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バトモンシティ大乱闘!!

#バトルモンスターワールド #プレイング受付中

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#プレイング受付中


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●バトモンシティ大乱闘!
 バトモンシティ! それは街をまるまる一つ使ったバトルイベントである!
 今日、この日だけ。この街は巨大なスタジアムとなる。バトモンバトラー達は仲良くなったバトモンとともに街を駆け、目と目が合った相手とその場でバトルを繰り広げるのだ。
「今日は経験をたっぷり積めるチャンスだよ! さぁ行こうマジョット!」
 元気いっぱいに自分のバトモンとハイタッチした少女は、意気揚々と街に出た……はずだった。
「え? マジョット?」
 何かがおかしい。少女が相棒の様子を不審に思い声をかけた。だが、心を交わしたはずのバトモンは、少女の言うことをまったく聞く様子もなく、わなわなと震えていたかと思えば……。
「きゃるるるるぅ!!」
「きゃぁっ!?」
 突如叫び声を上げたマジョットに、少女が驚く。バトモンを中心に禍々しいオーラが広がってゆく。
「うわぁっ!?」
「お、おい!!」
 各所で悲鳴が上がる。同時に、バトモンたちが大暴れを始めた。
「バトモンが多く集まればこのような戦いが起こる……これで理解しましたか?」
 暴れ回るバトモンたちの下、白い髪の女性がこの惨状を見つめている。
 英雄聖女『シスターA』。彼女こそが、バトモンたちを狂わせた張本人であった。

●バトモンたちを止めろ!
「皆様! 新たな世界バトルモンスターワールドで事件ですわ!」
 集まった猟兵達に、エリル・メアリアル(|孤城の女王《クイーン・オブ・ロストキャッスル》・f03064)が叫ぶ。
 バトルモンスター、縮めてバトモンと人間がともに暮らす世界、バトルモンスターワールド。この世界もまた、オブリビオンの魔の手が迫っていたのである。
「この世界のオブリビオンは、100年ほど前に最終戦争を繰り広げた英雄たちということですわ。彼らは今の時代になって、バトモンを洗脳して世界を征服しようとしているようですの」
 英雄たちにとって、この平和な世界に何か思うところがあるのだろうか? 理由はわからないが、彼らが平和な世界を乱すというのならば、戦う他はない。
「というわけで、皆様に向かっていただくのは……バトモンシティと呼ばれるバトル会場ですわ!」
 エリルがグリモア越しに街の様子を映し出す。ごく普通の現代的な街並みだが、そこかしこに飛び回り、走り回るバトモンの姿が映し出されていた。
「このバトモンシティにいるバトモンたちの多くを、英雄が洗脳し、暴れ回らせていますのよ!」
 エリルはそう言うと、バトモンシティ全体を映し出す。ところどころでバトモンバトラー達が、自分の相棒たちが洗脳されて困っている様子が映し出されている。
「まずは、洗脳されたバトモンを倒してくださいまし! バトモンは頑丈だから、皆様が倒しても洗脳が解けるだけで済みますわ!」
 そうやってある程度のバトモンを開放したなら、反撃のチャンスだ。
「現地には幸い、強いバトモンバトラー達がたくさんいますの。バトモンたちの洗脳を解いて形勢が変わってくれば、バトモンバトラーの皆様も残る洗脳バトモンをやっつけるのに協力してくれるはずですわ!」
 エリルは自信たっぷりに言う。バトモンバトラー達だって、バトモンが洗脳されて暴れ回る姿なんて見たくないのだ。
「全てのバトモンを開放出来たら、この事件を引き起こした英雄との対決ですの! 遠慮はいりませんわ、バシッとやっつけちゃってくださいまし!」
 エリルはそうやって猟兵達を鼓舞すると、グリモアを輝かせ始めた。
「さぁ、いってらっしゃい! バトモンワールドの世界へ!」


G.Y.
 こんにちは、G.Y.です。
 バトルモンスターワールドが始まりました! こちらのシナリオもぜひよろしくお願いします。

 今回の舞台はバトモンシティと呼ばれる、町全体を使ったバトル大会です。ルールは割愛します。
 多くのバトモンバトラーが集まって、各地でバトルが繰り広げられていましたが、そこに英雄が現れ、バトモンたちの洗脳を始めてしまいました!
 第1章、第2章は集団戦です。洗脳されたバトモンたちを倒して解放してあげましょう。
 第2章になれば、バトモンシティ内のバトモンバトラー達も戦いに加わってくれるようになります。彼らと協力してバトモンをやっつけましょう!
 第3章ではこの事件を引き起こした『シスターA』との対決です!
 特筆することはない純戦になります。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『洗脳マジョット』

POW   :    ベタベタアップル
【ふさふさの尻尾】からレベル個の【リンゴ】を召喚する。[リンゴ]は誰かが触れると爆発し、【超粘着】の状態異常を与える。
SPD   :    ブラインドアップル
レベル分の1秒で【目潰し蜜リンゴ】を発射できる。
WIZ   :    ストップアップル
【リンゴ】に宿る【魔力】を解き放ち、レベルm半径内の敵には[魔力]で足止めを、味方には【リンゴの香り】で癒しを与える。

イラスト:稲咲

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

葉隠・香
通行人はどいてた方がいいよッ!今日、この街は戦場と化すんだからさッ!…え?知ってる?あ、そう。
まあ、気を取り直して今日から新しい伝説の始まりさ。
そうでしょ?イワマル、ガンバサミッ!

バトル開始ッ!ボクほどのバトラーなら2匹を同時に使役するなんてお茶の子さいさい。戦いたくてウズウズしてるみたいだしね。
ガンバサミは高速移動しながら撹乱、イワマルはその隙をついて力任せに叩き潰せッ!

イワマルが敵のリンゴで足を粘着させられ動きを封じられても大丈夫、手札から【大繁殖大炎上コンボ】ッ!
イワマルッ!ナパームバクダンゴムを敵に向かって投げまくれッ!

アッハッハッ!この瞬間、一番強いのはボク達さッ!


