　二匹の巨竜と隕石群が、猟兵達を目掛け襲い掛かる――！

　対する猟兵達は｜光の道《アイドルロード》を駆け、かの星壊神のもとを目指さんとしていた。
「プラネットブレイカー、伝説の存在、大いなる災いと伝承されている悪竜――」
　｜空高く飛翔する月《グレイス・フルムーン》に騎乗するマシュマローネ・アラモード（第一皇女『兎の皇女』・f38748）は祖国に伝わる伝承を思い返す。広大極まりなきスペースオペラワールドにあって広くその名を知られた悪竜。よもや、遠き異界――アイドル☆フロンティアにて相対する機が巡ってこようとは。
　そしてその力もまた、伝承に違わず。かの悪竜に呼び寄せられたる隕石群が次々と、｜光の道《アイドルロード》を目掛けて迫り来る。この道を破壊してしまわんばかりの勢いだ。
「しかし宇宙操作とかまた何をしてくるか分からない攻撃してくれますね！」
「とりあえず、敵がとんでもなく強大だってのは理解できた！」
　バイクに変形させた己の人形『ライダ』に騎乗するシズホ・トヒソズマ（因果応報マスクドM・f04564）は、かの竜の権能の途方もなさに唸る。今は隕石だけだが、超新星爆発やら宇宙嵐やらブラックホールやらガンマ線バーストやら、宇宙現象など幾らでも思いつく。それを全て任意に起こせるとあらば、成程脅威以外の何物でもなかろう。
　あまりのスケール感に、自らの足で道を駆けるシモーヌ・イルネージュ（月影の戦士・f38176）はなかなか理解が追い付いていなかった程。とはいえ、あの規模の隕石落下を見ればその力の程は理解できるというものだ。
「あと、このままにすればこのアイドル世界もドラゴンになるんだろ？　それは色気がないな」
　続いて語る己の見解。猟兵としてかの竜に立ち向かうべき理由。それだけ理解していれば、戦うに不足は無い、と。
「相手は神を名乗る存在――これは箔が付きそうだ」
「モワ！　まさしく戦う栄誉もまた武人の誉れですわ！」
　己に更なる実績を積み重ねる。即ち神殺しの称号。いざ、挑むべき時だ。マシュマローネは｜月《フルムーン》にて浮遊疾走しながら、迫り来る隕石群を見据える。
「――強き者に挑む事も、栄誉なれば！」
　得物たる｜杵型戦鎚《キネティック・リパルサー》を振りかざし、飛翔する月は更に加速。シズホとシモーヌに先んじて前に出たマシュマローネは、己を押し潰さんばかりの隕石目掛けて――戦鎚を大きく振るい抜く！
　鋭いスイングが隕石を正面から叩くと同時、隕石はそこまで加速してきた以上の速度で弾き飛ばされ、吹っ飛んでいった。戦鎚に宿る斥力の権能、其の発露。宇宙怪獣や小惑星など、己より巨大な敵と相対するが常の宇宙騎士は、巨大な敵との戦いに慣れている。マシュマローネも、また然り。
「立ち向かうよりは痛めつけ……いえ何でもないです」
「しかしまあ攻撃キツいな！」
　其に続き、シズホとシモーヌもまた疾走する。道中で巻き起こる超新星爆発やら吹き付ける太陽風やら、持ち前の速度と反応速度で乗り切りゆくが。
「GaOooooooonnn！！」
　其処に迫るは、小惑星ほどのサイズもあろうかという巨大なドラゴン。その片割れが、シズホを目掛けて迫り来る！
「おっと、捕まりませんよー！」
　なれどシズホは落ち着いてライダを更に加速。そのまま脇を突っ切らんとするが阻まれる。
「ならばわたくしが打ち倒しましょう！」
　其処へ今度はマシュマローネが飛び出す。戦鎚を振り抜き、その一撃が脇腹を捉え――直後、小惑星竜が悶えながら吹き飛んでいった。
「巨躯は今のわたくしの前では不利と心得になって！」