【アドリブ歓迎】



「通行人はどいてた方がいいよッ! 今日、この街は戦場と化すんだからさッ!」
 阿鼻叫喚のバトモンシティに現れた葉隠・香(インセクトマスター・f42778)は叫ぶ。
 が、既にシティはバトモンたちが大暴れ中。彼女を見た通行人は眼鏡をくいっとやった。
「……え?知ってる?あ、そう」
 なんとなく『何だい今日は』みたいなことを言われるような気がしていたが、どうもそういうわけではなかったようだ。
 こほんと咳払いをしてから、香は堂々とした態度で拳を握る。
「まあ、気を取り直して今日から新しい伝説の始まりさ」
 そうして、彼女について歩くバトモンに笑いかけた。
「そうでしょ? イワマル、ガンバサミッ!」
 それが、このバトルモンスターワールドに降り立った香の新たな相棒たちであった。

「きゃるるるぅ!!」
 洗脳されたマジョットが雄叫びを上げた。その声を聞き、香は振り返り、身構える。
「早速来たね……バトル開始ッ!」
 その声と同時に、イワマルとガンバサミが飛び出した。
「戦いたくてウズウズしてたんだよねッ! 行けッ!」
 その声に応えるように、ガンバサミが高速で空を飛び回る。マジョットはそれを必死で追うが、ぎゅんぎゅんとスピードを上げるガンバサミの姿を追い切れず、ぐるぐると目を回し始めた。
「今だッ、イワマル!」
 そこにすかさず、イワマルが飛び掛かる。その頑丈な身体を武器に、体当たりを仕掛けようというのだ。
「力任せに叩き潰せッ!」
 どぉん! 地面を揺らすような一撃に、マジョットがふらふらと揺れる。だが、マジョットも簡単にはやられない。その衝撃で、ふさふさの尻尾から生えたリンゴがぼろぼろとこぼれ出したのだ。
 リンゴは爆発して、イワマルの動きを封じてしまう。だがそれでも、香は不敵に笑っていた。
「大丈夫、このくらいは想定済みさッ!」
 香は手にした手札からカードを場に出して叫ぶ。
「魔物カード『ナパームバクダンゴムシ』を召喚!」
 現れたのは一匹のナパームバクダンゴムシ。続けて香はもう一枚、カードを開く。
「さらに魔法カード『大繁殖』を発動ッ!」
 直後、ナパームバクダンゴムシが一気に増殖した。そのナパームバクダンゴムシをイワマルへと向かわせ、香が叫ぶ。
「イワマルッ! ナパームバクダンゴムシを敵に向かって投げまくれ!!」
 その指示に従って、イワマルがやってきたナパームバクダンゴムシを片っ端からマジョットへと投げつける!
「きゃるるるるぅ!!?」
 投げつけられたナパームバクダンゴムシが爆発炎上する。それが次々と投げ込まれれば、たちまち誘爆して、超巨大な爆炎を作り上げた。これが香の切り札、大繁殖大炎上コンボであるッ!
「アッハッハ! この瞬間、一番強いのはボク達さッ!!」
 炎の中でばたんきゅーと倒れるマジョットの姿を見て、香は高らかに笑うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

中園・シスイ
まだ起きたばっかりだからよ、今のバトモンと人間の関係ってのはいまいちしっくりこねえ。

でも、洗脳されてるってのは見過ごせねえよな。そこのお前も、助けたいんだな?
なら、下がってろ。アタシ達が行く。

【武装変形】バルキルバ!
剣にしてマジョット達に挑む。
リンゴを触れる前に【一刀両断】。
それでも粘液が来るようなら茨の【自動防御】で粘着をなんとか回避。
峰打ちなんかの【気絶攻撃】でなんとか大人しくさせるぞ。

アタシ自身が戦うのは初めてだからどこまでやれるか分かんねえけど、やるしかねえよな。



 かつて――。100年前の最終戦争では、バトモン達は兵器であった。
「まだ起きたばっかりだからよ、今のバトモンと人間の関係ってのはいまいちしっくりこねぇな」
 そんな100年前のことを思い返しながら、中園・シスイ(剣持つ棘籠・f45426)は呟いた。
 戦いの為に育てられ、戦いの為に使役される。当時のバトモンと人間の関係はそんなもので、また自分自身もそんな彼らと一緒だった。
 しかし、コールドスリープから目覚めた世界は、あの時と違って平和で明るく、バトモンと人間は共依存の関係性。当時の常識はまるで通用しない、不思議な世界だ。シスイが違和感を覚えるのも無理はない。
 だというのに――。
 目の前のバトモンは、シスイの良く知るような姿であった。かつての英雄たちによって洗脳された彼らは、今再び兵器として利用されようとしている。
「そこのお前」
 シスイは涙目で洗脳されたマジョットを追う少女に声をかけた。
 そのぶっきらぼうな物言いに、少女は一瞬びくっとしたが、鋭い緑の目の奥に垣間見える優しさを感じ取り、シスイをじっと見つめる。
 すると、シスイはまっすぐに少女を見つめながら口を開いた。
「助けたいんだな?」
 その言葉に、少女はこくりと頷いた。それを見て、シスイは再び洗脳されたマジョットに向きなおる。
「なら、下がってろ。アタシ達が行く」
 そう言って手をかざし、叫ぶ。
「バルキルバ!」
 傍らに寄り添っていたバルキルバが、シスイの声に従って宙に跳ねた。すると、バルキルバはそのシルエットをぐにゃりと歪め、銀色の鋭い剣へと変化する。
 シスイはそれを手に取り、構えを取る。
(「戦うのは初めてか……」)
 かつての戦争で与えられた役割柄、戦闘経験はない。
(「どこまでやれるか分かんねぇけど……」)
 そんな気持ちを察したのか、剣となったバルキルバが『バルバル』と吼えた。
「……あぁ、そうだな。やるしかねぇよな!」
 大丈夫、お前がいるなら、やれる。

「きゃるるるぅっ!」
 マジョットが甲高い鳴き声を上げると、そのふわふわの尻尾からリンゴが飛び出した。
「だぁっ!!」
 シスイはそれを一刀両断し、マジョットへと迫る。しかし両断されたリンゴは直後に爆発し、べとべとの粘液がシスイに向かって飛び出してきた。
「ちっ」
 これではべたべたで動けなくなる……そう思った瞬間、シスイの周囲に突如として茨が発生し、その粘液を受け止めた。彼女の拒絶する力が働いたのだ。
 なんとかベタベタを回避したシスイは茨から抜け出ると、剣を振り上げる。
「悪ぃが、少し寝てろ!」
 シスイはバルキルバの剣の腹でマジョットを殴りつける。強い衝撃がマジョットに走って、マジョットは目をぐるぐる回しながらその場で倒れこんだ。このマジョットにもう邪悪な気配は無い。目が覚めれば、きっと洗脳は解かれているだろう。
「ほらよ」
 気絶したマジョットを抱え上げて、少女に抱かせてやる。
「あ、ありがとう」
「……ふん」
 その言葉を素直に受け止められないまま、シスイは再び戦場を駆けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・奏
夫の瞬さん(f06558)と参加

うっ!!(見た途端心理的ダメージを受ける)この可愛いもふもふを洗脳だと・・・早く解放してあげるからね!!(ぐぐっ)

トリニティエンハンス発動!!状態異常の防御力をあげる!!さあ、いつでも来い!!【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】【ジャストガード】【拠点防御】【呪詛耐性】【毒耐性】【回復力】で攻撃を受け切る!!

ちょっと気持ち悪いけど、洗脳されて苦しんでいる子達の痛みに比べれば軽いものだ!!今助けてあげるからね!!【風を操る】+【衝撃波】で吹っ飛ばす!!痛みは一瞬だからね!!


神城・瞬
妻の奏(f03210)と参加

あ、奏がすでにショックを受けています・・・もふもふ愛過剰の奏にとってこの状況は見過ごせないですよね。僕も、本来の生き方を歪められている悪意は許せません。早く助けてあげましょう。

【残像】【第六感】【オーラ防御】【回復力】で被害は減らしますが、足止めは覚悟しなければなりませんね。月下美人の嵐で攻撃します。

杖は無くなりますが、攻撃手段はあります。【高速詠唱】で【凍結攻撃】。冷たくするようで申し訳ないですが、許してくださいね。

人間とバトモンが仲良く暮らす裏に潜む悪意。許せませんね。



 ふわりふわりと飛び回るバトモン。その名はマジョット。
 ふさふさの尻尾が揺れる様子は、見る者に癒しを与えたが……。
「うっ!!」
 真宮・奏(絢爛の星・f03210)が胸を抑える。何故なら、今彼女の目の前で飛び回るマジョット達は、みんな英雄たちによって洗脳されてしまっていたからなのだ!
「あぁ、奏が既に……」
 そんな奏を心配そうに見つめ嘆くのは、神城・瞬(清光の月・f06558)。奏の夫である。
 もふもふ大好き……その愛は過剰と言っても過言ではない奏は、この状況に心底心を痛めていたのだ。だが、そんな悲しみは怒りへと変わってゆく。
「この可愛いもふもふを洗脳だと……」
 奏は立ち上がると、拳をぐっと握る。
「早く解放してあげるからね!!」
 立ち直った奏に、瞬も頷く。
「僕も、本来の生き方を歪められている悪意は許せません。早く助けてあげましょう」

「トリニティ・エンハンス発動!」
 奏の周囲に魔力が集まる。炎、水、風、それらを秘めた力は奏を中心に渦巻いて、奏の能力を高めてゆく。それを確認した奏は、マジョット達に力強く叫んだ。
「さあ、いつでも来い!!」
「きゃるるるるぅっ!」
 そんな奏の姿に刺激されたか、マジョット達が奏目掛け、次々とリンゴを投げつけてくる。
「うぅっ!」
 ふさふさの尻尾の中から出てくるリンゴ……その時点で可愛い。そんな姿も奏を苦しめてしまうが、出てきたリンゴは爆弾なのだ。リンゴが奏に触れるたびに爆発が巻き起こり、ベタベタが奏の動きを鈍らせてゆく。
「でも……! 受け切る!」
 盾をがっしりと構えた奏を取り巻く精霊たちの力が強くなってゆく。すると、ベタベタは剥がれ落ち、リンゴは弾き返され、地面に転がり落ちた。
 だが、攻撃はこれで終わらない。
 地面に落ちたリンゴから魔力が解き放たれたのだ。爆発と魔力の二段構えの攻撃。これではたちまち身動きが取れなくなってしまう――そう思われたその時だった。
「花よ舞え! 我が意思を乗せて!」
 突如として月下美人の花びらが風に乗り、戦場に舞った。その風は嵐となり、リンゴを吹き飛ばしてゆく。
「とはいえ、足止めは覚悟しなくてはなりませんね」
 その嵐を巻き起こした張本人、瞬は奏の隣に立って冷静に言う。
 だが奏は力いっぱい背を伸ばす。
「大丈夫、ちょっと気持ち悪いけど……!」
 彼女を動かす原動力。それは勿論もふもふ愛ではある、が。
「洗脳されて苦しんでいる子達の痛みに比べれば軽いもんだ!」
 その優しさが、さらに彼女の力を膨れ上がらせたのだ。
「今助けてあげるからね!」
 瞬の巻き起こした嵐の力、それに自身の魔力も載せて、激しい風を巻き起こす。
 瞬もまた、氷の魔力を乗せてマジョット達へと解き放つ。マジョット達の手足が凍り付き、動きが鈍ってゆく。
「許してくださいね」
 瞬の言葉に合わせて、奏も叫んだ。
「痛みは一瞬だからね!!」
 激しい衝撃波が動けなくなったマジョット達を吹き飛ばした。
「きゃるるる~~~っ!」
 マジョット達はそのまま吹き飛ばされ、目をぐるぐる回しながら地面に倒れ伏すのであった。
 目を覚ませば、きっと洗脳は解かれているだろう。だが、そんな様子に瞬は怒りを滲ませた。
「人間とバトモンが仲良く暮らす裏に潜む悪意……許せませんね」
 蘇った英雄は、バトモンを戦いの道具と言い切った。だが、今はもはやそういう時代ではないのだ。それを思い知らせてやらねば、と、二人は次の戦場へと向かうのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
んんwwwせっかくのバトモンワールドなのにバトモンしないなんてありえないwww

拙者のヤトモンを見せてやるでござるよwww!いけっ|流体金属君《オウガメタル》!
しょうがねぇでござるじゃん拙者バトモンなんて持ってないし、そんな事よりなんか出せねぇのかよ技をよぉ!
全国のいたいけな|少年《ジャリボーイ》|少女《ジャリガール》がやるみたいなフルアタック構成でいけや!

大抵は殴れば解決でござる!いけっ|メガトンなパンチ《戦術超鋼拳》!いいでござるよ!痛めつけてテレビの前のちびっこの性癖を歪ませていけ!
相手の魔力とかはなんかこう…躱せ!こういうのは適当に躱せって言っとけばふんわり回避したりするもんでござろう?



「んんwwwせっかくのバトモンワールドなのにバトモンしないなんてありえないwww」
 エドゥアルト・ルーデル(黒髭・f10354)はプークスクスと笑いながら戦場に現れた。
 そう、ここはバトルモンスターワールド。郷に入っては郷に従え。というわけで。
「拙者のヤトモンを見せてやるでござるよwww」
 わぁ、パチモンだ!
「いけっ、|流体金属君《オウガメタル》!」
 ルーデルが繰り出したのはそれはもう世界観から違うやつだった。ていうかヤトモンてなんなんだ。
 ……あ、雇われモンてこと?