　巨大な敵に対してこそ、より力を発揮するマシュマローネの業。以て乗機共々更なる加速を――
「良かろう、ならば吾が力にて滅ぼしてくれよう」
「「！！」」
　プラネットブレイカーの声がした直後。猟兵達の在る位置の中心で猛烈な爆発が巻き起こる。即ち超新星爆発、星の終焉に伴い放出されるエネルギーそのもの。
　爆発がマシュマローネとシズホを吹き飛ばす。唯一影響を凌いだシモーヌは、直後に見る。己目掛け、超音速で翔び迫るプラネットブレイカーの姿を！
「潰れろ！　猟兵！」
「そうはいくかってんだよ……！」
　あまりにも猛烈なる速度で迫る星壊神、なれどシモーヌの｜眼《サイバーアイ》はその軌跡を、速度を確と捉える。其に従い、横っ飛びして突撃を躱す。
「よし、避けきっ――」
　姿勢を立て直しながらプラネットブレイカーへと向き直るシモーヌ、だが直後、その身は強張りながら硬直する。シモーヌの身を貫く宇宙線。傷と共に、その身を麻痺させる業。
「愚か者め。我が突撃に隙など無――」
　着地したプラネットブレイカーが追撃を為さんとばかりシモーヌへ手を翳しかけるが、その動きは不意に止まる。まるで、シモーヌに仕掛けた宇宙線による麻痺が転写されてきたかのような――
「悪いな、纏めて跳ね返らせて貰ったぜ」
　その通りである、とシモーヌはにやり笑ってみせる。その身を包むは青く燃え盛る炎のオーラ。シモーヌが状態異常や行動制限を受けたとき、自動で其を反射する力が宿る焔。
「やりましたね……！　ならば今が好機です！」
「モワ！　確実に決めていきますわ！」
　超新星爆発を凌いだシズホとマシュマローネも好機に応えて動く。シズホが星壊神を見据えつつ意識を集中すれば、背後に浮かぶは長い金髪の男性の姿。かつての銀河帝国の支配者、銀河皇帝リスアット・スターゲイザー。その幻影。
　銀河皇帝の身はほどなくシズホの身へと溶けるように消え。其はシズホにひとつの力を与える。即ち。
「ええい忌々し――ぐはぁぁっ！？」
　麻痺から復帰せんとしていたプラネットブレイカーから悲鳴。見れば、その身に巨大な黒き槍めいた形状の船が突き刺さっていた。銀河皇帝のユーベルコードのひとつ、黒き槍の船にての攻撃。本物のような隠密性は無いが、此度のような状況で決めるなら無くても何とかなる。
「よぉし！　アタシも一気に仕掛けるかね！」
　其を認め、シモーヌもまた愛用の黒槍を手に駆け出す。大きな艦に突き刺さられもがくプラネットブレイカー目掛けて。
「ぐっ、ええい近づくな……！」
　プラネットブレイカーは太陽風を吹き荒れさせ二人を攻撃するが、プラズマの風に着衣を肉体を焦がされつつも二人は止まらぬ。
「こいつで――ぶっ飛べ！！」
「仕留めさせて頂きますわ！」
　マシュマローネが振り下ろした戦鎚、シモーヌが繰り出した槍が、プラネットブレイカーの頭蓋を砕き、胸を抉り。以て、致命の一撃と至らしめた。

「ガ……ハッ……。なんと……猟兵の力、此処までとは……」
　よろめき倒れんとするプラネットブレイカー。その身が既に消滅を始めている。
「だが……吾は滅びぬ……宇宙の星という星を、吾が手中に……収める、ま、で……」
　なれどもその目的への意志は失うことなく。屈したその身は、そのまま消え去っていった。

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　以て猟兵達は星壊神『プラネットブレイカー』を撃破。第二戦線の戦いの天秤を、更に猟兵達へ向け傾ける結果となったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2025年09月16日