 まぁ、とりあえずオウガメタルもモンスターっぽいのは確かだが、何となく周囲のバトラーからの視線を感じて、ルーデルは開き直る。
「しょうがねぇでござるじゃん拙者バトモンなんてもってないし!」
 じゃあ、それで遊ぶ? みたいな……なんだか正規品を買ってもらえなかった子をしょうがなく迎え入れる子供たちの微妙な表情を含めた優しさめいたものを感じながら、ルーデルは洗脳マジョット達の前に出る。
 そうしてようやく戦場に立ったやいなや、ルーデルは叫んだ。
「そんな事よりなんか出せねぇのかよ技をよぉ!」
 やめたげてよぉ!
「全国のいたいけな|少年少女《ジャリボーイジャリガール》がやるみたいなフルアタック構成でいけや!」
 そんな無茶振りにもめげず、オウガメタル君はマジョット達へと向かってゆくのであった。

「大抵は殴れば解決でござる! いけっ、|メガトンなパンチ《戦術超鋼拳》!!」
 ルーデルの指示に、オウガメタル君が体当たりをかけた。
「きゃるぅっ!!」
 どすんと重い音とともにマジョットが呻く。
「いいでござるよ! 痛めつけてテレビの前のちびっこの性癖を歪ませていけ!」
 やめて、放映時間はだいたい夕方くらいだろうに! 変な扉開いちゃう!!
 しかしルーデルはお構いなしだ。そんな無茶苦茶に、マジョットも困惑しながらリンゴを飛ばす。魔力が噴き出す不思議なリンゴだ。
「あー、それはなんかこう……かわせ!」
 アバウト極まりない指示を出すルーデルに、オウガメタル君は健気に応える。そう、だいたいこういうのはそんな指示でなんとかなるもんなのだ。
「というわけでもう一回! |メガトンなパンチ《戦術超鋼拳》!!」
 どがーん、と強烈な一撃で吹き飛ばされてゆくマジョット達。
 洗脳されてやな感じだったあの子達も、目を覚ませばきっといい感じになっていることだろう。
 なんとなくそんな感じで、戦場は見事に制圧されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『洗脳ネンギツネ』

POW   :    へんげかみつき
【牙】が命中した敵から剥ぎ取った部位を喰らう事で、敵の弱点に対応した形状の【他種のバトモン】に変身する。
SPD   :    ひさめよび
攻撃が命中した対象に【キツネの足跡】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【凍えるほどに冷たい雨】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    やみきつねび
レベル×1個の【黒色の狐火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。

イラスト:うぶき

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 洗脳マジョット達をやっつけると、バトモンシティは徐々に反撃の兆しを見せ始めていた。
 洗脳バトモンに襲われていたバトモンバトラー達はこのチャンスに立ち上がり、自分のバトモンが洗脳されていたバトラーはその怒りを燃やしている。

 ここからは、彼らと協力して洗脳バトモン達を退治できるはずだ。
 うまく協力して、英雄の目論見を打破してやろう!
中園・シスイ
ちっ……炎使ってくるタイプか……割とアタシとは相性が悪いな……

(チラッと戦おうとしてるバトラーたちを見て)
……お前らがただバトモンを戦わせてふんぞり返ってるやつじゃないのはわかった。だから、頼む。アタシも精一杯カバーするけど……アイツに相性で勝てるやつ……頼む。(ちょっと気まずそうに目をそらす。人間への不信感はまだ無くなってないし気まずいのだ)

うし、そしたらアタシは【血茨の迷宮へようこそ】発動。70%くらいの血を捧げて、茨の怪物でも迎撃させて相手を惑わせる。茨の棘から【生命力吸収】されるから気をつけろよ!



 ぼう、ぼうと鬼火が揺らめく。
 狐の姿をしたバトモン、ネンギツネは、にたりと笑って街を飛び交う。
「ちっ……炎使ってくるタイプか……」
 ネンギツネを見上げて、シスイは歯噛みした。かつての『茨姫』の名の通り、彼女はいうなれば草タイプ。炎を扱うバトモンとは相性が悪い。
 ならば、どう戦えばいいか……。

 答えは決まっていた。
 だが、それを口に出すのは、シスイにとって少し勇気のいることだった。
 そんな時、シスイの耳に届く声があった。
「おい、あいつも洗脳されてるんじゃないのか!?」
「早く助けてあげなくちゃ!」
 それは、反撃を開始したバトモンバトラー達の、洗脳バトモンを思う声であった。
「……」
 ぐっと拳を握り、シスイは意を決す。
 彼らに振り向いてから、シスイは口を開いた。
「……お前らがただバトモンを戦わせてふんぞり返ってるやつじゃないのはわかった」
 脳裏に浮かぶのは100年前。バトモン達を戦争の道具として使っていた兵士達の顔。
 だが、その顔は今の時代のバトラー達の顔とは似ても似つかない。だから、シスイはさらに言葉を続けられる。
「だから、頼む。アタシも精一杯カバーするけど……アイツに相性で勝てるやつ……頼む」
 シスイが思わず目を逸らす。いくらこの時代のバトラー達が違うとわかっていても、まだ気まずさを全て払拭するには至らない。
 そんなシスイの姿を見て、バトラー達は顔を見合わせた。
「はは、なんだそんなことか」
「当り前じゃない! あんなバトモン、見てられないわ!」
 そう言って、一人の少女がいの一番に飛び出した。
「ねえウーファー! あの子を助けてあげて!」
 すると、傍らのウーファーがブリザードを放つ。
「頼むぜシャッコイ! 氷のパンチだ!」
 続けてシャッコイが跳ね上がり、高速のパンチを見舞う。
 彼らのそんな背中を見て、シスイは目を丸くする。そして。ぱんっと頬を一回叩いて、ぐっと力を籠める。
「うしっ、そしたらここからはアタシの番だ!」
 どぅ、とシスイの周囲に茨が生まれる。その茨にシスイは血を捧げると、茨は急速に大きくなって、たちまち迷宮へと変わってしまう。
「す、すごい!」
 バトラー達が歓声を上げた。ネンギツネ達もこの迷宮に囚われてしまえば満足に動くこともできない。
「この茨は生命力が吸収される。気を付けろよ!」
 シスイの言葉にバトラー達は頷いて、ネンギツネ達に狙いを定める。
「さぁ、行こうみんな!」
「洗脳なんてさっさと解いちゃえ!」
 茨の迷宮に、バトラーとバトモン達の息の合った攻撃。
 その見事な連携は、たちまちネンギツネ達を洗脳から解放するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

葉隠・香
他のバトラー達もやる気満々になってきたじゃん。
ならいい物をあげるよ。(バトラー達にシュッとカードを投げ渡す)
それは【応援の翼】の【デュエリストカード】と言ってね、カード名を叫べばその力が使えるんだ。勝利への意志を共有する対象に光の翼を生やす…つまり君達とバトモンとの間に確かな絆があればバトモンが強化されるってわけさ。
このカードが切り札となるか紙切れとなるかは、君達しだいさ。まあ、せいぜい健闘を祈ってるよ。

ボク達はボク達で洗脳バトモンを華麗に倒すとしますか。
手札から「カタパルトビートル」を召喚ッ!イワマルを射出ッ!黒色の狐火なんて勢いで抜けて高速ゴツゴツタックルだッ!


【アドリブ歓迎】



 洗脳バトモンが減ったことで、戦場はようやく混乱から解放され始めていた。
 状況が飲み込めたバトモンバトラー達も、自身の相棒とともに戦うことを決意、バトモンシティのあちこちで反撃の狼煙が上がり始めていた。
「他のバトラー達もやる気満々になってきたじゃん」
 香はその様子を満足げに見渡すと、近場にいたバトラーを呼び止める。
「いい物をあげるよ」
 香が手にしたカードを投げ渡す。シュッと風を切って投げられたそのカードには、翼が描かれていた。
「それは応援の翼のデュエリストカードと言ってね、カード名を叫べばその力が使えるんだ」
 説明を聞いたバトラーは、手にしたカードをしげしげと眺めた。
「勝利への意思を共有する対象に光の翼を生やす……つまり君達とバトモンとの間に確かな絆があれば、バトモンが強化されるってわけさ」
 香は試すような笑みを浮かべて言葉を続ける。
「このカードが切り札となるか紙切れとなるかは、君達しだいさ」
 そう言って、香は背を向ける。
「まぁ、せいぜい健闘を祈ってるよ」
 そう言って去ってゆく香に、バトラーとその相棒バトモンは顔を見合わせるのであった。

「さて、ボク達はボク達で洗脳バトモンを華麗に倒すとしますか」
 そう言って、香は手札からカードを一枚出す。
「カタパルトビートル召喚ッ!」
 香のデュエリストカードからカタパルトビートルが勢いよく飛び出した。カタパルトビートルは勢いよく空を飛ぶと、香の連れたイワマルへと向かってゆく。
 カタパルトビートルがイワマルを角で持ち上げ、背中のカタパルトに乗せるのを確認し、香が叫ぶ。
「いくよ! イワマルを射出ッ!!」
 どんっ! と勢いよくイワマルが射出された。超硬質の大岩バトモンは、カタパルトの勢いに乗ってぐんぐんと加速し、ネンギツネへと向かってゆく。
「黒色の狐火なんて勢いで抜けて……ゴツゴツタックルだッ!」
 イワマルが身体を丸めて、高速回転する! しかし。
「……避けられる!?」
 香が叫んだ。ネンギツネは攻撃を予測していたのだ。ネンギツネがタックルを避けようとした、その時だった。
「今だ、いけ! コランディ!」
 その声は、背後から聞こえた。そして、光の翼の生えたコランディが、ネンギツネに体当たりを仕掛けたのである。
「きゃぉんっ!?」
 不意の体当たりに体勢を崩すネンギツネ。そして、その身体はゴツゴツタックルの射線上に戻される。
 それは、香がデュエリストカードを投げ渡したバトモンバトラー達であった。
「ははっ、やるじゃん!」
 香がバトラーに親指を立てると、叫ぶ。
「いっけぇぇえ!」
「きゃおぉぉんっ!!」
 ゴツゴツタックルが直撃した。ネンギツネが目を回しながら吹き飛ばされてゆく。
 デュエリストとバトラーによる、絆の勝利であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・奏
夫の瞬さん(f06558)と参加

ああ!!また可愛いもふもふが洗脳されている!!早く助けてあげないと!!でも手数が多いなあ・・・

手数には手数だ!!いくよ瞬さん!!まず【オーラ防御】【拠点防御】【火炎耐性】【回復力】で無数の狐火に耐えながら強引に【風を操る】+【衝撃波】で狐火を払い除ける!!うう、熱いなあ・・・でも負けない!!

煌めく神炎発動!!輝く炎で闇の炎を吹き飛ばします!!いたくしてごめんね!!絶対助けてあげるから!!


神城・瞬
妻の奏(f03210)と参加

まだ洗脳されたバトモンが残ってますか。早く助けてあげないと。意志を無視した洗脳は横暴に過ぎません。

それにしても手数多い上に熱いですねえ・・・氷の精霊術メインの僕には辛いです。【オーラ防御】【結界術】【属性攻撃】で氷のオーラで持たせましょう。【回復力】も使います。

長くは持ちませんので、奏と一緒に凍てつく炎を展開しましょう。手数には手数です。多少強引ですが。

痛くして申し訳ありません。一刻も早く助けてあげますからね・・・



「まだ洗脳されたバトモンが残っていますか」
 瞬はバトモンの気配を察すると、その方向へと振り向いて呟いた。
 浮かんでいたのは、洗脳されたネンギツネ達であった。
「ああ! また可愛いもふもふが洗脳されている!!」
 奏は飛び交う洗脳ネンギツネを見て、愕然とする。
 このバトモンシティには、まだまだこんなにも可愛いもふもふ達が敵の魔の手にかかっていたなんて。
「早く助けてあげないと!!」
「えぇ、意思を無視した洗脳は横暴に過ぎません」
 瞬も同意し、彼らに立ち向かう。だがネンギツネの呼び出す黒色の炎を見て、奏はぐっと身構える。
「手数が多いなぁ……」
 そんな奏に、瞬も頷いた。
「それに、氷の精霊術メインの僕には辛いです」
 そうは言いながらも瞬は冷静に、ネンギツネ達を捉えていた。
「きゃおぉんっ!!」
 ネンギツネが吼えると、黒色の狐火が二人めがけて飛び掛かる、その炎を見て、瞬が前に出た。
「これで……!」
 瞬から発せられる氷のオーラが黒色の狐火を受け止めた。
 高温の炎が、氷を溶かすようにオーラを破りながら、じりじりと迫ってくる。
「奏、長くは持ちません」
「任せて!」
 すかさず奏が風を操り、狐火を吹き飛ばす。だが、第二、第三の狐火が迫っている。
「手数には手数だ! いくよ瞬さん!」
 奏の言葉に、瞬も頷いた。
「えぇ、多少強引ですが……」
 直後、二人からそれぞれ異なる炎が膨れ上がった。
 奏のそれは煌めき、白熱した炎。対して瞬の炎は、凍てつく青白き炎。二つの炎がいくつも生まれ、狐火に向かってゆく。
「うぅ、熱いなぁ……でも負けない!!」
 奏の炎が闇の炎を吹き飛ばす。空いた隙間を縫って、瞬の凍てつく炎がネンギツネを凍らせる。
「痛くして申し訳ありません」
「痛くしてごめんね!」
 二人の言葉が重なった。同時に炎も重なり合うように戦場全体へ広がって、ネンギツネ達を攻撃する。
「絶対、助けてあげるから!!」
「一刻も早く助けてあげますからね」
 その言葉とともに、二つの炎がネンギツネ達を捉え、吹き飛ばしてゆくのであった。
 きゅー、と倒れるネンギツネ達。きっと目が覚めたころにはすっかり洗脳も解けていることだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
引き続きオウガメタル君よろしく!カウンターだ!
なにカウンターと指示しておけばぶつりもとくしゅも全部なんとかしてくれるもんじゃないでござるか?自己判断しろよ!
そこら辺の野良トレーナーと連携して戦ってな!

ネンギツネ共の注意が向いてる間に拙者はやる事があるからよ…
気付かれないように背後から忍び寄って…はーいちょっとチクッとするでござるよ
ちょっとメディスンを投与しただけですぞ!きび由来の天然成分なのでジッサイ安心、動きがキビキビしてくるでござるよ
見て!ハッピーな感じでキビキビなダンスしているよ!かわいいね!

洗脳は更なる洗脳で上書きしてしまえば良いのでござるよ
最終的に昏睡するが直ちに影響はないでござる



 まだまだ現れる洗脳バトモン達。その姿を見るやいなや、ルーデルはオウガメタル君に指示を出す。
「引き続きオウガメタル君よろしく! カウンターだ!」
 しかしオウガメタル君、なんだかまごまごしている。
「何? カウンターと指示しておけばぶつりもとくしゅも全部なんとかしてくれるもんじゃないでござるか?」
 首を傾げたルーデル。そして。
「自己判断しろよ!」
 いきなり辛辣になった。いったいオウガメタル君が何したっていうんだ。
 闇の鬼火が舞うなかで、ルーデルは引き続きオウガメタル君に指示を出す。
「そこら辺の野良トレーナーと連携して戦ってな!」
 やっぱり曖昧だった。しかしそれでも、オウガメタル君は必死に戦い抜くのでした。ちゃんちゃん。

 ……というわけにもいかない。オウガメタル君が孤軍奮闘するのにはもちろん理由があったのだ。
 抜き足差し足忍び足、ルーデルはバトルで盛り上がる戦場をそろーりと進み、ネンギツネの背後へと忍び寄ったのだ。
「はーい、ちょっとチクっとするでござるよ」
「きゃおんっ!?」
 ネンギツネの背後を取ったルーデルは、手馴れた手つきで何かしらの怪しげな、毒々しいピンク色の薬剤を注射したのである。
「ちょっとメディスンを投与しただけですぞ!」
 抗議するルーデル。使用した注射器と薬の成分票を突き付けて語る。
「きび由来の天然成分なのでジッサイ安心、動きがキビキビしてくるでござるよ」
 そう言うと、ネンギツネがぷるぷる震え始め……そして。
「見て! ネンギツネがハッピーな感じでキビキビなダンスしているよ! かわいいね!」
「きゅび、きゅびっ!」
 手を上下させてキビキビなダンスを踊り始めるネンギツネたち。その目はなんだかキマッている感じがするが、安心というからには安心なのだろう。
「洗脳はさらなる洗脳で上書きしてしまえばいいのでござるよ」
 得意げに笑うルーデル。本当に大丈夫なんだろうか。

 そして、約3分弱のダンスを披露していたネンギツネが、次々と昏睡をし始めた。
 薬が切れたから踊るのをやめてしまいました。あ~あ。
 しかし、昏睡から目覚めれば、きっと薬もキレイサッパリ抜けて、洗脳も解けている事だろう。
 ……そう思いながら、ルーデルはその場を後にするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『英雄聖女「シスターA」』

POW   :    くろきつるぎ
【きかいへびバトモン「メカボロス」の喉】から無限に供給される【漆黒の剣】を、最大レベル体の対象に一瞬で投擲できる。
SPD   :    スネークアイ
【きかいへびバトモン「メカボロス」の目】から【赤い閃光】を放ち、レベルm半径内の敵全員を攻撃する。発動前の【戦闘開始からの経過】時間に応じて威力アップ。
WIZ   :    ちのせいやく
【自身の鮮血】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮円環形態(キルウロボロスモード)】に変化させ、殺傷力を増す。

イラスト:ふじ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達の活躍によって、洗脳されたバトモン達は目を覚まし、場の混乱も落ち着きを取り戻していた。
「何故邪魔をするのです?」
 英雄聖女「シスターA」は、一人、猟兵達の前に現れて告げる。
「バトモンは戦いの道具だと、理解したでしょう?」
 混乱したバトモンシティ内では、巻き込まれた人達の泣き叫ぶ声がところどころで聞こえてきていた。それは確かに、人々にバトモンを恐ろしいものだと知らしめる効果があったと言えよう。
 心の底から不思議そうに、シスターAは続ける。
「それなのに何故まだ絆だ、友達だなどと言えるのです。バトモンは戦場で、他者を殺すために扱うべきなのです」
 それこそがバトモンのあるべき姿だ、と、シスターAは信じて疑わない。
「そうすれば、バトモンはこんなにも強力になるというのに」
 シスターAが、彼女にまとわりつくバトモン「メカボロス」を従えながら告げた。
「今一度、私が恐怖をもってバトモンの真の姿を知らしめて差し上げましょう」
 シスターAは柔らかな表情で、猟兵達に向かってくるのであった。
葉隠・香
バトモンを洗脳して無理矢理従わせるなんて、バトラーとバトモンの絆を踏みにじる卑劣な行為だよッ!許せないねッ!

いけガンバサミッ!高速飛翔で撹乱ッ!イワマルは突撃ッ!
さすが英雄のバトモン…一筋縄ではいかないね。殺戮円環形態にパワーアップもするみたいだし。
…ボクはこのバトモンを倒す戦略を考えてたんだ…なかなか見つからなくってさ…でもこうすればよかったんだッ!
手札から【壁抜け寄生虫コンボ】発動ッ!

これでメカボロスはボクの下僕♪…え?最初に言った事とやってる事が違う?ボク何か言ったっけ?ちょっと覚えてないな〜。
ガンバサミ、イワマル、メカボロス、シスターAにダイレクトアタックッ!


【アドリブ歓迎】



 現れた英雄の言動に、香は拳を震わせた。
「バトモンを洗脳して無理矢理従わせるなんて、バトラーとバトモンの絆を踏みにじる卑劣な行為だよッ!」
 ビシッと指を突き付けて、香が叫ぶ。
「許さないねッ!!」
 その勢いのまま、香が傍らのバトモン達に指示を出す。
「いけガンバサミッ! 高速飛翔で攪乱!!」
 その言葉に従って、ガンバサミが空を飛んだ。シスターAを囲むように、縦横無尽に空を駆ける。
 その間、シスターAはじっと様子を見ていて動かない。ならば好機とばかりに、香は続けてもう一匹のバトモンに向く。
「イワマルは突撃ッ!!」
 どすん、どすんと巨体を揺らして、イワマルがシスターAへと向かってゆく。その大質量で突撃されれば、シスターAとてただではすむまい。
 どすん! とイワマルの体当たりが炸裂した。――が。
「……許す、許さないではないのです」
 どん、とイワマルが吹き飛ばされた。
「イワマルッ!?」
 ゴロゴロと転がってきたイワマルを労わりながら、香はシスターAへと目を向ける。
 頭から血を流している。どうやらイワマルの攻撃も効いているようだった。
 だが、その血は、メカボロスの咥えた巨大な刀へと吸い込まれるように流れてゆく。そして。
「武器に絆がいりますか? 武器とは、敵を殺すためにあるのです」
 シスターAの力が、爆発的に増大する。
「……|殺戮円環形態《キルウロボロスモード》!」
 ぶん、とメカボロスが大振りの刀を振る。香は警戒をしながらも、静かに、冷静にその姿を見据えていた。
「……ボクはこのバトモンを倒す戦略を考えてたんだ…なかなか見つからなくってさ……」
 そう、呟くように告げる香。その様子を無視するように、メカボロスが刀を煌めかせながら、香へと向かってゆく。
「でも……こうすればよかったんだッ!」
 香が手札からカードを引く。
「手札から『洗脳寄生虫パラサイト』を召喚!!」
 ドン! とメカボロスの前に洗脳寄生虫パラサイトが現れた。だが、メカボロスはお構いなしにパラサイトごと蹂躙しようと加速する。
 そこでもう一枚、香がカードを開いた。
「さらに魔法カード『壁抜け』を発動ッ!!」
 直後、パラサイトがメカボロスと重なった。
「……メカボロスに入り込んだのですか?」
 シスターAが怪訝な顔をした。すると、メカボロスがのたうち回りはじめたかと思えば、ゆらり、と香の傍で浮かび始める。
「これでメカボロスはボクの下僕♪」
「……洗脳ですか。口では絆と言いながらも、あなたも兵器として扱うのですね」
 シスターAはやや嬉しそうにしながらも、身構える。
「ボク何かいったっけ? ちょっと覚えてないな~」
 香はすっとぼけて笑った。
「それに、キミ達に絆なんて無いんだろう?」
 ならばメカボロスを扱うことだって問題はないはずだ。そう正当化しつつ、香は叫んだ。
「ガンバサミ、イワマル、メカボロス! シスターAにダイレクトアタックッ!」
 三匹のバトモンが一斉に襲い掛かる。
「……くっ……!!」
 ガンバサミに挟まれ、メカボロスに切り裂かれ、そして再びイワマルの体当たり。
 全ての攻撃をまともに受けて、シスターAは吹き飛ばされるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

中園・シスイ
……そうやってお前らは「道具」としてアイツらを使い捨ててきたんだろうが。えぇ?(怒りの表情の裏に蘇るのは、特攻して行ったバルキルバたちの姿)

まだ今の人間たちの方が幾分かマシだろうがよ。それなのに余計なことしやがって。

(本当はさっき血を使った代償で倒れそうなほど。だが強がって何とか立つ。バルキルバを心配させない為に)……大丈夫だ、まだやれる。

【ドレスアップ・プリンセス】発動。飛びながら攻撃をかわして【ミラクルビーム】で攻撃する。あと、召喚茨を敵に巻き付けて【生命力吸収】。動きづらくさせた上で余計に消耗させてやる。

アタシは今度こそ、自分の意思でバトモンの方を守るんだ……!



「……」
 シスターAの言動に、シスイは虫唾が走るような思いをした。
 戦いの道具、兵器……。最終戦争で散々に聞いた言葉だ。その凄惨な記憶を蘇らせながら、吐き捨てるように告げる。
「そうやってお前らは『道具』としてアイツらを使い捨ててきたんだろうが」
 シスイの表情に怒りが宿る。かつて、その言葉とともに特攻していったバルキルバ達の表情が浮かび、ギリリと歯を食いしばった。
 それと同時に浮かんでくる。これまでに共闘したバトモンバトラー達と、彼らと通じ合うバトモンの穏やかな表情が。
「まだ今の人間たちの方が幾分かマシだろうがよ。それなのに……」
 途中でくらり、と頭が揺れた。先の戦闘で血の茨を作った代償だ。今にも意識が飛んでしまいそうな身体に鞭を撃って、シスイはシスターAを睨みつける。
「それなのに、余計なことしやがって」
 そのシスイを、傍らのバルキルバが心配そうに見上げていた。
「……大丈夫だ、まだやれる」
 バルキルバの角を優しく撫でて、小さく笑ってやる。
 強がりだ。だが、それでもこいつだけは心配させたくなかった。
「あなたもあの戦争を知っていながら、何故そのように思うのです」
 シスターAはメカボロスの咥えた刀の刃に指を滑らせた。
「あれこそが、バトモンの自然な姿だったのだと、その目で見たでしょう」
 シスターAの指から鮮血が迸り、その血が、刀を活性化させてゆく。武器を|殺戮円環形態《キルウロボロスモード》に変えたのだ。
「るせぇ!」
 関係ないとばかりにシスイが吼える。
 直後、シスイの身体がぱぁっと輝くと、絢爛豪華なドレス姿へと変貌した。
「アタシは今度こそ……!」
 シスイが空を駆ける。キラキラと星が軌跡を描いて、プリンセスハードが乱舞する。
「追いなさい、メカボロス」
 その言葉に、メカボロスが飛び上がる。だが、その身体が途中でがくんと止まる。シスイの召喚した茨がメカボロスに巻き付いたのだ。
 今こそ好機。
「今度こそ、自分の意思でバトモンの方を守るんだ……!!」
 その想いとともに、ミラクルビームが発せられた。
「う、うぅっ!!」
 メカボロスともども、ビームの奔流に飲まれてゆくシスターA。
 シスイの後悔と決意……それが力となって、英雄という名の過去を打ち負かしたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・奏
夫の瞬さん(f06558)と参加

無理やり洗脳して暴れさせて恐怖をしらしめる、と。護りの騎士として貴方のやり方に断固として異議を言わせていただきます。バトモンは確かに昔は兵器だったでしょう。でも今は人間の友だ。

過去の英雄。私は今を守るために、戦う!!

【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】【拠点防御】【ジャストガード】【鉄壁】【回復力】発動。我が身は罪なき人々を守る騎士。過去じゃなく、今を守るべく、戦う!!漆黒の剣をうけつつ、燦爛の意思を発動。仲間をいやしつつ、足止め付きの輝きに巻き込む!!

過去の戦争に縛られた英雄。貴方の主張は今のバトモンには通用しない。おとなしく骸の海に還りなさい!!


神城・瞬
妻の奏(f03210)と参加

この英雄聖女は過去の戦争でバトモンを兵器として使って勝利を得たのでしょうね。でも過去は過去。今のバトモンに過去を押し付けるのは無理があるでしょう。しかも洗脳して暴れさせるなど。

ええ、奏のいうとおり致命的に相容れない。今は骸の海に送り返しましょう。

攻撃は【オーラ防御】【残像】【第六感】【回復力】で凌ぎます。さすが英雄、攻撃が痛いですね。早く決めた方がいい。最大火力でいきましょう。

【高速詠唱】で氷晶の矢を発動。【全力魔法】に【魔力増強】を注ぎ込んで【鎧無視攻撃】【マヒ攻撃】【目潰し】【部位破壊】も添えましょう。強敵ゆえ、手加減はしません。

今は倒れててください。英雄。



「無理やり洗脳して暴れさせて恐怖をしらしめる……と」
 シスターAの言動を言葉に出し、奏は拳をわなわなと震わせた。
「この英雄聖女は、過去の戦争でバトモンを兵器として使って勝利を得たのでしょうね」
 瞬が補足するかのように告げるが、それを断ずるように瞬は言葉を続けた。
「でも、過去は過去」
 そう言い、シスターAへと対峙する。
「今のバトモンに過去を押し付けるのは無理があるでしょう」
 その言葉にシスターAは首を傾げた。
「何故無理と思うのです?」
 その問いに、瞬の代わりに奏が答える。
「バトモンは確かに昔は兵器だったでしょう。でも今は人間の友だ」
「答えになっていませんね。今がどうであろうとバトモンの本質は変わりません」
 シスターAは呆れるように告げると、メカボロスの喉に手を差し出す。
 もはや問答は通用しない。それを悟った二人は身構える。
「護りの騎士として貴方のやり方に断固として異議を言わせていただきます」
 そう宣言し、奏が告げた。
「過去の英雄。私は今を守るために、戦う!!」

「メカボロス」
 シスターAが呼ぶと、メカボロスの喉から大量の剣が吐き出された。
「くっ!」
 奏は投げつけらる漆黒の剣をエレメンタル・シールドで防ぐ。だが無限に供給される剣は留まるところを知らず、シルフィード・セイバーの風で吹き飛ばしてもなお、剣は押し寄せてくる。
「さすが英雄、攻撃が痛いですね」
 瞬もオーラで剣を弾きながら守りを固めているが、徐々に押されているようだったが、それでも瞬は余裕を崩さない。
「早く決めた方がいい。最大火力でいきましょう」
 そう言って奏を促すと、奏も頷いた。
「我が身は罪なき人々を守る騎士……過去じゃなく、今を守るべく、戦う!!」
 すると、奏の剣が輝き始めた。その剣にやどった星の魔力が解き放たれたのだ。
「……バトモンも持たないあなた達が何故そこまで?」
 シスターAは怪訝そうな顔をする。だが、その星の力を感じ取ってシスターAは剣に自身の血を染み込ませ始めた。
「奏の言う通り……致命的に相容れない。今は骸の海に送り返しましょう」
 瞬は高速詠唱とともに氷の矢を作り出す。
「手加減はしません」
 無数の氷の矢が、漆黒の剣を弾き飛ばし、シスターAへと迫る。
 シスターAはそれを手にした剣で砕き、二人に肉薄するべく大地を蹴ろうとした。
「……なんですか?」
 脚が動かない。奏の星の魔力の輝きが、シスターAの脚を動かなくさせていたのだ。
「……っ!」
「今は倒れてください、英雄」
 続けて瞬の氷の矢が迫る。シスターAはそれらを再び剣で砕くが、それでも身動きの取れない状況では、何本もの矢が突き刺さってしまう。
 さらに続けて、奏が飛び出した。
「過去の戦争に縛られた英雄、貴方の主張は今のバトモンには通用しない」
「……くっ!」
 星の輝きを放つ刃を振り上げて、奏が叫ぶ。
「おとなしく骸の海に還りなさい!!」
 振り下ろされる一閃。シスターAはそれを受け止めきれず、致命的な一撃を受けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
なにやら一家言ありそうな奴が現れたな…なるほどその筋のモンでござるな!
バトモンが兵器だとかなんだとかはどうでもいい!スジモンゲットだぜ!

オウガメタル君を拙者の身体にIN!ウッオウガメタルキマル!拙者達はわかり合えた…
流体金属ボディに※メタモンフォーゼ!金属感ある身体で剣などの物理的な攻撃を弾きながら接近でござる!
※メタルモンスターの意

そして無造作に近づいてヒートアクション!メカボロスを無造作に引っ掴んで頭に膝蹴り!最後は雑に地面に叩きつけて踏みつけ!
残虐ファイトに見えるが誓って殺しはやってません!多分

そして最後は英雄A氏に説得ですぞ!これは拙者の気持ちだ!この|お歳暮《爆弾》を受け取ってくれ!



「なにやら一家言ありそうな奴が現れたな……」
 ルーデルは現れたシスターAに怪訝そうな顔をした、が、すぐにパァッと顔を明るくして手を打つ。
「なるほどその筋のモンでござるな!」
 合点が行ったとばかりにルーデルは叫ぶ。
「バトモンが兵器だとかなんだとかはどうでもいい! スジモンゲットだぜ!」
 ルーデルはどんなモンでも昆虫採集感覚だ。ともかくルーデルはウキウキで、酷使していたオウガメタル君を呼び戻す。
「オウガメタル君! 拙者の身体を貴様に貸すぞ!!」
 ルーデルからなんだか紫色のオーラがにじみ出る。その身体目掛けて、オウガメタル君がつっこんでゆく。
「おぐぅっ」
 なんか鈍い音がして、ルーデルの中にオウガメタルが入り込んでゆく。
「ウッオウガメタルキマル!!」
 ルーデルの身体が流体金属に覆われ、銀色に輝き始める!
「拙者達はわかりあえた……」
 ふっ、と優しい目をしたルーデル。その名もメタモンフォーゼである。(※メタルモンスターの意)
「な、なんなのですかあなたは」
 シスターAが困惑する。この世界には色んなモンがいるのだ。
「うおー、物理無効でござる!!」
 がしょんがしょんと音を立てながら、ルーデルがシスターAに接近する。
「め、メカボロス!」
 シスターAに指示されたメカボロスは漆黒の剣を無数に飛ばすが、それらなど、今のルーデルにとっては小雨ほどですらないのだ。
 そしてルーデルは無造作に近付いてゆくと突如としてメカボロスを引っ掴む!
「ヒートアクション!」
 頭を思い切り掴みながら、ルーデルが膝を打ちつける! 怪力の極みで殴る蹴るの暴虐を繰り返し、最後には地面に叩きつけて踏みつける!
「こ、こんなことが……!」
 バトモンは倒れて目をぐるぐると回している。バトモンは強い子だからこのくらいで死ぬことはないのだ。
 ともあれ、これで攻撃手段を失ったシスターA。そんな彼女にルーデルはずしん、ずしんと歩み寄る。
「可愛い女の子っていいよね」
 オウガメタル君と分かりあっているルーデルはそんなことを口走る。怖気がしたシスターAに、ルーデルはもじもじしながら何かを差し出した。
 お歳暮だ。桐箱に入った。
 何故この時期に……とは思うまい。呆気にとられたシスターAに、ルーデルは言う。
「これは拙者の気持ちだ! 受け取ってくれ!」
「し、仕方がないですね……」
 何故か受け取ってしまうシスターA。そして箱を開くと。
「あっ」
 そこにはパイナップル……もとい、手榴弾がたっぷりと詰められていたのである。

 ちゅどぉぉぉーーん。

 直後、大爆発が巻き起こった。きっとシスターAもお星様になったことだろう。
 爆発オチなんてサイテー。

 ともかく、こうしてバトモンシティの洗脳騒ぎは一件落着となった。
 しかし、英雄たちは再び現れ、バトモンを使った世界支配を狙って来るだろう。
 猟兵達の戦いはまだまだ終わらない!

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2025年07月30日


挿絵イラスト